JP2006222925A - ノイズ除去装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ノイズ除去精度を向上させたノイズ除去装置を提供する。
【解決手段】 ノイズホールド制御信号生成部18が第2ノイズ平滑信号Sdcbと第2ノイズ信号Snzbを比較することでIF信号Sinbのノイズの発生位置及び期間を示すノイズホールド制御信号Shbを生成する。ホールド制御信号生成部15が第1ノイズ平滑信号Sdcaと第1ノイズ信号Snzaを比較することでFM検波信号Sinaのノイズの発生位置及び期間を示すホールド制御信号Shaを生成する。そして、ホールド部11が、FM検波信号Sinaをホールド制御信号Shaに従ってホールドすることで、混入していたノイズを除去したFM検波信号Soutを生成して出力する。
【選択図】 図3

Description

本発明は、信号に混入したノイズを除去するノイズ除去装置に関する。
一般に、電子機器が信号処理を行う際、信号中のノイズを除去することが重要である。
例えば、特開平10−75190号公報に開示されている従来のFMラジオ受信機では、同公報の図1に示されているように、過変調されているFM波をFM検波すると生じるノイズをノイズ除去装置で除去し、ノイズ低減を図ったFM検波信号(コンポジット信号)に基づいてステレオ復調等の信号処理を行っている。
また、自動車に搭載される従来の車載型ラジオ受信機では、電装機器等から発生しFM検波信号に混入する例えばイグニッションノイズ等のノイズをノイズ除去装置で除去し、ノイズ低減を図ったFM検波信号に基づいてステレオ復調等の信号処理を行っている。
車載型ラジオ受信機に設けられている従来の一般的なノイズ除去装置の構成とノイズ除去方法について、図1のブロック図と図2の波形図を参照して説明すると、従来のノイズ除去装置は、遅延回路1とホールド回路2とを有する主経路と、ハイパスフィルタ3と平滑回路4と比較器5及びホールド期間調整回路6を有する制御経路とを備えて構成されている。
図2(a)に示すようなパルス状のノイズNzが混入したFM検波信号Sinが入力されると、制御経路のハイパスフィルタ3がFM検波信号Sinの信号成分を抑制してノイズNzを通過させ、図2(b)に示すように、その通過したノイズ成分Snzを平滑回路4が平滑化することにより直流の平滑信号Sdcを生成すると共に、平滑信号Sdcを閾値として比較器5がノイズ成分Snzとの比較を行うことで、図2(c)に示すようなノイズNzの発生期間を示す期間検出信号Spdを生成する。そして、ホールド期間調整回路6が期間検出信号Spdの時間幅を予め決められた固定時間で微調整することによりホールド制御信号Shを生成してホールド回路2に供給する。一方、主経路では、遅延回路1がFM検波信号Sinを制御経路の遅延時間に合わせてからホールド回路2に入力し、図2(d)に示すように、ホールド回路2がホールド制御信号Shに同期してFM検波信号Sinに混入しているノイズNzをホールドすることにより、ノイズNzを低減したFM検波信号Soutを生成して出力する。
このように、従来のノイズ除去装置では、図2(a)に示したFM検波信号Sinに混入したノイズNzの発生期間を検出してホールド制御信号Shを生成し、図2(d)に示したように、そのホールド制御信号Shに同期してノイズNzをホールドすることにより、ノイズNzを低減したFM検波信号Soutを生成するようにしている。
また、特開平10−75190号公報に開示されている従来のFMラジオ受信機のノイズ除去装置も同様に、FM検波信号中のノイズを抽出して平滑化することで平滑信号を生成すると共に、平滑信号とノイズとを比較することでノイズ発生期間を示すホールド制御信号を生成し、そのホールド制御信号に同期してノイズをホールドすることにより、ノイズを低減したFM検波信号を生成するようにしている。
特開平10−75190号公報
ところで、上記従来の車載型ラジオ受信機や特開平10−75190号公報に開示されているFMラジオ受信機に設けられているノイズ除去装置では、図2(b)(d)に例示したように、比較的長い期間の間に生じるノイズを平滑化した平滑信号Sdcと、個々のノイズ成分Snzとを比較し、平滑信号Sdcより振幅の大きなノイズ成分Snzが発生する期間をホールド期間とすべくホールド制御信号Shを生成しているが、ノイズNzの発生密度と振幅の変化に応じて平滑信号Sdcのレベル(振幅)が変動することとなるため、個々のノイズNzの発生期間を精度良く検出することが困難となる場合があった。
すなわち、ノイズはその性質上、時間的に一定の密度(別言すれば、頻度)で発生するものではなく、更に個々のノイズの強度(振幅)や波形も時間的に単独で変化するものである。このため、比較器5が或る時点に生じるパルス状のノイズの発生期間を検出する際、比較的長い期間に生じる他のノイズの強度や密度の影響を受けて振幅が決まる平滑信号Sdcを閾値として、そのパルス状のノイズの発生期間を検出することとなるため、他のノイズの影響を受けてその閾値が変化すると、そのパルス状のノイズの単独の発生期間を精度良く検出することが困難となり、ホールド回路2でホールドすると、FM検波信号Soutにノイズが残存したり検波信号の一部分を欠落させてしまう等の問題があった。
本発明はこのような従来の問題に鑑みて成されたものであり、個々のノイズの発生期間をより精度良く検出し、処理すべき信号に対するノイズ除去精度の向上を図り得るノイズ除去装置を提供することを目的とする。
請求項1に記載のノイズ除去装置は、信号に混入しているノイズを除去するノイズ除去装置であって、第1の入力信号に混入しているノイズを抽出して第1ノイズ信号として出力する第1ノイズ抽出手段と、第2の入力信号に混入しているノイズを抽出して第2ノイズ信号として出力する第2ノイズ抽出手段と、前記第2ノイズ信号を平滑化することにより第2ノイズ平滑信号を生成する第2ノイズ平滑手段と、第2ノイズ平滑信号を閾値として前記第2ノイズ信号を比較することにより、第2ノイズ信号の発生位置及び期間を検出し、検出結果に相当するホールド期間を有するノイズホールド制御信号を生成するノイズホールド制御信号生成手段と、前記第1ノイズ信号を前記ノイズホールド制御信号に従ってホールドすることにより、ホールドノイズ信号を生成して出力するノイズホールド手段と、ホールドノイズ信号を平滑化することにより第1ノイズ平滑信号を生成する第1ノイズ平滑手段と、第1ノイズ平滑信号を閾値として前記第1ノイズ信号を比較することにより、第1ノイズ信号の発生位置及び期間を検出し、検出結果に相当するホールド期間を有するホールド制御信号を生成するホールド制御信号生成手段と、前記第1の入力信号を前記ホールド制御信号に従ってホールドすることにより、ノイズを除去した第1の入力信号を生成して出力するホールド手段と、を具備することを特徴とする。
本発明の好適な実施の形態として、車載型ラジオ受信機等に設けられるノイズ除去装置について説明する。図3は、本実施形態のノイズ除去装置の構成を表したブロック図である。
図3において、このノイズ除去装置10は、主経路に設けられたホールド部11と、第1の制御経路に設けられた第1ノイズ抽出部12とノイズホールド部13と第1ノイズ平滑部14及びホールド制御信号生成部15と、第2の制御経路に設けられた第2ノイズ抽出部16と第2ノイズ平滑部17及びノイズホールド制御信号生成部18を備えて構成されている。
ホールド部11は、FM検波器(図示略)から出力されるFM検波信号Sinaを第1の入力信号として入力し、FM検波信号Sinaに混入しているノイズを、後述のホールド制御信号Shaによって指定されるホールド期間Taに同期してホールドすることにより、ノイズを低減したFM検波信号Soutを生成して出力する。
第1ノイズ抽出部12は、第1の入力信号としてのFM検波信号Sinaを入力し、FM検波信号Sinaの信号成分より高周波数域に混入しているノイズを通過させて出力する。
ノイズホールド部13は、第1ノイズ抽出部12を通過し出力される第1ノイズ信号Snzaを、後述のノイズホールド制御信号Shbによって指定されるノイズホールド期間Tbにおいてホールドし、第1ノイズ平滑部14へ出力する。
第1ノイズ平滑部14は、ノイズホールド部13でホールドされて出力されるホールドノイズ信号Shnzaを平滑化することによって、直流の第1ノイズ平滑信号Sdcaを生成してホールド制御信号生成部15に供給する。
ホールド制御信号生成部15は、第1ノイズ平滑信号Sdcaと第1ノイズ信号Snzaとの両者の振幅を比較し、第1ノイズ信号Snzaの方が大振幅となる期間を、FM検波信号Sinaに混入しているノイズの発生位置及び発生期間として検出する。更に、検出したノイズの発生位置及び期間をホールド期間とするホールド制御信号Shaを生成してホールド部11に供給することによってホールド動作を行わせ、FM検波信号Sinに混入しているノイズをホールドさせることで、ノイズを低減したFM検波信号Soutを生成して出力させる。
第2ノイズ抽出部16は、周波数変換器(図示略)から出力されるベースバンドの中間周波数信号、すなわち受信波と局発信号との混合検波によって生成されるIF信号Sinbを第2の入力信号として入力し、IF信号Sinbの最大周波数偏移内の信号成分とその高調波成分の通過を抑制することにより、IF信号Sinbに混入しているノイズを抽出して出力する
第2ノイズ平滑部17は、第2ノイズ抽出部16で抽出され出力される第2ノイズ信号Snzbを平滑化することにより、直流の第2ノイズ平滑信号Sdcbを生成してノイズホールド制御信号生成部18に供給する。
ノイズホールド制御信号生成部18は、第2ノイズ信号Snzbと第2ノイズ平滑信号Sdcbとの両者の振幅を比較し、第2ノイズ信号Snzbの方が大振幅となる期間を、IF信号Sinbに混入しているノイズの発生位置及び発生期間として検出する。更に、検出したノイズ発生位置及び期間をホールド期間とするノイズホールド制御信号Shbを生成してノイズホールド部13に供給することにより、第1ノイズ信号Snzaをホールドさせて、上述のホールドノイズ信号Shnzaを生成させる。
次に、かかる構成を有する本実施形態のノイズ除去装置10の動作について説明する。
上述したように周波数変換器から出力されるIF信号SinbをFM検波器がFM検波することによってFM検波信号Sinaを出力すると、そのFM検波信号Sinaがホールド部11と第1ノイズ抽出部12に入力され、IF信号Sinbが第2ノイズ抽出部16に入力されることとなる。
第1ノイズ抽出部12では、FM検波信号Sinaに混入しているノイズを抽出して第1ノイズ信号Snzaを出力し、ノイズホールド部13へ供給する。
一方、IF信号Sinbに混入しているノイズが第2ノイズ抽出部16を通過して第2ノイズ信号Snzbとなり、第2ノイズ平滑部17で平滑化されることで、直流の第2ノイズ平滑信号Sdcbとなってノイズホールド制御信号生成部18に供給され、更に直流の第2ノイズ平滑信号Sdcbを閾値として第2ノイズ信号Snzbの振幅変化が比較されることで、IF信号Sinbに混入しているノイズの発生位置及び発生期間が検出される。
そして、ノイズホールド制御信号生成部18で検出されたノイズの発生位置及び発生期間に相当するノイズホールド期間Tbを示すノイズホールド制御信号Shbに従って、ノイズホールド部13がホールド動作をすることにより、FM検波信号Sinaに混入していた第1ノイズ信号Snzaをホールドし、そのホールドの結果生じるホールドノイズ信号Shnzaを第1ノイズ平滑部14に供給することによって、第1ノイズ平滑信号Sdcaを生成させてホールド制御信号生成部15へ供給させる。
ここで、ノイズホールド部13がノイズホールド制御信号Shbに従って第1ノイズ信号Snzaをホールドすると、第1ノイズ信号Snzaの強いノイズ部分(別言すれば、振幅の大きいノイズ部分)を除去し、弱いノイズ部分(別言すれば、振幅の小さいノイズ部分)だけをホールドノイズ信号Shnzaとして第1ノイズ平滑部14に供給する。
このため、第1ノイズ平滑部14では、その弱いノイズ部分が平滑化されて小レベルで直流の第1ノイズ平滑信号Sdcaが生成されて、ホールド制御信号生成部15に供給される。
そして、ホールド制御信号生成部15が、小レベルで直流の第1ノイズ平滑信号Sdcaを閾値として、それより大振幅となる第1ノイズ信号Snzaを検出することでホールド制御信号Shaを生成し、そのホールド制御信号Shaで指定するホールド期間Taの間にホールド部11にホールド動作を行わせることで、FM検波信号Sinaに混入しているノイズをホールドさせ、ノイズを低減したFM検波信号Soutを生成して出力させる。
このように、本実施形態のノイズ除去装置10によれば、第2の制御経路側の第2ノイズ抽出部16と第2ノイズ平滑部17及びノイズホールド制御信号生成部18が、IF信号Sinbに混入しているノイズを検出してノイズホールド制御信号Shbを生成し、そのノイズホールド制御信号Shbに基づいてノイズホールド部13がFM検波信号Sinaに混入していた第1ノイズ信号Snzaをホールドすると、強いノイズ部分を除去し、弱いノイズ部分だけになったホールドノイズ信号Shnzaを第1ノイズ平滑部14に供給する。
このため、第1ノイズ平滑部14では、その弱いノイズ部分が平滑化されて小レベル且つ直流の第1ノイズ平滑信号Sdcaが生成されることになり、ホールド制御信号生成部15が、その第1ノイズ平滑信号Sdcaを閾値として第1ノイズ信号Snzaとの比較を行うことから、第1ノイズ信号Snzaの強いノイズ部分と弱いノイズ部分とを区別することなく、個々のノイズの発生位置及び発生期間を個別に精度良く検出することができる。つまり、第1ノイズ平滑信号Sdcaのレベルは、FM検波信号Sinaに混入している複数のノイズの影響によって上昇しないため、個々のノイズの発生位置及び発生期間を個別に精度良く検出することができる。
そして、この精度良く検出されたノイズ発生位置及び発生期間に基づいて生成されるホールド制御信号Shaによってホールド部11が、混入したノイズをホールドするので、ノイズを適切に除去したFM検波信号Soutを生成することができる。
また、本実施形態のノイズ除去装置10は、ラジオ放送を受信中に、自動車の電装機器等から発生する例えばイグニッションノイズ等の外来ノイズを除去する場合に、優れたノイズ除去効果を発揮する。
なお、以上に述べた本実施形態のノイズ除去装置10は、車載型ラジオ受信機等に設けることで優れた効果を発揮するものであるが、車載型に限らず、家庭用等のいわゆる固定型ラジオ受信機や、自動車への搭載用ではない移動体ラジオ受信機等に設けた場合にも優れたノイズ低減効果を発揮するものである。
また、以上に述べた本実施形態のノイズ除去装置10は、ラジオ受信機等に設けられている周波数変換器から出力されるIF信号Sinbに混入しているノイズとFM検波器から出力されるFM検波信号Sinaに混入しているノイズに基づいて、FM検波信号Sinaに混入しているノイズをホールドするためのホールド制御信号Shaを生成することとしているが、受信機内の2箇所で生じる各信号に混入したノイズを利用して、一方の信号に混入しているノイズを除去するためのノイズ除去装置としての利用が可能である。
また、本実施形態のノイズ除去装置10は、ラジオ受信機に限らず、テレビジョン受信機や他の各種受信機に適用することができ、優れたノイズ除去効果を発揮するものである。
次に、より具体的な実施例について図4〜図7を参照して説明する。図4は本実施例のノイズ除去装置の構成を表したブロック図であり、図3と同一又は相当する部分を同一符号で示している。図5は、ノイズホールド部の構成を表した図、図6及び図7は、本ノイズ除去装置の各構成要素に生じる信号の波形を表した波形図である。
図4において、このノイズ除去装置10は、図3に示した実施形態と同様に、主経路に設けられたホールド部11と、第1の制御経路に設けられた第1ノイズ抽出部12とノイズホールド部13と第1ノイズ平滑部14及びホールド制御信号生成部15と、第2の制御経路に設けられた第2ノイズ抽出部16と第2ノイズ平滑部17及びノイズホールド制御信号生成部18を備えて構成されている。
そして、主経路と第1の制御経路に、FM検波器(図示略)から出力されるFM検波信号(コンポジット信号)Sinaが供給され、第2の制御経路に、周波数変換器(図示略)から出力されるベースバンドの中間周波数信号(IF信号)Sinbが供給される。
ホールド部11は、FM検波信号Sinaを入力して、第1、第2の制御経路の遅延時間に合わせ出力する遅延回路11aと、その遅延されたFM検波信号Sdaを後述のホールド制御信号Shaで指示されるホールド期間Taにおいてホールドすることにより、ノイズを低減したFM検波信号Soutにして出力するホールド回路11bを有して構成されている。
第1ノイズ抽出部12は、FM検波信号Sinaを入力してFM検波信号Sinaの信号成分を抑制し、その信号成分より高周波数域に混入しているノイズ成分を通過させるハイパスフィルタ12aと、ハイパスフィルタ12aを通過したノイズ成分を正値の振幅に絶対値変換することによって絶対値の第1ノイズ信号Snzaを生成して出力する絶対値回路12bを有して構成されている。
ノイズホールド部13は、後述の所定レベルのノイズホールド制御信号Shbによって指定されるノイズホールド期間Tbにおいて第1ノイズ信号Snzaをホールドし、そのホールドしたホールドノイズ信号Shnzaを出力するホールド回路で形成されている。
より具体的には、ノイズホールド部13は図5(a)に示す回路で形成されている。すなわち、ノイズホールド部13は、電源電圧端子(+B)とグランド端子(GND)との間に介在する定電流回路Ia,Ib,Icに接続され差動対を構成するNPNトランジスタQa,Qbと、一方のNPNトランジスタQbのコレクタと定電流回路Iaとの間に接続されたスイッチングダイオードDa,Db,Dc,Dd,De,Dfと、コンデンサCaと、当該回路の直流バイアスを設定するための電圧源E1,E2を備えて構成されている。
ここで、定電流回路Ia,Ibは共に等しい定電流ioに設定され、定電流回路Icは、定電流回路Ia,Ibの定電流ioの合計電流(2×io)に相当する定電流に設定されている。更に、電圧源E1は、NPNトランジスタQbのベースバイアスを設定するための適宜の直流電圧(リファレンス電圧)に設定され、電圧源E2は、絶対値回路12bの直流バイアス電位と等しい電圧に設定されることで、スイッチングダイオードDe,Dfの接続点の電位を絶対値回路12bの直流バイアス電位と等しく保つようになっている。
そして、NPNトランジスタQaのベースに、ノイズホールド制御信号Shbが入力され、スイッチングダイオードDa,Dcの接続点に絶対値回路12bからの第1ノイズ信号Snzaが入力され、スイッチングダイオードDb,Dd及びコンデンサCaの接続点に生じるホールドノイズ信号Shnzaを第1ノイズ平滑部14側へ出力するようになっている。
かかる構成を有するノイズホールド部13において、ノイズホールド制御信号Shbがノイズホールド期間Tb以外の期間を示す低レベルに変化すると、NPNトランジスタQaがオン、NPNトランジスタQbがオフ状態となり、更にスイッチングダイオードDa,Db,Dc,Ddが導通(オン)、スイッチングダイオードDe,Dfが非導通(オフ)状態となる。これにより、第1ノイズ信号SnzaがスイッチングダイオードDa,Db,Dc,Ddを介してコンデンサCa側へ入力され、ホールドノイズ信号Shnzaとして、第1ノイズ平滑部14側へ出力される。
一方、ノイズホールド制御信号Shbがノイズホールド期間Tbを示す高レベルに変化すると、NPNトランジスタQaがオン、NPNトランジスタQbがオフ状態となり、更にスイッチングダイオードDa,Db,Dc,Ddが非導通(オフ)、スイッチングダイオードDe,Dfが導通(オン)状態となる。これにより、第1ノイズ信号Snzaの入力が遮断され、コンデンサCaの電位が遮断前の電圧値に保たれることにより、その遮断前の電圧値のホールドノイズ信号Shnzaが第1ノイズ平滑部14側へ出力される。
このように、ノイズホールド部13は、ノイズホールド制御信号Shbのレベル変化に応じて、第1ノイズ信号Snzaの入力と遮断の動作を行うことで、第1ノイズ信号Snzaをホールドしたノイズホールド信号Shnzaを出力する。
次に、第1ノイズ平滑部14は、ノイズホールド部13からのホールドノイズ信号Shnzaの波高値を数分の1程度(1/6〜1/2程度)にする速い応答特性を有するローパスフィルタ14aと、ローパスフィルタ14aの応答特性よりも十分に遅い応答特性を有する第2のローパスフィルタ14cと、これら2つのローパスフィルタ14a,14cの出力を比較しより大きい信号を選択し出力する比較器14dと、この比較器14dの出力(ノイズ成分)を平滑化することにより、直流の第1ノイズ平滑信号Sdcaを生成して出力する高速充電低速放電回路14bを有して構成されている。
ここで、高速充電低速放電回路4bは、比較器14dから出力されるノイズ成分の振幅変化に対して、充電速度が速く、放電速度が遅い充放電回路で形成されている。このため、比較器14dからのノイズ成分の変化に追従して平滑化処理を行うことが可能となっている。
ホールド制御信号生成部15は、第1ノイズ平滑信号Sdcaを閾値として第1ノイズ信号Snzaの振幅とを比較し、第1ノイズ信号Shnzaの方が大振幅となる期間τaで高レベルに反転する検出信号Spdaを出力する比較器(コンパレータ)15aと、比較器15aから出力される検出信号Spdaの上記期間τaに所定の調整時間Δτaを追加することで、ホールド期間Taを時間幅(τa+Δτa)に微調整してホールド制御信号Shaを生成するホールド期間調整回路15bとを有して構成されている。
そして、ホールド回路11bがホールド制御信号Shaで指定されるホールド期間TaにおいてFM検波信号Sdaをホールドし、ノイズを低減したFM検波信号Soutを出力するようになっている。
なお、ホールド回路11bも、図5(a)に示したノイズホールド部13と同様の構成となっている。つまり、図5(a)を参照して述べれば、ホールド回路11bも、NPNトランジスタQaのベースにホールド制御信号Shaが供給され、スイッチングダオードDa,Dcの接続点に遅延回路11aからのFM検波信号Sdaが供給され、スイッチングダオードDb,Dd及びコンデンサCaの接続点からノイズを低減したFM検波信号Soutを出力するようになっている。
次に、第2制御経路側に設けられている第2ノイズ抽出部16は、IF信号Sinbを正値の振幅に絶対値変換することによって絶対値のIF信号(符号略)を生成して出力する絶対値回路16aと、その絶対値のIF信号をローパスフィルタリングすることにより、IF信号成分とその高調波成分の通過を抑制し、残余のノイズ成分を通過させることで第2ノイズ信号Snzbを出力するローパスフィルタ16bとを有して構成されている。
第2ノイズ平滑部17は、第2ノイズ信号Snzbをローパスフィルタリングして出力するローパスフィルタ17aと、ローパスフィルタ17aの応答特性よりも十分に遅い応答特性を有する第2のローパスフィルタ17cと、これら2つのローパスフィルタ17a,17cの出力を比較しより大きい信号を選択し出力する比較器17dと、この比較器17dの出力(ノイズ成分)を平滑化することによって第2ノイズ平滑信号Sdcbを生成して出力する高速充電低速放電回路17bを有して構成されている。なお、高速充電低速放電回路17bも、第1の制御経路側の高速充電低速放電回路14bと同様に、高速充電低速放電を行う特性を有している。
ノイズホールド制御信号生成部18は、第2ノイズ平滑信号Sdcbを閾値として第2ノイズ信号Snzbの振幅を比較し、第2ノイズ信号Snzbの振幅の方が大振幅となる期間τbで高レベルに反転する検出信号Spdbを出力する比較器(コンパレータ)18aと、比較器18aから出力される検出信号Spdbの上記期間τbに所定の調整時間Δτbを追加することで、ノイズホールド期間Tbを時間幅(τb+Δτb)に微調整してノイズホールド制御信号Shbを生成するホールド期間調整回路18bと、第1,第2の制御経路の処理時間を調整する遅延回路18cとを有して構成されている。そして、遅延回路18cが、上述のノイズ位置制御信号Shbを遅延させ、遅延後のノイズ位置制御信号Shbをノイズホールド部13に供給するようになっている。
次に、かかる構成を有するノイズ除去装置10の動作例について、図6及び図7を参照して説明する。
また、ノイズ除去装置10が車載型ラジオ受信機に設けられ、受信中に、図6(a)に示すようなイグニッションノイズNzbが混入したIF信号Sinbが周波数変換器から出力され、図7(a)に示すようなイグニッションノイズNzaが混入したIF信号SinbがFM検波器から出力されたものとして説明する。
IF信号Sinbが供給されると、第2ノイズ抽出部16を構成している絶対値回路16aとローパスフィルタ16bが、そのIF信号Sinbに混入しているノイズNzbを絶対値変換して抽出することにより、図6(b)に示すような第2ノイズ信号Snzbを出力し、第2ノイズ平滑部17を構成しているローパスフィルタ17aと高速充電低速放電回路17bが、その第2ノイズ信号Snzbを直流の第2ノイズ平滑信号Sdcbに変換して出力する。そして、ノイズホールド制御信号生成部18を構成している比較器18aが第2ノイズ平滑信号Sdcbと第2ノイズ信号Snzbとを比較し、その比較結果である検出信号Spdbをホールド期間調整回路18bが微調整することで、イグニッションノイズNzbの発生位置及び期間を示す図6(c)のようなノイズホールド制御信号Shbを生成し、遅延回路18cを介してノイズホールド部13に供給する。
一方、IF信号Sinbと同時進行的にFM検波信号Sinaが供給されると、第1ノイズ抽出部12を構成しているハイパスフィルタ12aと絶対値回路12bが、FM検波信号Sinaに混入しているイグニッションノイズNzaを抽出して絶対値変換を行うことで、図7(b)に示すような第1ノイズ信号Snzaを出力し、更にノイズホールド部13が、ノイズホールド制御信号Shbに従って第1ノイズ信号Snzaをホールドすることによって、図7(c)に示すようなホールドノイズ信号Shnzaを出力し、第1ノイズ平滑部14を構成しているローパスフィルタ14aと高速充電低速充電回路14bがホールドノイズ信号Shnzaを平滑化して第1ノイズ平滑信号Sdcaを出力する。
そして、ホールド制御信号生成部15を構成している比較器15aが第1ノイズ平滑信号Sdcaと第1ノイズ信号Snzaとを比較し、図7(d)に示すような比較結果である検出信号Spdaをホールド期間調整回路15aが微調整することで、イグニッションノイズNzaの発生位置及び期間を示す図7(e)のようなホールド制御信号Shaを生成し、ホールド部11bがホールド制御信号Shaで示されるホールド期間Taにおいて、遅延回路11aからのFM検波信号をホールドすることにより、イグニッションノイズNzaを除去したFM検波信号Soutを出力する。
以上に説明したように、本実施例のノイズ除去装置10によれば、第2の制御経路側の第2ノイズ抽出部16と第2ノイズ平滑部17及びノイズホールド制御信号生成部18が、IF信号Sinbに混入しているノイズを検出してノイズホールド制御信号Shbを生成し、そのノイズホールド制御信号Shbに基づいてノイズホールド部13がFM検波信号Sinaに混入していた第1ノイズ信号Snzaをホールドすると、強いノイズ部分を除去し、弱いノイズ部分だけになったホールドノイズ信号Shnzaを第1ノイズ平滑部14に供給する。
このため、第1ノイズ平滑部14では、その弱いノイズ部分が平滑化されて小レベル且つ直流の第1ノイズ平滑信号Sdcaが生成されることになり、ホールド制御信号生成部15が、その第1ノイズ平滑信号Sdcaを閾値として第1ノイズ信号Snzaとの比較を行うことから、第1ノイズ信号Snzaの強いノイズ部分と弱いノイズ部分とを区別することなく、個々のノイズの発生位置及び発生期間を個別且つ精度良く検出することができる。つまり、第1ノイズ平滑信号Sdcaのレベルは、FM検波信号Sinaに混入している複数のノイズの影響を受けて上昇しないため、大振幅のノイズはもとより、振幅の小さいノイズの発生位置及び期間検出することができ、個々のノイズの発生位置及び発生期間を個別に精度良く検出することができる。
そして、この精度良く検出されたノイズ発生位置及び発生期間に基づいて生成されるホールド制御信号Shaによってホールド部11が、混入したノイズをホールドするので、ノイズを適切に除去したFM検波信号Soutを生成することができる。
なお、本実施例のノイズ除去装置10では、第2ノイズ平滑部17をローパスフィルタ17aと高速充電低速放電回路17bを備えて構成することにより、直流レベルが極めて安定となる第2ノイズ平滑信号Sdcbを生成し、より精度良くIF信号Sinbに混入しているノイズNzbの発生位置及び期間を検出できるようにしているが、例えば受信機の設計仕様や使用環境等を考慮して高速充電低速放電回路17bを省略することとし、ローパスフィルタ17aの出力を直接比較器18aに供給する構成としてもよい。
また、本実施例のノイズ除去装置10は、ラジオ放送を受信中に、自動車の電装機器等から発生するイグニッションノイズを除去するための利用に限らず、他のノイズを除去するための利用にも適用することができる。
また、本実施例のノイズ除去装置10は、FM検波信号Sinaに限らず、ラジオ受信機内に生じる各種信号に混入するパルス状のノイズを除去することが可能である。例えば、周波数変換器の出力に、本実施例のノイズ除去装置10と技術的に同等の機能を有するノイズ除去装置を接続し、検波される前の中間周波信号(IF信号)に混入するパルス状のノイズの除去を行うことが可能である。また、検波及び復調された後のスピーカを駆動するための音声信号に混入するパルスノイズの除去等を行うことができる。
すなわち、本実施例のノイズ除去装置10は、ラジオ受信機等に設けられている周波数変換器から出力されるIF信号Sinbに混入しているノイズとFM検波器から出力されるFM検波信号Sinaに混入しているノイズに基づいて、FM検波信号Sinaに混入しているノイズをホールドするためのホールド制御信号Shaを生成することとしているが、受信機内の2箇所で生じる各信号に混入したノイズを利用して、一方の信号に混入しているノイズを除去するためのノイズ除去装置としての利用が可能である。
また、本実施例のノイズ除去装置10は、車載型ラジオ受信機等に設けることで優れた効果を発揮するものであるが、車載型に限らず、家庭用等のいわゆる固定型ラジオ受信機や、自動車への搭載用ではない移動体ラジオ受信機等に設けた場合にも優れたノイズ低減効果を発揮するものである。
また、本実施例のノイズ除去装置10は、ラジオ受信機に限らず、テレビジョン受信機や他の各種受信機に適用することができ、優れたノイズ除去効果を発揮するものである。
また、ノイズ除去装置10をアナログ回路で形成し、アナログ信号処理によってノイズ除去を行う実施例について説明したが、ディジタル回路で形成してディジタル信号処理によってノイズ除去を行う構成としてもよい。
ノイズ除去装置10をディジタル回路で形成する場合、ノイズホールド部13を図5(a)に示した回路に代えて、図5(b)に示す回路で形成することが可能である。すなわち、ノイズホールド部13を、2入力1出力型のセレクタ回路13aと、セレクタ回路13aに従属接続された遅延器13bとを有して形成する。そして、ディジタルデータにアナログディジタル変換されている第1ノイズ信号Snzaをセレクタ回路13aの一方の入力端に供給し、セレクタ回路13aの他方の入力端に遅延器13bの出力を帰還させて供給する。更に、セレクタ回路13aの切り替え動作をノイズホールド制御信号Shbに従って行わせ、ノイズホールド制御信号Shbがホールド期間Tb以外の間で低レベルとなると、第1ノイズ信号Snzaを遅延器13bへ転送させ、ノイズホールド制御信号Shbがホールド期間Tbの間に高レベルとなると、第1ノイズ信号Snzaの入力を遮断させて、遅延器13bからの帰還出力を遅延器13bへ転送させる。更に、遅延器13bの遅延時間を、FM検波信号SinaをディジタルデータのFM検波信号にアナログディジタル変換するためのサンプリング周波数(いわゆるナイキスト周波数より高いサンプリング周波数)の逆数に相当する遅延時間に設定する。
かかるディジタル回路構成のノイズホールド部13において、ノイズホールド制御信号Shbがノイズホールド期間Tb以外の期間を示す低レベルに変化すると、第1ノイズ信号Snzaがセレクタ回路13aを介して遅延器13bへ転送されホールドノイズ信号Shnzaとして出力される。一方、ノイズホールド制御信号Shbがノイズホールド期間Tbを示す高レベルに変化すると、新たな第1ノイズ信号Snzaの入力が遮断される共に、1サンプル遅延時間前のノイズホールド制御信号Shb、すなわちホールドされたノイズホールド制御信号がホールドノイズ信号Shnzaとして遅延器13bから出力される。
このように、ノイズ除去装置10をディジタル回路で形成する場合、ノイズホールド部13を図5(b)に示す回路で形成すると、ノイズホールド制御信号Shbのレベル変化に応じて、第1ノイズ信号Snzaの入力と遮断の動作を行うことで、第1ノイズ信号Snzaをホールドし、ノイズホールド信号Shnzaとして出力することが可能である。
また、ホールド回路11bも、図5(b)に示したノイズホールド部13と同様の構成で実現し、第1ノイズ信号Snzaの代わりに遅延回路11aから出力されるデジジタルデータとしてのFM検波信号Sdaをセレクタ回路に供給すると共に、ノイズホールド制御信号Shbに代えてホールド制御信号Shaに従って切り替え動作を行わせればよい。
次に、実施例2について図8〜図10を参照して説明する。図8は本実施例のノイズ除去装置の構成を表したブロック図であり、図3及び図4と同一又は相当する部分を同一符号で示している。図9は、ノイズ切替部の構成を表した図であり、図10はホールド回路11bの構成を表した図である。
図8において、このノイズ除去装置10は、主経路に設けられたホールド部11と、第1の制御経路に設けられた第1ノイズ抽出部12とノイズ切替部13kと第1ノイズ平滑部14及びホールド制御信号生成部15と、第2の制御経路に設けられた第2ノイズ抽出部16と第2ノイズ平滑部17及びノイズ切替制御信号生成部18kを備えて構成されている。これは図4に示した実施例1のノイズホールド部13とノイズホールド制御信号生成部18を、ノイズ切替部13k、ノイズ切替制御信号生成部18kにそれぞれ置き換えた構成である。
そして、主経路と第1の制御経路に、FM検波器(図示略)から出力されるFM検波信号(コンポジット信号)Sinaが供給され、第2の制御経路に、周波数変換器(図示略)から出力されるベースバンドの中間周波数信号(IF信号)Sinbが供給される。
ホールド部11は、FM検波信号Sinaを入力して、第1、第2の制御経路の遅延時間に合わせ出力する遅延回路11aと、その遅延されたFM検波信号Sdaを後述のホールド制御信号Shaで指示されるホールド期間Taにおいてホールドすることにより、ノイズを低減したFM検波信号Soutにして出力するホールド回路11bを有して構成されている。
第1ノイズ抽出部12は、FM検波信号Sinaを入力してFM検波信号Sinaの信号成分を抑制し、その信号成分より高周波数域に混入しているノイズ成分を通過させるハイパスフィルタ12aと、ハイパスフィルタ12aを通過したノイズ成分を正値の振幅に絶対値変換することによって絶対値の第1ノイズ信号Snzaを生成して出力する絶対値回路12bを有して構成されている。
ノイズ切替部13kは、後述の所定レベルのノイズ切替制御信号Shbによって指定されるノイズ切替期間Tbにおいて第1ノイズ信号Snzaを後述の固定値生成部13cからの固定値と切り替え、その切替をした切替ノイズ信号Shnzaを出力する切替回路で形成されている。
より具体的には、ノイズ切替部13kは図9に示す回路で形成されている。すなわち、ノイズ切替部13kは、2入力1出力型のセレクタ回路13aと固定値生成部13cを具備し、固定値生成部13cは、第1ノイズ信号Snzaから,零、または、受信信号が十分強いときには第1ノイズ信号Snzaの成分値より小さい値、または、切り替える直前の第1ノイズ信号Snzaより小さい値である固定値Scを生成する。セレクタ回路13aは,第1ノイズ信号Snzaをセレクタ回路13aの一方の入力端に供給し、セレクタ回路13aの他方の入力端には固定値生成部13cからの固定値Scを供給する。
セレクタ回路13aの切替動作は、ノイズ切替制御信号Shbに従って行わせ、ノイズ切替制御信号Shbが切替期間Tb以外の間で低レベルになると、第1ノイズ信号Snzaを出力し、ノイズ切替制御信号Shbが切替期間Tbの間に高レベルになると、第1ノイズ信号Snzaの入力を遮断し、前記の固定値Scを出力させる。
このように、ノイズ切替部13kは、ノイズ切替制御信号Shbのレベル変化に応じて、第1ノイズ信号Snzaの入力と固定値Scの切り替え動作を行うことで、第1ノイズ信号Snzaと固定値Scの混在したノイズ切替信号Shnzaを出力する。
次に、第1ノイズ平滑部14は、ノイズ切替部13kからの切替ノイズ信号Shnzaの波高値を数分の1程度(1/6〜1/2程度)にする速い応答特性を有するローパスフィルタ14aと、ローパスフィルタ14aの応答特性よりも十分に遅い応答特性を有する第2のローパスフィルタ14cと、これら2つのローパスフィルタ14a,14cの出力を比較しより大きい信号を選択し出力する比較器14dと、この比較器14dの出力(ノイズ成分)を平滑化することにより、直流の第1ノイズ平滑信号Sdcaを生成して出力する高速充電低速放電回路14bを有して構成されている。
ここで、高速充電低速放電回路14bは、比較器14dから出力されるノイズ成分の振幅変化に対して、充電速度が速く、放電速度が遅い充放電回路で形成されている。このため、比較器14dからのノイズ成分の変化に追従して平滑化処理を行うことが可能となっている。
ホールド制御信号生成部15は、第1ノイズ平滑信号Sdcaを閾値として第1ノイズ信号Snzaの振幅とを比較し、第1ノイズ信号Shnzaの方が大振幅となる期間τaで高レベルに反転する検出信号Spdaを出力する比較器(コンパレータ)15aと、比較器15aから出力される検出信号Spdaの上記期間τaに所定の調整時間Δτaを追加することで、ホールド期間Taを時間幅(τa+Δτa)に微調整してホールド制御信号Shaを生成するホールド期間調整回路15bとを有して構成されている。
そして、ホールド回路11bがホールド制御信号Shaで指定されるホールド期間TaにおいてFM検波信号Sdaをホールドし、ノイズを低減したFM検波信号Soutを出力するようになっている。
より具体的には、ホールド回路11bは図10(a)に示す回路で形成されている。すなわち、ホールド回路11bは、電源電圧端子(+B)とグランド端子(GND)との間に介在する定電流回路Ia,Ib,Icに接続され差動対を構成するNPNトランジスタQa,Qbと、一方のNPNトランジスタQbのコレクタと定電流回路Iaとの間に接続されたスイッチングダイオードDa,Db,Dc,Dd,De,Dfと、コンデンサCaと、当該回路の直流バイアスを設定するための電圧源E1,E2を備えて構成されている。
ここで、定電流回路Ia,Ibは共に等しい定電流ioに設定され、定電流回路Icは、定電流回路Ia,Ibの定電流ioの合計電流(2×io)に相当する定電流に設定されている。更に、電圧源E1は、NPNトランジスタQbのベースバイアスを設定するための適宜の直流電圧(リファレンス電圧)に設定され、電圧源E2は、遅延回路11aの直流バイアス電位と等しい電圧に設定されることで、スイッチングダイオードDe,Dfの接続点の電位を遅延回路11aの直流バイアス電位と等しく保つようになっている。
そして、NPNトランジスタQaのベースに、ホールド制御信号Shaが入力され、スイッチングダイオードDa,Dcの接続点に遅延回路11aからの信号Sdaが入力され、スイッチングダイオードDb,Dd及びコンデンサCaの接続点に生じるFM検波信号Soutを出力するようになっている。
かかる構成を有するホールド回路11bにおいて、ホールド制御信号Shaがホールド期間Ta以外の期間を示す低レベルに変化すると、NPNトランジスタQaがオフ、NPNトランジスタQbがオン状態となり、更にスイッチングダイオードDa,Db,Dc,Ddが導通(オン)、スイッチングダイオードDe,Dfが非導通(オフ)状態となる。これにより、遅延回路11aの出力信号SdaがスイッチングダイオードDa,Db,Dc,Ddを介してコンデンサCa側へ入力され、FM検波信号Soutとして出力される。
一方、ホールド制御信号Shaがホールド期間Taを示す高レベルに変化すると、NPNトランジスタQaがオン、NPNトランジスタQbがオフ状態となり、更にスイッチングダイオードDa,Db,Dc,Ddが非導通(オフ)、スイッチングダイオードDe,Dfが導通(オン)状態となる。これにより、遅延回路11aの出力信号Sdaの入力が遮断され、コンデンサCaの電位が遮断前の電圧値に保たれることにより、その遮断前の電圧値の遅延回路11aの出力信号SdaがFM検波信号Soutとして出力される。
このように、ホールド回路11bは、ホールド制御信号Shaのレベル変化に応じて、遅延回路11aの出力信号Sdaの入力と遮断の動作を行うことで、スイッチングダイオードDb、Dd及びコンデンサCaの接続点からノイズを低減したFM検波信号Soutを出力する。
次に、第2制御経路側に設けられている第2ノイズ抽出部16は、IF信号Sinbを正値の振幅に絶対値変換することによって絶対値のIF信号(符号略)を生成して出力する絶対値回路16aと、その絶対値のIF信号をローパスフィルタリングすることにより、IF信号成分とその高調波成分の通過を抑制し、残余のノイズ成分を通過させることで第2ノイズ信号Snzbを出力するローパスフィルタ16bとを有して構成されている。
第2ノイズ平滑部17は、第2ノイズ信号Snzbをローパスフィルタリングして出力するローパスフィルタ17aと、ローパスフィルタ17aの応答特性よりも十分に遅い応答特性を有する第2のローパスフィルタ17cと、これら2つのローパスフィルタ17a,17cの出力を比較しより大きい信号を選択し出力する比較器17dと、この比較器17dの出力(ノイズ成分)から、第2ノイズ平滑信号Sdcbを生成して出力する高速充電低速放電回路17bを有して構成されている。なお、高速充電低速放電回路17bも、第1の制御経路側の高速充電低速放電回路14bと同様に、高速充電低速放電を行う特性を有している。
ノイズ切替制御信号生成部18kは、第2ノイズ平滑信号Sdcbを閾値として第2ノイズ信号Snzbの振幅を比較し、第2ノイズ信号Snzbの振幅の方が大振幅となる期間τbで高レベルに反転する検出信号Spdbを出力する比較器(コンパレータ)18aと、比較器18aから出力される検出信号Spdbの上記期間τbに所定の調整時間Δτbを追加することで、ノイズ切替期間Tbを時間幅(τb+Δτb)に微調整してノイズ切替制御信号Shbを生成する切替期間調整回路18bと、第1,第2の制御経路の処理時間を調整する遅延回路18cとを有して構成されている。そして、遅延回路18cが、上述のノイズ位置制御信号Shbを遅延させ、遅延後のノイズ位置制御信号Shbをノイズ切替部13に供給するようになっている。
次に、かかる構成を有するノイズ除去装置10の動作例について図8を参照して説明する。
ノイズ除去装置10が車載型ラジオ受信機に設けられ、受信中に、イグニッションノイズNzbが混入したIF信号Sinbが周波数変換器から出力され、イグニッションノイズNzaが混入したIF信号SinbがFM検波器から出力されたものとして説明する。
IF信号Sinbが供給されると、第2ノイズ抽出部16を構成している絶対値回路16aとローパスフィルタ16bが、そのIF信号Sinbに混入しているイグニッションノイズNzbを絶対値変換して抽出することにより、第2ノイズ信号Snzbを出力し、第2ノイズ平滑部17を構成しているローパスフィルタ17aと高速充電低速放電回路17bが、その第2ノイズ信号Snzbを直流の第2ノイズ平滑信号Sdcbに変換して出力する。そして、ノイズ切替制御信号生成部18kを構成している比較器18aが第2ノイズ平滑信号Sdcbと第2ノイズ信号Snzbとを比較し、その比較結果である検出信号Spdbを切替期間調整回路18bが微調整することで、イグニッションノイズNzbの発生位置及び期間を示すノイズ切替制御信号Shbを生成し、遅延回路18cを介してノイズ切替部13aに供給する。
一方、IF信号Sinbと同時進行的にFM検波信号Sinaが供給されると、第1ノイズ抽出部12を構成しているハイパスフィルタ12aと絶対値回路12bが、FM検波信号Sinaに混入しているイグニッションノイズNzaを抽出して絶対値変換を行うことで、第1ノイズ信号Snzaを出力し、更にノイズ切替部13kのセレクタ回路13aにおいて、ノイズ切替制御信号Shbに従って第1ノイズ信号Snzaを固定値生成部13cからの固定値Scと切り替えることによって、切替ノイズ信号Shnzaを出力し、第1ノイズ平滑部14を構成している2つのローパスフィルタ14a、14c及び比較器14dと高速充電低速充電回路14bが切替ノイズ信号Shnzaを平滑化して第1ノイズ平滑信号Sdcaを出力する。
そして、ホールド制御信号生成部15を構成している比較器15aが第1ノイズ平滑信号Sdcaと第1ノイズ信号Snzaとを比較し、比較結果である検出信号Spdaをホールド期間調整回路15aが微調整することで、イグニッションノイズNzaの発生位置及び期間を示すホールド制御信号Shaを生成し、ホールド部11bがホールド制御信号Shaで示されるホールド期間Taにおいて、遅延回路11aからのFM検波信号をホールドすることにより、イグニッションノイズNzaを除去したFM検波信号Soutを出力する。
以上に説明したように、本実施例のノイズ除去装置10によれば、第2の制御経路側の第2ノイズ抽出部16と第2ノイズ平滑部17及びノイズ切替制御信号生成部18kが、IF信号Sinbに混入しているノイズを検出してノイズ切替制御信号Shbを生成し、そのノイズ切替制御信号Shbに基づいてノイズ切替部13kがFM検波信号Sinaに混入していた第1ノイズ信号Snzaを固定値Scと切り替えることによって、強いノイズ部分を除去し固定値Scと弱いノイズ部分だけになった信号との混合である切替ノイズ信号Shnzaを第1ノイズ平滑部14に供給する。
このため、第1ノイズ平滑部14では、ノイズ除去された後の固定値Scと残っている弱いノイズ部分が平滑化されて小レベル且つ直流の第1ノイズ平滑信号Sdcaが生成されることになり、ホールド制御信号生成部15が、その第1ノイズ平滑信号Sdcaを閾値として第1ノイズ信号Snzaとの比較を行うことから、第1ノイズ信号Snzaの強いノイズ部分と弱いノイズ部分とを区別することなく、個々のノイズの発生位置及び発生期間を個別且つ精度良く検出することができる。
このときノイズ除去された後の固定値Scは、実施例1の場合のホールド信号値よりも少なくとも小さい値に設定されているため、ノイズ検出の閾値として働く第1ノイズ平滑信号Sdcaも実施例1の場合より小さくなり、より小さなノイズも除去することが可能となる。
つまり、第1ノイズ平滑信号Sdcaのレベルは、FM検波信号Sinaに混入している複数のノイズの影響を受けて上昇しないため、大振幅のノイズはもとより、振幅の小さいノイズの発生位置及び期間検出することができ、個々のノイズの発生位置及び発生期間を個別に精度良く検出することができる。
そして、この精度良く検出されたノイズ発生位置及び発生期間に基づいて生成されるホールド制御信号Shaによってホールド部11が、混入したノイズをホールドするので、ノイズを適切に除去したFM検波信号Soutを生成することができる。
なお、本実施例のノイズ除去装置10では、第2ノイズ平滑部17を2つのローパスフィルタ17a、17c及び比較器17dと高速充電低速放電回路17bを備えて構成することにより、直流レベルが極めて安定となる第2ノイズ平滑信号Sdcbを生成し、より精度良くIF信号Sinbに混入しているノイズNzbの発生位置及び期間を検出できるようにしているが、例えば受信機の設計仕様や使用環境等を考慮して高速充電低速放電回路17bを省略することとし、比較器17dの出力を直接比較器18aに供給する構成としてもよい。
また、本実施例のノイズ除去装置10は、ラジオ放送を受信中に、自動車の電装機器等から発生するイグニッションノイズを除去するための利用に限らず、他のノイズを除去するための利用にも適用することができる。
また、本実施例のノイズ除去装置10は、FM検波信号Sinaに限らず、ラジオ受信機内に生じる各種信号に混入するパルス状のノイズを除去することが可能である。例えば、周波数変換器の出力に、本実施例のノイズ除去装置10と技術的に同等の機能を有するノイズ除去装置を接続し、検波される前の中間周波信号(IF信号)に混入するパルス状のノイズの除去を行うことが可能である。また、検波及び復調された後のスピーカを駆動するための音声信号に混入するパルスノイズの除去等を行うことができる。
すなわち、本実施例のノイズ除去装置10は、ラジオ受信機等に設けられている周波数変換器から出力されるIF信号Sinbに混入しているノイズとFM検波器から出力されるFM検波信号Sinaに混入しているノイズに基づいて、FM検波信号Sinaに混入しているノイズをホールドするためのホールド制御信号Shaを生成することとしているが、受信機内の2箇所で生じる各信号に混入したノイズを利用して、一方の信号に混入しているノイズを除去するためのノイス除去装置としての利用が可能である。
また、本実施例のノイズ除去装置10は、車載型ラジオ受信機等に設けることで優れた効果を発揮するものであるが、車載型に限らず、家庭用等のいわゆる固定型ラジオ受信機や、自動車への搭載用ではない移動体ラジオ受信機等に設けた場合にも優れたノイズ低減効果を発揮するものである。
また、本実施例のノイズ除去装置10は、ラジオ受信機に限らず、テレビジョン受信機や他の各種受信機に適用することができ、優れたノイズ除去効果を発揮するものである。
また、ノイズ除去装置10をアナログ回路で形成し、アナログ信号処理によってノイズ除去を行う実施例について説明したが、ディジタル回路で形成してディジタル信号処理によってノイズ除去を行う構成としてもよい。
ノイズ除去装置10をディジタル回路で形成する場合、ホールド回路11bを図10(a)に示した回路に代えて、図10(b)に示す回路で形成することが可能である。すなわち、ホールド回路11bを、2入力1出力型のセレクタ回路11baと、セレクタ回路11baに従属接続された遅延器11bbとを有して形成する。そして、ディジタルデータにアナログディジタル変換されている遅延回路11aの出力信号Sdaをセレクタ回路11baの一方の入力端に供給し、セレクタ回路11baの他方の入力端に遅延器11bbの出力を帰還させて供給する。更に、セレクタ回路11baの切り替え動作をホールド制御信号Shaに従って行わせ、ホールド制御信号Shaがホールド期間Ta以外の間で低レベルとなると、遅延回路11aの出力信号Sdaを遅延器11bbへ転送させ、ホールド制御信号Shaがホールド期間Taの間に高レベルとなると、遅延回路11aの出力信号Sdaの入力を遮断させて、遅延器11bbからの帰還出力を遅延器11bbへ転送させる。更に、遅延器11bbの遅延時間を、FM検波信号SinaをディジタルデータのFM検波信号にアナログディジタル変換するためのサンプリング周波数(いわゆるナイキスト周波数より高いサンプリング周波数)の逆数に相当する遅延時間に設定する。
かかるディジタル回路構成のホールド回路11bにおいて、ホールド制御信号Shaがホールド期間Ta以外の期間を示す低レベルに変化すると、遅延回路11aの出力信号Sdaがセレクタ回路11baを介して遅延器11bbへ転送されFM検波信号Soutとして出力される。一方、ホールド制御信号Shaがホールド期間Taを示す高レベルに変化すると、新たな遅延回路11aの出力信号Sdaの入力が遮断される共に、遮断直前に遅延器11bbに記憶された遅延回路11aの出力信号SdaはSoutとして、セレクタ回路11baを介して遅延器11bbへ再び転送記憶され、ホールドされたFM検波信号Soutとして遅延器11bbから出力される。
このように、ノイズ除去装置10をディジタル回路で形成する場合、ホールド回路11bを図10(b)に示す回路で形成すると、ホールド制御信号Shaのレベル変化に応じて、遅延回路11aの出力信号Sdaの入力と遮断の動作を行うことで、遅延回路11aの出力信号Sdaをホールドし、FM検波信号Soutとして出力することが可能である。
従来のノイズ除去装置の構成を表したブロック図である。 図1に示した従来のノイズ除去装置におけるノイズ除去方法について説明するための波形図である。 好適な実施形態に係るノイズ除去装置の構成を表したブロック図である。 実施例1に係るノイズ除去装置の構成を表したブロック図である。 ノイズホールド部とホールド部の具体的な構成を表した図である。 図4に示したノイズ除去装置の動作を説明するための波形図である。 図4に示したノイズ除去装置の動作を更に説明するための波形図である。 実施例2に係るノイズ除去装置の構成を表したブロック図である。 ノイズ切替部の構成を表したブロック図である。 ホールド部の具体的な構成を表した図である。
符号の説明
10…ノイズ除去装置
11…ホールド部
12…第1ノイズ抽出部
13…ノイズホールド部
13k…ノイズ切替部
14…第1ノイズ平滑部
15…ホールド制御信号生成部
16…第2ノイズ抽出部
17…第2ノイズ平滑部
18…ノイズホールド制御信号生成部
18k…ノイズ切替制御信号生成部

Claims (4)

  1. 信号に混入しているノイズを除去するノイズ除去装置であって、
    第1の入力信号に混入しているノイズを抽出して第1ノイズ信号として出力する第1ノイズ抽出手段と、
    第2の入力信号に混入しているノイズを抽出して第2ノイズ信号として出力する第2ノイズ抽出手段と、
    前記第2ノイズ信号を平滑化することにより第2ノイズ平滑信号を生成する第2ノイズ平滑手段と、
    第2ノイズ平滑信号を閾値として前記第2ノイズ信号を比較することにより、第2ノイズ信号の発生位置及び期間を検出し、検出結果に相当するホールド期間を有するノイズホールド制御信号を生成するノイズホールド制御信号生成手段と、
    前記第1ノイズ信号を前記ノイズホールド制御信号に従ってホールドすることにより、ホールドノイズ信号を生成して出力するノイズホールド手段と、
    ホールドノイズ信号を平滑化することにより第1ノイズ平滑信号を生成する第1ノイズ平滑手段と、
    第1ノイズ平滑信号を閾値として前記第1ノイズ信号を比較することにより、第1ノイズ信号の発生位置及び期間を検出し、検出結果に相当するホールド期間を有するホールド制御信号を生成するホールド制御信号生成手段と、
    前記第1の入力信号を前記ホールド制御信号に従ってホールドすることにより、ノイズを除去した第1の入力信号を生成して出力するホールド手段と、
    を具備することを特徴とするノイズ除去装置。
  2. 前記第1ノイズ平滑手段は、前記ホールドノイズ信号の振幅変化に応じて高速充電低速放電を行うことにより前記第1ノイズ平滑信号を生成する高速充電低速放電回路を有することを特徴とする請求項1に記載のノイズ除去装置。
  3. 信号に混入しているノイズを除去するノイズ除去装置であって、
    第1の入力信号に混入しているノイズを抽出して第1ノイズ信号として出力する第1ノイズ抽出手段と、
    第2の入力信号に混入しているノイズを抽出して第2ノイズ信号として出力する第2ノイズ抽出手段と、
    前記第2ノイズ信号を平滑化することにより第2ノイズ平滑信号を生成する第2ノイズ平滑手段と、
    第2ノイズ平滑信号を閾値として前記第2ノイズ信号を比較することにより、第2ノイズ信号の発生位置及び期間を検出し、検出結果に相当する切替期間を有するノイズ切替制御信号を生成するノイズ切替制御信号生成手段と、
    前記第1ノイズ信号から、零、または、受信信号が十分強いときは第1ノイズ信号中に残っている成分値より小さい値、または、切り替える直前の第1ノイズ信号より小さい値のいずれかである固定値を生成する固定値生成手段と
    前記第1ノイズ信号を前記ノイズ切替制御信号に従って前記固定値と切り替えることにより、切替ノイズ信号を生成して出力するノイズ切替手段と、
    切替ノイズ信号を平滑化することにより第1ノイズ平滑信号を生成する第1ノイズ平滑手段と、
    第1ノイズ平滑信号を閾値として前記第1ノイズ信号を比較することにより、第1ノイズ信号の発生位置及び期間を検出し、検出結果に相当するホールド期間を有するホールド制御信号を生成するホールド制御信号生成手段と、
    前記第1の入力信号を前記ホールド制御信号に従ってホールドすることにより、ノイズを除去した第1の入力信号を生成して出力するホールド手段と、
    を具備することを特徴とするノイズ除去装置。
  4. 前記第1ノイズ平滑手段は、前記切替ノイズ信号の振幅変化に応じて高速充電低速放電を行うことにより前記第1ノイズ平滑信号を生成する高速充電低速放電回路を有することを特徴とする請求項3に記載のノイズ除去装置。
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