JP2005217603A - ノイズ除去回路 - Google Patents

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尚 菅沼
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Abstract

【課題】 ノイズ除去精度の向上を図り得るノイズ除去回路を提供する。
【解決手段】 パルスノイズの混入した入力信号Sinを入力するホールド回路7,8と、入力信号Sin中のノイズを平滑化して平滑信号Sdcを生成するノイズ量検出部9と、入力信号Sin中に混入している、平滑信号Sdcより大振幅となるパルスノイズの発生期間TAと調整期間τaを加えたホールド期間(TA+τa)においてホールド回路7を制御することにより、パルスノイズを除去した信号Svをinを出力させるホールド期間調整部11と、信号Svと入力信号Sinとの差分信号Snzを抽出するノイズ抽出部15と、閾値Vthより大振幅となる差分信号Snzの期間をパルスノイズの発生期間TBと調整期間τbを加えたホールド期間(TB+τb)においてホールド回路13を制御し、パルスノイズをより確実に除去した信号Soutを出力させるホールド期間調整部17とを備えて構成する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、電子機器で処理される信号に混入したノイズを除去するノイズ除去回路に関する。
一般に、電子機器にあっては、ノイズを除去した信号に基づいて信号処理を行うことが技術的に重要である。
具体的事例を述べると、自動車に搭載される車載型のラジオ受信機にあっては、受信信号(例えば、検波信号)に混入したイグニッションノイズを除去するノイズ除去回路が設けられ、ノイズを低減した受信信号に基づいて信号処理を行うこととしている。
図7は、この受信機に備えられた従来のノイズ除去回路の構成を表したブロック図である。
同図において、このノイズ除去回路1は、遅延回路2と、ホールド回路3と、ホールド期間制御回路4とを有し、検波器(図示略)から出力される検波信号Sin中に混入したイグニッションノイズNzを自動的に検出し、該イグニッションノイズNzを除去した検波信号Soutを出力する。
ホールド期間制御回路4は、ハイパスフィルタ4aと平滑回路4bと比較器4c及びホールド期間調整回路4dによって構成されている。
ハイパスフィルタ4aは、検波信号Sinの本来の信号成分の通過を抑制し、イグニッションノイズNzや高周波域のノイズを有するノイズ成分Shfを通過させる。
平滑回路4dは、ハイパスフィルタ4aから出力されるノイズ成分Shfを平滑化し、その平滑信号Sdcを比較器4cに供給する。
比較器4cは、ノイズ成分Shfと平滑信号Sdcとの振幅を比較し、平滑信号Sdcの振幅よりノイズ成分Shfの振幅が大きいときには論理“H”、平滑信号Sdcの振幅よりノイズ成分Shfの振幅が小さいときには論理“L”となる検出信号Sprdを出力する。すなわち、比較器4cは、平滑信号Sdcの振幅よりも大振幅となるイグニッションノイズNzの期間を該イグニッションノイズNzの発生期間Tとして検出し、該発生期間Tの間、論理“H”となる検出信号Sprdを出力する。
ホールド期間調整回路4dは、上述のイグニッションノイズNzの発生期間Tにつづけて所定の調整時間τを追加し、その追加後の期間をホールド期間(T+τ)とするホールド信号Shを生成してホールド回路3に供給する。
そして、ホールド回路3が、ホールド信号Shによって指定されたホールド期間(T+τ)において検波信号Sdをホールドすることにより、イグニッションノイズNzを除去した検波信号Soutを出力する。
ここで、調整期間τは、予め決められた固定値となっており、到来電波を受信機が受信する際の受信状況(例えば、検波信号Sinの強度の変化等)と、自動車から発生するイグニッションノイズNzの特性とを設計者等が実験的に解析し、その解析結果に基づいて決められている。
つまり、受信状況が悪化した場合(検波信号Sinの強度が小さい場合)にイグニッションノイズNzを除去するためには、受信状況が良好な場合(検波信号Sinの強度が大きい場合)に較べて調整期間τを長めにする必要があることから、悪化した受信状況の下でイグニッションノイズNzを除去し得るように調整期間τを予め決めておくことによって、受信状況が悪化した場合と受信状況が良好な場合との両方の受信状況下においてイグニッションノイズNzを除去できるようにしている。
次に、図8(a)(b)の波形図を参照して、ノイズ除去回路1の一連の動作を説明する。なお、図8(a)は受信状況が悪化した場合、図8(b)は受信状況が良好な場合にノイズ除去回路1内で生じる各信号の波形を模式的に表したものである。
図8(a)において、悪化した受信状況の下では、ノイズの多い検波信号が検波器から出力され、更にイグニッションノイズNzが検波信号に混入すると、図示するように、全体的にノイズが多く且つイグニッションノイズNzの混入した検波信号Sinがノイズ除去回路1に入力することとなる。
そして、ハイパスフィルタ4aが、イグニッションノイズNzと高周波域のノイズとを含んだノイズ成分Shfを出力し、平滑回路4bがノイズ成分Shfを平滑化した平滑信号Sdcを出力し、比較器4cが平滑信号Sdcとノイズ成分Shfとを比較することによって、イグニッションノイズNzの発生期間T1を示す検出信号Sprdを出力し、ホールド期間調整回路4dが発生期間T1に固定値としての調整期間τを追加することによって、検波信号Sprdよりも長い期間(T1+τ)において論理“H”となるホールド信号Shを生成してホールド回路3に供給する。
したがって、ホールド回路3は、ホールド信号Shが論理“H”となるホールド期間(T1+τ)において、遅延回路2で遅延された検波信号Sdをホールドすることにより、図示するようなイグニッションノイズNzを除去した検波信号Soutを出力する。
一方、図8(b)に示されている良好な受信状況の下では、ノイズの少ない検波信号が検波器から出力され、更にイグニッションノイズNzが検波信号に混入すると、図示するように、全体的にノイズは少ないがイグニッションノイズNzが混入した検波信号Sinがノイズ除去回路1に入力することとなる。
そして、ハイパスフィルタ4aが、イグニッションノイズNzと高周波域のノイズとを含んだノイズ成分Shfを出力し、平滑回路4bがノイズ成分Shfを平滑化した平滑信号Sdcを出力する。ここで、平滑回路4bは、少ないノイズ成分Shfを平滑化するので、図8(a)に示した平滑信号Sdcに較べて、小振幅の平滑信号Sdcを出力することとなる。
次に、比較器4cが、平滑信号Sdcとノイズ成分Shfとを比較することによって、イグニッションノイズNzの発生期間T2において論理“H”となる検出信号Sprdを出力する。ここで、上述したように平滑回路4bから小振幅の平滑信号Sdcが出力されるため、比較器4cはイグニッションノイズNzの基部の部分と小振幅の平滑信号Sdcとを比較することによって、図8(a)に示した発生期間T1よりも時間的に長い発生期間T2を示す検出信号Sprdを出力する。
次に、ホールド期間調整回路4dが、発生期間T2に調整期間τを追加し、検出信号Sprdよりも長い期間(T2+τ)において論理“H”となるホールド信号Shを生成してホールド回路3に供給する。
そして、ホールド回路3がホールド信号Shに従って、ホールド期間(T2+τ)の間、検波信号Sdをホールドすることにより、図示するようなイグニッションノイズNzを除去した検波信号Soutを出力する。
ところで、上記従来のノイズ除去回路では、検出したイグニッションノイズNzの発生期間Tに調整期間τを追加することによって、より確実にイグニッションノイズNzを除去することを可能にするホールド期間(T+τ)を設定することとしている。
しかし、調整期間τは、悪化した受信状況の下で良好なノイズ除去効果が得られるように決められた固定値であるため、受信状況が良好な場合には、図8(b)に示したように、ホールド期間(T2+τ)において検波信号Sdをホールドすると、イグニッションノイズNzの本来の発生期間よりも長時間ホールドすることとなり、イグニッションノイズNzだけでなく、検波信号の本来の信号成分をも過剰に除去してしまうという問題がある。
つまり、受信状況が良好な場合におけるホールド期間(T2+τ)は、受信状況が悪化した場合におけるホールド期間(T1+τ)より長い期間となるので、ホールド期間(T2+τ)の間に検波信号Sdをホールドすると、図8(b)に示すように、検波信号Soutに除去過多の部分が生じることとなり、いわゆる波形歪を招来するという問題がある。
本発明は、こうした従来の問題点に鑑みてなされたものであり、ノイズ除去精度の向上を図り得るノイズ除去回路を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、入力信号に混入しているパルスノイズを除去するノイズ除去回路であって、前記入力信号を入力し、制御されるホールド期間において前記入力信号をホールドして出力する第1ホールド手段及び第2のホールド手段と、前記入力信号に含まれるノイズの量を検出すると共に、該検出したノイズの量を超える前記パルスノイズの第1の発生期間を検出し、前記第1の発生期間を第1の調整期間によって調整した第1のホールド期間に基づいて前記第1のホールド手段を制御する第1のホールド期間制御手段と、前記入力信号と前記第1のホールド手段から出力される信号との差分を抽出すると共に、所定の閾値を超える前記差分の発生期間を前記パルスノイズの第2の発生期間として検出し、前記第2の発生期間を第2の調整期間によって調整した第2のホールド期間に基づいて前記第2のホールド手段を制御する第2のホールド期間制御手段とを備え、前記第2のホールド手段から、前記パルスノイズを除去した信号を出力することを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のノイズ除去回路であって、前記第1のホールド期間制御手段は、前記入力信号に含まれるノイズの量を検出するノイズ量検出手段と、前記検出したノイズの量を超える前記パルスノイズの第1の発生期間を検出する第1の比較手段と、前記第1の発生期間を第1の調整期間によって調整し前記第1のホールド期間を決定する第1のホールド期間調整手段とを有することを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のノイズ除去回路であって、前記ノイズ量検出手段は、前記入力信号に含まれる前記ノイズの高周波域のノイズを通過させるハイパスフィルタと、前記ハイパスフィルタを通過した高周波域のノイズを絶対値変換する第1の絶対値回路と、前記絶対値回路から出力されるノイズを平滑化することによって、前記ノイズの量を検出するローパスフィルタとを備えて構成されていることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3の何れか1項に記載のノイズ除去回路であって、前記第2のホールド期間制御手段は、前記入力信号と前記第1のホールド手段から出力される信号との差分を抽出するノイズ抽出手段と、前記所定の閾値を超える前記差分の発生期間を前記パルスノイズの第2の発生期間として検出する第2の比較手段と、前記第2の発生期間を第2の調整期間によって調整し第2のホールド期間を決定する第2のホールド期間調整手段とを有することを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載のノイズ除去回路であって、前記ノイズ抽出手段は、前記入力信号と前記第1のホールド手段から出力される信号との差分成分を抽出する減算器と、前記減算器から出力される差分成分を絶対値変換することによって前記差分を出力する第2の絶対値回路とを備えて構成されていることを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項4又は5に記載のノイズ除去回路であって、前記第2の比較手段は、前記所定の閾値と前記差分とを減算することにより、前記閾値を超える前記差分の発生期間を前記パルスノイズの第2の発生期間として検出する減算器を備えて構成されていることを特徴とする。
本発明の好適な実施の形態として、車載型のラジオ受信機に設けられるノイズ除去回路について説明する。図1は、本実施形態のノイズ除去回路の構成を表したブロック図である。
図1において、このノイズ除去回路5は、前段回路Aと後段回路Bとを備えて構成されている。
前段回路Aは、ラジオ受信機に内蔵されている検波器(図示略)から出力される検波信号(コンポジット信号)Sinを入力し、検波信号Sinに混入したイグニッションノイズや落雷ノイズ等のパルス状のノイズ(以下「パルスノイズ」という)を除去するための前処理を行う。
後段回路Bは、前段回路Aにおいて前処理された検波信号SdaとSvに基づいて、高精度にパルスノイズを除去することによって、より確実にパルスノイズを除去した検波信号Soutを出力する。
更に、前段回路Aは、遅延回路6とホールド回路7とホールド期間制御部8とを備えて構成され、ホールド期間制御部8は、ノイズ量検出部9と比較部10とホールド期間調整部11とを備えて構成されている。
遅延回路6は、ホールド期間制御部8の内部遅延時間に相当する遅延時間を有し、入力される検波信号Sinを遅延させて、その遅延させた検波信号Sdaをホールド回路7に供給する。これにより、ホールド回路7が後述のホールド信号Shaに従って検波信号Sdaをホールドする際のタイミング調整が図られている。
ノイズ量検出部9は、上述の検波器から出力される検波信号Sinを入力し、該検波信号Sinに含まれている、検波信号本来の信号成分の周波数帯域よりも高い周波数域のノイズを平滑化することによって、検波信号Sinに含まれているノイズの量を検出し、更に該ノイズを平滑化した平滑信号Sdcを出力する。
比較部10は、検波信号Sinと平滑信号Sdcとを逐一比較し、検波信号Sinに混入しているパルスノイズの発生期間TAを検出する。すなわち、パルスノイズの混入した検波信号Sinが比較部10に入力すると、比較器10は平滑信号Sdcの振幅よりも大きな振幅となるパルスノイズの期間を検出し、該検出した期間をパルスノイズの発生期間TAとして示す検出信号Sprdaを生成して、ホールド期間調整部11へ出力する。
ホールド期間調整部11は、検出信号Sprdaによって示される発生期間TAにつづけて所定の調整時間τaを追加し、その追加後の期間をホールド期間(TA+τa)とするホールド信号Shaを生成してホールド回路7に供給する。
ホールド回路7は、ホールド信号Shaによって指定されたホールド期間(TA+τa)において検波信号Sdaをホールドすることにより、パルスノイズを除去した検波信号Svを出力し、後段回路Bに設けられているノイズ抽出部15に供給する。
ここで、ホールド期間調整部11に備えられている上述の調整時間τaは、固定値であり、到来電波を受信機が受信する際の受信状況(例えば、検波信号Sinの強度の変化等)と、イグニッションノイズや落雷ノイズ等の外部から侵入する各種パルスノイズの特性等とを設計者等が実験的に解析し、その解析結果に基づいて決められている。
つまり、受信状況が悪化した場合には、検波信号Sinの本来の信号成分に対するノイズとの比(S/N比)が低下することから、平滑信号Sdcの振幅が大きくなる。そして、この振幅の大きな平滑信号Sdcよりも大きな振幅となるパルスノイズを比較部10が比較するので、該パルスノイズの頂部側に近い部分を比較することとなり、該パルスノイズの基部の部分よりも狭い期間を発生期間TAとして検出することとなる。
一方、受信状況が良好な場合には、検波信号Sinの本来の信号成分に対するノイズとの比(S/N比)が向上することから、平滑信号Sdcの振幅が小さくなる。そして、この振幅の小さな平滑信号Sdcよりも大きな振幅となるパルスノイズを比較部10が比較するので、該パルスノイズの基部側に近い部分を比較することとなり、受信状況が悪化した場合に較べて長い期間をパルスノイズの発生期間TAとして検出することとなる。
このように、受信状況の良否における発生期間TAの変化を解析する必要上、同じ波形のパルスノイズが混入した場合を基準として解析すると、比較器10が検出する発生期間TAは、受信状況が良好な場合に較べて受信状況が悪化した場合の方が短くなる。
そこで、受信機の性能等も考慮して、悪化した受信状況の下で検出される発生期間(別言すれば、短い発生期間)TAと該パルスノイズを除去し得る期間との時間差を、調整期間τaとして予め決めることにより、受信状況が悪化した場合と受信状況が良好な場合との両方の受信状況下において、パルスノイズを除去した検波信号Svをホールド回路7から出力するようにしている。
また、このように調整期間τaを予め決めると、悪化した受信状況の下で検波信号Sinにパルスノイズが混入した場合には、ホールド期間制御部14は、該パルスノイズを高精度で除去し得るホールド期間(TA+τa)を示すホールド信号Shaを生成し、それによって、ホールド回路7から該パルスノイズを高精度で除去した検波信号Svが出力される。
一方、良好な受信状況の下で検波信号Sinにパルスノイズが混入した場合には、ホールド期間制御部14は、悪化した受信状況の際に生成される上述のホールド期間(TA+τa)よりも長い時間をホールド期間とするホールド信号Shaを生成する。このため、ホールド回路7がパルスノイズのみならず検波信号Sdaの一部分をも除去する可能性が生じる。しかし、この検波信号Sdaの一部分をも除去してしまう除去過多の状態は、後段回路Bにおいて補正し、最終的に出力される検波信号Soutには除去過多の部分を生じさせないようにしている。
この後段回路Bにおける補正機能については、後述の動作説明(図3参照)において明らかとなるであろう。
次に、後段回路Bの構成を説明する。後段回路Bは、遅延回路12とホールド回路13とホールド期間制御部14とを備えて構成され、更に、ホールド期間制御部14は、ノイズ抽出部15と比較部16とホールド期間調整部17とを備えて構成されている。
遅延回路12は、ホールド期間制御部14の内部遅延時間に相当する遅延時間を有し、遅延回路6から出力される検波信号Sdaを遅延させて、その遅延させた検波信号Sdbをホールド回路13に供給する。これにより、ホールド回路13が後述のホールド信号Shbに従って検波信号Sdbをホールドする際のタイミング調整が図られている。
ノイズ抽出部15は、前段回路Aにおいて前処理された検波信号SdaとSvとの振幅の差を逐一抽出し、該振幅の差分を示す差分信号Snzを比較器16へ出力する。
すなわち、パルスノイズの混入した検波信号Sinが前段回路Aに入力した場合、ノイズ抽出部15には、該パルスノイズの混入している検波信号Sdaが遅延回路6を介して供給される他、前段回路Aにおいて該パルスノイズを除去するための前処理がなされた検波信号Svがホールド回路7から供給される。
したがって、ノイズ抽出部15は、上述のパルスノイズの混入している検波信号Sdaと、パルスノイズを除去するための前処理が施された検波信号Svとの振幅の差を逐一抽出することによって、検波信号Sdaに混入しているパルスノイズを抽出し、該抽出したパルスノイズを有する差分信号Snzを比較器16へ出力する。
比較部16は、差分信号Snzと所定の閾値Vthとを逐一比較し、閾値Vthより大きな振幅となる差分信号Snzの期間を、検波信号Sdaに混入している上述のパルスノイズの発生期間TBとして検出し、該検出した発生期間TBを示す検出信号Sprdbを生成して、ホールド期間調整部17へ出力する。
ホールド期間調整部17は、検出信号Sprdbによって示される上述の発生期間TBにつづけて所定の調整時間τbを追加し、その追加後の期間をホールド期間(TB+τb)とするホールド信号Shbを生成してホールド回路13に供給する。
ホールド回路13は、ホールド信号Shbによって指定されたホールド期間(TB+τb)において検波信号Sdaをホールドすることにより、より確実にパルスノイズを除去した検波信号Soutを出力する。
ここで、比較部16に備えられている閾値Vthは、良好な受信状況の下で検波信号Sinにパルスノイズが混入し、ホールド回路7から出力される検波信号Sv中に上述の除去過多の部分が生じて、ノイズ抽出部15から出力される差分信号Snz中に除去過多の部分がいわゆる歪み成分として発生した場合を実験的に解析し、該歪み成分の振幅よりも大きな固定値(好ましくは、該歪み成分の振幅よりも若干大きな固定値)を閾値Vthとして予め決められている。
また、ホールド期間調整部17に備えられている調整時間τbは、良好な受信状況の下で検波信号Sinにパルスノイズが混入した場合と、悪化した受信状況の下で検波信号Sinにパルスノイズが混入した場合との両方の場合において、比較部16が上述の閾値Vthと差分信号Snzとを比較することで検出するパルスノイズの発生期間TBと、該パルスノイズの実際の発生期間とを実験的に解析し、該実際の発生期間と比較部16が検出する発生期間TBとの時間差を、固定値の調整時間τbとして予め決められている。
つまり、比較部16が検出する発生期間TBは、閾値Vthよりも大きな振幅となる差分信号Snzの期間であり、実際のパルスノイズの発生期間よりも短くなることから、実際のパルスノイズの発生期間を実験的に解析し、その解析した実際のパルスノイズの発生期間と比較部16が検出する発生期間TBとの時間差を、固定値の調整時間τbとして予め決められている。そして、ホールド期間調整部17において発生期間TBと調整時間τbを追加させることにより、実際のパルスノイズの発生期間に極めて近いホールド期間(TB+τb)を示すホールド信号Shbを生成させる。
次に、かかる構成を有するノイズ除去回路5の動作を図2及び図3を参照して説明する。なお、図2は、悪化した受信状況の下で受信機が到来電波を受信した場合、図3は、良好な受信状況の下で受信機が到来電波を受信した場合においてノイズ除去回路5内に生じる各信号の波形を模式的に表したものである。
また、混入したパルスノイズを符号Nzで示すと共に、同種の信号の波形が図2及び図3中の符号(a)〜(n)に対応付けて表されている。また、図2において、比較部10で検出される発生期間TAを符号TA1、比較部16で検出される発生期間TBを符号TB1で夫々示し、図3において、比較部10で検出される発生期間TAを符号TA2、比較部16で検出される発生期間TBを符号TB2で夫々示している。
図2において、悪化した受信状況の下では、ノイズの多い検波信号が検波器から出力され、更にパルスノイズNzが検波信号に混入すると、図2(a)に示すような全体的にノイズが多く且つパルスノイズNzの混入した検波信号Sinがノイズ除去回路5に入力することとなる。
そして、ノイズ量検出部9が、図2(b)に示すような検波信号Sin中に混入しているノイズを抽出して平滑化することにより、図2(c)に示すような平滑信号Sdcを出力し、次に、比較部10が平滑信号Sdcの振幅Vdc1と検波信号Sinとを比較することにより、該振幅Vdc1より大きな振幅となるパルスノイズNzの期間を発生期間TA1として検出し、図2(d)に示す検出信号Sprdaを出力する。
引き続き、ホールド期間調整部11が、発生期間TA1に、図2(e)に示す第1の調整期間τaを追加することによってホールド期間(TA1+τa)を決定し、図2(f)に示されているホールド信号Shaを出力する。
そして、ホールド回路7が、遅延回路6においてタイミング調整が図られた検波信号Sda(図2(g)参照)を、ホールド信号Shaに従ってホールドすることにより、パルスノイズNzを除去した検波信号Sv(図2(h)参照)を出力する。
次に、後段回路B内のノイズ抽出部15が、図2(g)(h)に示されている検波信号SdaとSvとの振幅の差分を抽出することにより、図2(i)に示す差分信号Snzを出力し、更に比較部16が、閾値(固定値)Vthより大きな振幅となる差分信号Snzの期間をパルスノイズNzの発生期間TB1として検出して、その発生期間TB1を示す検出信号Sprdb(図2(j)参照)を出力する。
次に、ホールド期間調整部17が、上述の発生期間TB1に、図2(k)に示す第2の調整期間τbを追加することによってホールド期間(TB1+τb)を決定し、図2(l)に示されているホールド信号Shbを出力する。
そして、ホールド回路13が、遅延回路12においてタイミング調整が図られた検波信号Sdb(図2(m)参照)を、ホールド信号Shbに従ってホールドすることにより、パルスノイズNzを除去した検波信号Sout(図2(n)参照)を出力する。
一方、図3に示されている良好な受信状況の下では、ノイズの少ない検波信号が検波器から出力され、更にパルスノイズNzが検波信号に混入すると、図3(a)に示すように、全体的にノイズが少なく且つパルスノイズNzの混入した検波信号Sinがノイズ除去回路5に入力することとなる。
そして、ノイズ量検出部9が、図3(b)に示すような検波信号Sin中に混入しているノイズを抽出して平滑化することにより、図3(c)に示すような平滑信号Sdcを出力し、次に、比較部10が平滑信号Sdcの振幅Vdc2と検波信号Sinとを比較することにより、該振幅Vdc2より大きな振幅となるパルスノイズNzの期間を発生期間TA2として検出し、図3(d)に示す検出信号Sprdaを出力する。
ここで、受信状況が良好な場合には、ノイズ量検出部9は少ないノイズ成分を平滑化することとなり、図2(c)に示した平滑信号Sdcの振幅Vdc1に較べて小さな振幅Vdc2となる平滑信号Sdcを出力する。更に、比較部10は、小さな振幅Vdc2の平滑信号SdcとパルスノイズNzとを比較することにより、図2(d)に示した発生期間TA1よりも長い時間を発生期間TA2として検出することとなる。
引き続き、ホールド期間調整部11が、発生期間TA2に、図3(e)に示す第1の調整期間τaを追加することによってホールド期間(TA2+τa)を決定し、図3(f)に示されているホールド信号Shaを出力する。
そして、ホールド回路7が、遅延回路6においてタイミング調整が図られた検波信号Sda(図3(g)参照)を、ホールド信号Shaに従ってホールドすることにより、パルスノイズNzを除去した検波信号Sv(図3(h)参照)を出力する。
次に、後段回路B内のノイズ抽出部15が、図3(g)(h)に示されている検波信号SdaとSvとの差分を抽出することにより、図3(i)に示す差分信号Snzを出力し、更に比較部16が、閾値(固定値)Vthより大きな振幅となる差分信号Snzの期間をパルスノイズNzの発生期間TB2として検出して、その発生期間TB2を示す検出信号Sprdb(図3(j)参照)を出力する。
ここで、前述したように、閾値Vthは差分信号Snz中に生じる可能性のある歪み成分の振幅よりも大きな固定値として予め決められているため、比較部16は、歪み成分の振幅を閾値Vthに基づいて検出することはなく、パルスノイズNzについての発生期間TB2を検出する。
次に、ホールド期間調整部17が、上述の発生期間TB2に、図3(k)に示す第2の調整期間τbを追加することによってホールド期間(TB2+τb)を決定し、図3(l)に示されているホールド信号Shbを出力する。
そして、ホールド回路13が、遅延回路12においてタイミング調整が図られた検波信号Sdb(図3(m)参照)を、ホールド信号Shbに従ってホールドすることにより、より確実にパルスノイズNzを除去した検波信号Sout(図3(n)参照)を出力する。
以上に説明したように、本実施形態のノイズ除去回路5は、図2(h)及び図3(h)に示したように、受信状況の良否に関わらず、前段回路Aの前処理において、パルスノイズNzを除去した検波信号Svをホールド回路7から出力させ、更に、ノイズ抽出部15がパルスノイズNzを有する検波信号Sdaと検波信号Svとの差分を抽出することにより、図2(i)及び図3(i)に示したように、パルスノイズNzを抽出した差分信号Snzを生成している。そして、この抽出したパルスノイズNzに対して、比較部16が固定値の閾値Vthとの比較を行うので、図2(j)及び図3(j)に示すように、同じ波形のパルスノイズNzであれば、受信状況の良否とは関係なく、発生期間TB1とTB2とが同じ期間となる。したがって、図2(j)〜(l)及び図3(j)〜(l)に示したように、ホールド期間調整部17が発生期間TB1とTB2に夫々調整期間τbを追加することによって生じるホールド期間(TB1+τb)と(TB2+τb)は、同じ波形のパルスノイズNzの実際の発生期間に極めて近似した期間となり、ホールド回路13がこれらのホールド期間(TB1+τb)と(TB2+τb)において、検波信号Sdaをホールドすることにより、受信状況の良否に関わらず、パルスノイズNzを高い精度で除去した検波信号Soutを出力することが可能となっている。
なお、以上に説明した本実施形態のノイズ除去回路5では、いわゆるホールドタイミングの調整を図るために遅延回路6,12を備えた構成となっているが、内部遅延時間の短いホールド期間制御部8,9を形成することにより、遅延回路6,12を省略すると共に、検波信号Sinを直接ホールド回路7,13に入力する構成としてもよい。
また、以上に説明した本実施形態のノイズ除去回路5では、図2(n)に示したように、受信機に対し受信状況が悪化した場合には、パルスノイズNzを除去した検波信号Sout中にノイズが残存することとなるが、このノイズは、検波信号Sinの本来の信号成分の周波数帯域より高周波域に生じるノイズであるため、検波信号Sinの本来の信号成分の周波数帯域の上限周波数(ハイカット周波数)よりも低い周波数域を通過帯域とするローパスフィルタをノイズ除去回路5の出力等に接続することにより、当該高周波域のノイズを容易に除去することができる。また、変形例として、本ノイズ除去回路5は、ホールド回路13の出力に当該ローパスフィルタを接続した構成としてもよい。
また、好適な実施形態として、ラジオ受信機内で検波される検波信号に混入するパルスノイズを除去するノイズ除去回路について説明したが、本ノイズ除去回路は検波信号Sinに限らず、ラジオ受信機内に生じる各種信号に混入するパルスノイズを除去することが可能である。例えば、中間周波増幅器の出力に、本実施形態のノイズ除去回路と技術的に同等の機能を有するノイズ除去回路を接続し、検波される前の中間周波信号に混入するパルスノイズの除去を行うことが可能である。また、検波及び復調された後のスピーカを駆動するための音声信号に混入するパルスノイズの除去等を行うことができる。
また、本実施形態のノイズ除去回路はラジオ受信機に限らず、電子機器一般に適用することが可能である。
次に、上述の実施形態に係るより詳細な実施例を図4〜図6を参照して説明する。図4は、本実施例のノイズ除去回路の構成を表したブロック図、図5及び図6は、本実施例のノイズ除去回路の動作を説明するための波形図である。なお、図4において図1と同一又は相当する部分を同一符号で示している。また、図5及び図6において図2及び図3に示した信号と同一又は相当する信号について同一符号で示している。
まず、図4に基づいて、本実施例のノイズ除去回路5の構成を、図1に示したノイズ除去回路5に対応させて説明する。
本実施例のノイズ除去回路5では、ハイパスフィルタ9aと絶対値回路9bとローパスフィルタ9cによって、図1に示したノイズ量検出部9が形成され、減算器10aと波形整形回路10bによって、図1に示した比較部10が形成されている。更に、減算器15aと絶対値回路15bによって、図1に示したノイズ抽出部15が形成され、減算器16aと波形整形回路16bによって、図1に示した比較部16が形成されている。
更に、ホールド期間調整回路11は、波形整形回路10bから出力される後述の検出信号Sprdaが論理“H”から“L”に反転するいわゆる立ち下がりエッジに同期して、調整期間τaと等しい時間幅で論理“H”となる2値信号を検出信号Sprdaの後端につづけて追加することにより、ホールド信号Shaを生成するデジタル回路によって形成されている。
また、ホールド期間調整回路17も同様に、波形整形回路16bから出力される後述の検出信号Sprdbが論理“H”から“L”に反転するいわゆる立ち下がりエッジに同期して、調整期間τbと等しい時間幅で論理“H”となる2値信号を検出信号Sprdbの後端につづけて追加することにより、ホールド信号Shbを生成するデジタル回路によって形成されている。
そして、図示するように、ラジオ受信機に内蔵されている検波器(図示略)から出力される検波信号Sinをハイパスフィルタ9aと遅延回路6を入力し、ホールド回路13からパルスノイズを除去した検波信号Soutを出力する。
ハイパスフィルタ9aは、検波信号Sinに含まれている、検波信号本来の信号成分の周波数帯域よりも高い周波数域のノイズと、混入したパルスノイズとを通過させ、それらのノイズ成分Shfを出力する。
絶対値回路9bは、ノイズ成分Shfの負極性の振幅成分を正極性の振幅成分に変換することによって正極性のノイズ成分S1を出力する。
ローパスフィルタ9cは、ノイズ成分S1を平滑化し、その平滑化した平滑信号Sdcを出力する。
減算器10aは、ノイズ成分S1から平滑信号Sdcを減算することにより、ノイズ成分S1と平滑信号Sdcとの振幅の差分を示す差分信号S2を出力する。なお、図1に示した比較部10は、検波信号Sinから平滑信号Sdcを減算することにより、検波信号Sinに含まれているパルスノイズを抽出することとしているが、本実施例では、減算器10aにおいてノイズ成分S1から平滑信号Sdcを減算することにより、パルスノイズを有する差分信号S2を抽出している。
波形整形回路10bは、差分信号S2をいわゆる矩形波状の2値信号に波形整形し、該2値信号をパルスノイズの発生期間TAを示す検出信号Sprdaとして出力する。つまり、波形整形回路10bは、論理“H”となる期間をパルスノイズの発生期間TAとする検出信号Sprdaを出力する。
後段回路Bに設けられている減算器15aは、検波信号Sdaから検波信号Svを減算することにより、検波信号SdaとSvとの振幅の差分を示す差分信号S3を抽出し、絶対値回路15bへ出力する。
絶対値回路15bは、差分信号S3の負極性の振幅成分を正極性の振幅成分に変換することによって正極性の差分信号Snzを出力する。
減算器16aは、差分信号Snzから閾値Vthを減算することによって、差分信号Snzのうち閾値Vthより大きな振幅の部分を抽出した差分信号S4を出力する。
波形整形回路16bは、差分信号S4をいわゆる矩形波状の2値信号に波形整形し、該2値信号をパルスノイズの発生期間TBを示す検出信号Sprdbとして出力する。つまり、波形整形回路16bは、論理“H”となる期間をパルスノイズの発生期間TBとする検出信号Sprdbを出力する。
次に、かかる構成を有する本実施例のノイズ除去回路5の動作を図5及び図6を参照して説明する。なお、図5は、悪化した受信状況の下で受信機が到来電波を受信した場合、図6は、良好な受信状況の下で受信機が到来電波を受信した場合においてノイズ除去回路5内に生じる各信号の波形を模式的に表したものである。
また、混入したパルスノイズを符号Nzで示すと共に、同種の信号の波形が図5及び図6中の符号(a)〜(n)に対応付けて表されている。また、図5において、発生期間TA,TBを符号TA1,TB1で夫々示し、図6において、発生期間TA,TBを符号TA2,TB2で夫々示している。
図5において、悪化した受信状況の下では、ノイズの多い検波信号が検波器から出力され、更にパルスノイズNzが検波信号に混入すると、図5(a)に示すような全体的にノイズが多く且つパルスノイズNzの混入した検波信号Sinがノイズ除去回路5に入力することとなる。
そして、図5(b-1)(b-2)に示すように、ハイパスフィルタ9aが検波信号Sin中に混入しているノイズを通過させることによってノイズ成分Shfを出力し、更に絶対値回路9bが、絶対値変換したノイズ成分S1を出力する。
そして、ローパスフィルタ9cがノイズ成分S1を平滑化することにより、図5(c-1)に示すような平滑信号Sdcを出力し、次に、減算器10aが平滑信号Sdcの振幅Vdc1とノイズ成分S1の振幅との差分を抽出することにより、図5(c-2)に示すようなパルスノイズNzの頂部のノイズ成分を含んだ差分信号S2を出力する。
引き続き、波形整形回路10bが差分信号S2を波形整形することにより、上述の振幅Vdc1より大きな振幅となるパルスノイズNzの期間を発生期間TA1として示す図5(d)のような矩形波状の検出信号Sprdaを出力する。
そして、ホールド期間調整部11が、発生期間TA1に、図5(e)に示す第1の調整期間τaを追加することによってホールド期間(TA1+τa)を決定し、図5(f)に示されているホールド信号Shaを出力する。更に、ホールド回路7が、遅延回路6においてタイミング調整が図られた検波信号Sda(図5(g)参照)を、ホールド信号Shaに従ってホールドすることにより、パルスノイズNzを除去した検波信号Sv(図5(h)参照)を出力する。
次に、後段回路B内の減算器15aが、図5(g)(h)に示されている検波信号SdaとSvとの振幅の差分を抽出することによって、図5(i-1)に示すようなパルスノイズNzを含んだ差分信号S3を出力し、次に、絶対値回路15bが、差分信号S3を絶対値変換することによって、図5(i-2)に示すような差分信号Snzを生成し、更に、減算器16aが、差分信号Snzと閾値Vthとの差分を抽出することによって、図5(i-3)に示すように、パルスノイズNzのうち閾値Vthより大きな振幅の部分を抽出した差分信号S4を出力する。
引き続き、波形整形回路16bが差分信号S4を波形整形することにより、上述の閾値Vth1より大きな振幅となるパルスノイズNzの期間を発生期間TB1とする矩形波状の検出信号Sprdbを出力する(図5(j)参照)。
次に、ホールド期間調整部17が、発生期間TB1に、図5(k)に示す第2の調整期間τbを追加することによってホールド期間(TB1+τb)を決定し、図5(l)に示されているホールド信号Shbを出力する。
そして、ホールド回路13が、遅延回路12においてタイミング調整が図られた検波信号Sdb(図5(m)参照)を、ホールド信号Shbに従ってホールドすることにより、パルスノイズNzを除去した検波信号Sout(図5(n)参照)を出力する。
一方、図6に示されている良好な受信状況の下では、ノイズの少ない検波信号が検波器から出力され、更にパルスノイズNzが検波信号に混入すると、図6(a)に示すように、全体的にノイズが少なく且つパルスノイズNzの混入した検波信号Sinがノイズ除去回路5に入力することとなる。
この良好な受信状況の下においても、図5を参照して説明したのと同様に、ノイズ除去回路5内の各構成要素が信号処理を行い、ホールド回路13が遅延回路12においてタイミング調整が図られた検波信号Sdb(図6(m)参照)を、ホールド信号Shbに従ってホールドすることにより、より確実にパルスノイズNzを除去した検波信号Sout(図6(n)参照)を出力する。
そして、受信状況が良好な場合には、図6(h)に示すように、除去過多の部分を有する検波信号Svが前段回路A内のホールド回路7から出力される可能性があるが、減算器16aに備えられている閾値Vthは、図6(i-2)に示されているように、絶対値回路15bから出力される差分信号Snz中に生じる可能性のある歪み成分の振幅よりも大きな固定値として予め決められているため、減算器16aは、歪み成分の振幅を閾値Vthに基づいて検出することはなく、パルスノイズNzについての発生期間TB2を検出する。
その結果、上述の除去過多の部分を有する検波信号Svが生じたことによる影響が補正された検出信号Sprdbが、波形整形回路16bから出力され、更に、ホールド期間調整部17が検波信号Svに基づいて第2の調整期間τbを追加することによって、パルスノイズNzの実際の発生期間に近いホールド期間(TB2+τb)を決定することとなり、ホールド回路13が遅延回路12においてタイミング調整が図られた検波信号Sdbを、ホールド信号Shbに従ってホールドすることにより、より確実にパルスノイズNzを除去した検波信号Soutを出力する。
以上に説明したように、本実施例のノイズ除去回路5は、図5(h)及び図6(h)に示したように、受信状況の良否に関わらず、前段回路Aの前処理において、パルスノイズNzを除去した検波信号Svを生成し、更に、図5(i-3)及び図6(i-3)に示したように、パルスノイズNzを抽出した差分信号Snzを生成している。そして、この抽出したパルスノイズNzに対して、固定値の閾値Vthとの減算を行うので、図5(j)及び図6(j)に示すように、同じ波形のパルスノイズNzであれば、受信状況の良否とは関係なく、発生期間TB1とTB2とが同じ期間となる。したがって、図5(j)〜(l)及び図6(j)〜(l)に示したように、ホールド期間調整回路17が発生期間TB1とTB2に夫々調整期間τbを追加することによって生じるホールド期間(TB1+τb)と(TB2+τb)は、同じ波形のパルスノイズNzの実際の発生期間に極めて近似した期間となり、ホールド回路13がこれらのホールド期間(TB1+τb)と(TB2+τb)において、検波信号Sdaをホールドすることにより、受信状況の良否に関わらず、パルスノイズNzを高い精度で除去した検波信号Soutを出力することが可能となっている。
なお、以上に説明した本実施例のノイズ除去回路5では、いわゆるホールドタイミングの調整を図るために遅延回路6,12を備えた構成となっているが、内部遅延時間の短いホールド期間制御部8,9を形成することにより、遅延回路6,12を省略すると共に、検波信号Sinを直接ホールド回路7,13に入力する構成としてもよい。
また、本実施例のノイズ除去回路5では、図5(n)に示したように、受信機に対し受信状況が悪化した場合には、パルスノイズNzを除去した検波信号Sout中にノイズが残存することとなるが、このノイズは、検波信号Sinの本来の信号成分の周波数帯域より高周波域に生じるノイズであるため、検波信号Sinの本来の信号成分の周波数帯域の上限周波数(ハイカット周波数)よりも低い周波数域を通過帯域とするローパスフィルタをノイズ除去回路5の出力等に接続することにより、当該高周波域のノイズを容易に除去することができる。また、変形例として、本ノイズ除去回路5は、ホールド回路13の出力に当該ローパスフィルタを接続した構成としてもよい。
また、本実施例のノイズ除去回路5は、検波信号Sinに限らず、ラジオ受信機内に生じる各種信号に混入するパルスノイズを除去することが可能である。例えば、中間周波増幅器の出力に、本実施例のノイズ除去回路と技術的に同等の機能を有するノイズ除去回路を接続し、検波される前の中間周波信号に混入するパルスノイズの除去を行うことが可能である。また、検波及び復調された後のスピーカを駆動するための音声信号に混入するパルスノイズの除去等を行うことができる。
また、本実施例のノイズ除去回路はラジオ受信機に限らず、電子機器一般に適用することが可能である。
発明の実施形態に係るノイズ除去回路の構成を表したブロック図である。 図1に示したノイズ除去回路の動作を説明するための波形図である。 更に、図1に示したノイズ除去回路の動作を説明するための波形図である。 実施例のノイズ除去回路の構成を表したブロック図である。 図4に示したノイズ除去回路の動作を説明するための波形図である。 更に、図4に示したノイズ除去回路の動作を説明するための波形図である。 従来のノイズ除去回路の構成を表したブロック図である。 図7に示したノイズ除去回路の動作を説明するための波形図である。
符号の説明
5…ノイズ除去回路
7,13…ホールド回路
8,14…ホールド期間制御部
9…ノイズ量検出部
9a…ハイパスフィルタ
9b…絶対値回路
9c…ローパスフィルタ
10,16…比較部
10a,16a…減算器
11,17…ホールド期間調整部
15…ノイズ抽出部
15a…減算器
16a…絶対値回路

Claims (6)

  1. 入力信号に混入しているパルスノイズを除去するノイズ除去回路であって、
    前記入力信号を入力し、制御されるホールド期間において前記入力信号をホールドして出力する第1ホールド手段及び第2のホールド手段と、
    前記入力信号に含まれるノイズの量を検出すると共に、該検出したノイズの量を超える前記パルスノイズの第1の発生期間を検出し、前記第1の発生期間を第1の調整期間によって調整した第1のホールド期間に基づいて前記第1のホールド手段を制御する第1のホールド期間制御手段と、
    前記入力信号と前記第1のホールド手段から出力される信号との差分を抽出すると共に、所定の閾値を超える前記差分の発生期間を前記パルスノイズの第2の発生期間として検出し、前記第2の発生期間を第2の調整期間によって調整した第2のホールド期間に基づいて前記第2のホールド手段を制御する第2のホールド期間制御手段とを備え、
    前記第2のホールド手段から、前記パルスノイズを除去した信号を出力することを特徴とするノイズ除去回路。
  2. 前記第1のホールド期間制御手段は、
    前記入力信号に含まれるノイズの量を検出するノイズ量検出手段と、
    前記検出したノイズの量を超える前記パルスノイズの第1の発生期間を検出する第1の比較手段と、
    前記第1の発生期間を第1の調整期間によって調整し前記第1のホールド期間を決定する第1のホールド期間調整手段とを有することを特徴とする請求項1に記載のノイズ除去回路。
  3. 前記ノイズ量検出手段は、
    前記入力信号に含まれる前記ノイズの高周波域のノイズを通過させるハイパスフィルタと、前記ハイパスフィルタを通過した高周波域のノイズを絶対値変換する第1の絶対値回路と、
    前記絶対値回路から出力されるノイズを平滑化することによって、前記ノイズの量を検出するローパスフィルタとを備えて構成されていることを特徴とする請求項2に記載のノイズ除去回路。
  4. 前記第2のホールド期間制御手段は、
    前記入力信号と前記第1のホールド手段から出力される信号との差分を抽出するノイズ抽出手段と、
    前記所定の閾値を超える前記差分の発生期間を前記パルスノイズの第2の発生期間として検出する第2の比較手段と、
    前記第2の発生期間を第2の調整期間によって調整し第2のホールド期間を決定する第2のホールド期間調整手段とを有することを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載のノイズ除去回路。
  5. 前記ノイズ抽出手段は、前記入力信号と前記第1のホールド手段から出力される信号との差分成分を抽出する減算器と、前記減算器から出力される差分成分を絶対値変換することによって前記差分を出力する第2の絶対値回路とを備えて構成されていることを特徴とする請求項4に記載のノイズ除去回路。
  6. 前記第2の比較手段は、前記所定の閾値と前記差分とを減算することにより、前記閾値を超える前記差分の発生期間を前記パルスノイズの第2の発生期間として検出する減算器を備えて構成されていることを特徴とする請求項4又は5に記載のノイズ除去回路。
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