JP2007142879A - ノイズ除去装置 - Google Patents

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Abstract


【課題】 隣接妨害ノイズによる誤動作を防ぐことができ、かつ聴感性能を向上することができるノイズ除去装置を提供する。
【解決手段】 ノイズ検出部21は、IF信号に混入するノイズを検出してノイズ検出信号を生成し、フラグ幅検出部はノイズ検出信号のフラグ幅を検出する。フラグ幅が閾値Vth未満であるとき、フラグ幅が閾値Vth未満のノイズ検出信号の生成に寄与したノイズがパルス性ノイズであると判別し、乗算器34によって生成されるノイズ除去制御信号に基づいてパルス性ノイズを除去する。フラグ幅が閾値Vth以上であるとき、フラグ幅が閾値Vth以上のノイズ検出信号の生成に寄与したノイズが隣接妨害ノイズであると判別し、隣接妨害ノイズに起因するノイズ検出信号に基づいてノイズ除去処理をすることを禁止する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、受信信号に混入しているノイズを除去するノイズ除去装置に関する。
従来技術のノイズ除去装置では、電波状況および使用環境の変化に伴い、受信機で受信した信号に混入するノイズ、たとえば電装系ノイズのような単発的に発生するパルス性ノイズを除去するために、フィルタを用いて信号に含まれるノイズと音声とを弁別している。具体的には、信号の高域成分をノイズであると判断して抽出し、除去している。このようなノイズ除去処理に関する従来技術として、たとえば第1および第2の従来技術がある。
第1の従来技術のパルス性ノイズキャンセラは、受信機で受信した信号に、パルス性ノイズに類似した音声信号が含まれている場合でも、その音声信号が除去されてしまう誤動作が生じることを抑制するように構成される(たとえば、特許文献1参照)。
第2の従来技術の車載用受信装置は、ノイズ検出回路によって検出したノイズレベルに応じてIF検出レベルとゲートパルスとを可変させる制御回路を備え、中弱電界下でのノイズキャンセラ動作状態において、ノイズレベルに応じたノイズキャンセラ効果を得ることができるように構成される(たとえば、特許文献2参照)。
特開2000−91933号公報 特開2000−252845号公報
従来技術のノイズ除去装置のうち、たとえばAMラジオ受信機に備えられるノイズ除去装置において、パルス性ノイズの検出感度を向上させるためには、可能な限り広帯域の信号からパルス性ノイズを検出する必要がある。広帯域の信号からパルス性ノイズを検出しようとすると、受信中の放送局以外に隣接した周波数の放送局が存在する場合には、前記隣接した周波数の信号が混信して隣接妨害ノイズとして検出されてしまう。パルス性ノイズ以外の隣接妨害ノイズによってノイズ除去装置が誤動作すると、AMラジオ受信機から出力される音声の聴感性能が悪化する。しかし、パルス性ノイズとともに隣接妨害ノイズが検出されると、隣接妨害ノイズによってノイズ除去装置が誤動作することを防ぐことが難しくなる。このように前述の従来技術では、パルス性ノイズの検出感度を向上させることと、隣接妨害ノイズによるノイズ除去装置の誤動作を防止することとを両立させることができないという問題がある。
前記問題点を解消するために、隣接妨害ノイズの影響の少ない信号であって、帯域の制限されたオーディオ段から出力される信号から、パルス性ノイズを検出することが考えられるけれども、パルス性ノイズの検出感度が低下し、本来のノイズ除去特性が劣化するという問題がある。また隣接妨害ノイズを検出するための専用の回路を設けて、受信した信号に隣接妨害ノイズが混入しているときにパルス性ノイズの検出感度を低下させるように制御することが考えられるけれども、専用の回路を設ける必要があるので、回路規模が増大するという問題がある。
本発明の目的は、パルス性ノイズを確実に除去することができ、かつ隣接妨害ノイズによる誤動作を防ぐことができるノイズ除去装置を提供することである。
本発明は、特定種類のノイズを除去するノイズ除去装置において、
受信信号に混入するノイズを検出するノイズ検出手段と、
ノイズ検出手段によって検出されるノイズからノイズ検出信号を生成するノイズ検出信号生成手段と、
ノイズ検出信号生成手段によって生成されるノイズ検出信号の信号幅を検出する信号幅検出手段と、
信号幅検出手段によって検出されるノイズ検出信号の信号幅に応じて、受信信号に混入したノイズの種類を判別するノイズ判別手段とを含み、
前記ノイズ判別手段によって一の種類のノイズと判別するとき、一の種類のノイズの除去処理をし、
前記ノイズ判別手段によって他の種類のノイズと判別するとき、他の種類のノイズの除去処理を禁止することを特徴とするノイズ除去装置である。
また本発明は、前記信号幅検出手段によって検出される信号幅が予め定める閾値以上であるとき、前記他の種類のノイズの除去処理を禁止することを特徴とする。
また本発明は、前記閾値は、前記信号幅検出手段によって検出される複数の信号幅の平均値によって規定されることを特徴とする。
また本発明は、前記閾値は、受信信号の電界強度を表す電界強度情報に応じて設定されることを特徴とする。
また本発明は、前記ノイズ検出信号から、他の種類のノイズに基づいて生成される他の種類のノイズ検出信号を抽出する抽出手段と、
抽出手段によって抽出された他の種類のノイズ検出信号に、予め定める閾値を付与する付与手段と、
前記閾値が付与された他の種類のノイズ検出信号を反転する反転手段と、
反転されたノイズ検出信号と、閾値遅延させたノイズ検出信号とを乗算させる乗算手段とをさらに含むことを特徴とする。
また本発明は、前記信号幅検出手段によって検出される信号幅が、予め定める閾値以上であるとき、予め定める時間だけノイズ検出手段のノイズ検出感度を低下させることを特徴とする。
また本発明は、ノイズ検出手段は、高域通過フィルタを含み、
前記信号幅検出手段によって検出される信号幅が、予め定める閾値以上であるとき、予め定める時間だけノイズ検出手段のノイズ検出感度が低下するように、高域通過フィルタの通過域を変更することを特徴とする。
また本発明は、ノイズ検出手段は、低域通過フィルタをさらに含み、
前記信号幅検出手段によって検出される信号幅が、予め定める閾値以上であるとき、予め定める時間だけ一および他の種類のノイズに対する応答速度が高くなるように、低域通過フィルタの通過域を変更することを特徴とする。
また本発明は、他の種類のノイズを除去するために用いる帯域制限フィルタをさらに含み、
前記信号幅検出手段によって検出される信号幅が、予め定める閾値以上であるとき、前記帯域制限フィルタの通過域を変更することを特徴とする。
また本発明は、前記帯域制限フィルタは、ノイズ検出手段の上流側に配設されることを特徴とする。
また本発明は、他の種類のノイズは隣接妨害ノイズであり、該隣接妨害ノイズを検出する隣接妨害ノイズ検出手段から出力される信号と、前記信号幅検出手段によって検出される信号幅が予め定める閾値以上のときに出力される信号との論理積演算によって求められる信号に基づいて、前記帯域制限フィルタの通過域を変更することを特徴とする。
また本発明は、前記信号幅検出手段によって検出される信号幅および前記電界強度情報に基づいて、前記ノイズ検出手段のノイズ検出感度を低下させることを特徴とする。
また本発明は、前記信号幅検出手段によって検出される信号幅および前記電界強度情報に基づいて、前記一および他の種類のノイズに対する応答速度を高くすることを特徴とする。
また本発明は、受信信号の変調度を検出する変調度検出手段をさらに含み、
前記信号幅検出手段によって検出される信号幅が閾値以上で、かつ変調度検出手段によって検出される変調度が1以下であるとき、前記帯域制限フィルタの通過域を変更することを特徴とする。
また本発明は、前記ノイズ検出信号生成手段によって生成されるノイズ検出信号の前記信号幅に対応する信号幅情報を生成することを特徴とする。
本発明によれば、検出手段は、受信信号に混入するノイズを検出する。ノイズ検出信号生成手段は、ノイズ検出手段によって検出されるノイズからノイズ検出信号を生成する。信号幅検出手段は、ノイズ検出信号生成手段によって生成されるノイズ検出信号の信号幅を検出する。ノイズ判別手段は、信号幅検出手段によって検出されるノイズ検出信号の信号幅に応じて、受信信号に混入したノイズの種類を判別する。ノイズ判別手段によって一の種類のノイズと判別されたときは、一の種類のノイズを除去処理する。ノイズ判別手段によって他の種類のノイズと判別されたときは、他の種類のノイズの除去処理を禁止する。
受信信号に混入するノイズのうち、一の種類のノイズ、たとえばパルス性ノイズの除去処理をし、他の種類のノイズ、たとえば隣接妨害ノイズの除去処理を禁止するので、パルス性ノイズなどの一の種類のノイズを確実に除去することができ、かつ隣接妨害ノイズなどの他の種類のノイズが除去されることによって生じるノイズ除去装置の誤動作を未然に防止することができる。これによって、たとえば一の種類のノイズを除去した信号を音響信号として出力する場合に、聴感性能を向上することができる。
また本発明によれば、信号幅検出手段によって検出される信号幅が予め定める閾値以上であるとき、信号幅が閾値以上であるノイズ検出信号の生成に寄与したノイズは他の種類のノイズであると判断され、他の種類のノイズの除去処理が禁止される。このようにノイズ検出信号の信号幅が閾値以上であるか否かによってノイズの種類を判別し、他の種類のノイズの除去処理を禁止することができるので、他の種類のノイズによってノイズ除去装置が誤動作することを未然に防止することができる。
また本発明によれば、閾値は、信号幅検出手段によって検出される複数の信号幅の平均値によって規定される。信号幅検出手段によって検出される信号幅が、前記平均値によって規定される閾値以上であるか否かによって、ノイズの種類が判別される。したがって信号幅検出手段によって検出される信号幅が予め定める閾値以上であるか否かによって、ノイズの種類を判別する場合に比べて、ノイズの種類を高精度に判別することができる。これによって一の種類のノイズを確実に除去することができ、かつ他の種類のノイズによるノイズ除去装置の誤動作を確実に防止することができる。これによって、たとえば一の種類のノイズを除去した信号を音響信号として出力する場合の聴感性能をさらに向上することができる。
また本発明によれば、閾値は、受信信号の電界強度を表す電界強度情報に応じて設定される。信号幅検出手段によって検出される信号幅が、前記電界強度情報に応じて設定される閾値以上であるか否かによって、ノイズの種類が判別される。したがって電波状況の変化によって電界強度が変化した場合でも、ノイズの種類を適切に判別することができる。これによって、信号幅検出手段によって検出される信号幅が予め定める閾値以上であるか否かによってノイズの種類を判別する場合に比べて、ノイズの種類を高精度に判別することができる。したがって一の種類のノイズを確実に除去することができ、かつ他の種類のノイズによるノイズ除去装置の誤動作を確実に防止することができる。これによって、たとえば一の種類のノイズを除去した信号を音響信号として出力する場合の聴感性能をさらに向上することができる。
また本発明によれば、抽出手段は、ノイズ検出信号から、他の種類のノイズに基づいて生成される他の種類のノイズ検出信号を抽出する。付与手段は、抽出手段によって抽出された他の種類のノイズ検出信号に、予め定める閾値を付与する。反転手段は、付与手段によって閾値が付与された他の種類のノイズ検出信号を反転する。乗算手段は、反転手段によって反転されたノイズ検出信号と、閾値遅延させたノイズ検出信号とを乗算させる。これによって閾値遅延させたノイズ検出信号から、他の種類のノイズ検出信号を迅速に排除することができる。換言すると、ノイズ検出信号を、一の種類のノイズ検出信号のみを含む信号に迅速に変換することができる。
また一の種類のノイズ検出信号のみを含む信号に基づいて、一の種類のノイズを除去する処理がされるので、他の種類のノイズによってノイズ除去装置が誤動作することを確実に防止することができる。これによって、たとえば一の種類のノイズを除去した信号を音響信号として出力する場合の聴感性能を格段に向上することができる。
また本発明によれば、信号幅検出手段によって検出される信号幅が、予め定める閾値以上であるときは、予め定める時間だけノイズ検出手段のノイズ検出感度を低下させる。これによって、信号幅が閾値以上であるノイズ検出信号の生成に寄与するノイズを検出しないようにすることができる。したがって信号幅が閾値以上であるノイズ検出信号の生成に寄与するノイズによって、ノイズ除去装置が誤動作することを抑制することができる。
また本発明によれば、ノイズ検出手段は、高域通過フィルタを含む。信号幅検出手段によって検出される信号幅が、予め定める閾値以上であるときは、予め定める時間だけノイズ検出手段のノイズ検出感度が低下するように、高域通過フィルタの通過域を変更する。これによって信号幅が閾値以上であるノイズ検出信号の生成に寄与するノイズを検出しないようにすることができる。したがって信号幅が閾値以上であるノイズ検出信号の生成に寄与するノイズによって、ノイズ除去装置が誤動作することを抑制することができる。
また本発明によれば、ノイズ検出手段は、低域通過フィルタを含む。信号幅検出手段によって検出される信号幅が、予め定める閾値以上であるときは、予め定める時間だけ一および他の種類のノイズに対する応答速度が高くなるように、低域通過フィルタの通過域を変更する。これによって、ノイズ検出信号の生成に寄与するノイズに対する応答速度を高くすることができる。前記ノイズに対する応答速度を高くすることによって、信号幅が予め定める閾値以上であるノイズから生成されるノイズ検出信号の信号幅を小さくして、予め定める閾値未満の信号幅にすることができる。したがって、信号幅が閾値以上であるノイズ検出信号の生成に寄与するノイズによって、ノイズ除去装置が誤動作することを防ぐことができ、たとえば受信信号を音響信号として出力する場合の聴感性能が悪化することも防ぐことができる。
また本発明によれば、信号幅検出手段によって検出される信号幅が、予め定める閾値以上であるときは、他の種類のノイズを除去するために用いる帯域制限フィルタの通過域を変更する。これによって他の種類のノイズを除去し、他の種類のノイズが検波回路などに入力されないようにすることができるので、たとえば受信信号を音響信号として出力する場合の聴感性能を向上することができる。
また本発明によれば、信号幅検出手段によって検出される信号幅が、予め定める閾値以上であるとき、ノイズ検出手段の上流側に配設される帯域制限フィルタの通過域が変更される。したがって、除去することができずに受信信号に残存している他の種類のノイズを帯域制限フィルタによって確実に除去することができる。これによって他の種類のノイズによってノイズ除去装置が誤動作することを防止することができる。
また本発明によれば、他の種類のノイズは隣接妨害ノイズであり、該隣接妨害ノイズを検出する隣接妨害ノイズ検出手段から出力される信号と、前記信号幅検出手段によって検出される信号幅が予め定める閾値以上のときに出力される信号との論理積演算によって求められる信号に基づいて、前記帯域制限フィルタの通過域を変更する。これによって信号幅検出手段によって検出される信号幅が予め定める閾値以上のときに出力される信号のみに基づいて帯域制限フィルタの通過域を変更する場合に比べて、高精度に通過域を変更することができる。したがって、他の種類のノイズによって生じるノイズ除去装置の誤動作を確実に防止することができる。これによって、たとえば受信信号を音響信号として出力する場合の聴感性能を向上することができる。
また本発明によれば、信号幅検出手段によって検出される信号幅と、電界強度情報とに基づいて、ノイズ検出手段のノイズ検出感度を低下させる。これによって、たとえば電界強度が比較的大きいときに、信号幅が閾値以上であるノイズ検出信号の生成に寄与するノイズを検出しないようにすることができる。したがって、信号幅が閾値以上であるノイズ検出信号の生成に寄与するノイズによって、ノイズ除去装置が誤動作することを確実に防止することができる。
また本発明によれば、信号幅検出手段によって検出される信号幅と、電界強度情報とに基づいて、一および他の種類のノイズに対する応答速度を高くする。これによって、たとえば電界強度が比較的大きいときに、信号幅が閾値以上であるノイズ検出信号の生成に寄与するノイズに対する応答速度を高くすることによって、信号幅が閾値以上であるノイズ検出信号の信号幅を小さくすることができる。したがって、信号幅が閾値以上であるノイズ検出信号の生成に寄与するノイズによって、ノイズ除去装置が誤動作することを確実に防止することができる。
また本発明によれば、変調度検出手段は、受信信号の変調度を検出する。信号幅検出手段によって検出される信号幅が閾値以上で、かつ変調度検出手段によって検出される変調度が1以下であるとき、前記帯域制限フィルタの通過域を変更する。これによって、変調度検出手段によって検出される変調度が1を超えているとき、つまり過変調のときに、帯域制限フィルタの通過域を変更して、過変調による信号の歪みがさらに悪化することを防ぐことができる。また信号幅が閾値以上であるノイズ検出信号の生成に寄与するノイズによって、ノイズ除去装置が誤動作することを確実に防止することができる。これによって、たとえば受信信号を音響信号として出力する場合の聴感性能を向上することができる。
また本発明によれば、ノイズ検出信号生成手段によって生成されるノイズ検出信号の信号幅に対応する信号幅情報を生成する。これによって、たとえばノイズ検出手段のノイズ検出感度を低下させるために高域通過フィルタ、低域通過フィルタおよび帯域制限フィルタの通過域を変更するときに、前記生成された信号幅情報を適用することによって、通過域のさらに細かな変更が可能となる。
以下に、本発明を実施するための複数の形態について説明する。以下の説明において、先行して説明している事項に対応する部分については同一の参照符を付し、重複する説明を省略する場合がある。構成の一部のみを説明している場合、構成の他の部分は、先行して説明している部分と同様とする。
図1は、本発明の第1の実施の形態であるノイズ除去装置1を含む受信機2の構成を示すブロック図である。以下の各実施の形態では、AM放送電波を受信可能なAMラジオ受信機およびこれに備えられるノイズ除去装置について説明する。受信機2は、アンテナ11、局部発振器12、ミキサ部13、隣接妨害ノイズ検出部14、帯域制限フィルタ部15、アナログデジタル(略称:AD)変換器16、検波回路17、ノイズ除去装置1、低周波増幅回路18およびスピーカ19を含む。ノイズ除去装置1は、ノイズ検出部21、フラグ幅監視部22およびノイズ除去処理部23を含む。
アンテナ11および局部発振器12は、ミキサ部13に接続されている。ミキサ部13は、隣接妨害ノイズ検出部14および帯域制限フィルタ部15に接続されている。隣接妨害ノイズ検出部14は、帯域制限フィルタ部15に接続されている。帯域制限フィルタ部15は、AD変換器16に接続されている。AD変換器は、ノイズ検出部21および検波回路17に接続されている。ノイズ検出部21は、フラグ幅監視部22およびノイズ除去処理部23に接続されている。フラグ幅監視部22および検波回路17は、ノイズ除去処理部23に接続されている。
アンテナ11は、放送局から送信されるAM放送電波を受信する。アンテナ11によって受信されたAM放送電波のうちの所定の周波数の高周波信号は、増幅されてミキサ部13に与えられる。局部発振器12は、局部発振信号を生成し、ミキサ部13に与える。ミキサ部13は、前記増幅された高周波信号と局部発振器12によって生成された局部発振信号とを混合することによって、中間周波信号(略称:IF信号)を生成する。生成されたIF信号は、隣接妨害ノイズ検出部14および帯域制限フィルタ部15に与えられる。
隣接妨害ノイズ検出部14は、バンドパスフィルタ(略称:BPF)によって実現される。隣接妨害ノイズ検出部14は、IF信号に隣接妨害ノイズが混入しているか否かを検出し、その検出結果を表す信号(以下、「検出信号」という場合がある)を帯域制限フィルタ部15に与える。ここで隣接妨害ノイズとは、受信中の放送局以外に隣接した周波数の放送局が存在する場合に、前記隣接した周波数の信号が混信して生じるノイズである。
帯域制限フィルタ部15は、バンドパスフィルタ(略称:BPF)によって実現される。帯域制限フィルタ部15は、隣接妨害ノイズ検出部14から与えられる検出信号に基づいて、BPFの通過域を変更する。隣接妨害ノイズ検出部14から、IF信号に隣接妨害ノイズが混入している旨の検出信号が与えられた場合は、BPFの通過域を狭めることによって、隣接妨害ノイズを除去する。また隣接妨害ノイズ検出部14から、IF信号に隣接妨害ノイズが混入していない旨の検出信号が与えられた場合は、BPFの通過域を広げることによって、ノイズ検出感度を向上するようにする。帯域制限フィルタ部15から出力されるIF信号は、AD変換器16に与えられる。
AD変換器16は、帯域制限フィルタ部15から与えられるIF信号に対して、アナログ信号からデジタル信号に変換する処理をして、デジタル信号に変換されたIF信号をノイズ検出部21および検波回路17に与える。ノイズ検出部21は、AD変換器16から与えられるIF信号を予め定める閾値で弁別することによって、前記IF信号に混入するパルス性ノイズおよび隣接妨害ノイズを検出し、ノイズ検出信号を生成する。ノイズ検出信号は、論理値「0」で前記IF信号のレベルが閾値よりも小さく、論理値「1」で前記IF信号のレベルが閾値以上であることを表すパルス信号である。ノイズ検出部21は、生成したノイズ検出信号をフラグ幅監視部22およびノイズ除去処理部23に与える。以下の説明において、「ノイズ検出信号」を「ノイズ検出フラグ」という場合がある。
フラグ幅監視部22は、ノイズ検出部21から与えられるノイズ検出信号の信号幅であって、ノイズ検出信号の立上がり時から立下がり時までの信号幅(以下、「フラグ幅」という場合がある)を検出する。フラグ幅監視部22は、検出したフラグ幅に基づいて、パルス性ノイズのみを除去するための制御信号(以下、「ノイズ除去制御信号」という場合がある)を生成し、ノイズ除去処理部23に与える。
検波回路17は、AD変換器16から与えられるIF信号を検波して音声信号を抽出し、ノイズ除去処理部に与える。ノイズ除去処理部23は、ノイズ検出部21から与えられるノイズ検出信号およびフラグ幅監視部22から与えられるノイズ除去制御信号に基づいて、検波回路17から与えられる音声信号に混入しているパルス性ノイズの除去処理をし、低周波増幅回路18に与える。低周波増幅回路18は、ノイズ除去処理部23によってパルス性ノイズが除去された音声信号を増幅し、スピーカ19に与える。スピーカ19は、低周波増幅回路18から与えられる音声信号を音声として出力する。
本実施の形態において、ノイズ検出手段およびノイズ検出信号生成手段は、ノイズ検出部21に相当する。信号幅検出手段およびノイズ判別手段は、フラグ幅監視部22に相当する。
図2は、ノイズ除去装置1の構成を示すブロック図である。図3は、ノイズ除去制御信号の生成過程を説明するための図である。図3(1)は、ノイズ検出部21に入力される信号の波形を示す図である。図3(2)は、ノイズ検出部21から出力されるノイズ検出信号の波形を示す図である。図3(3)は、ノイズ除去制御信号の波形を示す図である。図3(1)〜図3(3)の横軸は時間を表し、縦軸は信号レベルを表す。図2では、理解を容易にするために、図1に示す受信機2におけるアンテナ11、局部発振器12、ミキサ部13、帯域制限フィルタ部15、AD変換器16、低周波増幅回路18およびスピーカ19を省略している。
フラグ幅監視部22は、フラグ幅検出部31、フラグ幅監視側比較器32、第1遅延器33および乗算器34を含む。ノイズ検出部21では、AD変換器16から、図3(1)に示すようなIF信号が与えられると、与えられたIF信号に基づいて、図3(2)に示すようなノイズ検出信号を生成する。具体的に述べると、ノイズ検出部21は、IF信号のレベルが予め定める閾値St未満のときに論理値が「0」となり、IF信号の信号レベルが閾値St以上のときに論理値が「1」となるようにして、ノイズ検出信号を生成する。ノイズ検出部21によって生成されるノイズ検出信号は、フラグ幅検出部31および第1遅延器33に与えられる。
フラグ幅検出部31は、ノイズ検出部21から与えられるノイズ検出信号に基づいて、フラグ幅を検出する。フラグ幅検出部31は、検出したフラグ幅を表すフラグ幅情報をフラグ幅監視側比較器32に与える。フラグ幅監視側比較器32は、フラグ幅検出部31から与えられるフラグ幅情報が表すフラグ幅と、予め定める閾値Vthとを比較する。閾値Vthは、予め定める値が設定される。フラグ幅監視側比較器32は、フラグ幅が閾値Vth以上の信号を、隣接妨害ノイズに起因する信号であると判断し、フラグ幅が閾値Vth未満の信号を、パルス性ノイズに起因する信号であると判断する。フラグ幅監視側比較器32は、フラグ幅が閾値Vth以上の信号を乗算器34に与える。
第1遅延器33は、ノイズ検出部21から与えられるノイズ検出信号に、フラグ幅検出部31およびフラグ幅監視側比較器32における各処理に要する時間に相当する第1遅延時間を付与する。第1遅延時間が付与されたノイズ検出信号は、乗算器34に与えられる。第1遅延器33は、乗算器34に対する前記フラグ幅が閾値Vth以上の信号、およびフラグ幅監視側比較器32から与えられるノイズ検出信号の入力タイミングを合わせるために設けられる。
乗算器34は、フラグ幅監視側比較器32から与えられる前記フラグ幅が閾値Vth以上の信号と、第1遅延器33から与えられる前記第1遅延時間が付与されたノイズ検出信号とを乗算する。乗算器34は、前記のような演算を行うことによって、図3(2)に示すノイズ検出信号から、フラグ幅が閾値Vth以上となる隣接妨害ノイズに対応する信号を排除した信号、換言すると図3(3)に示すようなパルス性ノイズに対応する信号から成る信号(以下、「ノイズ除去制御信号」という場合がある)を生成する。乗算器34によって生成されたノイズ除去制御信号は、ノイズ除去処理部23に与えられる。
検波回路17から出力される音声信号は、第2遅延器35に与えられる。第2遅延器35は、検波回路17から出力される音声信号に、フラグ幅監視部22における各処理に要する時間に相当する第2遅延時間を付与する。第2遅延時間が付与された音声信号は、ノイズ除去処理部23に与えられる。ノイズ除去処理部23では、フラグ幅監視部22の乗算器34から与えられるノイズ除去制御信号と、第2遅延器35から与えられる前記第2遅延時間が付与された音声信号とに基づいて、前記音声信号に混入しているパルス性ノイズの除去処理をする。
図4は、ノイズ除去処理に関するフラグ幅監視部22およびノイズ除去処理部23の処理手順を示すフローチャートである。本処理手順の開始条件としては、たとえばフラグ幅検出部31がノイズ検出信号を取得することである。
ステップa1では、フラグ幅監視部22のフラグ幅検出部31は、ノイズ検出部21から与えられたノイズ検出信号に基づいて、フラグ幅を検出し、検出したフラグ幅を表すフラグ幅情報をフラグ幅監視側比較器32に与える。ステップa2では、フラグ幅監視側比較器32は、フラグ幅検出部31から与えられるフラグ幅情報が表すフラグ幅が、予め定める閾値Vth以上であるか否かを判断し、閾値Vth以上でなければステップa3に進み、閾値Vth以上であれば本処理を終了する。ステップa3では、ノイズ除去処理部23は、乗算器34から与えられたノイズ除去制御信号と、第2遅延器35から与えられる前記第2遅延時間が付与された音声信号とに基づいて、音声信号に混入しているパルス性ノイズの除去処理をし、その後本処理を終了する。
前述のように本実施の形態によれば、ノイズ検出部21は、IF信号に混入するノイズを検出し、検出したノイズに基づいてノイズ検出信号を生成する。フラグ幅検出部は、ノイズ検出信号のフラグ幅を検出し、フラグ幅監視側比較器32は、ノイズ検出信号のフラグ幅が、予め定める閾値Vth以上であるか否かを判断する。フラグ幅が閾値Vth未満であると検出されるとき、フラグ幅が閾値Vth未満であるノイズ検出信号の生成に寄与したノイズが、パルス性ノイズであることがフラグ幅監視側比較器32によって判別され、フラグ幅が閾値Vth以上であると検出されるとき、フラグ幅が閾値Vth以上であるノイズ検出信号の生成に寄与したノイズが、隣接妨害ノイズであることがフラグ幅監視側比較器32によって判別される。
パルス性ノイズに起因するノイズ検出信号だけでなく、隣接妨害ノイズに起因するノイズ検出信号に基づいてノイズ除去処理をすると、音声信号を出力した場合の聴感性能が悪化してしまう。そこで本実施の形態では、ノイズ除去処理部23において、ノイズ検出信号からフラグ幅が閾値Vth以上となる隣接妨害ノイズに対応する信号を排除した信号であって、乗算器34によって生成されるノイズ除去制御信号に基づいて、パルス性ノイズを除去するようにして、隣接妨害ノイズに起因するノイズ検出信号に基づいてノイズ除去処理をすることを禁止している。
したがってノイズ除去処理部23によって、音声信号に混入しているパルス性ノイズを確実に除去することができ、かつ隣接妨害ノイズが除去されることによって生じるノイズ除去装置1の誤動作を未然に防止することができる。これによって、受信信号に混入しているパルス性ノイズを除去した信号を音響信号として出力する場合に、聴感性能を向上することができる。
図5は、フラグ幅監視部22の具体的な電気回路の構成を示すブロック図である。図6は、図5のA〜Hの各部における信号の波形を示す図である。図6の横軸は時間を表し、縦軸は信号レベルを表す。
フラグ幅監視部22は、第1否定(略称:第1NOT)回路41、エッジ検出器42、第1加算器43、第1遅延回路44、第2否定(略称:第2NOT)回路45、第1乗算器46、第1比較器47、スイッチ回路48、リミッタ回路49、第2加算器50、第2遅延回路51、第2比較器52、第3否定(略称:第3NOT)回路53、遅延器54および第2乗算器55を含んで構成される。
図6のAに示す信号であって、ノイズ検出部21から出力されるノイズ検出信号は、第1加算器43、第1NOT回路41および遅延器54に与えられる。図6のAに示すノイズ検出信号は、時刻t1から時刻t2までの時間、時刻t4から時刻t7までの時間および時刻t8から時刻t10までの時間の論理値が「1」となり、時刻t2から時刻t4までの時間、時刻t7から時刻t8までの時間および時刻t10から時刻t11までの時間の論理値が「0」となる信号である。
第1NOT回路41は、与えられたノイズ検出信号の論理を反転させた信号に変換して、エッジ検出器42に与える。エッジ検出器42は、入力信号の立上がり部を検出し、その立上がり部で論理値が「1」となり、それ以外では論理値が「0」となる信号を出力する。エッジ検出器42から出力される信号は、第2NOT回路45に与えられる。第2NOT回路45は、エッジ検出器42から与えられる信号の論理を反転させ、その反転させた信号を第1乗算器46に与える。
第1加算器43は、ノイズ検出部21から与えられるノイズ検出信号と、第1乗算器46から与えられる信号とを加算し、その加算した信号、具体的には図6のBに示す信号を第1遅延回路44および第1比較器47に与える。図6のBでは、理解を容易にするために、時刻t1から時刻t2までの傾斜部分、時刻t4から時刻t7までの傾斜部分、時刻t8から時刻t10までの傾斜部分をそれぞれ直線で示しているが、図6のBに示す信号は、図6のAに示すノイズ検出信号の立上がり時から立下がり時まで、予め定めるサンプリング間隔で「1」ずつ加算されるように構成されているので、実際には階段状になっている。第1加算器43は、第1乗算器46から与えられる値が「0」のとき、リセットされる。以下の説明では、図6のBに示す信号のうち、信号レベルが閾値Vthを超えている信号において、立上がり時から閾値Vthに到達するまでの時間、具体的には時刻t4から時刻t6までの時間および時刻t8から時刻t9までの時間を、それぞれ「閾値サンプル」または「Vthサンプル」という場合がある。
第1遅延回路44は、第1加算器43から与えられる信号に、予め定める遅延時間を付与し、その遅延時間を付与した信号を第1乗算器46に与える。第1乗算器46は、第1遅延回路44および第1NOT回路41からそれぞれ与えられる信号を乗算し、その乗算した信号を第1加算器43に与える。
第1比較器47は、第1加算器43から与えられる信号と、予め定める閾値Vthとを比較する。第1比較器47は、図6のCに示す信号を出力する。図6の示す信号は、前記第1加算器43から与えられる図6のBに示す信号において、信号レベルが閾値Vthを超えた時間、具体的には時刻t6から時刻t7までの時間および時刻t9から時刻t10までの時間の論理値が「1」となり、それ以外の時間の論理値が「0」となる信号である。第1比較器47から出力される前記図6のCに示す信号は、スイッチ回路48に与えられる。
スイッチ回路48は、第1比較器47から与えられる信号の論理値が「1」のとき、信号レベルが「1」の信号を出力し、第1比較器47から与えられる信号の論理値が「0」のとき、第2加算器50から与えられる信号を出力する。リミッタ回路49は、上限値が「1」および下限値が「0」になるように制限して信号を出力する。リミッタ回路49から出力される信号は、第2比較器52および第2遅延回路51に与えられる。
第2遅延回路51は、リミッタ回路49から与えられる信号に、予め定める遅延時間を付与し、その遅延時間を付与した信号を第2加算器50に与える。第2加算器50は、第2遅延回路51から与えられる信号と、予め定める値、具体的には予め定める閾値Vthの逆数に負(マイナス)の符号を付した値「−1/Vth」とを加算する。第2加算器50から出力される信号は、スイッチ回路48に与えられる。
リミッタ回路49は、図6のDに示す信号を出力する。図6のDに示す信号は、図6のCに示す信号の立下がり時、具体的には時刻t7および時刻t10から、それぞれ閾値サンプルに相当する時間だけ、予め定めるサンプリング間隔で「1」から「1/Vth」ずつ減算した信号である。これによって、図6のCに示す信号に、閾値サンプルに相当する時間幅の信号を付与して、図6のDに示す信号を生成している。
第2比較器52は、リミッタ回路49から与えられる前記図6のDに示す信号と、予め定める値「0」とを比較する。第2比較器52は、図6のEに示す信号を出力する。図6のEに示す信号は、前記リミッタ回路49から与えられる信号において、信号レベルが数値「0」を超えた時間、具体的には時刻t7から時刻t8までの時間および時刻t10から時刻t11までの時間の論理値がそれぞれ「1」となり、信号レベルが「0」の時間の論理値が「0」となる信号である。
第2比較器52から出力される信号は、第3NOT回路53に与えられる。第3NOT回路53は、第2比較器52から与えられる信号の論理を反転させて、図6のFに示す信号を生成する。図6のFに示す信号は、時刻t1から時刻t6までの時間および時刻t8から時刻t9までの時間の論理値がそれぞれ「1」となり、時刻t6から時刻t8までの時間および時刻t9から時刻t11までの時間の論理値が「0」となる信号である。第3NOT回路から出力される信号は、第2乗算器55に与えられる。
遅延器54は、ノイズ検出部21から与えられるノイズ検出信号に、閾値サンプルに相当する時間、具体的には時刻t1から時刻t3までの時間を付与して、図6のGに示す信号を生成する。図6のGに示す信号は、時刻t3から時刻t5までの時間、時刻t6から時刻t8までの時間および時刻t9から時刻t11までの時間の論理値が「1」となり、時刻t5から時刻t6までの時間および時刻t8から時刻t9までの時間の論理値が「0」となる信号である。図6のGに示す信号は、第2乗算器55に与えられる。
第2乗算器55は、第3NOT回路53から与えられる図6のFに示す信号と、遅延器54から与えられる図6のGに示す信号とを乗算することによって、図6のHに示すノイズ除去制御信号が生成される。図6のHに示すノイズ除去制御信号は、時刻t3から時刻t5までの時間の論理値が「1」となり、時刻t5から時刻t11までの時間の論理値が「0」となる信号である。図6のHに示すノイズ除去制御信号は、図6のAに示すノイズ検出信号から、フラグ幅が閾値Vth以上の隣接妨害ノイズに対応する信号を排除した信号になっている。第2乗算器55は、生成したノイズ除去制御信号をノイズ除去処理部23に与える。本実施の形態において、抽出手段、付与手段、反転手段および乗算手段は、フラグ幅監視部22に相当する。
図7は、ノイズ除去制御信号の生成処理に関するフラグ幅監視部22の処理手順を示すフローチャートである。本処理手順の開始条件としては、たとえばフラグ幅監視部22がノイズ検出信号を取得することである。本処理手順の制御主体は、特に記載しない限りフラグ幅監視部22である。
ステップb1では、フラグ幅が閾値Vth以上であるか否かを判断することによって、ノイズ検出部21から与えられるノイズ検出信号から、隣接妨害ノイズに起因するノイズ検出信号を抽出する。ステップb2では、抽出した前記隣接妨害ノイズに起因するノイズ検出信号に、閾値サンプルに相当する時間幅の信号を付与する。ステップb3では、ステップb2で閾値サンプルに相当する時間幅の信号が付与された信号の論理を反転する。ステップb4では、ステップb3で論理が反転された信号と、ノイズ検出部21から出力されるノイズ検出信号に、閾値サンプルに相当する時間を付与して遅延させた信号とを乗算して、ノイズ除去制御信号を生成し、その後本処理を終了する。
前述のように本実施の形態によれば、ノイズ検出信号から、隣接妨害ノイズに起因するノイズ検出信号を抽出する。抽出された隣接妨害ノイズに起因するノイズ検出信号に、閾値サンプルに相当する時間幅の信号を付与する。閾値サンプルに相当する時間幅の信号が付与された前記隣接妨害ノイズに起因するノイズ検出信号の論理を反転する。論理を反転したノイズ検出信号と、ノイズ検出部21から出力されるノイズ検出信号に、閾値サンプルに相当する時間を付与して遅延させた信号(以下、「閾値遅延させたノイズ検出信号」という場合がある)とを乗算させる。これによって閾値遅延させたノイズ検出信号から、隣接妨害ノイズに起因するノイズ検出信号を迅速に排除することができる。換言すると、ノイズ検出部21から出力されるノイズ検出信号を、パルス性ノイズに起因するノイズ検出信号のみを含むノイズ除去制御信号に迅速に変換することができる。
またパルス性ノイズに起因するノイズ検出信号のみを含むノイズ除去制御信号に基づいて、ノイズ除去処理部23によってパルス性ノイズを除去する処理がされるので、隣接妨害ノイズによってノイズ除去装置1が誤動作することを確実に防止することができる。これによって、たとえば受信信号に混入しているパルス性ノイズを除去した信号を音響信号として出力する場合の聴感性能を格段に向上することができる。
次に本発明の第2の実施の形態のノイズ除去装置に関して説明する。本実施の形態のノイズ除去装置およびこれを備える受信機は、前述の第1の実施の形態のノイズ除去装置1および受信機2と類似の構成であるので、異なる点についてのみ説明し、同一の構成については、同一の参照符を付して説明を省略する。図8は、フラグ幅検出部31によって検出されるフラグ幅を表すフラグ幅情報の平均値算出処理を説明するための図である。本実施の形態の受信機は、前述の第1の実施の形態の受信機2の構成に、さらにメモリ61、平均値算出部62および増幅器63を含んで構成される。
前述の第1の実施の形態では、フラグ幅監視側比較器32において、フラグ幅検出部31から与えられるフラグ幅情報が表すフラグ幅と比較する閾値Vthとして、予め定める値を設定している。これに対して本実施の形態では、予め定める時間に、フラグ幅検出部31から与えられる複数のフラグ幅情報が表す複数のフラグ幅の平均値を算出し、その平均値を閾値Vthとして設定するように構成される点に特徴を有する。
フラグ幅検出部31は、予め定める時間に、ノイズ検出部21から与えられるノイズ検出信号に基づいて検出した複数の、本実施の形態ではn(nは自然数)個のフラグ幅を表すフラグ幅情報をメモリ61に与える。メモリ61には、フラグ幅検出部31から与えられるn個のフラグ幅を表すフラグ幅情報W(1),W(2),W(3),・・・,W(n−2),W(n−1),W(n)が、予め定める記憶領域に記憶される。新たなフラグ幅情報W(0)が取得されると、メモリ61に記憶されるフラグ幅情報のうち、最も古いフラグ幅情報、本実施の形態ではn個前のフラグ幅情報W(n)が破棄されて、新たなフラグ幅情報W(0)がメモリ61に記憶される。
平均値算出部62は、メモリ61に記憶されているn個のフラグ幅情報を読み出して、平均値を算出し、その算出結果を増幅器63に与える。増幅器63は、平均値算出部62から与えられるフラグ幅の平均値に予め定めるゲインを乗算するなどの増幅処理をして、増幅した前記平均値をフラグ幅監視側比較器32に与える。フラグ幅監視側比較器32は、増幅器63から与えられる前記フラグ幅の平均値を閾値Vthとして規定する。フラグ幅監視側比較器32は、フラグ幅検出部31から与えられるフラグ幅情報が表すフラグ幅と、複数のフラグ幅の平均値によって規定される閾値Vthとを比較し、フラグ幅が閾値Vth以上の信号を、隣接妨害ノイズに起因する信号であると判断し、フラグ幅が閾値Vth未満の信号を、パルス性ノイズに起因する信号であると判断する。
前述のように本実施の形態によれば、予め定める時間に、フラグ幅検出部31から与えられる複数のフラグ幅情報に基づいて算出される複数のフラグ幅の平均値を、フラグ幅検出部31から与えられるフラグ幅情報が表すフラグ幅と比較する閾値Vthとして規定している。ノイズの種類は、フラグ幅検出部31によって検出されるフラグ幅が、前記平均値によって規定される閾値Vth以上であるか否かによって判別される。
したがって、実際に受信信号に混入しているノイズに起因するノイズ検出信号のフラグ幅に応じた値を閾値として規定することができるので、予め定める値を閾値として設定する前述の第1の実施の形態よりも、受信信号に混入しているノイズの種類を高精度に判別することができる。このようにノイズの種類を高精度に判別することができるので、パルス性ノイズを確実に除去することができ、かつ隣接妨害ノイズに起因するノイズ検出信号によるノイズ除去装置1の誤動作を確実に防止することができる。したがって、受信信号に混入しているパルス性ノイズを除去した信号を音響信号として出力する場合の聴感性能をさらに向上することができる。
次に本発明の第3の実施の形態のノイズ除去装置1に関して説明する。本実施の形態のノイズ除去装置およびこれを備える受信機は、前述の第1の実施の形態のノイズ除去装置1および受信機2と類似の構成であるので、異なる点についてのみ説明し、同一の構成については、同一の参照符を付して説明を省略する。図9は、ノイズ除去装置1の構成を示すブロック図である。本実施の形態の受信機2は、前述の実施の形態の受信機の構成に、さらに自動利得制御(略称:AGC)回路65を含んで構成される。AGC回路65は、図1に示す受信機2において、たとえば帯域制限フィルタ部15の下流側でかつAD変換器16の上流側の位置、またはAD変換器の下流側でかつノイズ検出部21の上流側の位置に配設される。
前述の第1の実施の形態では、フラグ幅監視側比較器32において、フラグ幅検出部31から与えられるフラグ幅情報が表すフラグ幅と比較する閾値Vthとして、予め定める値を設定している。また第2の実施の形態では、前記閾値Vthとして、予め定める時間に、フラグ幅検出部31から与えられる複数のフラグ幅に基づいて算出した前記フラグ幅の平均値を規定している。これに対して本実施の形態では、AGC回路65から与えられる電界強度情報に応じて、前記閾値Vthを設定するように構成される点に特徴を有する。
AGC回路65は、受信信号の電界強度を表す電界強度情報を出力し、フラグ幅監視側比較器32に与える。フラグ幅監視側比較器32は、AGC回路65から与えられる電界強度情報に応じた閾値Vthを設定する。ここで、電界強度が比較的小さい場合に発生するノイズの信号レベルは、電界強度が比較的大きい場合に発生するノイズの信号レベルに比べて大きくなり、さらにノイズの信号幅も大きくなる。また隣接妨害ノイズに起因するノイズ検出信号によってノイズ除去装置が誤動作する場合、電界強度が比較的大きいときは、電界強度が比較的小さいときよりもノイズによる耳障りな音を判別し易い。以上のことから、本実施の形態では、受信信号の電界強度が大きくなるにつれて閾値Vthが小さくなるように設定する。
フラグ幅監視側比較器32は、フラグ幅検出部31から与えられるフラグ幅情報が表すフラグ幅と、前記のように設定された閾値Vthとを比較し、フラグ幅が閾値Vth以上の信号を、隣接妨害ノイズに起因する信号であると判断し、フラグ幅が閾値Vth未満の信号を、パルス性ノイズに起因する信号であると判断する。
前述のように本実施の形態によれば、フラグ幅検出部31から与えられるフラグ幅情報が表すフラグ幅と比較する閾値Vthは、受信信号の電界強度を表す電界強度情報に応じて設定される。具体的には、受信信号の電界強度が大きくなるにつれて閾値Vthが小さくなるように、前記閾値Vthが設定される。フラグ幅検出部31によって検出されるフラグ幅は、前記のように電界強度情報に応じて設定される閾値Vth以上であるか否かによって、受信信号に混入しているノイズの種類が判別される。
したがって、電波状況の変化によって電界強度が変化した場合でも、受信信号に混入しているノイズの種類を適切に判別することができる。これによって、予め定める値を閾値Vthとして設定する前述の第1の実施の形態よりも、受信信号に混入しているノイズの種類を高精度に判別することができる。
このようにノイズの種類を高精度に判別することができるので、受信信号に混入しているパルス性ノイズを確実に除去することができ、かつ隣接妨害ノイズに起因するノイズ検出信号によるノイズ除去装置1の誤動作を確実に防止することができる。これによって、受信信号に混入しているパルス性ノイズを除去した信号を音響信号として出力する場合の聴感性能をさらに向上することができる。
次に本発明の第4の実施の形態のノイズ除去装置に関して説明する。本実施の形態のノイズ除去装置およびこれを備える受信機は、前述の第1の実施の形態のノイズ除去装置1および受信機2と類似の構成であるので、異なる点についてのみ説明し、同一の構成については、同一の参照符を付して説明を省略する。図10は、ノイズ検出部21の具体的な電気回路の構成を示すブロック図である。図11は、AD変換器16から出力されるIF信号の波形を示す図である。図12は、包絡線検波部71から出力される包絡線検波信号の波形を示す図である。図13は、ノイズ抽出部72から出力されるノイズ抽出出力信号の波形を示す図である。図14は、整流回路73から出力される整流回路出力信号の波形を示す図である。図15は、平均値処理部74から出力される平均値処理出力信号の波形を示す図である。図16は、ノイズ検出側比較器78に入力される比較器入力信号の波形を示す図である。図11〜図16の横軸は時間を表し、縦軸は信号レベルを表す。以下に、AD変換器16から出力されるIF信号に含まれているパルス性ノイズを検出する処理について説明する。
ノイズ検出部21は、包絡線検波部71、ノイズ抽出部72、整流回路73、平均値処理部74、減算器75、ノイズ自動利得制御(略称:ノイズAGC)回路76、増幅部77およびノイズ検出側比較器78を含んで構成される。AD変換器16から出力されるIF信号であって、図11に示すIF信号には、ノイズ除去装置によって除去すべきパルス性ノイズが混入している。このようなIF信号は、包絡線検波部71に与えられる。
包絡線検波部71は、低域通過フィルタ(Low Pass Filter;略称:LPF)によって実現される。包絡線検波部71は、AD変換器16から与えられるIF信号に対して、包絡線検波処理をして、図12に示すような包絡線検波信号を生成する。包絡線検波部71は、生成した包絡線検波信号をノイズ抽出部72に与える。
ノイズ抽出部72は、高域通過フィルタ(High Pass Filter;略称:HPF)によって実現される。ノイズ抽出部72では、HPFによって、包絡線検波部71から与えられる包絡線検波信号のうち、カットオフ周波数以上の周波数の信号だけを通過させ、カットオフ周波数未満の周波数の信号を減衰させることによって、図13に示すようなノイズ抽出信号を生成する。ノイズ抽出部72は、生成したノイズ抽出信号を整流回路73に与える。
整流回路73は、絶対値回路によって実現される。整流回路73は、ノイズ抽出部72から与えられるノイズ抽出信号の絶対値を求めて、図14に示すような整流回路出力信号を生成する。整流回路73は、生成した整流回路出力信号を平均値処理部74に与える。
平均値処理部74は、LPFによって実現される。平均値処理部74は、整流回路73から与えられる整流回路出力信号のうち、カットオフ周波数未満の周波数の信号だけを通過させ、カットオフ周波数以上の周波数の信号を減衰させることによって整流回路出力信号を平均化して、図15に示すような平均値処理出力信号を生成する。平均値処理部74は、生成した平均値処理出力信号を減算器75およびノイズAGC回路76に与える。
ノイズAGC回路76は、LPFによって実現される。ノイズAGC回路76は、平均値処理部74から与えられる平均値処理出力信号のうち、カットオフ周波数未満の周波数の信号だけを通過させ、カットオフ周波数以上の周波数の信号を減衰させるフィルタ処理をすることによって、受信信号の電界強度に応じて増幅部77の利得を制御し、受信信号の出力レベルの変動を抑制する。ノイズAGC回路76は、前記フィルタ処理によって生成される信号および増幅部77の利得を制御するための利得制御信号を増幅部77に与える。
増幅部77は、ノイズAGC回路76から与えられる利得制御信号に基づいて利得を変更するとともに、ノイズAGC回路76から与えられる前記フィルタ処理によって生成される信号を増幅して、その増幅した信号を減算器75に与える。増幅部77は、利得制御信号に基づいて利得を変更することによって、パルス性ノイズの検出感度を変更することができる。
減算器75は、平均値処理部74から与えられる平均値処理出力信号から、増幅部77から与えられる信号を減算することによって、図16に示すような比較器入力信号を生成する。減算器75は、生成した比較器入力信号をノイズ検出側比較器78に与える。
ノイズ検出側比較器78は、比較器入力信号と、予め定める閾値Nth、具体的には「0」とを比較する。さらに述べると、ノイズ検出側比較器78は、比較器入力信号の信号レベルと、閾値Nthとを比較して、信号レベルが閾値Nth以上の信号を、パルス性ノイズに起因する信号であると判断し、そのパルス性ノイズに起因する信号に基づいてノイズ検出信号を生成する。ノイズ検出側比較器78は、生成したノイズ検出信号をフラグ幅監視部22に与える。
増幅部77の利得を制御することによって、定常的に発生するホワイトノイズの信号レベルが0を超えないようにすることができる。このように、定常的に発生するホワイトノイズの信号レベルは0未満であり、単発的に発生するパルス性ノイズの信号レベルは0以上であるので、定常的に発生するホワイトノイズを誤検出することを防ぐことができる。
図17は、パルス性ノイズと隣接妨害ノイズとの関係を示す図である。図17(1)は、パルス性ノイズおよび隣接妨害ノイズ混入時の平均値処理出力信号の波形を示す図である。図17(2)は、平均値処理出力信号に基づいて生成されるノイズ検出信号の波形を示す図である。図17(3)は、検出感度制御信号の波形を示す図である。図17(1)〜図17(3)の横軸は時間を表し、縦軸は信号レベルを表す。
パルス性ノイズおよび隣接妨害ノイズが混入しているIF信号がノイズ検出部21に入力されると、ノイズ検出部21の包絡線検波部71、ノイズ抽出部72および整流回路73によって所定の処理がされた後、平均値処理部74によって平均化されて、図17(1)に示すような平均値処理出力信号が生成される。図17(1)に示す平均値処理出力信号に基づいて、図17(2)に示すようなノイズ検出信号が生成される。ノイズ検出信号は、フラグ幅監視部22に与えられ、フラグ幅監視部22のフラグ幅検出部31によってフラグ幅が検出される。フラグ幅監視側比較器32では、フラグ幅検出部31によって検出されたフラグ幅と予め定める閾値Vthとが比較され、フラグ幅が閾値Vth以上であるか否かによって、ノイズの種類が判別される。
本実施の形態において、フラグ幅監視側比較器32は、フラグ幅検出部31によって検出されたフラグ幅が閾値Vth以上であると判断したとき、図17(2)に示すノイズ検出信号のうち、フラグ幅が閾値Vth以上のノイズ検出信号の立下がり時から予め定める時間tだけ論理値が「1」となり、前記予め定める時間t以外では論理値が「0」となる検出感度制御信号を生成する。前記予め定める時間tは、たとえば10msである。フラグ幅監視側比較器32は、生成した検出感度制御信号を、ノイズ検出部21の増幅部77に与える。
ノイズ検出部21の増幅部77は、フラグ幅監視側比較器32から与えられる検出感度制御信号の論理値が「1」となる予め定める時間tだけ、ノイズ検出部21のノイズ検出感度を低下させるために、予め設定している利得が大きくなるように変更する。
前述のように本実施の形態によれば、フラグ幅検出部31によって検出されるフラグ幅が、予め定める閾値Vth以上であるときは、フラグ幅が閾値Vth以上のノイズ検出信号の立下がり時から予め定める時間tだけノイズ検出部21のノイズ検出感度が低下するように、ノイズ検出部21における増幅部77の利得を大きくするように構成される。これによって、フラグ幅が閾値Vth以上であるノイズ検出信号の生成に寄与するノイズを検出しないようにすることができる。したがって前記予め定める時間tに、フラグ幅が閾値Vth以上であるノイズ検出信号の生成に寄与するノイズによって、ノイズ除去装置1が誤動作することを抑制することができる。
次に本発明の第5の実施の形態のノイズ除去装置に関して説明する。本実施の形態のノイズ除去装置およびこれを備える受信機は、前述の第1の実施の形態のノイズ除去装置1および受信機2と類似の構成であるので、異なる点についてのみ説明し、同一の構成については、同一の参照符を付して説明を省略する。図18は、包絡線検波信号の周波数特性を模式的に示すグラフである。グラフの横軸は周波数[Hz]を表し、グラフの縦軸は信号レベル[dB]を表す。
図18に示すグラフにおいて、周波数が比較的低い部分、具体的には周波数がf[Hz]未満では、包絡線検波信号に含まれる音声信号が存在し、周波数がf[Hz]以上では、包絡線検波信号に含まれるパルス性ノイズおよび隣接妨害ノイズが存在している。音声信号のレベルは、パルス性ノイズおよび隣接妨害ノイズのレベルよりも大きい。またパルス性ノイズおよび隣接妨害ノイズのレベルは、周波数が高くなるにつれて小さくなっている。
本実施の形態において、フラグ幅監視側比較器32は、フラグ幅検出部31によって検出されたフラグ幅が閾値Vth以上であると判断したとき、前述の第4の実施の形態と同様の検出感度制御信号を生成する。フラグ幅監視側比較器32は、生成した検出感度制御信号を、ノイズ検出部21のノイズ抽出部72に与える。
本実施の形態では、ノイズ検出部21のノイズ抽出部72において、フラグ幅監視側比較器32から与えられる検出感度制御信号の論理値が「1」となる予め定める時間tだけ、ノイズ検出部21のノイズ検出感度を低下させるために、HPFの通過域を変更するように構成される点に特徴を有する。具体的には、HPFのカットオフ周波数を、fc1[Hz]から、fc1よりも高いカットオフ周波数fc2[Hz]に変更する。これによってノイズ抽出部72が、図18に示すセクションIIにおけるパルス性ノイズおよび隣接妨害ノイズを抽出しないようにしている。
前述のように本実施の形態によれば、フラグ幅検出部31によって検出されるフラグ幅が、予め定める閾値Vth以上であるときは、フラグ幅が閾値Vth以上のノイズ検出信号の立下がり時から予め定める時間tだけノイズ検出部21のノイズ検出感度が低下するように、ノイズ検出部21におけるノイズ抽出部72のHPFの予め定めるカットオフ周波数fc1を、予め定めるカットオフ周波数fc1よりも高いカットオフ周波数fc2に変更するように構成される。
このようにHPFのカットオフ周波数を、予め定めるカットオフ周波数fc1よりも高いカットオフ周波数fc2に変更するので、変更前に比べてノイズ検出感度が低下し、ノイズ抽出部72によって抽出される隣接妨害ノイズを減少させることができる。したがって前記予め定める時間tに、フラグ幅が閾値Vth以上であるノイズ検出信号の生成に寄与する隣接妨害ノイズによって、ノイズ除去装置1が誤動作することを抑制することができる。
次に本発明の第6の実施の形態のノイズ除去装置に関して説明する。本実施の形態のノイズ除去装置およびこれを備える受信機は、前述の第1の実施の形態のノイズ除去装置1および受信機2と類似の構成であるので、異なる点についてのみ説明し、同一の構成については、同一の参照符を付して説明を省略する。
図19は、パルス性ノイズおよび隣接妨害ノイズ混入時の平均値処理出力信号の波形を示す図である。図20は、ノイズAGC回路76のカットオフ周波数の変更前における比較器入力信号の波形を示す図である。図21は、ノイズAGC回路76のカットオフ周波数の変更前におけるノイズ検出信号の波形を示す図である。図22は、ノイズAGC回路76のカットオフ周波数の変更後における比較器入力信号の波形を示す図である。図23は、ノイズAGC回路76のカットオフ周波数の変更後におけるノイズ検出信号の波形を示す図である。図19〜図23の横軸は時間[msec]を表し、縦軸は信号レベルを表す。
パルス性ノイズおよび隣接妨害ノイズが混入しているIF信号がノイズ検出部21に入力されると、ノイズ検出部21の包絡線検波部71、ノイズ抽出部72および整流回路73によって所定の処理がされた後、平均値処理部74によって平均化されて、図19に示すような平均値処理出力信号が生成される。図19に示す平均値処理出力信号に対して、ノイズ検出部21のノイズAGC回路76、増幅部77および減算器75の各部で所定の信号処理をすると、図20に示すような比較器入力信号が生成される。
前記のようにして生成された比較器入力信号に基づいて、図21に示すようなノイズ検出信号が、ノイズ検出側比較器78によって生成される。IF信号にパルス性ノイズ以外の隣接妨害ノイズが混入していると、図21に示すように、隣接妨害ノイズに起因するノイズ検出信号のフラグ幅は、パルス性ノイズに起因するノイズ検出信号のフラグ幅よりも大きくなる。
本実施の形態において、フラグ幅監視側比較器32は、フラグ幅検出部31によって検出されたフラグ幅が閾値Vth以上であると判断したとき、前述の第4の実施の形態と同様の検出感度制御信号を生成する。フラグ幅監視側比較器32は、生成した検出感度制御信号を、ノイズ検出部21のノイズAGC回路76に与える。
本実施の形態では、ノイズ検出部21のノイズAGC回路76において、フラグ幅監視側比較器32から与えられる検出感度制御信号の論理値が「1」となる予め定める時間tだけ、パルス性ノイズおよび隣接妨害ノイズに対する応答速度が高くなるように、ノイズAGC回路76のLPFの通過域を変更するように構成される点に特徴を有する。具体的には、ノイズAGC回路76のLPFのカットオフ周波数を、予め設定されているカットオフ周波数よりも高いカットオフ周波数に変更する。
前記のようにノイズAGC回路76のLPFのカットオフ周波数を変更すると、ノイズ検出部21の比較器に入力される比較器入力信号は、図22に示すような波形となり、図22に示す比較器入力信号に基づいて生成されるノイズ検出信号は、図23に示すような波形になる。
さらに述べると、ノイズ検出側比較器78に入力される比較器入力信号は、図22に示すように、ノイズAGC回路76のカットオフ周波数の変更前の比較器入力信号に比べて、パルス性ノイズおよび隣接妨害ノイズに対する応答速度をそれぞれ高くすることができる。これによって、ノイズAGC回路76のLPFのカットオフ周波数を変更した後のノイズ検出信号のうちの隣接妨害ノイズに起因するノイズ検出信号のフラグ幅を、カットオフ周波数の変更前のノイズ検出信号のうちの前記隣接妨害ノイズに起因するノイズ検出信号のフラグ幅よりも小さくすることができる。
前述のように本実施の形態によれば、フラグ幅検出部31によって検出されるフラグ幅が、予め定める閾値Vth以上であるときは、フラグ幅が閾値Vth以上のノイズ検出信号の立下がり時から予め定める時間tだけ、パルス性ノイズおよび隣接妨害ノイズに対する応答速度が高くなるように、ノイズ検出部21におけるノイズAGC回路76のLPFの予め定めるカットオフ周波数を、予め定めるカットオフ周波数fc1よりも高いカットオフ周波数fc2に変更するように構成される。
これによって、ノイズ検出信号の生成に寄与するパルス性ノイズおよび隣接妨害ノイズに対する応答速度を高くすることができる。前記ノイズに対する応答速度を高くすることによって、フラグ幅が予め定める閾値Vth以上となる隣接妨害ノイズから生成されるノイズ検出信号のフラグ幅を小さくして、予め定める閾値Vth未満のフラグ幅にすることができる。したがって、フラグ幅が閾値Vth以上となるノイズ検出信号の生成に寄与する隣接妨害ノイズによって、ノイズ除去装置1が誤動作することを防ぐことができ、たとえば受信信号を音響信号として出力する場合の聴感性能が悪化することも防ぐことができる。
図24は、本発明の第7の実施の形態であるノイズ除去装置80を含む受信機81の構成を示すブロック図である。本実施の形態のノイズ除去装置80およびこれを含む受信機81は、前述の第1の実施の形態のノイズ除去装置1および受信機2と類似の構成であるので、異なる点についてのみ説明し、同一の構成については、同一の参照符を付して説明を省略する。
本実施の形態の受信機81は、前述の図1に示す受信機2の帯域制限フィルタ部15に代えて第1帯域制限フィルタ部91を備えている。第1帯域制限フィルタ部91は、帯域制限フィルタ部15と同様にバンドパスフィルタ(略称:BPF)によって実現され、帯域制限フィルタ部15と同様の機能を有する。本実施の形態のノイズ除去装置80は、ノイズ検出部21、フラグ幅監視部22、第2帯域制限フィルタ部92およびノイズ除去処理部23を含む。AD変換器16は、ノイズ検出部21および第2帯域制限フィルタ部92に接続されている。ノイズ検出部21は、フラグ幅監視部22およびノイズ除去処理部23に接続されている。第2帯域制限フィルタ部92は、検波回路17に接続されている。
本実施の形態において、AD変換器16は、デジタル信号に変換されたIF信号をノイズ検出部21および第2帯域制限フィルタ部92に与える。ノイズ検出部21は、AD変換器16から与えられるIF信号を予め定める閾値で弁別することによって、前記IF信号に混入するパルス性ノイズおよび隣接妨害ノイズを検出し、ノイズ検出信号を生成する。ノイズ検出部21は、生成したノイズ検出信号をフラグ幅監視部22およびノイズ除去処理部23に与える。
フラグ幅監視部22のフラグ幅検出部31は、ノイズ検出部21から与えられるノイズ検出信号に基づいてフラグ幅を検出し、検出したフラグ幅を表すフラグ幅情報をフラグ幅監視側比較器32に与える。フラグ幅監視側比較器32は、フラグ幅検出部31から与えられるフラグ幅情報が表すフラグ幅と、予め定める閾値Vthとを比較する。フラグ幅監視側比較器32は、フラグ幅が閾値Vth以上の信号を、隣接妨害ノイズに起因する信号であると判断し、フラグ幅が閾値Vth未満の信号を、パルス性ノイズに起因する信号であると判断する。
フラグ幅監視側比較器32は、フラグ幅検出部31によって検出されたフラグ幅が閾値Vth以上であると判断したとき、ノイズ検出信号のうち、フラグ幅が閾値Vth以上のノイズ検出信号の立上がり時から予め定める時間tだけ論理値が「1」となり、前記予め定める時間t以外では論理値が「0」となる検出感度制御信号を生成する。フラグ幅監視側比較器32は、生成した検出感度制御信号を、第2帯域制限フィルタ部92に与える。
第2帯域制限フィルタ部92は、BPFによって実現される。第2帯域制限フィルタ部92は、フラグ幅監視側比較器32から与えられる検出感度制御信号の論理値が「1」となる予め定める時間tだけ、BPFの通過域を狭くする。第2帯域制限フィルタ部92から出力されるIF信号は、検波回路17に与えられる。このように第2帯域制限フィルタ部92によって、AD変換器16から与えられたIF信号に混入している隣接妨害ノイズを除去し、隣接妨害ノイズが検波回路17に入力されないようにしている。
前述のように本実施の形態によれば、フラグ幅監視部22のフラグ幅検出部31によって検出されるフラグ幅が、フラグ幅監視側比較器32によって予め定める閾値Vth以上であると判断されたとき、第2帯域制限フィルタ部92は、フラグ幅監視側比較器32から与えられる検出感度制御信号の論理値が「1」となる予め定める時間tだけ、BPFの通過域が狭くなるようにして、IF信号に混入している隣接妨害ノイズを除去するように構成される。これによって隣接妨害ノイズが検波回路17に入力されないようにすることができるので、たとえば受信信号を音響信号として出力する場合の聴感性能を向上することができる。
本実施の形態の受信機81は、第1帯域制限フィルタ部91によって、IF信号に混入している隣接妨害ノイズを除去し、さらに第1帯域制限フィルタ部91の下流側に配設される第2帯域制限フィルタ部92によって、第1帯域制限フィルタ部91で除去することができずにIF信号に残存している隣接妨害ノイズを除去するように構成される。したがって本実施の形態の受信機81は、電離層の状態の変化によって電波状況が変化し、隣接妨害ノイズが多く発生する深夜に放送局から送信されるAM放送を受信する場合に、特に有効に前記の効果を発揮する。
図25は、本発明の第8の実施の形態であるノイズ除去装置95を含む受信機96の構成を示すブロック図である。本実施の形態のノイズ除去装置95およびこれを含む受信機96は、前述の図24に示す第7の実施の形態のノイズ除去装置80および受信機81と類似の構成であるので、異なる点についてのみ説明し、同一の構成については、同一の参照符を付して説明を省略する。
本実施の形態のノイズ除去装置95は、第7の実施の形態のノイズ除去装置80の構成に、さらに論理積(略称:AND)回路97を含んで構成される。本実施の形態の受信機96において、隣接妨害ノイズ検出部14は、第1帯域制限フィルタ部91およびノイズ除去装置95のAND回路97に接続されている。フラグ幅監視部22は、AND回路97に接続されている。AND回路97は、第2帯域制限フィルタ部92に接続されている。本実施の形態の隣接妨害ノイズ検出手段は、隣接妨害ノイズ検出部14に相当する。
前述の第7の実施の形態では、フラグ幅監視側比較器32から与えられる検出感度制御信号のみに基づいて、第2帯域制限フィルタ部92のBPFの通過域を変更するように構成されている。
これに対して本実施の形態は、以下のように構成される。本実施の形態では、隣接妨害ノイズ検出部14から出力される信号であって、IF信号に隣接妨害ノイズが混入しているか否かの検出結果を表す検出信号と、フラグ幅監視側比較器32から出力される検出感度制御信号とを、AND回路97によって論理積演算をする。AND回路97は、論理積演算によって求めた信号を、第2帯域制限フィルタ部92に与える。第2帯域制限フィルタ部92では、AND回路97から与えられる前記論理積演算によって求めた信号に基づいて、BPFの通過域を変更する。
前述のように本実施の形態によれば、隣接妨害ノイズ検出部14から出力される検出信号と、フラグ幅検出部31によって検出されたフラグ幅が予め定める閾値Vth以上のときに、フラグ幅監視側比較器32から出力される検出感度制御信号との論理積演算によって求められる信号に基づいて、第2帯域制限フィルタ部92のBPFの通過域を変更する。これによってフラグ幅監視側比較器32から出力される検出感度制御信号のみに基づいて第2帯域制限フィルタ部92のBPFの通過域を変更する場合に比べて、高精度に通過域を変更することができる。したがって、隣接妨害ノイズによって生じるノイズ除去装置95の誤動作を確実に防止することができる。これによって、たとえば受信信号を音響信号として出力する場合の聴感性能を向上することができる。
図26は、本発明の第9の実施の形態であるノイズ除去装置100を含む受信機101の構成を示すブロック図である。本実施の形態のノイズ除去装置100およびこれを含む受信機101は、前述の第8の実施の形態のノイズ除去装置95および受信機96と類似の構成であるので、異なる点についてのみ説明し、同一の構成については、同一の参照符を付して説明を省略する。
本実施の形態のノイズ除去装置100は、第2帯域制限フィルタ部92、ノイズ検出部21、フラグ幅監視部22およびノイズ除去処理部23を含んで構成される。前述の第7および第8の実施の形態では、第2帯域制限フィルタ部92を、ノイズ検出部21の下流側に配設している。これに対して本実施の形態では、第2帯域制限フィルタ部92を、ノイズ検出部21の上流側に配設している。AD変換器16は、第2帯域制限フィルタ部92に接続されている。第2帯域制限フィルタ部92は、ノイズ検出部21および検波回路17に接続されている。ノイズ検出部21は、フラグ幅監視部22およびノイズ除去処理部23に接続されている。フラグ幅監視部22は、第2帯域制限フィルタ部92に接続されている。
本実施の形態において、AD変換器16は、デジタル信号に変換されたIF信号を第2帯域制限フィルタ部92に与える。第2帯域制限フィルタ部92は、AD変換器16から与えられるIF信号のうち、予め定める通過域のIF信号だけを通過させる。第2帯域制限フィルタ部92から出力されるIF信号は、ノイズ検出部21および検波回路17に与えられる。ノイズ検出部21は、第2帯域制限フィルタ部92から与えられるIF信号を予め定める閾値で弁別することによって、前記IF信号に混入するパルス性ノイズおよび隣接妨害ノイズを検出し、ノイズ検出信号を生成する。ノイズ検出部21は、生成したノイズ検出信号をフラグ幅監視部22およびノイズ除去処理部23に与える。
フラグ幅監視部22のフラグ幅検出部31は、ノイズ検出部21から与えられるノイズ検出信号に基づいてフラグ幅を検出し、検出したフラグ幅を表すフラグ幅情報をフラグ幅監視側比較器32に与える。フラグ幅監視側比較器32は、フラグ幅検出部31から与えられるフラグ幅情報が表すフラグ幅と、予め定める閾値Vthとを比較する。フラグ幅監視側比較器32は、フラグ幅が閾値Vth以上の信号を、隣接妨害ノイズに起因する信号であると判断し、フラグ幅が閾値Vth未満の信号を、パルス性ノイズに起因する信号であると判断する。
フラグ幅監視側比較器32は、フラグ幅検出部31によって検出されたフラグ幅が閾値Vth以上であると判断したとき、ノイズ検出信号のうち、フラグ幅が閾値Vth以上のノイズ検出信号の立上がり時から予め定める時間tだけ論理値が「1」となり、前記予め定める時間t以外では論理値が「0」となる検出感度制御信号を生成する。フラグ幅監視側比較器32は、生成した検出感度制御信号を、第2帯域制限フィルタ部92に与える。
第2帯域制限フィルタ部92は、フラグ幅監視側比較器32から与えられる検出感度制御信号の論理値が「1」となる予め定める時間tだけ、BPFの通過域を狭くする。予め定める時間tの経過後は、BPFの通過域を、変更前の通過域に戻す。
前述のように本実施の形態によれば、フラグ幅監視部22のフラグ幅検出部31によって検出されるフラグ幅が、予め定める閾値Vth以上であるとき、ノイズ検出部21の上流側に配設される第2帯域制限フィルタ部92のBPFの通過域が変更される。したがって、除去することができずにIF信号に残存している隣接妨害ノイズを確実に除去することができ、隣接妨害ノイズが混入しているIF信号が検波回路17に入力されることを防ぐことができる。これによって隣接妨害ノイズによってノイズ除去装置100が誤動作することを防止することができる。
図27は、本発明の第10の実施の形態であるノイズ除去装置110を含む受信機111の構成を示すブロック図である。本実施の形態のノイズ除去装置110およびこれを含む受信機111は、前述の第9の実施の形態のノイズ除去装置100および受信機101と類似の構成であるので、異なる点についてのみ説明し、同一の構成については、同一の参照符を付して説明を省略する。
本実施の形態のノイズ除去装置110は、第9の実施の形態のノイズ除去装置100の構成に、さらに論理積(略称:AND)回路112を含んで構成される。隣接妨害ノイズ検出部14は、第1帯域制限フィルタ部91およびノイズ除去装置110のAND回路112に接続されている。フラグ幅監視部22は、AND回路112に接続されている。AND回路112は、第2帯域制限フィルタ部92に接続されている。本実施の形態の隣接妨害ノイズ検出手段は、隣接妨害ノイズ検出部14に相当する。
前述の第9の実施の形態では、フラグ幅監視側比較器32から与えられる検出感度制御信号のみに基づいて、第2帯域制限フィルタ部92のBPFの通過域を変更するように構成されている。
これに対して本実施の形態は、以下のように構成される。本実施の形態では、隣接妨害ノイズ検出部14から出力される信号であって、IF信号に隣接妨害ノイズが混入しているか否かの検出結果を表す検出信号と、フラグ幅監視側比較器32から出力される検出感度制御信号とを、AND回路112によって論理積演算をする。AND回路112は、論理積演算によって求めた信号を、第2帯域制限フィルタ部92に与える。第2帯域制限フィルタ部92では、AND回路112から与えられる前記論理積演算によって求めた信号に基づいて、BPFの通過域を変更する。
前述のように本実施の形態によれば、隣接妨害ノイズ検出部14から出力される検出信号と、フラグ幅検出部31によって検出されたフラグ幅が予め定める閾値Vth以上のときに、フラグ幅監視側比較器32から出力される検出感度制御信号との論理積演算によって求められる信号に基づいて、第2帯域制限フィルタ部92のBPFの通過域を変更する。これによってフラグ幅監視側比較器32から出力される検出感度制御信号のみに基づいて第2帯域制限フィルタ部92のBPFの通過域を変更する場合に比べて、高精度に通過域を変更することができる。
したがって除去することができずにIF信号に残存している隣接妨害ノイズを確実に除去することができ、隣接妨害ノイズが混入しているIF信号が検波回路17に入力されることを防ぐことができる。これによって隣接妨害ノイズによってノイズ除去装置110が誤動作することを防止することができ、たとえば受信信号を音響信号として出力する場合の聴感性能を向上することができる。
次に本発明の第11の実施の形態のノイズ除去装置に関して説明する。本実施の形態のノイズ除去装置およびこれを備える受信機は、前述の第1の実施の形態のノイズ除去装置1および受信機2と同様の構成であるので、同一の参照符を付して説明を省略する。
フラグ幅検出部31によって検出されるフラグ幅が、予め定める閾値Vth以上であるとき、フラグ幅が閾値Vth以上のノイズ検出信号の立下がり時から予め定める時間tだけノイズ検出部21のノイズ検出感度を低下させるために、前述の第4の実施の形態では、ノイズ検出部21における増幅部77の利得を大きくするように構成される。また前述の第5の実施の形態では、ノイズ検出部21におけるノイズ抽出部72のHPFの予め定めるカットオフ周波数fc1を、予め定めるカットオフ周波数fc1よりも高いカットオフ周波数fc2に変更するように構成される。
表1は、フラグ幅および電界強度情報に基づく増幅部77およびノイズ抽出部72の制御状態を示す。
Figure 2007142879
本実施の形態において、ノイズ検出部21のノイズ検出感度を低下させるために、増幅部77の利得およびノイズ抽出部72のHPFのカットオフ周波数を変更する制御をするか否かは、表1に示す制御状態に基づいて決定される。
電界強度が閾値未満のときは、電界強度が閾値以上のときに比べて信号対雑音比(SN比)が悪いので、信号幅が閾値以上であるノイズ検出信号に基づいてノイズ除去処理をした信号を音響信号として出力した場合でも、聴感上問題にならない。換言すると、電界強度が閾値以上のときは、電界強度が閾値未満のときに比べてSN比が良いので、信号幅が閾値以上であるノイズ検出信号に基づいてノイズ除去処理をした信号を音響信号として出力すると、異常音として出力されてしまうので問題がある。
そこで本実施の形態では、ノイズ検出部21は、AGC回路65から与えられる電界強度情報が表す電界強度が予め定める閾値以上、換言すると電界強度が比較的大きいときで、かつフラグ幅監視部22のフラグ幅検出部31によって検出されるフラグ幅が予め定める閾値Vth以上となり、フラグ幅監視側比較器32から検出感度制御信号が与えられるときにだけ、増幅部77の利得を大きくする制御、およびノイズ検出部21におけるノイズ抽出部72のHPFの予め定めるカットオフ周波数fc1を、予め定めるカットオフ周波数fc1よりも高いカットオフ周波数fc2に変更する制御をする。前記増幅部77の利得を大きくする制御およびHPFのカットオフ周波数を変更する制御は、検出感度制御信号の論理値が「1」となる予め定める時間tだけする。これによってノイズ検出部21のノイズ検出感度を低下させる。
換言すると、AGC回路65から与えられる電界強度情報が表す電界強度が予め定める閾値未満およびフラグ幅監視部22のフラグ幅検出部31によって検出されるフラグ幅が予め定める閾値Vth未満のうちの少なくともいずれか一方に該当するときは、増幅部77の利得を大きくする制御、およびノイズ検出部21におけるノイズ抽出部72のHPFの予め定めるカットオフ周波数fc1を、予め定めるカットオフ周波数fc1よりも高いカットオフ周波数fc2に変更する制御をしない。
前述のように本実施の形態によれば、フラグ幅監視部22のフラグ幅検出部31によって検出されるフラグ幅と、AGC回路65から出力される電界強度情報とに基づいて、ノイズ検出部21のノイズ検出感度を低下させる。具体的には、電界強度が閾値以上でかつフラグ幅が予め定める閾値Vth以上のときに、ノイズ検出部21のノイズ検出感度を低下させることによって、フラグ幅が閾値以上であるノイズ検出信号の生成に寄与するノイズを検出しないようにすることができる。したがって、フラグ幅が閾値以上であるノイズ検出信号の生成に寄与するノイズによって、ノイズ除去装置1が誤動作することを確実に防止することができる。
次に本発明の第12の実施の形態のノイズ除去装置に関して説明する。本実施の形態のノイズ除去装置およびこれを備える受信機は、前述の第1の実施の形態のノイズ除去装置1および受信機2と同様の構成であるので、同一の参照符を付して説明を省略する。
フラグ幅検出部31によって検出されるフラグ幅が、予め定める閾値Vth以上であるとき、フラグ幅が閾値Vth以上のノイズ検出信号の立下がり時から予め定める時間tだけ、パルス性ノイズおよび隣接妨害ノイズに対する応答速度が高くするために、前述の第6の実施の形態では、ノイズ検出部21におけるノイズAGC回路76のLPFの予め定めるカットオフ周波数を、予め定めるカットオフ周波数fc1よりも高いカットオフ周波数fc2に変更するように構成される。
本実施の形態において、パルス性ノイズおよび隣接妨害ノイズに対する応答速度が高くするために、ノイズ検出部21におけるノイズAGC回路76のLPFの予め定めるカットオフ周波数を変更する制御をするか否かは、表1に示す制御状態に基づいて決定される。
電界強度が閾値未満のときは、電界強度が閾値以上のときに比べて信号対雑音比(SN比)が悪いので、信号幅が閾値以上であるノイズ検出信号に基づいてノイズ除去処理をした信号を音響信号として出力した場合でも、聴感上問題にならない。換言すると、電界強度が閾値以上のときは、電界強度が閾値未満のときに比べてSN比が良いので、信号幅が閾値以上であるノイズ検出信号に基づいてノイズ除去処理をした信号を音響信号として出力すると、異常音として出力されてしまうので問題がある。
そこで本実施の形態では、ノイズ検出部21は、AGC回路65から与えられる電界強度情報が表す電界強度が予め定める閾値以上、換言すると電界強度が比較的大きいときで、かつフラグ幅監視部22のフラグ幅検出部31によって検出されるフラグ幅が予め定める閾値Vth以上となり、フラグ幅監視側比較器32から検出感度制御信号が与えられるときにだけ、ノイズ検出部21におけるノイズAGC回路76のLPFの予め定めるカットオフ周波数を、予め定めるカットオフ周波数fc1よりも高いカットオフ周波数fc2に変更する制御をする。
換言すると、AGC回路65から与えられる電界強度情報が表す電界強度が予め定める閾値未満およびフラグ幅監視部22のフラグ幅検出部31によって検出されるフラグ幅が予め定める閾値Vth未満のうちの少なくともいずれかに該当するときは、ノイズ検出部21におけるノイズAGC回路76のLPFの予め定めるカットオフ周波数を、予め定めるカットオフ周波数fc1よりも高いカットオフ周波数fc2に変更する制御をしない。
前述のように本実施の形態によれば、フラグ幅監視部22のフラグ幅検出部31によって検出されるフラグ幅と、電界強度情報とに基づいて、パルス性ノイズおよび隣接妨害ノイズに対する応答速度を高くする。具体的には、電界強度が閾値以上でかつフラグ幅が予め定める閾値Vth以上のときに、フラグ幅が閾値以上であるノイズ検出信号の生成に寄与するノイズに対する応答速度を高くすることによって、フラグ幅が閾値以上であるノイズ検出信号のフラグ幅を小さくすることができる。したがって、フラグ幅が閾値Vth以上となるノイズ検出信号の生成に寄与する隣接妨害ノイズによって、ノイズ除去装置1が誤動作することを確実に防止することができる。
図28は、本発明の第13の実施の形態であるノイズ除去装置120を含む受信機121の構成を示すブロック図である。本実施の形態のノイズ除去装置120およびこれを備える受信機121は、前述の第7の実施の形態のノイズ除去装置80および受信機81と類似の構成であるので、異なる点についてのみ説明し、同一の構成については、同一の参照符を付して説明を省略する。
本実施の形態のノイズ除去装置120は、第7の実施の形態のノイズ除去装置80の構成に、さらに変調度検出部122を含んで構成される。本実施の形態の受信機121において、検波回路17は、変調度検出部122に接続されている。変調度検出部122は、第2帯域制限フィルタ部92に接続されている。変調度検出部122は、検波回路17によって検波された信号の変調度を検出し、検出した変調度を表す変調度情報を第2帯域制限フィルタ部92に与える。本実施の形態の変調度検出手段は、変調度検出部122に相当する。
前述の第7の実施の形態では、フラグ幅監視部22のフラグ幅検出部31によって検出されるフラグ幅が、フラグ幅監視側比較器32によって予め定める閾値Vth以上であると判断されたとき、フラグ幅監視側比較器32から出力される検出感度制御信号の論理値が「1」となる予め定める時間tだけ、第2帯域制限フィルタ部92のBPFの通過域が狭くなるように構成される。
表2は、フラグ幅および変調度情報に基づく第2帯域制限フィルタ部92の制御状態を示す。
Figure 2007142879
本実施の形態において、第2帯域制限フィルタ部92のBPFの通過域が狭くなるように制御するか否かは、表2に示す制御状態に基づいて決定される。
隣接妨害ノイズに起因するノイズ検出信号のフラグ幅が閾値Vth以上となる要因の一つとして、ノイズ検出部21が、過変調によって歪んだ信号を検出することが考えられる。過変調でかつフラグ幅が閾値Vth以上である場合にBPFの通過域を狭くすると、さらに過変調による信号の歪みを悪化させることになる。
そこで本実施の形態の形態では、変調度検出部122から与えられる変調度情報が表す変調度が1以下のとき、換言すると過変調でないときで、かつフラグ幅監視部22のフラグ幅検出部31によって検出されるフラグ幅が予め定める閾値Vth以上となり、フラグ幅監視側比較器32から検出感度制御信号が与えられるときにだけ、第2帯域制限フィルタ部92のBPFの通過域が狭くなるように制御する。第2帯域制限フィルタ部92のBPFの通過域を狭くする制御は、検出感度制御信号の論理値が「1」となる予め定める時間tだけする。
換言すると、変調度検出部122から与えられる変調度情報が表す変調度が1を超えたときおよびフラグ幅監視部22のフラグ幅検出部31によって検出されるフラグ幅が予め定める閾値Vth未満のときのうちの少なくともいずれか一方に該当するときは、第2帯域制限フィルタ部92のBPFの通過域を狭くする制御をしない。
前述のように本実施の形態によれば、フラグ幅監視部22のフラグ幅検出部31によって検出されるフラグ幅が閾値Vth以上で、かつ変調度検出部122によって検出される変調度が1以下、換言すると過変調でないとき、第2帯域制限フィルタ部92のBPFの通過域を狭くするように変更する。これによって、変調度検出部122によって検出される変調度が1を超えているとき、つまり過変調のときに、第2帯域制限フィルタ部92のBPFの通過域を狭くして、過変調による信号の歪みをさらに悪化させることを防ぐことができる。またフラグ幅が閾値Vth以上であるノイズ検出信号の生成に寄与する隣接妨害ノイズによって、ノイズ除去装置120が誤動作することを確実に防止することができる。これによって、たとえば受信信号を音響信号として出力する場合の聴感性能を向上することができる。
次に本発明の第14の実施の形態のノイズ除去装置に関して説明する。本実施の形態のノイズ除去装置およびこれを備える受信機は、前述の第1の実施の形態のノイズ除去装置1および受信機2と類似の構成であるので、異なる点についてのみ説明し、同一の構成については、同一の参照符を付して説明を省略する。図29は、フラグ幅情報を生成するためのフラグ幅監視部130の具体的な電気回路の構成を示すブロック図である。図30は、図29のK,L,M,Nの各部における信号の波形を示す図である。図30の横軸は時間を表す。
フラグ幅監視部130は、第1否定回路(略称:第1NOT)回路131、エッジ検出器132、加算器133、遅延回路134、第2否定回路(略称:第2NOT)回路135、第1乗算器136および第2乗算器137を含んで構成される。
図30のKに示す信号であって、ノイズ検出部21から出力されるノイズ検出信号は、加算器133、第1NOT回路131に与えられる。図30のKに示すノイズ検出信号は、時刻t1から時刻t2までの時間、時刻t3から時刻t4までの時間および時刻t5から時刻t6までの時間の論理値が「1」となり、時刻t2から時刻t3までの時間および時刻t4から時刻t5までの時間の論理値が「0」となる信号である。図30のKに示すノイズ検出信号において、時刻t1から時刻t2までの時間幅に相当するフラグ幅はw1であり、時刻t3から時刻t4までの時間幅に相当するフラグ幅はw2であり、時刻t5から時刻t6までの時間幅に相当するフラグ幅はw3である。フラグ幅w1〜w3の大小関係は、w1<w2<w3である。
第1NOT回路131は、ノイズ検出部21から与えられたノイズ検出信号の論理を反転させた信号に変換して、エッジ検出器132に与える。エッジ検出器132は、入力信号の立上がり部を検出し、その立上がり部で論理値が「1」となり、それ以外では論理値が「0」となる信号を出力する。エッジ検出器132から出力される信号、具体的には図30のMに示す信号は、第2NOT回路135および第2乗算器137に与えられる。図30のMに示す信号は、時刻t2,t4,t6のときに論理値が「1」となり、それ以外の時刻では論理値が「0」となる。第2NOT回路135は、エッジ検出器132から与えられる信号の論理を反転させ、その反転させた信号を第1乗算器136に与える。
加算器133は、ノイズ検出部21から与えられるノイズ検出信号と、第1乗算器136から与えられる信号とを加算し、その加算した信号を遅延回路134に与える。加算器133は、第1乗算器136から与えられる値が「0」のとき、リセットされる。遅延回路134は、加算器133から与えられる信号に予め定める遅延時間を付与し、その遅延時間を付与した信号、具体的には図30のLに示す信号を第1乗算器136および第2乗算器137に与える。
図30のLにおける信号の波形図では、理解を容易にするために、時刻t1から時刻t2までの傾斜部分、時刻t3から時刻t4までの傾斜部分、時刻t5から時刻t6までの傾斜部分をそれぞれ直線で示しているが、図30のLに示す信号は、図30のAに示すノイズ検出信号の立上がり時から立下がり時まで、予め定めるサンプリング間隔で「1」ずつ加算されるように構成されているので、実際には階段状になっている。
図30のLに示す信号において、時刻t2における信号の高さH1は、図30のKに示すノイズ検出信号のフラグ幅w1に正比例する値である。図30のLに示す信号において、時刻t4における信号の高さH2は、図30のKに示すノイズ検出信号のフラグ幅w2に正比例する値である。図30のLに示す信号において、時刻t6における信号の高さH3は、図30のKに示すノイズ検出信号のフラグ幅w3に正比例する値である。
第2乗算器137は、遅延回路134によって遅延時間が付与された図30のLに示す信号と、エッジ検出器132から出力される図30のMに示す信号とを乗算することによって、時刻t2における信号の高さがH1となり、時刻t4における信号の高さがH2となり、時刻t6における信号の高さがH3となる信号、具体的には図30のNに示す信号が生成される。図30のNに示す信号は、図30のKに示すノイズ検出信号のフラグ幅w1,w2,w3にそれぞれ正比例する数値H1,H2,H3を有する。これらの数値H1,H2,H3は、それぞれフラグ幅情報として、第2乗算器137から出力される。本実施の形態において、信号幅情報は、フラグ幅情報に相当する。
前述のように本実施の形態によれば、フラグ幅監視部130において、ノイズ検出部21によって生成されるノイズ検出信号のフラグ幅w1,w2,w3に対応するフラグ幅情報を生成する。これによって、たとえばノイズ検出部21のノイズ検出感度を低下させるためにノイズ検出部21の増幅部77の利得、およびノイズAGC回路76のLPFの通過域を変更するとき、ならびにパルス性ノイズおよび隣接妨害ノイズに対する応答速度を高くするためにノイズ抽出部72のHPFの通過域を変更するときに、フラグ幅監視部130によって生成されたフラグ幅情報を適用することによって、通過域のさらに細かな変更が可能となる。
前述の実施の形態は、本発明の例示に過ぎず、発明の範囲内において構成を変更することができる。
前述の第13の実施の形態のノイズ除去装置120では、第7の実施の形態のノイズ除去装置80の構成に、さらに変調度検出部122を備えて構成されているけれども、本発明の他の実施の形態では、第8の実施の形態のノイズ除去装置95、第9の実施の形態のノイズ除去装置100、および第10の実施の形態のノイズ除去装置110に、それぞれ変調度検出部122を備えて構成されてもよい。このように構成される場合であっても、前述の第13の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
本発明の第1の実施の形態であるノイズ除去装置1を含む受信機2の構成を示すブロック図である。 ノイズ除去装置1の構成を示すブロック図である。 ノイズ除去制御信号の生成過程を説明するための図である。 ノイズ除去処理に関するフラグ幅監視部22およびノイズ除去処理部23の処理手順を示すフローチャートである。 フラグ幅監視部22の具体的な電気回路の構成を示すブロック図である。 図5のA〜Hの各部における信号の波形を示す図である。 ノイズ除去制御信号の生成処理に関するフラグ幅監視部22の処理手順を示すフローチャートである。 フラグ幅検出部31によって検出されるフラグ幅を表すフラグ幅情報の平均値算出処理を説明するための図である。 ノイズ除去装置1の構成を示すブロック図である。 ノイズ検出部21の具体的な電気回路の構成を示すブロック図である。 AD変換器16から出力されるIF信号の波形を示す図である。 包絡線検波部71から出力される包絡線検波信号の波形を示す図である。 ノイズ抽出部72から出力されるノイズ抽出出力信号の波形を示す図である。 整流回路73から出力される整流回路出力信号の波形を示す図である。 平均値処理部74から出力される平均値処理出力信号の波形を示す図である。 ノイズ検出側比較器78に入力される比較器入力信号の波形を示す図である。 パルス性ノイズと隣接妨害ノイズとの関係を示す図である。 包絡線検波信号の周波数特性を模式的に示すグラフである。 パルス性ノイズおよび隣接妨害ノイズ混入時の平均値処理出力信号の波形を示す図である。 ノイズAGC回路76のカットオフ周波数の変更前における比較器入力信号の波形を示す図である。
ノイズAGC回路76のカットオフ周波数の変更前におけるノイズ検出信号の波形を示す図である。 ノイズAGC回路76のカットオフ周波数の変更後における比較器入力信号の波形を示す図である。 ノイズAGC回路76のカットオフ周波数の変更後におけるノイズ検出信号の波形を示す図である。 本発明の第7の実施の形態であるノイズ除去装置80を含む受信機81の構成を示すブロック図である。 本発明の第8の実施の形態であるノイズ除去装置95を含む受信機96の構成を示すブロック図である。 本発明の第9の実施の形態であるノイズ除去装置100を含む受信機101の構成を示すブロック図である。 本発明の第10の実施の形態であるノイズ除去装置110を含む受信機111の構成を示すブロック図である。 本発明の第13の実施の形態であるノイズ除去装置120を含む受信機121の構成を示すブロック図である。 フラグ幅情報を生成するためのフラグ幅監視部130の具体的な電気回路の構成を示すブロック図である。 図29のK,L,M,Nの各部における信号の波形を示す図である。
符号の説明
1,80,95,100,110,120 ノイズ除去装置
2,81,96,101,111,121 受信機
11 アンテナ
12 局部発振器
13 ミキサ部
14 隣接妨害ノイズ検出部
15 帯域制限フィルタ部
16 AD変換器
17 検波回路
18 低周波増幅回路
19 スピーカ
21 ノイズ検出部
22,130 フラグ幅監視部
23 ノイズ除去処理部
31 フラグ幅検出部
32 フラグ幅監視側比較器
33 第1遅延器
34 乗算器
35 第2遅延器
41,131 第1否定回路
42,132 エッジ検出器
43 第1加算器
44 第1遅延回路
45,135 第2否定回路
46,136 第1乗算器
47 第1比較器
48 スイッチ回路
49 リミッタ回路
50 第2加算器
51 第2遅延回路
52 第2比較器
53 第3否定回路
54 遅延器
55,137 第2乗算器
61 メモリ
62 平均値算出部
63 増幅器
65 自動利得制御回路
71 包絡線検波部
72 ノイズ抽出部
73 整流回路
74 平均値処理部
75 減算器
76 ノイズ自動利得制御回路
77 増幅部
78 ノイズ検出側比較器
91 第1帯域制限フィルタ部
92 第2帯域制限フィルタ部
122 変調度検出部
133 加算器
134 遅延回路

Claims (15)

  1. 特定種類のノイズを除去するノイズ除去装置において、
    受信信号に混入するノイズを検出するノイズ検出手段と、
    ノイズ検出手段によって検出されるノイズからノイズ検出信号を生成するノイズ検出信号生成手段と、
    ノイズ検出信号生成手段によって生成されるノイズ検出信号の信号幅を検出する信号幅検出手段と、
    信号幅検出手段によって検出されるノイズ検出信号の信号幅に応じて、受信信号に混入したノイズの種類を判別するノイズ判別手段とを含み、
    前記ノイズ判別手段によって一の種類のノイズと判別するとき、一の種類のノイズの除去処理をし、
    前記ノイズ判別手段によって他の種類のノイズと判別するとき、他の種類のノイズの除去処理を禁止することを特徴とするノイズ除去装置。
  2. 前記信号幅検出手段によって検出される信号幅が予め定める閾値以上であるとき、前記他の種類のノイズの除去処理を禁止することを特徴とする請求項1記載のノイズ除去装置。
  3. 前記閾値は、前記信号幅検出手段によって検出される複数の信号幅の平均値によって規定されることを特徴とする請求項2記載のノイズ除去装置。
  4. 前記閾値は、受信信号の電界強度を表す電界強度情報に応じて設定されることを特徴とする請求項2記載のノイズ除去装置。
  5. 前記ノイズ検出信号から、他の種類のノイズに基づいて生成される他の種類のノイズ検出信号を抽出する抽出手段と、
    抽出手段によって抽出された他の種類のノイズ検出信号に、予め定める閾値を付与する付与手段と、
    前記閾値が付与された他の種類のノイズ検出信号を反転する反転手段と、
    反転されたノイズ検出信号と、閾値遅延させたノイズ検出信号とを乗算させる乗算手段とをさらに含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載のノイズ除去装置。
  6. 前記信号幅検出手段によって検出される信号幅が、予め定める閾値以上であるとき、予め定める時間だけノイズ検出手段のノイズ検出感度を低下させることを特徴とする請求項1記載のノイズ除去装置。
  7. ノイズ検出手段は、高域通過フィルタを含み、
    前記信号幅検出手段によって検出される信号幅が、予め定める閾値以上であるとき、予め定める時間だけノイズ検出手段のノイズ検出感度が低下するように、高域通過フィルタの通過域を変更することを特徴とする請求項1または6記載のノイズ除去装置。
  8. ノイズ検出手段は、低域通過フィルタをさらに含み、
    前記信号幅検出手段によって検出される信号幅が、予め定める閾値以上であるとき、予め定める時間だけ一および他の種類のノイズに対する応答速度が高くなるように、低域通過フィルタの通過域を変更することを特徴とする請求項1,6,7のいずれか1つに記載のノイズ除去装置。
  9. 他の種類のノイズを除去するために用いる帯域制限フィルタをさらに含み、
    前記信号幅検出手段によって検出される信号幅が、予め定める閾値以上であるとき、前記帯域制限フィルタの通過域を変更することを特徴とする請求項1記載のノイズ除去装置。
  10. 前記帯域制限フィルタは、ノイズ検出手段の上流側に配設されることを特徴とする請求項9記載のノイズ除去装置。
  11. 他の種類のノイズは隣接妨害ノイズであり、該隣接妨害ノイズを検出する隣接妨害ノイズ検出手段から出力される信号と、前記信号幅検出手段によって検出される信号幅が予め定める閾値以上のときに出力される信号との論理積演算によって求められる信号に基づいて、前記帯域制限フィルタの通過域を変更することを特徴とする請求項9または10記載のノイズ除去装置。
  12. 前記信号幅検出手段によって検出される信号幅および前記電界強度情報に基づいて、前記ノイズ検出手段のノイズ検出感度を低下させることを特徴とする請求項6または7記載のノイズ除去装置。
  13. 前記信号幅検出手段によって検出される信号幅および前記電界強度情報に基づいて、前記一および他の種類のノイズに対する応答速度を高くすることを特徴とする請求項8記載のノイズ除去装置。
  14. 受信信号の変調度を検出する変調度検出手段をさらに含み、
    前記信号幅検出手段によって検出される信号幅が閾値以上で、かつ変調度検出手段によって検出される変調度が1以下であるとき、前記帯域制限フィルタの通過域を変更することを特徴とする請求項9〜11のいずれか1つに記載のノイズ除去装置。
  15. 前記ノイズ検出信号生成手段によって生成されるノイズ検出信号の前記信号幅に対応する信号幅情報を生成することを特徴とする請求項1記載のノイズ除去装置。
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