JP2006220195A - 軸受ユニットの外側部材 - Google Patents

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Abstract

【課題】鍛造時の素材変形に伴う材料の流れに着目した方法で、転がり軸受の寿命を長くする。
【解決手段】複列の軌道21a,21bを有する外輪21およびフランジ22が一体になっている軸受ユニット外側部材2を、素材を鍛造工程で成形した後に不要部分を除去する工程を経て製造する。軸線を含む断面における両軌道の転動体接触点間の距離(a)に対する、前記接触点間の中心点と前記断面における塑性流れの中心点とのずれ量(b)の比を、0.20以下にする。前記断面における両軌道の転動体接触点間の中心線と、前記断面における塑性流れを示す直線とのなす角度を、45°以下にする。
【選択図】図1

Description

この発明は、複列の軌道を有する外輪およびフランジが一体になっている外側部材と、内輪と、転動体を備えた軸受ユニットに関する。
近年、自動車の燃費を向上するために、軽量化を目的とした車輪支持用軸受のユニット化が進んでいる。図10は、ユニット化された車輪支持用軸受の一例を示す断面図である。このユニットは、内側部材1と、外側部材2と、玉(転動体)3と、保持器4と、第1のシール5と、第2のシール6と、スリンガ7とで構成され、玉3が転動する軌道を二列備えている。
内側部材1は、二列の軌道を有する内輪11、車軸を内嵌するハブ12、および車輪側部材8を固定するフランジ13を有する。内側部材1は第1の部材1aと第2の部材1bとからなる。第1の部材1aは、内輪11の一方の内輪軌道11aの部分とハブ12とフランジ13が一体に形成されたもの(ハブ輪)である。第2の部材1bは、他方の内輪軌道11bが形成されたリング状部材であって、第1の部材1aに外嵌されている。
外側部材2は、二列の軌道21a,21bを有する外輪21と、車体の懸架装置(車体側部材)を固定するボルト穴22aが形成されたフランジ22とが一体に形成されたものである。
このような複雑な形状を有する内側部材1および外側部材2は、従来、0.5質量%程度の炭素を含有する中炭素鋼からなる素材を用い、熱間鍛造で所定形状に加工した後、軌道溝の表層部を高周波焼入れにより硬化させることで製造されている。
また、内部に水が浸入する等の過酷な使用条件に耐えることができるように、車輪支持用軸受ユニットの寿命向上要求が高まっている。この要求に応える方法としては、特定の合金成分を含有した鋼からなる素材を用いる方法や、清浄度の高い鋼からなる素材を用いる方法があるが、これらの方法には、素材が調達しにくくなる、生産性が低減する、コストが上昇する等の問題がある。
これに対して、下記の特許文献1および2には、鍛造工程の条件で変化するメタルフロー(鍛流線)の向きを特定範囲に設定することにより、転がり軸受の寿命を長くすることが開示されている。特許文献1では、回転軸を含む断面におけるメタルフローの当該回転軸に対する角度の最大値を10°以上50°以下に設定している。特許文献2では、転動体の公転方向に対するメタルフローの角度を±15°以内に設定している。
特許第3123055号公報 特開平8−42576号公報
本発明は、鍛造時の素材変形に伴う材料の流れに着目した方法ではあるが、特許文献1および2とは異なる方法で軸受ユニットの寿命を長くすることを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明は、複列の軌道を有する外輪およびフランジが一体になっている軸受ユニット外側部材であって、素材を鍛造工程で成形した後に不要部分(両軌道の間の部分を繋ぐ部分)を除去する工程を経て製造され、軸線を含む断面における両軌道の転動体接触点間の距離(a)に対する、前記断面における塑性流れの中心点の前記接触点間の中心点からのずれ量(b)の比(b/a)が、0.20以下であることを特徴とする軸受ユニット外側部材を提供する。
本発明の軸受ユニット外側部材において、軸線を含む断面における両軌道の転動体接触点間の中心線と、前記断面における塑性流れを示す直線とのなす角度は、45°以下であることが好ましい。
本発明の軸受ユニット外側部材は、車輪支持用軸受ユニットとして好適である。
本発明はまた、複列の軌道を有する外輪およびフランジが一体になっている軸受ユニット外側部材を、素材を鍛造工程で成形した後に不要部分(両軌道の間の部分を繋ぐ部分)を除去する工程を経て製造する方法において、軸線を含む断面における両軌道の転動体接触点間の距離(a)に対する、前記断面における塑性流れの中心点の前記接触点間の中心点からのずれ量(b)の比(b/a)が、0.20以下になるように前記鍛造工程および除去工程の条件を設定することを特徴とする軸受ユニット外側部材の製造方法を提供する。
本発明の方法において、軸線を含む断面における両軌道の転動体接触点間の中心線と、前記断面における塑性流れを示す直線とのなす角度が、45°以下になるように、前記鍛造工程および除去工程の条件を設定することが好ましい。
複列の軌道を有する外輪およびフランジが一体になっている軸受ユニット外側部材を、素材を鍛造工程で成形した後に不要部分(両軌道の間の部分を繋ぐ部分)を除去する工程を経て製造すると、軸線を含む断面における両軌道の間の部分に、鍛流線が折れ曲がって方向性を持って並んだ塑性流れが生じる。そして、前記断面における両軌道の転動体接触点間の距離(a)に対する、前記断面における塑性流れの中心点の前記接触点間の中心点からのずれ量(b)の比(b/a)が0.20以下となるようにすることで、素材の芯部が軌道溝の表層部に存在しないようにすることができる。
素材の芯部(中心付近の部分)は、周辺の部分よりも非金属介在物が存在しやすい(清浄度が低い)ため、芯部が軌道溝の表層部に存在すると、介在物を起点とした剥離が生じやすい。よって、素材の芯部が軌道溝の表層部に存在しないようにすることで、介在物を起点とした剥離が生じ難くなる。
また、前記比(b/a)が0.20以下の同じ値である場合、軸線を含む断面における両軌道の転動体接触点間の中心線と、前記断面における塑性流れを示す直線とのなす角度が、45°以下になるようにすることで、前記角度が45°を超える場合と比較して、素材の芯部が軌道溝の表層部に存在する確率を低減できる。
本発明によれば、素材を鍛造工程で成形した後に不要部分を除去する工程を経て製造された、複列の軌道を有する外輪およびフランジが一体になっている軸受ユニット外側部材の軌道溝の表層部に、素材の芯部が存在しないようにできるため、介在物を起点とした剥離が生じ難くなって、剥離寿命を長くすることができる。
以下、本発明の実施形態について説明する。
図1は、この実施形態の軸受ユニット外側部材を示す断面図である。この断面図は軸線を含む断面である。
この外側部材2は、二列の軌道21a,21bを有する外輪21と、車体の懸架装置(車体側部材)を固定するボルト穴22aが形成されたフランジ22と、が一体に形成されたものである。
この断面において、両軌道21a,21bの間の部分210に、鍛流線Tが折れ曲がって方向性を持って並んだ塑性流れが生じている。この塑性流れを示す直線をLSCとする。直線LSCと前記部分210の内周面との交点(塑性流れの中心点)をPS とする。
また、軌道21aの玉(転動体)3の接触点をP1 、軌道21bの玉(転動体)3の接触点をP2 、両接触点間の中心点をPc とする。点P1 と点P2 との距離をa、点Pc を通り軸線に垂直な線(両軌道の転動体接触点間の中心線)をLC 、点PS を通り軸線に垂直な線をLS とする。点PC と点PS とのずれ量(線LC と線LS との距離)をbとする。
図1の外側部材2は、距離aに対するずれ量bの比(b/a)が0.13になっており、直線(両軌道の転動体接触点間の中心線)LC と直線(塑性流れを示す直線)LSCとのなす角度θが10°になっている。なお、直線LS は直線LC と平行であるため、図1では、角度θを直線LSCと直線LS との角度として表示している。
図2は、この実施形態の軸受ユニット外側部材を示す断面図である。この断面図は軸線を含む断面である。
この外側部材2は、二列の軌道21a,21bを有する外輪21と、車体の懸架装置(車体側部材)を固定するボルト穴22aが形成されたフランジ22と、が一体に形成されたものである。
この断面において、両軌道21a,21bの間の部分210に、鍛流線Tが折れ曲がって方向性を持って並んだ塑性流れが生じている。この塑性流れを示す直線をLSCとする。直線LSCと前記部分210の内周面との交点(塑性流れの中心点)をPS とする。この例では、この塑性流れの中心点PS が、両軌道21a,21bの接触点P1 ,P2 間の中心点Pc と一致しているため、両者のずれ量(b)は「0」である。よって、点Pc を通り軸線に垂直な線(両軌道の転動体接触点間の中心線)LC と、点PS を通り軸線に垂直な線LS は一致する。
すなわち、図2の外側部材2は、距離aに対するずれ量bの比(b/a)は0であり、直線(両軌道の転動体接触点間の中心線)LC と直線(塑性流れを示す直線)LSCとのなす角度θが17°になっている。
図3は、この実施形態の軸受ユニット外側部材を示す断面図である。この断面図は軸線を含む断面である。
この外側部材2は、二列の軌道21a,21bを有する外輪21と、車体の懸架装置(車体側部材)を固定するボルト穴22aが形成されたフランジ22と、が一体に形成されたものである。
この断面において、両軌道21a,21bの間の部分210に、鍛流線Tが折れ曲がって方向性を持って並んだ塑性流れが生じている。この塑性流れを示す直線をLSCとする。直線LSCと前記部分210の内周面との交点(塑性流れの中心点)をPS とする。
また、軌道21aの玉(転動体)3の接触点をP1 、軌道21bの玉(転動体)3の接触点をP2 、両接触点間の中心点をPc とする。点P1 と点P2 との距離をa、点Pc を通り軸線に垂直な線(両軌道の転動体接触点間の中心線)をLC 、点PS を通り軸線に垂直な線をLS とする。点PC と点PS とのずれ量(線LC と線LS との距離)をbとする。
図3の外側部材2は、距離aに対するずれ量bの比(b/a)が0.19になっており、直線(両軌道の転動体接触点間の中心線)LC と直線(塑性流れを示す直線)LSCとのなす角度θが56°になっている。なお、直線LS は直線LC と平行であるため、図3では、角度θを直線LSCと直線LS との角度として表示している。
図4を用いて、図1〜3の外側部材2の製造方法を説明する。
先ず、図4(a)に示すように、円柱状の素材を用意し、据え込み工程により、円柱の軸方向両側から押し潰す。これにより、図4(b)に示す状態とする。次に、鍛造工程にり、図4(c)に示すように、フランジ21と外輪22と、両軌道の間の部分210を繋ぐ部分23とが一体化された形状に成形する。次に、ピアスパンチ工程により、繋ぎ部分23を除去して、図4(d)に示す形状とする。
そして、図5(a)〜(c)に示すように、軸方向におけるフランジ21の位置および繋ぎ部分23の位置とフランジ21の厚さを変えることにより、比(b/a)および角度θが異なる外側部材2を得ることができる。
本発明の実施例に相当する軸受ユニットを図6(a)に示す。この図は、軸線Zを含む断面図である。この軸受ユニットは、複列アンギュラ玉軸受の外輪21にフランジ22が一体化された形状であり、それぞれ一列の軌道11a,11bを備えた二つの内輪10a,10bと、二列の軌道21a,21bを備えた外輪21にフランジ22が一体化された外側部材2と、玉3で構成されている。この軸受ユニットの内径(d)は25mmであり、外径(D)は52mmであり、幅(B)は42mmであり、作用点距離(K)は52mmである。
この軸受ユニットについて、外側部材2の比(b/a)と角度θを下記の表1に示す各値にした場合の寿命を調べた。その試験軸受用の外輪として、図7に示す形状の外輪20aを作製した。この外輪20は、外側部材2のフランジ22を除去して図6(b)に示す複列の外輪21とした後、この外輪21を軸方向で二等分(ラインHに沿って切断)することにより得られる。
先ず、図4(a)に示すように、SUJ2製の円柱状素材として、直径が45mmで、軸方向寸法が53mmであるものを用意した。次に、2500tonのプレス機(栗本鉄工所製)を用い、この素材を軸方向を上下方向にして上下の金型の間に置き、1100〜1200℃で、軸方向寸法が30〜33mmとなるまで押し潰すことにより、据え込み工程を行い、図4(b)に示す状態にした。この工程までは全てのサンプルで同じ条件で行った。
次に、鍛造工程により、図4(c)に示すように、フランジ21と外輪22と、両軌道の間の部分210を繋ぐ部分23とが一体化された形状に成形した。この鍛造工程の条件を変えることにより、比(b/a)と角度θを下記の表1に示す各値にした。
No. 1では、フランジ22の軸方向での位置(図5のJ2 )を端部(図5のJ0 )から20.0mmの位置とし、繋ぎ部分23の軸方向での位置(図5のJ3 )を端部(図5のJ0 )から21.0mmの位置とした。
No. 2では、フランジ22の軸方向での位置(図5のJ2 )を端部(図5のJ0 )から19.0mmの位置とし、繋ぎ部分23の軸方向での位置(図5のJ3 )を端部(図5のJ0 )から21.5mmの位置とした。
No. 3では、フランジ22の軸方向での位置(図5のJ2 )を端部(図5のJ0 )から19.0mmの位置とし、繋ぎ部分23の軸方向での位置(図5のJ3 )を端部(図5のJ0 )から22.0mmの位置とした。
No. 4では、フランジ22の軸方向での位置(図5のJ2 )を端部(図5のJ0 )から18.5mmの位置とし、繋ぎ部分23の軸方向での位置(図5のJ3 )を端部(図5のJ0 )から22.5mmの位置とした。
No. 5では、フランジ22の軸方向での位置(図5のJ2 )を端部(図5のJ0 )から18.5mmの位置とし、繋ぎ部分23の軸方向での位置(図5のJ3 )を端部(図5のJ0 )から23.0mmの位置とした。
No. 6では、フランジ22の軸方向での位置(図5のJ2 )を端部(図5のJ0 )から17.5mmの位置とし、繋ぎ部分23の軸方向での位置(図5のJ3 )を端部(図5のJ0 )から23.0mmの位置とした。
No. 7では、フランジ22の軸方向での位置(図5のJ2 )を端部(図5のJ0 )から17.0mmの位置とし、繋ぎ部分23の軸方向での位置(図5のJ3 )を端部(図5のJ0 )から23.0mmの位置とした。
No. 8では、フランジ22の軸方向での位置(図5のJ2 )を端部(図5のJ0 )から16.0mmの位置とし、繋ぎ部分23の軸方向での位置(図5のJ3 )を端部(図5のJ0 )から23.0mmの位置とした。
No. 9では、フランジ22の軸方向での位置(図5のJ2 )を端部(図5のJ0 )から15.0mmの位置とし、繋ぎ部分23の軸方向での位置(図5のJ3 )を端部(図5のJ0 )から23.5mmの位置とした。
No. 10では、フランジ22の軸方向での位置(図5のJ2 )を端部(図5のJ0 )から15.0mmの位置とし、繋ぎ部分23の軸方向での位置(図5のJ3 )を端部(図5のJ0 )から23.5mmの位置とした。
No. 11では、フランジ22の軸方向での位置(図5のJ2 )を端部(図5のJ0 )から14.5mmの位置とし、繋ぎ部分23の軸方向での位置(図5のJ3 )を端部(図5のJ0 )から24.0mmの位置とした。
No. 12では、フランジ22の軸方向での位置(図5のJ2 )を端部(図5のJ0 )から14.5mmの位置とし、繋ぎ部分23の軸方向での位置(図5のJ3 )を端部(図5のJ0 )から24.5mmの位置とした。
No. 13では、フランジ22の軸方向での位置(図5のJ2 )を端部(図5のJ0 )から14.0mmの位置とし、繋ぎ部分23の軸方向での位置(図5のJ3 )を端部(図5のJ0 )から24.5mmの位置とした。
No. 14では、フランジ22の軸方向での位置(図5のJ3 )を端部(図5のJ0 )から13.5mmの位置とし、繋ぎ部分23の軸方向での位置(図5のJ3)を端部(図5のJ0 )から25.0mmの位置とした。
No. 15では、フランジ22の軸方向での位置(図5のJ2 )を端部(図5のJ0 )から13.5mmの位置とし、繋ぎ部分23の軸方向での位置(図5のJ3 )を端部(図5のJ0 )から25.5mmの位置とした。
次に、ピアスパンチ工程により、繋ぎ部分23を除去して、図4(d)に示す形状にした。次に、旋削加工によりフランジ22を除去した後、旋削加工により軌道21a,21bの溝形状を整えた。次に、高周波焼入れを行った後、180℃で2時間の焼戻し処理を施して、表面硬さをHRC59にした。次に、研削加工により軌道21a,21bの溝形状を含む各寸法が正確な寸法になるようにした。
これにより、図6(b)に示す複列の外輪21を得、この外輪21を、放電加工により軸方向で二等分(ラインHに沿って切断)した。ここで、フランジ22を除去する前の状態の各外側部材2は、図2および図3に示すように、塑性流れの中心点PS が両軌道21a,21bの接触点P1 ,P2 間の中心点Pc と一致するか、軌道21a側に存在していたため、軌道21a側の部分を試験軸受の外輪20aとした。
なお、実際の外側部材2を作製する場合には、図4(d)に示す形状にした後にフランジ22を除去しないで、旋削加工により軌道21a,21bの溝形状を整えた後に、高周波焼入れおよび焼戻し処理を施す。
試験軸受用の玉3としては、SUJ2製で通常の熱処理が施されたものを用い、内輪10aは以下の方法で作製した。先ず、山陽特殊製鋼の高清浄度SUJ2鋼製の円柱状素材(直径50mm×軸方向寸法1m)を、軸方向で42mmに切断した後、旋削加工で内輪形状にした。次に、840℃に加熱した後に冷却する焼入れを行った後、180℃で2時間の焼戻し処理を施して、表面硬さをHRC61にした。次に、研削加工を行って、軌道11aの溝形状を含む各寸法が正確な寸法になるようにした。
この試験軸受の寿命試験を、図7に示す方法で行った。先ず、内輪10aに回転軸Jを取り付けた状態で試験軸受を容器Y内に置く。この状態で、容器Y内に、潤滑油「VG10」に水を5質量%混合した液体Eを入れ、液体E内に試験軸受全体が浸るようにする。次に、回転軸Jの上からアキシャル荷重Pa(8820N)を付与した状態で、回転軸Jを速度1000min-1で回転させる。
また、この試験で使用する試験機を、試験軸受に生じる振動を振動計で常時測定し、外輪20aの軌道面21aに剥離が生じて振動計の測定値が一定値を超えると回転を停止するとともに、回転開始から停止までの時間を記録するように構成する。そして、この回転停止までの時間を試験軸受の寿命とした。
また、各サンプル毎に10個の軸受を用意して試験を行い、L10寿命を調べた。
また、その結果を、外側部材の比(b/a)とL10寿命との関係を示すグラフにまとめた。このグラフを図8に示す。さらに、外側部材の角度θとL10寿命との関係を示すグラフを得た。このグラフを図9に示す。
Figure 2006220195
図8のグラフから分かるように、外側部材の比(b/a)が0.20以下であるとL10寿命が313時間以上と長くなるが、外側部材の比(b/a)が0.22以上であるとL10寿命が100時間未満と著しく短くなった(計算寿命を遥かに下回った)。特に、外側部材の比(b/a)を0.14以下にすると、L10寿命が400時間以上になるため好ましい。また、外側部材の比(b/a)を0.10以下にすると、L10寿命が450時間以上になるためより好ましい。
図9のグラフから分かるように、外側部材の角度θが小さいほどL10寿命が長くなり、外輪の角度θを45°以下とすることでL10寿命を435時間以上にできる。外側部材の角度θが45°を超えると350時間に満たなかった。特に、外側部材の角度θを20°以下とすると、L10寿命が450時間以上になるため好ましい。
本発明の軸受ユニット外側部材の一実施形態を示す断面図である。 本発明の軸受ユニット外側部材の一実施形態を示す断面図である。 本発明の軸受ユニット外側部材の一実施形態を示す断面図である。 本発明の軸受ユニット外側部材の作製方法を説明する図である。 比(a/b)および角度θを変化させる方法を説明する図である。 実施例で作製した試験軸受の基になる軸受ユニットを示す断面図である。 実施例で行った寿命試験を説明する図である。 実施例で行った寿命試験のデータを、外側部材の比(a/b)とL10寿命との関係にまとめたグラフである。 実施例で行った寿命試験のデータを、外側部材の角度θとL10寿命との関係にまとめたグラフである。 軽量化された車輪支持用軸受ユニットの一例を示す断面図である。
符号の説明
1 内側部材
1a 第1の部材(ハブ輪)
1b 第2の部材
11b 内輪軌道
11 内輪
12 ハブ
13 フランジ
2 外側部材
21 外輪
210 両軌道の間の部分
21a 軌道溝
21b 軌道溝
22a 懸架装置(車体側部材)を固定するボルト穴
22 フランジ
23 繋ぎ部分
3 玉(転動体)
4 保持器
5 第1のシール
6 第2のシール
7 スリンガ
8 車輪側部材
SC 塑性流れを示す直線
S 塑性流れの中心点
1 ,P2 接触点
c 両接触点間の中心点
b 点PC と点PS とのずれ量

Claims (6)

  1. 複列の軌道を有する外輪およびフランジが一体になっている軸受ユニット外側部材であって、
    素材を鍛造工程で成形した後に不要部分を除去する工程を経て製造され、
    軸線を含む断面における両軌道の転動体接触点間の距離(a)に対する、前記断面における塑性流れの中心点の前記接触点間の中心点からのずれ量(b)の比(b/a)が、0.20以下であることを特徴とする軸受ユニット外側部材。
  2. 軸線を含む断面における両軌道の転動体接触点間の中心線と、前記断面における塑性流れを示す直線とのなす角度が、45°以下であることを特徴とする請求項1記載の軸受ユニット外側部材。
  3. 請求項1または2に記載の外側部材と、内輪と、転動体を備えたことを特徴とする軸受ユニット。
  4. 複列の軌道を有する内輪、車軸を内嵌するハブ、および車輪側部材を固定するフランジからなる内側部材と、請求項1または2に記載の外側部材と、転動体を備えたことを特徴とする車輪支持用軸受ユニット。
  5. 複列の軌道を有する外輪およびフランジが一体になっている軸受ユニット外側部材を、素材を鍛造工程で成形した後に不要部分を除去する工程を経て製造する方法において、
    軸線を含む断面における両軌道の転動体接触点間の距離(a)に対する、前記断面における塑性流れの中心点の前記接触点間の中心点からのずれ量(b)の比(b/a)が、0.20以下になるように前記鍛造工程および除去工程の条件を設定することを特徴とする軸受ユニット外側部材の製造方法。
  6. 軸線を含む断面における両軌道の転動体接触点間の中心線と、前記断面における塑性流れを示す直線とのなす角度が、45°以下になるように、前記鍛造工程および除去工程の条件を設定することを特徴とする請求項5記載の軸受ユニット外側部材の製造方法。
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