JP2006219359A - ゼオライト成形体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 ゼオライトとアルミナバインダーとの混合物からなり、
ゼオライトが1B族、2B族、3A族、3B族、5A族、6A族、6B族、7A族、7B族、8族からなる群から選ばれる1種以上の元素のX線的に検知可能な化合物を担持してなることを特徴とするゼオライト成形体。前記化合物が酸化物または硫酸塩である。前記化合物がCuO、Ag2O、ZnO、MnO、FeO、CoO、NiO、CuSO4、Ag2SO4
、ZnSO4、MnSO4、FeSO4、CoSO4、NiSO4からなる群から選ばれる少なくとも1種である。
【選択図】 図1
Description
また、シリカ源、アルミナ源、アルカリ源および水を主成分とする原料混合物を小球体にした後、結晶化させたゼオライト小球体を製造する方法が開示されている。(特許文献3:特開平2−149417号公報)
さらに、特許文献4:特開平6−64916号公報には、ゼオライトの成形方法として、ゼオライトと無機バインダーとからなる造粒用核粒子を、転動造粒機にチャージし、これに、予め水分調整したゼオライト微粉末と無機バインダーとからなる造粒用微粉末を一定速度で供給し、水を造粒媒体として核粒子に造粒用微粉末を付着させることによって微細な球状ゼオライト成形体を得ることが提案されている。
(1)ゼオライトとアルミナバインダーとの混合物からなり、ゼオライトが1B族、2B族、3A族、3B族、5A族、6A族、6B族、7A族、7B族、8族からなる群から選ばれる1種以上の元素のX線的に検知可能な化合物を担持してなるゼオライト成形体。
(2)前記化合物が酸化物または硫酸塩である。
(3)前記化合物がCuO、Ag2O、ZnO、MnO、FeO、CoO、NiO、CuSO4、Ag2SO4、ZnSO4、MnSO4、FeSO4、CoSO4、NiSO4からなる群から選ばれる
少なくとも1種である。
(4)前記元素が1B族、2B族、8族から選ばれる1種以上の元素である。
(5)ゼオライト成形体水分散液のpHを2〜7に調整し、1B族、2B族、3A族、3B族、5A族、6A族、6B族、7A族、7B族、8族からなる群から選ばれる1種以上の元素の硫酸塩または硝酸塩を添加したのち、
ついで、ゼオライト成形体を洗浄し、乾燥または焼成するゼオライト成形体の製造方法。
(6)ゼオライト成形体を洗浄する際に、アンモニア水を使用して洗浄する。
(7)ゼオライト成形体を洗浄する際に、硫酸水溶液を添加したのち、硫酸を添加して乾燥または焼成する。
本発明に係る金属化合物担持ゼオライト成形体は、1B族、2B族、3A族、3B族、5A族、6A族、6B族、7A族、7B族、8族から選ばれる1種以上の元素のX線的に検知可能な化合物を担持してなることを特徴としている。
成形体を構成するゼオライトの種類としては特に制限はなく、通常吸着剤、触媒、触媒担体等として用いられるゼオライトを使用することができる。たとえば、A型ゼオライト、フォージャサイト型ゼオライト(X型、Y型ゼオライト)、L型ゼオライト、モルデナイト型ゼオライト、MFI型ゼオライト(ZSM-5型ゼオライト)、β型ゼオライト等
を用いることができる。
本発明では、このようなゼオライトからなる成形体が使用される。成形体としては従来公知の成形体として用いることができ、例えば、ビード状成形体、ペレット状成形体等が挙げられる。
バインダー
バインダーとしては、少なくともアルミナを酸化物として3重量%以上含有する粘土鉱物、酸化物、複合酸化物が挙げられる。このうちカオリン、モンモリロナイト、ベントナイト、アロフェン、セピオライト等の粘土鉱物、アルミナ単体、シリカ・アルミナ等が好適である。
本発明で用いるバインダーとしては、中でもベントナイト、アルミナ等の繊維状のバインダーは成形性に優れ、強度、摩耗性等に優れたゼオライト成形体を得ることができる。
ゼオライト成形体中のバインダーの含有量が50重量%を越えると、バインダーの種類にもよるが、ゼオライトの含有量が少なくなるために吸着性能が不充分となったり、バインダーが多すぎてゼオライトの有効性が阻害されて吸着性能が不充分となることがある。
本発明で活性成分として、ゼオライトが1B族、2B族、3A族、3B族、5A族、6A族、6B族、7A族、7B族、8族からなる群から選ばれる1種以上の元素のX線的に検知可能な化合物を担持してなる。
ルギーをX線光電子分析法によって測定することにより、元素の結合状態が固定可能なものをいい、X線電子分光装置により、たとえばCuの場合、Cuの2p電子軌道エネルギーを測
定し、この結合エネルギーレベルの違いにより分離したピークより、前記元素と酸素との結合状態、硫黄との結合状態を測定し、同定できるものをいう。
同様の効果が発現され得る。
なお、ゼオライトは下記一般式(1)で表される。
(M:陽イオン、n:陽イオンの価数、Y:Al2O3を1モルとしたときのSiO2のモル数)
含有量が少なすぎると、吸着剤や触媒として使用する際、充分な効果が得られない。また、含有量がさらに多くしても、機能が向上するわけではなく、かえって経済性が低下する。
ゼオライト成形体の形状としては公知の形状が採用される。具体的には、ビード状、ペレット状などが例示される。
平均粒子径(D)が小さい場合は、吸着剤として使用する際、吸着塔の圧力損失が大きくなるため、運転が困難になることがある。平均粒子径(D)が大きいと、使用条件によっては有効係数が低下し、触媒或いは吸着剤として使用する際充分な性能が発揮できない場合がある。
mの範囲にあり、ペレットの平均長さ(LP)が概ね0.3〜20mmの範囲にあること
が好ましい。平均径(DP)が小さいと、吸着剤として使用する際、吸着塔の圧力損失が
大きくなるため、運転が困難になることがある。また、ペレットを押出し成形する際ダイスの孔径が小さいために押出し成形することが困難な場合がある。また、平均径が大きくとも、使用条件によっては有効係数が低下し、触媒或いは吸着剤として使用する際充分な性能が発揮できない場合がある。平均径(DP)のさらに好ましい範囲は0.7〜3mm
の範囲である。
り、成形が困難になる。平均長さ(LP)が大きいものは、充填時の空隙率が大きくなる
ため吸着剤あるいは触媒として使用する際の性能を充分発揮できない場合がある。平均径(LP)のさらに好ましい範囲は1.5〜6mmの範囲である。
細孔容積(PV)が小さいと、ゼオライトの細孔の閉塞が起こり、ゼオライトが有効利用されないこととなり、このため吸着剤、触媒等としての性能が不充分となることがある。また、細孔容積(PV)が大きいと、成形体の強度が低下する傾向にあり、使用時に粉化して装置のトラブルの原因となることがある。
6〜1.2g/ccの範囲にあることが好ましい。
嵩比重(CBD)が0.5g/cc未満の場合は、細孔容積が大きく粒子強度が不充分
となることがある。
本発明における嵩比重は、100ccのメスシリンダーに約100ccのゼオライト成形体を充填し、適度に振動を加えた後のゼオライト成形体の容積を測定し、充填した成形体の重量(g)をゼオライト成形体の容積で除して求めることができる。
面積が900m2/gを超えるものを得る事は困難である。
ゼオライト成形体の製造方法
このようなゼオライト成形体の製造方法は、前記ゼオライト成形体が得られれば特に制限はなく従来公知の方法を採用することができる。
前記ゼオライトとアルミナバインダーとから構成されるゼオライト成形体水分散液のpHを2〜7に調整し、1B族、2B族、3A族、3B族、5A族、6A族、6B族、7A族、7B族、8族からなる群から選ばれる1種以上の元素の硫酸塩または硝酸塩を添加したのち、
ついで、ゼオライト成形体を洗浄し、必要に応じて硫酸を添加して乾燥または焼成する。
[成形体の成形]
まずゼオライト分散液にバインダー成分を加え、必要に応じて成形助剤(可塑剤ということがある)、界面活性剤等を添加し、必要に応じてこの分散液を噴霧乾燥し、水分含有量が10〜40重量%、好ましくは15〜30重量%のゼオライト粉体を調製する。
成形助剤の添加量は、全固形分(ゼオライト、バインダー等の合計)の0.5〜15重
量%、さらには1〜10重量%の範囲にあることが好ましい。成形助剤の添加量が、前記範囲にあれば、成形性に優れるとともに、強度・耐磨耗性に高い成形体を得ることができる。
には、0.1〜1mmの範囲にあり、平均長さが0.3〜20mmの範囲にあるペレットを調製する。
さらにゼオライトと水と、必要に応じて成形助剤とを混合し、水分を概ね30〜45重量%に調整し、充分に混練した後、押し出し成形によりペレットを調製し、かかるペレットを造粒機に入れ、回転させることにより球状粒子とすることもできる。このときの球状粒子は、平均径が概ね0.1〜1mmの範囲にあることが好ましい。
乾燥は、公知の方法を採用することができ、概ね80〜200℃で1〜24時間乾燥する。焼成は、200〜1000℃、好ましくは300〜800℃で概ね0.5〜12時間行う。
[活性成分の担持]
ついで、活性成分をゼオライト成形体を担持する。具体的には、ゼオライト成形体を水に分散させ、攪拌しながら、これに特定の金属塩またはその水溶液を添加する。活性成分はゼオライト中にイオン交換されるとともに、アルミナバインダー表面に担持されると思料される。
金属塩水溶液を添加する際、または添加後にゼオライト成形体分散液のpHを、金属塩の種類によっても異なるが2〜7、さらには3〜6に調整することが好ましい。この範囲にあれば、ゼオライトの結晶構造を破壊することなく、また、金属塩が多量に水酸化物となることもなく、金属塩の担持が可能である。
金属水酸化物、炭酸アルカリ、アンモニア等を用いることができる。
ついで、担持後のゼオライト成形体を濾過、洗浄する。洗浄方法としては、必要に応じて予め前記金属塩に由来するアニオンを純水を用いて除去した後、アンモニア水を用いて金属塩に由来するアニオンを除去する。このときのアンモニア水の濃度、使用量は金属塩に由来するアニオンを除去できれば特に制限はないが、通常、NH3としての濃度が0.
1〜10重量%のアンモニア水をゼオライト成形体の容積の1〜20倍、さらには2〜10倍かけて洗浄することが好ましい。アンモニア水で洗浄すると硫酸根などのアニオンが除去されるので、酸化物としやすく、酸化物として担持させる場合に好都合である。
乾燥後、焼成を行ってもよく、焼成条件としては、200〜1000℃、好ましくは300〜800℃で、0.5〜12時間程度行うことが好ましい。焼成することで、担持された活性成分が、塩から酸化物となる。
硫酸化合物が担持されたゼオライト成形体を調製する場合、洗浄する際に、純水またはアンモニア水を用いて前記金属塩に由来するアニオンを除去し、ついで、必要に応じて硫酸水溶液を添加し、前記と同様に乾燥し、焼成を200〜1000℃、好ましくは300〜800℃で、0.5〜12時間程度行うことが好ましい。硫酸は、純水洗浄によって硫酸根が少なくなる場合に必要に応じて添加される。
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明はこれらに実施例により限定されるものではない。
金属化合物担持ゼオライト成形体(1)の調製
Na-Y型ゼオライト粉末(触媒化成工業(株)製: SiO2/Al2O3モル比=5.1、平均粒子径1.5μm、比表面積700m2/g、水分17重量%)を96.4g、アル
ミナゾル(触媒化成工業(株)製:Al2O3含有量70重量%)28.6gを混合し、水
を41.7g加えて水分を41重量%に調整した後、充分混練し、下押しロール型の押出し機(不二パウダル(株)製:デイスクペレッター、F-5(PV-S)/11-175型)にてペレットに成形した。このとき、先ず、押出し機のノズル径3mmφで1回押し出しを行い、次いでノズル径1.5mmφで1回押し出しを行いペレットに成形した。このときのペレットの長
さは比較的均一で、平均長さは1.8mmであった。
0重量%である。
かけ洗浄した。これに0.1重量%アンモニア水1Lをかけて残存する硫酸分を十分に洗浄し、110℃で16時間乾燥した。乾燥後のペレットをマッフル炉にて400℃で3時間、空気雰囲気下で焼成して金属化合物担持ゼオライト成形体(1)を調製した。
細孔容積(PV)は0.40ml/gであった。
吸着性能評価(1)
金属化合物担持ゼオライト成形体(1)100gを20mmφのステンレス鋼製反応管に
充填した。試験ガスとして濃度が10mg/Nm3のアセトアルデヒドガス標準ガス(N2バランス)を83L/minの量で供給した。このとき、圧力は常圧、温度は25±3℃に維持した。
となった時点でアセトアルデヒドの供給を停止した。このときまでの吸着量を積算し、金属化合物担持ゼオライト成形体(1)に対する重量%として結果を表1に示した。また、出
口のアセトアルデヒドの濃度が0.5ppmとなるまでの時間を破過時間として結果を表
1に示した。
試験ガスとして濃度6.6mg/Nm3のメチルメルカプタン標準ガス(N2バランス)を用いた以外は同様にして吸着性能評価(2)を実施した。結果を表1に示した。
試験ガスとして濃度10mg/Nm3のメチルアミン標準ガス(N2バランス)を用いた以外は同様にして吸着性能評価(3)を実施した。結果を表1に示した。
金属化合物担持ゼオライト成形体(2)の調製
実施例1において、硫酸銅五水和物42.2gを用いた以外は同様にして金属化合物担持ゼオライト成形体(2)を調製した。
l/gであった。X線光電子分光測定により酸化銅(CuO)の存在が認められた。
能評価(1)、吸着性能評価(2)、吸着性能評価(3)を実施し、結果を表1に示した。
[実施例3]
金属化合物担持ゼオライト成形体(3)の調製
実施例1において、硫酸銅五水和物168.8gを用いた以外は同様にして金属化合物担持ゼオライト成形体(3)を調製した。
ml/gであった。X線光電子分光測定により酸化銅(CuO)の存在が認められた。
能評価(1)、吸着性能評価(2)、吸着性能評価(3)を実施し、結果を表1に示した。
[実施例4]
金属化合物担持ゼオライト成形体(4)の調製
実施例1と同様にして径1.5mmφのペレットを調製し、これを球形機(不二パウダ
ル(株)製:マルメライザー、QJ-400型)で球状粒子とした。このときのマルメライザーの回転数は600rpm、外熱温度は60℃、処理時間は3.5分間であった。
ついで、ゼオライト成形体(1)100gを用いた以外は実施例1と同様にしてイオン交
換、洗浄、乾燥および焼成をして金属化合物担持ゼオライト成形体(4)を調製した。
得られた金属化合物担持ゼオライト成形体(4)中の銅の含有量はCuとして9.0重量%であった。また、CBDは0.82g/ml、SAは560m2/g、PVは0.40ml
/gであった。X線光電子分光測定により酸化銅(CuO)の存在が認められた。
能評価(1)、吸着性能評価(2)、吸着性能評価(3)を実施し、結果を表1に示した。
[実施例5]
金属化合物担持ゼオライト成形体(5)の調製
実施例1と同様にしてゼオライト成形体(1)を調製した。
量%の硫酸でpHを5.5〜6.0に調整し、これに硫酸銅五水和物84.4gをゆっくりと添加し、60℃で1時間イオン交換した。ついで、ペレットを分離し、純水により十分に洗浄し、最後に濃度0.1重量%の希硫酸10gを添加し、ついで、110℃で16時間乾燥した。乾燥後のペレットをマッフル炉にて400℃で3時間、空気雰囲気下で焼成して金属化合物担持ゼオライト成形体(5)を調製した。
った。X線光電子分光測定結果を図1に示す。ピークCに硫酸銅(CuSO4)の存在が認められた。
能評価(1)、吸着性能評価(2)、吸着性能評価(3)を実施し、結果を表1に示した。
[実施例6]
金属化合物担持ゼオライト成形体(6)の調製
実施例2において、ペレットを分離し、純水により十分に洗浄した後、アンモニア水で洗浄することなく、濃度0.1重量%の希硫酸10gを添加し、ついで、乾燥、焼成した
以外は同様にして金属化合物担持ゼオライト成形体(6)を調製した。
であった。X線光電子分光測定により硫酸銅(CuSO4)の存在が認められた。
能評価(1)、吸着性能評価(2)、吸着性能評価(3)を実施し、結果を表1に示した。
[実施例7]
金属化合物担持ゼオライト成形体(7)の調製
実施例3において、ペレットを分離し、純水により十分に洗浄した後、アンモニア水で洗浄することなく、濃度0.1重量%の希硫酸10gを添加し、ついで、乾燥、焼成した以外は同様にして金属化合物担持ゼオライト成形体(7)を調製した。
得られた金属化合物担持ゼオライト成形体(7)中の銅の含有量はCuとして12.5重量%であった。CBDは0.77g/ml、SAは550m2/g、PVは0.39ml/g
であった。X線光電子分光測定により硫酸銅(CuSO4)の存在が認められた。
能評価(1)、吸着性能評価(2)、吸着性能評価(3)を実施し、結果を表1に示した。
[実施例8]
金属化合物担持ゼオライト成形体(8)の調製
実施例4において、球状ゼオライト成形体を分離し、純水により十分に洗浄した後、アンモニア水で洗浄することなく、濃度0.1重量%の希硫酸10gを添加し、ついで、乾燥、焼成した以外は同様にして金属化合物担持ゼオライト成形体(8)を調製した。
得られた金属化合物担持ゼオライト成形体(8)中の銅の含有量はCuとして9.0重量%であった。CBDは0.83g/ml、SAは550m2/g、PVは0.39ml/gで
あった。X線光電子分光測定により硫酸銅(CuSO4)の存在が認められた。
能評価(1)、吸着性能評価(2)、吸着性能評価(3)を実施し、結果を表1に示した。
[実施例9]
金属化合物担持ゼオライト成形体(9)の調製
実施例1において、硫酸銅五水和物84.4gの代わりに硫酸亜鉛97.1gを用いた以外は同様にして金属化合物担持ゼオライト成形体(9)を調製した。
得られた金属化合物担持ゼオライト成形体(9)中の亜鉛の含有量はZnとして9.3重量
%であった。CBDは0.76g/ml、SAは560m2/g、PVは0.40ml/
gであった。X線光電子分光測定により酸化亜鉛(ZnO)の存在が認められた。
能評価(1)、吸着性能評価(2)、吸着性能評価(3)を実施し、結果を表1に示した。
[実施例10]
金属化合物担持ゼオライト成形体(10)の調製
実施例1において、硫酸銅五水和物84.4gの代わりに硝酸コバルト98.3gを用いた以外は同様にして金属化合物担持ゼオライト成形体(10)を調製した。得られた金属化合物担持ゼオライト成形体(10)中のコバルトの含有量はCoとして8.3重量%であった。
CBDは0.76g/ml、SAは560m2/g、PVは0.40ml/gであった。
X線光電子分光測定により酸化コバルト(CoOおよびCoO2)の存在が認められた。
[実施例11]
金属化合物担持ゼオライト成形体(11)の調製
実施例9において、ペレットを分離し、純水により十分に洗浄した後、アンモニア水で洗浄することなく、濃度0.1重量%の希硫酸10gを添加し、ついで、乾燥、焼成した以外は同様にして金属化合物担持ゼオライト成形体(11)を調製した。
/gであった。X線光電子分光測定により硫酸亜鉛(ZnSO4)の存在が認められた。
[実施例12]
金属化合物担持ゼオライト成形体(12)の調製
実施例10において、ペレットを分離し、純水により十分に洗浄した後、アンモニアで洗浄することなく、濃度0.1重量%の希硫酸10gを添加し、ついで、乾燥、焼成した以外は同様にして金属化合物担持ゼオライト成形体(12)を調製した。
ml/gであった。X線光電子分光測定により硫酸コバルト(CoSO4)の存在が認め
られた。
[比較例1]
ゼオライト成形体(R1)の調製
実施例1において、アルミナゾル(触媒化成工業(株)製:Al2O3モル比含有量70
重量%)28.6gの代わりにシリカゾル(触媒化成工業(株)製:Al2O3モル比含有
量40重量%)50.0gと水を22.0gを加えて用いた以外は同様にしてゼオライト成形体(R1)を調製した。
10重量%の硫酸でpHを5.5〜6.0に調整し、これに硫酸銅五水和物84.4gをゆっくりと添加し、60℃で1時間イオン交換した。ついで、ペレットを分離し、純水を2Lかけ洗浄した。これに0.1重量%アンモニア水1Lをかけて残存する硫酸分を十分に
洗浄し、110℃で16時間乾燥した。乾燥後のペレットをマッフル炉にて400℃で3時間、空気雰囲気下で焼成してゼオライト成形体(R1)を調製した。
BDは0.70g/ml、SAは500m2/g、PVは0.40ml/gであった。
また、X線光電子分光測定をしたところ、CuO、CuSO4いずれの存在も認められな
かった。
着性能評価(2)、吸着性能評価(3)を実施し、結果を表1に示した。
[比較例2]
ゼオライト成形体(R2)の調製
比較例1において、硫酸銅五水和物84.4gの代わりに硫酸亜鉛97.1gを用いた以外は同様にしてゼオライト成形体(R2)を調製した。
得られたゼオライト成形体(R2)中の亜鉛の含有量はZnとして9.3重量%であった。CBDは0.76g/ml、SAは560m2/g、PVは0.40ml/gであった。
得られたゼオライト成形体(R2)について、実施例1と同様にして吸着性能評価(1)、吸
着性能評価(2)、吸着性能評価(3)を実施し、結果を表1に示した。
Claims (7)
- ゼオライトとアルミナバインダーとの混合物からなり、
ゼオライトが1B族、2B族、3A族、3B族、5A族、6A族、6B族、7A族、7B族、8族からなる群から選ばれる1種以上の元素のX線的に検知可能な化合物を担持してなることを特徴とするゼオライト成形体。 - 前記化合物が酸化物または硫酸塩であることを特徴とする請求項1に記載のゼオライト成形体。
- 前記化合物がCuO、Ag2O、ZnO、MnO、FeO、CoO、NiO、CuSO4、Ag2SO4、ZnSO4、MnSO4、FeSO4、CoSO4、NiSO4からなる群から選ばれる少な
くとも1種であることを特徴とする請求項1または2に記載のゼオライト成形体。 - 前記元素が1B族、2B族、8族から選ばれる1種以上の元素であることを特徴とする請求項1に記載のゼオライト成形体。
- ゼオライトとアルミナバインダーとから構成されるゼオライト成形体水分散液のpHを2
〜7に調整し、1B族、2B族、3A族、3B族、5A族、6A族、6B族、7A族、7
B族、8族からなる群から選ばれる1種以上の元素の硫酸塩または硝酸塩を添加したのち、
ついで、ゼオライト成形体を洗浄し、乾燥または焼成することを特徴とするゼオライト成形体の製造方法。 - ゼオライト成形体を洗浄する際に、アンモニア水を使用して洗浄することを特徴とする請求項5に記載のゼオライト成形体の製造方法。
- ゼオライト成形体を洗浄する際に、硫酸水溶液を添加したのち、乾燥または焼成することを特徴とする請求項5または6に記載のゼオライト成形体の製造方法。
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- 2005-02-14 JP JP2005036701A patent/JP4987235B2/ja active Active
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