JP2006214648A - 暖房換気装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】
電気的な駆動手段を使用することなく暖房循環通路と換気通路との間に設けられる開閉手段を開閉制御できて、装置自体の信頼性を十分に高め得ると共にメンテナンスフリー等を図り得る暖房換気装置を提供する。
【解決手段】
内部に熱交換器を有して暖房循環通路が形成される暖房装置部と、該暖房装置部に一体化され内部に換気ファンを有して換気通路が形成される換気装置部とを備え、暖房循環通路と換気通路とが連結口を介して連結された暖房換気装置であって、連結口に形状記憶合金からなる開閉手段を配置し、熱交換器の熱により開閉手段を変形させて連結口を開閉させることを特徴とする。前記開閉手段は、暖房装置部内の熱交換器が作動している時に連結口を閉塞し、熱交換器が停止し換気装置の換気ファンが作動している時に連結口を開放させるように熱変形する。
【選択図】 図1
電気的な駆動手段を使用することなく暖房循環通路と換気通路との間に設けられる開閉手段を開閉制御できて、装置自体の信頼性を十分に高め得ると共にメンテナンスフリー等を図り得る暖房換気装置を提供する。
【解決手段】
内部に熱交換器を有して暖房循環通路が形成される暖房装置部と、該暖房装置部に一体化され内部に換気ファンを有して換気通路が形成される換気装置部とを備え、暖房循環通路と換気通路とが連結口を介して連結された暖房換気装置であって、連結口に形状記憶合金からなる開閉手段を配置し、熱交換器の熱により開閉手段を変形させて連結口を開閉させることを特徴とする。前記開閉手段は、暖房装置部内の熱交換器が作動している時に連結口を閉塞し、熱交換器が停止し換気装置の換気ファンが作動している時に連結口を開放させるように熱変形する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、例えばシステムバスルーム等の浴室天井に設置されて浴室内を暖房したり換気し得る暖房換気装置に関する。
従来、システムバスルーム等の浴室においては、浴室内を暖房する目的で浴室天井に暖房装置が設置されており、このような暖房装置としては、例えば特許文献1及び特許文献2に開示されている。このうち特許文献1に開示の換気機能付き浴室暖房装置は、他室用連結路(換気通路)にその開度をステッピングモータにより自動調整可能な可変ダンパーを設け、常時換気モードでの運転中に浴室暖房が行われた時に、他室連結用通路の開度を増加させるようにしたものである。また、特許文献2に開示の多室換気機能付き浴室暖房乾燥機は、換気ファンを備えた通路形成部(換気通路)の換気用接続口に電磁石で開閉動作されるダンパーを設け、電磁石への通電によりダンパーの開閉動作を制御するようにしたものである。
特開2004−45016号公報
特開平10−73299号公報
しかしながら、このような暖房装置においては、換気通路と例えば暖房循環通路との間の接続口に設けられた開閉手段としてのダンパーが、ステッピングモータや電磁石等の電気的な駆動手段の動作によって開閉制御されるため、高温高湿環境下での使用により駆動手段の故障が発生し易く、長期に亘り安定使用できる信頼性の高い暖房装置を得ることが困難であると共に、故障した際の交換作業等のメンテナンス作業が面倒となり易い。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、その目的は、電気的な駆動手段を使用することなく暖房循環通路と換気通路との間に設けられた開閉手段を開閉制御できて、装置自体の信頼性を十分に高め得ると共にメンテナンスフリー等を図り得る暖房換気装置を提供することにある。
かかる目的を達成すべく、本発明のうち請求項1に記載の発明は、内部に熱交換器を有して暖房循環通路が形成される暖房装置部と、該暖房装置部に一体化され内部に換気ファンを有して換気通路が形成される換気装置部とを備え、前記暖房循環通路と換気通路とが連結口を介して連結された暖房換気装置であって、前記連結口に形状記憶合金からなる開閉手段を配置し、前記熱交換器の熱により開閉手段を変形させて連結口を開閉させることを特徴とする。
そして、前記開閉手段は、請求項2に記載の発明のように、暖房装置部内の熱交換器が作動している時に前記連結口を閉塞し、前記熱交換器が停止し換気装置の換気ファンが作動している時に連結口を開放させるように熱変形することが好ましい。また、前記開閉手段は、請求項3に記載の発明のように、バネ式ダンパーと関連した動作によって前記連結口を開閉させたり、請求項4に記載の発明のように、自重を利用して弾性支持されると共に、熱交換器が作動した際に熱変形して前記連結口を開閉させることが好ましい。さらに、前記熱交換器は、請求項5に記載の発明のように、互いに所定角度で配置された複数の熱交換器を有することが好ましい。
本発明の請求項1に記載の発明によれば、暖房循環通路と換気通路とを連結する連結口に形状記憶合金からなる開閉手段が配置され、この開閉手段が熱交換器の熱により変形して連結口を開閉させるため、モータ等の電気的な駆動手段を使用することなく、暖房のために必要な熱交換器の熱を利用して開閉手段を変形させて連結口を開閉制御でき、開閉手段が故障等し難くなってメンテナンスフリーで装置自体の信頼性を十分に高めることができると共に、電気的な駆動手段の設置スペースが不要となりコンパクトな暖房換気装置を得ることができる。
また、請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明の効果に加え、開閉手段が、暖房装置部内の熱交換器が作動している時に連結口を閉塞し、熱交換器が停止し換気装置の換気ファンが作動している時に連結口を開放させるように熱変形するため、暖房装置部に配置される熱交換器の熱を有効利用しつつ開閉手段により連結口を開閉できて、装置自体の構成を簡素化することができる。
また、請求項3に記載の発明によれば、請求項1または2に記載の発明の効果に加え、開閉手段が、バネ式ダンパーと関連した動作によって連結口を開閉させるため、形状記憶合金からなる開閉手段と機械式に作動するダンパーの両方で連結口を開閉制御できて、各種大きさや形態の連結口であっても容易に対応することができる。
また、請求項4に記載の発明によれば、請求項1ないし3に記載の発明の効果に加え、開閉手段が、自重を利用して弾性支持されると共に、熱交換器が作動した際に熱変形して連結口を開閉させるため、開閉手段の連結口部分への配置を簡素な構成で行うことができる。
さらに、請求項5に記載の発明によれば、請求項1ないし4に記載の発明の効果に加え、熱交換器が互いに所定角度で配置された複数の熱交換器を有するため、暖房装置部内に例えば第1及び第2の熱交換器を効果的に配置して、暖房装置部の暖房効率を十分に高めることができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1〜図4は、本発明に係わる暖房換気装置の一実施形態を示し、図1がその側面構成図、図2がその連結口部分の拡大斜視図、図3及び図4が動作説明図である。
図1〜図4は、本発明に係わる暖房換気装置の一実施形態を示し、図1がその側面構成図、図2がその連結口部分の拡大斜視図、図3及び図4が動作説明図である。
図1に示すように、暖房換気装置1は、そのケース2a内に熱交換器4と送風ファン5が配置された暖房装置部2と、該暖房装置部2のケース2aの側壁に一体的に連結配置されケース3a内に換気ファン6が配置された換気装置部3とを備えている。前記暖房装置部2は、そのケース2aの側壁に例えば長方形状の連結口7が形成されると共に下面が開口されており、この下面開口部に一端側に吸込口8aが設けられると共に、他端側にルーバーを有する吹出口8bが設けられたグリル板8が着脱可能に装着されることにより、ケース2a内に暖房循環通路9が形成されるようになっている。
また、この暖房装置部2の熱交換器4は、吸込口8a側に右上がりに傾斜した第1熱交換器4aと、この第1熱交換器4aの左端部に連結状態で左上がりに傾斜した第2熱交換器4bとで構成されている。この第1熱交換器4aと第2熱交換器4bは、多数枚のフィンを温水供給管(いずれも図示せず)で連結することにより形成され、温水供給管に所定温度の温水を循環供給することによりフィンが加熱されて、該フィン間を通過する空気が加温されるようになっている。
そして、第1熱交換器4aと第2熱交換器4bが前記暖房循環通路9内に略直交する状態で配置され、該循環通路9内を通過する空気が両熱交換器4a、4bをそれぞれ通過するように設定されている。なお、暖房装置部2の送風ファン5は、シロッコファン等で構成され、図示しない制御盤からの作動信号で矢印イの如く回転することにより、熱交換器4で熱交換された温風が暖房循環通路9内を矢印ロの如く流れるように構成されている。
一方、前記換気装置部3は、ケース3aの左側面が開口されて該側面が暖房装置部2の連結口7が形成された側壁に連結固定されることにより、前記連結口7を介して暖房装置部2に連結されると共に、ケース3aの略中央部右寄りには、ケース3a内に換気通路10を形成する換気ファン6が配置されている。この換気ファン6は、その吐出口がケース3aの例えば上壁に設けた吹出口11に接続されると共に、ケース3aの側壁には、24時間換気用の吸込口12が設けられている。そして、この換気装置部3は、前記制御盤からの作動信号で換気ファン6が矢印ハの如く回転することにより、換気通路10内に矢印ニの如く空気の流れが生成されるようになっている。
この換気装置部3と暖房装置部2を連結する前記連結口7には、該連結口7を開閉させるための開閉手段としての形状記憶合金板14が配置されている。この形状記憶合金板14は、TiNi系の形状記憶合金の板が使用され、図2に示すように、連結口7の大きさよりも大きい外形形状の長方形状に形成され、その下端の固定部14aがケース2aの連結口7下端部にねじや接着等により固定されている。
そして、通常図1及び図2に示すように、形状記憶合金板14の上部14bが連結口7に対して所定角度傾斜することにより連結口7を開放し、この状態から後述するように加熱されることにより変形して連結口7を閉塞するように設定されている。なお、以上の例においては、形状記憶合金板14を連結口7の換気通路10側に配置して、その熱変形により連結口7を閉塞させる構成としたが、例えば図1の二点鎖線aで示すように、形状記憶合金板14を連結口7の暖房循環通路9側に配置して、熱交換器4の熱により矢印ト方向に変形させて連結口7を閉塞する構成としても良い。
次に、この暖房換気装置1の動作の一例を図3及び図4等に基づいて説明する。先ず、図1に示すように、浴室天井13に設置された暖房換気装置1は、作動しない通常状態において形状記憶合金板14の上部14bが、固定部14aに対して換気ファン6方向に所定角度傾斜して連結口7が開放された初期状態となっている。この状態で、例えば図示しない制御盤の暖房運転スイッチが操作されて暖房換気装置1が暖房運転モードに設定されると、送風ファン5が回転して浴室内の空気がグリル板8の吸込口8aから矢印ホの如く吸い込まれると共に、熱交換器4の温水供給管に温水が循環供給されて熱交換器4が加熱され、そのフィン間を通過する空気が加温されて温風となり、この温風がグリル板8の吹出口8bから矢印ヘの如く浴室内に吹き出される。つまり、浴室内の空気が、吸込口8a→熱交換器4−送風ファン5→吹出口8b→浴室と循環しつつ、暖房循環通路9内に所定温度の温風が流れることになる。
そして、熱交換器4が加熱される(すなわち熱交換器4が所定時間作動する)ことにより、熱交換器4の熱によってケース2aの連結口7部分の雰囲気温度が高くなり、この温度により連結口7に配置されている形状記憶合金板14が、図3の二点鎖線位置から矢印トの如く変形して、実線で示すようにその上部14bが連結口7部分に密着する。これにより、形状記憶合金板14で連結口7が閉塞されて暖房換気装置1が暖房運転状態に設定されて、吸込口8aから吹出口8bに連通する暖房循環通路9内に温風が流れて、浴室内が所定温度で効率的に暖房されることになる。
一方、例えば制御盤の停止スイッチの操作により前記暖房運転状態が停止されると、送風ファン5の回転が停止すると共に、熱交換器4の温水供給管への温水の循環供給が停止されて、該熱交換器4の温度が低下し、これに追従する状態で連結口7部分の雰囲気温度も低下する。この雰囲気温度の低下により、図4に示すように形状記憶合金板14の上部14bが矢印チの如く初期状態方向に変形して、連結口7が開放される。
そして、この状態で例えば制御盤の換気スイッチが操作されて換気運転モードに設定されると、換気ファン6が矢印ハ方向に回転して、浴室内の空気が換気通路10内を矢印ニの如く流れて、すなわち浴室内の空気が吸込口8a及び連結口7を介してケース3a内に吸い込まれ、換気ファン6を通過してケース3aの吹出口11から、図示しないダクト等を介して屋外等に排出される。なお、暖房運転状態が停止した直後においては、熱交換器4には余熱が残っているが、形状記憶合金板14が連結口7を閉塞する状態とならないように、換気ファン6の回転数を例えば高速等の所定値に設定することにより、換気ファン6の回転による連結口7部分の吸込力(風圧)で 形状記憶合金板14の上部14bが初期状態からさらに矢印チ方向に傾動することになる。
この形状記憶合金板14の傾動により、連結口7が大きく開放されて、浴室内の空気が吸込口8aから吸い込まれて連結口7を介してケース3a内に進入し、これが換気ファン6を通過して吹出口11から吹き出され、浴室内が良好に換気されることになる。なお、24時間換気の場合には、図4の矢印ヌの如く換気ファン6近傍に設けられた吸込口12から所定量の空気が吸い込まれると共に換気ファン6が例えば低速で回転し、その換気能力が連結口7の開閉にほとんど影響しない(すなわち形状記憶合金板14が風圧で変形しない)ように設定されている。
つまり、この暖房換気装置1は、熱交換器4の熱による連結口7部分の雰囲気温度の上昇により形状記憶合金板14が変形して連結口7を開閉し、暖房運転モード時に、ケース2a内に吸込口8aから吹出口8bに至る連結口7が閉塞された暖房循環通路9が形成されると共に、換気運転モード時には、連結口7部分の雰囲気温度と風圧で形状記憶合金板14が開放方向に変形して連結口7を十分に開放し、吸込口か8aから吹出口11に至る換気通路10が形成されることになる。
このように、上記実施形態の暖房換気装置1にあっては、暖房循環通路9と換気通路10とを連結するケース2aに設けた連結口7に、開閉手段としての形状記憶合金板14が配置され、この形状記憶合金板14が熱交換器4の熱により変形して連結口7を開閉させるため、連結口7を開閉させるための開閉手段の駆動手段として、従来のようなモータや電磁石等の電気的な駆動手段を使用することなく、熱交換器4の熱を有効利用して形状記憶合金板14を変形させて連結口7を開閉制御することができる。
特に、開閉手段として耐湿性能等に優れると共に錆びたり壊れることのない信頼性に優れた形状記憶合金板14が使用されることから、開閉手段が故障等し難くなってメンテナンスフリーとなり、開閉手段自体の信頼性を含めた暖房換気装置1自体の信頼を十分に高めることができると共に、メンテナンス性に優れた暖房換気装置1の提供が可能となる。
また、開閉手段として熱変形で連結口7を開閉させる形状記憶合金板14が使用されるため、所定板厚の形状記憶合金板14を連結口7に配置するだけで対応できて、従来のようなモータ等の駆動手段をケース2a内に配置する必要がなくなり、ケース2aを小型にしてコンパクトな暖房換気装置1を得ることができると共に、暖房換気装置1自体に開閉手段のための格別の高温高湿対策を設ける必要がなく、構成簡素にして安価な暖房換気装置1が得られる。その結果、暖房換気装置1をシステムバスルーム等の設置スペースの小さい浴室天井に簡単かつコンパクトに設置することが可能となる。
さらに、暖房装置部2内に配置される熱交換器4が、所定角度で連結配置された第1熱交換器4aと第2熱交換器4bを有するため、暖房装置部2内に第1及び第2の熱交換器4a、4bをその高さ寸法を低くした状態で効果的に配置して、暖房装置部2の暖房能率を十分に高めることができて、浴室内を短時間かつ良好に暖房することができると共に、ケース2aの高さ寸法を低くして暖房換気装置1の外形形状を薄型扁平に形成すること等が可能となる。
図5〜図8は、本発明に係わる暖房換気装置1のそれぞれ他の実施形態を示しており、以下、上記実施形態と同一部位には同一符号を付して説明する。先ず、図5に示す実施形態の暖房換気装置1の特徴は、暖房装置部2のケース2aに設けられる連結口7に、形状記憶合金板14とバネ式ダンパー15を配置した点にある。すなわち、横方向に長い長方形状の連結口7の長手方向の例えば右端側に形状記憶合金板14を配置し、連結口7の左端側にバネ16で常時連結口7を閉塞する方向に付勢されたバネ式ダンパー15を配置する。この時、形状記憶合金板14は、その上端部が固定されて下部が連結口7に対して所定角度傾斜して通常開放状態とされ、バネ式ダンパー15は、その上端部が回動軸15aとなりバネ16の付勢力で通常連結口7を閉塞状態とし、回動軸15aを中心に下端部が連結口7に対して矢印リの如く回動することにより連結口7が開放されるようになっている。
この暖房換気装置1によれば、前述した暖房運転モード時には、高温の雰囲気により形状記憶合金板14が閉塞方向に変形して連結口7の右側を閉塞すると共に、バネ式ダンパー15により連結口7の左側が閉塞されて連結口7全体が閉塞された状態となる。また、換気運転モード時には、形状記憶合金板14が開放方向に変形して連結口7の右側が所定角度開放されると共に、連結口7部分の風圧によりバネ式ダンパー15がバネ16の付勢力に抗して回動して連結口7の左側が開放される。この暖房換気装置1においても、形状記憶合金板14とバネ式ダンパー15の開閉動作により、連結口7が開閉されることなり、上記実施形態と同様の作用効果が得られると共に、形状記憶合金板14の変形量とバネ式ダンパー15のバネ力の設定により、連結口7が大きい場合であっても開閉度合いを所望に制御できて、例えば良好な換気動作を得ることができる。
また、図6に示す実施形態の暖房換気装置1の特徴は、図5に示すバネ式ダンパー15の代わりに自重ダンパー17を配置した点にある。すなわち、長方形状の連結口7の例えば左側に、上部に設けた回動軸17aを中心に回動可能でその自重により下方に垂れ下がる自重ダンパー17を配置する。この時、自重ダンパー17の重量は、前述した暖房運転時に垂れ下がって連結口7を閉塞した状態を維持し得る、つまり暖房循環通路9内に温風が流れてもその風圧で換気ファン6方向に回動しない重量に設定されている。この実施形態の暖房換気装置1においても、図5に示す実施形態と同様の作用効果を得ることができると共に、自重ダンパー17により前記バネ16を省略できてその構成を一層簡素化できることになる。
なお、この図5及び図6に示す実施形態の暖房換気装置1の場合、バネ式ダンパー16の回動軸15aの位置は、図7(a)に示す上部に限らず、例えば図7(b)〜(d)に示すように、左部、下部及び右部であっても良い。また、形状記憶合金板14と各ダンパー15、17の配置形態も図示した例に限定されず、例えば連結口7の左側(もしくは上部)に形状記憶合金板14を配置し右側(もしくは下部)にバネ式ダンパー15や自重ダンパー17を配置する等、連結口7の形状等に応じて適宜の配置形態を採用することができる。
さらに、図8に示す実施形態の暖房換気装置1の特徴は、連結口7部分に形状記憶合金板14をスプリング18により弾性支持させ、この形状記憶合金板14を熱により変形させて連結口7を閉塞させるようにした点にある。すなわち、初期状態において側面視で略L形状を有する形状記憶合金板14を、一端がケース3aの上壁に係止されたスプリング18の下端に係止させることにより弾性支持させる。そして、初期状態において連結口7の下方に位置にして連結口7を開放している形状記憶合金板14を、熱交換器4の熱による連結口7部分の高温雰囲気で変形させることにより、図の二点鎖線bで示すように形状記憶合金板14が延びて上方に立ち上がった状態となり、連結口7が形状記憶合金板14で閉塞されるように構成されている。
この実施形態の暖房換気装置1においても、暖房運転モード時に形状記憶合金板14で連結口7を閉塞できると共に、換気運転モード時に連結口7を開放できて、上記実施形態と同様の作用効果を得ることができる他に、形状記憶合金板14がその自重を利用して弾性支持されて熱変形するため、形状記憶合金板14の連結口7部分への配置を簡素な構成で行えることになる。このように、連結口7に配置される形状記憶合金板14の形状や支持構造、他の各種ダンパーとの併用構造等は、暖房換気装置1に要求される換気能力等に応じて適宜の構造を採用することができる。
なお、上記各実施形態においては、暖房装置部2が、乾いた温風で暖房するいわゆるドライ暖房機能のみを有する場合について説明したが、本発明はこれに限定されず、例えば暖房装置部2がドライ暖房機能の他に蒸気を発生させて湿った温風で暖房するミスト暖房運転機能を有するようにしても良い。この場合は、暖房装置部2内に、第2熱交換器4bに湯水を噴霧等する湯噴出管、この湯水を回収して循環させるドレンパンや循環ポンプ等を配置させれば良く、熱交換器4として上記したように2台の熱交換器4a、4bを使用することで、効率的な乾いた温風や湿った温風を発生させることが可能となる。また、浴室等の一室のみを換気する構成に限らず、例えば、洗面室やトイレも同時に換気できるような多室換気機能を有するようにしても良い。
さらに、本発明は上記した各実施形態のそれぞれに限定されるものでもなく、例えば図8に示す形状記憶合金板14の支持構造を図5に示す形状記憶合金板14に適用する等、各実施形態の全部や一部を適宜に組み合わせる構成とすることもできるし、暖房装置部2や換気装置部3の形状や各ファンの配置構造、熱交換器4自体の配置台数やその形態等も一例であって、本発明に係わる各発明の要旨を逸脱しない範囲において、適宜に変更することができる。
本発明は、システムバスルーム等の浴室への適用に限らず、洗面室やトイレ室等に設置される暖房換気装置にも適用できる。
1・・・暖房換気装置、2・・・暖房装置部、2a・・・ケース、3・・・換気装置部、3a・・・ケース、4・・・熱交換器、4a・・・第1熱交換器、4b・・・第2熱交換器、5・・・送風ファン、6・・・換気ファン、7・・・連結口、8・・・グリル板、8a・・・吸込口、8b・・・吹出口、9・・・暖房循環通路、10・・・換気通路、14・・・形状記憶合金板(開閉手段)、14a・・・下端部、14b・・・上部、15・・・バネ式ダンパー、15a・・・回動軸、16・・・バネ、17・・・自重ダンパー、17a・・・回動軸、18・・・スプリング。
Claims (5)
- 内部に熱交換器を有して暖房循環通路が形成される暖房装置部と、該暖房装置部に一体化され内部に換気ファンを有して換気通路が形成される換気装置部とを備え、前記暖房用循環通路と換気用通路とが連結口を介して連結された暖房換気装置であって、
前記連結口に形状記憶合金からなる開閉手段を配置し、前記熱交換器の熱により開閉手段を変形させて連結口を開閉させることを特徴とする暖房換気装置。 - 前記開閉手段は、暖房装置部内の熱交換器が作動している時に前記連結口を閉塞し、前記熱交換器が停止し換気装置の換気ファンが作動している時に連結口を開放させるように熱変形することを特徴とする請求項1に記載の暖房換気装置。
- 前記開閉手段は、バネ式もしくは自重ダンパーと関連した動作によって前記連結口を開閉させることを特徴とする請求項1または2に記載の暖房換気装置。
- 前記開閉手段は、自重を利用して弾性支持されると共に、熱交換器が作動した際に熱変形して前記連結口を開閉させることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の暖房換気装置。
- 前記熱交換器は、互いに所定角度で配置された複数の熱交換器を有することを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の暖房換気装置。
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN114322064A (zh) * | 2021-12-30 | 2022-04-12 | 江苏科创电器有限公司 | 一种带有加湿功能的取暖器 |
-
2005
- 2005-02-03 JP JP2005027830A patent/JP2006214648A/ja active Pending
Cited By (1)
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CN114322064A (zh) * | 2021-12-30 | 2022-04-12 | 江苏科创电器有限公司 | 一种带有加湿功能的取暖器 |
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