JP2006211828A - ステータ及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】安価な構成でトルク劣化を抑制する。
【解決手段】予め第1のティース19と部分ヨーク15とを圧粉により一体形成し、第1のステータ分割部品11と第2のステータ分割部品13とを交互に配置してステータを形成する。部分ヨークとティースとを別々に形成していた従来例に比べ、磁束に対するコア部品の接合箇所が少なくなり、従来よりトルクの劣化を抑制できる。第1のティース19のステータ内周側の先端と、第2のティース23のステータ外周側の先端とで、それぞれ鍔を非形成とし、容易に各コイル17,21を各ティース19,23に挿入できるようにしている。
【選択図】図1

Description

本発明は、モータのステータ及びその製造方法に関するものである。
従来のモータは、ケイ素鋼板や電磁鋼板からなるコアを使用したものが一般的であったが、近年、ハイブリッド自動車(HEV)用や電気自動車(EV)用の例えば集中巻のブラシレスDCモータ向け等において、鉄粉を高い粉末充填密度でプレス成形した圧粉をコアに利用したモータの開発が行われている。
かかる圧粉を使用してモータのコアを形成する場合、ケイ素鋼板や電磁鋼板を使用した場合に比べて、鉄損(渦電流の発生に伴う部材の発熱)による磁束密度等の磁気特性の低下が緩和されることから、モータの高回転化及び多極化が可能となる。したがって、モータの出力を容易に増加することが可能となるため、この出力の増加分だけモータの小型化が可能となる。
また、従来のケイ素鋼板や電磁鋼板からなるコアを使用したモータでは、自由な形状でコアを成形することが困難であるため、このコアの外周にコイルを設置するのに手間がかかり、また、例えば図12の如く、コイル101のR形状に合わせてコア102を形成することが困難であることから、コア102とコイル101との間に間隙103ができてしまい、占積率、即ちコイル101のスロットの面積のうちコイル101の導体断面積の占める割合が低くなる。これに対して、圧粉をコア102に使用すれば、図13のように、コイル101のR形状に合わせてコア102を成形できるので、図12に示した間隙103を大幅に低減でき、占積率を容易に上げることができる。このことから、コア102を圧粉で成型することで、ステータコイルのスロット長さを短くすることが可能となり、その分、ロータの径を大きくすることが可能になるため、モータの出力を増加することが可能となる。
かかる技術の例として、非特許文献1,2には、予めプレスしてコイル間の隙間を減らしたカセット式コイルを製作し、圧粉で作ったティース部コアとヨーク部のコアとを組み立ててステータを形成する旨が記載されている。
著者氏名:A.G.Jack, B.C.Mecrow, P.G.Dickinson, D.Stephenson, J.S.Burdess, J.N.Fawcett, and T.Evans(University of Newcastle upon Tyne)、表題:「Permanent Magnet Machines with Powdered Iron Cores and Pre-Pressed Windings」、媒体のタイプ:「IEEE IAS Conference, Pheonix, US, October 1999の予稿集」、掲載年月:1999年10月 著者氏名:A.G.Jack, B.C.Mecrow, P.G.Dickinson, D.Stephenson, J.S.Burdess, J.N.Fawcett, and T.Evans(University of Newcastle upon Tyne)、表題:「Permanent Magnet Machines with Powdered Iron Cores and Pre-Pressed Windings」、媒体のタイプ:雑誌「IEEE Transacions on Industry Applications, Vol. 36, No. 4, July/August 2000, pp. 1077-1084.」、2000年7/8月号
上記した非特許文献1,2では、圧粉を使用したコアを組み合わせて、構造体としてのステータを形成することにより、従来の鋼板(ケイ素鋼板または電磁鋼板等)を積層するコアに比べ、例えば図14に示すように、コア1の形状を自由に設計できる利点がある。尚、図14中の符号3は磁束の中心を示している。
しかし、図14に示した例では、分割された複数の部品5a〜5fを組み合わせてコア1を形成しているため、コア1の各部品5a〜5f同士の接合部に生じるギャップ7が多くなってしまい、このギャップ7の増大によりモータのトルク性能が劣化してしまう。
また、図14のようにコア1を分割して個々の部品5a〜5fを予め形成する場合、部品点数の増大に繋がり、各部品5a〜5fをそれぞれ個々に製造する必要があるため、全体として生産性が劣ってしまう。
そこで、本発明の課題は、安価な構成でトルク劣化を抑制し得るステータ及びその製造方法を提供することにある。
上記課題を解決すべく、請求項1に記載の発明は、互いに交互に隣接配置される第1のステータ分割部品と第2のステータ分割部品とを備えて略環状に形成されるステータであって、前記第1のステータ分割部品は、第1のコイルと、前記ステータのヨークの一部を構成する部分ヨークと、前記部分ヨークに一体形成されて前記第1のコイルのコアとなる第1のティースとを備え、前記第2のステータ分割部品は、第2のコイルと、前記第2のコイルのコアとなる第2のティースと、当該第2のティースのステータ内周側の先端に一体形成された鍔とを備えるものである。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のステータであって、前記部分ヨークと前記第1のティース、及び前記第2のティースと前記鍔が、圧粉により形成されるものである。
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載のステータであって、前記第1のティースのステータ内周側の先端と、前記第2のティースのステータ外周側の先端とで、鍔がそれぞれ非形成とされたものである。
請求項4に記載の発明は、請求項1から請求項3のいずれかに記載のステータであって、前記第1のコイル及び前記第2のコイルは、略筒状に巻回され且つプレスされて押しつぶされた巻き線を備えるものである。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載のステータであって、前記第1のコイル及び前記第2のコイルは、前記巻き線をモールドして一体物としての筒状の構造体を形成するための絶縁樹脂部をさらに備えるものである。
請求項6に記載の発明は、第1のステータ分割部品と第2のステータ分割部品とを互いに交互に隣接配置して略環状のステータを形成するステータの製造方法であって、(a)第1のコイル及び第2のコイルをそれぞれ形成する工程と、(b)ステータのヨークの一部を構成する部分ヨークと、前記第1のコイルのコアとなり且つステータ内周側の先端で鍔が非形成である第1のティースとを一体形成する工程と、(c)ステータ外周側の先端で鍔が非形成とされた第2のティースと、当該第2のティースのステータ内周側の先端に位置する鍔とを一体形成する工程と、(d)前記第1のティースに前記第1のコイルを挿入して第1のステータ分割部品を形成する工程と、(e)前記第2のティースに前記第2のコイルを挿入して第2のステータ分割部品を形成する工程と、(f)前記第1のステータ分割部品と第2のステータ分割部品とを交互に配置して略環状のステータを形成する工程とを備えるものである。
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載のステータの製造方法であって、前記(b)及び前記(c)の工程において、前記部分ヨークと前記第1のティース、及び前記第2のティースと前記鍔が、圧粉により形成されるものである。
請求項8に記載の発明は、請求項6または請求項7に記載のステータの製造方法であって、前記(a)の工程が、略筒状に電線を巻回してなる巻き線をプレスして押しつぶす工程を有するものである。
請求項9に記載の発明は、請求項8に記載のステータの製造方法であって、前記(a)の工程が、前記巻き線を絶縁樹脂部でモールドして一体物としての筒状の構造体を形成し、これを前記第1のコイル及び前記第2のコイルとする工程をさらに有するものである。
請求項1及び請求項6に記載の発明では、第1のステータ分割部品において部分ヨークと第1のティースとを一体形成しておき、この第1のステータ分割部品と第2のステータ分割部品とを交互に配置してステータを形成しているので、部分ヨークとティースとを別々に形成していた従来例に比べて、磁束に対するコア部品の接合箇所が少なくなる。したがって、従来に比べてトルクの劣化を抑制することができる。
請求項2及び請求項7に記載の発明では、コアとなるティースに圧粉を使用しているので、占積率を容易に上げることができ、ステータコイルのスロット長さを短くすることが可能となる。したがって、その分、ロータの径を大きくすることが可能になるため、モータの出力を増加することが可能となる。また、第1のステータ分割部品と第2のステータ分割部品のコア部として、圧粉をプレスすることにより形成されることで、互いに異なる2種類の形状を容易に製造できる利点がある。
請求項3及び請求項6に記載の発明では、第1のティースのステータ内周側の先端と、第2のティースのステータ外周側の先端とで、鍔がそれぞれ非形成とされているので、構造体としての各コイルを各ティースに容易に挿入できる利点がある。
請求項4及び請求項8に記載の発明では、コイルが、略筒状に巻回され且つプレスされて押しつぶされた巻き線を備えるので、コイルが高占積率となり、磁束密度を向上させて高出力のステータを作成することが可能となる。
請求項5及び請求項9に記載の発明では、コイルが、巻き線をモールドして一体物としての筒状の構造体を形成するための絶縁樹脂部を備えるので、この筒状の構造体を各ステータ分割部品のティースにそれぞれ挿入して、後は各ステータ分割部品を組み付けるだけでステータを形成できるので、効率よくステータを製造できる。
<構成>
図1は本発明の一の実施の形態に係るステータの一部を示す側面視断面図、図2は組立途中のステータを示す斜視図、図3は完成されたステータを示す斜視図である。
このステータは、例えばハイブリッド自動車(HEV)用や電気自動車(EV)用の例えば集中巻のブラシレスDCモータ等に使用され、内部に備えられるロータ(回転子:図示省略)と相互作用して当該ロータの回転モーメントを発生させる固定子であって、特に、図1〜図3の如く、互いに形状の異なる第1のステータ分割部品11(図4)と第2のステータ分割部品13(図5)とが交互に隣接配置されて略環状に形成される。
第1のステータ分割部品11は、図1、図2及び図4の如く、第1のコイル17と、ヨークの一部を構成する部分ヨーク15と、第1のコイル17のコアとなる第1のティース19とを備え、部分ヨーク15と第1のティース19とが圧粉により一体形成されてなり、第1のティース19のステータ内周側の先端19aにおいて、鍔(フランジ)が非形成とされている。
このように、第1のティース19を圧粉により形成することで、占積率を容易に上げることができ、ステータコイルのスロット長さを短くすることが可能となる。したがって、その分、ロータの径を大きくすることが可能になるため、モータの出力を増加することが可能となる。
ここで、第1のステータ分割部品11の第1のティース19は、ステータの内外方向に延びた柱形状に形成され、例えば角柱状に形成される。
第1のステータ分割部品11の部分ヨーク15は、複数の第1のステータ分割部品11が連なって配置されることで、ステータの外周部で磁界を外部に対して封じ込めるための円環状のヨークを形成するためのものであって、図2の如く、ヨークを部分的に形成するための側面視円弧形の曲板部15aと、この曲板部15aの一側部方向で円環方向に延設された肩片15bとが一体形成されてなる。
第1のステータ分割部品11の肩片15bは、図3の如く、第2のステータ分割部品13の第2のティース23の先端23aを円環の側部方向(図3では上下方向)から挟み込むようにして、第2のステータ分割部品13の第2のティース23の位置決めを行うためのものである。
第2のステータ分割部品13は、図1、図2及び図5の如く、第2のコイル21と、この第2のコイル21のコアとなる第2のティース23と、この第2のティース23のステータ内周側の先端に位置する鍔(フランジ)25とを備える。ここで、第2のステータ分割部品13の鍔(フランジ)25は、第2のティース23に設置される第2のコイル21での磁束の変動を軽減してトルクリプル(トルク変動)を低減するためのものである。そして、第2のティース23と鍔(フランジ)25とは一体形成されてなり、また、第2のティース23のステータ外周側の先端23aは、鍔(フランジ)が非形成とされて、そのままヨークの一部を構成するようになっている。
この第2のステータ分割部品13の第2のティース23も、ステータの内外方向に延びた柱形状に形成され、例えば角柱状に形成される。
そして、第2のティース23と鍔(フランジ)25とは圧粉により形成される。このように、第2のティース23を圧粉により形成することで、占積率を容易に上げることができ、ステータコイルのスロット長さを短くすることが可能となる。したがって、その分、ロータの径を大きくすることが可能になるため、モータの出力を増加することが可能となる。
また、この実施の形態では、第1のステータ分割部品11の第1のティース19に部分ヨーク15を形成し、第2のステータ分割部品13の第2のティース23に鍔(フランジ)25を形成しており、第1のステータ分割部品11と第2のステータ分割部品13のコア部の形状が異なっているが、これらが圧粉をプレスして形成されることで、互いに異なる2種類の形状を容易に製造できる利点がある。
尚、この実施の形態で使用されるコイル17,21は、例えば、潤滑型のアミドイミド/ポリイミド/密着型のアミドイミドの絶縁被覆材等のプレス性のよい有機系絶縁被覆材が使用された電線が使用され、この電線が巻回された状態(巻き線)で、金型によりプレスされて外径が押しつぶされ、さらに絶縁樹脂部により予め筒状にモールドされて一体物としての筒状の構造体が形成された後、この構造体が各ティース19,23に挿入されるようにして組み付けられる。ここで、各コイル17,21をモールドするのは、各コイル17,21の電線と各ティース19,23とを確実に絶縁し、且つ相関(隣のコイル)との間での絶縁を確実にするためである。
<製造方法>
上記構成のステータの製造方法を説明する。まず、図4に示した第1のステータ分割部品11と、図5に示した第2のステータ分割部品13について、予め鉄粉を高い粉末充填密度でプレス成形(圧粉)してそれぞれ形成しておく。
次に、図6の如く、ボビン等の所定の巻き取り治具31の軸33の周りに、外周に絶縁膜が形成された銅線等の電線を巻き回して巻き線を形成する。
尚、この巻き取り治具31の軸33の径は、各ステータ分割部品11,13の各のティース19,23の径に対応して設定されている。
また、この巻き取り治具31の軸33の両端に設置されたフランジ35a,35bの少なくとも一方は、軸33に対して着脱自在とされている。そして、例えば軸33に両フランジ35a,35bを装着した状態で、軸33の周りに電線を巻回す。
そして、外周部から巻き線を金型等でプレスして占積率(巻線密度)を向上した後、絶縁樹脂部を用いてモールドを行ってこれを一体物としての筒状の構造体とし、この構造体をコイル17,21とする。そして、巻き取り治具31の例えば一方のフランジ35bを軸33から離脱させ、この軸33のフランジ35bが離脱された方向にコイル17,21(構造体)を抜き取る。
続いて、構造体としてのコイル17,21を、図7の如く、各ステータ分割部品11,13の各ティース19,23に装着する。
この際、第1のステータ分割部品11の第1のティース19に対しては、鍔(フランジ)が非形成のステータ内周側の先端19aから第1のコイル17を装着する。
また、第2のステータ分割部品13の第2のティース23に対しては、鍔(フランジ)が非形成のステータ外周側の先端23aから第2のコイル21を装着する。
尚、成形体としての各コイル17,21と各ティース19,23との固定については、例えば各コイル17,21を接着材で各ティース19,23に止着してもよいし、あるいは、成形体としての各コイル17,21を、ステータ分割部品11,13に係合できるような係合形状に予め形成しておくことで係合固定を行ってもよい。あるいは、後述するように第1のステータ分割部品11と第2のステータ分割部品13とを組み合わせてステータを完成させた後に、各コイル17,21に給電するためのバスバー(図示省略)に各コイル17,21の端子(図示省略)を固定することで、当該コイル17,21を固定してもよい。
次に、ステータ分割部品11,13のティース19,23が、ステータの設計スロット数の分だけ並ぶようにして配置し、異なる形状の両ステータ分割部品11,13が交互に配置されるようにして、各ステータ分割部品11,13を組み立てる。
そして、図1及び図3の如く、第1のステータ分割部品11の部分ヨーク15と、第2のステータ分割部品13のステータ外周側の先端23aとで、このステータのヨークが形成される。
第2のステータ分割部品13の第2のティース23のステータ内周側の先端に位置する鍔(フランジ)25は、第2のコイル21における磁束の変動を軽減してトルクリプル(トルク変動)を低減するためのものである。
かかる状態で、例えば、このステータのヨークの外周部をリングで補強するなどして、U,V,Wの各相のコイルをバスバー(図示省略)などで接続した後、第1のステータ分割部品11の部分ヨーク15と、第2のステータ分割部品13のステータ外周側の先端23aとを、アルミニウム製のリング等を用いてヤキバメするなどして締結固定し、図1及び図3に示したステータが完成する。
このように、予め第1のティース19と部分ヨーク15とを圧粉により一体形成しておき、この第1のステータ分割部品11と第2のステータ分割部品13とを交互に配置してステータを形成しているので、部分ヨークとティースとを別々に形成していた図14の従来例に比べて、磁束に対するコア部品の接合箇所が少なくなる。したがって、従来に比べてトルクの劣化を抑制することができる。
また、第1のティース19のステータ内周側の先端と、第2のティース23のステータ外周側の先端とで、鍔がそれぞれ非形成とされているので、構造体としての各コイル17,21を各ティース19,23に容易に挿入できる。
さらに、第1のステータ分割部品11の第1のティース19のステータ内周側先端に鍔(フランジ)が非形成とされた第1のステータ分割部品11を使用しているため、この第1のステータ分割部品11だけではコイル17の磁束の変動が大きくなり、よってトルクリプルが大きくなるが、この実施の形態では、第2のティース23のステータ内周側先端に鍔(フランジ)25が形成された第2のステータ分割部品13とを交互に配置してステータを形成しているので、第2のステータ分割部品13の鍔(フランジ)25により第2のコイル21における磁束の変動を軽減してトルクリプル(トルク変動)を低減し、ひいてはトルク劣化を抑制することができる。
また、コイル17,21として、図6のように金型等でプレスした高占積率のものを使用しているので、磁束密度を向上させて高出力のステータを作成できる。
さらに、絶縁樹脂部でモールドしたコイル17,21を各ステータ分割部品11,13のティース19,23に挿入して、後は各ステータ分割部品11,13を組み付けるだけでステータを形成できるので、効率よくステータを製造できる。
尚、上記実施の形態で説明した両ステータ分割部品11,13の形状は一例であり、必ずしも図2及び図3に示した形状に限られるものではない。
例えば、図8は変形例に係るステータの組立途中の状態を示す一部拡大斜視図、図9は同じくその全体斜視図、図10は同じくその一部拡大斜視図、図11は同じくその完成された状態を示す全体斜視図である。この変形例においては、図8の如く、第1のステータ分割部品11の曲板部15aで、第2のステータ分割部品13の円環方向の端部、即ち第2のティース23の先端23aに接合する端部に、肩片15b側から逆側に向けて漸次末狭まりとなるよう傾斜されたテーパ状の係合片15cが形成されている。
さらに、図8の如く、肩片15bの端部にも、上記の係合片15cに延設された係合片15dが形成されている。
また、図8の如く、第2のステータ分割部品13の第2のティース23の先端23a付近の四方側面には、第1のステータ分割部品11の係合片15c,15dと係合する係合溝23b,23cが形成されている。
ここで、上記した肩片15b、係合片15c,15d及び係合溝23b,23cは、第1のステータ分割部品11と第2のステータ分割部品13とを相互に係合させるための係合手段として機能する。
尚、図8に示した肩片15bを有する第1のステータ分割部品11のうち、ひとつだけ(符号41)は、図10のように、肩片15bの形成位置が、図中上下に入れ違いに形成されている。このように肩片15bの形成位置を図中上下に入れ違いに形成しているのは、この第1のステータ分割部品41と隣接する第1のステータ分割部品11との肩片15b同士の干渉を避けるためである。
この場合、図8の如く、第1のステータ分割部品11の部分ヨーク15の側部を第2のステータ分割部品13の第2のティース23の側部に当てながら、第1のステータ分割部品11のテーパ状の係合片15cを、第2のステータ分割部品13の係合溝23bに填め込むようにして組立てを行う。そうすると、係合溝23bが係合片15cを案内し、この係合片15cが係合溝23bに係合する。そして、図9の状態から図11のように各ステータ分割部品11,13が組み付けられた状態で、係合片15dが係合溝23cに係合する。即ち、各ステータ分割部品11,13が円環状に組み付けられると、第1のステータ分割部品11の係合片15c,15dが第2のステータ分割部品13の係合溝23b,23cに係合しているため、第1のステータ分割部品11と第2のステータ分割部品13とは、円環方向及び内外周方向のいずれについても、その互いの位置ずれが防止される。
本発明の一の実施の形態に係るステータの一部を示す断面図である。 本発明の一の実施の形態に係るステータの組立途中の状態を示す斜視図である。 本発明の一の実施の形態に係るステータの完成された状態を示す斜視図である。 本発明の一の実施の形態に係るステータの第1のステータ分割部品の第1のティース及び部分ヨークを示す断面図である。 本発明の一の実施の形態に係るステータの第2のステータ分割部品の第2のティース及び鍔を示す断面図である。 本発明の一の実施の形態に係るステータの製造工程を示す図である。 本発明の一の実施の形態に係るステータの製造工程を示す図である。 変形例に係るステータの組立途中の状態を示す一部拡大斜視図である。 変形例に係るステータの組立途中の状態を示す全体斜視図である。 変形例に係るステータの組立途中の状態を示す全体斜視図である。 変形例に係るステータの完成された状態を示す全体斜視図である。 従来のケイ素鋼板や電磁鋼板でコアを形成した場合のコアとコイルの関係を示す断面図である。 圧粉でコアを形成した場合のコアとコイルの関係を示す断面図である。 従来のステータの一部を示す断面図である。
符号の説明
11,13 ステータ分割部品
15 部分ヨーク
15a 曲板部
15b 肩片
15c,15d 係合片
17,21 コイル
19,23 ティース
19a,23a 先端
23b,23c 係合溝
25 鍔

Claims (9)

  1. 互いに交互に隣接配置される第1のステータ分割部品と第2のステータ分割部品とを備えて略環状に形成されるステータであって、
    前記第1のステータ分割部品は、
    第1のコイルと、
    前記ステータのヨークの一部を構成する部分ヨークと、
    前記部分ヨークに一体形成されて前記第1のコイルのコアとなる第1のティースと
    を備え、
    前記第2のステータ分割部品は、
    第2のコイルと、
    前記第2のコイルのコアとなる第2のティースと、
    当該第2のティースのステータ内周側の先端に一体形成された鍔と
    を備えることを特徴とするステータ。
  2. 請求項1に記載のステータであって、
    前記部分ヨークと前記第1のティース、及び前記第2のティースと前記鍔が、圧粉により形成されることを特徴とするステータ。
  3. 請求項1または請求項2に記載のステータであって、
    前記第1のティースのステータ内周側の先端と、前記第2のティースのステータ外周側の先端とで、鍔がそれぞれ非形成とされたことを特徴とするステータ。
  4. 請求項1から請求項3のいずれかに記載のステータであって、
    前記第1のコイル及び前記第2のコイルは、略筒状に巻回され且つプレスされて押しつぶされた巻き線を備える、ステータ。
  5. 請求項4に記載のステータであって、
    前記第1のコイル及び前記第2のコイルは、前記巻き線をモールドして一体物としての筒状の構造体を形成するための絶縁樹脂部をさらに備える、ステータ。
  6. 第1のステータ分割部品と第2のステータ分割部品とを互いに交互に隣接配置して略環状のステータを形成するステータの製造方法であって、
    (a)第1のコイル及び第2のコイルをそれぞれ形成する工程と、
    (b)ステータのヨークの一部を構成する部分ヨークと、前記第1のコイルのコアとなり且つステータ内周側の先端で鍔が非形成である第1のティースとを一体形成する工程と、
    (c)ステータ外周側の先端で鍔が非形成とされた第2のティースと、当該第2のティースのステータ内周側の先端に位置する鍔とを一体形成する工程と、
    (d)前記第1のティースに前記第1のコイルを挿入して第1のステータ分割部品を形成する工程と、
    (e)前記第2のティースに前記第2のコイルを挿入して第2のステータ分割部品を形成する工程と、
    (f)前記第1のステータ分割部品と第2のステータ分割部品とを交互に配置して略環状のステータを形成する工程と
    を備えるステータの製造方法。
  7. 請求項6に記載のステータの製造方法であって、
    前記(b)及び前記(c)の工程において、前記部分ヨークと前記第1のティース、及び前記第2のティースと前記鍔が、圧粉により形成されることを特徴とするステータの製造方法。
  8. 請求項6または請求項7に記載のステータの製造方法であって、
    前記(a)の工程が、略筒状に電線を巻回してなる巻き線をプレスして押しつぶす工程を有するステータの製造方法。
  9. 請求項8に記載のステータの製造方法であって、
    前記(a)の工程が、前記巻き線を絶縁樹脂部でモールドして一体物としての筒状の構造体を形成し、これを前記第1のコイル及び前記第2のコイルとする工程をさらに有する、ステータの製造方法。
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