JP2006207727A - 車両用自動変速機の制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】車両諸元の異なる車種や車型にも、基本となるデフレシオ/タイヤ半径比の初期設定値を書き込んだ変速機制御手段で対応でき、且つデフレシオ/タイヤ半径比の変化に対しても、変速機制御手段におけるデータの書き換え及び交換を不要とし得る車両用自動変速機の制御方法を提供する。
【解決手段】メータ手段10が保有する車速情報VSと、実際の変速機出力軸回転数7aとを、メータ手段10に対し通信ネットワーク13を介して接続された変速機制御手段11の補正係数学習手段18で比較することにより、実際のデフレシオ/タイヤ半径比を含んだ補正係数PPAを学習し、これと変速機制御手段11に予め設定された基本となるデフレシオ/タイヤ半径比での初期補正係数PPAINTとの比率により、変速機出力軸回転数7aに基づく変速機出力軸回転数変化率ΔPPfを補正し、基本となるデフレシオ/タイヤ半径比を有する車両相当の実加速度ΔPPfA×(PPA/PPAINT)を求める。
【選択図】図2

Description

本発明は、車両用自動変速機の制御方法に関するものである。
従来より、車両用の変速機としては、変速操作を自動化した自動変速機が多く採用されている。
斯かる自動変速機としては、小型車の場合、クラッチに代えてトルクコンバータを採用したものが主流になっているが、バスやトラック等の大型車の場合、駆動トルクの伝達量が大きいため、トルクコンバータではその駆動トルクを充分に伝達することが困難となっていた。
そこで、手動変速機に用いられるものと同様の機械式のクラッチを設けると共に、該クラッチを自動的に断接するアクチュエータを設け、これによりクラッチペダルを踏むことなく変速シフトを行えるようにした自動変速機が大型車用に開発されている。
このような自動変速機を示すものとしては、例えば、特許文献1があり、この場合、直線平坦路を空車状態で走行したと仮定した場合の理想加速度と実加速度との差を車両負荷度として求め、該車両負荷度を目標変速段決定のための一要素として用いるようになっている。
特開平9−79364号公報
ところで、従来の場合、自動変速機の変速機制御手段としてのコントローラ(ECU:Electronic Control Unit)において、予め設定された車両諸元としてのデフレシオ/タイヤ半径比を用いて理想加速度の演算が行われると共に、実加速度の演算が行われるようになっているが、車両諸元の異なる車種や車型毎に、デフレシオ/タイヤ半径比のデータを書き換えたコントローラを用意する必要があり、又、タイヤやデフギアを標準設定のものからオプション設定等のサイズやレシオが異なるものに履き代えてデフレシオ/タイヤ半径比が変わるような場合には、その都度、コントローラに設定されているデフレシオ/タイヤ半径比のデータを書き換えたものに交換しなくてはならず、手間がかかるという欠点を有していた。
本発明は、斯かる実情に鑑み、車両諸元の異なる車種や車型にも、基本となるデフレシオ/タイヤ半径比の初期補正係数を書き込んだ変速機制御手段で対応でき、且つデフレシオ/タイヤ半径比の変化に対しても、変速機制御手段におけるデータの書き換え及び交換を不要とし得る車両用自動変速機の制御方法を提供しようとするものである。
本発明は、直線平坦路を空車状態で走行したと仮定した場合の理想加速度と実加速度との差を車両負荷度として求め、該車両負荷度を目標変速段決定のための一要素として用いるようにした車両用自動変速機の制御方法において、
車速を表示するメータ手段が保有する車速情報と、車速センサで検出される実際の変速機出力軸回転数とを、前記メータ手段に対し通信ネットワークを介して接続された変速機制御手段の補正係数学習手段で比較することにより、実際のデフレシオ/タイヤ半径比を含んだ補正係数を学習し、該補正係数と変速機制御手段に予め設定された基本となるデフレシオ/タイヤ半径比での初期補正係数との比率により、変速機出力軸回転数に基づく変速機出力軸回転数変化率を補正し、前記変速機制御手段に予め設定された基本となるデフレシオ/タイヤ半径比を有する車両相当の実加速度を求めることを特徴とする車両用自動変速機の制御方法にかかるものである。
上記手段によれば、以下のような作用が得られる。
車速を表示するメータ手段が保有する車速情報は、仮にタイヤやデフギアを標準設定のものからオプション設定等のサイズやレシオが異なるものに履き代えてデフレシオ/タイヤ半径比が変わるような場合には、その都度、メータ手段側で必ず正確な値に補正する処置が取られるため、本発明の如く、車速を表示するメータ手段が保有する車速情報と、車速センサで検出される実際の変速機出力軸回転数とを、前記メータ手段に対し通信ネットワークを介して接続された変速機制御手段の補正係数学習手段で比較することにより、実際のデフレシオ/タイヤ半径比を含んだ補正係数を学習し、該補正係数と変速機制御手段に予め設定された基本となるデフレシオ/タイヤ半径比での初期補正係数との比率により、変速機出力軸回転数に基づく変速機出力軸回転数変化率を補正し、前記変速機制御手段に予め設定された基本となるデフレシオ/タイヤ半径比を有する車両相当の実加速度を求めるようにすれば、車両諸元の異なる車種や車型毎に、デフレシオ/タイヤ半径比のデータを書き換えた変速機制御手段を用意しなくて済み、しかも、タイヤやデフギアを標準設定のものからオプション設定等のサイズやレシオが異なるものに履き代えてデフレシオ/タイヤ半径比が変わるような場合であっても、その都度、変速機制御手段に設定されているデフレシオ/タイヤ半径比のデータの書き換え及び交換をしなくて済み、手間もかからなくなる。
又、仮に、学習した補正係数で参照する定数(マップ)を切り換えると、対応させる車種や車型の分だけ、定数を増やすことになるが、本発明では、予め変速機制御手段に入力する定数を増やすことなく、車種や車型の違いに対応可能となる。
前記車両用自動変速機の制御方法においては、前記補正係数学習手段に、
キーON後、補正係数学習を実施し、完了したか否かを判断する第一のステップと、
該第一のステップにおいて、補正係数学習を完了したと判断された場合に、前回の更新値を補正係数とする第二のステップと、
前記第一のステップにおいて、補正係数学習を完了していないと判断された場合に、現在の変速段が設定段以上で且つ変速中でない状態が所定時間継続しているか否かを判断する第三のステップと、
該第三のステップにおいて、現在の変速段が設定段以上で且つ変速中でない状態が所定時間継続していると判断された場合に、前回の補正係数のバックアップデータがあるか否かを判断する第四のステップと、
該第四のステップにおいて、前回の補正係数のバックアップデータがないと判断された場合に、前回の補正係数として初期補正係数をセットする第五のステップと、
前記第四のステップにおいて、前回の補正係数のバックアップデータがあると判断された後、或いは、前記第五のステップにおいて、前回の補正係数として初期補正係数がセットされた後、通信ネットワークを介してメータ手段から送信される車速情報更新時毎に、該車速情報と実際の変速機出力軸回転数との比率を所定回数読み込み、その平均値を求める第六のステップと、
該第六のステップで求められた平均値が予め想定された範囲内に収まっているか否かを判断する第七のステップと、
該第七のステップにおいて、前記平均値が予め想定された範囲内に収まっていると判断された場合に、該平均値を求める操作が設定回数実施されたか否かを判断する第八のステップと、
該第八のステップにおいて、平均値を求める操作が設定回数実施されたと判断された場合に、今回の設定回数実施された平均値の平均と、前回の補正係数とが略等しいか否かを判断する第九のステップと、
該第九のステップにおいて、今回の設定回数実施された平均値の平均と、前回の補正係数とが略等しいと判断された場合に、前回の補正係数をそのまま今回の新しい補正係数とする第十のステップと、
前記第九のステップにおいて、今回の設定回数実施された平均値の平均と、前回の補正係数とが略等しくないと判断された場合に、今回の補正係数を新しい補正係数としてバックアップデータの更新を行う第十一のステップと
が含まれるようにすることができる。
本発明の車両用自動変速機の制御方法によれば、車両諸元の異なる車種や車型にも、基本となるデフレシオ/タイヤ半径比の初期補正係数を書き込んだ変速機制御手段で対応でき、且つデフレシオ/タイヤ半径比の変化に対しても、変速機制御手段におけるデータの書き換え及び交換を不要とし得るという優れた効果を奏し得る。
以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照して説明する。
図1〜図3は本発明を実施する形態の一例であって、図1中、1はエンジン本体、2は機械式のクラッチ、3はエンジン本体1に対しクラッチ2を介して取り付けられた変速機本体、4はクラッチ2を断接するためのクラッチブースタ、5はクラッチブースタ4によって断接されるクラッチ2のストローク5aを検出するクラッチストロークセンサ、6は変速機本体3のシフト操作を行うためのギアシフトユニット、7は実際の変速機出力軸回転数7aを検出する車速センサ、8は運転席に設けられるセレクトレバー、9はアクセルペダルの踏込量9aを検出するアクセルセンサ、10は車速やギア位置等を表示するメータ手段、11は変速機制御手段、12はエンジン制御手段である。
前記メータ手段10には、車速センサ7で検出された実際の変速機出力軸回転数7aとその他の各種信号(図示せず)等が入力され、該変速機出力軸回転数7aと現在のデフレシオ/タイヤ半径比とによって正確な車速が演算され、表示されるようになっている。
又、前記変速機制御手段11には、運転者によるセレクトレバー8の操作に伴って発せられるセレクトレバー信号8aと、前記車速センサ7で検出された実際の変速機出力軸回転数7aと、ギアシフトユニット6から発せられるギア位置信号6aと、クラッチストロークセンサ5で検出されたクラッチ2のストローク5aと、その他の各種信号(図示せず)等が入力され、これらの入力情報に基づいて、前記変速機制御手段11からギアシフトユニット6へ駆動信号11aが出力されると共に、クラッチブースタ4に作動用エアを給排するためのクラッチ制御電磁弁(図示せず)へ駆動信号が出力されるようになっている。
更に又、前記エンジン制御手段12には、アクセルセンサ9で検出されたアクセルペダルの踏込量9aとその他の各種信号(図示せず)等が入力され、該これらの入力情報に基づいて、前記エンジン制御手段12からエンジン本体1へ制御信号12aが出力されるようになっている。
そして、前記メータ手段10と変速機制御手段11とエンジン制御手段12は、通信ネットワーク13を介して接続され、各々が保有する情報を双方向で互いに通信し合い、共有して活用できるようになっている。
図2は前記変速機制御手段11の主要部のみを抜粋したロジック構成図であって、該変速機制御手段11は、基本的に、理想加速度演算手段14と、車両負荷度演算手段15と、ファジーロジック手段16と、目標変速段決定手段17とを備え、理想加速度演算手段14において、直線平坦路を空車状態で走行したと仮定した場合の理想加速度α0を求め、該理想加速度α0と実加速度ΔPPfAとの差を車両負荷度演算手段15において車両負荷度αVLとして求め、該車両負荷度αVL並びに実車速PPfAを目標変速段決定のための一要素としてファジーロジック手段16へ入力し、該ファジーロジック手段16で求められた目標変速段Diと、図示していない各種判定情報等に基づき、目標変速段決定手段17において目標変速段が決定され、図1のギアシフトユニット6へ駆動信号11aが出力されるようになっており、この基本的な構成については特許文献1にも開示されているように公知技術となっているが、本図示例の特徴とするところは、車速を表示するメータ手段10が保有する車速情報VSと、車速センサ7で検出される実際の変速機出力軸回転数7aとを、前記メータ手段10に対し通信ネットワーク13を介して接続された変速機制御手段11の補正係数学習手段18で比較することにより、実際のデフレシオ/タイヤ半径比を含んだ補正係数PPAを学習し、該補正係数PPAと変速機制御手段11に予め設定された基本となるデフレシオ/タイヤ半径比での初期補正係数PPAINTとの比率(PPA/PPAINT)により、変速機出力軸回転数7aに基づく変速機出力軸回転数変化率ΔPPfを補正し、前記変速機制御手段11に予め設定された基本となるデフレシオ/タイヤ半径比を有する車両相当の実加速度ΔPPfA×(PPA/PPAINT)を求めるようにした点にある。尚、前記変速機出力軸回転数変化率ΔPPfに対して補正係数PPAを掛けることにより、実加速度ΔPPfAが得られ、又、実際の変速機出力軸回転数7aに対して補正係数PPAを掛けることにより、実車速PPfAが得られ、該実車速PPfAを前記車両負荷度αVLと共に目標変速段決定のための一要素としてファジーロジック手段16へ入力するようにしてある。又、前記実加速度ΔPPfAと実車速PPfAはその他の処置にも利用するようにしてある。
ここで、前記実際のデフレシオ/タイヤ半径比を含んだ補正係数PPAについて以下に説明する。先ず、実際の変速機出力軸回転数7aをPP[rpm]、デフレシオをiF、タイヤ動半径をrT[m]とし、これらPP[rpm]、iF、rT[m]から実車速PPfA[km/h]を求めるには、
PPfA=(PP×60)÷iF×(2×π×rT)÷1000
=0.12π×(rT/iF)×PP
となり、ここで、iF/rT=B(実際のデフレシオ/タイヤ半径比)とおくと、
PPfA=(0.12π/B)×PP
この(0.12π/B)が実際のデフレシオ/タイヤ半径比を含んだ補正係数PPAであり、実際の変速機出力軸回転数7a(PP[rpm])から実車速PPfA[km/h]を求めるための補正係数である。実際の車両では、前記実際の変速機出力軸回転数7a(PP[rpm])は出力軸回転数検出手段としての車速センサ7から得られ、又、実車速PPfA[km/h]は車両の通信ネットワーク13を介してメータ手段10から得られるので、これらの比から前記実際のデフレシオ/タイヤ半径比を含んだ補正係数PPA、延いては実際のデフレシオ/タイヤ半径比が得られる。即ち、前述の如く得られた実際のデフレシオ/タイヤ半径比を含んだ補正係数PPAと、予めプログラムに記録された車速を求めるための補正係数(基本となるデフレシオ/タイヤ半径比での初期補正係数PPAINT)との比から、プログラム上の車両諸元と実際の車両諸元との差分を補正するのである。
一方、前記変速機制御手段11の補正係数学習手段18には、図3に示す如く、
キーON後、補正係数学習を実施し、完了したか否かを判断する第一のステップS1と、
該第一のステップS1において、補正係数学習を完了したと判断された場合に、前回の更新値を補正係数PPAとする第二のステップS2と、
前記第一のステップS1において、補正係数学習を完了していないと判断された場合に、現在の変速段が設定段(例えば、全7段変速の場合には、5速)以上で且つ変速中でない状態が所定時間(例えば、3秒)継続しているか否かを判断する第三のステップS3と、
該第三のステップS3において、現在の変速段が設定段以上で且つ変速中でない状態が所定時間継続していると判断された場合に、前回の補正係数PPAのバックアップデータがあるか否かを判断する第四のステップS4と、
該第四のステップS4において、前回の補正係数PPAのバックアップデータがないと判断された場合に、前回の補正係数PPAとして初期補正係数PPAINTをセットする第五のステップS5と、
前記第四のステップS4において、前回の補正係数PPAのバックアップデータがあると判断された後、或いは、前記第五のステップS5において、前回の補正係数PPAとして初期補正係数PPAINTがセットされた後、通信ネットワーク13を介してメータ手段10から送信される車速情報VS更新時毎に、該車速情報VSと実際の変速機出力軸回転数7aとの比率を所定回数(例えば、10回)読み込み、その平均値を求める第六のステップS6と、
該第六のステップS6で求められた平均値が予め想定された範囲(例えば、0.025以上、0.055未満)内に収まっているか否かを判断する第七のステップS7と、
該第七のステップS7において、前記平均値が予め想定された範囲内に収まっていると判断された場合に、該平均値を求める操作が設定回数(例えば、3回)実施されたか否かを判断する第八のステップS8と、
該第八のステップS8において、平均値を求める操作が設定回数実施されたと判断された場合に、今回の設定回数実施された平均値の平均と、前回の補正係数PPAとが略等しいか否かを判断する第九のステップS9と、
該第九のステップS9において、今回の設定回数実施された平均値の平均と、前回の補正係数PPAとが略等しいと判断された場合に、前回の補正係数PPAをそのまま今回の新しい補正係数PPAとする第十のステップS10と、
前記第九のステップS9において、今回の設定回数実施された平均値の平均と、前回の補正係数PPAとが略等しくないと判断された場合に、今回の補正係数PPAを新しい補正係数PPAとしてバックアップデータの更新を行う第十一のステップS11と
が含まれるようにしてある。
ここで、前記第一のステップS1において、キーON後、補正係数学習を実施し、完了したか否かを判断するようにしているのは、タイヤの交換等はあまり頻繁に行われるものではなく、一運行中に一回、即ちキーON時に学習してやれば良いためであり、前回学習を実施していないときにのみ第三のステップS3以下の操作を行うようにしてある。
又、前記第三のステップS3において、現在の変速段が設定段(例えば、全7段変速の場合には、5速)以上で且つ変速中でない状態が所定時間(例えば、3秒)継続しているか否かを判断するようにしているのは以下のような理由による。前記メータ手段10では、車速情報VSがあまり細かく振れてしまうのは困るため、ある程度波形を滑らかにしてデータとして持っているが、車速センサ7で検出される実際の変速機出力軸回転数7aは、細かい変動も逐一拾い込んでおり、前記メータ手段10が保有する車速情報VSと、車速センサ7で検出される実際の変速機出力軸回転数7aとをそのまま直接比較すると、問題となるため、双方が安定した状態で比較してやる必要がある。仮に、低いギア位置であると、アクセルペダルを踏み込んだ場合、一気に急加速し、前記変速機制御手段11側が認識している車速は上がるが、前記メータ手段10側が認識している車速は若干遅れて上がるため、加速度の変化が穏やかになる高いギア位置で比較するわけである。更に、前記メータ手段10が保有する車速情報VSと、車速センサ7で検出される実際の変速機出力軸回転数7aとを比較する場合、変速機本体3の変速中は好ましくないため、変速中でないことを検出してやる必要があるが、変速機本体3には、それを自動で変速させるために、シリンダと電磁弁の組み合わせで作動するギアシフトユニット6があり、一方、クラッチ2を切る際には、必ずクラッチ制御電磁弁をONにし、クラッチブースタ4に作動用エアが供給されることから、クラッチ制御電磁弁がOFFであるときは、変速中でないことになる。このため、本図示例においては、クラッチ制御電磁弁のON・OFFを検出し変速中であるか否かを判断するようにしている。
更に又、前記メータ手段10は実際の車速より若干高めに車速を表示するようになっているため、前記第六のステップS6では、通信ネットワーク13を介してメータ手段10から送信される車速情報VSに0.95を掛けて実際の車速を出し、これと実際の変速機出力軸回転数7aとの比率を求めるようにし、一回ではバラツキもあるので、所定回数(例えば、10回)読み込み、その平均値を求めるようにしてある。
そして、いくらタイヤサイズが選択できるといっても、その範囲は限られているため、前記第七のステップS7において、前記平均値が、組み合せ得る下限値(例えば、0.025)と上限値(例えば、0.055)の範囲に入っているか確認し、この範囲に入っていない場合、通信の異常、パルス信号がうまく取得できていない等の可能性があるため、前記第一のステップS1の前の段階へ制御を戻し、最初からやり直すようにしてある。
問題がなければ、平均値を求める操作を設定回数(例えば、3回)実施し(第八のステップS8参照)、今回の設定回数実施された平均値の平均と、前回の補正係数PPAとが略等しいか否か(例えば、平均値の平均と、前回の補正係数PPAとの比が0.98〜1.02の範囲に収まっているか否か)を前記第九のステップS9で判断し、今回の設定回数実施された平均値の平均と、前回の補正係数PPAとが略等しければ、前記第十のステップS10において前回の補正係数PPAをそのまま今回の新しい補正係数PPAとする一方、今回の設定回数実施された平均値の平均と、前回の補正係数PPAとが略等しくないのであれば、前記第十一のステップS11において今回の補正係数PPAを新しい補正係数PPAとしてバックアップデータの更新を行うようにしてある。
次に、上記図示例の作用を説明する。
車速を表示するメータ手段10が保有する車速情報VSは、仮にタイヤやデフギアを標準設定のものからオプション設定等のサイズやレシオが異なるものに履き代えてデフレシオ/タイヤ半径比が変わるような場合には、その都度、メータ手段10側で必ず正確な値に補正する処置が取られる。
このため、本図示例の如く、車速を表示するメータ手段10が保有する車速情報VSと、車速センサ7で検出される実際の変速機出力軸回転数7aとを、前記メータ手段10に対し通信ネットワーク13を介して接続された変速機制御手段11の補正係数学習手段18で比較することにより、実際のデフレシオ/タイヤ半径比を含んだ補正係数PPAを学習し、該補正係数PPAと変速機制御手段11に予め設定された基本となるデフレシオ/タイヤ半径比での初期補正係数PPAINTとの比率(PPA/PPAINT)により、変速機出力軸回転数7aに基づく変速機出力軸回転数変化率ΔPPfを補正し、前記変速機制御手段11に予め設定された基本となるデフレシオ/タイヤ半径比を有する車両相当の実加速度ΔPPfA×(PPA/PPAINT)を求めるようにすれば、車両諸元の異なる車種や車型毎に、デフレシオ/タイヤ半径比のデータを書き換えた変速機制御手段11を用意しなくて済むこととなる。
しかも、タイヤやデフギアを標準設定のものからオプション設定等のサイズやレシオが異なるものに履き代えてデフレシオ/タイヤ半径比が変わるような場合であっても、その都度、変速機制御手段11に設定されているデフレシオ/タイヤ半径比のデータの書き換え及び交換をしなくて済み、手間もかからなくなる。
又、仮に、学習した補正係数PPAで参照する定数(マップ)を切り換えると、対応させる車種や車型の分だけ、定数を増やすことになるが、本図示例では、予め変速機制御手段11に入力する定数を増やすことなく、車種や車型の違いに対応可能となる。
こうして、車両諸元の異なる車種や車型にも、基本となるデフレシオ/タイヤ半径比の初期補正係数PPAINTを書き込んだ変速機制御手段11で対応でき、且つデフレシオ/タイヤ半径比の変化に対しても、変速機制御手段11におけるデータの書き換え及び交換を不要とし得る。
尚、本発明の車両用自動変速機の制御方法は、上述の図示例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
本発明を実施する形態の一例を示すシステムブロック図である。 本発明を実施する形態の一例における変速機制御手段のロジック構成図である。 本発明を実施する形態の一例における変速機制御手段で行われる補正係数学習の手順を示すフローチャートである。
符号の説明
1 エンジン本体
2 クラッチ
3 変速機本体
4 クラッチブースタ
6 ギアシフトユニット
7 車速センサ
7a 変速機出力軸回転数
10 メータ手段
11 変速機制御手段
12 エンジン制御手段
13 通信ネットワーク
14 理想加速度演算手段
15 車両負荷度演算手段
16 ファジーロジック手段
17 目標変速段決定手段
18 補正係数学習手段
19 フィルタ手段
20 変化率演算手段
i 目標変速段
PPAINT 初期補正係数
PPA 補正係数
VS 車速情報
ΔPPf 変速機出力軸回転数変化率
ΔPPfA 実加速度
α0 理想加速度
αVL 車両負荷度
S1 第一のステップ
S2 第二のステップ
S3 第三のステップ
S4 第四のステップ
S5 第五のステップ
S6 第六のステップ
S7 第七のステップ
S8 第八のステップ
S9 第九のステップ
S10 第十のステップ
S11 第十一のステップ

Claims (2)

  1. 直線平坦路を空車状態で走行したと仮定した場合の理想加速度と実加速度との差を車両負荷度として求め、該車両負荷度を目標変速段決定のための一要素として用いるようにした車両用自動変速機の制御方法において、
    車速を表示するメータ手段が保有する車速情報と、車速センサで検出される実際の変速機出力軸回転数とを、前記メータ手段に対し通信ネットワークを介して接続された変速機制御手段の補正係数学習手段で比較することにより、実際のデフレシオ/タイヤ半径比を含んだ補正係数を学習し、該補正係数と変速機制御手段に予め設定された基本となるデフレシオ/タイヤ半径比での初期補正係数との比率により、変速機出力軸回転数に基づく変速機出力軸回転数変化率を補正し、前記変速機制御手段に予め設定された基本となるデフレシオ/タイヤ半径比を有する車両相当の実加速度を求めることを特徴とする車両用自動変速機の制御方法。
  2. 前記補正係数学習手段に、
    キーON後、補正係数学習を実施し、完了したか否かを判断する第一のステップと、
    該第一のステップにおいて、補正係数学習を完了したと判断された場合に、前回の更新値を補正係数とする第二のステップと、
    前記第一のステップにおいて、補正係数学習を完了していないと判断された場合に、現在の変速段が設定段以上で且つ変速中でない状態が所定時間継続しているか否かを判断する第三のステップと、
    該第三のステップにおいて、現在の変速段が設定段以上で且つ変速中でない状態が所定時間継続していると判断された場合に、前回の補正係数のバックアップデータがあるか否かを判断する第四のステップと、
    該第四のステップにおいて、前回の補正係数のバックアップデータがないと判断された場合に、前回の補正係数として初期補正係数をセットする第五のステップと、
    前記第四のステップにおいて、前回の補正係数のバックアップデータがあると判断された後、或いは、前記第五のステップにおいて、前回の補正係数として初期補正係数がセットされた後、通信ネットワークを介してメータ手段から送信される車速情報更新時毎に、該車速情報と実際の変速機出力軸回転数との比率を所定回数読み込み、その平均値を求める第六のステップと、
    該第六のステップで求められた平均値が予め想定された範囲内に収まっているか否かを判断する第七のステップと、
    該第七のステップにおいて、前記平均値が予め想定された範囲内に収まっていると判断された場合に、該平均値を求める操作が設定回数実施されたか否かを判断する第八のステップと、
    該第八のステップにおいて、平均値を求める操作が設定回数実施されたと判断された場合に、今回の設定回数実施された平均値の平均と、前回の補正係数とが略等しいか否かを判断する第九のステップと、
    該第九のステップにおいて、今回の設定回数実施された平均値の平均と、前回の補正係数とが略等しいと判断された場合に、前回の補正係数をそのまま今回の新しい補正係数とする第十のステップと、
    前記第九のステップにおいて、今回の設定回数実施された平均値の平均と、前回の補正係数とが略等しくないと判断された場合に、今回の補正係数を新しい補正係数としてバックアップデータの更新を行う第十一のステップと
    が含まれるようにした請求項1記載の車両用自動変速機の制御方法。
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