JPH0979364A - 車両用自動変速機の変速段制御方法及び変速段制御装置 - Google Patents

車両用自動変速機の変速段制御方法及び変速段制御装置

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JPH0979364A
JPH0979364A JP7234046A JP23404695A JPH0979364A JP H0979364 A JPH0979364 A JP H0979364A JP 7234046 A JP7234046 A JP 7234046A JP 23404695 A JP23404695 A JP 23404695A JP H0979364 A JPH0979364 A JP H0979364A
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    • B60WCONJOINT CONTROL OF VEHICLE SUB-UNITS OF DIFFERENT TYPE OR DIFFERENT FUNCTION; CONTROL SYSTEMS SPECIALLY ADAPTED FOR HYBRID VEHICLES; ROAD VEHICLE DRIVE CONTROL SYSTEMS FOR PURPOSES NOT RELATED TO THE CONTROL OF A PARTICULAR SUB-UNIT
    • B60W2552/00Input parameters relating to infrastructure
    • B60W2552/15Road slope, i.e. the inclination of a road segment in the longitudinal direction

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、機械式の自動変速機に用いて好適
の、車両用自動変速機の変速段制御方法及び変速段制御
装置に関し、変速制御にドライバの意思を十分に反映さ
せることができるようにする。 【解決手段】 車両用自動変速機において、自動変速機
を制御する変速段制御手段71をそなえ、変速段制御手
段71が、車速,負荷情報に基づいて目標変速段を設定
する目標変速段設定手段3と、目標変速段設定手段3で
設定された目標変速段を車両負荷情報を有する運転情報
をパラメータとするファジイルールにより補正して運転
者の意思を反映した最適変速段を決定するファジイ式最
適変速段決定手段1とをそなえるように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、機械式の自動変速
機に用いて好適の、車両用自動変速機の変速段制御方法
及び変速段制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、車両用の変速機としては、変
速操作を自動化した自動変速装置が多く採用されてい
る。このような自動変速装置は、小型車の場合には、ク
ラッチに代えてトルクコンバータを採用したものが主流
になっているが、バスやトラック等の大型車では、駆動
トルクの伝達量が大きく、トルクコンバータでは駆動ト
ルクを十分に伝達するのが困難である。
【0003】そこで、手動変速機と同様の機械式のクラ
ッチを設けるとともに、このクラッチを自動的に断接す
るアクチュエータを設けて、クラッチペダルを踏むこと
なく変速シフトを行なえるようにした機械式の自動変速
装置が開発されている。このような自動変速装置では、
クラッチの断接操作を行なうクラッチア用クチュエータ
と、変速機のギア機構の噛合状態の切り換え動作を行な
うギアシフトユニット(おもにギアシフト用アクチュエ
ータ)とが設けられるとともに、エンジン回転数調整を
噴射ポンプ内の電子ガバナにより行なうように構成し、
自動変速装置の制御手段(コントローラ)からの指令信
号に基づいてクラッチ用アクチュエータ,ギアシフト用
アクチュエータ及び電子ガバナの作動を制御して変速操
作を行なうように構成されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の機械式の自動変速装置では、車速とアクセル
開度に応じて目標変速段を設定しているが、この目標変
速段にはドライバの意思が十分に反映されておらず、ド
ライバの意に反して変速が行なわれてしまう場合があ
る。
【0005】そこで、例えば、従来の機械式の自動変速
装置では、アクセルペダルの開度変化が負に大きいと
き、即ち、ドライバがアクセルペダルを急にOFFにし
たときには、カーブ等での不用意な変速を防止すべく変
速操作を禁止するというようなことが考えられるが、ア
クセル開度変化の判断が一義的であり、これではドライ
バの意思を十分に反映しているとはいえない。
【0006】一方、乗用車のトルクコンバータ式自動変
速機では、ドライバの運転の好みに応じて変速制御を行
なえるようにした自動変速機が実用化されており、この
ような自動変速機の高機能化に鑑み、機械式の自動変速
装置であってもドライバの意思を十分に反映させて変速
操作を行なえるようにしたいという要望がある。ところ
で、特開平2−3738号公報,特開昭63−2465
46公報等には、各種センサからの信号をパラメータと
するファジイルールにより変速段を直接決定するように
した技術が開示されている。しかしながら、上述の技術
では、ファジイルールにより直接的に変速段を決定する
ようになっているため、センサ系に異常があった場合
や、ファジイルール演算が不能になった場合に変速操作
が不可能になってしまい、走行不能に陥る可能性があ
る。また、上述のようにして変速段を決定するために
は、ファジイルールが非常に複雑なものとなるという課
題がある。
【0007】また、特開昭55−31640号公報に
は、車両の負荷を算出し、この車両の負荷信号等に基づ
いて、変速制御マップの変速特性を変更するようにした
技術が開示されている。しかしながら、このような技術
では変速制御マップの変速特性を直接変更しているの
で、制御ソフトが複雑なものとなってしまうという課題
がある。
【0008】また、特開平1−255748号公報に
は、各センサからの検出情報をパラメータとしてファジ
イルールにより変速制御マップの変速特性を変更するよ
うにした技術が開示されている。しかしながら、このよ
うな技術ではファジイルールに基づいて変速制御マップ
の変速特性を直接変更しているので、ファジイルールが
複雑化してしまい、やはり制御ソフトが複雑なものとな
ってしまうという課題がある。
【0009】さらに、特開昭50−74064号公報及
び特開昭55−112453号公報等には、路面傾斜,
車速,スロットル開度及びブレーキ作動状態等に基づい
て、変速パターンをシフトダウンし易い方に切り換える
ようにした技術が開示されている。しかしながら、この
ような技術では、単純に複数の変速マップを切り換える
だけであって、車両の負荷に対応して柔軟な変速制御を
行なうことはできない。また、このような構成では、ド
ライバの意思や好みを反映した変速を行なうことはでき
ないという課題がある。
【0010】特開昭55−103141号公報では、ア
クセルOFFで、且つブレーキ作動中で、且つ車両加速
時のとき、ギアをシフトダウンさせるようにした技術が
開示されている。しかしながら、このような技術では、
入力されるデータが全てONかOFFかの一義的なデー
タであり、ドライバの意思を反映させて変速操作を行な
うものではなかった。
【0011】本発明は、このような課題に鑑み創案され
たもので、車両の運転状態からドライバの意思を十分に
反映させ、且つ比較的簡単な構成で変速を行なうことが
できるようにした、車両用自動変速機の変速段制御方法
及び変速段制御装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】このため、請求項1記載
の本発明の車両用自動変速機の変速段制御方法は、車両
用自動変速機において、車速,エンジン負荷情報に基づ
いて設定された目標変速段を、少なくとも車両負荷情報
を有する車両に関する運転情報をパラメータとして、所
望のファジイルールにより、補正して、運転者の意思を
反映した最適変速段を決定し、該最適変速段となるよう
に該自動変速機を制御することを特徴としている。
【0013】また、請求項2記載の本発明の車両用自動
変速機の変速段制御装置は、車両用自動変速機におい
て、車両に関する運転情報に基づいて、変速段を決定
し、該変速段となるように該自動変速機を制御する変速
段制御手段をそなえ、該変速段制御手段が、車速,エン
ジン負荷情報に基づいて目標変速段を設定する目標変速
段設定手段と、該目標変速段設定手段で設定された該目
標変速段を、少なくとも車両負荷情報を有する上記の車
両に関する運転情報をパラメータとして、所望のファジ
イルールにより、補正して、運転者の意思を反映した最
適変速段を決定するファジイ式最適変速段決定手段とを
そなえていることを特徴としている。
【0014】また、請求項3記載の本発明の車両用自動
変速機の変速段制御装置は、上記請求項2記載の構成に
加えて、該目標変速段設定手段が、上記の車速,エンジ
ン負荷情報に基づいて該目標変速段を予め設定している
マップ形式の記憶手段であることを特徴としている。ま
た、請求項4記載の本発明の車両用自動変速機の変速段
制御装置は、上記請求項2記載の構成に加えて、上記の
車両負荷情報を有する車両に関する運転情報をパラメー
タとして提供する手段が、直線平坦路空車相当加速度情
報と実加速度情報との差の情報として定義される車両負
荷度情報を算出する車両負荷度算出手段を含んでいるこ
とを特徴としている。
【0015】また、請求項5記載の本発明の車両用自動
変速機の変速段制御装置は、上記請求項4記載の構成に
加えて、該車両負荷度算出手段が、エンジントルク情報
を求めるエンジントルク算出手段と、該エンジントルク
算出手段で求められた該エンジントルク情報に基づいて
駆動力情報を算出する駆動力算出手段と、実車速情報か
ら車両の空気抵抗情報を算出する空気抵抗算出手段と、
該駆動力算出手段で算出された該駆動力情報と該空気抵
抗算出手段で算出された該空気抵抗情報とから該直線平
坦路空車相当加速度情報を算出する直線平坦路空車相当
加速度算出手段と、該直線平坦路空車相当加速度算出手
段で算出された該直線平坦路空車相当加速度情報と該実
加速度情報との差から該車両負荷度情報を求める減算手
段とをそなえて構成されたことを特徴としている。
【0016】また、請求項6記載の本発明の車両用自動
変速機の変速段制御装置は、上記請求項5記載の構成に
加えて、該エンジントルク算出手段が、上記のエンジン
出力指示情報とエンジン回転数情報とに基づいて該エン
ジントルク情報を予め設定するエンジントルク設定手段
と、該エンジントルク設定手段からのエンジントルク情
報に対して一次遅れ処理を施して該エンジントルク情報
を補正するエンジントルク補正手段と、から構成されて
いることを特徴としている。
【0017】また、請求項7記載の本発明の車両用自動
変速機の変速段制御装置は、上記請求項2記載の構成に
加えて、該車両に関する運転情報として、該車両負荷度
情報の他に、アクセル開度情報,アクセル開度変化情
報,車速情報,ブレーキ情報が提供されるとともに、該
ファジイ式最適変速段決定手段が、該目標変速段設定手
段で設定された該目標変速段を、上記の車両負荷度情
報,アクセル開度情報,アクセル開度変化情報,車速情
報,ブレーキ情報を含む車両に関する運転情報をパラメ
ータとして、上記ファジイルールにより、補正して、該
最適変速段を決定するように構成されていることを特徴
としている。
【0018】また、請求項8記載の本発明の車両用自動
変速機の変速段制御装置は、上記請求項7記載の構成に
加えて、該ファジイ式最適変速段決定手段で実行される
該ファジイルールが、上記車両に関する運転情報から登
坂路走行時又は積車走行時であると推定される時には、
現在の変速段と該目標変速段とが異なっていても、該現
在の変速段を該目標変速段に優先させるようなルールと
して設定されていることを特徴としている。
【0019】また、請求項9記載の本発明の車両用自動
変速機の変速段制御装置は、上記請求項7記載の構成に
加えて、該ファジイ式最適変速段決定手段で実行される
該ファジイルールが、上記車両に関する運転情報から降
坂路走行時であると推定される時には、該現在の変速段
と該目標変速段とが異なっていても、該現在の変速段を
該目標変速段に優先させるようなルールとして設定され
ていることを特徴としている。
【0020】また、請求項10記載の本発明の車両用自
動変速機の変速段制御装置は、上記請求項7記載の構成
に加えて、該ファジイ式最適変速段決定手段で実行され
る該ファジイルールが、上記車両に関する運転情報から
渋滞路走行時であると推定される時には、該現在の変速
段と該目標変速段とが異なっていても、該現在の変速段
を該目標変速段に優先させるようなルールとして設定さ
れていることを特徴としている。
【0021】また、請求項11記載の本発明の車両用自
動変速機の変速段制御装置は、上記請求項7記載の構成
に加えて、該ファジイ式最適変速段決定手段で実行され
る該ファジイルールが、上記車両に関する運転情報から
曲線路進入手前での減速走行時であると推定される時に
は、該現在の変速段と該目標変速段とが異なっていて
も、該現在の変速段を該目標変速段に優先させるような
ルールとして設定されていることを特徴としている。
【0022】また、請求項12記載の本発明の車両用自
動変速機の変速段制御装置は、上記請求項7記載の構成
に加えて、該ファジイ式最適変速段決定手段で実行され
る該ファジイルールが、上記車両に関する運転情報から
曲線路脱出後の加速走行時であると推定される時には、
該現在の変速段と該目標変速段とが異なっていても、該
現在の変速段を該目標変速段に優先させるようなルール
として設定されていることを特徴としている。
【0023】また、請求項13記載の本発明の車両用自
動変速機の変速段制御装置は、上記請求項7記載の構成
に加えて、該ファジイ式最適変速段決定手段で実行され
る該ファジイルールが、上記車両に関する運転情報から
減速走行後の再加速走行時であると推定される時には、
該現在の変速段と該目標変速段とが異なっていても、該
現在の変速段を該目標変速段に優先させるようなルール
として設定されていることを特徴としている。
【0024】また、請求項14記載の本発明の車両用自
動変速機の変速段制御装置は、上記請求項7記載の構成
に加えて、該ファジイ式最適変速段決定手段で実行され
る該ファジイルールが、上記車両に関する運転情報から
ブレーキ使用による減速走行時であると推定される時に
は、該現在の変速段と該目標変速段とが異なっていて
も、該現在の変速段を該目標変速段に優先させるような
ルールとして設定されていることを特徴としている。
【0025】また、請求項15記載の本発明の車両用自
動変速機の変速段制御装置は、上記請求項7記載の構成
に加えて、該ファジイ式最適変速段決定手段で実行され
る該ファジイルールが、上記車両に関する運転情報から
急な登坂路走行時又は積車走行時であると推定される時
には、該現在の変速段と該目標変速段とが同じであって
もシフトダウンさせるようなルールとして設定されてい
ることを特徴としている。
【0026】また、請求項16記載の本発明の車両用自
動変速機の変速段制御装置は、上記請求項7記載の構成
に加えて、該ファジイ式最適変速段決定手段で実行され
る該ファジイルールが、上記車両に関する運転情報から
急な降坂路走行時であると推定される時には、該現在の
変速段と該目標変速段とが同じであっても、シフトダウ
ンさせるようなルールとして設定されていることを特徴
としている。
【0027】また、請求項17記載の本発明の車両用自
動変速機の変速段制御装置は、上記請求項7記載の構成
に加えて、該ファジイ式最適変速段決定手段で実行され
る該ファジイルールが、上記車両に関する運転情報から
追越し走行時であると推定される時には、該現在の変速
段と該目標変速段とが同じであっても、シフトダウンさ
せるようなルールとして設定されていることを特徴とし
ている。
【0028】さらに、請求項18記載の本発明の車両用
自動変速機の変速段制御装置は、上記請求項7記載の構
成に加えて、該ファジイ式最適変速段決定手段で実行さ
れる該ファジイルールが、上記車両に関する運転情報か
ら急な登坂路走行時又は積車走行時であると推定された
時であって、該現在の変速段と該目標変速段とが異なっ
ている場合には、該現在の変速段を該目標変速段に優先
させるようなルールとして設定されていることを特徴と
している。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、図面により、本発明の実施
の形態としての車両用自動変速機の変速段制御装置につ
いて説明すると、図1はその要部構成を示す模式的なブ
ロック図、図2はその全体構成を示す模式的な構成図、
図3はエンジン出力トルクを算出するための一次遅れフ
ィルタ(ローパスフィルタ)を示す制御ブロック図、図
4〜図6はいずれもその変速制御パラメータとしての車
両負荷度の特性を示す図、図7はその変速マップを示す
図、図8はそのファジイ推論について説明するための
図、図9〜図20はいずれもそのメンバシップ関数を示
す図、図21はそのファジイルールを示す図、図22,
図23はいずれもその動作を説明するためのフローチャ
ート、図24はそのシフトレバーのシフトパターンを示
す模式図、図25はその作動特性を説明するための図、
図26はそのクラッチの制御態様を説明するための図で
ある。
【0030】まず、図2を参照して本考案の一実施形態
としての車両用自動変速装置の前提となる機構の全体構
成について説明する。図2に示すように、本発明の変速
段制御装置は、ディーゼルエンジン(以下、単にエンジ
ンと記す)11の回転駆動力をクラッチ15を有する歯
車式変速機(以下、変速機構という)17を用いて自動
変速するシステムであり、エンジン11には、エンジン
出力軸13の1/2の回転速度で回転する入力軸19を
備えた燃料噴射ポンプ(以下、単に噴射ポンプと記す)
21が設けられており、このポンプ21のコントロール
ラック23には電磁アクチュエータ25が連結されてい
る。また、コントロールラック23の位置を検出するコ
ントロールラック位置検出センサ123も設けられてい
る。
【0031】また、燃料噴射ポンプ入力軸19にはエン
ジン11の出力軸13の回転数信号を検出するためのエ
ンジン回転センサ27が付設されている。クラッチ15
には、クラッチ用アクチュエータとしてのエアシリンダ
33が設けられている。また、クラッチ15は、フライ
ホイール29に対してクラッチ板31を図示しない周知
の挟持手段により圧接させることで接続状態となるよう
になっている。そして、エアシリンダ33が非作動状態
から作動状態に移行すると上記挟持手段が解除方向に作
動し、クラッチ15は接続状態から遮断状態に変化する
ようになっている。また、このクラッチ15には、遮断
及び接続の情報をクラッチストローク量により検出する
クラッチストロークセンサ35が取り付けられている。
なお、このクラッチストロークセンサ35に代えてクラ
ッチタッチセンサ37を利用してもよい。
【0032】また、変速機構17の入力軸39には、入
力軸39の回転数(以後、クラッチ回転数と記す)検出
するクラッチ回転数センサ41が付設されている。とこ
ろで、上記エアシリンダ33にはエア通路43が接続さ
れており、エアシリンダ33は逆止弁45を介してエア
源としての一対のエアタンク47,49に連結されてい
る。エア通路43の途中には、作動エアを供給すべくデ
ューティー制御される、開閉手段としての電磁弁X1,
X2と、エアシリンダ33内を大気開放するためにデュ
ーティー制御される電磁弁Y1,Y2と、上記電磁弁X
1,X2の上流側に設けられた3方向電磁弁Wとが設け
られている。
【0033】なお、図示するように、上記電磁弁X1,
X2は、互いに並列接続されており、通常時は閉鎖状態
となっている電磁弁である。また、電磁弁Y1,Y2も
互いに並列接続されており、通常時は閉鎖状態となって
いる電磁弁である。電磁弁Wは、エアシリンダ33のオ
ン時にはエアタンク47,49とエア通路43とを接続
するように制御され、エアシリンダ33のオフ時には、
エア通路43を大気開放するよう制御されるになってい
る。なお、上記電磁弁X1,X2及びY1,Y2は交互
に使用されるようになっており、これにより各電磁弁X
1,X2,Y1,Y2を長期間使用することができるよ
うになっている。また、電磁弁X1,X2のうち一方の
電磁弁が故障した場合や、電磁弁Y1,Y2のうち一方
の電磁弁が故障した場合には、他方の電磁弁が使用され
るようになっており、これにより装置全体の信頼性を向
上させている。
【0034】さて、図26には、車両が走行中(クラッ
チ15が接)の場合,クラッチ15を切る場合,クラッ
チをゆっくり切る場合,クラッチをゆっくりつなぐ場合
及びクラッチをつなぐ場合の各電磁弁X1,X2,Y
1,Y2の制御態様を示す。このような電磁弁X1,X
2,Y1,Y2の制御態様により、クラッチ15の断接
及びその接続時間の両方が制御されるようになってい
る。
【0035】なお、一対のエアタンク47,49のう
ち、エアタンク49は非常用のタンクであって、なんら
かの理由によりメインエアタンク47のエアがなくなる
と、電磁弁55を開いて非常用エアタンク49からエア
の供給を行なうようになっている。このため、各エアタ
ンク47,49には内部エア圧が規定値以下になるとオ
ン信号を出力するエアセンサ57,59が取付けられて
いる。
【0036】また、エアタンク47には、エア通路43
とは異なった通路であって、下流側で2系統に分岐する
エア通路が接続され、このエア通路は一対の電磁弁MV
Q111,111を介して制動系(エアオーバーハイド
ロリック式)内の一対のエアマスタ109,109に接
続されている。これらのエアマスタ109,109には
強ブレーキ踏力センサ(以後単にBPSセンサと記す)
106が取り付けられている。このBRSセンサ106
は、設定値を上回る強い制動力を必要とする場合のエア
圧に相当する強ブレーキ踏力情報を受けた際に、オン作
動するダイアフラム式の開閉スイッチとして構成されて
いる。
【0037】そして、変速機構17の変速段を切り換え
るには、例えば、図24に示すようなシフトパターンに
対応した変速位置にチェンジレバー61を運転者が操作
することにより、変速段選択スイッチ63を切り換えて
得られる変速信号に基づき変速段切り換え手段としての
ギアシフトユニット65を操作し、シフトパターンに対
応した目標変速段に変速段を切り換えると共にその変速
段をインジゲータ67に表示するようにしている。
【0038】ここで、Rは後退段、N及びN1はニュー
トラル、1,2,3,4,5は各指定変速段、PW,D
は2速から7速までの任意の自動変速段をそれぞれ示し
ている。PW,Dレンジを選択すると、最適変速段設定
処理により2速から7速が車両の走行状態に基づいて自
動的に決定される。なお、PWはパワフル自動変速段、
Dはエコノミー自動変速段であって、変速特性がそれぞ
れ異なる変速マップをそなえている。
【0039】また、ブレーキペダル69の踏み込み時
や、図示しない排気ブレーキの作動時には、それぞれに
応じて予めプログラムされたそれぞれ別のシフトマップ
が選択採用されるようになっており、ここでは、PWレ
ンジ及びDレンジにそれぞれに3つのシフトマップが用
意されている。なお、図中符号120,121は、それ
ぞれ排気ブレーキ,エンジンブレーキ補助装置を作動待
機状態と作動しない状態とに切り換えるためのオンオフ
スイッチであり、運転席近傍に配設されている。
【0040】ギアシフトユニット65は、変速段制御手
段としてのコントロールユニット71からの作動信号に
より作動する複数個の電磁弁(図2では1つのみ示し
た)73と、変速機構17内のセレクトフォーク及びシ
フトフォーク(ともに図示省略)を作動させる一対のパ
ワーシリング(図示省略)とを有している。なお、この
パワーシリングは、上記電磁弁73を介してエアタンク
47,49から高圧作動エアが供給されると作動するよ
うになっている。
【0041】そして、上記電磁弁73に与えられる作動
信号により、各パワーシリンダが操作され、セレクト,
シフトの順で歯車式変速機構17の噛み合い状態が変更
されるつようになっている。更に、ギアシフトユニット
65には、各変速段を検出するギア位置センサとしての
ギア位置スイッチ75が付設され、これらギア位置スイ
ッチ75からのギア位置信号がコントロールユニット7
1に出力される。また、変速機構17の出力軸77には
車速信号を検出する車速センサ79が付設され、更に、
アクセルペダル81には、その踏み込み量を検出するア
クセルセンサ85がそなえられている。このアクセルセ
ンサ85は、アクセルペダル81の踏み込み量に応じた
抵抗変化を電圧値として検出するようになっており、こ
れをA/D変換器83でデジタル信号化して出力するよ
うになっている。
【0042】ブレーキペダル69には、これが踏み込ま
れた時にハイレベルのブレーキ信号を出力するブレーキ
センサ87が取り付けられており、エンジン11にはフ
ライホイール29の外周のリングギアに適時噛み合って
エンジン11をスタートさせるスタータ89が取り付け
られ、そのスタータリレー91はコントロールユニット
71に接続されている。
【0043】図2中符号93は、コントロールユニット
71とは別に設けられたエンジンコントロールユニット
を示しており、噴射ポンプ21内の電子ガバナ25に対
して各センサからの情報や、コントロールユニット71
からのアクセル信号等に応じてエンジン11の駆動制御
を行なうものである。即ち、コントロールユニット93
からの指令信号を受けた電子ガバナ25では、ラック2
3を作動させて燃料の増減操作を行ない、エンジン11
の出力軸13の回転数の増減を制御するようになってい
る。
【0044】コントロールユニット71は、自動変速装
置専用のマイクロコンピュータとして構成され、マイク
ロプロセッサ(以後CPUと記す)95、メモリ97及
び入力出力信号処理回路としてのインターフェイス99
とで構成されている。インターフェイス99のインプッ
トポート(入力インタフェース)101には、上述の変
速段選択スイッチ63とブレーキセンサ87とアクセル
センサ85とエンジン回転センサ27とクラッチ回転数
センサ41とギア位置スイッチ75と車速センサ79と
クラッチタッチセンサ37(クラッチの断接情報をクラ
ッチストロークセンサ35に代えて出力する時に用い
る)とクラッチストロークセンサ35とエアセンサ5
7,59と後述する坂道発進スイッチ103と、一速発
進(以後単にFSSと記す)スイッチ105と、強ブレ
ーキ踏力情報を出力するBRSセンサ106と排気ブレ
ーキオンオフスイッチ120とエンジンブレーキ補助装
置オンオフスイッチ121とラック位置検出センサ12
3とがそれぞれ接続され、これらの各センサから検出情
報が入力される。
【0045】坂道発進スイッチ103は、上り坂での車
両の発進時に後退を防止するシステム(以後これをAU
Sと記す)を作動させるためのものである。ここで、こ
のAUSは、複数のホイールブレーキ107,107の
エアマスタ109,109に対するエアの供給を一対の
電磁弁MVQ111,111を介して制御しながら車両
を発進させるようなシステムであって、これらの電磁弁
MVQ111は、コントロールユニット71により制御
されるようになっている。
【0046】また、FSSスイッチ105は、PWレン
ジ又はDレンジにおいて1速発進を行なうためのもの
で、これをオンにすると自動変速レンジにおいて1速発
進が実行されるようになっている。なお、通常バスやト
ラック等の大型の車両では、発進は2速により行なわれ
るようになっており、1速は通常の発進用のギア比より
も低められている。そして、バスの乗員(又はトラック
の積載量等)が多くなって車両の総重量が重くなった時
の発進や坂道発進等、大きな発進トルクを必要とすると
きに用いる変速段である。
【0047】一方アウトプットポート(出力インタフェ
ース)113には、上述のエンジンコントロールユニッ
ト93とスタータリレー91と電磁弁X1,X2,Y
1,Y2,W,73,111とがそれぞれ接続されてい
る。なお、図中の符号115は、エアタンク47,49
のエア圧が設定値に達していない場合、エアセンサ5
7,59からの検出信号を受けて点灯するエアウォーニ
ングランプ、符号117はクラッチ15の磨耗量が規定
値を越えた場合に検出信号を受けて点灯するクラッチウ
ォーニングランプ、符号116はブレーキペダル69の
踏み込みによりオンするストップランプスイッチを示し
ている。
【0048】さて、メモリ97は、図示しないフローチ
ャートをプログラムやデータとして書き込んだ読み出し
専用のROMと書き出し専用のRAMとで構成されてい
る。ここでROMには上記プログラムの外にアクセル信
号に対応した電磁弁X1,X2,Y1,Y2のデューテ
ィー率を予め図25に示すようなマップとして記憶させ
ておき、適宜このマップより適正値を読み出している。
【0049】上述した変速段選択スイッチ63は、変速
信号としてのセレクト信号及びシフト信号を出力する
が、この両信号の一対の組合せに対応した変速段位置を
予めデータマップとして記憶させておき、セレクト信号
及びシフト信号を受けた際にこのマップより出力信号を
算出し、この出力をギアシフトユニット65の各電磁弁
73に与え、この場合、変速信号に対応した目標変速段
にギアを合わせるようになっている。ギア位置スイッチ
75からのギア位置信号は変速完了によって出力され、
セレクト信号及びシフト信号に対応した各ギア位置信号
が全て出力されたか否かを判断し、噛み合いが正常か否
かの信号を発するのに用いる。更に、ROMにはPWレ
ンジ又はDレンジでの目標変速段が存在する時、車速、
アクセル及びエンジン回転数の各値に基づき、最適変速
段を決定するためのシフトマップも記憶処理されてい
る。
【0050】ここで、コントロールユニット71を機能
的に見た場合、これは制御手段として働くもので、ギア
シフトユニット65からの出力に基づく変速段情報が後
退段R又は前進段にあり、操作車速センサ79からの出
力に基づく車速値が車両停止域にあり、BRSセンサ1
06より強ブレーキ踏力情報が入力された場合、ホイー
ルブレーキ作動用のアクチュエータである一対の電磁弁
MVQ111,111をオン操作するように構成されて
いる。
【0051】なお、上述の自動変速機の基本的な動作説
明はここでは省略するが、この自動変速機は、実開平2
−49663号公報において開示されたものと同様に作
動するものである。次に、本発明の要部としての変速段
制御手段(又はコントロールユニット)71における制
御内容について説明すると、図1に示すように、この自
動変速装置のコントロールユニット71には、車速セン
サ79からの車速情報V及びアクセル開度センサからの
アクセル開度情報VAに基づいて目標変速段を設定する
目標変速段設定手段3と、ドライバの意思を反映させて
目標変速段を補正しうる最適変速段決定手段1とが設け
られている。
【0052】ここで、最適変速段決定手段1は、ファジ
イ理論を用いてドライバの意思や車両の走行状態を判定
して、目標変速段設定手段3で設定された目標変速段を
補正しうるファジイ式最適変速段決定手段として構成さ
れている。また、目標変速段設定手段3は、通常の自動
変速機に広く用いられるものであって、図7に示すよう
なマップがメモリされたマップ形式の記憶手段である。
なお、図7に示すマップでは、シフトアップの変速特性
を実線で示し、シフトダウンの変速特性を領域を破線で
示している。また、上述したように、この実施形態では
目標変速段設定手段3は変速特性の異なる複数のマップ
を有しており、例えば、加速度重視のパワーモードのマ
ップと燃費重視のノーマル(エコノミ)モードのマップ
とをそなえている。そして、ドライバが、チェンジレバ
ー61をPW位置に設定するとパワーモードのマップが
適用され、D位置に設定すると、ノーマルモードのマッ
プが適用されるようになっている。
【0053】ファジイ式最適変速段決定手段1では、車
両負荷情報を有する運転情報をパラメータとして後述の
ファジイルールに適用するようになっているが、この車
両負荷情報としては、車両が空車状態で直線平坦路を加
速した場合の加速度α0 と、車両が実際に加速したとき
の実加速度αとの差(=車両負荷度αVL)をパラメータ
として用いるようになっている。
【0054】このため、図1に示すように、コントロー
ルユニット71には、上記車両負荷度αVLを算出するた
めの車両負荷度算出手段2が設けられている。車両負荷
度算出手段2は、エンジントルク算出手段4と駆動力算
出手段5と空気抵抗算出手段6と直線平坦路空車相当加
速度算出手段7と減算手段8とをそなえて構成されてお
り、このうちエンジントルク算出手段4は、エンジント
ルクTを算出するものである。
【0055】また、エンジントルク算出手段4は、図1
に示すように、コントロールラック23の位置情報(エ
ンジン出力指示情報)SRCとエンジン回転数情報NE
とに基づいて、出力されるエンジントルクを予め設定す
るエンジントルク設定手段4Aと、このエンジントルク
設定手段4Aからのエンジントルク情報に対して一次遅
れ処理を施して実際のエンジントルクを算出するエンジ
ントルク補正手段4Bとから構成されている。このう
ち、エンジントルク設定手段4Aは、マップ形式の記憶
手段として構成されている。
【0056】また、エンジントルク補正手段4Bでは、
図3に示すような一次遅れ処理を行なうことで実際に出
力されるエンジントルクを算出するようになっており、
このため、エンジントルク補正手段4Bは1種のローパ
スフィルタとして構成されている。そして、エンジント
ルク算出手段4により現在のエンジントルクが算出され
ると、後述する駆動力算出手段5で、上記エンジントル
ク情報に基づいて車両の駆動力が算出されるようになっ
ている。
【0057】なお、このようにエンジントルク設定手段
4Aのマッピングによるエンジントルク情報に対して、
エンジントルク補正手段4Bで一次遅れ処理を施して実
際のエンジントルクを算出するのは主に以下の理由によ
る。すなわち、通常はコントロールラック23の位置情
報SRCとエンジン回転数情報NEとに基づいてエンジ
ントルク設定手段4Aのマップから出力エンジントルク
が設定されるが、実際に出力されるエンジントルクはエ
ンジン11の応答遅れ等により、エンジントルク設定手
段4Aのマッピングで設定されるエンジントルクに対し
て遅れをともなう。そこで、エンジントルク設定手段4
Aにより設定されたエンジントルクと実際に出力されて
いるエンジントルクとのマッチングを図るべくエンジン
トルク補正手段4Bが設けられているのである。
【0058】ここで、エンジントルク補正手段4Bにつ
いて説明すると、このエンジントルク補正手段4Bに
は、図1に示すように、エンジントルク設定手段4Aに
より設定されたエンジントルク情報と、排気ブレーキオ
ンオフスイッチ120及びエンジンブレーキ補助装置オ
ンオフスイッチ121からの切り換え情報とが入力され
るようになっている。排気ブレーキオンオフスイッチ1
20とエンジンブレーキ補助装置オンオフスイッチ12
1とが接続されているのは、排気ブレーキやエンジンブ
レーキ補助装置の使用状況によりエンジンの特性が異な
るためであり、このため、これらのスイッチ120,1
21から排気ブレーキやエンジンブレーキ補助装置の情
報を取り入れて、エンジントルク補正手段4Bでの計算
データを切り換えるようになっているのである。
【0059】以下、実際のエンジントルクの算出方法に
ついて簡単に説明すると、まず、エンジントルク設定手
段4Aに基づいてエンジントルク補正手段4Bにマッピ
ングによるエンジントルク情報が入力される。そして、
図3の制御ブロック図に示すような一次遅れ処理が実行
される。例えば、今回の制御周期(n回目とする)にお
ける入力値(即ち、エンジントルク設定手段4Aのマッ
プで設定された出力エンジントルク)をXn とすると、
前回の制御周期での入力値Xn-1 がbuffer2 に設定さ
れ、また、buffer1 の値がbuffer2 の値から下式により
設定される。
【0060】 buffer1 =Xn −b・buffer2 =Xn −b・Xn-1 そして、このbuffer1 にbuffer2 を加えて、所定の定数
を積算したものを実際のエンジントルク出力値Yとして
算出するのである。 Yn =(buffer1 +buffer2 )・a =(Xn −b・Xn-1 +Xn-1 )・a =〔Xn +(1−b)・Xn-1 〕・a なお、上式で用いられるa,bは、それぞれ下式により
設定される定数である。
【0061】a=ωc /(ωc +2),b=(ωc
2)/(ωc +2) 但し、ωc はカットオフ周波数であって、演算周期T
(例えば10mmsec)と、時定数τとの比(ωc
T/τ)である。なお、この時定数はτ、通常の一次遅
れ制御で用いられるものと同様のものであって、入力に
対する応答(ステップ応答)の値が最終値の約63%に
達するまでの時間である。
【0062】また、最初の制御周期では、バッファ値bu
ffer1 ,buffer2 の初期値はそれぞれ0に設定される。
そして、このようにして一次遅れフィルタを介して実際
のエンジントルクを算出することで、エンジントルク設
定手段4Aにより設定されたエンジントルクと実際に出
力されているエンジントルクと間でアンマッチが解消さ
れ、正確なエンジントルクデータを得ることができるの
である。
【0063】ところで、上記時定数τは、排気ブレーキ
やエンジンブレーキ補助装置のオンオフにともなって設
定が変更されるようになっており、これにより定数a,
bの値が切り換えられるようになっている。すなわち、
排気ブレーキ及びエンジンブレーキ補助装置がともにオ
フの通常モード時(以下モードAという)には、時定数
τはτA に設定される。すなわち、 a=T/(T+2τA ),b=(T−2τA )/(T+
2τA ) となる。この場合、τA は例えば約1秒に設定される。
【0064】また、排気ブレーキがオンで、エンジンブ
レーキ補助装置がオフのモード(以下モードBという)
では時定数τがτB に設定される。これにより、 a=T/(T+2τB ),b=(T−2τB )/(T+
2τB ) となる。この場合、τB は例えば約7.5秒に設定され
る。また、排気ブレーキ及びエンジンブレーキ補助装置
がともにオンのモード(以下モードCという)では時定
数τがτC に設定される。これにより、 a=T/(T+2τC ),b=(T−2τC )/(T+
2τC ) となる。この場合、τC はτB +αとなり、例えば約1
0秒に設定されることになる。
【0065】したがって、排気ブレーキやエンジンブレ
ーキ補助装置のオンオフにともなってエンジンのトルク
特性が変更された場合でも、エンジントルク補正手段4
Bでは、エンジンの状態に応じて正確にエンジントルク
出力値を算出することができるのである。ところで、各
モードの切り換え時には、通常では、buffer1 ,buffer
2 の値をリセットして、その後、改めて初期値0から計
算を始めることが考えられる。しかしながら、このよう
にモードの切り換え後にbuffer1 ,buffer2 を0にリセ
ットしてしまうと、buffer1 ,buffer2 が安定するまで
は正確なエンジン出力データが得られず、エンジントル
ク算出手段4で算出されたエンジントルクと実際のエン
ジントルクとが、しばらくの間アンマッチとなってしま
う。
【0066】そこで、本装置では、各モードの切り換え
時には、切り換え直前の入力値や出力値に基づいて、モ
ード切り換え後のbuffer1 ,buffer2 の初期値を逆算し
て用いるようになっている。すなわち、モード切り換え
直前の入力値をX,モード切り換え直前の出力値をYと
すると、 buffer1 =Y/a−buffer2 buffer2 =(Y/a−X)/(1−b) となる。そして、モードが切り換わった時には、buffer
1 ,buffer2 の初期値をリセットせずに、上述のように
逆算して求めた値を初期値として用いることにより、各
モードの切り換え時にも出力データが安定し、正確にエ
ンジントルクを算出することができるのである。
【0067】さて、次に、図1に示す駆動力算出手段5
について説明すると、この駆動力算出手段5は、上記エ
ンジントルク算出手段4で求められたエンジントルク情
報Tに基づいて、車両の駆動力Fを算出するものであ
り、駆動力Fの算出は、例えば下式により行なわれる。 F=(T・it・if・η)/R 但し、itは変速段のギア比,ifは終減速ギア比(デファ
レンシャルギア比),ηは動力伝達効率,Rはタイヤ動
半径である。
【0068】また、空気抵抗算出手段6は、実車速情報
Vから車両の走行抵抗としての空気抵抗Rlを算出する
ものであって、下式により算出するようになっている。 Rl=λ・A・V2 但し、λは空気抵抗係数,Aは車両の前面投影面積,V
は実車速である。次に、直線平坦路空車相当加速度算出
手段(以下、単に加速度算出手段という場合がある)7
について説明すると、この加速度算出手段7は、上述の
駆動力算出手段5で算出された駆動力情報Fと空気抵抗
算出手段6で算出された空気抵抗情報Rlとから、車両
が空車状態で直線平坦路を加速した場合の加速度(以
下、これを直線平坦路空車相当加速度という)を算出す
るものである。この直線平坦路空車相当加速度α0 は下
式により算出される。 α0 =g・〔F−(μW0 +Rl)〕/(W0 +Wr ) 但し、gは重力加速度,μは路面摩擦係数,W0 は空車
重量,Wr は回転部重量である。
【0069】そして、減算手段8では、加速度算出手段
7で算出された直線平坦路空車相当加速度情報α0 と車
速センサ79からの実加速度情報αとに基づいて車両の
負荷度情報αVLを下式により算出するようになってい
る。 αVL=α0 −α すなわち、αVL>0であれば車両負荷が重く、αVL<0
であれば車両負荷が軽いということができる。そして、
このαVLの値の大きさから、どの程度車両負荷が重い
(又は軽い)のかを判定するようになっている。
【0070】ここで、図4〜図6はいずれも車両負荷度
αVLをシュミレーションして算出した例であって、横軸
は車両総重量(gvw=グロスビークルウェイト)、縦
軸は車両負荷度である。また、図4は平坦路、図4は1
0%勾配の登坂路、図6は10%勾配の登坂路における
車両負荷度αVLの算出例であり、車両重量以外は車両の
条件を一定にして算出したものである。
【0071】このようにして、車両負荷度算出手段2で
車両負荷度αVLが算出されると、ファジイ式最適変速段
決定手段1では、この車両負荷度αVLに加えて、アクセ
ル開度情報VA,アクセル開度変化情報ΔVA,車速情
報V,ブレーキ情報及び現在の変速段情報の各情報を取
り込んで、目標変速段設定手段3で設定された目標変速
段に対して補正を行なうようになっている。なお、この
ブレーキ情報としては、ブレーキセンサ87から入力さ
れるフットブレーキの作動情報以外に、図示しない排気
ブレーキやエンジンブレーキ補助装置等の作動情報も入
力されるようになっており、最適変速段決定手段1では
これらの情報も加味して補正を行なうようになってい
る。
【0072】そして、最適変速段決定手段1では、各情
報を所定のファジイルールからファジイ推論により目標
変速段の補正を行なうようになっている。ここで、図9
〜図17は、運転情報のパラメータとして最適変速段決
定手段1に入力される各情報αVL,VA,ΔVAのメン
バシップ関数であって、このうち、図9〜図15は、そ
れぞれ変速機構17の変速段が1速〜7速の車両負荷度
α VLのメンバシップ関数である。また、図18はドライ
バの意思を反映して変速段を補正するためのメンバシッ
プ関数である。また、図19は車速情報Vのメンバシッ
プ関数、図20はエンジン回転数のメンバシップ関数で
ある。
【0073】なお、車両負荷度αVLのメンバシップ関数
のうち、車両負荷度αVL>0でその絶対値が大きい(即
ち、車両負荷度αVLが正に大)というのは、以下のよう
にして定義している。まず、積車状態で走行可能(加速
度0)な最大勾配θを変速段毎に算出し、この勾配θの
登坂路を1段下の変速段で走行した場合の車両負荷度α
VLを計算する。そして、上記の車両負荷度αVLに効率と
して所定値(例えば0.9)を積算して、この結果得ら
れる値を、車両負荷度αVLが正で大きいとするメンバシ
ップ関数の最小値(即ち、適合度0のときの負荷度)と
定義している。そして、適合度0のときの負荷度に所定
値(例えば、1)を加えた値を最大値(即ち、適合度1
のときの負荷度)と定義しているのである。
【0074】次に、上述した走行可能な最大勾配θの算
出方法について説明すると、まず、駆動力算出手段5で
説明した駆動力算出式より、エンジン11の最大トルク
時の車両の駆動力を求める。 F=(T・it・if・η)/R 次に登坂路走行中の車両の抵抗R0 を求める。この抵抗
は、勾配θに応じた勾配抵抗Riと空気抵抗Rlとの和
であるから、 R0 =Ri+Rl=W(sinθ+μcosθ)+λ・
A・V2 となる。但し、Wは車両総重量(gvw),μは転がり
抵抗である。
【0075】そして、走行可能な最大勾配θは、車両の
加速度が正の値を取りうるという条件から、下式からで
求めることができる。 (F−R)/(W+Wr)=0 すなわち、(F−R)/(W+Wr)≧0を満たす登坂
路では、少なくともエンジンの最大トルク発生回転数で
走行可能であり、場合によってはシフトアップが可能で
あることを示している。また、(F−R)/(W+W
r)<0を満たすθの登坂路では、この変速段での走行
は不可能となる。
【0076】このようにして、メンバシップ関数のうち
車両負荷度αVLが正に大であるメンバシップ関数を定義
することで、実際のドライバの判断に近い変速段制御を
行なうことができるようになるのである。ところで、本
装置の最適変速段決定手段1では、min−max合成
重心法を用いたファジイ推論法により目標変速段の補正
が行なわれるようになっているが、ここで、上述のmi
n−max合成重心法について図8(a)〜(c)を用
いて簡単に説明する。 ファジイルール前件部の入力値に対するメンバシップ
関数の適合度を全てのファジイルールについて求める。
【0077】例えば、ある時間tにおける各センサから
の出力をa1(t),a2(t),・・・とすると、図8
(a),(b)に示すように、各ファジイルールR1
2 ,・・・において、各メンバシップ関数から、a
1(t)及びa2(t)に対するメンバシップグレード(適合
度)A1 ,A2 を求める。 次に、各ルール毎に適合度の最小値minを求める。
【0078】すなわち、図8(a)のファジイルールR
1 の前件部においては、a1(t)に対する適合度A1 の方
がa2(t)に対する適合度A2 よりも小さく、したがっ
て、ファジイルールのパラメータがa1(t),a2(t)の2
つのみの場合は、A1 が最小値minとなる。同様に、
図8(b)に示すように、ファジイルールR2 では、a
2(t)に対する適合度A2 が最小値minとなる。 上記最小値minで、後件部のメンバシップ関数を規
定する。
【0079】次に、後件部のメンバシップ関数の適合度
のうち、上記で求めた最小値min以上となる部分を
カットし後件部のメンバシップ関数を規定する。これ
も、図8(a),(b)に示すように、各ファジイルー
ルR1 ,R2 ,・・・毎に行なう。 各ファジイルールで得られたグラフを重ね合わせma
x図形を求める。
【0080】ここでは、図8(c)に示すように、上記
ので得られたグラフ(図形)を重ね合わせて、メンバ
ーシップ関数の最大値を求める。 上記における図形の重心位置を求める。そして、図
8(c)で示すメンバーシップ関数の図形重心C1 を求
めることにより、各ファジイルールR1 ,R2 ,・・・
での適合度に応じた重みづけを行なうことができるので
ある。そして、後件部のメンバシップ関数において、こ
の出力C1 に対応する適合度からドライバの意思を判定
するのである。
【0081】なお、上述の図8(a)〜(c)に示すメ
ンバシップ関数は、min−max合成重心法を説明す
るためのものであり、図9〜図18に示す本実施形態の
メンバシップ関数と必ずしも一致するものではない。一
方、図21に示すように、ファジイルールとしては、R
1 〜R15の15通りのルールが設定されている。このう
ち、R1 〜R10及びR15の各ファジイルールでは、図7
に示す変速マップから求められる目標変速段(即ち、通
常の目標変速段設定手段3で設定される変速段)と現在
の変速段が異なっていても、最適変速段決定手段1で
は、ドライバに変速する意思があまりないものと推定し
て、現在の変速段を保持するように補正信号を出力する
ようになっている。
【0082】以下、R1 〜R10の各ファジイルールにつ
いて説明すると、第1のファジイルールR1 では、車両
負荷度αVL>0でその絶対値が中くらい、且つアクセル
開度VAが大、且つエンジン回転数が中くらい、且つ目
標変速段が現在の変速段よりも大(即ち、目標変速段設
定手段3の変速マップに基づいてシフトアップが指示さ
れた)のときは、最適変速段決定手段1では、車両が登
坂路を走行中であるか、又は積載状態で走行中であると
推定する。そして、この場合は、目標変速段設定手段3
においてシフトアップが指示されたとしても、最適変速
段決定手段1ではドライバにシフトアップの意思がない
と推定して、ギア変速段を現在の状態に保持するように
目標変速段設定手段3からの変速指令信号を補正するの
である。これにより、変速段のシフトアップが抑制され
て、現在の変速段(最適変速段)に保持される。
【0083】ここで、エンジン回転数情報を取り入れて
いるのは、以下の理由による。すなわち、上述のように
登坂路走行中、又は積載状態で走行中であると推定され
たときであっても、エンジントルクに余裕がある場合に
おいてはシフトアップした方が好ましく、自然な走行フ
ィーリングを得ることができる。一方、エンジントルク
に余裕がない場合は、変速段のシフトアップを抑制した
ほうが走行フィーリングが良い。そこで、本装置では、
エンジン回転数をファジイルールに適用しているのであ
り、エンジン回転数が中くらいであれば上述のファジイ
ルールR1 によりシフトアップが抑制され、また、エン
ジントルクに余裕があってエンジン回転数がある程度ま
で上昇すると上述のファジイルールR1 の適用から除外
されてシフトアップが行なわれるのである。
【0084】また、第2のファジイルールR2 では、車
両負荷度αVL>0でその絶対値が中くらい、且つアクセ
ル開度VAが中くらい、且つ目標変速段設定手段3の変
速マップに基づいてシフトアップが指示された場合は、
上記の第1のファジイルールR1 と同様に、最適変速段
決定手段1において車両が登坂路を走行中又は積載状態
で走行中であると推定するが、この場合も最適変速段決
定手段1ではドライバにシフトアップの意思がないと推
定して、ギア変速段を最適変速段としての現在の状態に
保持するのである。
【0085】このように、第1,第2のファジイルール
1 ,R2 では、登坂路の走行時や積載状態で走行時に
おいて、不必要なシフトアップが抑制されドライバビリ
ティが向上するのである。第3のファジイルールR3
は、車両負荷度αVL<0でその絶対値が小、且つアクセ
ル開度VAが小、且つ目標変速段設定手段3の変速マッ
プに基づいてシフトアップが指示されているときは、最
適変速段決定手段1では車両が降坂路を走行中であると
推定する。そして、この場合もドライバにシフトアップ
する意思がないと推定して、目標変速段設定手段3から
の変速指令信号を補正し、ギア変速段を現在の状態に保
持するようになっている。
【0086】第4のファジイルールR4 では、車両負荷
度αVL<0でその絶対値が中くらい、且つアクセル開度
VAが小、且つ目標変速段設定手段3の変速マップに基
づいてシフトアップが指示されているときは、上述の第
3のファジイルールR3 と同様、最適変速段決定手段1
では車両が降坂路を走行中であると推定する。そして、
上述と同様に目標変速段設定手段3からの変速指令信号
を補正し、ギア変速段を現在の状態に保持するようにな
っている。
【0087】このように、上述の第3,第4のファジイ
ルールR3 ,R4 では、降坂路の走行時において不必要
なシフトアップが抑制されることになり、これにより有
効なエンジンブレーキを得ることができるようになる。
したがって、車両の安全性が向上するとともに、ドライ
バビリティも向上するのである。次に、第5のファジイ
ルールR5 について説明すると、この第5のファジイル
ールR5 では、アクセル開度VAが小であって、且つ車
速Vが低い、且つ目標変速段設定手段3の変速マップに
基づいてシフトアップが指示されているときは、最適変
速段決定手段1では車両が渋滞路を走行していると推定
する。この場合、最適変速段決定手段1ではドライバに
シフトアップの意思がないと推定して、ギア変速段を現
在の状態に保持するように目標変速段設定手段3からの
変速指令信号を補正する。これにより、変速段のシフト
アップが抑制されて、最適変速段としての現在の変速段
に保持される。したがって、渋滞路での不要なシフトア
ップが抑制されてドライバビリティが向上するのであ
る。
【0088】第6のファジイルールR6 では、アクセル
開度変化ΔVA<0でその絶対値が大、且つ目標変速段
設定手段3の変速マップに基づいてシフトアップが指示
されているときは、最適変速段決定手段1において車両
がカーブ手前で減速したと推定する。この場合も、ドラ
イバにシフトアップの意思がないと推定して、ギア変速
段を現在の状態に保持するように補正する。したがっ
て、変速段のシフトアップが禁止されて、最適変速段と
しての現在の変速段に保持される。このように第6のフ
ァジイルールR6 では、カーブ手前で減速したときにシ
フトアップするようなことがなくなり、やはり有効なエ
ンジンブレーキを得ることができるようになるのであ
る。
【0089】第7のファジイルールR7 では、アクセル
開度変化ΔVA>0でその絶対値が中くらい、且つ目標
変速段が現在の変速段よりも小(即ち、目標変速段設定
手段3の変速マップに基づいてシフトダウンが指示され
た)のときは、最適変速段決定手段1では、車両がカー
ブ通過後に加速しようとしていると推定する。そして、
この場合は、ドライバにシフトダウンの意思がないと推
定して、ギア変速段を現在の状態に保持するように目標
変速段設定手段3からの変速指令信号を補正するのであ
る。これにより、変速段のシフトダウンが抑制されて、
最適変速段としての現在の変速段に保持されることにな
る。したがって、屈曲路等における頻繁なシフトチェン
ジが抑制され、ドライバビリティが向上するのである。
【0090】第8のファジイルールR8 では、アクセル
開度変化ΔVA>0でその絶対値が小、且つ車速Vが低
く、且つ変速マップに基づいてシフトダウンが指示され
ると、車両を一度減速させた後の再加速であると推定し
て、現在の変速段に保持する。これも、主に渋滞時での
走行を考慮したものであり、このような場合は、変速を
実行してもすぐに減速することが多いからである。
【0091】第9のファジイルールR9 では、アクセル
開度変化ΔVA>0でその絶対値が中くらい、且つ車速
Vが低く、且つ変速マップに基づいてシフトダウンが指
示されると、やはり、渋滞時等に車両を一度減速させた
後の再加速であると推定して、現在の変速段に保持す
る。すなわち、上述の第8,第9のファジイルール
8 ,R9 では、渋滞時等における加速時において、不
必要なシフトダウンを抑制することができ、やはりドラ
イバビリティが向上するのである。また、シフトダウン
を抑制することで燃費の向上も図ることができるという
利点もある。
【0092】第10のファジイルールR10では、補助ブ
レーキ(排気ブレーキやエンジンブレーキ補助装置等)
の作動がONで、且つフットブレーキがOFFで、且つ
変速マップに基づいてシフトダウンが指示されると、車
両を軽く減速させようとしているものと推定して、ギア
変速段を現在の状態に保持するように目標変速段設定手
段3からの変速指令信号を補正する。これにより、変速
段のシフトダウンが抑制されて、現在の変速段(最適変
速段)に保持される。したがって、ドライバの意思に反
するような大きな減速を抑制したり、シフトダウンにと
もなう変速ショックを防止することができ、ドライバビ
リティが向上するのである。
【0093】次に、第11のファジイルールR11〜第1
4のファジイルールR14について説明すると、これらの
ファジイルールでは、図7に示す変速マップに基づいて
設定される変速段と現在の変速段が一致していても、最
適変速段決定手段1では、ドライバに変速する意思ある
ものと推定して、現在の変速段よりも1段低速側の変速
段に変速するように補正信号を出力するようになってい
る。
【0094】すなわち、第11のファジイルールR11
は、車両負荷度αVL>0でその絶対値が大、且つアクセ
ル開度VAが大、且つ目標変速段設定手段3により変速
指示がない(図7に示す変速マップに基づいて設定され
る変速段と現在の変速段が一致している)ときは、最適
変速段決定手段1では、車両が急な登坂路を走行中であ
るか、又は積載状態で走行中であると推定する。そし
て、この場合は、目標変速段設定手段3において変速段
の変更の指令が設定されなかったとしても、最適変速段
決定手段1ではドライバにシフトダウンの意思があると
推定して、ギア変速段を現在から1段低速側にシフトす
るように変速指令信号を補正するのである。これによ
り、変速段が最適変速段にシフトダウンされて、より大
きな駆動トルクを得ることができるようになり、したが
って、急な登坂路の走行や積載状態での走行における加
速性が向上するのである。
【0095】また、第12のファジイルールR12では、
車両負荷度αVL<0でその絶対値が大、且つ補助ブレー
キがON、且つ目標変速段設定手段3により変速指示が
ない場合、最適変速段決定手段1では、車両が急な降坂
路を走行中であると推定する。この場合についても、目
標変速段設定手段3において変速段の変更が指令が設定
されなかったとしても、最適変速段決定手段1ではドラ
イバにシフトダウンの意思があると推定して、やはり、
ギア変速段を現在から1段低速側にシフトするように変
速指令信号を補正するのである。
【0096】次に、第13のファジイルールR13では、
車両負荷度αVL<0でその絶対値が大、且つ補助ブレー
キがON、且つフットブレーキがON、且つ目標変速段
設定手段3により変速指示がない場合、最適変速段決定
手段1では、車両が急な降坂路を走行中であると推定す
る。すなわち、この場合は、上述の、第12のファジイ
ルールR12に加えてドライバがフットブレーキを作動さ
せている場合であり、車両が急な降坂路を走行中である
と推定するのである。したがって、最適変速段決定手段
1では、やはり、ドライバにシフトダウンの意思がある
ものと推定して、ギア変速段を現在から1段低速側にシ
フトするように変速指令信号を補正するのである。
【0097】そして、上述の第12,第13のファジイ
ルールR12,R13では、変速段が最適変速段にシフトダ
ウンされることで、大きなエンジンブレーキを得ること
ができ、フットブレーキの負荷が低減されてより安全性
の高い走行状態とすることができるのである。第14の
ファジイルールR14では、車両負荷度αVL>0でその絶
対値が小、且つアクセル開度VAが中、且つアクセル開
度変化ΔVA>0でその絶対値が大、且つ車速Vが中く
らい、且つ目標変速段設定手段3により変速指示がない
場合は、最適変速段決定手段1では、車両が追い越し加
速を行なおうとしていると推定して、ギア変速段を現在
から1段低速側にシフトするように変速指令信号を補正
するのである。そして、これにより低速段側へのシフト
が実行されて、スムーズな加速を行なうことができるの
である。
【0098】最後に、第15のファジイルールR15につ
いて説明すると、このファジイルールR15では、車両負
荷度αVL>0でその絶対値が大、且つ目標変速段設定手
段3の変速マップに基づいてシフトアップが指示されて
いるときは、第11のファジイルールR11と同様に、最
適変速段決定手段1では、車両が急な登坂路を走行中で
あるか、又は積載状態で走行中であると推定する。
【0099】そして、この場合は、ドライバにシフトア
ップの意思がないと推定して、ギア変速段を現在の状態
に保持するように補正する。したがって、変速段のシフ
トアップが禁止されて、現在の変速段に保持されるので
ある。本発明の一実施形態としての車両用自動変速機の
変速段制御装置は、上述のように構成されているので、
例えば、図22に示すようなフローチャートにしたがっ
て、目標変速段を補正し最適変速段を決定する。
【0100】まず、ステップS1では、エンジントルク
算出手段4のエンジントルク設定手段4Aに設けられた
マップからエンジントルクTを設定する。ここで、エン
ジントルクTは、ガバナ25におけるコントロールラッ
ク23の位置情報SRCとエンジン回転数情報NEとに
基づいて設定される。そして、ステップS1Aに進み、
エンジントルク補正手段4Bで一次遅れ処理を施すこと
で、実際に出力されているエンジントルクを算出する。
なお、このステップS1Aにおける一次遅れ処理は、例
えば図23に示すサブルーチンにより行なわれるが、こ
れについては後述する。
【0101】次に、ステップS2で、車両の駆動力Fを
算出する。車両の駆動力Fは、エンジントルク算出手段
4で求められたエンジントルクT,変速段のギア比it,
終減速ギア比(デファレンシャルギア比)if,動力伝達
効率η及びタイヤ動半径Rに基づいて駆動力算出手段5
で算出される。そして、ステップS3では、車両の空気
抵抗Rlが空気抵抗係数λ,車両の前面投影面積A,車
速Vに基づいて空気抵抗算出手段6で算出される。
【0102】ステップS4では、上述のステップS2で
算出された駆動力情報FとステップS3で算出された空
気抵抗情報Rlとから、直線平坦路空車相当加速度α0
を算出する。この計算は、コントロールユニット71内
の直線平坦路空車相当加速度算出手段7で行なわれる。
そして、ステップS5では、ステップS4で算出された
直線平坦路空車相当加速度情報α0 と車速センサ79か
らの実加速度情報αとに基づいて車両の負荷度情報αVL
を算出する。
【0103】次に、ステップS6で、ステップS1〜S
5で求めた車両負荷度の他、各センサからの情報に基づ
き、上述のファジイルールR1 〜R15により車両の走行
状態を推定するとともにドライバの運転意思を推定す
る。一方、ステップS7では、通常の変速時と同様に、
車速Vとアクセル開度VAとに基づいて走行状態に適し
た目標変速段を設定する。なお、これは目標変速段設定
手段3で算出されるものである。
【0104】そして、ステップS8では、上述のステッ
プS7で得られる目標変速段とステップS6で推定され
たドライバ意思とを比較して、目標変速段への変速指令
を補正する補正信号を設定し、その後リターンする。こ
れにより、目標変速段に対してドライバの意思を反映さ
せた最適変速段が設定されることになる。したがって、
目標変速段設定手段3で現在の走行変速段と異なる目標
変速段が設定されて、シフトダウン又はシフトアップの
指令信号が最適変速段決定手段1に入力された場合であ
っても、ドライバの意思を反映した最適変速段が現在の
走行変速段に該当すると推定した場合は、最適変速段決
定手段1では目標変速段への変速動作を禁止する補正信
号が設定されるのである。これにより、車両は現在の変
速段を保持したまま走行することになり、車両の負荷状
態や道路状況(登坂路,降坂路,カーブ有無,渋滞路
等)に応じた最も適切な変速段で走行することができる
のである。
【0105】また、目標変速段設定手段3で設定された
目標変速段が現在の走行変速段と一致して、変速指令信
号が最適変速段決定手段1に入力されない場合であって
も、ドライバの意思を反映した最適変速段が現在の走行
変速段(ここでは目標変速段)と異なる場合は、最適変
速段決定手段1では変速動作を実行する補正信号が設定
されることになる。これにより、変速機構17では変速
動作が実行され、やはり、車両の負荷状態や道路状況に
応じた最も適切な変速段で走行することができるように
なるのである。
【0106】なお、目標変速段と最適変速段とが一致し
ていれば、当然目標変速段が最適変速段となり、この目
標変速段への変速動作が行なわれることになる。ところ
で、図23に示すサブルーチンについて簡単に説明して
おくと、まずステップSA1において、buffer1 ,buff
er2 に初期値として0を設定する。次にステップSA2
に進んで、定数a,bを値を運転モードに応じて算出す
る。
【0107】そして、ステップSA3では、buffer2 の
値に基づいてbuffer1 の値を設定し、その後ステップS
A4で、buffer1 ,buffer2 に基づいて出力値を算出す
るのである。そして、この後はステップSA3に戻り、
ステップSA3〜SA5を処理を繰り返すのである。本
発明の車両用自動変速機の変速段制御装置では、上述の
ように、機械式の摩擦クラッチ15を有する機械式車両
用自動変速機において、車両負荷情度αVLをパラメータ
として所望のファジイルールにより目標変速段を補正し
て、ドライバの意思を反映した最適変速段を決定するこ
とにより、ドライバビリティを大幅に向上させることが
できるという効果がある。また、これに加えて降坂路等
では積極的にエンジンブレーキを活用することができ、
フットブレーキの負荷を低減させて、安全性の高い走行
状態とすることができる。
【0108】また、本装置では、従来の自動変速機と同
様の変速マップをそなえ、この変速マップで設定された
目標変速段に対して、変速を行なうか否かという簡単な
ルールでドライバの意思を反映させるので、複雑なファ
ジイルールが不要となるという利点がある。また、従来
より車両に設けられているセンサ系からの情報に基づい
てドライバの意思を推定するので、新たなセンサ等を設
ける必要もなく、比較的簡単なファジイルールを設定す
るだけでよいので、変速ソフトが簡素なものとすること
ができる。これにより、コストや重量の増加を招くこと
もないという利点を有している。
【0109】さらには、従来の自動変速機と同様の変速
マップをそなえることで、ファジイ演算が正常に機能し
なくなった場合も、従来の自動変速機と同様の変速操作
が行なわれることになり、通常の走行が可能であるとい
う利点を有している。なお、上述した目標変速段設定手
段3では、アクセル開度情報VAをエンジン負荷情報と
して取り入れるようになっているが、このエンジン負荷
情報としてはアクセル開度情報VAに限られるものでは
なく、他の情報であってもよい。
【0110】また、本実施形態では、min−max合
成重心法を用いたファジイ推論法により最適変速段を決
定するようになっているが、このようなmin−max
重心法以外の代数積−加算重心法などのファジイ推論法
を用いてもよい。さらに、本実施形態では、車両負荷度
算出手段2に車両の走行抵抗としての空気抵抗を算出す
る空気抵抗算出手段6を設けているが、車両走行抵抗の
要素としては、これ以外にも勾配抵抗Ri,自由転動時
の転がり抵抗Rr及びコーナリング抵抗Rc等があり、
車両走行抵抗を空気抵抗Rl,勾配抵抗Ri,自由転動
時の転がり抵抗Rr及びコーナリング抵抗Rcの和とし
て算出してもよい。
【0111】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1記載の本
発明の車両用自動変速機の変速段制御方法によれば、車
両用自動変速機において、車速,エンジン負荷情報に基
づいて設定された目標変速段を、少なくとも車両負荷情
報を有する車両に関する運転情報をパラメータとして、
所望のファジイルールにより、補正して、運転者の意思
を反映した最適変速段を決定し、該最適変速段となるよ
うに該自動変速機を制御するという構成により、運転者
の意思を反映させた自動変速を実現することができると
いう利点がある。また、車両の負荷状態や路面の状況に
応じて、最適な変速段に変速することができるので、ド
ライバビリティが大幅に向上するという利点も有してい
る。
【0112】また、請求項2記載の本発明の車両用自動
変速機の変速段制御装置によれば、車両用自動変速機に
おいて、車両に関する運転情報に基づいて、変速段を決
定し、該変速段となるように該自動変速機を制御する変
速段制御手段をそなえ、該変速段制御手段が、車速,エ
ンジン負荷情報に基づいて目標変速段を設定する目標変
速段設定手段と、該目標変速段設定手段で設定された該
目標変速段を、少なくとも車両負荷情報を有する上記の
車両に関する運転情報をパラメータとして、所望のファ
ジイルールにより、補正して、運転者の意思を反映した
最適変速段を決定するファジイ式最適変速段決定手段と
をそなえるという構成により、運転者の意思を反映させ
た自動変速を実現することができるという利点がある。
また、車両の負荷状態や路面の状況に応じて、最適な変
速段に変速することができるので、ドライバビリティが
大幅に向上するという利点も有している。
【0113】また、請求項3記載の本発明の車両用自動
変速機の変速段制御装置によれば、上記請求項2記載の
構成に加えて、該目標変速段設定手段が、上記の車速,
エンジン負荷情報に基づいて該目標変速段を予め設定し
ているマップ形式の記憶手段であるという構成により、
ファジイ演算が正常に行なわれなくなった場合も、従来
の自動変速機と同様の変速操作が行なうことができ、通
常の走行を行なうことができるという利点がある。
【0114】また、請求項4記載の本発明の車両用自動
変速機の変速段制御装置によれば、上記請求項2記載の
構成に加えて、上記の車両負荷情報を有する車両に関す
る運転情報をパラメータとして提供する手段が、直線平
坦路空車相当加速度情報と実加速度情報との差の情報と
して定義される車両負荷度情報を算出する車両負荷度算
出手段を含んでいるという構成により、車両の負荷から
車両の走行状態を推定できるようになり、変速に運転者
の意思を反映させることができるという利点がある。
【0115】また、請求項5記載の本発明の車両用自動
変速機の変速段制御装置によれば、上記請求項4記載の
構成に加えて、該車両負荷度算出手段が、エンジン出力
指示情報とエンジン回転数情報とからエンジントルク情
報を求めるエンジントルク算出手段と、該エンジントル
ク算出手段で求められた該エンジントルク情報に基づい
て駆動力情報を算出する駆動力算出手段と、実車速情報
から車両の空気抵抗情報を算出する空気抵抗算出手段
と、該駆動力算出手段で算出された該駆動力情報と該空
気抵抗算出手段で算出された該空気抵抗情報とから該直
線平坦路空車相当加速度情報を算出する直線平坦路空車
相当加速度算出手段と、該直線平坦路空車相当加速度算
出手段で算出された該直線平坦路空車相当加速度情報と
該実加速度情報との差から該車両負荷度情報を求める減
算手段とをそなえて構成されることにより、確実に且つ
簡単に車両負荷度を算出することができるという利点が
ある。
【0116】また、請求項6記載の本発明の車両用自動
変速機の変速段制御装置によれば、上記請求項5記載の
構成に加えて、該エンジントルク算出手段が、上記のエ
ンジン出力指示情報とエンジン回転数情報とに基づいて
該エンジントルク情報を予め設定するエンジントルク設
定手段と、該エンジントルク設定手段からのエンジント
ルク情報に対して一次遅れ処理を施して該エンジントル
ク情報を補正するエンジントルク補正手段と、から構成
されることにより、簡単、且つ正確に実際に出力されて
いるエンジントルクを算出することができるという利点
がある。
【0117】また、請求項7記載の本発明の車両用自動
変速機の変速段制御装置によれば、上記請求項2記載の
構成に加えて、該車両に関する運転情報として、該車両
負荷度情報の他に、アクセル開度情報,アクセル開度変
化情報,車速情報,ブレーキ情報が提供されるととも
に、該ファジイ式最適変速段決定手段が、該目標変速段
設定手段で設定された該目標変速段を、上記の車両負荷
度情報,アクセル開度情報,アクセル開度変化情報,車
速情報,ブレーキ情報を含む車両に関する運転情報をパ
ラメータとして、上記ファジイルールにより、補正し
て、該最適変速段を決定するように構成されることによ
り、従来から車両に設けられているセンサ系からの情報
に基づいてドライバの意思を推定することができるとい
う利点がある。したがって、新たなセンサ等を設ける必
要もなく、コストや重量の増加を招くこともないという
利点を有している。また、比較的簡単なファジイルール
を設定するだけでよいので、変速ソフトが簡素なものと
することができるという利点も有している。また、従来
の自動変速機と同様の変速マップをそなえ、この変速マ
ップで設定された目標変速段に対して、変速を行なうか
否かという比較的簡単なルールでドライバの意思を反映
させるので、複雑なファジイルールが不要となるという
利点もある。
【0118】また、請求項8記載の本発明の車両用自動
変速機の変速段制御装置によれば、上記請求項7記載の
構成に加えて、該ファジイ式最適変速段決定手段で実行
される該ファジイルールが、上記車両に関する運転情報
から登坂路走行時又は積車走行時であると推定される時
には、現在の変速段と該目標変速段とが異なっていて
も、該現在の変速段を該目標変速段に優先させるような
ルールとして設定されるという構成により、登坂路の走
行時や積載状態での走行時において、適切な変速段で走
行することができドライバビリティが向上するという利
点がある。
【0119】また、請求項9記載の本発明の車両用自動
変速機の変速段制御装置によれば、上記請求項7記載の
構成に加えて、該ファジイ式最適変速段決定手段で実行
される該ファジイルールが、上記車両に関する運転情報
から降坂路走行時であると推定される時には、該現在の
変速段と該目標変速段とが異なっていても、該現在の変
速段を該目標変速段に優先させるようなルールとして設
定されるという構成により、降坂路の走行時において不
必要なシフトダウンが抑制されるという利点がある。こ
れにより、有効なエンジンブレーキを得ることができる
ようになり、フットブレーキの負荷も減少させることが
できるという利点がある。
【0120】また、請求項10記載の本発明の車両用自
動変速機の変速段制御装置によれば、上記請求項7記載
の構成に加えて、該ファジイ式最適変速段決定手段で実
行される該ファジイルールが、上記車両に関する運転情
報から渋滞路走行時であると推定される時には、該現在
の変速段と該目標変速段とが異なっていても、該現在の
変速段を該目標変速段に優先させるようなルールとして
設定されるという構成により、渋滞路での不要な変速が
抑制されてドライバビリティが向上するという利点があ
る。
【0121】また、請求項11記載の本発明の車両用自
動変速機の変速段制御装置によれば、上記請求項7記載
の構成に加えて、該ファジイ式最適変速段決定手段で実
行される該ファジイルールが、上記車両に関する運転情
報から曲線路進入手前での減速走行時であると推定され
る時には、該現在の変速段と該目標変速段とが異なって
いても、該現在の変速段を該目標変速段に優先させるよ
うなルールとして設定されるという構成により、曲線路
手前で減速したときにシフトアップするようなことがな
くなる。したがって、有効なエンジンブレーキを得るこ
とができ、円滑な減速を行なうことができるという効果
がある。
【0122】また、請求項12記載の本発明の車両用自
動変速機の変速段制御装置によれば、上記請求項7記載
の構成に加えて、該ファジイ式最適変速段決定手段で実
行される該ファジイルールが、上記車両に関する運転情
報から曲線路脱出後の加速走行時であると推定される時
には、該現在の変速段と該目標変速段とが異なっていて
も、該現在の変速段を該目標変速段に優先させるような
ルールとして設定されるという構成により、屈曲路等に
おける頻繁なシフトチェンジが抑制され、ドライバビリ
ティが向上するという利点がある。
【0123】また、請求項13記載の本発明の車両用自
動変速機の変速段制御装置によれば、上記請求項7記載
の構成に加えて、該ファジイ式最適変速段決定手段で実
行される該ファジイルールが、上記車両に関する運転情
報から減速走行後の再加速走行時であると推定される時
には、該現在の変速段と該目標変速段とが異なっていて
も、該現在の変速段を該目標変速段に優先させるような
ルールとして設定されるという構成により、渋滞時等に
おける加速時において、不必要なシフトダウンを抑制す
ることができ、やはりドライバビリティが向上するので
ある。また、シフトダウンを抑制することで燃費の向上
も図ることができるという利点も有している。
【0124】また、請求項14記載の本発明の車両用自
動変速機の変速段制御装置によれば、上記請求項7記載
の構成に加えて、該ファジイ式最適変速段決定手段で実
行される該ファジイルールが、上記車両に関する運転情
報からブレーキ使用による減速走行時であると推定され
る時には、該現在の変速段と該目標変速段とが異なって
いても、該現在の変速段を該目標変速段に優先させるよ
うなルールとして設定されるという構成により、運転者
の意思に反するような大きな減速を抑制することができ
るという利点がある。また、シフトダウンにともなう変
速ショックを防止することができ、やはりドライバビリ
ティが向上するという利点を有している。
【0125】また、請求項15記載の本発明の車両用自
動変速機の変速段制御装置によれば、上記請求項7記載
の構成に加えて、該ファジイ式最適変速段決定手段で実
行される該ファジイルールが、上記車両に関する運転情
報から急な登坂路走行時又は積車走行時であると推定さ
れる時には、該現在の変速段と該目標変速段とが同じで
あっても、シフトダウンさせるようなルールとして設定
されるという構成により、変速段が最適変速段にシフト
ダウンされて、より大きな駆動トルクを得ることができ
るようになる。したがって、急な登坂路の走行や積載状
態での走行における加速性が向上するという利点があ
る。
【0126】また、請求項16記載の本発明の車両用自
動変速機の変速段制御装置によれば、上記請求項7記載
の構成に加えて、該ファジイ式最適変速段決定手段で実
行される該ファジイルールが、上記車両に関する運転情
報から急な降坂路走行時であると推定される時には、該
現在の変速段と該目標変速段とが同じであっても、シフ
トダウンさせるようなルールとして設定されるという構
成により、大きなエンジンブレーキを得ることができ、
これによりフットブレーキの負荷が低減されるという利
点がある。
【0127】また、請求項17記載の本発明の車両用自
動変速機の変速段制御装置によれば、上記請求項7記載
の構成に加えて、該ファジイ式最適変速段決定手段で実
行される該ファジイルールが、上記車両に関する運転情
報から追越し走行時であると推定される時には、該現在
の変速段と該目標変速段とが同じであっても、シフトダ
ウンさせるようなルールとして設定されるという構成に
より、スムーズな加速を行なうことができるという利点
がある。
【0128】さらに、請求項18記載の本発明の車両用
自動変速機の変速段制御装置によれば、上記請求項7記
載の構成に加えて、該ファジイ式最適変速段決定手段で
実行される該ファジイルールが、上記車両に関する運転
情報から急な登坂路走行時又は積車走行時であると推定
された時であって、該現在の変速段と該目標変速段とが
異なっている場合には、該現在の変速段を該目標変速段
に優先させるようなルールとして設定されるという構成
により、変速段の不要なシフトアップが禁止されるの
で、ドライバビリティが向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態としての車両用自動変速機
の変速段制御装置における要部構成を示す模式的なブロ
ック図である。
【図2】本発明の一実施形態としての車両用自動変速機
の変速段制御装置における全体構成を示す模式的な構成
図である。
【図3】本発明の一実施形態としての車両用自動変速機
の変速段制御装置におけるエンジン出力トルクを算出す
るための一次遅れフィルタ(ローパスフィルタ)を示す
制御ブロック図である。
【図4】本発明の一実施形態としての車両用自動変速機
の変速段制御装置における変速制御パラメータとしての
車両負荷度の特性を示す図である。
【図5】本発明の一実施形態としての車両用自動変速機
の変速段制御装置における変速制御パラメータとしての
車両負荷度の特性を示す図である。
【図6】本発明の一実施形態としての車両用自動変速機
の変速段制御装置における変速制御パラメータとしての
車両負荷度の特性を示す図である。
【図7】本発明の一実施形態としての車両用自動変速機
の変速段制御装置における変速マップを示す図である。
【図8】本発明の一実施形態としての車両用自動変速機
の変速段制御装置におけるファジイ推論について説明す
るための図である。
【図9】本発明の一実施形態としての車両用自動変速機
の変速段制御装置におけるメンバシップ関数を示す図で
ある。
【図10】本発明の一実施形態としての車両用自動変速
機の変速段制御装置におけるメンバシップ関数を示す図
である。
【図11】本発明の一実施形態としての車両用自動変速
機の変速段制御装置におけるメンバシップ関数を示す図
である。
【図12】本発明の一実施形態としての車両用自動変速
機の変速段制御装置におけるメンバシップ関数を示す図
である。
【図13】本発明の一実施形態としての車両用自動変速
機の変速段制御装置におけるメンバシップ関数を示す図
である。
【図14】本発明の一実施形態としての車両用自動変速
機の変速段制御装置におけるメンバシップ関数を示す図
である。
【図15】本発明の一実施形態としての車両用自動変速
機の変速段制御装置におけるメンバシップ関数を示す図
である。
【図16】本発明の一実施形態としての車両用自動変速
機の変速段制御装置におけるメンバシップ関数を示す図
である。
【図17】本発明の一実施形態としての車両用自動変速
機の変速段制御装置におけるメンバシップ関数を示す図
である。
【図18】本発明の一実施形態としての車両用自動変速
機の変速段制御装置におけるメンバシップ関数を示す図
である。
【図19】本発明の一実施形態としての車両用自動変速
機の変速段制御装置におけるメンバシップ関数を示す図
である。
【図20】本発明の一実施形態としての車両用自動変速
機の変速段制御装置におけるメンバシップ関数を示す図
である。
【図21】本発明の一実施形態としての車両用自動変速
機の変速段制御装置におけるファジイルールを示す図で
ある。
【図22】本発明の一実施形態としての車両用自動変速
機の変速段制御装置における動作を説明するためのフロ
ーチャートである。
【図23】本発明の一実施形態としての車両用自動変速
機の変速段制御装置におけるエンジン出力トルクを算出
するためのサブルーチンである。
【図24】本発明の一実施形態としての車両用自動変速
機の変速段制御装置におけるシフトレバーのシフトパタ
ーンを示す模式図である。
【図25】本発明の一実施形態としての車両用自動変速
機の変速段制御装置における作動特性を説明するための
図である。
【図26】本発明の一実施形態としての車両用自動変速
機の変速段制御装置におけるクラッチの制御態様を説明
するための図である。
【符号の説明】
1 最適変速段決定手段 2 車両負荷度算出手段 3 目標変速段設定手段 4 エンジントルク算出手段 4A エンジントルク設定手段 4B エンジントルク補正手段 5 駆動力算出手段 6 空気抵抗算出手段 7 直線平坦路空車相当加速度算出手段 8 減算手段 11 エンジン(ディーゼルエンジン) 13 出力軸 15 クラッチ 17 歯車変速機(変速機構) 19 燃料噴射ポンプ入力軸 21 燃料噴射ポンプ(噴射ポンプ) 23 コントロールラック 25 電磁アクチュエータ 27 エンジン回転数センサ 29 フライホイール 31 クラッチ板 33 クラッチ用アクチュエータ(エアシリンダ) 35 クラッチストロークセンサ 37 クラッチタッチセンサ 39 変速機構入力軸 41 クラッチ回転数センサ 43 エア通路 45 逆止弁 47,49 エアタンク 57,59 エアセンサ 55,73,111,X1,X2,Y1,Y2 電磁弁 61 チェンジレバー 63 変速段選択スイッチ 65 ギアシフトユニット(変速段切り換え手段) 67 インジゲータ 69 ブレーキペダル 71 コントロールユニット(変速段制御手段) 75 ギア位置スイッチ(変速段検出センサ) 77 変速機構出力軸 79 車速センサ 81 アクセルペダル 83 A/D変換器 85 アクセルセンサ(アクセル開度センサ) 87 ブレーキセンサ 89 スタータ 91 スタータリレー 93 エンジンコントロールユニット 95 マイクロプロセッサ(CPU) 97 メモリ 99 インターフェイス99(入力出力信号処理回路) 101 インプットポート(入力インタフェース) 103 坂道発進スイッチ 105 一速発進スイッチ(FSSスイッチ) 106 強ブレーキ踏力センサ(BPSセンサ) 107 ホイールブレーキ 109 エアマスタ 113 アウトプットポート(出力インタフェース) 115 エアウォーニングランプ 117 クラッチウォーニングランプ 116 ストップランプスイッチ 120 排気ブレーキオンオフスイッチ 121 エンジンブレーキ補助装置オンオフスイッチ 123 ラック位置検出センサ W 3方向電磁弁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F16H 59:48 59:54 59:66

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両用自動変速機において、 車速,エンジン負荷情報に基づいて設定された目標変速
    段を、少なくとも車両負荷情報を有する車両に関する運
    転情報をパラメータとして、所望のファジイルールによ
    り、補正して、運転者の意思を反映した最適変速段を決
    定し、該最適変速段となるように該自動変速機を制御す
    ることを特徴とする、車両用自動変速機の変速段制御方
    法。
  2. 【請求項2】 車両用自動変速機において、 車両に関する運転情報に基づいて、変速段を決定し、該
    変速段となるように該自動変速機を制御する変速段制御
    手段をそなえ、 該変速段制御手段が、 車速,エンジン負荷情報に基づいて目標変速段を設定す
    る目標変速段設定手段と、 該目標変速段設定手段で設定された該目標変速段を、少
    なくとも車両負荷情報を有する上記の車両に関する運転
    情報をパラメータとして、所望のファジイルールによ
    り、補正して、運転者の意思を反映した最適変速段を決
    定するファジイ式最適変速段決定手段とをそなえている
    ことを特徴とする、車両用自動変速機の変速段制御装
    置。
  3. 【請求項3】 該目標変速段設定手段が、上記の車速,
    エンジン負荷情報に基づいて該目標変速段を予め設定し
    ているマップ形式の記憶手段であることを特徴とする、
    請求項2記載の車両用自動変速機の変速段制御装置。
  4. 【請求項4】 上記の車両負荷情報を有する車両に関す
    る運転情報をパラメータとして提供する手段が、直線平
    坦路空車相当加速度情報と実加速度情報との差の情報と
    して定義される車両負荷度情報を算出する車両負荷度算
    出手段を含んで構成されていることを特徴とする、請求
    項2記載の車両用自動変速機の変速段制御装置。
  5. 【請求項5】 該車両負荷度算出手段が、エンジントル
    ク情報を求めるエンジントルク算出手段と、該エンジン
    トルク算出手段で求められた該エンジントルク情報に基
    づいて駆動力情報を算出する駆動力算出手段と、実車速
    情報から車両の空気抵抗情報を算出する空気抵抗算出手
    段と、該駆動力算出手段で算出された該駆動力情報と該
    空気抵抗算出手段で算出された該空気抵抗情報とから該
    直線平坦路空車相当加速度情報を算出する直線平坦路空
    車相当加速度算出手段と、該直線平坦路空車相当加速度
    算出手段で算出された該直線平坦路空車相当加速度情報
    と該実加速度情報との差から該車両負荷度情報を求める
    減算手段とをそなえて構成されたことを特徴とする、請
    求項4記載の車両用自動変速機の変速段制御装置。
  6. 【請求項6】 該エンジントルク算出手段が、上記のエ
    ンジン出力指示情報とエンジン回転数情報とに基づいて
    該エンジントルク情報を予め設定するエンジントルク設
    定手段と、該エンジントルク設定手段からのエンジント
    ルク情報に対して一次遅れ処理を施して該エンジントル
    ク情報を補正するエンジントルク補正手段と、から構成
    されていることを特徴とする、請求項5記載の車両用自
    動変速機の変速段制御装置。
  7. 【請求項7】 該車両に関する運転情報として、該車両
    負荷度情報の他に、アクセル開度情報,アクセル開度変
    化情報,車速情報,ブレーキ情報が提供されるととも
    に、 該ファジイ式最適変速段決定手段が、該目標変速段設定
    手段で設定された該目標変速段を、上記の車両負荷度情
    報,アクセル開度情報,アクセル開度変化情報,車速情
    報,ブレーキ情報を含む車両に関する運転情報をパラメ
    ータとして、上記ファジイルールにより、補正して、該
    最適変速段を決定するように構成されていることを特徴
    とする、請求項2記載の車両用自動変速機の変速段制御
    装置。
  8. 【請求項8】 該ファジイ式最適変速段決定手段で実行
    される該ファジイルールが、上記車両に関する運転情報
    から登坂路走行時又は積車走行時であると推定される時
    には、現在の変速段と該目標変速段とが異なっていて
    も、該現在の変速段を該目標変速段に優先させるような
    ルールとして設定されていることを特徴とする、請求項
    7記載の車両用自動変速機の変速段制御装置。
  9. 【請求項9】 該ファジイ式最適変速段決定手段で実行
    される該ファジイルールが、上記車両に関する運転情報
    から降坂路走行時であると推定される時には、該現在の
    変速段と該目標変速段とが異なっていても、該現在の変
    速段を該目標変速段に優先させるようなルールとして設
    定されていることを特徴とする、請求項7記載の車両用
    自動変速機の変速段制御装置。
  10. 【請求項10】 該ファジイ式最適変速段決定手段で実
    行される該ファジイルールが、上記車両に関する運転情
    報から渋滞路走行時であると推定される時には、該現在
    の変速段と該目標変速段とが異なっていても、該現在の
    変速段を該目標変速段に優先させるようなルールとして
    設定されていることを特徴とする、請求項7記載の車両
    用自動変速機の変速段制御装置。
  11. 【請求項11】 該ファジイ式最適変速段決定手段で実
    行される該ファジイルールが、上記車両に関する運転情
    報から曲線路進入手前での減速走行時であると推定され
    る時には、該現在の変速段と該目標変速段とが異なって
    いても、該現在の変速段を該目標変速段に優先させるよ
    うなルールとして設定されていることを特徴とする、請
    求項7記載の車両用自動変速機の変速段制御装置。
  12. 【請求項12】 該ファジイ式最適変速段決定手段で実
    行される該ファジイルールが、上記車両に関する運転情
    報から曲線路脱出後の加速走行時であると推定される時
    には、該現在の変速段と該目標変速段とが異なっていて
    も、該現在の変速段を該目標変速段に優先させるような
    ルールとして設定されていることを特徴とする、請求項
    7記載の車両用自動変速機の変速段制御装置。
  13. 【請求項13】 該ファジイ式最適変速段決定手段で実
    行される該ファジイルールが、上記車両に関する運転情
    報から減速走行後の再加速走行時であると推定される時
    には、該現在の変速段と該目標変速段とが異なっていて
    も、該現在の変速段を該目標変速段に優先させるような
    ルールとして設定されていることを特徴とする、請求項
    7記載の車両用自動変速機の変速段制御装置。
  14. 【請求項14】 該ファジイ式最適変速段決定手段で実
    行される該ファジイルールが、上記車両に関する運転情
    報からブレーキ使用による減速走行時であると推定され
    る時には、該現在の変速段と該目標変速段とが異なって
    いても、該現在の変速段を該目標変速段に優先させるよ
    うなルールとして設定されていることを特徴とする、請
    求項7記載の車両用自動変速機の変速段制御装置。
  15. 【請求項15】 該ファジイ式最適変速段決定手段で実
    行される該ファジイルールが、上記車両に関する運転情
    報から急な登坂路走行時又は積車走行時であると推定さ
    れる時には、該現在の変速段と該目標変速段とが同じで
    あっても、シフトダウンさせるようなルールとして設定
    されていることを特徴とする、請求項7記載の車両用自
    動変速機の変速段制御装置。
  16. 【請求項16】 該ファジイ式最適変速段決定手段で実
    行される該ファジイルールが、上記車両に関する運転情
    報から急な降坂路走行時であると推定される時には、該
    現在の変速段と該目標変速段とが同じであっても、シフ
    トダウンさせるようなルールとして設定されていること
    を特徴とする、請求項7記載の車両用自動変速機の変速
    段制御装置。
  17. 【請求項17】 該ファジイ式最適変速段決定手段で実
    行される該ファジイルールが、上記車両に関する運転情
    報から追越し走行時であると推定される時には、該現在
    の変速段と該目標変速段とが同じであっても、シフトダ
    ウンさせるようなルールとして設定されていることを特
    徴とする、請求項7記載の車両用自動変速機の変速段制
    御装置。
  18. 【請求項18】 該ファジイ式最適変速段決定手段で実
    行される該ファジイルールが、上記車両に関する運転情
    報から急な登坂路走行時又は積車走行時であると推定さ
    れた時であって、該現在の変速段と該目標変速段とが異
    なっている場合には、該現在の変速段を該目標変速段に
    優先させるようなルールとして設定されていることを特
    徴とする、請求項7記載の車両用自動変速機の変速段制
    御装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006207727A (ja) * 2005-01-28 2006-08-10 Hino Motors Ltd 車両用自動変速機の制御方法
JP2012515300A (ja) * 2009-01-12 2012-07-05 ルノー・エス・アー・エス ダウンシフトの見込み実行および自動変速機の制御の方法

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