JP2005264773A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】内燃機関のロストルクを精度良く算出し、ひいては信頼性の高いトルク制御を実現する。
【解決手段】基準軸トルク算出部14では、図示トルクTiと基準フリクションロストルクTfbとポンピングロストルクTpとから基準軸トルクTbbを算出する。定常走行軸トルク算出部15では、車速SPDとギア位置Psとエンジン回転数Neとに基づいて定常走行軸トルクTbrを算出する。補正量算出部16では、基準軸トルクTbbと定常走行軸トルクTbrとの差をフリクションロストルク補正量ΔTfとして算出する。そして、フリクションロストルク補正部17では、基準フリクションロストルクTfbをフリクションロストルク補正量ΔTfにより補正してフリクションロストルクTfを算出する。軸トルク算出部18では、図示トルクTi、フリクションロストルクTf、ポンピングロストルクTpにより最終的な軸トルクTbを算出する。
【選択図】 図1
【解決手段】基準軸トルク算出部14では、図示トルクTiと基準フリクションロストルクTfbとポンピングロストルクTpとから基準軸トルクTbbを算出する。定常走行軸トルク算出部15では、車速SPDとギア位置Psとエンジン回転数Neとに基づいて定常走行軸トルクTbrを算出する。補正量算出部16では、基準軸トルクTbbと定常走行軸トルクTbrとの差をフリクションロストルク補正量ΔTfとして算出する。そして、フリクションロストルク補正部17では、基準フリクションロストルクTfbをフリクションロストルク補正量ΔTfにより補正してフリクションロストルクTfを算出する。軸トルク算出部18では、図示トルクTi、フリクションロストルクTf、ポンピングロストルクTpにより最終的な軸トルクTbを算出する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、内燃機関の制御装置に関するものである。
エンジン(内燃機関)で発生するトルクを制御する制御装置として、従来より例えば特許文献1が知られている。特許文献1の駆動トルク制御装置では、エンジン回転数と、エンジンの出力決定要素としてのスロットル開度と、エンジン出力軸トルクとの関係がエンジントルク特性として予め規定されており、その都度のエンジン回転数とスロットル開度とによりエンジン出力軸トルクが算出される。また、自動変速機を構成するトルクコンバータのスリップ比(=タービン回転数/エンジン回転数)と、トルク比(=タービントルク/エンジン出力軸トルク)との関係がトルクコンバータ特性として予め規定されており、その都度のスリップ比からトルク比が算出され、更に該トルク比、エンジン出力軸トルク及びギア比から駆動トルクが算出されるようになっている。またこの場合、トルクコンバータ特性に基づいて算出したトルコン入力軸トルクと前記エンジン出力軸トルクとの偏差に応じてエンジントルク特性が更新され、それによりエンジンの個体差や経時変化分の補正が行われるようになっていた。
ここで、エンジンのトルク演算には、当該エンジンの運転に伴い発生するロストルクを考慮する必要がある。この場合、ロストルクはエンジン運転状態、個体差、経時変化等を要因として変化するが、上記特許文献1の装置では、エンジントルク特性に係数を掛けることにより、ロストルク分を分けることなく一様にトルク補正を行っている。従って、ロストルク補正の過不足が生じ、結果としてトルク制御に悪影響が及ぶおそれがあった。
特開平8−142710号公報
本発明は、内燃機関のロストルクを精度良く算出し、ひいては信頼性の高いトルク制御を実現することができる内燃機関の制御装置を提供することを主たる目的とするものである。
請求項1に記載の発明では、内燃機関の運転状態に基づいて当該内燃機関の出力軸で発生する基準軸トルクが算出される。また、前記基準軸トルク又はそれを反映した基準パラメータと比較するための比較パラメータが少なくとも車速情報を用いて算出され、基準軸トルク又は基準パラメータと比較パラメータとの比較に基づいてロストルクが補正される。
要するに、ロストルクは、内燃機関の運転状態、個体差、経時変化等を要因として変化する。そして、ロストルクの変化に伴い、本来発生させたい基準軸トルクに対して実際の軸トルクが変化する。かかる場合において、実際に発生した軸トルクが車速情報に反映されるため、この車速情報を用いて比較パラメータを算出すれば、基準値と実際値との対比が可能となる。これにより、内燃機関の運転状態、個体差、経時変化等を反映して内燃機関のロストルクを精度良く算出することができる。それ故、信頼性の高いトルク制御の実現が可能となる。また、車速情報を用いて比較パラメータを算出する構成であるため、トルクセンサ等による軸トルクの検出が不要となり、汎用的な構成にて上記の優れた効果を得ることができる。
請求項2に記載の発明では、内燃機関の運転状態に基づいて当該内燃機関で発生すべき図示トルクが算出されると共に、同内燃機関の運転状態に基づいて基準ロストルクが算出される。そして、これら図示トルクと基準ロストルクとから基準軸トルクが算出される。この場合、図示トルクから基準ロストルクを減算することで、基準軸トルクを容易に算出することができる。
請求項3に記載の発明では、所定車速の定常走行時における機関回転数と変速機の変速比とに基づいて前記比較パラメータとしての定常走行軸トルクが算出され、基準軸トルクと定常走行軸トルクとの比較に基づいてロストルクが補正される。この場合、所定車速の定常走行時であれば、基準軸トルクと現実の軸トルク(定常走行軸トルク)との比較が精度良く実施できるため、ロストルクが正確に算出できる。例えば、基準軸トルクと定常走行軸トルクとの差をトルク補正量とし、該トルク補正量によりロストルクを補正すると良い。
変速機の出力軸回転数と車速とには相関があるため、請求項4に記載したように、車速情報として変速機の出力軸回転数を用い、該出力軸回転数に基づいて車両が所定車速の定常走行時であることを判定することも可能である。
請求項5に記載の発明では、基準軸トルク、機関回転数及び変速機の変速比に基づいて前記基準パラメータとしての車両の基準加速度が算出される。また、車速情報に基づいて前記比較パラメータとしての車両の実加速度が算出されると共に、基準加速度と実加速度との比較に基づいてロストルクが補正される。この場合、軸トルクの変化に応じて車両の実加速度が変化するため、ロストルクが正確に算出できる。また本構成では、車両が定常走行状態であることを要件としないため、ロストルクの補正実行条件が緩和され、補正の実行頻度を増やすことができる。例えば、前記基準加速度と前記実加速度との差が大きいほど大きくなるようトルク補正係数を算出し、該トルク補正係数によりロストルクを補正する構成にすると良い。
請求項6に記載の発明では、基準軸トルク、機関回転数及び変速機の変速比に基づいて前記基準パラメータとして変速機の出力軸回転数の基準変化率が算出される。また、車速情報としての変速機の出力軸回転数に基づいて前記比較パラメータとしての出力軸回転数の実変化率が算出されると共に、出力軸回転数の基準変化率と実変化率との比較に基づいてロストルクが補正される。この場合、軸トルクの変化に応じて変速機の出力軸回転数の実変化率が変化するため、ロストルクが正確に算出できる。また、前記請求項5と同様に、車両が定常走行状態であることを要件としないため、ロストルクの補正実行条件が緩和され、補正の実行頻度を増やすことができる。例えば、出力軸回転数の基準変化率と実変化率との差が大きいほど大きくなるようトルク補正係数を算出し、該トルク補正係数によりロストルクを補正する構成にすると良い。
請求項7に記載の発明では、自動変速機がロックアップ状態であることを条件にロストルク補正が実施される。つまり、ロックアップ状態では、内燃機関と自動変速機との間の滑りがなくなるために、機関回転数と車速とがリニアな比例関係となる。かかる状態でロストルクの補正を行う構成とすることで、ロストルクの補正の精度が向上する。例えば、請求項3の構成で言えば、基準軸トルクと定常走行軸トルクとの差が精度良く算出でき、結果としてロストルクの補正の精度が向上する。
内燃機関のロストルクのうち、特にフリクションロストルクは内燃機関の個体差や経時変化等の影響により大きく変化する。故に、請求項8に記載したように、フリクションロストルクを補正する構成とすれば良く、フリクションロストルクの算出精度向上が可能となる。
請求項9に記載したように、補正後のロストルクと基準軸トルクとを用いて最終的に軸トルクを算出する構成では、上記のとおりロストルクの算出精度が向上することから、最終的な軸トルクの算出精度も向上する。
(第1の実施の形態)
以下、本発明を具体化した第1の実施の形態を図面に従って説明する。本実施の形態は、自動車用エンジンの制御システムに適用されるものであり、当該制御システムにおいて電子制御ユニット(以下、ECUという)によりエンジンの軸トルクを精度良く算出する手法について以下に詳述する。周知構成であるため図示は省略するが、車両は、エンジンとエンジンのクランク軸(出力軸)に連結されたトルクコンバータ付き自動変速機とを備えており、エンジンの出力がクランク軸を介して自動変速機に伝達され、更に自動変速機の出力軸の回転が車輪に伝達されることで車両が走行する。軸トルクは、エンジンのクランク軸で発生するトルクを表すものであり、基本的に、図示トルクからロストルク(損失トルク)分を差し引いて求められる。ロストルクとしては主にフリクションロストルクとポンピングロストルクとがある。この場合、フリクションロストルクはエンジン個体差や経時変化等を要因として変化することから、本実施の形態ではその変化分を補正することとしている。
以下、本発明を具体化した第1の実施の形態を図面に従って説明する。本実施の形態は、自動車用エンジンの制御システムに適用されるものであり、当該制御システムにおいて電子制御ユニット(以下、ECUという)によりエンジンの軸トルクを精度良く算出する手法について以下に詳述する。周知構成であるため図示は省略するが、車両は、エンジンとエンジンのクランク軸(出力軸)に連結されたトルクコンバータ付き自動変速機とを備えており、エンジンの出力がクランク軸を介して自動変速機に伝達され、更に自動変速機の出力軸の回転が車輪に伝達されることで車両が走行する。軸トルクは、エンジンのクランク軸で発生するトルクを表すものであり、基本的に、図示トルクからロストルク(損失トルク)分を差し引いて求められる。ロストルクとしては主にフリクションロストルクとポンピングロストルクとがある。この場合、フリクションロストルクはエンジン個体差や経時変化等を要因として変化することから、本実施の形態ではその変化分を補正することとしている。
図1は軸トルク算出に関するECUの機能ブロック図である。なお、図1において、エンジン回転数Ne、吸入空気量Q、吸気管圧力Pm、車速SPD、自動変速機のギア位置Psは、図示しない各種センサにて適宜検出されるものであるが、その検出手法は従前とおりであるためここでは説明を省略する。
図1において、図示トルク算出部11では、例えば図2に示す図示トルクマップを用い、その都度のエンジン回転数Neと吸入空気量Qとに基づいて図示トルクTiを算出する。図2の図示トルクマップでは、エンジン回転数Neが大きいほど、又は吸入空気量Qが大きいほど図示トルクTiが大きくなるような関係が定められている。基準フリクションロストルク算出部12では、例えば図3に示す基準フリクションロストルクマップを用い、前記図示トルク算出部11で算出した図示トルクTiとエンジン回転数Neとに基づいて基準フリクションロストルクTfbを算出する。図3の基準フリクションロストルクマップでは、エンジン回転数Neが大きいほど、又は図示トルクTiが大きいほど基準フリクションロストルクTfbが大きくなるような関係が定められている。
また、ポンピングロストルク算出部13では、図4に示すポンピングロストルクマップを用い、エンジン回転数Neと吸気管圧力Pmとに基づいてポンピングロストルクTpを算出する。図4のポンピングロストルクマップでは、エンジン回転数Neが大きいほど、又は吸気管圧力Pmが大きいほどポンピングロストルクTpが大きくなるような関係が定められている。
基準軸トルク算出部14では、図示トルクTiと基準フリクションロストルクTfbとポンピングロストルクTpとから基準軸トルクTbbを算出する(Tbb=Ti−Tfb−Tp)。
定常走行軸トルク算出部15では、図5に示す定常走行軸トルクマップを用い、その都度の車速SPDとギア位置Psとエンジン回転数Neとに基づいて定常走行軸トルクTbrを算出する。図5の定常走行軸トルクマップでは、例えば1段〜4段のギア位置毎にエンジン回転数Neに対応するトルク特性が定められており、そのトルク特性に基づいて定常走行軸トルクTbrが算出される。
また、補正量算出部16では、前記算出した基準軸トルクTbbと定常走行軸トルクTbrとの差をフリクションロストルク補正量ΔTfとして算出する(ΔTf=Tbr−Tbb)。そして、フリクションロストルク補正部17では、前記基準フリクションロストルクTfbをフリクションロストルク補正量ΔTfにより補正してフリクションロストルクTfを算出する(Tf=Tfb+ΔTf)。軸トルク算出部18では、図示トルク算出部11、フリクションロストルク補正部17及びポンピングロストルク算出部13でそれぞれ算出した図示トルクTi、フリクションロストルクTf、ポンピングロストルクTpにより最終的な軸トルクTbを算出する(Tb=Ti−Tf−Tp)。上記図1の構成において、基準軸トルク算出部14が「基準軸トルク算出手段」に、定常走行軸トルク算出部15が「比較パラメータ算出手段」に、フリクションロストルク補正部17が「ロストルク補正手段」に、それぞれ相当する。
図6は、ECUにより実行される軸トルクの算出処理を示すフローチャートであり、本処理は例えば所定の時間周期で起動される。
図6において、ステップS101では、エンジン回転数Ne、吸入空気量Q、吸気管圧力Pmといったエンジン運転状態や、自動変速機のギア位置Ps、車速SPDを読み込む。また、ステップS102では、図示トルクTi、基準フリクションロストルクTfb及びポンピングロストルクTpを算出すると共に、これら各トルク値により基準軸トルクTbbを算出する。なお、各トルク値の算出手順は前記図1で説明したとおりである。
その後、ステップS103では、自動変速機がロックアップ状態であるか否かを判別し、続くステップS104では、車両が所定車速での定常走行状態であるか否かを判別する。定常走行状態であることの条件には、例えば、(イ)アクセル操作量がほぼ一定で安定していること、(ロ)車速がほぼ一定であること、(ハ)車両が平地を走行中であること等が含まれ、これらが全て満たされる場合に定常走行状態であると判別される。
ロックアップ条件、定常走行条件が何れも成立すると、ステップS105で定常走行軸トルクTbrを算出し、続くステップS106で基準軸トルクTbbと定常走行軸トルクTbrとの差からフリクションロストルク補正量ΔTfを算出する(ΔTf=Tbr−Tbb)。そしてその後、ステップS108では、基準フリクションロストルクTfbとフリクションロストルク補正量ΔTfとから最終的なフリクションロストルクTfを算出する(Tf=Tfb+ΔTf)。更にステップS109では、図示トルクTi、フリクションロストルクTf及びポンピングロストルクTpにより最終的な軸トルクTbを算出する(Tb=Ti−Tf−Tp)。
一方、ロックアップ条件、定常走行条件の少なくとも一方が不成立であれば、ステップS107でフリクションロストルク補正量ΔTfを0とする。そしてその後、最終的なフリクションロストルクTfと軸トルクTbとを算出する(ステップS108,S109)。この場合、ΔTf=0であるためフリクションロストルク補正は実施されない。
以上詳述した本実施の形態によれば、以下の優れた効果が得られる。
所定車速の定常走行時において比較パラメータとしての定常走行軸トルクTbrを算出し、基準軸トルクTbbと定常走行軸トルクTbrとの比較に基づいてフリクションロストルクの補正を実施する構成とした。この場合、所定車速の定常走行時であれば、基準軸トルクTbbと現実の軸トルク(定常走行軸トルクTbr)との比較が精度良く実施できるため、フリクションロストルクが正確に算出できる。つまり、エンジン運転状態、エンジン個体差、経時変化等を反映してフリクションロストルクを精度良く算出することができる。そして、フリクションロストルクの算出精度が向上することにより、最終的な軸トルクの算出精度が向上し、信頼性の高いトルク制御の実現が可能となる。例えば、自動変速機の変速時やエアコンのON/OFF切替時などにおいてトルクショック低減を図ることができ、ドライバビリティが改善できる。
また、車速情報を用いて比較パラメータとしての定常走行軸トルクTbrを算出し、その定常走行軸トルクTbrに基づいてフリクションロストルクの補正を行う構成であるため、トルクセンサ等による軸トルクの検出が不要となる。つまり、ハードウエアの構成変更を必要としない。故に、汎用的な構成にて上記の優れた効果を得ることができる。
自動変速機がロックアップ状態であることを条件にフリクションロストルクの補正を実施するため、基準軸トルクTbbと定常走行軸トルクTbrとの差が精度良く算出でき、結果としてフリクションロストルクの補正の精度が向上する。
(第2の実施の形態)
次に、第2の実施の形態について説明する。図7は、本実施の形態における軸トルク算出に関するECUの機能ブロック図である。前記図1との違いを説明する。図7の構成では、基準軸トルク算出部14で算出された基準軸トルクTbbが基準加速度算出部21に入力される。基準加速度算出部21では、図8に示す基準加速度マップを用い、その都度のギア位置Psとエンジン回転数Neと基準軸トルクTbbとに基づいて基準加速度Gbを算出する。図8の基準加速度マップでは、例えば1段〜4段のギア位置毎にエンジン回転数Neと基準軸トルクTbbとに応じて基準加速度Gbの特性が定められており、その加速度特性に基づいて基準加速度Gbが算出される。なお、同マップでは図の特性線Lよりも上側が加速領域、下側が減速領域となっている。実加速度算出部22では、車速SPDの変化に基づいて車両の実加速度Grを算出する。この実加速度算出部22が「比較パラメータ算出手段」に相当する。
次に、第2の実施の形態について説明する。図7は、本実施の形態における軸トルク算出に関するECUの機能ブロック図である。前記図1との違いを説明する。図7の構成では、基準軸トルク算出部14で算出された基準軸トルクTbbが基準加速度算出部21に入力される。基準加速度算出部21では、図8に示す基準加速度マップを用い、その都度のギア位置Psとエンジン回転数Neと基準軸トルクTbbとに基づいて基準加速度Gbを算出する。図8の基準加速度マップでは、例えば1段〜4段のギア位置毎にエンジン回転数Neと基準軸トルクTbbとに応じて基準加速度Gbの特性が定められており、その加速度特性に基づいて基準加速度Gbが算出される。なお、同マップでは図の特性線Lよりも上側が加速領域、下側が減速領域となっている。実加速度算出部22では、車速SPDの変化に基づいて車両の実加速度Grを算出する。この実加速度算出部22が「比較パラメータ算出手段」に相当する。
また、補正係数算出部23では、前記算出した基準加速度Gbと実加速度Grとの偏差ΔG(=Gr−Gb)に基づいてフリクションロストルク補正係数Kfを算出する。このとき、例えば図9の関係を用いて補正係数Kfを算出する。そして、フリクションロストルク補正部17では、前記基準フリクションロストルクTfbをフリクションロストルク補正係数Kfにより補正してフリクションロストルクTfを算出する(Tf=Kf×Tfb)。
図10は、ECUにより実行される軸トルクの算出処理を示すフローチャートである。これは、前記図6に置き換えて実行されるものであり、図6と同じ処理については同じステップ番号を付すと共に説明を簡略化する。
図10において、ステップS101〜S109では、前述したようにロックアップ状態で且つ車両の定常走行状態であることを条件に定常走行軸トルクTbrの算出、フリクションロストルク補正量ΔTfの算出を行い、更にフリクションロストルク補正量ΔTfを用いて最終的なフリクションロストルクTfを算出している。また、非ロックアップ状態では、フリクションロストルク補正を実施しないようにしている。
また、ステップS201〜S203は本実施の形態の追加部分であり、ロックアップ状態ではあるが定常走行状態でない場合において、ステップS201では、基準加速度Gbを算出し、ステップS202では、フリクションロストルク補正係数Kfを算出する。ステップS203では、基準フリクションロストルクTfbとフリクションロストルク補正係数Kfとから最終的なフリクションロストルクTfを算出する(Tf=Kf×Tfb)。
以上第2の実施の形態によれば、基準パラメータとしての車両の基準加速度Gbと比較パラメータとしての車両の実加速度Grとを算出し、これらの加速度偏差ΔGに基づいてフリクションロストルクの補正を実施する構成とした。この場合、エンジン軸トルクの変化に応じて車両の実加速度Grが変化するため、フリクションロストルクが正確に算出できる。
また本構成では、前記第1の実施の形態とは異なり、車両が定常走行状態でない場合にもフリクションロストルクの補正が実施できる。つまり、フリクションロストルクの補正実行条件が緩和され、補正の実行頻度を増やすことができる。
なお、本発明は上記実施の形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施しても良い。
車速情報として、車速SPDに代えて、変速機の出力軸回転数を用いることも可能である。かかる場合、前記第1の実施の形態のように、所定車速の定常走行時における定常走行軸トルクTbrと基準軸トルクTbbとの比較に基づいてフリクションロストルクの補正を実施する構成では、変速機の出力軸回転数に基づいて車両が所定車速の定常走行時であることを判定し、その定常走行時において定常走行軸トルクTbrを算出する。
また、第2の実施の形態において車速SPDに代えて変速機の出力軸回転数を用いる場合には、基準パラメータとして基準加速度Gbに代えて出力軸回転数の基準変化率を算出すると共に、比較パラメータとして実加速度Grに代えて出力軸回転数の実変化率を算出し、これら出力軸回転数の基準変化率と実変化率との比較に基づいてフリクションロストルクの補正を実施する。この場合、出力軸回転数の基準変化率と実変化率との差が大きいほど大きくなるようトルク補正係数を算出し、該トルク補正係数によりフリクションロストルクを補正する構成にすると良い。
前記図10の軸トルク算出処理では、車両が定常走行状態であるか否かに応じて、軸トルクの偏差に基づくフリクションロストルクの補正(ステップS105〜S108)と、車両加速度の偏差に基づくフリクションロストルクの補正(ステップS201〜S203)とを選択的に実施したが、これを変更し、定常走行状態か否かにかかわらず常に後者の補正(車両加速度の偏差に基づく補正)を実施する構成としても良い。
フリクションロストルク補正量ΔTf(又はフリクションロストルク補正係数Kf)を学習値としてバックアップ用メモリ等に記憶保持し、この学習値を用いてフリクションロストルクの補正を実施する構成としても良い。
上記実施の形態では、フリクションロストルクTfについて補正を実施したが、フリクションロストルクとポンピングロストルクとを合わせたロストルクについて補正を実施する構成としても良い。
上記実施の形態では、トルクコンバータ付き自動変速機を搭載した車両への適用例を説明したが、手動式の変速機を搭載した車両にも本発明が適用できる。つまり、本発明では変速機のトルクコンバータ特性等、変速機の特性を使わずにトルク補正を実施する構成としているため、種類を問わず如何なる変速機を搭載した車両についても本発明の適用が可能となる。
14…基準軸トルク算出部、15…定常走行軸トルク算出部、16…補正量算出部、17…フリクションロストルク補正部、21…基準加速度算出部、22…実加速度算出部、23…補正係数算出部。
Claims (9)
- 車両に搭載された内燃機関の運転時に発生するロストルクを算出する内燃機関の制御装置において、
前記内燃機関の運転状態に基づいて当該内燃機関の出力軸で発生する基準軸トルクを算出する基準軸トルク算出手段と、
前記基準軸トルク又はそれを反映した基準パラメータと比較するための比較パラメータを少なくとも車速情報を用いて算出する比較パラメータ算出手段と、
前記基準軸トルク又は基準パラメータと前記比較パラメータとの比較に基づいて前記ロストルクを補正するロストルク補正手段と、
を備えたことを特徴とする内燃機関の制御装置。 - 内燃機関の運転状態に基づいて当該内燃機関で発生すべき図示トルクを算出する手段と、同内燃機関の運転状態に基づいて基準ロストルクを算出する手段とを備え、前記基準軸トルク算出手段は、前記図示トルクと前記基準ロストルクとから前記基準軸トルクを算出する請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
- 前記比較パラメータ算出手段は、所定車速の定常走行時における機関回転数と変速機の変速比とに基づいて前記比較パラメータとしての定常走行軸トルクを算出し、前記ロストルク補正手段は、前記基準軸トルクと前記定常走行軸トルクとの比較に基づいて前記ロストルクを補正する請求項1又は2に記載の内燃機関の制御装置。
- 前記車速情報として変速機の出力軸回転数を用い、該出力軸回転数に基づいて車両が所定車速の定常走行時であることを判定する請求項3に記載の内燃機関の制御装置。
- 前記基準軸トルク、機関回転数及び変速機の変速比に基づいて前記基準パラメータとしての車両の基準加速度を算出する手段を備え、前記比較パラメータ算出手段は、前記車速情報に基づいて前記比較パラメータとしての車両の実加速度を算出する一方、前記ロストルク補正手段は、前記基準加速度と前記実加速度との比較に基づいて前記ロストルクを補正する請求項1又は2に記載の内燃機関の制御装置。
- 前記基準軸トルク、機関回転数及び変速機の変速比に基づいて前記基準パラメータとして変速機の出力軸回転数の基準変化率を算出する手段を備え、前記比較パラメータ算出手段は、前記車速情報としての変速機の出力軸回転数に基づいて前記比較パラメータとしての出力軸回転数の実変化率を算出する一方、前記ロストルク補正手段は、前記出力軸回転数の基準変化率と実変化率との比較に基づいて前記ロストルクを補正する請求項1又は2に記載の内燃機関の制御装置。
- ロックアップ機能を具備する自動変速機を搭載した車両に適用され、前記ロストルク補正手段は、前記自動変速機がロックアップ状態であることを条件にロストルク補正を実施する請求項1乃至6の何れかに記載の内燃機関の制御装置。
- 前記ロストルクとして内燃機関の機械摩擦損失分であるフリクションロストルクを算出する手段を備え、前記ロストルク補正手段は、前記フリクションロストルクを補正する請求項1乃至7の何れかに記載の内燃機関の制御装置。
- 前記補正後のロストルクと前記基準軸トルクとを用いて最終的に軸トルクを算出する請求項1乃至8の何れかに記載の内燃機関の制御装置。
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JP2004075620A JP2005264773A (ja) | 2004-03-17 | 2004-03-17 | 内燃機関の制御装置 |
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JP2004075620A JP2005264773A (ja) | 2004-03-17 | 2004-03-17 | 内燃機関の制御装置 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006232167A (ja) * | 2005-02-25 | 2006-09-07 | Toyota Motor Corp | 車両の抵抗推定装置 |
JP2008025375A (ja) * | 2006-07-18 | 2008-02-07 | Toyota Motor Corp | 車両の始動制御装置 |
KR20140048568A (ko) * | 2012-10-16 | 2014-04-24 | 콘티넨탈 오토모티브 시스템 주식회사 | 변속기의 입력축 토크 도출 방법 및 장치 |
-
2004
- 2004-03-17 JP JP2004075620A patent/JP2005264773A/ja not_active Withdrawn
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006232167A (ja) * | 2005-02-25 | 2006-09-07 | Toyota Motor Corp | 車両の抵抗推定装置 |
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