JP2006206384A - 非可逆回路素子用セラミック材料及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 1GHz以上のマイクロ波領域で好適な低い磁気共鳴半値幅(ΔH)を示す非可逆回路素子用セラミック材料の提供。
【解決手段】 Ni−Zn−Mnフェライトに、その飽和磁化との関連において特定される、有意に磁気共鳴半値幅(ΔH)の低下を生じさせる量のジルコニウムを添加する。
【選択図】 なし
【解決手段】 Ni−Zn−Mnフェライトに、その飽和磁化との関連において特定される、有意に磁気共鳴半値幅(ΔH)の低下を生じさせる量のジルコニウムを添加する。
【選択図】 なし
Description
本発明は、非可逆回路素子用セラミック材料、特にマイクロ波用アイソレータ、サーキュレータ等に好適に適用することができるセラミック材料及びその製造方法に関する。
従来より、多様な組成を有するセラミックスまたはフェライト材料がそれぞれの特性によって種々な電子部品に適用されている。近年の電子機器の目覚しい発展に伴い、電子部品の小型化、軽量化等の要請が高く、セラミック材料においてはその電気特性のますますの改良が求められている。このような状況下において、セラミックスまたはフェライト材料の電気特性の改良を企図する多くの提案がなされているが、それらには例えば次のようなものがある。
Fe、Mn、Znをフェライトの主成分し、PおよびCrの含有量がそれぞれ20ppm以下および50ppm以下である平均0.1μm以下の粒径を持つソフトフェライト原料紛の製造方法であって、塩化亜鉛と塩化鉄または塩化マンガンとを特定のモル比で含む混合溶液を特定のサイズの液滴として炉内に噴霧し、急冷する方法が開示されている。この方法によれば、高周波、特にMHz領域での電力損失に優れたソフトフェライトコアを安価に製造することができる、と記載されている。(特許文献1参照。)
磁気フェライトを含有する第1の分散相と、鉛(II)酸化物、ビスマス(III)酸化物および、任意的に、硼素(III)酸化物からなる電気絶縁物質を含有する本質的連続相とを有する磁気誘電セラミック複合材料が開示されている。このセラミック複合材料は、高い初透磁率および1〜200MHzの高い臨界周波数f0を持つ周波数選択素子および広帯域送信機に特に適している、と記載されている。(特許文献2参照。)
主成分であるFe2O3、NiO、ZnO、CuOの100モル%に対して所定のモル%のPbO、H3BO3のうち少なくとも1種類、或いはBi2O3、およびSiO2、Cr2O3、Al2O3、SnO2、WO3のうち少なくとも1種類を添加したフェライト焼結体が開示されている。このフェライト焼結体は、飽和磁束密度が高く、かつ初透磁率の温度係数の小さい特徴を備えるチップインダクタ用のフェライト焼結体である、とされている。(特許文献3参照。)
従来の技術においては、MHz領域での電気特性の改良が示されているに過ぎず、1GHz以上のマイクロ波領域での電気特性の改良についての提案はなされていない。
特開平7−109121号明細書
特開平9−501397号明細書
特開平9−306716号明細書
1GHz以上のマイクロ波領域で動作される非可逆回路素子用セラミック材料において、磁気共鳴半値幅(ΔH)は飽和磁化(Ms)と共にその材料の回路素子への適用の適否を決定する重要な電磁気特性である。
しかしながら、今まで、3000G(ガウス)以上の高いMsを持ち、1GHz以上のマイクロ波領域で動作される非可逆回路素子用セラミック材料においては、良好なΔHの得られる材料は見出されていなかった。セラミックスではない単結晶材料では良好なΔH、すなわち、低いΔHが得られているが、単結晶材料はコストの面から実用化が非常に困難である。
したがって、本発明は、非可逆回路素子用セラミック材料において低いΔHを達成することによって、低損失な非可逆回路素子を実現することを目的とするものである。
上記課題を達成するための本発明は、その一態様において、Ni−Zn−Mnフェライトに、Zrが、該フェライトの磁気共鳴半値幅(ΔH)の有意な低下を生じさせる量において添加されていることを特徴とする非可逆回路素子用セラミック材料である。
さらに、本発明は、もう一つの態様において、前記非可逆回路素子用セラミック材料の製造方法であって、Fe2O3、NiO、ZnOおよびMnOを所定の割合において含む混合物に所定量のZrO2を添加し、ボールミルを用いて湿式混合する工程、得られた混合物を仮焼きして反応物を得る工程、得られた反応物をボールミルを用いて粉砕する工程、該粉砕物を乾燥する工程、バインダを加えて所望の形状に加圧成形する工程、および該成形物を焼成する工程を含む製造方法である。
さらにまた、本発明は、別の態様において、前記非可逆回路素子用セラミック材料を用いて製造された非可逆回路素子、特に、アイソレータまたはサーキュレータである。
本発明によれば、他の電気特性および温度特性の低下を来たすことなしに、非可逆回路素子用セラミック材料の低い磁気共鳴半値幅(ΔH)を得ることができ、したがって、このセラミック材料を用いて、アイソレータまたはサーキュレータ等の低損失な非可逆回路素子を実現することができる。
本発明の非可逆回路素子用セラミック材料は、ジルコニウム(Zr)を添加することによって達成された低い磁気共鳴半値幅(ΔH)を有するNi−Zn−Mn系フェライトである。
Ni−Zn−Mn系フェライトの磁気共鳴半値幅(ΔH)を有意に低下させるジルコニウム(Zr)の添加量の範囲は、該フェライトの飽和磁化(Ms)によって異なってくる。図1に示されるとおり、飽和磁化が約4000ガウス付近である場合には、その添加量の範囲は約50〜1900ppm(ジルコニア(ZrO2)への換算値、以下同様)であり、また飽和磁化が約5000ガウス付近では、その添加量の範囲は約300〜3700ppmである。
飽和磁化が約4000ガウス付近である場合において、ジルコニウムの添加量が50ppm未満ではΔHの低下は不十分である。また、飽和磁化が約5000ガウス付近である場合においては、添加量が300ppm未満ではΔHの低下は不十分である。ジルコニアの添加の効果は、飽和磁化が約4000ガウス付近では、約100〜1500ppmの範囲で、そして飽和磁化が約5000ガウス付近では、約300〜2500ppmの範囲で最も顕著に現れる。ここで、飽和磁化が約4000ガウスとは、測定の誤差を加味して、3800〜4300ガウス程度を示し、また飽和磁化が約5000ガウスとは、4850〜5200ガウス程度を示す。
本発明において使用されるNi−Zn−Mnフェライトは、アイソレータ、サーキュレータ等の不可逆回路素子として一般的に使用されているフェライトであり、好ましくは、酸化鉄(Fe2O3)、酸化ニッケル(NiO)、酸化亜鉛(ZnO)および酸化マンガン(MnO)をそれぞれ65wt%<Fe2O3<75wt%、27wt%<NiO<35wt%、0wt%<ZnO<14wt%および0wt%<MnO<2wt%の範囲で含む。
本発明の不可逆回路素子用セラミック材料は、原料の秤量、秤量された原料の混合、仮焼、粉砕、造粒、成形、および加工の各工程を含む公知の方法によって製造することができる。
(a)原料の秤量
酸化鉄(Fe2O3)、酸化ニッケル(NiO)、酸化亜鉛(ZnO)および炭酸マンガン(MnCO3)それぞれの所定量を秤量する。各金属は酸化物に限らず、水酸化物または炭酸塩等の塩類であってもよい。各酸化物の量を、所望の電気特性を有するフェライトの各成分のモル比に合わせて調整する。例えば、一定の範囲でZn/Niのモル比を高くすると、高い飽和磁化(Ms)が得られる。秤量した酸化物の総量に対して50〜1500ppmのZrO2を添加する。
酸化鉄(Fe2O3)、酸化ニッケル(NiO)、酸化亜鉛(ZnO)および炭酸マンガン(MnCO3)それぞれの所定量を秤量する。各金属は酸化物に限らず、水酸化物または炭酸塩等の塩類であってもよい。各酸化物の量を、所望の電気特性を有するフェライトの各成分のモル比に合わせて調整する。例えば、一定の範囲でZn/Niのモル比を高くすると、高い飽和磁化(Ms)が得られる。秤量した酸化物の総量に対して50〜1500ppmのZrO2を添加する。
(b)混合
上記で秤量した各酸化物を、一般的には、ボールミルを使用して湿式混合する。湿式混合は、ボールミル内に投入する原料の重量の約1.5倍の水を加えて10〜20時間行う。
ボールミルでは一般的に鉄鋼球が使用されるが、本混合工程および/または下記の粉砕工程においては、鉄鋼球の代わりにジルコニアボールを使用することができ、この場合には、上記原料の秤量工程においてZrO2の添加を行うことなしに、ジルコニアボールからのZrO2によってその添加量を充たすことができる。粉砕条件によって違いはあるが、20時間の混合で500〜1000ppmの添加を行うことができる。
上記で秤量した各酸化物を、一般的には、ボールミルを使用して湿式混合する。湿式混合は、ボールミル内に投入する原料の重量の約1.5倍の水を加えて10〜20時間行う。
ボールミルでは一般的に鉄鋼球が使用されるが、本混合工程および/または下記の粉砕工程においては、鉄鋼球の代わりにジルコニアボールを使用することができ、この場合には、上記原料の秤量工程においてZrO2の添加を行うことなしに、ジルコニアボールからのZrO2によってその添加量を充たすことができる。粉砕条件によって違いはあるが、20時間の混合で500〜1000ppmの添加を行うことができる。
(c)仮焼
原料金属酸化物の混合物をボールミルから出し、乾燥機で乾燥した後、炉に入れて通常1000℃前後の温度で仮焼を行う。この仮焼は、原料混合物を化学反応によってフェライト相にするために行われる。
原料金属酸化物の混合物をボールミルから出し、乾燥機で乾燥した後、炉に入れて通常1000℃前後の温度で仮焼を行う。この仮焼は、原料混合物を化学反応によってフェライト相にするために行われる。
(d)粉砕
仮焼によって生成した塊状のフェライトをクラッシャーやアトマイザー等を用いて予備粉砕した後、ボールミルを用いて10〜20時間本粉砕を行う。粉砕によって得られた粒子は約1μm程度である。
仮焼によって生成した塊状のフェライトをクラッシャーやアトマイザー等を用いて予備粉砕した後、ボールミルを用いて10〜20時間本粉砕を行う。粉砕によって得られた粒子は約1μm程度である。
(e)造粒(顆粒化)
ボールミルで粉砕されたスラリー状の材料を乾燥機で乾燥させた後、適量の水とポリビニリアルコール等のバインダを加え、らいかい機などで混練する。混練した材料を、圧力をかけながら金属メッシュに通して造粒し、100〜200μmの粒度に顆粒化する。
ボールミルで粉砕されたスラリー状の材料を乾燥機で乾燥させた後、適量の水とポリビニリアルコール等のバインダを加え、らいかい機などで混練する。混練した材料を、圧力をかけながら金属メッシュに通して造粒し、100〜200μmの粒度に顆粒化する。
(f)成形
顆粒を金型に充填し、加圧圧縮して所望の形状に成形する。加圧力は顆粒の性質にもよるが、通常1t/cm2程度である。
顆粒を金型に充填し、加圧圧縮して所望の形状に成形する。加圧力は顆粒の性質にもよるが、通常1t/cm2程度である。
(g)焼成
成形体を焼成し、各フェライト粒子を焼結させる(セラミック焼結体)。1200〜1300℃程度に昇温し、この温度で約10時間焼成した後、室温まで放冷する。炉内雰囲気は酸素雰囲気が好ましいとされるが、大気中であってもよい。
成形体を焼成し、各フェライト粒子を焼結させる(セラミック焼結体)。1200〜1300℃程度に昇温し、この温度で約10時間焼成した後、室温まで放冷する。炉内雰囲気は酸素雰囲気が好ましいとされるが、大気中であってもよい。
(h)加工
焼成体の所期の寸法、形状等からの狂いを加工工程によって修正する。焼成体の加工には研削、スライシング、ラッピング、ポリッシング等の手段が要求される面精度に合わせて使用される。
以上の方法によって、本発明の不可逆回路素子用セラミック材料を製造することができるが、当然のこととして、他の公知の手段を用いて種々な変更が可能である。
焼成体の所期の寸法、形状等からの狂いを加工工程によって修正する。焼成体の加工には研削、スライシング、ラッピング、ポリッシング等の手段が要求される面精度に合わせて使用される。
以上の方法によって、本発明の不可逆回路素子用セラミック材料を製造することができるが、当然のこととして、他の公知の手段を用いて種々な変更が可能である。
以下、実施例によって本発明をより具体的に説明するが、それらの実施例はあくまでも本発明の例示であり、本発明はそれらに限定されるものではない。
<飽和磁化(Ms)の測定>
測定方法: VSM(振動試料磁力計)法によって試料の飽和磁化を測定した。
試料の調製: セラミック焼結体を円柱状(直径:6mm;高さ:2mm)に加工した。高さ加工はバーチカル研磨機で、側面加工はセンタレス外周研磨加工機で行った。
<磁気共鳴半値幅(ΔH)の測定>
測定方法: “JIS C 2565”の磁気共鳴半値幅測定に準じて測定した。
試料の調製: セラミック焼結体をボンド法によって直径1mmの球状に加工した。
<密度の測定>
アルキメデス法によって測定した。
<飽和磁化(Ms)の測定>
測定方法: VSM(振動試料磁力計)法によって試料の飽和磁化を測定した。
試料の調製: セラミック焼結体を円柱状(直径:6mm;高さ:2mm)に加工した。高さ加工はバーチカル研磨機で、側面加工はセンタレス外周研磨加工機で行った。
<磁気共鳴半値幅(ΔH)の測定>
測定方法: “JIS C 2565”の磁気共鳴半値幅測定に準じて測定した。
試料の調製: セラミック焼結体をボンド法によって直径1mmの球状に加工した。
<密度の測定>
アルキメデス法によって測定した。
実施例1〜7
酸化鉄(Fe2O3)、酸化ニッケル(NiO)、酸化亜鉛(ZnO)および炭酸マンガン(MnCO3)をそれぞれ68wt%、26wt%、5wt%および1wt%含む粉末原料200gにZrO2を50〜1500ppmの範囲において添加し、1Lのボールミルに入れて15時間湿式混合した。得られた混合物を大気中950℃で2時間仮焼し、反応物を得た。この反応物を仮焼炉から取り出し、1Lのボールミルに入れて15時間粉砕した。この粉砕物を乾燥機で乾燥させた後、バインダとしてPVA(ポリビニルアルコール)6%水溶液を10wt%添加して顆粒化した。得られた顆粒を金型に充填して1t/cm2の圧力で目的形状に成形した。この成形物を焼成炉に入れ、200℃/分の昇温速度で1250℃まで昇温し、この温度で大気雰囲気において10時間焼成してセラミック焼結体を得た。セラミック焼結体中のZrO2含有量は、ガラスビード法蛍光X線測定により定量した。定量の結果は表1に示すとおりである。
酸化鉄(Fe2O3)、酸化ニッケル(NiO)、酸化亜鉛(ZnO)および炭酸マンガン(MnCO3)をそれぞれ68wt%、26wt%、5wt%および1wt%含む粉末原料200gにZrO2を50〜1500ppmの範囲において添加し、1Lのボールミルに入れて15時間湿式混合した。得られた混合物を大気中950℃で2時間仮焼し、反応物を得た。この反応物を仮焼炉から取り出し、1Lのボールミルに入れて15時間粉砕した。この粉砕物を乾燥機で乾燥させた後、バインダとしてPVA(ポリビニルアルコール)6%水溶液を10wt%添加して顆粒化した。得られた顆粒を金型に充填して1t/cm2の圧力で目的形状に成形した。この成形物を焼成炉に入れ、200℃/分の昇温速度で1250℃まで昇温し、この温度で大気雰囲気において10時間焼成してセラミック焼結体を得た。セラミック焼結体中のZrO2含有量は、ガラスビード法蛍光X線測定により定量した。定量の結果は表1に示すとおりである。
以上のようにして得たセラミック焼結体について、飽和磁化(Ms)、磁気共鳴半値幅(ΔH)および密度の測定を上記に従って行った。得られた測定結果は表1に示すとおりである。
比較例1〜4
ZrO2添加量を、表1に示すように、50〜1500ppmの範囲外で変化させた他は、実施例1〜7と同様にしてセラミック焼結体を得た。得られたセラミック焼結体について、実施例1〜7と同様にして飽和磁化(Ms)、磁気共鳴半値幅(ΔH)および密度の測定を行った。得られた測定結果は表1に示すとおりである。
ZrO2添加量を、表1に示すように、50〜1500ppmの範囲外で変化させた他は、実施例1〜7と同様にしてセラミック焼結体を得た。得られたセラミック焼結体について、実施例1〜7と同様にして飽和磁化(Ms)、磁気共鳴半値幅(ΔH)および密度の測定を行った。得られた測定結果は表1に示すとおりである。
実施例8〜11
ZrO2添加量を、表2に示すように、350〜4000ppmの範囲内で変化させた他は、実施例1〜7と同様にしてセラミック焼結体得た。得られたセラミック焼結体について、実施例1〜7と同様にして飽和磁化(Ms)、磁気共鳴半値幅(ΔH)および密度の測定を行った。得られた測定結果は表1に示すとおりである。
ZrO2添加量を、表2に示すように、350〜4000ppmの範囲内で変化させた他は、実施例1〜7と同様にしてセラミック焼結体得た。得られたセラミック焼結体について、実施例1〜7と同様にして飽和磁化(Ms)、磁気共鳴半値幅(ΔH)および密度の測定を行った。得られた測定結果は表1に示すとおりである。
比較例5
ZrO2を、表2に示すように、添加しなかった以外は、実施例1〜7と同様にしてセラミック焼結体得た。得られたセラミック焼結体について、実施例1〜7と同様にして飽和磁化(Ms)、磁気共鳴半値幅(ΔH)および密度の測定を行った。得られた測定結果は表2に示すとおりである。
ZrO2を、表2に示すように、添加しなかった以外は、実施例1〜7と同様にしてセラミック焼結体得た。得られたセラミック焼結体について、実施例1〜7と同様にして飽和磁化(Ms)、磁気共鳴半値幅(ΔH)および密度の測定を行った。得られた測定結果は表2に示すとおりである。
Claims (8)
- Ni−Zn−Mnフェライトに、Zrが、該フェライトの磁気共鳴半値幅(ΔH)の有意な低下を生じさせる量において添加されていることを特徴とする非可逆回路素子用セラミック材料。
- Zrの添加量の範囲が、前記フェライトの飽和磁化(Ms)に対して特定される請求項1に記載の非可逆回路素子用セラミック材料。
- 前記フェライトの飽和磁化(Ms)が約4000ガウスであり、Zrが、ZrO2に換算して50〜1900ppmの範囲において添加されている請求項2に記載の非可逆回路素子用セラミック材料。
- 前記フェライトの飽和磁化(Ms)が約5000ガウスであり、Zrが、ZrO2に換算して300〜3700ppmの範囲において添加されている請求項2に記載の非可逆回路素子用セラミック材料。
- 前記Ni−Zn−Mnフェライトが、Fe2O3、NiO、ZnOおよびMnOをそれぞれ65wt%<Fe2O3<75wt%、26wt%<NiO<35wt%、0wt%<ZnO<14wt%および0wt%<MnO<2wt%の範囲で含む請求項1乃至4のいずれか1項に記載の非可逆回路素子用セラミック材料。
- 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の非可逆回路素子用セラミック材料の製造方法であって、Fe2O3、NiO、ZnOおよびMnOを所定の割合において含む混合物に所定量のZrO2を添加し、ボールミルを用いて湿式混合する工程、得られた混合物を仮焼きして反応物を得る工程、得られた反応物をボールミルを用いて粉砕する工程、該粉砕物を乾燥する工程、バインダを加えて所望の形状に加圧成形する工程、および該成形物を焼成する工程を含む製造方法。
- 所定量のZrO2の添加が、前記ボールミルを用いて湿式混合する工程および/または前記反応物を粉砕する工程において、ボールミルのボールとしてジルコニアボールを使用することによって行われる請求項6に記載の製造方法。
- 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の非可逆回路素子用セラミック材料を用いて製造されたアイソレータまたはサーキュレータ。
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2005
- 2005-01-28 JP JP2005020922A patent/JP2006206384A/ja active Pending
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