JP2006205257A - ワーク周壁における貫通孔の穿設方法及び穿設装置 - Google Patents

ワーク周壁における貫通孔の穿設方法及び穿設装置 Download PDF

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Abstract

【課題】筒状部の内周面にバリが生じることを防止し、生産性が高く、加工コストを大幅に低減できるワーク周壁における貫通孔の穿設方法及び穿設装置を提供すること。
【解決手段】ワーク10をダイ20に位置させると共に、片持ちに保持された棒状の芯金32に突設されたパンチ30を、貫通孔70が開けられるべき部分の内壁面に対面する状態に筒状部12の内側へ挿入し、芯金32を介してパンチ30をダイ20との間で打抜きがなされる方向へ相対的に加圧移動させると同時に、ワーク10の貫通孔70を開けるべき周壁部分と反対側の部分に設けられた作業用貫通孔72から、パンチ30が突設された芯金の面と反対側の面33に当接するようにワーク10内へ挿入された押圧ピン35を、芯金32及びパンチ30と共に加圧移動させることでパンチ30を筒状部12の内側から周壁15へ打ち込んで貫通孔70を穿設する。
【選択図】図1

Description

本発明は、筒状部を少なくとも一部に有するワークの該筒状部の周壁に、プレス打抜きによって貫通孔を穿設するワーク周壁における貫通孔の穿設方法、その穿設装置、及びその穿設方法若しくは穿設装置によって貫通孔が開口されたワークに関する。
ワークに貫通孔を開けるには、ドリルによる切削加工、プレスの打抜き加工、放電加工などがある。ワークがパイプなどの筒状部を少なくとも一部に有する場合であって、その筒状部の周壁に貫通孔を開けるためにも、上記加工手段を用いることができる。
しかし、ドリルやプレスによる孔加工では、孔縁にバリが生じるのでバリ取りの手間が掛かる。特に筒状部の周壁に貫通孔を開口する際、ドリルによる場合や、筒状部の外側からパンチでプレス打抜きをした場合には、筒状部の内周面にバリが生じてしまう。ワークによっては、筒状部の内側のバリを全く許容しない。しかし、ワークが小部品の場合、このように筒状部の内側に生じたバリを除去することは困難である。
このため、従来から、ワークが筒状部を有する小部品で周壁が比較的厚い場合であって、その周壁に小さな貫通孔を開口するためには、放電加工が採用されている。しかし、放電加工は加工時間が長くかかり、生産性が悪く、加工コストを低減できない。
また、小部品でも比較的大きな貫通孔を開口する場合は、筒状部の外側からパンチを打ち込んで貫通孔を開け、後で内側のバリを手作業で除去している。これも、生産性が悪く、加工コストを低減できない。
ところで、板材については図22に示すように、板材(107b)にプレスの打抜きによってバリを生じさせることなく貫通孔を開設する方法が提案されている(特許文献1参照)。
これはプレス又は切削による一次加工によって、板材(ワーク)(107b)の少なくとも裏面に、打ち抜くべき貫通孔170aの孔径に対応する周溝174aを形成し(図22(a))、図22(b)に示すように、プレスによる二次加工によって、板材(107b)の反対側面から周溝中心との対応位置に打抜きパンチ(151a)を打ち込んで貫通孔(170a)を開設するのである。なお、178aはスクラップ(抜きカス)である。
しかし、この板材に貫通孔を開設する方法は、ダイ151bに対してパンチ151aを単純に真上から押圧するものであり、小部品の筒状部の周壁に貫通孔を開ける場合には適用できない。
そこで、ワーク内側のバリの発生を防止するためには筒状部の内側からプレス金型(パンチ)で打抜くことが考えられる。しかし、この場合、筒状部の内側に挿入できる小さな型が必要となり、その型の寿命が十分で生産性の高い穿設方法及びその装置は、全く存在しなかった。
そして、ワークの筒状部の周壁における対向する部分の両方に貫通孔を穿設する場合にも、同様に、好適な穿設方法及びその装置は、全く存在しなかった。
特開平5−42330号公報([0005]、[0006] 、[0009]、[0019]等)
ワーク周壁における貫通孔の穿設方法及び穿設装置に関して解決しようとする問題点は、バリのない貫通孔を開けるために、従来の方法及び装置では生産性が低いことにある。
そこで本発明の目的は、少なくとも筒状部の内周面にバリが生じることを防止し、且つ生産性が高く、加工コストを大幅に低減できるワーク周壁における貫通孔の穿設方法及び穿設装置を提供することにある。
本発明は、上記目的を達成するために次の構成を備える。
本発明にかかるワーク周壁における貫通孔の穿設方法の一形態によれば、筒状部を少なくとも一部に有するワークの該筒状部の周壁に、プレス打抜きによって貫通孔を穿設する方法であって、前記ワークを前記筒状部の周壁の貫通孔が開けられるべき部分の外壁面に当接するダイに位置させると共に、片持ちに保持された棒状の芯金に突設されたパンチを、貫通孔が開けられるべき部分の内壁面に対面する状態に前記筒状部の内側へ挿入し、前記芯金を介してパンチをダイとの間で打抜きがなされる方向へ相対的に加圧移動させると同時に、ワークの貫通孔を開けるべき周壁部分と反対側の部分に設けられた作業用貫通孔から、パンチが突設された芯金の面と反対側の面に当接するようにワーク内へ挿入された押圧ピンを、前記芯金及びパンチと共に加圧移動させることでパンチを前記筒状部の内側から前記周壁へ打ち込んで貫通孔を穿設することを特徴とする。
また、本発明にかかるワーク周壁における貫通孔の穿設方法の一形態によれば、筒状部を少なくとも一部に有するワークの該筒状部の周壁における対向する部分の両方に、プレス打抜きによって貫通孔を穿設する方法であって、前記ワークの最初に貫通孔を開けるべき周壁部分と反対側の部分に、後で開けるべき貫通孔よりも小さな孔である作業用貫通孔を、筒状部の外側からパンチを打ち込んで穿設し、前記ワークを前記筒状部の周壁の最初に貫通孔が開けられるべき部分の外壁面に当接するダイに位置させると共に、片持ちに保持された棒状の芯金に突設されたパンチを、最初に貫通孔が開けられるべき部分の内壁面に対面する状態に前記筒状部の内側へ挿入し、前記芯金を介してパンチをダイとの間で打抜きがなされる方向へ相対的に加圧移動させると同時に、前記作業用貫通孔から、パンチが突設された芯金の面と反対側の面に当接するようにワーク内へ挿入された押圧ピンを、前記芯金及びパンチと共に加圧移動させることでパンチを前記筒状部の内側から前記周壁へ打ち込んで貫通孔を穿設し、前記ワークを前記筒状部の周壁の後で貫通孔が開けられるべき前記作業用貫通孔に対応する部分の外壁面に当接するダイに位置させると共に、片持ちに保持された棒状の芯金に突設されたパンチを、後で貫通孔が開けられるべき前記作業用貫通孔に対応する部分の内壁面に対面した状態に前記筒状部の内側へ挿入し、前記芯金を介してパンチをダイとの間で打抜きがなされる方向へ相対的に加圧移動させると同時に、前工程で穿設された貫通孔から、パンチが突設された芯金の面と反対側の面に当接するようにワーク内へ挿入された押圧ピンを、前記芯金及びパンチと共に加圧移動させることでパンチを前記筒状部の内側から前記周壁へ打ち込んで前記作業用貫通孔を内包する貫通孔を穿設することを特徴とすることができる。
本発明にかかるワーク周壁における貫通孔の穿設装置の一形態によれば、筒状部を少なくとも一部に有するワークの該筒状部の周壁に、プレス打抜きによって貫通孔を穿設する装置であって、前記筒状部の周壁の貫通孔が開けられるべき部分の外壁面に当接するダイと、片持ちに保持された棒状の芯金に突設され、貫通孔が開けられるべき部分の内壁面に対面する状態に前記筒状部の内側へ挿入されるパンチと、ワークの貫通孔を開けるべき周壁部分と反対側の部分に設けられた作業用貫通孔から、パンチが突設された芯金の面と反対側の面に当接するようにワーク内へ挿入される押圧ピンと、前記芯金を介してパンチをダイとの間で打抜きがなされる方向へ相対的に加圧移動させると同時に、前記押圧ピンを前記芯金及びパンチと共に加圧移動させることでパンチを前記筒状部の内側から前記周壁へ打ち込んで貫通孔を穿設する加圧手段とを具備することを特徴とする。
また、本発明にかかるワーク周壁における貫通孔の穿設装置の一形態によれば、前記芯金は、パンチの突設された先端側とは反対側の後端側が該芯金を保持する芯金ホルダーの保持孔に挿入されて着脱可能に固定されていることを特徴とすることができる。
また、本発明にかかるワーク周壁における貫通孔の穿設装置の一形態によれば、前記パンチの端面は、前記筒状部の内周面の形状に沿うように面取りがされていることを特徴とすることができる。
また、本発明にかかるワーク周壁における貫通孔の穿設装置の一形態によれば、前記貫通孔が穿設されるときに該貫通孔を開口すべく、抜きカスをダイの抜きカスの排出孔から吸引除去する吸引手段を具備することを特徴とすることができる。
また、本発明にかかるワーク周壁における貫通孔の穿設装置の一形態によれば、筒状部を少なくとも一部に有するワークの該筒状部の周壁における対向する部分の両方に、プレス打抜きによって貫通孔を穿設する装置であって、前記ワークの最初に貫通孔を開けるべき周壁部分と反対側の部分に、後で開けるべき貫通孔よりも小さな孔である作業用貫通孔を、筒状部の外側から打ち込んで穿設するパンチを備える第1の穿設装置ユニットと、前記筒状部の周壁の貫通孔が開けられるべき部分の外壁面に当接するダイと、片持ちに保持された棒状の芯金に突設され貫通孔が開けられるべき部分の内壁面に対面する状態に前記筒状部の内側へ挿入されるパンチと、前記作業用貫通孔又は穿設された貫通孔からパンチが突設された芯金の面と反対側の面に当接するようにワーク内へ挿入される押圧ピンと、前記芯金を介してパンチをダイとの間で打抜きがなされる方向へ相対的に加圧移動させると同時に前記押圧ピンを前記芯金及びパンチと共に加圧移動させることでパンチを前記筒状部の内側から前記周壁へ打ち込んで貫通孔を穿設する加圧手段を備える第2の穿設装置ユニットとを具備することを特徴とすることができる。
また、本発明にかかるワークによれば、筒状部を少なくとも一部に有するワークであって、前記のワーク周壁における貫通孔の穿設装置によって筒状部の周壁に貫通孔が開口されたことを特徴とすることができる。
本発明にかかるワーク周壁における貫通孔の穿設方法及び穿設装置によれば、少なくとも筒状部の内周面にバリが生じることを防止し、且つ生産性が高く、加工コストを大幅に低減できる。
以下、本発明にかかるワーク周壁における貫通孔の穿設方法及び穿設装置の最良の形態の一例を添付図面と共に詳細に説明する。図1は本発明にかかる穿設装置の概要を示す正面図である。図2は発明の穿設装置によって加工されるワークの例を示す断面図(a)及び底面図(b)である。
本形態の穿設装置は、ワークの筒状部の周壁にプレス打抜きによって貫通孔を穿設する装置である。
10はワークであり、筒状部12を少なくとも一部に有するものの一例である。図2に示すように、一方(下面側)が広く開口しており、他方側が小径に形成されていると共にその端部が閉塞されている。なお、図2に示すワーク10は、エアバック装置の一部品であり、切削加工により形成された金属部品である。例えば、貫通孔を開けるべき部分の筒状部の内径が9mm程度、その周壁の厚さが1.5mm程度の小部品である。本形態の穿設装置では、このワーク10に、長径6mm×短径5mm程度の長円形の貫通孔70(図18、19等を参照)を、円周4等分の位置で軸方向に2個ずつ合計8個穿設する。
20はダイであり、ワーク10を加工する一方の型である。このダイ20は、筒状部12の周壁15の貫通孔70が開けられるべき部分の外壁面に当接するように、ワーク10を好適に受けるように形成されている。図1に示すように円弧状20aに形成されており、切刃となる角の部分が鈍角に形成できるため、損傷しにくい形態となっている。
また、24は抜きカスの排出孔であり、下方に向かってテーパ状に拡径する形状(図4〜7)になっている。これにより、抜きカス80(図6)が途中で引っ掛かることなく好適に排出される。
30はパンチであり、片持ちに保持された棒状の芯金32に突設されている。芯金32の軸心に直交する方向にパンチ30が突設されている。本形態では周壁15の厚さと同等の長さで真下へ短く突起した形態に設けられている。このようにパンチ30が短い分、芯金32を太く形成できるため、金型の寿命を長くすることができる。つまり、パンチ30の逃げストロークが短くて済み、その分ワーク10の内側に挿入される芯金32を太くできる。従って、強度を高め寿命を延ばすことができる。また、パンチ30自体が短くなり、損傷しにくくなる。これにより生産性を向上でき、加工コストを大幅に低減できる。
なお、本形態では、パンチ30と芯金32とが一体的に形成されているが、場合によっては芯金32の先端側部に別体として形成されたパンチ30を埋め込むなどして固定し、パンチ30が芯金32から所定の長さ突起した状態に形成してもよい。
また、このパンチ30は、プレス打抜き加工の際に図4に示すように、貫通孔70が開けられるべき部分の内壁面に対面する状態に筒状部12の内側へ挿入される。なお、ワーク10をフィーダーで搬送してパンチ30が突設された芯金32の先端に嵌めることでも、パンチ30が相対的に筒状部12の内側へ挿入されることになる。
芯金32は、パンチ30の突設された先端側32a(図3)とは反対側の後端側32b(図3)が、その芯金32を保持するホルダー(昇降ブロック40)の保持孔42に水平方向に挿入されて着脱可能に固定されている。なお、芯金32の側面には回り止めのための平坦部が設けられている。このため、容易且つ好適に交換できる。
この芯金32の固定状態は水平方向に先端側32aが突出した片持ちであり、芯金32は前述したように棒状に形成されている。このため、プレス打抜き加工がなされるとき、芯金32の先端側32a側を押圧する手段(例えば、後述する押圧ピン35)が存在しない場合は、突き出た部分が長いほど芯金32にはプレスする際の圧力によって大きなモーメントがかかって破損し易くなる。
また、芯金32について強度を向上させて好適に保持できるように、昇降ブロック40に芯金32の後端部32bが挿入されるべく水平方向に延長された突出部40a(図3)が設けられている。これによれば、芯金32の形状をシンプルな棒状とすることができ、製造コストを低減できる。なお、芯金32の形状は、先端側32aがワーク10の内側に挿入できるものであればよく、特に後端部32bの形状は限定されるものではない。後端部32bの形状は好適にセットできるものであれば適宜選択的に設計すればよい。
35は押圧ピンであり、ワークの貫通孔70を開けるべき周壁部分と反対側の部分に設けられた作業用貫通孔72から、パンチ30が突設された芯金の面と反対側の面33に当接するようにワーク10内側へ挿入される。
この押圧ピン35が、後述するように芯金32及びパンチ30と共に加圧移動される。これによれば、押圧ピン35が、芯金32を上から支える状態となって、結果的にパンチ30を押圧して貫通孔70を穿設することができる。つまり、芯金32を昇降ブロック40と押圧ピン35の両方で上から支持して加圧し、パンチ30を周壁15へ内側から打込むことができる。
これによれば、芯金32に片持ちの場合のモーメントがかかることを防止でき、芯金32及びパンチ30が損傷することを好適に防止できる。従って、金型の寿命を大幅に長くでき、生産性を大幅に向上できる。このため、生産コストを大幅に低減できる。
P(50)は加圧手段であり、芯金32を介してパンチ30を、ダイ20との間で打抜きがなされる方向(近接する方向)へ相対的に加圧移動(本形態では下向きに移動)させると同時に、押圧ピン35を芯金32及びパンチ30と共に加圧移動させることで、パンチ30を筒状部12の内側からワークの周壁15へ打ち込み、せん断と破断を生じさせて貫通孔を穿設する。
本形態では、先ず、押圧ピン35を下降させ(図4、5参照)、中途から昇降ブロック40に保持された芯金32を介してパンチ30を同時に下降させる(図5、6参照)構成になっている。また、パンチ30は周壁15に直交する下方へ打ち込まれる。なお、貫通孔70を穿設する打抜き方向は、本形態例のような上下方向に限定されないことは勿論である。例えば、ワーク10が立った状態で順送タイプ等の金型にセットされ、パンチ30が水平方向に打ち込まれて貫通孔70を穿設するようにしてもよい。
なお、加圧手段50の加圧装置としては、例えばシリンダ装置を用いればよい。
また、せん断に続いて破断が適切になされるには、ダイ20とパンチ30とのクリアランスが適正であることを要する。この適正クリアランスについては、経験的に適切な値が知られている。例えば、鉄系の材料に円形の貫通孔を開ける際には、ダイの内径とパンチの外径が、以下の式の関係となるように設定すればよい。
ダイの内径=パンチの外径+{被加工材厚さ×(5〜10%)}×2
S(55)は復帰用弾性手段であり、例えば復帰用バネ56(図3〜7)及び押圧ピン35の復帰手段57(図3)を用いればよい。これらの復帰用バネ56及び復帰手段57としてはコイルスプリングを採用できる。復帰用バネ56は昇降ブロック40とベース盤43との間に配置・弾装されている(図3〜7)。この復帰用弾性手段56によって、加圧する工程が終わった後に、昇降ブロック40及び芯金32を介してパンチ30を加圧前の位置へ上昇・復帰させることができる。さらに、復帰手段57によって、押圧ピン35を加圧前の位置へ上昇・復帰させることができる。
また、図8、9、20及び図21(右半分の記載)に示すように、本形態のパンチ30の切刃となる端面は、ワーク10の筒状部12の内周面の形状に沿うように面取りがされている。(図8は貫通孔を抜き始める状態を示す正面図であり、図9は貫通孔70を抜き終わった状態を示す正面図である。また、図20はパンチ30の形状を示す正面図(a)及び底面図(b)である。)
本形態では、筒状部12の内側の円周面に対応してパンチ30の左右の部分が面取りされ、2つの面取り部30aが形成されている。つまり、図20及び図21の右半分の記載から明らかなように、パンチ30の打ち込み方向に直交する平坦な端面30fに対して傾斜面となる面取り部30aが、パンチ30の両側に形成されている。これにより、この面取り部30aが形成されたパンチ30の端面における各角部の角度が、90°より大きい鈍角になっている。なお、平坦な端面30fと面取り部30aの傾斜面は、芯金32の軸心に対して平行な面になっている。
このように面取り部30aが形成されることで、パンチ30の端面が筒状部12の内周面に分散して接触でき、パンチ30が損傷することを防止できる。はさみの切断と同じように、パンチ30の面取り部30aの存在によってシャー角が生じ、これがプレス時の圧力を分散して好適に貫通孔70を開けることができる。そして、前記角部が鈍角であることで、パンチ30の刃欠けが生じにくい。
また、図21の右半分の記載に明らかなように、面取り部30aが形成されて削られた分の高さH3に対応して、パンチ30が設けられた芯金32の先端側32aを太くしても、ワーク10の内側へ挿入することができる。その芯金32の先端側32aの断面積が広くなった分、芯金32の剛性及び耐久強度を高めることができる。なお、図20の左半分の記載は、面取り部30aが形成されない場合を比較のために記載した断面図である。
これによっても、金型の寿命を延ばし、加工コストを低減できる。
また、端面に面取り部30aを有するパンチ30によれば、抜きカス80がパンチ30の端面に密着して貼り付くことを防止できる。これによっても生産性を向上できる。
V(60)は吸引手段(図1)であり、貫通孔70(図6)が穿設されるときにその貫通孔70を開口すべく、抜きカス80(図6)をダイ20の抜きカスの排出孔24から吸引除去する。
これによれば、抜きカス80が発生する際に吸引状態であって、抜きカス80が発生した瞬間に吸引除去するため、貫通孔70に抜きカス80が残らず好適に開口できる。
この吸引手段60としては、図10に示すように、圧縮空気源62からの圧縮空気を断面積のより大きな流路64に開放することでベンチュリー効果によって負圧を発生する負圧吸引装置を好適に利用することができる。常態において負圧状態を保ち、抜きカス80が発生したときに好適に吸引できる。なお、排出孔24を通って流路64へ吸引された抜きカス80は、その流路64内を流れる空気流(吐出空気流)によって吹き飛ばされる。従って、この吸引手段60に特別な構成を追加することなく、抜きカス80を好適に排出できる。
この圧縮空気を利用する方法によれば、通常の工場内で一般的に使用されているコンプレッサー装置を用いればよく、容易に構成できる。なお、吸引手段はこれに限らず、他の減圧(真空)装置を用いてもよいのは勿論である
以上に説明したワーク周壁における貫通孔の穿設装置で、筒状部12を少なくとも一部に有するワーク10について、その筒状部12の周壁15に内側から貫通孔70を開口したことは、せん断や破断の状況などを検査することで検証することができる。
次に、以上の構成からなる穿設装置を用いて、ワーク10の筒状部12の周壁15に貫通孔70を穿設する工程について図3〜9に基づいて説明する。
図3は、ワーク10を金型にセットする前の金型が開いた状態を示す断面図である。 以上で説明した構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
ワーク10は、回転することを防止するため、外形が矩形の治具16に嵌められてネジ17で固定されている。22は受け部であり、治具16を所定の位置で受け、ワーク10を位置決めする。44は昇降ガイドであり、昇降ブロック40の上下動を案内する。
45は押し盤であり、加圧手段50(図1)によって押圧される。この押し盤45に押圧ピン35が2本取り付けられている。また、押し盤45の昇降ブロック40を押圧する押し部45aには、昇降ブロック用押しピン46が配設されている。この昇降ブロック用押しピン46は、常時、バネ47で突出するように付勢されており、パンチ30をワーク10から抜くとき、昇降ブロック40を下方へ押すように作用する。
また、52はストリッパー部であり、パンチ30をワーク10から抜くときにワーク10を押える部分となっている。このストリッパー部52には、押圧ピン35が挿通できるように、案内孔53が2つ設けられている。
図4は、ワーク10を金型にセットした状態を示す断面図である。
ワーク10を筒状部の周壁15の貫通孔70が開けられるべき部分の外壁面に当接するダイに20位置させると共に、片持ちに保持された棒状の芯金32に突設された2つパンチ30を、貫通孔70が開けられるべき部分の内壁面に対面するように筒状部12の内側へ挿入した状態となっている。
この時点では、押し盤45は上死点にあり、押圧ピン35はストリッパー部52の上方に離れて位置している。また、押し部45aも、昇降ブロック40の上方に離れて位置し
ている。
次に、図5に示すように、押し盤45を下降させ、押し部45aを昇降ブロック40の上面に当接させる。このとき同時に、押圧ピン35も作業用貫通孔72(図4)からワーク10内へ挿入されて、パンチ30が突設された芯金の面と反対側の面33に当接される。
図8に示すように、パンチ30の端面には面取り部30aが形成されており、その面取り部30aによって形成される4つの角部が、周壁15の内壁面に最初に接触する。これにより、前述したようにシャー角が生じ貫通孔70を好適に開けることができる。
また、昇降ブロック用押しピン46は、バネ47の付勢力に抗して上方へ移動し、保持孔48内に入った状態となっている。
そして、図6に示すように、押し盤45をさらに下降させて昇降ブロック40を押圧し、芯金32を介してパンチ30をダイ20との間で打抜きがなされる方向へ相対的に加圧移動させると同時に、ワークの貫通孔70を開けるべき周壁部分と反対側の部分に設けられた作業用貫通孔72から、パンチ30が突設された芯金の面と反対側の面33に当接するように挿入された押圧ピン35を、芯金32及びパンチ30と共に加圧移動させることでパンチ30を筒状部12の内側から周壁15へ打ち込んで貫通孔70を穿設する。
図9に示すようにパンチ30が打ち込まれるが、このとき面取り部30aが形成されたパンチ30の端面の切刃によれば、前述したように好適なシャー角が生じ、貫通孔70を好適に開けることができる。
また、このように貫通孔70が穿設されるときに、抜きカス80を、ダイ20の抜きカスの排出孔24から吸引手段60によって吸引除去して、貫通孔70が好適に開口される。これにより、確実に抜きカス80を排出でき、生産性を向上できる。
次に、図7に示すように、パンチ30をワーク10から抜く際には、昇降ブロック用押しピン46がバネ47圧によって下方に突起して昇降ブロック40を押圧する。これにより、パンチ30が二つ設けられた芯金32の先端側32aが起されるように作用する。このため、前のめりになりがちなパンチ30をワーク10の貫通孔70から好適に抜くことができる。
さらに詳細には、昇降ブロック用押しピン46が、復帰用バネ56を基準にすると昇降ブロック40の突出部40a側と反対側の部分(昇降ブロックの後部40b(図3))を上から押圧している。昇降ブロック40と昇降ガイド44の間には、昇降ブロック40の昇降を許容するために僅かなガタがある。そのガタによれば、パンチ30をワーク10からストリップする際に、食いつきにより芯金32の先端側32aが下方へ傾斜し易い。芯金32が長いほど、先端側32aの下方への変位距離が長くなる。このように発生する傾斜を、昇降ブロック用押しピン46が昇降ブロックの後部40bを押すことで、水平な元の状態に戻すことができる。昇降ブロック用押しピン46の押圧力が、復帰用バネ56を支点に芯金32の先端側32aを持ち上げるように作用するためである。これによれば、パンチ30がワーク10に開けた貫通孔70を、好適にストリップすることができる。
以上の工程によれば、内側からパンチ30を打込んで貫通孔70を開けるため、筒状部12の内壁面にはバリが生じない。従って、後工程でバリ取り作業をすることを要しない。また、パンチ30を押圧ピン35でも押すことになるから、プレス圧を好適に与えることができ、比較的大きな貫通孔も好適に開けることができる。そして、芯金32は昇降ブロック40と2本の押圧ピン35で上から支持されるから、片持ちの場合に生じる撓み変形を防止できる。従って、パンチ30及び芯金32の損傷を防止でき、金型の寿命を大幅に延ばすことができる。
このため、生産性を向上させて加工コストを大幅に低減することができる。
次に、図11〜13に基づき、ワーク10の周壁15に作業用貫通孔72を穿設する方法及び装置について説明する。
この装置は、ワーク10の最初に貫通孔70を開けるべき周壁部分と反対側の部分に、後で開けるべき貫通孔70よりも小さな孔である作業用貫通孔72を、筒状部の外側から打ち込んで穿設するパンチ37を備える第1の穿設装置ユニット100である。
そして、この第1の穿設装置ユニット100に対して、図3〜7に説明した装置が、第2の穿設装置ユニット200(図3)となる。
27はダイであり、片持ちに保持された棒状のダイ用芯金28の先端部28aに設けられている。本形態のダイ27の部分は、ダイ用芯金28の側壁の上部に形成された形態となっている。このダイ27は、プレス打抜き加工の際に図12、13に示すように、作業用貫通孔72が開けられるべき部分の内壁面に対面する状態に筒状部12の内側へ挿入される。なお、ワーク10をフィーダーで搬送してダイ27が設けられたダイ用芯金28の先端部28aに嵌めることでも、ダイ27が相対的に筒状部12の内側へ挿入されることになる。
ダイ用芯金28は、ダイ27が設けられた先端側28aとは反対側の後端側28bが、そのダイ用芯金28を保持するホルダー41の保持孔41aに水平方向に挿入されてネジで着脱可能に固定されている。なお、ダイ用芯金28の側面には回り止めのための平坦部が設けられている。このため、容易且つ好適に交換できる。
また、このダイ用芯金28の軸心には、抜きカスの排出孔29が貫通されており、ダイ27を形成する孔27aと連通している。この抜きカスの排出孔29には、先端側28aから圧縮空気が導入されるように、圧縮空気源(図示せず)へ接続される通路29aが連通されている。これによれば、抜きカス82(図13)をダイ用芯金28の先端側28aから後端側28bへ吹き飛ばして排出できる。従って、生産性を向上できる。
また、ワーク10は、回転することを防止するため、外形が矩形の治具16にネジ17で固定されている。23は受け部であり、治具16を所定の位置で受け、ワーク10を位置決めする。また、25は加工部の受け部であり、ワーク10の加工される筒状部12を受ける部分となっている。
90は押し盤であり、加圧手段91によって押圧される。この押し盤90にピン状のパンチ37(断面円形)が2本取り付けられている。
また、26はストリッパー部であり、パンチ37をワーク10から抜くときにワーク10を押える部分となっている。本形態では加工部の受け部25と一体化されて設けられている。このストリッパー部26には、パンチ37が挿通できるように、案内孔38が2つ設けられている。
次に、以上の構成からなる第1の穿設装置ユニット100を用いて、ワーク10の筒状部12の周壁15に作業用貫通孔72を穿設する工程について図11〜13に基づいて説明する。
図11は、ワーク10を金型にセットする前の金型が開いた状態を示す断面図である。
この時点では、押し盤90は上死点にあり、パンチ37は上方に離れて位置している。なお、この押し盤90にかかる加圧手段や復帰手段については、図1、3〜7と共に説明したような周知技術を適宜用いればよく、特に説明しない。
図12は、ワーク10を金型にセットし、パンチ37を下降させて作業用貫通孔72の穿設を行っている状態を示す断面図である。
この作業用貫通孔72の直径は、ワーク10の内径に比べて比較的小さく設定できる。最終的に穿設される貫通孔70と比べても少なくとも一回り小さい孔となっている。
従って、この作業用貫通孔72を開けるために筒状部12の内部に挿入されるダイ27の切刃の断面が鋭角な角部になること抑制できる。このため、ダイ27の型寿命は短くならず、生産性を向上できる。
図13は、さらにパンチ37を下降させて周壁15を貫通し、作業用貫通孔72を穿設した状態を示す断面図である。
抜きカス82は、抜きカスの排出孔29から前述したように空気によって吹き飛ばされて排出される。この抜きカス82は、作業用貫通孔72が貫通孔70より小さなものであるから比較的小さいもので、排出孔29に詰まることなく好適に排出され易い。これによれば、効率よく作業用貫通孔72を穿設できる。
ところで、作業用貫通孔72は、その部分を内包する貫通孔70が穿設される場合は完全に消失されるため、捨て孔として設けられることになる。
なお、この作業用貫通孔72が捨て孔として設けられるものであるから、精度の高い加工を要求されない場合もある。その場合は、本形態例のような穿設方法に限らず、他の公知の穿設方法で作業用貫通孔72を穿設してもよい。
次に、以上の構成からなる第1の穿設装置ユニット100(図11)及び第2の穿設装置ユニット200(図3)を用いて、ワーク10の筒状部12の周壁15に円周4等分の位置で軸方向に2個ずつ合計8個の貫通孔を穿設する第1〜6工程について図14〜19に基づいて説明する。
先ず、図14に示すように第1工程では、第1の穿設装置ユニット100によって外側からパンチ37を打込み、ワーク10に第1の作業用貫通孔72aを2個穿設する。
次に、図15に示すように第2工程では、第1の穿設装置ユニット100によって、第1の作業用貫通孔72aと円周方向に90度ずれた位置に第2の作業用貫通孔72bを2個穿設する。この際にはワークホルダー16を時計回りに90度回転させて固定して打抜き作業をすればよい。
次いで、図16に示すように第3工程では、ワークホルダー16を反時計回りに90度回転させて固定し、第2の穿設装置ユニット200によって第1の作業用貫通孔72aに対向する周壁15へ内側からパンチ30を打込み、ワーク10に第1の貫通孔70aを2個穿設する。
次に、図17に示すように第4工程では、ワークホルダー16を時計回りに90度回転させ、第2の穿設装置ユニット200によって第2の作業用貫通孔72bに対向する周壁15へ内側からパンチ30を打込み、ワーク10に第2の貫通孔70bを2個穿設する。
次に、図18に示すように第5工程では、ワークホルダー16を時計回りに90度回転させ、第2の穿設装置ユニット200によって第1の作業用貫通孔72aが設けられた周壁15へ内側からパンチ30を打込み、ワーク10に第3の貫通孔70cを2個穿設する。これにより、捨て孔として設けられた第1の作業用貫通孔72aが除去されて第3の貫通孔70cが穿設される。
次に、図19に示すように第6工程では、ワークホルダー16を時計回りに90度回転させ、第2の穿設装置ユニット200によって第2の作業用貫通孔72bが設けられた周壁15へ内側からパンチ30を打込み、ワーク10に第4の貫通孔70dを2個穿設する。これにより、捨て孔として設けられた第2の作業用貫通孔72bが除去されて第4の貫通孔70dが穿設される。
以上の工程によれば、8個の貫通孔70(a〜d)を効率よく穿設でき、生産性を向上できる。
以上の実施の形態では長円形の貫通孔を穿設する場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものでなく、円形や楕円形などの他の形状の貫通孔を穿設する場合にも適用できるのは勿論である。
また、パンチやダイ、芯金などの各構成の材質については、孔開け精度が高くて寿命が長いなどの好適な金型を得るべく、その仕様条件に応じて既知の材質から適宜に選定すればよい。さらに、パンチやダイなどについては、その耐久強度などを向上させるべく、必要に応じて既知の表面硬化技術を用いればよい。
以上、本発明につき好適な実施の形態例を挙げて種々説明してきたが、本発明はこの実施の形態例に限定されるものではなく、発明の精神を逸脱しない範囲内で多くの改変を施し得るのは勿論のことである。
本発明にかかる穿設装置の一形態を示す正面図である。 ワークの一例を示す断面図及び底面図である。 本発明にかかる第2穿設装置ユニットの一形態を示す断面図である。 ワークをセットした状態の穿設工程を説明する断面図である。 貫通孔を抜き始める状態の穿設工程を説明する断面図である。 貫通孔を抜き終わった状態の穿設工程を説明する断面図である。 パンチをワークから抜く際の穿設工程を説明する断面図である。 貫通孔を抜き始める状態のパンチ付近の詳細を示す正面図である。 貫通孔を抜き終わった状態のパンチ付近の詳細を示す正面図である。 負圧吸引装置の一形態を示す断面図である。 本発明にかかる第1穿設装置ユニットの一形態を示す断面図である。 作業用貫通孔を穿設中の状態の穿設工程を説明する断面図である。 作業用貫通孔を抜き終わった状態の穿設工程を説明する断面図である。 第1の作業用貫通孔が穿設されたワークを示す正面図及び平面図である。 第2の作業用貫通孔が穿設されたワークを示す正面図及び平面図である。 第1の貫通孔が穿設されたワークを示す正面図及び平面図である。 第2の貫通孔が穿設されたワークを示す正面図及び平面図である。 第3の貫通孔が穿設されたワークを示す正面図及び平面図である。 第4の貫通孔が穿設されたワークを示す正面図及び平面図である。 パンチの形態例を示す正面図及び底面図である。 パンチの形態例を模式的に説明する断面図である。 従来の穿設装置を説明する説明図である。
符号の説明
10 ワーク
12 筒状部
15 周壁
20 ダイ
24 排出孔
30 パンチ
30a 面取り部
32 芯金
35 押圧ピン
37 パンチ
40 昇降ブロック
42 保持孔
50 加圧手段
60 吸引手段
62 圧縮空気源
70 貫通孔
72 作業用貫通孔
80 抜きカス
82 抜きカス
100 第1の穿設装置ユニット
200 第2の穿設装置ユニット

Claims (8)

  1. 筒状部を少なくとも一部に有するワークの該筒状部の周壁に、プレス打抜きによって貫通孔を穿設する方法であって、
    前記ワークを前記筒状部の周壁の貫通孔が開けられるべき部分の外壁面に当接するダイに位置させると共に、片持ちに保持された棒状の芯金に突設されたパンチを、貫通孔が開けられるべき部分の内壁面に対面する状態に前記筒状部の内側へ挿入し、
    前記芯金を介してパンチをダイとの間で打抜きがなされる方向へ相対的に加圧移動させると同時に、ワークの貫通孔を開けるべき周壁部分と反対側の部分に設けられた作業用貫通孔から、パンチが突設された芯金の面と反対側の面に当接するようにワーク内へ挿入された押圧ピンを、前記芯金及びパンチと共に加圧移動させることでパンチを前記筒状部の内側から前記周壁へ打ち込んで貫通孔を穿設することを特徴とするワーク周壁における貫通孔の穿設方法。
  2. 筒状部を少なくとも一部に有するワークの該筒状部の周壁における対向する部分の両方に、プレス打抜きによって貫通孔を穿設する方法であって、
    前記ワークの最初に貫通孔を開けるべき周壁部分と反対側の部分に、後で開けるべき貫通孔よりも小さな孔である作業用貫通孔を、筒状部の外側からパンチを打ち込んで穿設し、
    前記ワークを前記筒状部の周壁の最初に貫通孔が開けられるべき部分の外壁面に当接するダイに位置させると共に、片持ちに保持された棒状の芯金に突設されたパンチを、最初に貫通孔が開けられるべき部分の内壁面に対面する状態に前記筒状部の内側へ挿入し、
    前記芯金を介してパンチをダイとの間で打抜きがなされる方向へ相対的に加圧移動させると同時に、前記作業用貫通孔から、パンチが突設された芯金の面と反対側の面に当接するようにワーク内へ挿入された押圧ピンを、前記芯金及びパンチと共に加圧移動させることでパンチを前記筒状部の内側から前記周壁へ打ち込んで貫通孔を穿設し、
    前記ワークを前記筒状部の周壁の後で貫通孔が開けられるべき前記作業用貫通孔に対応する部分の外壁面に当接するダイに位置させると共に、片持ちに保持された棒状の芯金に突設されたパンチを、後で貫通孔が開けられるべき前記作業用貫通孔に対応する部分の内壁面に対面した状態に前記筒状部の内側へ挿入し、
    前記芯金を介してパンチをダイとの間で打抜きがなされる方向へ相対的に加圧移動させると同時に、前工程で穿設された貫通孔から、パンチが突設された芯金の面と反対側の面に当接するようにワーク内へ挿入された押圧ピンを、前記芯金及びパンチと共に加圧移動させることでパンチを前記筒状部の内側から前記周壁へ打ち込んで前記作業用貫通孔を内包する貫通孔を穿設することを特徴とするワーク周壁における貫通孔の穿設方法。
  3. 筒状部を少なくとも一部に有するワークの該筒状部の周壁に、プレス打抜きによって貫通孔を穿設する装置であって、
    前記筒状部の周壁の貫通孔が開けられるべき部分の外壁面に当接するダイと、
    片持ちに保持された棒状の芯金に突設され、貫通孔が開けられるべき部分の内壁面に対面する状態に前記筒状部の内側へ挿入されるパンチと、
    ワークの貫通孔を開けるべき周壁部分と反対側の部分に設けられた作業用貫通孔から、パンチが突設された芯金の面と反対側の面に当接するようにワーク内へ挿入される押圧ピンと、
    前記芯金を介してパンチをダイとの間で打抜きがなされる方向へ相対的に加圧移動させると同時に、前記押圧ピンを前記芯金及びパンチと共に加圧移動させることでパンチを前記筒状部の内側から前記周壁へ打ち込んで貫通孔を穿設する加圧手段とを具備することを特徴とするワーク周壁における貫通孔の穿設装置。
  4. 前記芯金は、パンチの突設された先端側とは反対側の後端側が該芯金を保持する芯金ホルダーの保持孔に挿入されて着脱可能に固定されていることを特徴とする請求項3記載のワーク周壁における貫通孔の穿設装置。
  5. 前記パンチの端面は、前記筒状部の内周面の形状に沿うように面取りがされていることを特徴とする請求項3又は4記載のワーク周壁における貫通孔の穿設装置。
  6. 前記貫通孔が穿設されるときに該貫通孔を開口すべく、抜きカスをダイの抜きカスの排出孔から吸引除去する吸引手段を具備することを特徴とする請求項3、4又は5記載のワーク周壁における貫通孔の穿設装置。
  7. 筒状部を少なくとも一部に有するワークの該筒状部の周壁における対向する部分の両方に、プレス打抜きによって貫通孔を穿設する装置であって、
    前記ワークの最初に貫通孔を開けるべき周壁部分と反対側の部分に、後で開けるべき貫通孔よりも小さな孔である作業用貫通孔を、筒状部の外側から打ち込んで穿設するパンチを備える第1の穿設装置ユニットと、
    前記筒状部の周壁の貫通孔が開けられるべき部分の外壁面に当接するダイと、片持ちに保持された棒状の芯金に突設され貫通孔が開けられるべき部分の内壁面に対面する状態に前記筒状部の内側へ挿入されるパンチと、前記作業用貫通孔又は穿設された貫通孔からパンチが突設された芯金の面と反対側の面に当接するようにワーク内へ挿入される押圧ピンと、前記芯金を介してパンチをダイとの間で打抜きがなされる方向へ相対的に加圧移動させると同時に前記押圧ピンを前記芯金及びパンチと共に加圧移動させることでパンチを前記筒状部の内側から前記周壁へ打ち込んで貫通孔を穿設する加圧手段を備える第2の穿設装置ユニットとを具備することを特徴とするワーク周壁における貫通孔の穿設装置。
  8. 筒状部を少なくとも一部に有するワークであって、請求項3、4、5、6又は7記載のワーク周壁における貫通孔の穿設装置によって筒状部の周壁に貫通孔が開口されたことを特徴とするワーク。
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