JP2006203542A - 分波器 - Google Patents

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Masahiro Yamaki
雅弘 山来
Yoshiichi Kihara
芳一 木原
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Abstract

【課題】良好な封止性と電磁シールド性を備えた分波器パッケージを得る。
【解決手段】ベース基板と、ベース基板に実装されたSAWフィルタを覆う蓋基板と、ベース基板に実装され互いに異なる中心周波数を有する複数のSAWフィルタと、当該フィルタ同士の位相を整合させる位相整合線路とを有する分波器で、位相整合線路は、蓋基板に配した第一線路部と、ベース基板に配した第二線路部とを有し、第一線路部と第二線路部とが電気的に接続されている。好ましくは第一線路部と第二線路部とが略同一の長さを有する。ベース基板及び蓋基板は、3層以上のかつ略同数の配線層を備える多層基板である。ベース基板・蓋基板は共に基準電位電極を備え、これらの基準電位電極が互いに電気的に接続される。
【選択図】図1

Description

本発明は、弾性表面波フィルタを用いた分波器に関し、特に、分波器パッケージ内における位相整合線路の配置構造に関する。
携帯電話機などの移動体通信機器では、小型かつ高機能化に適する点から、弾性表面波フィルタ(以下、SAWフィルタという)を用いた分波器が近年広く使用されており、その使用周波数帯は800MHz〜1GHz帯あるいは1.5GHz〜2.0GHz帯等と多岐に亘っている。
かかる分波器は、アンテナを通して送受信される信号の分岐および生成を行うRF部に設けられ、送信用フィルタと受信用フィルタとを少なくとも備えるとともに、送受信信号間の干渉を防ぐ整合回路を有する。この整合回路は、例えば送受信フィルタの帯域中心周波数に対応した所定の線路長を有する線路パターン(位相整合線路)により構成される。
図9は、従来の分波器の一例を示すものである。同図に示すようにこの分波器1は、ベース基板2の表面に送信用および受信用の各SAWフィルタ6,7が実装され、これらのSAWフィルタ6,7を蓋体5により覆って気密封止したパッケージ構造を有する。ベース基板2は、複数(この例の場合、基板表裏面を合わせて6層)の配線層を有する多層基板により形成され、当該基板内に位相整合線路8が配置されている。
一方、蓋体5は、SAWフィルタ6,7を取り囲むようにベース基板2上に設けられかつ中央部分にSAWフィルタ6,7を収容する孔3aを有する枠体3と、この枠体3の上面に被せられ、孔3aを塞ぐ平板状の天板4とからなる。これら枠体3および天板4、並びに前記ベース基板2は、例えばいずれも樹脂材料(樹脂基板)により構成することができ、これらの基板2,3,4を例えば接着シートを介在させつつ順次積層することによりパッケージングされた分波器1を形成することが出来る。また、天板4の上下両面には、蓋体5の補強のため、金属層4a,4bが設けられることがある。
また、この種の分波器、特に位相整合線路の配置構造を提案するものとして下記特許文献がある。
特開2001−320260号公報
ところで、従来の分波器では、製造時にあるいは経年使用につれ次第にパッケージの気密性(蓋体による封止)が損なわれ、パッケージ内にあるSAWフィルタが腐食してフィルタ特性が劣化する問題が生じることがあった。
この原因を種々検討したところ、従来のパッケージ構造では、パッケージを形成する各基板(ベース基板2、枠体3および天板4)自体に同質材料を使用したとしても、蓋体を構成する基板とベース基板とでは構造的な違いが大きく、このため熱膨張による変形量が蓋体とベース基板とで大きく異なる点にあることを見い出した。
すなわち、天板4や枠体3は表裏面があるだけの単板状の構造を有するのに対し、ベース基板2は基板内部にも多数の配線層を備え、さらに他の回路パターンと較べて線路長の長い位相整合線路8も、前記特許文献1に記載のようにたとえ複数層に亘り分けて配置したとしてもベース基板2の内部にすべて配されることとなる。
したがって、かかる構造的な差異に基づく熱膨張による変形量の違いによってパッケージが歪み、あるいは各基板間の接合部に応力がかかって封止性が損なわれ、分波器自体の電気特性の劣化を引き起こす原因となることがある。
さらに、従来のパッケージ構造では、前述のように天板4の両面に金属層4a,4bが設けられることがあるが、この金属層は一方においてベース基板表面の導体パターンと間に容量結合や浮遊容量を生じさせ、例えば送信信号が受信側に流れ込んでノイズを発生させたり、信号のスルーパスを引き起こす原因ともなり得る。したがって、この点でも従来の分波器のパッケージ構造は、改良の余地がある。
したがって、本発明の目的は、良好な封止性と電磁シールド性を備えた分波器のパッケージ構造を得る点にある。
前記目的を達成して課題を解決するため、本発明に係る分波器は、弾性表面波フィルタを実装可能なベース基板と、当該ベース基板に実装された弾性表面波フィルタを覆う蓋基板と、前記ベース基板に実装され互いに異なる帯域中心周波数を有する複数の弾性表面波フィルタと、これら弾性表面波フィルタ同士の位相を整合させる位相整合線路とを有する分波器であって、前記位相整合線路は、前記蓋基板に配した第一の線路部と、前記ベース基板に配した第二の線路部とを有し、当該第一の線路部と第二の線路部とが電気的に接続されている。
本発明の分波器では、ベース基板に実装され蓋体により覆われた複数のSAW(弾性表面波)フィルタと、これらSAWフィルタの位相を整合させる位相整合線路とを有するが、当該位相整合線路を蓋基板とベース基板とに分けて配置する。具体的には、位相整合線路は、第一の線路部と第二の線路部とを有し、第一線路部を蓋基板に、第二線路部をベース基板にそれぞれ配して両線路部を電気的に接続する。これにより、蓋基板とベース基板との構造上の不均一さを従来より軽減し、蓋基板とベース基板との熱膨張による変形量の差を小さくすることが出来る。
蓋基板の具体的な構造は、後に述べる実施の形態により明らかにするが、一例を述べれば、ベース基板と一定の間隔を隔てて配置される平板状の基板により構成することが出来る。この平板状の蓋基板とベース基板との間には、SAWフィルタの実装部を取り囲むように配される枠状の基板を介在させ、この枠状基板によってベース基板と蓋基板との間にSAWフィルタの収容空間を形成する。尚、蓋基板の構造は、この例に限定されるものではない。
製造にあたっては、これらベース基板、枠状基板および蓋基板を順次積層し、あるいは一括積層することにより、分波器の封止パッケージを形成すれば良い。また、ベース基板に設けられる第一線路部と、蓋基板に設けられる第二線路部とを電気的に接続するには、例えば枠状基板を通り蓋基板とベース基板との間に亘って形成したキャスタレーション(サイドビア/側面層間接続構造)やビアホール等によれば良い。
さらに、上記蓋基板とベース基板との構造上の不均一さを軽減する観点から、第一線路部と第二線路部とは略同一の長さを有するものとすることが望ましい。
また同様の理由から、上記蓋基板およびベース基板を共に、基板の表面および裏面を含めて3層以上のかつ略同数の配線層を備える多層基板とすることが望ましく、また蓋基板およびベース基板の厚さを略同一とすることが好ましい。
上記蓋基板およびベース基板は、例えば樹脂を主体とする材料により形成することが出来る。このとき、樹脂材料に無機材料を適宜混合させ、基板を形成する材料を樹脂と無機材料との複合材料とすることも可能である。尚、本発明において基板の材料は、樹脂材料に限定されるものではなく、セラミックスその他の材料により形成されていても(例えばセラミック基板としても)良い。
さらに、前記蓋基板およびベース基板は共に、基準電位電極を備え、当該蓋基板およびベース基板に備えられた基準電位電極が互いに電気的に接続されていることが望ましい。
これは、分波器パッケージの封止性だけでなく、電磁シールド性をも高めるためである。従来のパッケージ構造では、蓋体(蓋基板)に金属層が設けられることがあってもこの金属層はベース基板の(したがって当該分波器が実装される基板の)基準電位電極に接続されておらず、電磁シールド性が十分とは言えなかったが、上記本発明の構造によれば、従来に較べ電磁シールド性を向上させることが出来る。尚、ベース基板に設けた基準電位電極と、蓋基板に設けた基準電位電極とを電気的に接続するには、前記第一および第二線路部間の接続と同様に、例えば枠状基板を通り蓋基板とベース基板との間に亘って形成したキャスタレーション(サイドビア/側面層間接続構造)やビアホール等によれば良い。
本発明によれば、良好な封止性と電磁シールド性を備えた分波器のパッケージ構造を得ることが出来る。
本発明の他の目的、特徴および利点は、図面に基づいた以下の本発明の実施の形態の説明により明らかにする。尚、各図中、同一の符号は、同一又は相当部分を示す。
図1は、本発明の一実施形態に係る分波器を示すブロック図である。同図に示すようにこの分波器11は、アンテナに接続される共通端子Cに接続された受信用フィルタ6と送信用フィルタ7とを有し、送信用フィルタ7と共通端子Cとの間に位相整合回路8を備えている。受信用フィルタ6および送信用フィルタ7には、小型化および高機能化に有利なSAW(弾性表面波)フィルタを用いる。尚、図1において符号Txは送信信号が入力される送信信号端子、符号Rxは受信信号が出力される受信信号端子を示す。
位相整合回路8は、導体線路により形成する。位相整合回路8は、共通端子Cと受信用フィルタ6の間に設けても、あるいは共通端子Cと受信用フィルタ6の間並びに共通端子Cと送信用フィルタ7の間の両方に設けても良いが、分波器を小型化する観点からは、本実施形態のように共通端子Cといずれか一方のフィルタとの間に設けることが好ましい。また、かかる位相整合用の導体線路は、後に述べるように天板基板とベース基板とに分けて配置した第一線路部8aと第二線路部8bとからなる。
図2は、上記実施形態に係る分波器を示す断面図である。同図に示すようにこの分波器11では、ベース基板21の上面に送信用フィルタ6と受信用フィルタ7とを実装し、これらのフィルタ6,7を枠状基板31および天板基板41(蓋基板)からなる蓋体51により気密封止する。送信用・受信用の各フィルタ6,7の実装は、例えばベース基板21の上面に設けた導体パッド61,71(図3G参照)に金バンプ10を介して接続することにより行うことが出来る。
また、ベース基板21および天板基板41は、この実施形態では共に表裏面を合わせて4層の配線層とこれら配線層の間に介在される絶縁層を備えた多層基板とする。これら各基板の絶縁層を形成する材料としては、例えばBTレジンやFR4等の樹脂材料を用いることが出来る。樹脂材料には無機フィラーを適宜混合しても良い。
分波器11の製造にあっては、ベース基板21の上面にフィルタ6,7を実装した後、枠状基板31および天板基板41を位置合わせし、かつベース基板21と枠状基板31の間および枠状基板31と天板基板41との間に接着剤または接着シートを介在させつつ順次ベース基板21の上に積層していけば良い。尚、製造工程数を減らすため各基板21,31,41を一括して積層することも可能である。
図3Aから図3Jは、上記分波器11の基板21,31,41各層の構成を示す平面図である。上記分波器11において、天板基板41の最上面の配線層を第1層41a、その下の配線層を第2層41b、さらにその下の配線層を第3層41c、天板基板41の最下面の配線層を第4層41dとし、同様にベース基板21の最上面の配線層を第1層21a、その下の配線層を第2層21b、さらにその下の配線層を第3層21c、ベース基板21の最下面(分波器パッケージ裏面)の配線層を第4層21dとすると、図3Aから図3Dは、それぞれ天板基板41の第1層41aから第4層41dを示し、図3Gから図3Jは、それぞれベース基板21の第1層21aから第4層21dを示している。また、図3Eおよび図3Fは、それぞれ枠状基板31の上面および下面を示すものである。尚、これら図3Aから図3Jは、いずれも分波器11の上面側から見た状態を示すものであり、したがって図3D、図3Fおよび図3Jは、それぞれ絶縁層または枠状基板を透視して下面側のパターンを見た状態を示している。
図2、図3Aおよび図3Bに示すように、天板基板の上面(第1層)41a並びに第2層41bには金属層12a,12bをそれぞれ形成してある。これら金属層のうち第2層41bの金属層12bは基準電位層であり、後に述べる天板基板第4層41dに設けた基準電位層12c、ベース基板第2層21bに設けた基準電位層12dおよびベース基板第4層21dの基準電位層12eとキャスタレーション13を通じて電気的に接続されている。このように天板基板41およびベース基板21に設けた基準電位層12b〜12eのすべてを電気的に接続すれば、送受信フィルタ6,7の収納空間をパッケージ外部から良好に電磁的にシールドすることが出来る。
図2および図3Cに示すように天板基板41の第3層41cには、前記位相整合用の導体線路8の一部(第一線路部8a)を形成してある。前記位相整合用の導体線路8は、この第一線路部8aと、ベース基板21に設ける第二線路部8b(後述する)とからなり、これら第一線路部8aと第二線路部8bとは、枠状基板31を貫通して天板基板41とベース基板21に亘って形成したビアホール14(図2では図示せず)により電気的に接続してある。
より具体的には、第一線路部8aは、一端をベース基板21の下面(第4層)21dに設けたアンテナ接続用の外部接続端子(共通端子)Cに電気的に接続されているキャスタレーション15に接続してあり、他端をベース基板21に設けた第二線路部8bに接続するために設けたビアホール14のランド14aに接続してある。このランド14aは、枠状基板31を貫通してベース基板21に設けた第二線路部8b(後述)に接続するためのビアホール14に接続されている。このビアホール14は、分波器内の他のすべての回路パターンと電気的に接続されていない。
第一線路部8aと第二線路部8bとは、略同一の長さを有する。すなわち本実施形態では、位相整合用導体線路8を2等分して一方を天板基板41に、他方をベース基板21に配置した。天板基板41とベース基板21の構造上の差異を減らし、両基板間の熱膨張による変形量の差を低減するためである。また、かかる位相整合用の導体線路8(第一線路部8aおよび第二線路部8b)は、マイクロストリップラインにより構成し、第一および第二線路部全体として特性インピーダンスが約50Ωになるように、各線路部8a,8bの厚さおよび幅を設定し、当該線路部8a,8bに隣接する絶縁層43,44,23,24の厚さを調整する。
図2および図3Dに示すように、天板基板41の下面(第4層)41dには、当該配線層の略全面に亘り基準電位層としての金属層12cが形成され、また前記ビアホール14に接続されたランド14bが設けられている。
図2、図3Eおよび図3Fに示すように枠状基板31には、中央部に貫通孔31aを形成してあり、この貫通孔31aにより天板基板41とベース基板21との間に送受信フィルタ6,7の収容空間を形成する。尚、前記位相整合用導体線路8の第一線路部8aと第二線路部8bとを接続するビアホール14が枠状基板31を貫通して設けられている。
図3Gに示すようにベース基板の上面(第1層)21aには、受信用フィルタ6を実装するためのパッド61、および送信用フィルタ7を実装するためのパッド71を含むフィルタ実装部を形成してある。
図2および図3Hに示すようにベース基板21の第2層21bには、当該配線層の略全面に亘り、基準電位層として金属層12dを形成する。
図2および図3Iに示すようにベース基板21の第3層21cには、前記位相整合用の導体線路8を構成する第二線路部8bを設け、この第二線路部8bを前述のようにビアホール14を通じて第一線路部8aと電気的に接続する。すなわち、第二線路部8bは、一端を送信用フィルタ7の出力端子(送信用フィルタ7の出力端子が接続される接続パッド71/図3G参照)に接続されるビアホール16のランド16bに接続し、他端を前記第一線路部8aに接続するために設けたビアホール14のランド14fに接続してある。
図2および図3Jに示すようにベース基板21の下面(第4層)21dには、外部接続用端子C,Rx,Txと、基準電位層としての金属層12eを設ける。基準電位層12eは、既に述べたように天板基板41およびベース基板21に設けた各基準電位層12b〜12dとキャスタレーション13を通じて電気的に接続されている。また、符号Cはアンテナ接続用の共通端子、Rxは受信端子、Txは送信端子をそれぞれ示す。
ベース基板21、枠状基板31および天板基板41は、接着剤または接着シートを介して加熱プレスすることにより積層し一体化する。このとき、各基板21,31,41に設けられたキャスタレーション13は、各基板の対向するランド13aが圧着されることによって電気的に接続され導通される。同様に、第一線路部と第二線路部とを接続するビアホール14は、天板基板下面(第4層)41dのランド14b(図3D参照)と枠状基板上面のランド14c(図3E参照)が圧着され、かつ枠状基板下面のランド14d(図3F参照)とベース基板上面のランド14e(図3G参照)が圧着されてそれぞれ電気的に接続されることにより導通される。
上記送信用および受信用のSAWフィルタの構造や材料等は特に限定されないが、一例を挙げれば、LiTaO3(例えば方位:39°YCut−X伝搬)等の圧電基板上に、アルミニウムを主体とした合金(Al−Cu)またはAl単結晶等の材料からなる電極を形成したSAWフィルタを用いることが出来る。
また、上記各基板の配線層に形成する導体パターン(導体線路および基準電位層等)は、例えば銅等の金属により形成すれば良い。また、ベース基板上面(第1層)21aに設けるフィルタ実装用の接続パッド61,71、並びにベース基板下面(第4層)21dに設ける外部接続用端子C,Rx,Txは、例えば銅によりパターン形成を行い、その上にニッケルおよび金めっきを施すことにより形成する。さらに、ベース基板下面21dには、外部接続端子の形成部分を除く領域に、外部接続用端子の短絡を防ぐレジストを塗布する。このレジストの材料としては、例えば現像型ソルダーレジストインキを使用することが出来る。
図4は、前記図9に示した従来のパッケージ構造を有する分波器と、上記実施形態に係るパッケージ構造を有する分波器における天板基板とベース基板の熱膨張による変形量を測定した結果を示すものである。測定は、常温(25℃)から85℃まで温度上昇させたときの水平方向(各基板の長さ及び幅方向)と、垂直方向(各基板の厚さ方向)について行った。
この測定結果から明からなように、天板基板とベース基板の膨張率の差が、従来の分波器では、水平方向で0.012%、垂直方向で0.126%であるのに対し、本実施形態の分波器では、水平方向で0.004%、垂直方向で0.04%となっており、本実施形態によれば天板基板とベース基板の熱膨張による変形量の差を従来に較べ格段に小さくすることが出来ることが分かる。
そして、このように天板基板とベース基板の間の熱膨張による変形量の差を小さくすれば、温度上昇に伴うパッケージの変形を防ぎ、またパッケージの封止部分(天板基板41と枠状基板31の接合部や枠状基板31とベース基板21の接合部)にかかる応力を抑えることができ、当該パッケージの封止性を向上させることが可能となる。
さらに図5から図8は、上記従来の分波器と実施形態の分波器に対して外部から妨害波を与えた場合の信号波形の変化(送信側フィルタの通過特性)を測定した結果を示すものである。図5が妨害波を与えない状態の従来の分波器、図6が妨害波を与えたときの従来の分波器、図7が妨害波を与えない状態の本実施形態の分波器、図8が妨害波を与えたときの本実施形態の分波器を示している。尚、妨害波としては、800MHz〜2GHzの持続波(CW/continuous waves)を使用した。
これらの図から明らかなように、従来の分波器に較べ本実施形態の分波器の方が妨害波による影響が少なく、本実施形態によれば分波器パッケージに良好な電磁界シールドを形成して外部の影響を排除してフィルタ特性の劣化を防ぐことが可能となる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載の範囲内で種々の変更を行うことができることは当業者に明らかである。
例えば、フィルタの実装形式は、上記実施形態ではフリップチップ実装により行ったが、ワイヤボンディング実装によるものであっても良い。また実施形態では、ベース基板と天板基板の積層数を同一としたが、必ずしも同一の積層数でなくても構わない。さらに本発明の別の態様に係る分波器は、SAWフィルタを実装可能なベース基板と、当該ベース基板に実装されたSAWフィルタを覆う蓋基板と、前記ベース基板に実装され互いに異なる帯域中心周波数を有する複数のSAWフィルタとを有する分波器であって、前記ベース基板と天板基板とが略同一の熱膨張率を有するものである。この分波器では、天板基板とベース基板の積層数は同一であっても良いし、異なっていても構わない。
本発明の一実施形態に係る分波器を示すブロック図である。 前記実施形態に係る分波器を模式的に示す断面図である。 前記実施形態の分波器を形成する基板(天板基板の第1層/上面)を示す平面図である。 前記実施形態の分波器を形成する基板(天板基板の第2層)を示す平面図である。 前記実施形態の分波器を形成する基板(天板基板の第3層)を示す平面図である。 前記実施形態の分波器を形成する基板(天板基板の第4層/下面)を示す平面図である。 前記実施形態の分波器を形成する基板(枠状基板の上面)を示す平面図である。 前記実施形態の分波器を形成する基板(枠状基板の下面)を示す平面図である。 前記実施形態の分波器を形成する基板(ベース基板の第1層/上面)を示す平面図である。 前記実施形態の分波器を形成する基板(ベース基板の第2層)を示す平面図である。 前記実施形態の分波器を形成する基板(ベース基板の第3層)を示す平面図である。 前記実施形態の分波器を形成する基板(ベース基板の第4層/下面)を示す平面図である。 従来のパッケージ構造を有する分波器と、前記実施形態に係るパッケージ構造を有する分波器における天板基板とベース基板の熱膨張による変形量を測定した結果を示す図である。 従来の分波器における送信側フィルタの通過特性を示す線図である。 従来の分波器に対し外部から妨害波を与えた場合の送信側フィルタの通過特性を示す線図である。 前記実施形態の分波器における送信側フィルタの通過特性を示す線図である。 前記実施形態の分波器に対し外部から妨害波を与えた場合の送信側フィルタの通過特性を示す線図である。 従来の分波器の一例を模式的に示す断面図である。
符号の説明
6 受信用SAWフィルタ
7 送信用SAWフィルタ
8 位相整合回路(導体線路)
8a 第一線路部
8b 第二線路部
11 分波器
12b,12c,12d,12e 基準電位層
13,15 キャスタレーション
14,16 ビアホール
13a,14a,14b,14c,14d,14e,14f,16a,16b ランド
21 ベース基板
31 枠状基板
41 天板基板

Claims (6)

  1. 弾性表面波フィルタを実装可能なベース基板と、当該ベース基板に実装された弾性表面波フィルタを覆う蓋基板と、前記ベース基板に実装され互いに異なる帯域中心周波数を有する複数の弾性表面波フィルタと、これら弾性表面波フィルタ同士の位相を整合させる位相整合線路とを有する分波器であって、
    前記位相整合線路は、前記蓋基板に配した第一の線路部と、前記ベース基板に配した第二の線路部とを有し、
    当該第一の線路部と第二の線路部とが電気的に接続されている
    ことを特徴とする分波器。
  2. 前記第一の線路部と、前記第二の線路部とが、略同一の長さを有する
    請求項1に記載の分波器。
  3. 前記ベース基板および前記蓋基板は、共に、基板の表面および裏面を含めて3層以上のかつ略同数の配線層を備える多層基板である
    請求項1または2に記載の分波器。
  4. 前記ベース基板および前記蓋基板は、厚さが略同一である
    請求項1から3のいずれか一項に記載の分波器。
  5. 前記ベース基板および前記蓋基板は、樹脂を主体とする材料からなる
    請求項1から4のいずれか一項に記載の分波器。
  6. 前記ベース基板および前記蓋基板は、共に基準電位電極を備え、
    当該ベース基板および蓋基板に備えられた基準電位電極が互いに電気的に接続されている
    請求項1から5のいずれか一項に記載の分波器。
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