JP2006202980A - 多層配線板およびその製造方法 - Google Patents

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教夫 森池
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健次 高井
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Abstract

【課題】 特別なレーザ加工装置を用いずに、信頼性の高い、テーパ形状を有するビア穴を形成した多層配線板を提供する。
【解決手段】 内層基板と(1)、その一方の面に形成した層間絶縁樹脂層(4および5)と、層間絶縁樹脂層の表面に形成した配線と、前記内層基板及び前記配線の必要な箇所を電気的に接続する層間接続導体(7)とを含む多層配線板であって、前記層間接続導体は前記内層基板と接する箇所が逆テーパ形状であることを特徴とした多層配線板である。
【選択図】 図1

Description

本発明は、多層配線板およびその製造方法に関する。
近年、パソコン、携帯電話等の情報通信機器の傾向として小型化、高性能化、軽量化が挙げられる。これらに搭載される多層配線板、半導体チップ搭載基板及び半導体パッケージ基板においても高密度化と信号の高速化が進む傾向がある。これらの基板は高密度化を達成するために、従来の貫通スルーホール(TH)から、インタースティシャルビアホール(IVH)による層間接続が用いられている。
このようなIVHは、一般的にレーザ加工により内層基板の導体まで層間絶縁樹脂を除去したビア穴により形成する。例えば、特許文献1では、レーザ光のエネルギ密度を調整しテーパ形状のビア穴を形成する手法が提案されている。また、特許文献2では、レーザ光のエネルギ分布を調整して、小径でテーパ角の小さいビア穴を形成する手法が提案されている。
特開平6−269969 特開2003−48094
しかしながら、テーパ形状を形成する手法の場合、ビアの開口部の径と比較してビア底の径が小さくなるため、高密度化のためにビア穴を小径にすると内層基板との接続部が極めて小径になり信頼性を確保することが困難であるという問題があった。また、エネルギ分布を調整しテーパ角を小さくする場合、エネルギ分布を調整するためのシステムが複雑になり、レーザ加工装置が高価になるという問題があった。
本発明者らは、鋭意検討の結果、ビア穴の内層基板と接する部分を逆テーパ形状にすることで信頼性を確保でき、さらに、このような形状にビア穴を形成するために層間絶縁樹脂層に加工性の異なる2つの絶縁樹脂を用いることで逆テーパ形状にできることを見出し、本発明をなすに至った。
本発明は、内層基板と、その一方の面に形成した層間絶縁樹脂層と、前記層間絶縁樹脂層の表面に形成した配線と、前記内層基板及び前記配線の必要な箇所を電気的に接続する層間接続導体とを含む多層配線板であって、前記層間接続導体は前記内層基板と接する箇所が逆テーパ形状であることを特徴とした多層配線板に関する。前記層間絶縁樹脂層は、前記内層基板と接する側に第1の絶縁層、および前記配線側に第2の絶縁層を含むことが好ましい。前記第1の絶縁層のレーザ加工性は、前記第2の絶縁層のレーザ加工性より高いことが好ましい。前記第1の絶縁層の熱分解温度は、前記第2の絶縁層の熱分解温度より低いことが好ましい。前記第1の絶縁層のデスミア処理によるエッチング除去性は、前記第2の絶縁層のエッチング除去性より高いことが好ましい。
さらに、本発明は、内層基板の一方の面に層間絶縁樹脂層を形成する工程、前記層間絶縁樹脂層上に金属箔を形成する工程、前記金属箔の必要箇所に貫通穴を形成し前記層間絶縁樹脂層に前記内層基板と接する箇所が逆テーパ形状となる開口を形成する工程、前記開口に層間接続導体を形成する工程、および前記層間絶縁樹脂層の表面に配線を形成する工程を含むことを特徴とした多層配線板の製造方法に関する。前記層間絶縁樹脂層を形成する工程は、少なくとも2つの樹脂層を形成する工程を含んでいてもよい。前記開口を形成する工程は、前記逆テーパ形状の開口をレーザ加工により形成する工程を含んでいてもよい。前記開口を形成する工程は、逆テーパ形状の開口をデスミア処理により形成する工程を含んでいてもよい。
本発明によると、優れた信頼性を有する、テーパ形状のビア穴を備えた多層配線板を提供することができる。
(層間絶縁樹脂層)
層間絶縁樹脂層として、少なくとも内層基板側に配する第1の絶縁層と、外層回路側に配する第2の絶縁層の2層構造とする。2層構造の形成方法としては、内層基板側に第1の絶縁層を形成した後、第2の絶縁層および外層回路となる金属箔を重ね合わせ積層一体化する方法や、フィルム状の第1の絶縁層およびフィルム状の第2の絶縁層を内層基板と金属箔との間に配して積層一体化する方法などにより形成することができる。
第1の絶縁層としては、一般的に配線板で用いる公知の樹脂材料を用いることができる。公知の樹脂材料として、特に限定しないが、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂などの熱可塑性樹脂は耐熱性が高く、好ましい。熱可塑性樹脂の中でも、ポリアミドイミド樹脂は、耐熱性、耐湿性に優れることに加え、金属に対する接着性が特に好ましい。
ポリアミドイミドの原料のうち、酸成分としては、無水トリメリット酸、無水トリメリット酸モノクロライド、アミン成分としては、メタフェニレンジアミン、パラフェニレンジアミン、4,4’-ジアミノジフェニルエーテル、4,4’-ジアミノジフェニルメタン、ビス[4-(アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、2,2’-ビス[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]プロパンなどが例示されるが、これに限定されるわけではない。乾燥性を向上させるためにシロキサン変性としても良く、この場合、アミノ成分にシロキサンジアミンが用いられる。フィルム加工性を考慮すると、第1の絶縁層に用いる樹脂として分子量は5万以上のものを用いるのが好ましい。
さらに、このような絶縁層には耐熱性、剛性、低熱膨張化、さらに塗布後の接着層の厚みを確保するために無機フィラーが含まれていることが好ましい。無機フィラーとしては、以下の例に限定しないが、例えば、アルミナ、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、クレー、タルク、三酸化アンチモン、五酸化アンチモン、酸化亜鉛、溶融シリカ、ガラス粉、石英粉、シラスバルーンなどが挙げられる。これら無機フィラーは単独で使用しても良いし、2種類以上を混合して使用しても良い。
また、第1の絶縁層は樹脂ワニスの状態で塗布することができる。樹脂ワニスの状態では有機溶媒を含有していてもよく、内層基板への塗布性を確保するため有機溶媒の含有量により粘度を調整することが好ましく、例えば、500cP(0.5Pa.s)以下が好ましく、200cP(0.2Pa.s)以下がより好ましい。有機溶媒としては、以下の例には限定しないが、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、トリメチルベンゼンのような芳香族炭化水素系溶媒;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンのようなケトン系溶媒;テトラヒドロフランのようなエーテル系溶媒;イソプロパノール、ブタノールのようなアルコール系溶媒;2−メトキシエタノール、2−ブトキシエタノールのようなエーテルアルコール系溶媒;N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドのようなアミド系溶媒などを、適宜、併用しても良い。
以上のような樹脂ワニスを内層基板に塗布、乾燥して第1の絶縁層を形成することができる。樹脂ワニスの塗布方法としては、内層基板の浸漬、ワニスの滴下または噴霧、及び、カーテンコート、ロールコータ、スクリーン印刷など公知の塗布方法を用いることができる。このような第1の絶縁層としては、乾燥によりBステージにして用いることが、ハンドリング性確保のために好ましい。第1の絶縁層の厚みとしては乾燥後に0.1〜5.0μmであれば、接着性を確保し、第2の絶縁層の特性、例えば、Tg、剛性、誘電特性等を損なわないため好ましい。
第2の絶縁層としては、一般的な配線板で用いる半硬化状の絶縁樹脂を用いることができ、公知の熱硬化性樹脂材料を用いることが出来る。このような熱硬化性樹脂材料としては、特に限定しないが、例えば、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、シアネート樹脂、マレイミド樹脂、イソシアネート樹脂、ベンゾシクロブテン樹脂、ビニル樹脂などが挙げられ、特にエポキシ樹脂は信頼性の観点から好ましく、シアネート樹脂は低誘電率の観点から好ましい。さらに、誘電特性、耐衝撃性、フィルム加工性などを考慮して、熱可塑性樹脂がブレンドされてあっても良く、熱可塑性樹脂としては、以下の例には限定しないが、例えば、フッ素樹脂、ポリフェニレンエーテル、変性ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレンスルフィド、ポリカーボネート、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリアリレート、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリブタジエンなどが例示される。これらの樹脂材料は、1種類のものを単独で用いても良いし、2種類以上を混合して用いても良い。さらに、半硬化状の絶縁樹脂には、剛性を高くするために無機フィラーを混合しても良い。無機フィラーについては前述の通りであるが、第1の絶縁層と同一のものを用いてもよいし異なるものを用いてもよい。
また、半硬化状の絶縁樹脂は、剛性や信頼性の確保のために、耐熱性合成繊維及びガラス繊維から選ばれる少なくとも一つを用いた繊維シートに樹脂材料を含浸したものであることが好ましい。耐熱性合成繊維としては、芳香族ポリアミド繊維及びポリイミド繊維から選ばれる少なくとも一つを用いたものであることが好ましい。さらに、繊維シートとしては、織布、不織布いずれを用いても良いが、穴加工性確保のために不織布あるいは高開繊の織布を用いることが好ましい。
(内層基板)
内層基板は、一般的な配線板製造方法により製造できる。例えば、銅張り積層板にドリル穴明けにより貫通穴を形成し、デスミア処理を行った後、無電解銅めっきにより層間接続導体を形成する。さらに、ドライフィルムレジストをラミネート、露光、現像してレジストパターンを形成し、エッチング液により不要な箇所の銅箔を除去して導体パターンを形成した後、レジストパターンを剥離して、内層基板を製造することができる。
上記の内層基板上に第1及び第2の絶縁層および金属箔を形成後、外層配線を形成して多層基板を製造することができる。多層化には、加熱・加圧による手法を用いることができ、一般的な真空プレス機を用いることが好ましい。加熱・加圧の条件としては、絶縁層の材料特性にあった条件が好ましく、例えば、温度150℃〜250℃、圧力1MPa〜5MPaが好ましい。このようにして積層した基板にレーザ加工により層間接続部となる開口を設ける。
(レーザ穴明け)
第1および第2の絶縁層を含む層間絶縁樹脂層への穴明けは、一般的な配線板で用いるレーザ加工機で行うことができ、例えば、CO2レーザ加工機、UVレーザ加工機などを用いることができる。このとき、第1の絶縁層のレーザ加工性が第2の絶縁層のレーザ加工性より高いと、第1の絶縁層が過剰に加工されて内層基板と接する箇所が逆テーパ形状のビア穴を形成することができる。このような絶縁層のレーザ加工性は熱分解温度により表すことができ、熱分解温度が低い樹脂ほどレーザ加工されやすく、熱分解温度の低い樹脂を第1の絶縁層に用いることが好ましい。また、第2の絶縁層が無機フィラーやガラスクロスを含み、第1の絶縁層が無機フィラー等を含まないかまたは第2の絶縁層より少なく含む場合には、第2の絶縁層は第1の絶縁層と比較してレーザ加工性は低いため逆テーパ形状のビア穴を形成しやすく好ましい。
(デスミア)
レーザ加工を行った後、ビア内に残存したスミアを除去するためにデスミア処理を行う。デスミア処理としては、一般的な配線板で用いる酸化剤を用いたデスミア液で行うことができる。このような酸化剤としては、限定はされないが、例えば、過マンガン酸や重クロム酸が挙げられる。また、酸化剤による処理の前に膨潤処理を行うとスミアが除去しやすく、このような膨潤液としては一般的な配線板で用いる膨潤液を用いることができる。
第1の絶縁層と第2の絶縁層のデスミアによるエッチング除去性が異なるとデスミア処理後のビア穴形状をコントロールすることができ、第1の絶縁層としてエッチング除去性の高い材料を用いると内層基板と接する箇所が逆テーパ形状のビア穴を形成することができる。このような第1の絶縁層としては、熱可塑性の樹脂が好ましく、例えばポリアミドイミド樹脂はエッチング除去性が高く、内層基板との接着性および耐熱性も高く好ましい。さらに、第1の絶縁層としてエッチング除去性の高い材料を用いると、スミア残りも発生しがたいという利点もあり好ましい。
配線密度を考慮すると、レーザ加工およびデスミア処理後の、第1の絶縁層とその下の内層基板との接触面におけるビア穴の径(径s)は、第2の絶縁層とその上の配線との接触面におけるビア穴の径(径r)と比較して、同じまたは小さいことが好ましい。具体的には、径sが径rと比較して0〜50μm小さいことが好ましい。
(外層回路)
外層回路を形成する方法としては、パネルめっきを行い、エッチングで回路形成する方法や、パターンめっきにより回路形成する方法がある。例えば、パターンめっきにより回路形成する方法としては、無電解めっきによりビア内に導体層(シード層)を形成し、電気めっきレジストを形成した後、電気めっきにより導体パターンを形成し、最後に不要な個所の金属箔をエッチング除去して外層回路を形成することで多層配線板を製造する。このように製造した多層配線板を内層基板として、さらに多層化することもできる。
無電解めっきは、無電解めっきの核となる触媒を付与し、これに無電解銅めっきを薄付けすることで形成する。触媒としては、貴金属イオンやパラジウムコロイドを用いることができ、特にパラジウムは樹脂への密着性が高く好ましい。無電解銅めっきとしては、硫酸銅、錯化剤、ホルマリン、水酸化ナトリウムを主成分とする、一般的な配線板で用いる無電解銅めっき液を用いることができる。めっき厚みとしては、シード層として給電可能な厚みがあれば良く、0.1〜1μmの範囲が好ましい。0.1μmより薄いと無電解めっき層にピンホールが発生する恐れがあり、1μmより厚いと微細配線形成が困難になる場合がある。
金属箔の外層回路となる以外の個所に電気めっきレジストを形成する。電気めっきレジストの厚さは、その後めっきする導体の厚さと同程度か、より厚くするのが好ましい。電気めっきレジストに使用できる樹脂として、特に限定しないが、液状レジストやドライフィルムレジストがある。
外層回路となる電気銅めっきには、特に限定しないが、通常配線板で使用される硫酸銅電気めっきやピロリン酸電気めっきが使用できる。電気銅めっきの厚さは、外層回路として使用できればよく、1〜100μmの範囲であることが好ましく、微細回路形成には5〜50μmの範囲であることがより好ましい。また、金属箔を銅箔とした場合、電気銅めっき層形成時の電流密度は銅箔作製時の電流密度よりも小さければよいが、好ましくは0.5〜5A/dm2である。電気銅めっき層形成時の電流密度が銅箔作製時の電流密度よりも高いと後のエッチング工程で過剰に溶解されやすくなり良好な外層回路形成を為すのに支障をきたす場合がある。
次にアルカリ性剥離液や硫酸あるいは市販のレジスト剥離液を用いて電気めっきレジストの剥離を行い、パターン部以外の金属箔をエッチング除去して外層回路を形成することができる。例えば、金属箔として銅箔を用いた場合、エッチング液は、ハロゲン以外の酸及び過酸化水素を主成分とし、主成分に加えて溶媒および添加剤からなる溶液が好ましい。溶媒としては、コスト、取り扱い性、安全性の面から水が好ましく用いられ、水にはアルコール等が添加されていても構わない。また、添加剤として過酸化水素の安定剤等が添加されうる。さらに、ハロゲン以外の酸としては、特に限定しないが、硫酸、硝酸等が挙げられ、好ましくは、硫酸が用いられる。このようなエッチング液を用いて外層回路部以外の銅箔をエッチング除去し、設計通りの外層回路のトップ幅、ボトム幅を得るためには電気銅めっきのエッチング速度が銅箔のエッチング速度の80%以下であることが好ましい。
また、ハロゲン以外の酸として硫酸を用いる場合、10〜300g/Lの硫酸および10〜200g/Lの過酸化水素水を主成分に含むエッチング液を用いることが好ましい。上記濃度域以下の濃度ではエッチング速度が遅いために作業性が悪く、上記濃度域以上の濃度ではエッチング速度が速いためにエッチング量のコントロールが難しい。また、銅箔のエッチング速度としては1〜15μm/分となるようにコントロールすることが作業性の面から好ましい。また、結晶構造の差異によるエッチング速度の差はエッチング液の温度に依存するため、エッチング除去の際にエッチング液の温度は20〜50℃とすることが好ましく、20〜40℃とすることがより好ましい。さらにエッチング時間としては、所望の回路幅が形成されるような時間を実験により適宜求めればよいが、作業性、エッチングの均一性等のために10秒〜10分の範囲であることが好ましい。
必要な箇所にソルダレジストの形成、外層回路へのめっき処理を行うことができる。このようなソルダレジストとしては、一般的な配線板で用いる液状レジストやフィルム状レジストを用いることができる。また、ワイヤボンド端子やフリップチップ端子に金めっきや錫めっきを施すことが好ましい。金めっきとしては、金の銅配線への拡散を抑えるために、電解Ni/Auめっきや無電解Ni/Pd/Auめっきを用いることができる。
以下に、本発明の実施例を記す。
(実施例1)
厚み0.2μmの銅張り積層板MCL-E-679F(日立化成工業製、商品名)にドリル穴明けによりφ0.2mmの貫通穴を形成して過マンガン酸からなるデスミア液でデスミア処理を行った後、無電解銅めっきによりTH 2を形成した。さらに、厚さ15μmのドライフィルムレジストNIT215(ニチゴーモートン製、商品名)をラミネート、露光、現像してレジストパターンを形成し、塩化第二鉄のエッチング液により不要な箇所の銅箔を除去して導体パターン3を形成した後、レジストパターンを剥離して、図1(a)に示すような内層基板1を製造した。
次に、図1(b)に示すように、飽和炭化水素からなる単位成分を含むポリアミドイミドとポリアミドイミドとを反応させ架橋させた硬化性分を含む樹脂ワニスに内層基板1を浸漬した後、160℃で10分間の乾燥を行いBステージの第1の絶縁層4を形成した。
なお、上記の樹脂ワニスは以下の通り得られた。ディーンスターク還流冷却器、温度計、撹拌器を備えた500mLのセパラブルフラスコに脂環式ジアミン化合物として(4,4’−ジアミノ)ジシクロヘキシルメタン(ワンダミンHM(略号WHM)新日本理化(株)製商品名)45mmol、シロキサンジアミンとして反応性シリコーンオイルX−22−161−B(信越化学工業(株)製商品名、アミン当量1500)5mmol、無水トリメリット酸(TMA)105mmol、非プロトン性極性溶媒としてN−メチル−2−ピロリドン(NMP)145g加え、80℃で30分間撹拌した。撹拌終了後、水と共沸可能な芳香族炭化水素としてトルエン100mLを加え、温度を160℃に昇温させて2時間還流させた。水分定量受器に理論量の水がたまり、水の流出が見られなくなっていることを確認したら、水分定量受器中の水とトルエンを除去し、温度を190℃まで上昇させて反応溶液中のトルエンを除去した。フラスコの溶液を室温まで冷却した後、ジイソシアネートとして、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)60mmolを加え、温度を190℃に上昇させて2時間反応させポリアミドイミド樹脂のNMP溶液を得た。次にエポキシ樹脂であるYDCN−500−10(東都化成社製)を総固形分重量の10%になるように配合し、更に硬化促進剤として2−エチル−4−メチルイミダゾールをエポキシ樹脂の固形分の1wt%加え、ジメチルアセトアミドで希釈して熱硬化性樹脂のワニス(固形分10%)を得た。さらに、図1(c)に示すように、第2の絶縁層5としてガラスエポキシプリプレグGEA-679F(日立化成工業製、商品名)、金属箔6としてキャリア付きの3μm銅箔MT35S-3V(三井金属製、商品名)を重ね合わせ(キャリアは図示せず。)、真空加圧プレスにより、加熱加圧して積層した。加熱加圧条件としては、185℃で90分間、圧力3MPaで行った。
次に、キャリアを引き剥がした後、サブトラクティブ法で層間接続部となる箇所の銅箔にレーザ窓穴を形成し、CO2レーザ加工機LC-1C21(日立ビアメカニクス製、商品名)により、φ80μmのビア穴を形成した。このときのビア形状はテーパ形状であった。これを、過マンガン酸のデスミア液によりスミアの除去を行い、内層基板と接する箇所が逆テーパ形状のビア穴を形成した。これを図1(d)に示す。
次に、パラジウムコロイドを付与し、無電解銅めっき液CUST201(日立化成工業製、商品名)によりシード層を形成した。さらに、厚さ25μmの電気めっきレジストNIT225(ニチゴーモートン製、商品名)をラミネートし、I線ステッパー露光による露光、炭酸ナトリウム溶液による現像を行い、レジストパターンを形成した後、硫酸銅めっき液により厚さ20μmのめっき導体7およびIVH 8を形成した後、アミン系レジスト剥離液でレジストを除去し、不要な部分の金属箔を硫酸と過酸化水素を主成分とするエッチング液で除去して配線を形成し、図1(e)に示すように、IVH付きの基板9を得た。このときの逆テーパ形状のIVH断面写真を図2に示す。
図2によると、下から、内層基板3(図中、白色で示される。)、第1の絶縁層4、第2の樹脂層5、および外層回路(金属箔6上にめっき導体7が形成されている。図中、白色で示される。)の順に積層されており、第1の絶縁層4及び第2の絶縁層5には、これらを貫通するIVH 8(図中、白色で示される。)が形成されている。IVH 8にはめっき導体7が形成されているため、内層基板3および外層回路と導通している。IVH 8の内層基板3と接する箇所は、逆テーパ形状を有していることがわかる。
さらに、このIVH付き基板9を用いて前述の内層基板1と同様に第1の絶縁層4の形成、第2の絶縁層5の形成及び配線形成を行い、図1(f)に示すような、多層配線板10を得た。
(実施例2)
第2の絶縁層5として、ノボラック型エポキシ樹脂、架橋ゴム粒子、エポキシ樹脂硬化剤を含む樹脂材料を用いた以外は、実施例1と同様にして多層配線板を製造した。このとき、レーザ加工により第1の絶縁層4が過剰に除去され逆テーパ形状のビア穴を得た。
上記の樹脂材料をより詳しく説明すると、以下のものが含まれる。
・エポキシ樹脂:ビフェニル構造を有するノボラック型エポキシ樹脂、NC3000S−H(日本化薬株式会社社製) 80重量部
・架橋ゴム粒子:カルボン酸変性アクリロニトリルブタジエンゴム粒子、XER−91SE−15(JSR株式会社)5重量部
・硬化剤:トリアジン環含有クレゾールノボラック型フェノール樹脂、フェノライトEXB−9829(窒素含有量18%、水酸基当量151、大日本インキ化学工業株式会社製) 9重量部
・硬化促進剤:イミダゾール誘導体化合物、1−シアノエチル−2フェニルイミダゾリウムトリメリテート、2PZ−CNS(四国化成工業株式会社製) 0.24重量部
・溶剤:メチルエチルケトン(比較例1)
第1の絶縁層を形成しなかった以外は実施例1と同様にして多層配線板を製造した。この多層配線板のIVHの断面写真を図3に示す。
図3によると、下から、内層基板3(図中、白色で示される。)、第2の絶縁層5及び外層回路(図中、白色で示される。)の順に積層され、内層基板3と外層回路とはIVHに形成されためっき導体により導通している。IVHの内層基板3と接する箇所はテーパ形状となっており、内層基板3との接触面積が小さかった。
このようにして製造した多層配線板のホットオイル試験の結果を表1に示す。
これらの結果から、実施例の多層配線板は、ホットオイル試験において優れた結果が得られた。すなわち、サイクル数10,20,30では断線不良発生数が0であり、サイクル数70および100においても断線不良発生数が0またはごく僅かであった。
これに対して、比較例による多層配線板は、サイクル数に関わりなく断線不良発生数が非常に多かった。
本発明の、実施例を説明するための各工程における断面図である。 本発明の、実施例1の多層配線板のIVH断面写真である。 本発明の、比較例1の多層配線板のIVH断面写真である。
符号の説明
1 ・・・内層基板
2 ・・・TH
3 ・・・導体パターン
4 ・・・第1の絶縁層
5 ・・・第2の絶縁層
6 ・・・金属箔
7 ・・・めっき導体
8 ・・・IVH
9 ・・・IVH付き基板
10・・・多層配線板

Claims (9)

  1. 内層基板とその一方の面に形成した層間絶縁樹脂層と前記層間絶縁樹脂層の表面に形成した配線と前記内層基板及び前記配線の必要な箇所を電気的に接続する層間接続導体とを含む多層配線板であって、
    前記層間接続導体は前記内層基板と接する箇所が逆テーパ形状であることを特徴とした多層配線板。
  2. 前記層間絶縁樹脂層が、前記内層基板と接する側に第1の絶縁層と、前記配線側に第2の絶縁層とを含むことを特徴とした請求項1に記載の多層配線板。
  3. 前記第1の絶縁層のレーザ加工性が、前記第2の絶縁層のレーザ加工性より高いことを特徴とした請求項2に記載の多層配線板。
  4. 前記第1の絶縁層の熱分解温度が、前記第2の絶縁層の熱分解温度より低いことを特徴とした請求項2または3のいずれかに記載の多層配線板。
  5. 前記第1の絶縁層のデスミア処理によるエッチング除去性が、前記第2の絶縁層のエッチング除去性より高いことを特徴とした請求項2〜4のいずれかに記載の多層配線板。
  6. 内層基板の一方の面に層間絶縁樹脂層を形成する工程、
    前記層間絶縁樹脂層上に金属箔を形成する工程、
    前記金属箔の必要箇所に貫通穴を形成し、前記層間絶縁樹脂層に前記内層基板と接する箇所が逆テーパ形状となる開口を形成する工程、
    前記開口に層間接続導体を形成する工程、および
    前記層間絶縁樹脂層の表面に配線を形成する工程を含むことを特徴とした多層配線板の製造方法。
  7. 前記層間絶縁樹脂層を形成する工程には、少なくとも2つの樹脂層を形成することを含む請求項6に記載の多層配線板の製造方法。
  8. 前記開口を形成する工程には、前記逆テーパ形状の開口をレーザ加工により形成することを含む請求項6または7に記載の多層配線板の製造方法。
  9. 前記開口を形成する工程には、逆テーパ形状の開口をデスミア処理により形成することを含む請求項6〜8のいずれかに記載の多層配線板の製造方法。
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