JP2006202400A - 不揮発性半導体記憶装置の消去方法 - Google Patents

不揮発性半導体記憶装置の消去方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 オフリーク量を考慮しつつ、ばらつきを抑制することが可能な不揮発性半導体記憶装置の消去方法を提供する。
【解決手段】 本発明に係る不揮発性半導体記憶装置の消去方法は、ブロック一巡型過消去ベリファイを実行する。具体的には、最初のアドレスから最終アドレスまで順番に過消去ベリファイおよび書戻しを実行する。すなわち、あるアドレスが選択されベリファイが実行された後に書戻しパルスが印加された場合であっても、ベリファイ後の如何にかかわらず、次のアドレスさらに次のアドレスへとインクリメントしていくことになる。したがって、同じアドレスを累積的に再書込するのではなく不良と成っているアドレスに従うメモリセルに対して徐々に書戻しを順番に実行する。したがって、満遍なく過消去状態のメモリセルに対して書込を実行することができるためオフリークの影響を抑制してばらつきの少ないしきい値電圧分布を有するメモリセルを実現することができる。
【選択図】 図6

Description

本発明は、不揮発性半導体記憶装置のデータ消去方法に関する。
従来より、電気的にデータの消去および再書込が可能な不揮発性半導体記憶装置において、格納されているデータを消去する場合、まずすべてのメモリセルトランジスタ(以下、単にメモリセルとも称する)に対してデータを書込みすべてのメモリセルをデータ書込状態(所定のデータが書込まれている状態)とした後(以下、データ消去前書込とも称する)にデータ消去動作を行なっていた。
一般的にメモリセルのしきい値電圧はデータ書込状態によって変化するため様々なしきい値状態となっている。すなわち、メモリセルのしきい値電圧分布は広範囲に広がっている。それゆえ、データ消去動作の前のデータ消去前書込により一定の範囲のしきい値電圧に収めてデータ消去動作を実行しなければ、メモリセルの消去動作によりさらにしきい値電圧分布は広がってしまうことになる。
一方、メモリセルのしきい値電圧の分布が広がりを持つ場合すなわちばらつきが生じてしまうとデータ読出動作においてメモリセルから誤ったデータが読み出されるという問題がある。すなわちデータ読出マージンを確保するためにはばらつきを抑制することが重要な問題となってくる。
これに対処するためにデータ消去方法においてばらつきを抑制するとともに、しきい値電圧の調整が可能なデータ消去方法が提案されている。
たとえば特開2001−357680号公報においては、しきい値電圧のばらつきを防ぐために消去と書込を繰り返すことにより徐々にしきい値電圧を下げることによってばらつきを防止する方式が開示されている。しかしながら当該方式においては、消去さらには書込を各ビットに対して行なわなければならずそれぞれの動作に対してベリファイ動作を実行する必要があり、データ消去動作に多大な時間がかかるという問題がある。
一方、特開平6−28875号公報においては、一旦すべてのメモリセルを過剰消去状態とした後に、当該過剰消去状態からデータ書込を実行する方式を開示している。具体的には、ベリファイ時に非選択ワード線を負電圧にすることにより、過剰消去状態のメモリセルのオフリークをカットした状態でベリファイおよび書込を実行する方式が提案されており、当該方式によりしきい値電圧をある一定の範囲に調整する方式が開示されている。
特開平6−28875号公報 特開2001−357680号公報
しかしながら、この特開平6−28875号公報においては、ベリファイ時に非選択ワード線を負電圧にすることによってオフリーク電流を抑制して選択されたメモリセルのしきい値電圧を調整する方式が開示されているが、実際のデータ読出時には非選択ワード線は、負電圧ではなく接地電圧(0V)に設定されるのが一般的である。したがって、当該ベリファイ時においては、十分にオフリーク電流を抑制してメモリセルのしきい値電圧を調整した場合であっても実際のデータ読出時の条件下、すなわち非選択ワード線を0Vに設定した場合にはオフリーク電流の抑制が十分ではないという問題がある。
本発明は上記のような問題を解決するためになされたものであって、実際のデータ読出時の条件下でベリファイを実行することにより、実際のオフリーク電流を考慮しつつ、ばらつきを抑制することが可能な不揮発性半導体記憶装置の消去方法を提供することを目的とする。
本発明に係る不揮発性半導体記憶装置の消去方法は、行列状に集積配置された複数のメモリセルトランジスタに対して、しきい値電圧が第1の電圧以上第2の電圧以下の範囲に収まるようにベリファイおよび書込の少なくとも1つを繰り返し実行する不揮発性半導体記憶装置の消去方法であって、各メモリセルトランジスタのしきい値電圧が第2の電圧以下となるように消去動作を実行するステップと、選択されたメモリセル行に対応するメモリセルトランジスタのコントロールゲートに対して第1の電圧を与えてオンするかオフであるかのしきい値電圧判定を実行するベリファイを実行し、ベリファイ結果に基づいて書込を実行するベリファイ書込動作を実行するステップとを備える。ベリファイ書込動作を実行するステップは、選択されたメモリセル行に対応するメモリセルトランジスタのコントロールゲートに対して第1の電圧を与えるとともに、非選択のメモリセル行に対応するメモリセルトランジスタのコントロールゲートに対して通常のオフ電圧よりも低い第3の電圧を与えて、ベリファイを実行し、ベリファイ結果に基づいて選択されたメモリセル行に対応するメモリセルトランジスタに対して書込を繰り返す第1のベリファイ書込を実行するステップと、選択されたメモリセル行に対応するメモリセルトランジスタのコントロールゲートに対して第1の電圧を与えるとともに、非選択のメモリセル行に対応するメモリセルトランジスタのコントロールゲートに対して通常のオフ電圧を与えて、ベリファイを実行し、ベリファイ結果に基づいて選択されたメモリセル行に対して書込を繰り返す第2のベリファイ書込を実行するステップとを含む。第2のベリファイ書込を実行するステップは、最初のアドレスに従う選択されたメモリセル行に対応するメモリセルトランジスタから最後のアドレスに従う選択されたメモリセル行に対応するメモリセルトランジスタに対して1回ずつ順番にベリファイを実行し、ベリファイ結果に基づいて書込を繰り返す巡回書込を実行する。
本発明に係る不揮発性半導体記憶装置の消去方法は、各メモリセルトランジスタのコントロールゲートに対して第1の電圧を与えてベリファイ判定する。具体的には、最初のアドレスに従う選択されたメモリセルトランジスタから最後のアドレスに従う選択されたメモリセルトランジスタに対して1回ずつ順番にベリファイを実行し、ベリファイ結果に基づいて書込を繰り返す巡回書込を実行する。また、非選択のメモリセルトランジスタのコントロールゲートは通常のオフ電圧が与えられている。すなわち、複数のメモリセルトランジスタに対して満遍なく書込を実行する。この消去方法により、実際のデータ読出時の条件下でベリファイを実行するとともに、オフリークの影響を抑制してばらつきの少ないしきい値電圧分布を有するメモリセルトランジスタを実現することができる。
以下、この発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付し、その説明は繰り返さない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態に従う不揮発性半導体記憶装置1の概略ブロック図である。
図1を参照して、本発明の実施の形態に従う不揮発性半導体記憶装置1は、行列状に集積配置されたメモリセルを含むメモリアレイ5と、メモリセル行にそれぞれ対応して設けられた複数のワード線およびメモリセル列にそれぞれ対応して設けられた複数のビット線をそれぞれ選択するためのXデコーダ10およびYデコーダ15と、アドレスピンADPを介して外部から入力されたアドレス信号をバッファ処理してそれぞれXデコーダ10およびYデコーダ15に伝達するためのアドレスバッファ20と、Yデコーダ15からの選択指示に応答して動作し、選択されたビット線とセンスアンプ30あるいはライトドライバ40との間の電気的な接続を制御するYゲート25と、メモリアレイ5から読出されたデータを増幅するセンスアンプ30と、センスアンプ30により増幅されたデータを外部に出力するあるいはデータピンDQPを介して外部から入力されたデータをバッファ処理して制御部50に出力するI/Oバッファ35と、メモリアレイ5のアドレス選択されたメモリセルにデータを書込むためのライトドライバ40と、ライトドライバ40等に電圧を供給するための電源発生部45と、不揮発性半導体記憶装置1全体を制御するためのコントロール部70とを備える。なお、メモリアレイ5は、複数のブロックに分割されている。本例においては、一例としてブロックBK0,BK1に分割されている。本発明の実施の形態に従う消去動作の単位としては、ブロック単位で実行されるものとする。
コントロール部70は、外部からのコマンドCMDに応じて内部回路に種々の制御信号を出力する制御部50と、演算処理を実行するためのCPU55と、半導体記憶装置1の所定の動作に用いられるプログラム等を格納するための記憶領域ROM60とを含む。また、制御部50は、I/Oバッファ35からのデータWDTの入力を受けて書込データとして書込ドライバ40に出力するとともに、センスアンプ30からの読出データを受けてベリファイ動作を実行する。なお、一例として制御部50は、コマンドCMDに従ってベリファイ時等において内部回路を活性化状態とするための制御信号OBPをXデコーダ10、Yデコーダ15およびセンスアンプ30に伝達して動作状態に設定する。
図2は、メモリアレイ5の構成の一部を説明する図である。
図2を参照して、本発明の実施の形態に従うメモリアレイ5は、行列状に集積配置された不揮発的なデータ記憶が可能な複数のメモリセルMCと、メモリセル行にそれぞれ対応して設けられた複数のワード線WLと、メモリセル列にそれぞれ対応して設けられた複数のビット線とを含む。ここでは、メモリセルMCの一例として記憶データに応じてしきい値電圧が異なるフラッシュメモリが示されている。
図2においては、メモリセル列にそれぞれ対応してサブビット線SBLが設けられており、複数のサブビット線毎にメインビット線が設けられる構成である。具体的には、2本のサブビット線SBL0,SBL1に対応してメインビット線MBLが設けられている。
また、サブビット線SBLとメインビット線MBLとの間にはYゲート25を構成するゲートトランジスタが設けられている。本例においては、サブビット線SBL0,SBL1とメインビット線MBLとの間にゲートトランジスタGT0,GT1が設けられており、それぞれ制御信号SG0,SG1に応答してオンする。また、メインビット線MBLとセンスアンプ30との間にYゲートを構成する列選択ゲートGTMが設けられ、制御信号CLに応答してオンする。
本例においては、1つのメインビット線MBLを例に挙げて説明しているがこれに限られず複数本のメインビット線が設けられている。また、サブビット線の本数も2本に限られずさらに複数本のサブビット線SBLとメインビット線MBLとが電気的に結合される構成とすることも可能である。
たとえば、Yデコーダ15は、アドレスバッファ20から伝達されるアドレス信号に従って制御信号SG0および制御信号CLを出力する。これに伴い、ゲートトランジスタGT0およびGTMがオンし、入力されたアドレスに従う列選択(カラム選択)を実行することができる。
図3は、制御部50を説明する概略ブロック図である。
図3を参照して、本発明の実施の形態に従う制御部50は、コマンド制御部100と、書込バッファ制御部101と、書込バッファ102と、ベリファイ回路104と、電圧調整回路105とを含む。コマンド制御部100は、外部からのコマンドCMDの入力に応じて種々の制御信号を各回路に出力する。書込バッファ制御部101は、コマンド制御部100を介して入力される書込データWDTの入力を受けてバッファ処理して書込バッファ102へ出力する。書込バッファ102は、書込バッファ制御部101から入力される書込データあるいはベリファイ回路104から入力される書込データに基づいて、ライトドライバ40へ出力するための書込データをセットする。具体的には、書込バッファ102は、後述するが累積判定用レジスタを有し、ベリファイ回路104からのベリファイ結果に基づいてライトドライバ40に出力するためのデータをセットする。
ベリファイ回路104は、メモリアレイから読出されたメモリセルデータMDT(読出データ)の入力を受けて予め格納されている期待値と比較するベリファイ動作を実行し、不良であると判定した場合には書込バッファ102にその結果を出力する。電圧調整回路105は、コマンド制御部100からの制御指示に応答して動作し、電源発生部45の電圧レベルを調整する。これにより、電源発生部45から供給される種々の電圧レベルが調整される。例えば書込パルスが印加されるワード線WLの電圧レベル等も電圧調整回路105により調整される。
次に、本発明の実施の形態に従う不揮発性半導体記憶装置の消去方法について説明する。
図4は、本発明の実施の形態1に従う不揮発性半導体記憶装置の消去方法を説明するフローチャート図である。
本実施の形態に従う消去方法では、メモリアレイをブロック分割したブロック単位でメモリセルに対して消去動作が実行される。なお、本実施の形態に従う消去方法においては、後述するベリファイおよび書き戻しの処理によりメモリセルのしきい値電圧のばらつきを抑制するために上述したデータ消去前書込によりしきい値電圧を揃えることは特に必要とされない。なお、本例においては、メモリセルのしきい値電圧を上限および下限の一例として2.7V〜2.0Vの範囲に収めることについて考える。
まず、データ消去が開始される(ステップS0)。
次にメモリセルに対して消去パルスが印加される(ステップS0#)。具体的には、各ワード線WLにたとえば−10Vを、各セルのソース電極にたとえば5Vをそれぞれ印加することにより消去を行なう。
そして、次に消去したメモリセルのしきい値電圧を判定する消去ベリファイを実行する(ステップS1)。具体的には、ワード線WLにたとえば上限のしきい値電圧に対応する2.7Vを印加するとともに、サブビット線SBLを選択することにより、ワード線WLおよびサブビット線の交差点に位置するメモリセルのしきい値電圧を読出し、このしきい値電圧がたとえば2.7Vの消去判定レベル以下であるか否かを判断する(消去ベリファイ)(ステップS1)。なお、ベリファイ判定は、上述したベリファイ回路104で実行されるものとする。以下の種々のベリファイについても同様である。
この消去ベリファイ時に非選択のメモリセルのコントロールゲートには、ワード線WLを介して通常時のオフ電圧(0V)以下の負電圧(たとえば−2V)に設定する。当該方式によりベリファイ時のデータ読出の阻害要因となる非選択のメモリセルのオフリーク電流を抑制し、対象となるメモリセルからのデータ読出を実行することができる。
ステップS1において、消去ベリファイにおいて全てのメモリセルが消去判定レベル以下すなわちパス(PASS)したと判定された場合には次のステップS3に進む。
一方、ステップS1においてしきい値電圧がたとえば2.7Vよりも大きいと判定された場合には、フェイル(FAIL)と判別して消去パルス印加を再度実行し、追加の消去を行なう(ステップS2)。そして再びステップS1に戻り、上述した消去ベリファイを行なう。この追加の消去および消去ベリファイをしきい値電圧が2.7V以下となるまで繰り返す。この動作を全てのビットに対して繰り返す。具体的には、たとえば入力されたアドレスに従って選択されたメモリセル行に従うワード線および選択されたサブビット線にアクセスして、そのサブビット線とワード線との交点のメモリセルが消去状態であると確認した場合には、次にアドレスをインクリメントして次のアドレスに従うメモリセルを選択する。たとえば、次のロウ側すなわち隣接するワード線を選択し、同様に消去ベリファイ(ステップS1)、消去パルス印加(ステップS2)を繰返し実行する。そしてこの消去ベリファイを全てのワード線について繰り返す。そうすると、ある所定の選択されたサブビット線に対応するメモリセルに対して消去判定を実行することができる。そして、次に、コラム側すなわち隣接するサブビット線を選択し、同様に消去ベリファイ(ステップS1)、消去パルス印加(ステップS2)を繰返し実行する。そしてこの消去ベリファイを全てのワード線について繰り返す。そして順に他のサブビット線についても上述の処理を繰り返す。これにより、メモリアレイに存在する全てのメモリセルに対して消去判定を実行することができる。ここでは、簡易のため1ビットずつ消去ベリファイおよび消去パルス印加を実行する場合について述べたが、これに限られずパラレルなデータ読出およびデータ書込が可能な構成においては、ワード線の選択に従い選択されるメモリセル群に対して並列に消去ベリファイおよび消去パルス印加を実行することも可能である。本例においては、ワード線の選択に従い選択されるメモリセル群に対して一括消去ベリファイおよび消去パルス印加を実行可能な構成について説明する。一例として、以下に説明するベリファイおよび書き戻しの処理においても上記の消去判定と同様の方式によりアドレスインクリメントが実行されるものとする。
次にステップS3において、過消去ベリファイを行なう。具体的にはワード線の電位を下限のしきい値電圧に対応する2.0Vにし、かつビット線を選択することにより、ワード線およびビット線の交差点に位置するメモリセルのしきい値電圧を読出し、このしきい値電圧が2.0V以上であるか否か、すなわち過剰消去メモリセルとなっているか否かを判断する(ステップS3)。この過消去ベリファイ時に非選択のメモリセルのワード線すなわちコントロールゲートには、通常時のオフ電圧(0V)よりも低い負電圧(−2V)が印加されて、過剰消去メモリセルに対して電流が流れないような構成となっている。
ステップS3において、過剰消去状態であると判定した場合には、ステップS4において書戻しパルスを印加する(ステップS4)。ここで、書戻しパルスは、パルス幅を狭く設定し、パルスを印加することによりしきい値電圧のシフト量を小さく抑えて少しずつ上げる。
この過消去ベリファイおよび書戻しの処理を全てのメモリセルが、しきい値電圧が下限のしきい値電圧をパスしていると判断するまですなわち過剰消去状態でなくなるまで繰り返す。これがオーバーイレースリカバリ(OER1)の動作である。
図5は、消去ベリファイ後のメモリセルの分布ならびにオーバーイレースリカバリ(OER1とも標記する)後のメモリセルの分布状態を説明する図である。なお、当該図は、縦軸がメモリセルのビット数であり、横軸がセル電流すなわちセルを通過する電流量を指し示す。横軸はセル電流であるがメモリセルのしきい値電圧と相関関係があり、しきい値電圧が高いほどセル電流は小さくなる。一方、しきい値電圧が低いほどセル電流は大きくなる。すなわち、横軸において、しきい値電圧で考えれば左側方向がしきい値電圧が高く、右側方向がしきい値電圧が低いメモリセルを指し示す。なお、以下においては、セル電流でメモリセルの分布状態について説明するがしきい値電圧の状態で説明することも当然に可能である。
図5の破線に示されるようにステップS1の消去ベリファイ後のメモリセルの分布は、かなり広範囲に広がっている。また、図示されていないが過消去パスを大きく離れて位置するメモリセルも存在する。
上述したように消去パス状態であるが過消去パスを超えてかなりのメモリセルが分布している。
本発明の実施の形態に従うデータ消去方法は、消去パスと過消去パスとの間にメモリセルの分布状態を収めることを目的とする。ここでは、消去パスのしきい値電圧が2.7V、過消去パスのしきい値電圧が2.0Vとして説明する。
実線で示される波形がこのOER1後のメモリセルの分布図である。図5に示されるようにOER1後(非選択WL=負電圧(−2V))には、一見消去パスと過消去パスとの間にメモリセルが収まっているかに考えられる。しかしながら、当該状態は、非選択ワード線WLを負電圧(−2V)に設定し、非選択メモリセルのオフリーク量をカットしてベリファイし、書戻しを実行した場合を示している。実際のデータ読出時の場合、非選択ワード線WLはオフ電圧(0V)に設定される。したがって、当該状態すなわち実際のデータ読出時の場合のメモリセルの分布は矢印に示される右側にシフトした波形となっている。ここでは、OER1後(非選択WL=0V)として示されている。この状態は、過消去パスよりも右側でセル電流の多い領域に位置することになる。特に図5に示されるようにオフリーク量は、セル電流が大きくなればなるほど(しきい値電圧が低いほど)指数関数的に増大していくこととなる。
したがって、OER1は、非選択ワード線WLを負電圧に設定してオフリーク量を抑制して書戻しを実行するためその状態においては、見かけ上過消去パスよりも左側に収めることができた場合であっても実際の非選択ワード線WLのオフ電圧(0V)では依然として過剰消去状態となっている。したがって、1回のOER1では消去パスと過消去パスとの間にメモリセルを収めることは難しい。なお、初めからOER1時に非選択ワード線WLを通常のオフ電圧(0V)に設定した状態で書き戻しを実行することも考えられるが、過剰消去状態のメモリセルが多数存在する場合には、過剰消去状態のメモリセルを介する電流経路が形成されるため対象となるメモリセルに書戻しができないという問題が発生する。
したがって、OER1(非選択WL=負電圧)を実行した場合であっても、別のオーバーイレースリカバリを実行するすなわち非選択ワード線WLを通常のオフ電圧(0V)に設定してベリファイ動作および書戻しを実行する必要がある。
次に、本発明の実施の形態1に従うブロック一巡型過消去ベリファイ(回数限定)を実行する(ステップS5)。
図6は、本発明の実施の形態1に従うブロック一巡型過消去ベリファイのフローチャートを詳細に説明する図である。
図6を参照して、まずステップS10においてブロック一巡型過消去ベリファイが開始される(ステップS10)。次に、ステップS11において、アドレスリセットおよび累積判定リセットを実行して、初期状態にセットする。具体的には、後述する累積判定動作に用いる累積判定用レジスタを「1」にリセットする。
次にステップS12において、過消去ベリファイを行なう。具体的にはワード線の電位を下限のしきい値電圧に対応する2.0Vにし、かつビット線を選択することにより、ワード線およびビット線の交差点に位置するセルのしきい値電圧を読出し、このしきい値電圧が2.0V以上であるか否かを判断する。この過消去ベリファイ時に非選択のセルのワード線すなわちコントロールゲートには、実際のデータ読出と同条件に設定するためにオフ電圧である0Vが印加されている。
ステップS12において、過剰消去状態であると判定した場合には、ステップS13において書戻しパルスを印加する(ステップS13)。そして、ステップS14に進む。ここで、書戻しパルスは、パルス幅を狭く設定し、パルスを印加することによりしきい値電圧のシフト量を小さく抑える。
このブロック一巡型過消去ベリファイにおいては、過剰消去状態であると判定した場合においてもこの過消去ベリファイおよび書戻しの処理を全てのメモリセルが、しきい値電圧が2.0V電圧以上となるようにすなわち過剰消去状態でなくなるまで繰り返さない。
図6に示されるように、ベリファイ動作を行ない、その結果を書込バッファ102内の累積判定用レジスタ(図示せず)に格納する。具体的には、予め累積判定用レジスタには、データ「1」が設定されており、パス(PASS)である場合には、累積判定用レジスタに「1」が入力され、フェイル(FAIL)であれば「0」が入力され、AND論理演算結果を実行する(ステップS14)。すなわち、その演算結果を累積判定用レジスタにセットし直す。
上述したようにベリファイ結果がパス(PASS)の場合は「1」となり、フェイル(FAIL)の場合は「0」となるためAND論理演算結果を実行することにより、全てのメモリセルにおいてパスであればレジスタ内容はすべて「1」のままであり、1つでもフェイルであればレジスタの内容は「0」に変更される。
この動作をベリファイ動作毎に繰り返すことでベリファイ結果の累積を保持させることができる。そして、最終アドレスか否かを判定する(ステップS15)。そして、最終アドレスでない場合には、次のステップS16に進み、アドレスインクリメントを実行する(ステップS16)。すなわち、最初のアドレスから最終アドレスまで上述したようにたとえば隣接する別のワード線が所定の順序に従って少なくとも1回ずつ選択される。
一方、ステップS15において最終アドレスである場合には、最後に累積判定を実行する(ステップS17)。この累積判定は最終アドレスまでベリファイが一巡した後に、累積判定レジスタ内容を確認し、全体のパス/フェイルを判定する。
そして、累積判定レジスタが全て「1」である場合には、パスとなりブロック一巡型過消去ベリファイを完了する(ステップS20)。一方、一つでもフェイルがある場合には、次のステップに進み、パルス設定回数が終了したかどうかを判定する(ステップS18)。
ステップS18において、パルス設定回数が終了した場合には、ステップS20に進む。一方、ステップS18において、パルス設定回数が終了していない場合には、電圧レベルをインクリメントする(ステップS19)。すなわち、巡回した回数に応じて少し高い電圧パルスを印加して書戻しを実行するように設定する。そして、再び、ステップS11に進み。最初のアドレスから最終アドレスまで順番に過消去ベリファイおよび書戻しを実行する。
本実施の形態に従うブロック一巡型過消去ベリファイは、ベリファイ判定がパスするまで同じアドレスのメモリセル行のメモリセルに対して書き戻しを繰り返すのではなく、必要であるならば書き戻し、必要でないなら次のアドレスに従うメモリセル行のメモリセルに対して過消去ベリファイそして書戻しを実行する。
すなわち、あるアドレスに従うメモリセル行に対応するメモリセルが選択されベリファイが実行された後に書戻しパルスが印加された場合であっても、ベリファイ後の如何にかかわらず、次のアドレスさらに次のアドレスに従うメモリセル行のメモリセルへとインクリメントしていくことになる。したがって、同じアドレスを累積的に再書込するのではない。言い換えるならばいわゆるオーバーイレースリカバリOER1で実行されるような集中的な再書込が実行されるのではなく、不良と成っているアドレスに従うメモリセル行に対応するメモリセルに対して徐々に書戻しを順番に実行することになる。
図7は、本発明の実施の形態1にブロック一巡型過消去ベリファイ(OER1#)を実行した場合のメモリセルの分布を説明する図である。
図7に示されるようにOER1後からほぼ同じ分布を保ちながら左側であるセル電流が減少する方向へすなわち消去パスと過消去パスとに近づいていっている。これによりオフリーク電流を減少させることができる。なお、OER1#は、回数が制限されているため最終的な目標となる消去パスと過消去パスとの間にはまだ収められていない。
再び図4を参照して、次に、ステップS6に進む。
そして、次にステップS6において、過消去ベリファイを行なう。具体的にはワード線の電位を下限のしきい値電圧に対応するたとえば2.0Vにし、かつビット線を選択することにより、ワード線およびビット線の交差点に位置するメモリセルのしきい値電圧を読出し、このしきい値電圧が2.0V以上であるか否かを判断する(ステップS6)。この過消去ベリファイ時に非選択のメモリセルのワード線すなわちコントロールゲートには、通常時と同様の条件で非選択ワード線WLのオフ電圧である0Vが印加される。
ステップS6において、過剰消去状態であると判定した場合には、ステップS7において書戻しパルスを印加する(ステップS7)。ここで、書戻しパルスは、パルス幅を狭く設定し、パルスを印加することによりしきい値電圧のシフト量を小さく抑える。
この過消去ベリファイおよび書戻しの処理を全てのメモリセルが、しきい値電圧が下限のしきい値電圧である2.0V以上となるようにすなわち過剰消去状態でなくなるまで繰り返す。これがオーバーイレースリカバリ(OER2)の動作である。
そして、最後に消去ベリファイを実行する(ステップS8)。具体的には、ワード線WLにたとえば上限のしきい値電圧に対応する2.7Vを印加するとともに、サブビット線SBLを選択することにより、ワード線WLおよびサブビット線の交差点に位置するメモリセルのしきい値電圧を読出し、このしきい値電圧がたとえば上限の2.7Vの消去判定レベル以下であるか否かすなわち消去パスであるかどうかを判断する(ステップS8)。
これにより、消去パスと過消去パスとの間にメモリセルを収めた事を確認することができる。
ステップS8において消去パスであると判定した場合には、最後に消去動作を完了する(ステップS9)。
仮にステップS8において、消去パスよりも左側すなわち逆に書き過ぎた場合には、最初のステップS1に戻ることになる。
図8は、本発明の実施の形態1にオーバーイレースリカバーOER2を実行した場合のメモリセルの分布を説明する図である。
図8に示されるようにOER1#後からほぼ同じ分布を保ちながら左側であるセル電流が減少する方向にシフトし、消去パスと過消去パスとの間に収めることができる。これによりオフリーク電流を減少させる。
本実施の形態1の如くオーバーイレースリカバーOER1と、オーバーイレースリカバーOER2との間に、ブロック一巡回型過消去ベリファイOER1#を実行することにより全てのメモリセルに対して少しずつ過剰消去状態のメモリセルに対して書戻しを実行することによりメモリセル分布のばらつきを抑制しながら、データ消去を実行することが可能となる。
図9は、従来方式におけるオーバーイレースリカバーOER2を実行した場合のメモリセルの分布を説明する図である。
OER1からOER2へのシフト量が大きい場合、たとえば最初にアクセスされたアドレスに従うメモリセルのオフリークに基づく影響と、最後にアクセスされたアドレスに従うメモリセルのオフリーク量とはオフリーク量の影響度合が異なる。最初にアクセスされたアドレスに従うメモリセルの場合、他のメモリセルのオフリーク量が必ず加味されているため図9に示されるように消去パスを越えた範囲にまで書戻しすぎてしまうという問題が生じる。
また、OER1後からOER2後に一度にシフトさせる場合には、そのシフト量が大きい場合には消去パスを超えて分布してしまう可能性が高い。したがって、本実施の形態の如く少しずつシフトさせることにより分布の形状をほぼ同じままで消去パスおよび過消去パスの間に収めることができる。
本実施の形態に従う不揮発性半導体記憶装置の消去方法により、実際のデータ読出時の条件下すなわち非選択ワード線WLを通常の条件としてベリファイを実行し、オーバーイレースリカバリを実行するため実際の条件下でのオフリーク量を考慮しつつ、ばらつきを抑制し、信頼性の高いメモリセルの消去方法を実現することができる。
(実施の形態1の変形例)
図10は、本発明の実施の形態1の変形例に従う不揮発性半導体記憶装置の消去方法を説明するフローチャート図である。
図10を参照して、図4の不揮発性半導体記憶装置の消去方法と比較して異なる点は、ブロック一巡型過消去ベリファイS2#をステップS1とステップS3との間で実行する点が異なる。すなわち、消去ベリファイ(ステップS1)を実行した後に、ブロック一巡型過消去ベリファイを実行する(ステップS2#)。
図11は、消去ベリファイ後のメモリセルの分布ならびにOER1#後のメモリセルの分布状態を説明する図である。
図11の破線に示されるように消去ベリファイ後のメモリセルの分布は、かなり広範囲に広がっている。また、図示しないが過消去パスを大きく離れて位置するメモリセルも存在する。すなわち上記の実施の形態1の上述したように消去パス状態であるが過消去パスを超えてかなりのメモリセルが分布している。
本実施の形態1の変形例に従う不揮発性半導体記憶装置の消去方法は、消去動作後にブロック一巡型過消去ベリファイS2#を実行する。ブロック一巡型過消去ベリファイは、ベリファイ結果に依存することなく、同じアドレスに対して書戻しを繰り返し実行するのではなく、アドレスをインクリメントしながら満遍なく書き戻す方式である。
したがって、たとえば非選択ワード線WLが負電圧(−2V)である場合であってもオフリークをカットすることができないような異常な過剰消去メモリセルが存在する場合には、その過剰消去メモリセルの存在により選択したメモリセルに対して過消去ベリファイがパスしないとして何回も無駄にすなわち非効率的に書戻しを繰り返すことも考えられるが、本実施の形態1の変形例においては少しずつ満遍なく書き戻すため無駄な書戻し動作を実行する必要が無く、効率的に過剰消去メモリセルに対して書戻し動作を実行することができる。
(実施の形態2)
図12は、本発明の実施の形態2に従う不揮発性半導体記憶装置の消去方法を説明するフローチャート図である。
図12を参照して、図4の不揮発性半導体記憶装置の消去方法と比較して異なる点は、オーバーイレースリカバリOER2を削除した点が異なる。そして、ブロック一巡型過消去ベリファイ(回数限定)S5の代わりにブロック一巡型過消去ベリファイS5#を実行する点が異なる。
図13は、本発明の実施の形態2に従うブロック一巡型過消去ベリファイのフローチャートを詳細に説明する図である。
図13を参照して、本発明の実施の形態2に従うブロック一巡型過消去ベリファイは、図6で説明した実施の形態1に従うブロック一巡型過消去ベリファイと比較してステップS18の「パルス設定回数終了?」を削除して、ステップS17の累積判定においてフェイルであれば電圧レベルインクリメント(ステップS19)に進む点が異なる。すなわち、上述の実施の形態1に従うブロック一巡型過消去ベリファイにおいては、回数制限が設けられていたためベリファイ結果の如何にかかわらず規定回数に達した場合には、次のオーバーイレースリカバリOER2に進む方式を採用していたが、本発明の実施の形態2に従う不揮発性半導体記憶装置の消去方法では、ブロック一巡型過消去ベリファイでパスしなければ次のステップには進まず書戻しが繰り返される。
したがって、当該方式を採用することにより、徐々に書戻しが全てのメモリセルに対して行なわれるため書き過ぎとなることもなく、図14に示されるように、本発明の実施の形態2に従うオーバーイレースリカバリOER2#を実行することによりOER1#後からほぼ同じ分布を保ちながら左側であるオフリーク量が減少する方向にシフトし、消去パスと過消去パスとの間に精度よく収めることができる。
(実施の形態2の変形例)
図15は、本発明の実施の形態2の変形例に従う不揮発性半導体記憶装置の消去方法を説明するフローチャート図である。
図15を参照して、図12の不揮発性半導体記憶装置の消去方法と比較して異なる点は、ブロック一巡型過消去ベリファイS2#をステップS1とステップS3との間で実行する点が異なる。すなわち、消去ベリファイ(ステップS1)を実行した後に、ブロック一巡型過消去ベリファイを実行する(ステップS2#)。
上記の実施の形態1の変形例と同様の方式である。上述したように消去パス状態であるが過消去パスを超えてかなりのメモリセルが分布している。
本実施の形態2の変形例に従う不揮発性半導体記憶装置の消去方法は、消去動作後にブロック一巡型過消去ベリファイS2#を実行する。ブロック一巡型過消去ベリファイは、上述したようにベリファイ結果に依存することなく、同じアドレスに対して書戻しを繰り返し実行するのではなく、アドレスをインクリメントしながら満遍なく書き戻す方式である。
したがって、たとえば非選択ワード線WLが負電圧(−2V)である場合であってもオフリークをカットすることができないような異常な過剰消去メモリセルが存在する場合においても、その過剰消去メモリセルの存在により選択したメモリセルに対して過消去ベリファイがパスしないとして何回も無駄に書戻しを繰り返すことが考えられるが、本実施の形態2の変形例においては少しずつ満遍なく書き戻すため無駄な書戻し動作を実行する必要が無く、効率的に書戻し動作を実行することができる。
図16は、OER0#,OER1の動作を詳細に説明するフローチャート図である。
図16を参照して、オーバーイレースリカバリOER0#は、消去ベリファイ(ステップS1)によりPASSした後、書戻しパルスが印加される(ステップS21)。そして、次に最終アドレスか否かが判定される(ステップS22)。最終アドレスではない場合には、アドレスインクリメントを実行し(ステップS23)、異なるアドレスに従うメモリセルに対して書戻しパルスを印加する(ステップS21)。
一方、オーバーイレースリカバリOER1は、過消去ベリファイを実行し(ステップS24)、フェイルであれば書戻しパルス印加(ステップS25)を実行してステップS24に戻る。また、最終アドレスかどうかを判断し(ステップS26)、最終アドレスとなるまでアドレスをインクリメント(ステップS27)をしながらオーバーイレースリカバリを繰り返す。オーバーイレースリカバリOER1については上述したのと同様であるのでその詳細な説明は繰り返さない。
オーバーイレースリカバリOER0#は、OER0と異なる点は、過消去ベリファイがない点と、累積判定動作がない点と、電圧レベルインクリメントを行なわない点である。
図17は、オーバーイレースリカバリOER#0の動作波形を説明する図である。
ここでは、アドレスインクリメントに従ってカラムアドレスの切替が一例として3回なされている場合が示されている。電圧レベルインクリメントはされないが、予め設定されているエンド電圧でワード線WLに印加することができる。累積判定動作およびベリファイ動作がない分これらの時間分が短縮され、高速なオーバーイレースリカバリを実行することができる。すなわち、過剰消去なメモリセルがある場合においても消去時間を短縮することができるとともに、信頼性の高い不揮発性メモリセルを実現することができる。なお、ここでは、カラムアドレスの切替のみが示されているがロウアドレスの切替においても同様である。
今回、開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明の実施の形態に従う不揮発性半導体記憶装置1の概略ブロック図である。 メモリアレイ5の構成の一部を説明する図である。 制御部50を説明する概略ブロック図である。 本発明の実施の形態1に従う不揮発性半導体記憶装置の消去方法を説明するフローチャート図である。 消去ベリファイ後のメモリセルの分布ならびにオーバーイレースリカバリ後のメモリセルの分布状態を説明する図である。 本発明の実施の形態1に従うブロック一巡型過消去ベリファイのフローチャートを詳細に説明する図である。 本発明の実施の形態1にブロック一巡型過消去ベリファイを実行した場合のメモリセルの分布を説明する図である。 本発明の実施の形態1にオーバーイレースリカバーOER2を実行した場合のメモリセルの分布を説明する図である。 従来方式におけるオーバーイレースリカバーOER2を実行した場合のメモリセルの分布を説明する図である。 本発明の実施の形態1の変形例に従う不揮発性半導体記憶装置の消去方法を説明するフローチャート図である。 消去ベリファイ後のメモリセルの分布ならびにOER1#後のメモリセルの分布状態を説明する図である。 本発明の実施の形態2に従う不揮発性半導体記憶装置の消去方法を説明するフローチャート図である。 本発明の実施の形態2に従うブロック一巡型過消去ベリファイのフローチャートを詳細に説明する図である。 本発明の実施の形態2に従うオーバーイレースリカバリOER2#を実行することによりOER1#後からのメモリセルの分布を説明する図である。 本発明の実施の形態2の変形例に従う不揮発性半導体記憶装置の消去方法を説明するフローチャート図である。 OER0#,OER1の動作を詳細に説明するフローチャート図である。 オーバーイレースリカバリOER#0の動作波形を説明する図である。
符号の説明
1 不揮発性半導体記憶装置、5 メモリアレイ、10 Xデコーダ、15 Yデコーダ、20 アドレスバッファ、25 Yゲート、30 センスアンプ、35 I/Oバッファ、40 ライトドライバ、45 電源発生部、50 制御部、55 CPU、60 ROM、70 コントロール部、100 コマンド制御部、101 書込バッファ制御部、102 書込バッファ、104 ベリファイ回路、105 電圧調整回路。

Claims (5)

  1. 行列状に集積配置された複数のメモリセルトランジスタに対して、しきい値電圧が第1の電圧以上第2の電圧以下の範囲に収まるようにベリファイおよび書込の少なくとも1つを繰り返し実行する不揮発性半導体記憶装置の消去方法であって、
    各前記メモリセルトランジスタのしきい値電圧が前記第2の電圧以下となるように消去動作を実行するステップと、
    選択されたメモリセル行に対応するメモリセルトランジスタのコントロールゲートに対して前記第1の電圧を与えてオンするかオフであるかのしきい値電圧判定を実行するベリファイを実行し、ベリファイ結果に基づいて書込を実行するベリファイ書込動作を実行するステップとを備え、
    前記ベリファイ書込動作を実行するステップは、
    選択されたメモリセル行に対応するメモリセルトランジスタのコントロールゲートに対して前記第1の電圧を与えるとともに、非選択のメモリセル行に対応するメモリセルトランジスタのコントロールゲートに対して通常のオフ電圧よりも低い第3の電圧を与えて、ベリファイを実行し、ベリファイ結果に基づいて選択されたメモリセル行に対応するメモリセルトランジスタに対して書込を繰り返す第1のベリファイ書込を実行するステップと、
    選択されたメモリセル行に対応するメモリセルトランジスタのコントロールゲートに対して前記第1の電圧を与えるとともに、非選択のメモリセル行に対応するメモリセルトランジスタのコントロールゲートに対して通常のオフ電圧を与えて、ベリファイを実行し、ベリファイ結果に基づいて選択されたメモリセル行に対して書込を繰り返す第2のベリファイ書込を実行するステップとを含み、
    前記第2のベリファイ書込を実行するステップは、最初のアドレスに従う選択されたメモリセル行に対応するメモリセルトランジスタから最後のアドレスに従う選択されたメモリセル行に対応するメモリセルトランジスタに対して1回ずつ順番にベリファイを実行し、ベリファイ結果に基づいて書込を繰り返す巡回書込を実行する、不揮発性半導体記憶装置の消去方法。
  2. 前記第2のベリファイ書込を実行するステップは、所定回数前記巡回書込を実行した後に、選択されたメモリセル行に対応するメモリセルトランジスタのコントロールゲートに対して前記第1の電圧を与えるとともに、非選択のメモリセル行に対応するメモリセルトランジスタのコントロールゲートに対して通常のオフ電圧を与えて、ベリファイを実行し、ベリファイが完了するまでベリファイ結果に基づいて選択された同一のメモリセル行に対して書込を繰り返す、請求項1記載の不揮発性半導体記憶装置の消去方法。
  3. 前記ベリファイ書込動作を実行するステップは、
    前記第1のベリファイ書込動作前に、選択されたメモリセル行に対応するメモリセルトランジスタのコントロールゲートに対して前記第1の電圧を与えるとともに、非選択のメモリセル行に対応するメモリセルトランジスタのコントロールゲートに対して前記第3の電圧を与えて、ベリファイを実行し、ベリファイ結果に基づいて選択されたメモリセル行に対して書込を繰り返す第3のベリファイ書込を実行するステップをさらに含み、
    前記第3のベリファイ書込を実行するステップは、最初のアドレスに従う選択されたメモリセル行に対応するメモリセルトランジスタから最後のアドレスに従う選択されたメモリセル行に対応するメモリセルトランジスタに対して1回ずつ順番にベリファイを実行し、ベリファイ結果に基づいて書込を繰り返す巡回書込を実行する、請求項1または2に記載の不揮発性半導体記憶装置の消去方法。
  4. 前記ベリファイ書込動作を実行するステップの後に、各前記メモリセルトランジスタのコントロールゲートに前記第2の電圧を与えて、しきい値電圧が第2の電圧以下であるかどうかのベリファイを実行するステップをさらに備える、請求項1記載の不揮発性半導体記憶装置の消去方法。
  5. 前記巡回書込は、繰り返す回数に応じて書込の際に与える書込パルスの電圧レベルを調整する、請求項1記載の不揮発性半導体記憶装置の消去方法。
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