JP2006200455A - 回転式流体機械 - Google Patents

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Takeyoshi Okawa
剛義 大川
Nobuaki Takeda
信明 武田
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Abstract

【課題】 固定体と可動体とが噛合して流体室を形成する回転式流体機械において、固定体と可動体との軸方向の摺接部における摩擦抵抗を低減し、ひいては機械損失を低減して流体機械としての効率を改善する。
【解決手段】固定スクロール(22)と可動スクロール(26)との軸方向の摺接部(70)について、固定スクロール(22)と可動スクロール(26)との一方、又は両方の基材表面には、無電解メッキ法によって5.0重量%以下のPを含有するNi−Pメッキ層(71)が形成される。さらに、このNi−Pメッキ層(71)の表面には、DLC薄膜(73)から成る硬質薄膜が形成される。
【選択図】 図3

Description

本発明は、固定体と摺接しながら可動体が偏心回転する回転式流体機械に関し、特に、可動体と固定体との摺接部における表面加工に係るものである。
従来より、スクロール型流体機械等の回転式流体機械が広く知られている。例えば特許文献1に開示されているスクロール型流体機械は、ケーシングに固定される固定体としての固定スクロールと、この固定スクロールと噛合する可動体としての可動スクロールとを備えている。上記固定スクロールと可動スクロールは、それぞれが板状の鏡板と渦巻き状のラップとを備えている。両スクロールにおいて、各ラップは、それぞれの鏡板の前面に突設されている。これら固定スクロールと可動スクロールとは、各ラップが互いに向かい合う姿勢で配置され、それぞれのラップが互いに噛み合わされる。そして、互いに噛み合ったラップが鏡板で挟まれた状態となり、これらラップと鏡板とによって流体室が区画される。
上記可動スクロールは、オルダムリングを介してハウジングに載置される。このオルダムリングは、可動スクロールの自転防止機構を構成する。また、可動スクロールには、鏡板の背面側に軸受が形成され、この軸受に駆動軸の偏心部が係合する。そして、可動スクロールは、自転はせずに上記駆動軸に偏心して公転する。
このスクロール型流体機械を冷媒の圧縮機として用いた場合、各ラップの外周側端部付近へガス冷媒が吸入される。このガス冷媒は、流体室に閉じ込まれる。そして、駆動軸が可動スクロールを駆動させると、流体室の容積が次第に小さくなり、流体室内のガス冷媒が圧縮される。そして、流体室がラップの内周側端部付近に達すると、鏡板に開口する吐出口から圧縮されたガス冷媒が吐出される。
ところで、ガス冷媒の圧縮により流体室の内圧が上昇すると、可動スクロールの鏡板には、この内圧によって前面から背面への方向(駆動軸の軸方向)にスラスト力が作用する。このスラスト力によって両スクロールのラップと鏡板との間に軸方向の隙間が生じると、流体室からガス冷媒が漏れ出してしまい、流体機械としての効率が低下してしまう。
そこで、例えば特許文献1のスクロール型流体機械では、流体室で中間圧力まで圧縮されたガス冷媒を可動スクロールの背面側に導入し、この中間圧力で可動スクロールを固定スクロール側に押圧している。つまり、このようなスクロール型流体機械では、流体室の内部で生じるスラスト力に抗する力を作用させることで、ラップと鏡板との間の軸方向隙間を減少させ、流体機械の効率の低下を抑制するようにしている。
特開平6−330864号公報
上述のように、スクロール流体機械では、ラップと鏡板との軸方向隙間を埋め合わせるために、なんらかの手段を講じることが必要不可欠となる。一方で、このように軸方向隙間を埋めるようにすると、ラップ先端と鏡板とが密に摺接することとなるため、ラップ先端と鏡板との間では摩擦抵抗が増大し易くなる。したがって、スクロール流体機械のような回転式流体機械では、両スクロールにおける軸方向の摺接部で摩擦抵抗が発生し易くなり、この摩擦抵抗によって機械損失(いわゆるスラスト損失)が増大してしまうという問題があった。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、固定体と可動体とが噛合して流体室を形成する回転式流体機械において、固定体と可動体との軸方向の摺接部における摩擦抵抗を低減し、ひいては機械損失を低減して流体機械としての効率を改善することにある。
第1の発明は、ケーシング(10)に固定される固定体(22)と、該固定体(22)に噛合して流体室(40)を形成しながら駆動軸(17)に偏心して公転する可動体(26)とを備えた回転式流体機械を前提としている。そして、この回転式流体機械は、固定体(22)と可動体(26)との一方、又は両方の表面についての該固定体(22)と該可動体(26)との軸方向の摺接部(70)に5.0重量%以下のPを含有するNi−Pメッキ層(71)上に硬質薄膜(73)が形成されていることを特徴とするものである。
第1の発明では、固定体(22)と可動体(26)とが噛合した状態で、該可動体(26)が公転すると、流体室(40)の容積が拡縮される。その結果、この流体機械ではガス冷媒などの流体の圧縮や膨張がなされる。
ここで、本発明では、固定体(22)や可動体(26)の軸方向における摺接部(70)にNi−Pメッキ層(71)を形成し、さらにNi−Pメッキ層(71)上に硬質薄膜(73)を形成している。硬質薄膜(73)は、DLC(Diamond like carbon)薄膜(ダイヤモンド様薄膜)やセラミック薄膜、その他の金属材料から成る薄膜等で構成され、所定の耐摩耗性と摺動性を充足させるものである。したがって、軸方向の摺接部(70)に硬質薄膜(73)を形成することで、摺接部(70)における摩擦抵抗を低減することができる。
また、上記Ni−Pメッキ層(71)は、固定体(22)や可動体(26)などの基材表面を平滑化するとともに、この基材表面と上記硬質薄膜(73)との実質的な密着性を向上させる中間層として機能する。したがって、基材表面の平滑化により摺接部(70)の摩擦抵抗が一層低減されるとともに、上記硬質薄膜(73)が基材表面から剥がれ落ちてしまうことが抑止される。
ところで、可動体(26)などの基材表面にNi−Pメッキ層(71)を形成した後、熱処理を施すことで、Ni−Pメッキ層(71)の硬度を向上させることができる。熱処理によってNi−Pメッキの結晶化を促進できるからである。このような熱処理においては、Ni−Pメッキ層(71)のPの含有量が、熱処理温度と、熱処理後に得られるNi−Pメッキ層の硬度との関係に大きく影響を与える。このことについて、図10を基に説明する。
図10は、Ni−Pメッキの熱処理において、Pの含有量を変えた4検体についての熱処理温度と、熱処理後のNi−Pメッキ層の硬度(ビッカーズ硬度[Hv])との関係を検証したものである。図10より、Pの含有率が低いA検体(P1.1重量%)及びB検体(P4.9重量%)と、Pの含有率が高いC検体(P8.4重量%)及びD検体(P12.2重量%)とでは、その熱処理温度と硬度との関係が大きく異なることがわかる。具体的には、熱処理温度が約200℃以下の条件では、Pの含有率が5.0重量%以下であるA及びB検体について比較的高い硬度が得られるのに対し、Pの含有率が5.0重量%より大きいC及びD検体については、熱処理に伴って硬度が上昇せず、比較的低い硬度しか得られない。
一方、上記固定体(22)や可動体(26)にNi−Pメッキ層(71)を施し、その後熱処理を行う場合には、固定体(22)や可動体(26)の熱変形を懸念する必要がある。図11は、鋳鉄を主材料とした固定体(22)や可動体(26)を加熱した際の変形比(熱処理の有無による可動体の鏡板についての平行度の変化)を3次元測定器で観察した結果である。その結果より明らかなように、固定体(22)や可動体(26)の加熱温度を200℃以上とすると、その変形比、すなわち加熱に伴う撓みや歪みによる変形量が著しく増大する。つまり、固定体(22)や可動体(26)にNi−Pメッキ層を形成し、熱処理を施す場合には、その熱処理温度を200℃以下とすることが好ましい。
ここで、本発明では、Ni−Pメッキ層(71)のPの含有率を5.0重量%以下としている。上述の図10に示したように、Ni−Pメッキ層のPの含有率が5.0重量%以下の場合には、200℃以下の熱処理温度で高い硬度を得ることができる。すなわち、Ni−Pの含有率を5.0重量%以下とすることで、固定体(22)や可動体(26)の熱変形を抑えながら、比較的硬度の高いNi−Pメッキ層(71)を得ることができ、上述した硬質薄膜(73)と基材表面との実質的な密着性を高めることができる。
第2の発明は、第1の発明の回転式流体機械において、上記硬質薄膜は、DLC薄膜(73)で構成されていることを特徴とするものである。
第2の発明では、摺接部(70)の最表面に形成される硬質薄膜として、特に摺動性と耐摩耗性に優れたDLC薄膜(73)を用いるようにしている。したがって、固定体(22)と可動体(26)との軸方向における摺接部(70)の摩擦抵抗を効果的に低減できる。
第3の発明は、第2の発明の回転式流体機械において、上記固定体は固定スクロール(22)で構成される一方、上記可動体は可動スクロール(26)で構成され、固定スクロール(22)と可動スクロール(26)との一方、又は両方の表面についての該固定スクロール(22)と該可動スクロール(26)との軸方向の摺接部(70)には、5.0重量%以下のPを含有するNi−Pメッキ層(71)上にDLC薄膜(73)が形成されていることを特徴とするものである。
第3の発明では、スクロール流体機械の固定スクロール(22)と可動スクロール(26)との軸方向における摺接部(70)にNi−Pメッキ層(71)及びDLC薄膜(73)が積層される。
第4の発明は、第3の発明の回転式流体機械において、上記可動スクロール(26)と摺接するとともに該可動スクロール(26)を背面から公転自在に支持する支持部材(24)を備え、可動スクロール(26)の表面についての支持部材(24)との摺接部(72)には、5.0重量%以下のPを含有するNi−Pメッキ層(71)上にDLC薄膜(73)が形成されていることを特徴とするものである。
第4の発明では、支持部材(24)が可動スクロール(26)を背面から支持する状態で、可動スクロール(26)と固定スクロール(22)とが噛合する。そして、可動スクロール(26)は、支持部材(24)と摺接しながら公転することで、流体室(40)の容積が拡縮される。
ここで、流体室(40)の内圧が上昇すると、可動スクロール(26)を支持部材(24)へ押し付けるスラスト力が発生し、可動スクロール(26)と支持部材(24)との軸方向の摺接部(72)における摩擦抵抗が増大してしまうが、本発明では、可動スクロール(26)の摺接部(72)にNi−Pメッキ層(71)及びDLC薄膜(73)を形成している。このため、可動スクロール(26)と支持部材(24)との間の軸方向の摩擦抵抗を低減することができる。
本発明によれば、固定体(22)と可動体(26)との軸方向における摺接部(70)にNi−Pメッキ層(71)を形成し、さらにその上に硬質薄膜(73)を形成するようにしている。摺接部(70)の最表層に硬質薄膜(73)を形成すると、摺接部(70)の表面の摩耗を抑止しながら、この摺接部(70)における摩擦抵抗を低減することができる。また、この硬質薄膜(73)は、Ni−Pメッキ層(71)を介在させて可動体(26)などの基材表面に形成されるため、硬質薄膜(73)が基材表面から剥がれ落ちてしまうことを防止できる。さらに、Ni−Pメッキ層(71)が基材表面の微細な凹凸に入り込むことで、基材表面を平滑化することができる。このため、摺接部(70)の摩擦抵抗を一層低減することができる。したがって、この回転式流体機械の機械損失を低減し、効率の改善を図ることができる。
また、Ni−Pメッキ層(71)には、5.0重量%以下のPを含有させるようにしているので、上述したように、比較的低い温度(約200℃以下)の熱処理でその硬度を効果的に増大させることができる。したがって、Ni−Pメッキ層(71)と上記硬質薄膜(73)との密着性を増大させることができ、可動体(26)などの基材表面に硬質薄膜(73)を安定的に保持させることができる。また、このような低い温度で熱処理を施す場合には、可動体(26)や固定体(22)の熱変形を確実に防止することができ、回転式流体機械の信頼性を確保できる。
特に、上記第2の発明によれば、上記硬質薄膜としてDLC薄膜(73)を用いるようにしている。このDLC薄膜(73)により摺接部(70)における摺動性を向上でき、回転式流体機械の効率を一層向上させることができる。また、DLC薄膜(73)は、耐摩耗性にも優れているため、DLC薄膜(73)の損耗により固定体(22)と可動体(26)との間に隙間が生じてしまうことも回避できる。したがって、この回転式流体機械の効率を一層向上できる。
また、上記第3の発明によれば、スクロール型の回転式流体機械において、固定スクロール(22)と可動スクロール(26)との軸方向の摺接部(70)にNi−Pメッキ層(71)及びDLC薄膜(73)を形成するようにしている。したがって、このスクロール流体機械の機械損失を低減し、効率の改善を図ることができる。
ところで、可動スクロール(26)や固定スクロール(22)の基材表面にNi−Pメッキ層(71)を形成し、その後熱処理を施す場合、渦巻き形状の可動スクロール(26)や固定スクロール(22)が熱変形してしまうと、スクロール流体機械の効率が著しく低下してしまう。これに対し、本発明では、Ni−Pメッキ層(71)のPの含有量を5.0重量%以下としているため、可動スクロール(26)や固定スクロール(22)が熱変形しにくい温度でNi−Pメッキ層(71)の熱処理を行うことができ、Ni−Pメッキ層(71)の硬質化を図ることができる。
さらに、上記第4の発明によれば、固定スクロール(22)と可動スクロール(26)との摺接部(70)に加え、可動スクロール(26)と支持部材(24)との摺接部(72)にもNi−Pメッキ層(71)及びDLC薄膜(73)を形成するようにしている。したがって、スクロール型の回転式流体機械における機械損失を一層低減でき、その効率改善を図ることができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
《発明の実施形態1》
実施形態1に係る回転式流体機械(1)は、スクロール型圧縮機を構成するものである。このスクロール型圧縮機(1)は、冷媒ガスが循環して冷凍サイクルを行う冷媒回路に接続され、冷媒ガスを圧縮するものである。
図1に示すように、スクロール型圧縮機(1)は、密閉ドーム型の圧力容器により構成されたケーシング(10)を備えている。このケーシング(10)の内部には、上方寄り順に、冷媒ガスを圧縮する圧縮機構(15)と、この圧縮機構(15)を駆動する圧縮機モータ(16)と、下部軸受(39)が収容されている。上記圧縮機構(15)と圧縮機モータ(16)とは、上下方向に延在する駆動軸(17)で連結されている。
上記圧縮機構(15)は、その下部にフレーム(24)を備えている。このフレーム(24)には、上面に凹設されたフレーム凹部(30)と、このフレーム凹部(30)の底面に凹設された中凹部(31)と、フレーム(24)の下面中央に延設された上部軸受(32)とが形成されている。このフレーム(24)は全周に亘ってケーシング(10)の内周面と密着して接合されている。そして、ケーシング(10)の内部はフレーム(24)の下方の高圧空間(28)とフレーム(24)の上方の低圧空間(29)とに区画されている。
上記ケーシング(10)には、冷媒回路の冷媒を圧縮機構(15)に導く吸入管(19)と、ケーシング(10)内の冷媒をケーシング(10)外に吐出させる吐出管(20)とが接合されている。上記吸入管(19)は、後述する圧縮機構(15)の圧縮室(40)に開口している。一方、上記吐出管(20)は、上記高圧空間(28)に開口している。
上記駆動軸(17)は、上述した上部軸受(32)及び下部軸受(39)に回転自在に支持されている。この駆動軸(17)の上端には、偏心部(18)が形成されている。この偏心部(18)は、駆動軸(17)の軸心から所定量偏心している。一方、駆動軸(17)の下端には、ケーシング(10)の底部に溜まった冷凍機油を汲み上げる給油ポンプ(49)が設けられている。この給油ポンプ(49)は、駆動軸(17)の上下方向に貫通形成された給油路(51)を経由して冷凍機油を圧縮機構(15)の各摺動部などに供給する。
上記圧縮機構(15)は、固定スクロール(22)と可動スクロール(26)とを備えている。上記固定スクロール(22)は、板状の鏡板(22a)と、この鏡板(22a)の下面に突設されるラップ(22b)とを備えている。一方、可動スクロール(26)は、板状の鏡板(26a)と、この鏡板(26a)の上面に突設されるラップ(26b)とを備えている。上記固定スクロール(22)のラップ(22b)と可動スクロール(26)のラップ(26b)とは、互いに噛み合わされている。そして、圧縮機構(15)では、上記鏡板(22a,26a)及びラップ(22b,26b)との間に圧縮室(40)が区画形成される。この圧縮室(40)は、流体室を構成している。
上記固定スクロール(22)の鏡板(22a)は、上記フレーム(24)に締結されている。つまり、固定スクロール(22)は、フレーム(24)を介してケーシング(10)に固定される固定体を構成している。上記可動スクロール(26)の鏡板(26a)の下面には、上記駆動軸(17)の偏心部(18)が嵌入される軸受部(34)が設けられている。また、上記可動スクロール(26)は、フレーム(24)にオルダムリング(38)を介して連結されている。このオルダムリング(38)は、可動スクロール(26)の自転防止機構を構成している。以上のようにして、可動スクロール(26)は、駆動軸(17)の駆動により該駆動軸(17)に対して偏心して公転する可動体を構成している。
また、上記可動スクロール(26)の軸受部(34)の外周には中凹部(31)の内周面に密着するように環状のシール部材(36)が配設されている。そして、上記フレーム凹部(30)及び中凹部(31)の内側は、シール部材(36)の外側の第1空間(37a)とシール部材(36)の内側の第2空間(37b)とに区画されている。第2空間(37b)は、フレーム(24)に形成される図示しない通路を介して高圧空間(28)と連通している。したがって、第2空間(37b)は、高圧の冷媒ガスで満たされている。
また、可動スクロール(26)の軸受部(34)内には、偏心部(18)と鏡板(26a)との間に油室(52)が形成されている。この油室(52)は、上述した給油路(51)と連通しており、給油ポンプ(49)で汲み上げられた冷凍機油で満たされている。
以上のようにして、可動スクロール(26)の鏡板(26a)の背面には、上述した第2空間(37b)の高圧冷媒や、油室(52)の冷凍機油の圧力が作用している。つまり、油室(52)と第2空間(37b)とは、可動スクロール(26)を固定スクロール(22)側に向かって軸方向に押し付ける押圧手段を構成している。
図2に示すように、上記可動スクロール(26)と固定スクロール(22)との軸方向における摺接部(70)には、表面処理が施されている。本実施形態では、可動スクロール(26)の鏡板(26a)の上面及びラップ(26b)の先端面に、それぞれ表面処理が施されている。
具体的には図3に示すように、可動スクロール(26)の摺接部(70)についての可動スクロール(26)の基材表面に、Ni−P(ニッケル−リン)メッキ層(71)が形成され、さらにその表面にDLC(Diamond Like Carbon)薄膜(ダイアモンド様薄膜)(73)から成る硬質薄膜が形成されている。なお、上記可動スクロール(26)の基材は、鋳鉄、あるいはアルミ鋳物を主成分とする材料で構成されている。
上記Ni−Pメッキ層(71)は、例えばニッケルイオンと次亜リン酸塩から成る還元剤とを主成分としたメッキ液中に基材を含浸させ、Ni−Pメッキ被膜を共析させる、いわゆる無電解メッキ法(化学還元メッキ法)により形成される。また、このようにして形成されるNi−Pメッキ層(71)のPの含有率は、1.0重量%以上5.0重量%以下とする。その後、Ni−Pメッキ層(71)は、約200℃で熱処理が施され、ビッカーズ硬度として600[Hv]以上まで硬質化される。なお、基材表面には、上記Ni−Pメッキに代えて、Ni−B(ニッケル−ほう素)メッキ、Ni−N(ニッケル−ヒトラジン)メッキなどその他のニッケルメッキを形成することもできる。また、基材表面とNi−Pメッキ層(71)との間に、Cuから成る薄膜を形成することもできる。この場合には、Cuの親和性によって基材表面とNi−Pメッキ層(71)との密着性を向上できる。
上記DLC薄膜(73)は、公知のスパッタ法などでNi−Pメッキ層(71)の表層に蒸着される。その膜厚は、特に限定されるものでないが本実施形態では、約1.0μmとなっている。また、DLC薄膜(73)とNi−Pメッキ層(71)との間に中間層を形成することもできる。この中間層は、炭素と、Si、Ti、Crのうちのいずれか1つの元素とから組み合わされるアモルファス膜等で構成される。また、この中間層の膜厚は、上記DLC薄膜(73)の1/10程度が好ましい。また、DLC薄膜(73)に代わって、セラミック膜やダイヤモンドを含有するDLC薄膜、その他の金属材料から成る薄膜などを硬質薄膜として用いることもできる。
−運転動作−
本実施形態のスクロール型圧縮機(1)において、圧縮機モータ(16)で発生した駆動力は、駆動軸(17)を介して可動スクロール(26)へ伝達される。圧縮機構(15)では、可動スクロール(26)の公転に伴って圧縮室(40)の容積が変化する。その結果、吸入管(19)を通って圧縮室(40)へ吸入された冷媒ガスが圧縮される。圧縮された冷媒ガスは、図外の吐出通路を通って高圧空間(28)へ流入し、その後に吐出管(20)を通ってケーシング(10)の外部へ送り出される。
−実施形態1の効果−
上述したスクロール型圧縮機(1)の運転時には、圧縮室(40)の内圧が上昇し、可動スクロール(26)を下側に押圧するスラスト力が生じる。このスラスト力に抗して、第2空間(37b)の高圧冷媒や、油室(52)の冷凍機油は、可動スクロール(26)を上側に押圧する圧力を作用させる。その結果、可動スクロール(26)と固定スクロール(22)との間の軸方向における摺接部(70)の摩擦抵抗が増大する。
ここで、本発明によれば、可動スクロール(26)の鏡板(26a)の上面と、ラップ(26b)の先端面にNi−Pメッキ層(71)を形成し、さらにその上からDLC薄膜(73)を形成するようにしている。上記DLC薄膜(73)は、耐摩耗性及び摺動性に優れているため、摺接部(70)の表面の摩耗を抑止しながら、この摺接部(70)における摩擦抵抗を低減することができる。また、基材表面にNi−Pメッキ層(71)を形成することで、基材表面の微細な凹凸を埋めて基材表面を平滑化できる。このため、摺接部(70)の摩擦抵抗を一層低減することができる。したがって、このスクロール型圧縮機(1)における機械損失を低減し、効率の改善を図ることができる。特に、基材が鋳鉄などで構成される場合には、基材表面の凹凸が粗くなるため、Ni−Pメッキ層(71)を効果的に平滑化できる。さらに、Ni−Pメッキ層(71)は、基材表面とDLC薄膜(73)との実質的な密着性を増大できるため、DLC薄膜(73)が基材表面から剥がれ落ちてしまうことを回避できる。
また、本実施形態では、1.0重量%以上5.0重量%以下のPを含有するNi−Pメッキ層(71)を形成するようにしている。そして、このNi−Pメッキ層(71)を200℃以下の温度で熱処理するようにしている。このため、図10に示すように、例えば5.0重量%より多いPを含有するNi−Pメッキ層を200℃以下で熱処理した場合と比較して、Ni−Pメッキ層(71)を効果的に硬質化できる。また、このようにNi−Pメッキ層(71)を200℃以下で熱処理すると、可動スクロール(26)の基材はほとんど熱変形しない(図11参照)。このため、可動スクロール(26)の熱変形によって、このスクロール型圧縮機(1)の効率が大幅に低下してしまうことを回避できる。
<実施形態1の変形例>
上記実施形態1では、可動スクロール(26)と固定スクロール(22)との軸方向における摺接部(70)において、可動スクロール(26)側の基材にNi−Pメッキ層(71)及びDLC薄膜(73)から成る表面処理を施すようにしている。しかしながら、図4に示すように、固定スクロール(22)側の基材にこれらの表面処理を施すようにしてもよい。この場合にも、可動スクロール(26)と固定スクロール(22)との軸方向の摺接部(70)における摩擦抵抗を低減し、このスクロール型圧縮機(1)の効率の改善を図ることができる。なお、固定スクロール(22)にNi−Pメッキ層(71)及びDLC薄膜(73)を形成する場合、固定スクロール(22)の基材は、鋳鉄、あるいはアルミ鋳物を主成分とする材料で構成されることが好ましい。また、上記可動スクロール(26)と固定スクロール(22)との双方の表面に同様の表面処理を施すようにしてもよい。
《発明の実施形態2》
実施形態2に係る回転式流体機械(1)は、実施形態1と異なる構成のスクロール型圧縮機を構成するものである。以下には、上記実施形態1のスクロール型圧縮機と特に異なる点について説明する。
図5に示すように、実施形態2のスクロール型圧縮機(1)のケーシング(10)の内部は、圧縮機構(15)の固定スクロール(22)によって上下に仕切られている。このケーシング(10)の内部では、固定スクロール(22)の上方の空間が高圧空間(28)となり、その下方の空間が低圧空間(29)となっている。
ケーシング(10)の胴部には、吸入管(19)が取り付けられている。この吸入管(19)は、上記低圧空間(29)に開口している。一方、ケーシング(10)の上端部には、吐出管(20)が取り付けられている。この吐出管(20)は、上記高圧空間(28)に開口している。
駆動軸(17)は、実施形態1と同様、その上端に偏心部(18)が形成され、その下端には給油ポンプ(49)が配設されている。また、駆動軸(17)には、図示しない給油路が形成されており、給油ポンプ(49)で汲み上げた冷凍機油を圧縮機構(15)の摺動部等に供給可能となっている。
実施形態2のフレーム(24)は、上面に凹設されたフレーム凹部(30)と、その下面中央に延設された軸受部(32)とが形成されている。このフレーム(24)は、実施形態1のフレームと異なり、固定スクロール(22)及び可動スクロール(26)の双方の下面と密着するように配置されている。つまり、フレーム(24)は、可動スクロール(26)の鏡板(26a)の背面と摺接するとともに、可動スクロール(26)を公転自在に支持する支持部材を構成している。また、実施形態1と同様、両スクロール(22,26)は互いに噛合することで、鏡板(22a,22b)及びラップ(26a,26b)との間に流体室である圧縮室(40)が区画形成される。そして、駆動軸(17)が可動スクロール(26)を公転させると、圧縮室(40)の容積が変化し、圧縮室(40)に吸入された冷媒ガスが圧縮される。
実施形態2のスクロール型圧縮機(1)には、実施形態1で上述した押圧手段(37b,52)が設けられていない。このため、圧縮室(40)でガス冷媒が圧縮されると、可動スクロール(26)はフレーム(24)の方向に押し付けられる。このため、実施形態2のスクロール流体機械(1)では、図6に示すように、可動スクロール(26)の鏡板(26a)の下面におけるフレーム(24)の上面との摺接部(72)に、上記実施形態1と同様のNi−Pメッキ層(71)及びDLC薄膜(73)から成る表面処理が施されている。加えて、可動スクロール(26)には、実施形態1と同様にして、鏡板(26a)の上面、及びラップ(26b)の先端面にNi−Pメッキ層(71)及びDLC薄膜(73)から成る表面処理が施されている。
以上のように、実施形態2によれば、固定スクロール(22)と可動スクロール(26)との摺接部(70)に加え、可動スクロール(26)と支持部材(24)との摺接部(72)にもNi−Pメッキ層(71)及びDLC薄膜(73)を形成するようにしている。したがって、スクロール型の回転式流体機械における機械損失を一層低減でき、その効率改善を図ることができる。なお、実施形態2においても、固定スクロール(22)側に同様の表面処理を施してもよいし、両スクロール(22,26)の双方の表面に表面処理を施すこともできる。
《発明の実施形態3》
実施形態3に係る回転式流体機械(1)は、上記実施形態1及び2のスクロール型流体機械と異なるタイプの回転式流体機械である。以下に、上記実施形態1と特に異なる点について説明する。
図7に示すように、実施形態3の回転式流体機械(1)のケーシング(10)の内部は、圧縮機構(15)によって上下に仕切られている。このケーシング(10)の内部では、圧縮機構(15)の上方の空間が低圧空間(29)となり、その下方の空間が高圧空間(28)となっている。
ケーシングの上端部には、吸入管(19)が取り付けられている。この吸入管(19)は、上記低圧空間(29)に開口している。一方、ケーシング(10)の胴部には、吐出管(20)が取り付けられている。この吐出管(20)は、上記高圧空間(28)に開口している。
実施形態3の圧縮機構(15)は、ケーシング(10)に固定される固定体としてのハウジング(22)と、このハウジング(22)に噛合する可動体としての可動ピストン(26)と、該可動ピストン(26)を下面側から保持する支持部材としてのフレーム(24)とを備えている。
上記ハウジング(22)は全周にわたってケーシング(10)の内周面と密着して接合されている。このハウジング(22)は、下面側に凹部が形成される鏡板(22a)と、この鏡板(22a)の凹部の下面に突設されるラップ(22b)とを備えている。一方、上記可動ピストン(26)は、駆動軸(17)が貫通する環状の鏡板(26a)と、この鏡板(26a)の上面に突設される第1と第2のピストン(26b,26c)を備えている。上記第1ピストン(26b)は、鏡板(26a)の上面における外周縁部に形成されている。一方、上記第2ピストン(26c)は、鏡板(26a)の上面における内周縁部に形成されている。この第2ピストン(26c)の内部には、駆動軸(17)の偏心部(18)が嵌入されている。
以上のようなハウジング(22)と可動ピストン(26)とが互いに噛合することで、上記ラップ(22a)、鏡板(22a)、及び第1,第2ピストン(26b.26c)との間には流体室である圧縮室(40)が区画形成される。
具体的には、圧縮機構(15)の水平断面図である図8に示すように、圧縮室(40)には、第1ピストン(26b)とラップ(22b)との間の第1室(C1)と、ラップ(22b)と第2ピストン(26c)との間の第2室(C2)とが形成されている。また、可動ピストン(26)は、第1ピストン(26b)の内周面から第2ピストン(26c)の外周面までに亘って形成されて第1ピストン(26b)と第2ピストン(26c)とを連結するブレード(61)を備えている。このブレード(61)は、第1室(C1)を低圧室(C1-Lp)と高圧室(C1-Hp)とに区画するとともに、第2室(C2)を低圧室(C2-Lp)と高圧室(C2-Hp)とに区画可能としている。なお、各低圧室(C1-Lp,C2-Lp)は、それぞれ図示しない吸入通路によって低圧空間(29)と連通している。一方、各高圧室(C1-Hp,C2-Hp)は、それぞれに設けられた図示しない吐出ポートが開口することで高圧空間(28)と連通可能となっている。
ハウジング(22)のラップ(22b)は、円環の一部分が分断されたC型形状に形成されている。そして、この分断箇所には、断面形状が半円形状となる一対の揺動ブッシュ(62,62)が嵌め込まれている。そして、一対の揺動ブッシュ(62,62)のフラット面同士が対向するように配置され、このフラット面の間に上記ブレード(61)が挿入されている。以上の構成により、可動ピストン(26)は、一対の揺動ブッシュ(62,62)の中心点を揺動中心として揺動可能で、かつ上記ブレード(61)とともに進退可能に構成されている。
以上の構成において、駆動軸(17)が回転すると、可動ピストン(26)は駆動軸(17)と偏心しながら公転運動する。その結果、可動ピストン(26)とハウジング(22)との接触点が図8の(A)から(D)の順に移動する。
第1室(C1)では、低圧室(C1-Lp)の容積が次第に拡大される間にガス冷媒が吸入され、さらに可動ピストン(26)が公転することで、低圧室(C1-Lp)が高圧室(C1-Hp)となる。その後、高圧室(C1-Hp)の容積が縮小されてガス冷媒が圧縮されると、図示しない吐出ポートが開口し、高圧室(C1-Hp)のガス冷媒が高圧空間(28)に吐出される。
第2室(C2)では、第1室と同様にして、低圧室(C2-Lp)の容積が次第に拡大される間にガス冷媒が吸入され、さらに可動ピストン(26)が公転することで、低圧室(C2-Lp)が高圧室(C2-Hp)となる。その後、高圧室(C2-Hp)の容積が縮小されてガス冷媒が圧縮されると、図示しない吐出ポートが開口し、高圧室(C2-Hp)のガス冷媒が高圧空間(28)に吐出される。
このように圧縮機構(15)でガス冷媒が圧縮されると、圧縮室(40)の内圧によって稼働ピストン(26)をフレーム(24)に押圧するスラスト力が生じる。このため、稼働ピストン(26)の鏡板(26a)とフレーム(24)との摺接部(72)において摩擦抵抗が増大し易くなる。また、実施形態1や2と同様にして、可動ピストン(26)の第1,第2ピストン(26b,26c)の先端面と、ハウジング(22)の鏡板(22a)との間、あるいはハウジング(22)のラップ(22b)と可動ピストン(26)の鏡板(26a)との間の摺接部(70)において摩擦抵抗が生じ易くなる。
このため、本実施形態においても図9に示すように、各摺接部(70,72)にはNi−Pメッキ層(71)とDLC薄膜(73)から成る表面処理を施すようにしている。したがって、各摺接部(70,72)における摩擦抵抗を低減し、この回転式流体機械(1)の効率の改善を図ることができる。なお、実施形態3においても、ハウジング(22)側に表面処理を施し、摺接部(70)の摩擦抵抗を低減してもよいし、ハウジング及び可動ピストン(22,26)の双方の表面に表面処理を施すこともできる。
なお、以上の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
以上説明したように、本発明は、固定体と摺接しながら可動体が偏心回転する回転式流体機械について有用である。
実施形態1に係る回転式流体機械の縦断面図である。 実施形態1に係る圧縮機構の要部拡大断面図である。 本実施形態の基材表面に表面処理を施した拡大断面図である。 実施形態1の変形例に係る圧縮機構の要部拡大断面図である。 実施形態2に係る回転式流体機械の縦断面図である。 実施形態2に係る圧縮機構の要部拡大断面図である。 実施形態3に係る回転式流体機械の縦断面図である。 実施形態3に係る圧縮機構の動作を示す水平断面図である。 実施形態3に係る圧縮機構の要部拡大断面図である。 Ni−Pメッキ層におけるPの含有率と、熱処理温度及び硬度の関係を示すグラフである。 加熱温度と基材の変形率との関係を示すグラフである。
符号の説明
1 回転式流体機械
22 固定スクロール(固定体,ハウジング)
24 フレーム(支持部材)
26 可動スクロール(可動体,可動ピストン)
70 摺接部
71 Ni−Pメッキ層
72 摺接部
73 DLC薄膜(硬質薄膜)

Claims (4)

  1. ケーシング(10)に固定される固定体(22)と、該固定体(22)に噛合して流体室(40)を形成しながら駆動軸(17)に偏心して公転する可動体(26)とを備えた回転式流体機械であって、
    固定体(22)と可動体(26)との一方、又は両方の表面についての該固定体(22)と該可動体(26)との軸方向の摺接部(70)には、5.0重量%以下のPを含有するNi−Pメッキ層(71)上に硬質薄膜(73)が形成されていることを特徴とする回転式流体機械。
  2. 請求項1の回転式流体機械において、
    上記硬質薄膜は、DLC薄膜(73)で構成されていることを特徴とする回転式流体機械。
  3. 請求項2の回転式流体機械において、
    上記固定体は固定スクロール(22)で構成される一方、上記可動体は可動スクロール(26)で構成され、
    固定スクロール(22)と可動スクロール(26)との一方、又は両方の表面についての該固定スクロール(22)と該可動スクロール(26)との軸方向の摺接部(70)には、5.0重量%以下のPを含有するNi−Pメッキ層(71)上にDLC薄膜(73)が形成されていることを特徴とする回転式流体機械。
  4. 請求項3の回転式流体機械において、
    上記可動スクロール(26)と摺接するとともに該可動スクロール(26)を背面から公転自在に支持する支持部材(24)を備え、
    可動スクロール(26)の表面についての支持部材(24)との摺接部(72)には、5.0重量%以下のPを含有するNi−Pメッキ層(71)上にDLC薄膜(73)が形成されていることを特徴とする回転式流体機械。
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