JP2006197896A - 淡色調味液の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 通常の醤油の製造の装置を用い、発酵も特別な方法で行うことなく、原料として、灰分が少ない小麦及び/又は澱粉とグルテンとを特定割合に配合することによって、従来の淡口醤油にも増してJAS色番が45番以上で、褐変速度が遅く、上質の旨味と香気の優れた淡色調味液を提供すること。
【解決手段】 乾物換算質量で、灰分0.7%以下の小麦粉及び/又は澱粉10〜60%とグルテン40〜90%からなる原料を用いて製麹し、得られた麹を常法により醸造することによりJAS色番が45番以上の淡色調味液を得る。また、必要に応じて、大豆類を0〜30%含有する原料を用いてもよい。

Description

本発明は、淡色調味液の製造方法、特に灰分0.7質量%以下の小麦粉及び/又は澱粉とグルテンとを所定の配合割合で配合した原料を用いることにより、JAS色番が45番以上という淡色の外観を有し、褐変速度が遅く、かつコクのある旨味を有し、香気の優れた調味液の製造方法及び淡色調味液に関する。
調味料として代表的な醤油の製造法としては、本醸造方式、新式醸造方式、アミノ酸混合方式などがあり、そのなかでも本醸造方式で製造された醤油が品質的に最良なものとされている。本醸造方式で製造された醤油には、原料や醸造方法の違いにより、濃口(こいくち)醤油、淡口(うすくち)醤油、溜(たまり)醤油、白(しろ)醤油、再仕込(さいしこみ)醤油などがあり、それぞれの特長に応じた使い分がなされている。たとえば、淡口醤油や白醤油は、色彩が淡く着色を好まない加工品の調味用として広く使用され、特に淡口醤油は、近年、食の多様化と共に、食の質の向上、外観に左右される消費者の増加等の理由により、その需要量が増加の傾向にある。
しかしながら、市販されている淡口醤油は、淡いものでも醤油の色度が30番程度であり(JASの規格における淡口醤油・特級は22番以上と規定されている。なお、色度の番号は色の濃淡を示し、番号が大きいほど色が淡くなる。以下、の記載の色度は、JASの規格に従う。)、着色を抑え、素材の色合いを損ねたくない加工品の調味には必ずしも適さない場合があった。
従来、上記のような欠点を克服するため、コクのある旨味を有する淡色醤油の製造が検討されてきた。即ち、通常の方法で得られた醤油を透析膜やNF(Nano filtration)膜を用いることによる淡色醤油の製造方法(例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3参照)が知られている。
さらに、用いる原料についての工夫がなされ、例えば、澱粉質原料としてトウモロコシ、モロコシ、キビの一種又は二種以上を用い、蛋白質原料として大豆類及び上記澱粉質原料の使用重量の10〜30%(重量)のグルテンを用いる淡色の醤油の製造法(例えば、特許文献4参照)や、大豆原料を蒸煮した後、該原料中の糖類の30%重量%以上が除去されるまで水洗して得た大豆原料と、熱変性した炭水化物原料を用い、本醸造方式によって製麹及び醸造を行う淡色本醤油の製造法(例えば、特許文献5参照)や、乾物換算重量でグルテン25〜100%及び小麦75〜0%とから成る原料を90〜70%と、大豆類を10〜30%配合した混合原料を用い、以下常法により製麹・醸造する淡色調味液の製造法(例えば、特許文献6参照)や、乾物換算重量でグルテン25〜100%及び小麦75〜0%とから成る原料を100〜60%と、大豆類を0〜40%配合した混合原料を用いて製麹し、次いで得られた麹を濃度7〜24%の食塩水と共に仕込み、醸造する淡色調味液の製造法(例えば、特許文献7参照)が知られている。しかし、これらの方法では、製造過程において操作性が悪くなるという問題や調味料に芳香が少ないといった問題が生じる可能性がある他、用途に応じて更に淡色化した調味料が必要とされるというニーズに対応することができないという問題があった。
一方、淡色調味液の製造法として原料に、灰分0.7質量%以下の小麦及び/又は澱粉とグルテンを特定の割合で混合したものを用いて製麹し、常法により醸造して淡色調味液の製造方法は知られていなかった。
特開平5-153933号公報 特開平10−234332号公報 特開2002−209549号公報 特公昭57-48188号公報 特開平7-31410号公報 特開平8−116918号公報 特開2000−50836号公報
時代の流れと共に和食、洋食、中華、イタリアンなどの食品の種類の多様化、及び若者、老人など年代の違いによる嗜好の多様化が進み、コンビニ等で陳列販売されている、おでん等のインスタント食品など食品の種類・形態・食べ方は多岐に亘っている現状であり、特に外観上優れた製品や、インスタント的な製品の需要は増加の一途にある。一方、調味料においては、従来は濃口醤油が画一的に使用されることが主であったが、淡口醤油は、淡色という特徴を生かし、食品材料の色を損なうことがないため、濃厚醤油の使用による褐色がかった濃い目の外観とならない利点を有する。したがって、淡口醤油は上記の様々な食品の調理、製造に汎用され、その需要も近年増加傾向にあり注目されている。
従来の透析膜やNF膜を用いる淡色醤油等の淡色調味液の製造法は、特別な装置を必要とし、また、本質的な旨味成分まで透過されることがあり、そのためさらに調整する手段が必要であるなど、製造方法や製造装置が複雑とならざるを得なかった。
醤油の色は、味・香りとともに品質上、大切な要素であり、醤油の色は、ほとんどが酵素作用によらない加熱褐変と酸化褐変によってできるといわれている。淡口醤油の色は、これらの褐変が問題であり、淡口醤油として製造されたとしても、その工程中、あるいは製造後に褐変現象が生じて製品の価値を失うことがしばしばあった。加熱褐変による色の生成機構は糖とアミノ化合物とが縮合し、幾つかの反応を経て褐色色素を生成する。また、酸化褐変の原因として、熟成中に生成された酸化褐変の前駆体が酸素と接触することにより生じたり、熟成中に存在する有機酸が後の酸化褐変に影響するといわれている。
本発明は、通常の醤油の製造の装置を用い、発酵も特別な方法で行うことなく、原料として、灰分が少ない小麦及び/又は澱粉とグルテンとを特定割合に配合することによって、従来の淡口醤油にも増してJAS色番で45番以上の淡色(以下本明細書において「淡色」とはJAS色番で45番以上のものを意味する)で、褐変速度が遅く、コクのある旨味を有し、香気の優れた淡色調味液を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究し、製造工程を複雑化することなく、原料を選択することにより、すなわち、灰分0.7質量%以下の小麦粉及び/又は澱粉とグルテンとの特定比率の混合物を原料として用いることにより、色番が45番以上の淡色で、褐変速度が遅く、コクのある旨味を有し、香気の優れた調味液を通常の方法で製造しうることを見い出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、(1)乾物換算質量で、灰分0.7%以下の小麦粉及び/又は澱粉とグルテンとを10:90〜60:40の割合で含有する原料を用いて製麹し、得られた麹を常法により醸造することを特徴とするJAS色番が45番以上の淡色調味液の製造方法に関する。
また本発明は、(2)小麦粉及び/又は澱粉とグルテンとを70〜100%、大豆類を0〜30%含有する原料を用いることを特徴とする前記(1)記載の製造方法に関する。
さらに本発明は、(3)前記(1)又は(2)記載の製造方法で得られたJAS色番が45番以上の淡色調味液に関する。
本発明によると、淡色調味液の原料として、乾物換算質量で灰分0.7%以下の小麦粉及び/又は澱粉10〜60%及びグルテン40〜90%とからなる原料を用いて製麹し、得られた麹を常法により醸造することにより、色番45以上で褐変速度が遅く、コクのある旨味を有し、香気の優れた調味液を提供することができる。
本発明のJAS色番が45番以上の淡色調味液の製造方法としては、乾物換算質量で、灰分0.7%以下の小麦粉及び/又は澱粉10〜60%とグルテン40〜90%とからなる原料等、乾物換算質量で、灰分0.7%以下の小麦粉及び/又は澱粉とグルテンとを10:90〜60:40の割合で含有する原料を用いて製麹し、得られた麹を常法により醸造する淡色調味液の製造方法であれば特に制限されるものではなく、ここでの「灰分」とは、ICC(International Association for Cereal Chemistry Stanndards)法に従い、原料サンプル5〜6gをとり、サンプルを電気炉、ルツボ(20cm×2cm;金製、プラチナ製、もしくは石英製、磁製を推奨)を用いて900℃で加熱、完全に灰化し、デシケーター内で冷却し、電子天秤により測定することにより求められる値をいう。
一般に、小麦粉は、「強力粉」、「準強力粉」、「中力粉」、「薄力粉」という蛋白含量によって区分される種類と、灰分含量により分けられた等級の組み合わせで分類されることが多い。本発明に用いられる小麦粉は、その種類を問わないが、常法により小麦粉を製粉して灰分0.70質量%以下、好ましくは0.60質量%以下、より好ましくは0.50質量%以下、更に淡色の調味液を得るために0.40質量%以下となるように調製された小麦粉を使用することが重要である。また、種類としては、薄力粉〜中力粉〜強力粉のいずれでもよいが、グルテンを多く含む中力粉〜強力粉が好ましい。
澱粉としては、具体的にコーンスターチ、タピオカ澱粉、小麦澱粉、馬鈴薯澱粉、甘藷澱粉、米澱粉、サゴ澱粉又はこれらの加工澱粉を挙げることができ、より好ましくは、コーンスターチ、タピオカ澱粉又はこれらの加工澱粉を例示することができる。また、加工澱粉としては、酢酸、コハク酸等の有機酸でエステル化した澱粉、リン酸架橋澱粉、ヒドロキシプロピル化等のエーテル化澱粉、加熱等によるα化や湿熱処理などによる部分α化等の物理的処理を施した加工澱粉を挙げることができ、より好ましくは、アセチル化小麦澱粉、リン酸架橋小麦澱粉、α化小麦澱粉を例示することができる。
本発明で用いられるグルテンとしては、例えば、小麦グルテン、コーングルテンを挙げることができ、特に小麦グルテンが好ましい。水分を含んだ状態のもの(ウェットグルテン)は変敗しやすいので凍結状態のものか、あるいは変性を軽減させながら乾燥して得られる乾燥グルテン(バイタルグルテンの名で流通されている)が挙げられ、特に乾燥グルテンが好ましい。
本発明においては、乾物換算質量で灰分0.7%以下の小麦粉及び/又は澱粉とグルテンの配合割合を、両者の合計使用量中、乾物換算質量で灰分0.7%以下の小麦粉及び/又は澱粉を10〜60%、好ましくは20〜50%、グルテンを40〜90%、好ましくは50〜80%とすることが本発明の目的を達成する上で重要である。
すなわち、乾物換算質量で灰分0.7%以下の小麦粉及び/又は澱粉10〜60%とグルテン40〜90%の配合であるとき、JAS色番45以上であり、褐変速度が遅く、コクがあって旨味を有し、香気の優れた調味液が得られるが、灰分0.7%以下の小麦粉及び/又は澱粉が10%以下であり、グルテンが90%以上であるときは香気が乏しくなり、また、灰分0.7%以下の小麦粉及び/又は澱粉が60%以上で、グルテンが40%以下であるときは、旨味が乏しくなる。
上記の灰分0.7質量%以下の小麦粉及び/又は澱粉とグルテンの混合物は、熱処理して蛋白質を十分に変性させる必要があるが、この熱処理の方法として、水を加えずに蒸気を直接添加して含水率を12〜18%の範囲内に調整し、ペレットミル等で一旦成型した後、ゲージ圧1.0kg/cm以上の飽和蒸気で2分間以上蒸煮処理する方法、あるいは原料混合物をエクストルーダーにて110℃以上の温度で押し出し成型する方法があるが、いずれも本発明には好適に適用することができる。
このように熱処理されたグルテンは完全に変性しており、粘着性も生じず、これを適宜粉砕し、これを盛り込み水分40〜50%になるように加水して製麹に供しても何ら作業上の支障もなく、むしろグルテンの膨潤性があるため堆積性に優れ、通風製麹には非常に好適なものとなる。
大豆は、小麦粉及び/又は澱粉とグルテン100〜70%に加えて、必要に応じて0〜30%の範囲で用いることができる。大豆を用いる理由は、広範囲な食品に適用できるこの種の調味料は、その種類に応じて、大豆由来の風味が所望されることがあるためである。該大豆を原料として用いる場合、例えば、脱脂大豆、丸大豆、割砕大豆等が挙げられ、これらは加水又は水浸漬した後蒸煮処理し、あるいは前記のグルテンや小麦粉と共にエクストルーダーにて110℃以上の温度で押し出し成型等を行って蛋白質を十分に変性させる。
本発明の製造方法によると、例えば、上記混合原料を、製麹して得られた麹を常法通り食塩水と共に仕込み、10〜30℃で2〜5ヶ月間通常の諸味管理を行って発酵熟成させ圧搾を行い、JAS色番が45番以上の淡色調味液を得ることができる。また、本発明のJAS色番が45番以上の淡色調味液としては、本発明の製造方法により得られた淡色調味液であれば特に制限されず、例えば、実施例に記載されているように、JAS色番が45〜51番の淡色調味液、より具体的には、灰分0.7質量%以下の小麦粉を用いた場合のJAS色番が45,46,48,49番の淡色調味液や、澱粉を用いたJAS色番が49,50,51番の淡色調味液や、灰分0.7質量%以下の小麦粉と澱粉を用いたJAS色番が47,48番の淡色調味液を好適に例示することができる。
以下、実施例により本発明をより具体的に説明するが、本発明の技術的範囲はこれらの例示に限定されるものではない。
バイタルグルテン(長田産業製「フメリットA」)の粉末600gと、常法により製粉して得られた灰分0.36質量%の小麦粉(常法により、粉砕・篩分けにより調製された灰分0.36質量%の小麦粉)400gを混合したものに直接蒸気を添加し、含水率15%でペレットミルにて直径4mmの円筒形となるように成型した後、ゲージ圧力1.5kg/cmの飽和蒸気にて4分間蒸煮処理した後、これを粉砕して粉砕物を得た。これに水分が45%となるように調整の上、種麹を接種した後、22〜35℃にて40時間製麹し、麹を得た。この麹を、23%濃度の食塩水1375mLと共に仕込み、10〜25℃にて3ヶ月間、醸造させ、圧搾することにより調味液を得た。得られた調味液の品質は表1のとおりであった。
灰分0.36質量%の小麦粉400gに代えて、灰分0.42質量%の小麦粉400gを用いること以外は実施例1と同様の方法で調味液を得た。得られた調味液の品質は表1のとおりであった。
灰分0.36質量%の小麦粉400gに代えて、灰分0.51質量%の小麦粉400gを用いること以外は実施例1と同様の方法で調味液を得た。得られた調味液の品質は表1のとおりであった。
灰分0.36質量%の小麦粉400gに代えて、灰分0.65質量%の小麦粉400gを用いること以外は実施例1と同様の方法で調味液を得た。得られた調味液の品質は表1のとおりであった。
比較例
灰分0.36質量%の小麦粉400gに代えて、灰分1.43質量%の小麦粉400gを用いること以外は実施例1と同様の方法で調味液を得た。得られた調味液の品質は表1のとおりであった。
表1には、上記実施例1〜4及び比較例に用いられた各原料の小麦粉について、小麦粉の灰分含量(質量%)を示すと共に、得られた調味液の品質として色番、全窒素量(質量%)を測定したものを示した。そして、実施例1、2、3、4で得られた調味液は、それぞれJAS色番49、JAS色番48、JAS色番46、JAS色番45と極めて淡色であり、比較例(灰分1.43質量%)と比べて顕著に優れており、また、全窒素含量が3.01質量%、3.05質量%、3.02質量%、3.04質量%と高く、比較例と変わらず、旨味の強いものであった。
バイタルグルテンの粉末700gと、灰分0.16質量%のアセチル化小麦澱粉(松谷化学工業製「菊2」)300gを混合したものに直接蒸気を添加し、含水率15%でペレットミルにて直径4mmの円筒形になるように成形した後、ゲージ圧力1.5kg/cmの飽和蒸気にて4分間蒸煮処理した後、これを粉砕して粉砕物を得た。これに水分が45%となるように調整の上、種麹を接種した後、22〜35℃にて、40時間製麹し、麹を得た。この麹を、23%濃度の食塩水1375mLと共に仕込み、10〜25℃にて3ヶ月間、醸造させ、圧搾することにより調味液を得た。得られた調味液の品質は表2のとおりであった。
アセチル化小麦澱粉300gに代えて、灰分0.18質量%のリン酸架橋小麦澱粉(グリコ栄養食品製「MIDSOL 1」)300gを用いること以外は実施例5と同様の方法で調味液を得た。得られた調味液の品質は表2のとおりであった。
アセチル化小麦澱粉300gに代えて、灰分0.18質量%のα化小麦澱粉(グリコ栄養食品製「PREGEL 46」)300gを用いること以外は実施例5と同様の方法で調味液を得た。得られた調味液の品質は表2のとおりであった。
アセチル化小麦澱粉300gに代えて、灰分0.03質量%のコーンスターチ(日本コーンスターチ製「コーンスターチ Y−4P」)300gを用いること以外は実施例5と同様の方法で調味液を得た。得られた調味液の品質は表2のとおりであった。
アセチル化小麦澱粉300gに代えて、灰分0.12質量%のタピオカ澱粉(ホーネンコーポレーション製「A700」)300gを用いること以外は実施例5と同様の方法で調味液を得た。得られた調味液の品質は表2のとおりであった。
表2に示すように、上記実施例5〜9の原料の一部として加工澱粉や澱粉を用いることにより得られた調味液は、それぞれ、JAS色番51、JAS色番50、JAS色番51、JAS色番50、JAS色番49という極めて淡色であり、かつ全窒素含量も高く、旨味の強いものであった。
アセチル化小麦澱粉300gに代えて、灰分0.51質量%の小麦粉150g及びアセチル化小麦澱粉150gを用いること以外は実施例5と同様の方法で調味液を得た。得られた調味液の品質は表3に示すとおりであった。
アセチル化小麦澱粉300gに代えて、灰分1.43質量%の小麦粉60g及びアセチル化小麦澱粉240gを用いること以外は実施例5と同様の方法で調味液を得た。得られた調味液の品質は表3のとおりであった。
表3に示すように、実施例10、11の小麦粉と加工澱粉とを混合したものの灰分は、実施例10では、0.36質量%、実施例11では0.45質量%であり、それぞれJAS48、JAS47という極めて淡色で、かつ全窒素も高く、コクのある旨味を有するものであった。
実施例1で用いたバイタルグルテンの粉末280gと、灰分0.36質量%の小麦粉420gを混合したものに直接蒸気を添加し、含水率15%でペレットミルにて直径4mmの円筒形になるように成型した後、ゲージ圧1.5kg/cmの飽和蒸気にて4分間蒸煮処理した後、これを粉砕して粉砕物を得た。一方、脱脂大豆300gに350mLの水を加え、ゲージ圧1.0kg/cmの飽和蒸気にて30分間処理して蒸煮大豆を得た。前記の粉砕物に210mLの水を加えた後、蒸煮大豆を混合し、更に水分が45%となるように調整の上、この混合物に種麹を接種した後、22〜35℃にて40時間製麹し、麹を得た。この麹を、20%濃度の食塩水1360mLと共に仕込み、10〜20℃にて3ヶ月間、醸造させ、圧搾することにより調味液を得た。得られた調味液はJAS色番が46番という極めて淡色で、全窒素含量が2.85質量%と高く、旨味の強いものであった。
[加熱試験]
上記実施例5及び比較例で得られた調味液を加熱し、加熱前後の色番を比較した。加熱は、調味液を80℃で30分とした。その結果は表4のとおりであった。
表4に示すとおり、本発明(実施例5)のものは、比較例(灰分1.43質量%の小麦粉使用)と比べて加熱褐変が抑制されることが確認された。

Claims (3)

  1. 乾物換算質量で、灰分0.7%以下の小麦粉及び/又は澱粉とグルテンとを10:90〜60:40の割合で含有する原料を用いて製麹し、得られた麹を常法により醸造することを特徴とするJAS色番が45番以上の淡色調味液の製造方法。
  2. 小麦粉及び/又は澱粉とグルテンとを70〜100%、大豆類を0〜30%含有する原料を用いることを特徴とする請求項1記載の製造方法。
  3. 請求項1又は2記載の製造方法で得られたJAS色番が45番以上の淡色調味液。
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