JP2006196855A - 軟磁性鉄心材料及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】軟磁気性能に優れ、低鉄損であり、更には強度が高い軟磁性鉄心材料、その製造方法、モータ用コア、電動モータ及び車両駆動・発電用モータを提供すること。
【解決手段】Fe基金属ガラス粉末と希土類酸化物とを混合して成り、該Fe基金属ガラス粉末の過冷却液体領域の温度間隔ΔTxが20K以上の軟磁性鉄心材料である。Fe基金属ガラス粉末を、RLで表される希土類錯体を有機溶媒に溶解した溶液と混合し、150〜500℃の脱酸素中で熱処理を施して、表面に炭素含有希土類酸化物を被覆する。成形工程後に(Tg−170)K以上且つ(Tg)K以下の温度で熱処理して残留応力を除去する。軟磁性鉄心材料とけい素鋼板の積層体とを一体にして成形したモータ用コアである。軟磁性鉄心材料を用いたモータ用コアを適用した電動モータである。軟磁性鉄心材料を用いた電気機器用コアを適用した車両駆動・発電用モータである。
【選択図】図3

Description

本発明は、軟磁性鉄心材料、その製造方法、モータ用コア、電動モータ及び車両駆動・発電用モータに係り、更に詳細には、電気自動車やハイブリッド車などの燃費向上に貢献し得る軟磁性鉄心材料、その製造方法、モータ用コア、電動モータ及び車両駆動・発電用モータに関する。
従来の圧粉磁心は、磁性粉に用いる磁性材料のコアロスが大きいこと、圧粉磁心を成形する際にかかる応力を十分に緩和できないことなどから、コアロスが大きくなることがあった。
このため、金属ガラス粉末に絶縁処理を施し加圧成形して得られる磁心が提案されている(例えば特許文献1参照)。
しかしながら、この技術は、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、シリコーンゴム及びポリビニルアルコール(PVA)等の液状又は粉末状の樹脂や、ゴムや、水ガラスや、酸化物ガラス粉末や、ゾルゲル法により生成するガラス状物質等を、単独で又は混合して用いるため、焼結後の固化したコアの強度が弱く電動機のロータなどには適用しにくいという問題点があった。
特開2002‐151317号公報
本発明は、このような従来技術の有する課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、軟磁気性能に優れ、低鉄損であり、更には強度が高い軟磁性鉄心材料、その製造方法、モータ用コア、電動モータ及び車両駆動・発電用モータを提供することにある。
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、所定のFe基金属ガラス粉末と希土類酸化物とを混合することにより、上記課題が解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
過冷却液体領域の温度間隔ΔTxが20K以上のFe基金属ガラス粉末と、希土類酸化物とで構成されるため、機械的強度と鉄損のバランスを考慮して、軟磁性鉄心材料を設計できる。
以下、本発明の軟磁性鉄心材料について詳細に説明する。なお、本明細書及び特許請求の範囲において、「%」は特記しない限り質量百分率を示す。
本発明の軟磁性鉄心材料は、Fe基金属ガラス粉末と絶縁材である希土類酸化物とを混合して成る。また、上記Fe基金属ガラス粉末は、次式(1)
ΔTx=Tx−Tg …(1)
(式中のTxは結晶化開始温度、Tgはガラス転移温度を示す)で表される過冷却液体領域の温度間隔ΔTxが20K以上であるものを使用する。
これより、優れた軟磁気性能と低鉄損、更には強度の高い軟磁性鉄心材料が得られる。例えば、モータのロータなどの機械的な強度が要求される部位への適用が可能となる。また、モータコアに使用するときは、従来のモータコアに採用されていたケイ素鋼板を積層する構造を採用しなくても、モータの生産性が向上するという効果が得られる。
なお、上記ΔTxが20K未満では成形中に結晶化が生じやすく、所望の性能を得ることが困難となる。
また、上記希土類酸化物は、上記Fe基金属ガラス粉末の表面の一部又は全部を被覆していることが好適である。更に、該希土類酸化物としては、次式(2)
RO …(2)
(式中のRは、ランタン(La)、セリウム(Ce)、プラセオジム(Pr)、ネオジウム(Nd)、サマリウム(Sm)、ユウロピウム(Eu)、ガドリニウム(Gd)、テルビウム(Tb)、ジスプロシウム(Dy)、ホルミウム(Ho)、エルビウム(Er)、ツリウム(Tm)、イッテルビウム(Yb)又はルテチウム(Lu)、及びこれらを任意に組合わせたものを示し、xは1≦x≦4、yは0≦y≦10を示す)で表される非晶質のものを使用することが好適である。
このように、Fe基金属ガラス粉末の表面を、希土類酸化物を主成分とした絶縁材で被覆することにより、従来品よりも薄くて強固な皮膜が形成できる。また、粉末粒子相互の結合が強固になり、機械的強度が高まるという効果が得られる。
上記(2)式においては、xの値が1〜4、yの値が0〜10であることが好適である。
このように希土類酸化物の炭素量を調整するときは、より損失を低下することが可能となり、高効率な電動機を提供できる。
更に、上記Fe基金属ガラス粉末は、鉄(Fe)と、ガリウム(Ga)、アルミニウム(Al)のいずれか一方又は双方と、リン(P)、炭素(C)、ホウ素(B)又はケイ素(Si)、及びこれらの任意の組合わせに係るものと、を含んで成り、非晶質相を主相とすることが好適である。
このようなガラス材料粉末を使用することで、モータ材料として重要な軟磁気性能が高いコア材料を提供することが可能となる。換言すれば、モータの小型化、高性能化に貢献する軟磁性鉄心材料が得られる。
更にまた、上記Fe基金属ガラス粉末は、平均粒径が1〜500μmであるものを使用することが好適である。
これは、Fe基金属ガラス粉末の平均粒径が1〜150μmであると、高周波磁場が印加されるような用途においては、コア内部で発生する渦電流を抑制できるようになり、低鉄損な材料と成り得るからである。また、平均粒径が150〜500μmであると、比較的低周波な用途に適した材料が得られるので、損失を抑制しつつ粉末のハンドリングなどの面で扱い易くなる。また、コストを低減できるので効果的である。
なお、Fe基金属ガラス粉末は、平均粒径が1〜150μmのものと平均粒径が150〜500μmのもののそれぞれが単独で含まれていても良いし、双方が含まれていても良い。
上記平均粒径を調整したFe基金属ガラス粉末は、その組成に合致したインゴットを製作した後にアトマイズ(粉末化処理)を行い、そのアトマイズ粉を分級することで所望の粒径範囲の粉末を得ることができる。例えば、ガスアトマイズを採用する場合は、噴射圧や冷却ガスの圧力などを調整することで粒径のコントロールが可能である。
ここで、図1に、各種平均粒径を有する粉末の焼結品から試片を切り出し、鉄損測定装置で鉄損を測定した結果を示す。このグラフより、周波数が高くなると渦電流による損失が増大する傾向があることがわかる。また、粒径が大きくなると損失は大きくなることがわかる。
これより、粒径が大きい場合には、渦電流が粒内で大きいループを形成するために損失が増大する傾向にあると考えられる。しかしながら、粒径が大きい場合には、絶縁皮膜の厚さが一定であると仮定すると、金属ガラスの密度は高くなる傾向になり、バルク体に占める金属ガラスの量が多いと考えられる。これは、飽和磁束密度などの磁気特性が向上することを意味しており、このような飽和磁束密度が求められるアプリケーションで、鉄損が大きくならないような比較的低周波で使用されるものには好適である。具体的には、1kHz程度までの基本周波数で使用される電動機などに適している。
次に、本発明の軟磁性鉄心材料の製造方法について詳細に説明する。
本発明の製造方法では、Fe基金属ガラス粉末の表面の一部又は全部に、炭素含有希土類酸化物を被覆して、上述の軟磁性鉄心材料を得る。
このとき、炭素含有希土類酸化物の被覆は、次式(3)
RL …(3)
(式中のRはSc、Y、La、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb又はLu、及びこれらを任意に組合わせたものを示し、LはRとOを介して結合する有機配位子を示す)で表される希土類錯体を有機溶媒に溶解した溶液と混合し、150〜500℃の脱酸素中で熱処理を施すことによる。また、上記有機溶媒に溶解した溶液としては、例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、2−プロパノール等のアルコール類や、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン等のケトン類などRLを溶解させ得る低沸点溶媒などが挙げられ、有機配位子は、例えば、RLで表される希土類錯体を用いることができる。ここでLは有機物の配位子であり、(CO(CH)CHCO(CH))−イオン、CO(C(CH)CHCO(C(CH))−イオン、CO(C(CH)CHCO(C))−イオン、CO(CF)CHCO(CF))−イオン等、βジケトナトイオン等の陰イオンの有機基)である。なお、炭素を含む希土類を使用すると錯体が形成され易く、表面処理を行い易い。
このような錯体を用いて製造することにより、Fe基金属ガラス粉末の表面に、絶縁皮膜を薄く均等に形成することが可能となる。よって、Fe基金属ガラス粉末の磁気特性低下を最小限に抑制しつつ、高比抵抗な軟磁性鉄心材料を提供することが可能となる。
また、上述の被覆工程後に得られた軟磁性鉄心材料は、成形型に充填し結晶化開始温度Tx以下の温度で固化成形することが好適である。
このような成形工程を行うときは、高密度且つ高抵抗な軟磁性鉄心材料を得ることが可能となり、鉄損低減に効果的である。
更に、軟磁性鉄心材料を成形した後に、(Tg−170)K以上且つ(Tg)K以下の温度で熱処理して残留応力を除去することが好適である。
このような熱処理を施すことにより、材料の残留応力が低減して軟磁性鉄心材料の軟磁気特性が向上するため、電気機器の損失低減を図ることが可能となる。
図2に、熱処理温度を変化させたときの保磁力の影響を示す。軟磁性鉄心材料を成形すると残留応力が残っており、この軟磁性鉄心材料に(Tg−50)Kの熱処理を施すと、材料の残留応力が開放されて磁気特性の向上が見られる。また、(Tg−170)Kを超えたあたりから、保磁力は減少する傾向があり、応力緩和による磁気特性の向上が見られる。このように保磁力が小さくなることで、モータなどの交番磁界が作用したときのヒステリシス損失を減少させることができ、モータの高効率化に貢献し得る。
次に、本発明のモータ用コア、電動モータ及び車両駆動・発電用モータについて説明する。
本発明のモータ用コアは、上述の軟磁性鉄心材料を用い、該軟磁性鉄心材料とけい素鋼板の積層体とを一体成形して成る。この一体成形は、代表的には、粉末冶金工法や射出成形を採用して行うことができる。
これより、高強度且つ低損失なモータを設計できる。また、高強度化することが可能となるため、モータの高回転化が可能となり、小型高出力なモータを実現できるようになる。
また、本発明の電動モータは、上述の軟磁性鉄心材料を用いたモータ用コアを適用したことを特徴とする。これより、モータの鉄損が低減されてより高効率な運転が可能となる。
図3に、上記電動モータの一例である内蔵型マグネットモータの断面図を示す。軟磁性鉄心材料は、このモータのロータコア3に使用されている。このロータコア3は、Fe基金属ガラス粉末に希土類錯体コーティングを施した粉末をモータコア形状の焼結型に投入し、放電プラズマ焼結(SPS)を行うことで得られる。このようにロータコアとして使用することにより、従来の圧粉材料などよりもより高強度且つ低損失なモータを提供することが可能となる。また、高強度化することが可能となるため、ロータへの適用が可能となり、3次元的な磁気回路設計が出来ることから、モータ性能を向上させることが可能となる。
更に、本発明の車両駆動・発電用モータは、上述の軟磁性鉄心材料を用いた電気機器用コアを適用したことを特徴とする。
これより、損失の低減が図れ、電気自動車やハイブリッド車などの燃費向上に貢献できるようになる。また、電動車両などの駆動源又は発電源に使用することで、より高回転且つ小型なモータが実現できるため、駆動系の占める体積を減少させることができ、車両としての居住スペース拡大などレイアウト自由度が拡大する。
以下、本発明を実施例により更に詳述するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(工程1:Fe基金属ガラス粉末の製造)
Fe、Ga、B、Si、Fe−C合金、Fe−P合金を所定量秤量した後に、高周波溶解炉を用いてArガス中で溶解を行った。そして、組成がFe77Ga9.5Si2.5となるインゴットを製作した。このインゴットを減圧Ar雰囲気中で溶解して、Arガスで噴霧してガスアトマイズを行った。アトマイズされた粉末は篩を用いて分級した。この状態で粉末はガラス転移点を有する金属ガラスとなっていた。
(工程2:放電プラズマ焼結(SPS))
図4に示すような型内に、金属ガラス粉末と希土類錯体の混合物9を投入した。上型5に下ポンチ8をセットし、この状態で加圧力を加えてパルス電流を上型5と下型6の間に通電することで焼結した。加熱温度は熱電対10で測定した。これらの金型はチャンバー内で雰囲気を制御することが可能となっており、真空引きを行って焼結した。焼結圧力は600MPaとした。焼結温度は粉末の結晶化開始温度Txよりも80K低い温度とした。
(実施例1)
工程1で得られた金属ガラス粉末をRO処理用の希土類錯体であるトリ(2−4−ペンタンイットリウムジオネイト1gをイソプロピルアルコール100mlに溶解した溶液(表面処理液)と混合した。
(1)金属ガラス粉末1kgに対し、7500mlのRO表面処理溶液を添加し、攪拌し溶媒を除去した。その処理磁粉に対して真空中150℃で1時間、350℃で1時間および450℃で30分の熱処理を行った。
(2)上記(1)で製作した粉末を真空中での熱間成形によって成形し、バルクの軟磁性鉄心材料を得た。成形には熱源を有する成形装置を用いた。成形温度は420℃、保持時間は5分、成形圧力は600MPaとした。
(実施例2)
工程1で得られた金属ガラス粉末を、RO処理用の希土類錯体であるジスプロシウム2,4−ペンタンジオネイト1gをイソプロピルアルコール100mlに溶解した溶液(表面処理溶液)と混合した。
(1)金属ガラス粉末1kgに対し、7500mlのRO表面処理溶液を添加し、攪拌し、溶媒を除去した。その処理磁粉に対して、真空中150℃で1時間、350℃で1時間及び450℃で30分の熱処理を行った。
(2)上記(1)で作製した粉末を真空中での熱間成形によって成形し、バルクの軟磁性鉄心材料を得た。成形には熱源を有する成形装置を用いた。成形温度は420℃、保持時間は5分、成形圧力は600MPaとした。
(実施例3)
工程1で得られた金属ガラス粉末を、RO処理用の希土類錯体であるホルミウム2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオネイト1.6gをイソプロピルアルコール300mlに溶解した溶液(表面処理溶液)と混合した。
(1)金属ガラス粉末1kgに対し、21000mlのRO表面処理溶液を添加し、攪拌し、溶媒を除去した。その処理粉末に対してガラス転移温度Tg以下の温度で30分〜1時間の熱処理を行った。
(2)上記(1)で作製した粉末を真空中での熱間成形によって成形し、バルクの軟磁性鉄心材料を得た。成形には熱源を有する成形装置を用いた。成形温度は420℃、保持時間は5分、成形圧力は600MPaとした。
実施例1〜3で得られた軟磁性鉄心材料のバルク体は、Fe基金属ガラス粉末の粒界に皮膜が形成された構造を有し、比抵抗が高められていた。即ち、このような皮膜を有するバルク体を結晶化開始温度Txよりも低い温度で焼結したことで、金属ガラス粉末の非晶質構造を維持したまま、材料の比抵抗を高く保持することができた。
また、実施例2で得られたRO処理を施した軟磁性鉄心材料のバルク体と、以下に示す従来のコーティング品との強度の比較結果を図5に示す。これより、本発明の一実施形態である軟磁性鉄心材料は、従来コーティング品と比較すると強度が向上していることが明らかである。
(従来品A)
エポキシ樹脂コーティング品
(従来品B)
酸化物系ガラスコーティング品
(実施例4)
図6に示すように、けい素鋼板11を積層し、この両面に実施例1〜3で得られた軟磁性鉄心材料を用いた成形体9を接着し一体成形体とした。このとき、積層体と成形体9には、マグネット4の挿入部位が形成されるように貫通孔を設けた。その後、一体成形体に絶縁皮膜処理を施し、貫通孔にマグネット4を装填してロータを形成した。
平均粒径の違いによる周波数と鉄損の関係を示すグラフである。 熱処理温度と保持力の関係を示すグラフである。 本発明の軟磁性鉄心材料を適用したモータの一例を示す断面概略図である。 SPS焼結装置の一例を示す概略図である。 RO処理を施した軟磁性鉄心材料と従来品との強度を比較したグラフである。 本発明の軟磁性鉄心材料を用いたロータの一例を示す概略図である。
符号の説明
1 ステータコア
2 巻き線
3 ロータコア
4 マグネット
5 上型
6 下型
7 上ポンチ
8 下ポンチ
9 金属ガラス粉末と希土類錯体の混合物
10 熱電対
11 けい素鋼板

Claims (14)

  1. Fe基金属ガラス粉末と希土類酸化物とを混合して成る軟磁性鉄心材料であって、
    上記Fe基金属ガラス粉末は、次式(1)
    ΔTx=Tx−Tg …(1)
    (式中のTxは結晶化開始温度、Tgはガラス転移温度を示す)で表される過冷却液体領域の温度間隔ΔTxが20K以上であることを特徴とする軟磁性鉄心材料。
  2. 上記Fe基金属ガラス粉末の表面の一部又は全部に上記希土類酸化物を被覆して成り、該希土類酸化物が次式(2)
    RO …(2)
    (式中のRは、スカンジウム,イットリウム,ランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジウム、サマリウム、ユウロピウム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、イッテルビウム及びルテチウムから成る群より選ばれた少なくとも1種のものを示し、xは1≦x≦4、yは0≦y≦10を示す)で表される非晶質の炭素含有希土類酸化物であることを特徴とする請求項1に記載の軟磁性鉄心材料。
  3. 上記Fe基金属ガラス粉末は、鉄と、ガリウム及び/又はアルミニウムと、リン、炭素、ホウ素及びケイ素から成る群より選ばれた少なくとも1種のものとを含んで成り、非晶質相を主相とすることを特徴とする請求項1又は2に記載の軟磁性鉄心材料。
  4. 上記Fe基金属ガラス粉末は、平均粒径が1〜150μmであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つの項に記載の軟磁性鉄心材料。
  5. 上記Fe基金属ガラス粉末は、平均粒径が150〜500μmであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つの項に記載の軟磁性鉄心材料。
  6. 上記式(2)において、xの値が1〜4、yの値が0〜10であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つの項に記載の軟磁性鉄心材料。
  7. 請求項1〜6のいずれか1つの項に記載の軟磁性鉄心材料を製造するに当たり、
    上記Fe基金属ガラス粉末を、次式(3)
    RL …(3)
    (式中のRは、スカンジウム、イットリウム、ランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジウム、サマリウム、ユウロピウム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、イッテルビウム及びルテチウムから成る群より選ばれた少なくとも1種のものを示し、LはRとOを介して結合する有機配位子を示す)で表される希土類錯体を有機溶媒に溶解した溶液と混合し、150〜500℃の脱酸素中で熱処理を施して、上記Fe基金属ガラス粉末の表面の一部又は全部に、上記炭素含有希土類酸化物を被覆することを特徴とする軟磁性鉄心材料の製造方法。
  8. 上記被覆工程後に成形型に充填し、結晶化開始温度Tx以下の温度で固化成形することを特徴とする請求項7に記載の軟磁性鉄心材料の製造方法。
  9. 上記成形工程後に、(Tg−170)K以上且つ(Tg)K以下の温度で熱処理して残留応力を除去することを特徴とする請求項8に記載の軟磁性鉄心材料の製造方法。
  10. 請求項1〜6のいずれか1つの項に記載の軟磁性鉄心材料を用いたモータ用コアであって、
    該軟磁性鉄心材料とけい素鋼板の積層体とを一体にして成形したことを特徴とするモータ用コア。
  11. 上記一体成形が粉末冶金工法によることを特徴とする請求項10に記載のモータ用コア。
  12. 上記一体成形を射出成形で行うことを特徴とする請求項10又は11に記載のモータコア。
  13. 請求項1〜6のいずれか1つの項に記載の軟磁性鉄心材料を用いたモータ用コア、又は請求項10〜12のいずれか1つの項に記載のモータ用コアを適用したことを特徴とする電動モータ。
  14. 請求項1〜6のいずれか1つの項に記載の軟磁性鉄心材料を用いた電気機器用コアを適用したことを特徴とする車両駆動・発電用モータ。
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