JP2006194703A - 交流電力測定装置及びプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】位相差調整器を用いずに高精度な電力測定を可能とする交流電力測定装置を提供する。
【解決手段】交流電力系統に接続される電圧入力器5及び電流入力器6のアナログ波形をAD変換器7、8経由のデジタル信号として信号入力端子11、12から入力し、定位相差分波部20、21により入力電圧信号及び電流信号をそれぞれ90度位相差の余弦部及び正弦部に分けて複素電圧=Eexp(j(ωt−ψ))及び複素電流=Iexp(j(ωt−ψ−φ))に変換し、複素共役部22により複素電流から共役複素電流 *を求める。記憶部27に電圧及び電流入力器5、6により電力系統の基準周波数ωcの電圧及び電流波形に生じる電圧・電流間のオフセット位相差ξcを記憶しておき、算出部23により複素電圧と共役複素電流 *とオフセット位相差ξとから電力系統の複素電力P、Qを算出する。
【選択図】 図1

Description

本発明は交流電力測定装置及びプログラムに関し、とくに交流電力系統の電圧及び電流波形を入力して電力を測定する電力測定装置及びプログラムに関する。
交流電力系統では、系統上の各所において電圧、電流、電力等の各種電気量を把握し、指令所等において系統の監視・制御等に利用している。近年は、系統各所で求めた電圧及び電流のアナログ波形を取り扱い容易なデジタル信号に変換し、監視・制御に必要な計測データをソフトウェア演算により算出し、算出結果を汎用のアナログ信号又はデジタル信号として指令所等に伝送することが多い。系統各所の電力値(電圧と電流との位相関係)は、その場所の電圧及び電流のデジタル計測値からソフトウェア演算により求めることができる。
非特許文献1は、デジタル電圧値E及び電流値Iからソフトウェア演算により電力値Pを求める方法として、電圧値E及び電流値Iの各々の90度位相差成分を用いて電力Pを算出する手法を開示する。図11(A)のように位相角30度のサンプリング間隔で電圧E及び電流Iを計測した場合、ある時点の計測値vm、imと3回前の計測値vm-3、im-3との間には90度の位相差があるので、(1)式により電力Pを算出できる。しかし、電力系統の周波数変動により3回のサンプリング時間が必ずしも90度の位相角に対応しない場合があるため、(1)式の算出手法では電力Pの測定値に周波数変動による誤差が生じる。
Figure 2006194703
これに対し特許文献1は、周波数変動の影響を受けずに電力Pをソフトウェア演算により測定する装置を開示する(図12参照)。図12(A)に示す交流電力測定装置10aは、電力系統に接続される電圧入力器5及び電流入力器6のアナログ波形をAD変換器7及び8経由のデジタル信号として入力する信号入力端子11、12、入力電圧信号を電圧ベクトル((2)式)の余弦部及び正弦部の2電圧成分に分ける定位相差分波部(90度位相差分波部)20、入力電流信号を電流ベクトル((3)式)の余弦部及び正弦部の2電流成分に分ける定位相差分波部(90度位相差分波部)21、電流ベクトルの正弦部の符号反転により共役電流ベクトル *を求める複素共役部22、並びに電圧ベクトルと共役電流ベクトル *とのスカラー積及びベクトル積(絶対値)として有効電力P=EIcos(φ)及び無効電力Q=EIsin(φ)を算出するベクトル乗算部23a((4)式参照)を有する。
図12(A)の定位相差分波部20、21は、この場合電圧値E又は電流値Iである入力値zを相互に90度位相差の2成分φ12、φ13に分解するソフトウェアであり、例えば同図(B)に示すように|H12|=|H13|=1である2つの伝達関数H12、H13により構成できる(非特許文献2参照)。例えば(5)式及び(6)式の伝達関数H12、H13を用いることにより、図13(A)及び(B)に示すように、周波数20Hz〜96Hzの範囲に亘り入力値zを一定位相差90度の2成分φ12、φ13に分解することができる。同図(A)は入力値zの周波数と各出力成分の位相角φ12、φ13との関係を示し、同図(B)は入力値zの周波数と両出力成分の位相差Δφ=φ12−φ13との関係を示す。定位相差分波部20によって電圧値Eを電圧ベクトル(以下、複素電圧ということがある)に変換し、定位相差分波部21によって電流値Iを電流ベクトル(以下、複素電流ということがある)に変換することにより、任意の一時点における複素電圧及び複素電流から(4)式によりその時点の電力P、Qを求めることができ、周波数変動の影響のない正確な電力測定が可能となる。
なお、電力測定装置10aのベクトル乗算部23aによる電力測定値P、Qは、信号出力端子13、14からデジタル信号又はアナログ信号として出力され、指令所等に伝送される。また図示例の測定装置10aは、(7)式により電圧実効値Eを算出する実効値算出部24と、(8)式により電流実効値Iを算出する実効値算出部25とを有し、信号出力端子15、16から電圧実効値E及び電流実効値Iの信号も併せて出力している。(2)〜(4)、(7)、(8)式においてEは電圧の実効値、Iは電流の実効値、ψは電圧の位相角、φは電圧・電流間の位相差を表す。
藤本純編「パワーコントロール・アンド・インフォメーション・シリーズ第2巻、電力系統のディジタル制御・保護」電気書院、第1版、1986年12月10日発行、p165 渡部和著「伝送回路網の理論と設計、第12.6節」オーム社、1968年発行、p347-352 特許第2689343号公報
しかし図12の交流電力測定装置10aは、周波数変動による電力測定値P、Qの誤差は避けられるものの、電力系統に接続する電圧入力器5及び電流入力器6の構成が相違する場合に、その相違に起因する誤差が電力測定値P、Qに生じる問題点がある。一般に電力系統の測定で取り扱う波形は大電圧、大電流であり、電圧入力器5及び電流入力器6にはトランス及び入力回路による電気的絶縁と適当なレベル変換とが要求される。電圧と電流とは異質の電気量であるため、電圧入力器5及び電流入力器6のトランスその他の入力回路及び部品定数等を完全に一致させることはできず、両入力器5、6には相対的な位相遅れのアンバランスが生じる。
図14は、電圧入力器5及び電流入力器6にそれぞれ位相差φの電圧Ecos(ωt−ψ)及び電流Icos(ωt−ψ−φ)が入力された場合に、両入力器5、6の位相遅れのアンバランスにより不所望のオフセット位相差ξが付加され、電圧E・電流I間の位相差φが(φ+ξ)にシフトすることを示す。この結果、(9)式のようにベクトル乗算部23aの算出結果は有効電力P=EIcos(φ+ξ)、無効電力Q=EIsin(φ+ξ)となり、出力端子13及び14からの出力アナログ信号P、Qにオフセット位相差ξによる誤差が生じる。同図はアナログ信号として出力した例であるが、デジタル信号として出力する場合も同様である。
オフセット位相差ξによる誤差が電力測定値P、Qに与える影響は0.5%程度と想定されるので、あまり精度が要求されない場合はオフセット位相差ξによる誤差は無視できる。しかし最近は、電力自由化等によって多様な電源設備が同じ系統に数多く接続される様相にあり、電力品質に影響を与える因子が増加する傾向にあるため、電力の品質監視の重要度が増加しており、電力測定値P、Qの誤差を0.5%以下に抑えることが要求される場合もある。
従来、測定誤差0.3%程度の高精度な電力測定が要求される場合は、図14(A)に点線で示すように電流入力器6とAD変換器8との間に、同図(B)又は(C)に示すような可変式又は固定式の位相差調整器9を付加してオフセット位相差ξを手動で調整している。位相差調整器9は抵抗R及びコンデンサCからなる移相回路と考えることができ、適当な可変抵抗や可変コンデンサ等によりオフセット位相差ξをゼロ調整することができる。必要に応じ、電圧入力器5とAD変換器7との間にも位相差調整器9を設けることもある。しかし、図示例のような位相差調整器9によるオフセット位相差ξの調整には次のような問題点がある。
(a)可変抵抗Rや可変コンデンサCの手動操作によりオフセット位相差ξを0.1度オーダーで調整する必要があるため、微妙な調整作業に手間がかかると共に人為的な誤差が生じやすい。また、可動部に経年変化が起こりやすく、経年変化による誤差が生じるおそれもある。従って位相差調整器9による測定精度の向上に限界があり、測定誤差0.3%以下の高い測定精度を達成することは難しい。
(b)抵抗R及びコンデンサCは共に温度係数を持つため、気温の変化等によりRC定数すなわち位相遅れ(又は進み)が変化して誤差が生じうる。温度特性の優れた部品も開発されているが、温度変化の影響を完全に避けることは困難であり、部品毎に特性のバラツキもある。位相差調整器9に対する温度変化の影響は測定精度を高めると更に大きくなるので、温度変化の影響を受ける位相差調整器9では測定精度の信頼度に不安がある。
(c)RC定数による位相遅れは特定の周波数に対して定まるものであり、入力周波数が変動すると位相遅れ(又は進み)が変化して誤差が生じうる。高い測定精度を維持するためにはオフセット位相差ξを周波数変動に応じて調整する必要があるが、このような調整を手動で行うことは困難である。
そこで本発明の目的は、位相差調整器を用いずに高精度な電力測定を可能とする交流電力測定装置を提供することにある。
図1のブロック図を参照するに、本発明の交流電力測定装置10は、交流電力系統に接続される電圧入力器5及び電流入力器6のアナログ波形をAD変換器7、8経由のデジタル信号として所定サンプリング間隔Δtで入力する信号入力端子11、12、入力電圧信号Ecos(ωt−ψ)及び入力電流信号Icos(ωt−ψ−φ)をそれぞれ90度位相差の余弦部及び正弦部に分けて複素電圧=Eexp(j(ωt−ψ))及び複素電流=Iexp(j(ωt−ψ−φ))に変換する定位相差分波部20、21、複素電流又は複素電圧から共役複素電流 *又は共役複素電圧 *を求める複素共役部22、両入力器5、6により電力系統の基準周波数ωcの電圧及び電流波形に生じる電圧・電流間のオフセット位相差ξcを記憶する記憶部27、並びに複素電圧又は複素電流と共役複素電流 *又は共役複素電圧 *とオフセット位相差ξとから電力系統の複素電力P、Qを算出する算出部23を備えてなるものである。
好ましくは、図2のブロック図に示すように、記憶部27に両入力器5、6により生じる電圧・電流間のオフセット位相差ξとその電圧及び電流の周波数ωとの関係式κを記憶し、所定サンプリング間隔Δtにおける複素電圧又は複素電流の位相θの変位Δθから電力系統の周波数ω(=Δθ/Δt)を検知する周波数検知部30を設け、算出部23により周波数検知部30で検知した周波数ωと関係式κとからその周波数ωにおける電圧・電流間のオフセット位相差ξを定め且つそのオフセット位相差ξを用いて電力系統の複素電力P、Qを算出する。
更に好ましくは、複素電力P、Qから複素電圧・複素電流間の位相差φを検知する位相差検知部26を設ける。また、電圧入力器5及び電流入力器6に所定周波数の同位相の交流試験電圧及び電流を印加する試験波供給器29と、記憶部27のオフセット位相差ξをゼロとしたのち試験電圧及び電流の入力に応じて位相差検知部26が検知する複素電圧・複素電流間の位相差φをその所定周波数のオフセット位相差ξとして記憶部27に設定するオフセット位相差設定部28とを設ける。
本発明の交流電力測定装置は、交流電力系統の電圧及び電流入力器により電力及び電流波形に生じる電圧・電流間のオフセット位相差を記憶し、両入力器の電圧及び電流波形のデジタル信号を定位相差分波部により複素電圧及び複素電流に変換し、複素電流又は電圧から共役複素電流又は電圧を求め、複素電圧又は電流と共役複素電流又は電圧とオフセット位相差とから電力系統の複素電力を算出するので、次の顕著な効果を奏する。
(イ)オフセット位相差をゼロに補正できるので、オフセット位相差による誤差のない高精度な電力測定が可能となる。
(ロ)また、ソフトウェア処理によりオフセット位相差を補正できるので、手動による補正操作等が不要となり、経年変化や温度変化による電力測定誤差も小さく抑えることができる。
(ハ)オフセット位相差と電力系統の周波数との関係式を記憶しておけば、電力系統の周波数変動や偏差に応じてオフセット位相差を適切に調整することも可能であり、周波数変動や偏差に拘わらず高精度な電力測定を維持できる。
(ニ)また、電力系統の電力算出過程で同時に電力系統の周波数を検出することができるので、電圧又は電流の波形から電力系統の周波数を検出する従来方法に比し、波形に依存しないリアルタイムでの周波数検出が可能である。
(ホ)電力系統の電力測定誤差を0.1%程度に抑えることができ、電力供給の品質劣化の早期検知、運用支障等に至る設備劣化や不良の早期発見等への寄与が期待できる。
(ヘ)また、測定誤差0.1%程度の高精度な電力測定により電力需要の予測精度の向上が期待でき、発電量やそれに伴う排出ガスの削減にも寄与できる。
図1は、本発明による交流電力測定装置10の第1実施例のブロック図を示す。図示例の電力測定装置10は、図12(A)の測定装置10aと同様の電圧信号入力端子11、電流信号入力端子12、定位相差分波部20、21、複素共役部22、電圧及び電流の実効値算出部24、25を有すると共に、電圧・電流間の位相差を検知する位相差検知部26、オフセット位相差ξを記憶する記憶部27、記憶部27にオフセット位相差ξを設定するオフセット位相差設定部28、及び複素電力の算出部23を有する。電力測定装置10の一例は、基準クロック発振器42、メモリ43、演算処理装置44等を有するコンピュータであり(図6参照)、記憶部27をコンピュータのメモリ43とし、定位相差分波部20、21、複素共役部22、電圧実効値算出部24、電流実効値算出部25、位相差検知部26、オフセット位相差設定部28、及び算出部23をコンピュータの内蔵プログラムとすることができる。ただし、本発明はソフトウェアによる実現に限定されず、ハードウェアにより実現してもよい。
図6は、図1の交流電力測定装置10を含む電力トランスデューサ40の一例を示す。電力トランスデューサ40は、電力系統の消費電力や効率の把握・監視に必要な電圧値E、電流値I、電力値P、Q等の電気量を求め、求めた電気量を汎用のアナログ信号又はデジタル信号に変換して指令所等に伝送する装置である。図示例の電力トランスデューサ40は、電力測定装置10と共に、電圧入力器5、電流入力器6、AD変換器7、8、DA変換器45、増幅器46、及び試験波供給器29を有する。電圧入力器5及び電流入力器6はトランス及び入力回路を含み、接続端1、2を介して電力系統に接続され、電力系統の電圧及び電流波形をトランスにより適当なレベルのアナログ波形に変換してAD変換器7、8へ出力する。AD変換器7、8は、アナログ波形をデジタル信号に変換し、電力測定装置10の信号入力端子11、12に出力する。図6のマルチプレクサ41は、単独のAD変換器を2台の入力器で共用するためのものであり、入力器毎にAD変換器を設けた場合は省略できる(図1参照)。電力測定装置10は、入力デジタル電圧信号及び電流信号から電力系統の電力その他の電気量を算出し、算出結果をDA変換器45及び増幅器46を介して伝送端51〜56に出力する。
図示例の試験波供給器29は、交流電力測定装置10の試験信号出力端子19に接続され(図1参照)、オフセット位相差設定部28からの制御信号に基づき、所定周波数の同位相の交流試験電圧及び電流を電圧及び電流入力器5、6に印加する。図示例の電圧及び電流入力器5、6は、系統接続端1、2と共に試験波接続端3、4を有し、オフセット位相差設定部28により電力系統又は試験波供給器29に選択的に接続される。電圧及び電流入力器5、6に入力された試験電圧及び電流は、系統電圧及び電流と同様にAD変換器7、8を介して電力測定装置10に送られ、オフセット位相差設定部28によるオフセット位相差ξの設定に利用される(後述の図7〜図10の第1ステップ参照)。オフセット位相差設定部28は、例えば図6のオフセット位相差設定スイッチ48の押下により起動される。また、測定周波数選択スイッチ49で周波数を選択することにより、オフセット位相差設定部28に対し試験電圧及び電流の周波数の切り替えを指示できる。
ただし、交流電力測定装置10による試験波供給器29の制御は本発明の必須要件ではなく、電力トランスデューサ40に内蔵の試験波供給器29に代えて、市販の信号発生器等を電力トランスデューサ40に接続して試験波供給器29としてもよい。例えば、電圧入力器5及び電流入力器6に系統接続端1、2のみを設け、市販の信号発生器等を手動で系統接続端1、2に接続し、その信号発生器からの交流試験電圧及び電流の入力時にオフセット位相差設定部28を起動してオフセット位相差ξを取得・設定する。この場合、試験電圧又は電流の周波数を後述する周波数検知部30又は周波数偏差検知部32、34で検知し、オフセット位相差ξと周波数との関係を求めることができる。また、交流電力測定装置10に対するオフセット位相差ξの設定は工場等で行えば足りるので、測定現場には試験波供給器29を設けなくてもよい。
図7は、図1の交流電力測定装置10による電力測定処理の流れ図を示す。以下、同流れ図を参照して、電力測定装置10におけるソフトウェア処理を説明する。先ずステップS101においてオフセット位相差設定部28を起動し、電力系統の基準周波数ωcの電圧及び電流波形に生じるオフセット位相差ξcを記憶部27に設定する。例えば、図6の測定周波数選択スイッチ49で基準周波数ωcを選択し、オフセット位相差設定部28を起動する。オフセット位相差設定部28は、先ず記憶手段27のオフセット位相差ξをゼロ(すなわち、(17)式の複素補正係数=1)とした後(ステップS101-i)、スイッチ49で選択された基準周波数ωcの同位相の交流試験電圧Ecos(ωt−ψ)及び交流試験電流Icos(ωt−ψ)の波形信号を入力する(ステップS101-ii)。交流試験電圧及び電流は試験波供給器29から電圧入力器5及び電流入力器6に印加され、AD変換器7、8を介してデジタル試験電圧信号及び試験電流信号として電力測定装置10に送られるが、両入力器5、6により電圧及び電流波形にオフセット位相差ξが生じる((12)式参照)。
デジタル試験電圧信号及び試験電流信号は、電力測定装置10の定位相差分波部20、21に入力され、複素電圧((11)式)及び複素電流((12)式)に変換される。複素電流は複素共役部22により共役複素電流 *に変換され、算出部23のベクトル乗算部23aにおいて複素電圧と共役複素電流 *とが乗算される((13)式)。なお、後述するように算出部23では記憶部27のオフセット位相差ξに基づく補正が行われるが、この場合オフセット位相差ξがゼロであるから、複素電圧と複素電流との乗算結果((13)式)は補正されることなく位相差検知部26に送られ、複素電圧・複素電流間の位相差が検知される((14)式)。(14)式から分かるように、同位相の試験電圧及び電流に対する複素電圧・複素電流間の位相差は両入力器5、6により生じるオフセット位相差ξそのものであるから、オフセット位相差設定部28は基準周波数ωcのオフセット位相差ξcを位相差検知部26から抽出し(ステップS101-iii)、記憶部27に登録する(ステップS101-iv)。オフセット位相差ξの設定処理(ステップS101)は、工場又は測定現場で測定開始前に少なくとも1回行えば足りる。
Figure 2006194703
図7のステップS102において、電力系統に接続された電圧及び電流入力器5、6のアナログ電圧波形及び電流波形をデジタル信号として電力測定装置10の定位相差分波部20、21に所定サンプリング間隔Δtで入力し、入力電圧信号及び電流信号を複素電圧((15)式)及び複素電流((16)式)に変換する。ステップS103において、複素共役部22により複素電流から共役複素電流 *を求め、複素電圧と共役複素電流 *とを算出部23に送出する(ステップS104)。なおステップS103において、複素共役部22により複素電圧から共役複素電圧 *を求め、複素電流と共役複素電圧 *とを算出部23に送出してもよい。
図1の算出部23は、ベクトル乗算部23a、23cと複素共役部23bと補正係数算出部23dとを有する。ステップS104では先ず、補正係数算出部23dにより、複素平面上の位相角(偏角)がオフセット位相差ξcとなる複素補正係数を単位ベクトルとして生成する(ステップS104-i、(17)式)。次いで複素共役部23bにより複素補正係数から共役複素補正係数 *を求め(ステップS104-ii、(18)式)、ベクトル乗算部23a、23cにより複素電圧と共役複素電流 *と共役複素補正係数 *とを乗算する(ステップS104-iii、(19)式)。複素電圧と共役複素電流 *との乗算結果はオフセット位相差ξによる誤差を含むが((9)式参照)、(19)式のように共役複素補正係数 *の乗算によりオフセット位相差ξを相殺することができ、オフセット位相差ξによる誤差のない有効電力P及び無効電力Qを算出できる。
ステップS105において、算出部23の乗算結果 * *を位相差検知部26に送り、オフセット位相差ξが相殺された複素電圧・複素電流間の位相差φを検出する((20)式)。この位相差検知部26において検出される位相差φは、力率を与える本来の電圧・電流間の位相差である。またステップS106において、実効値算出部24及び25により電圧実効値E及び電流実効値Iを算出する((7)式、(8)式)。ステップS107において、算出部23で求めた有効電力P及び無効電力Q、位相差検知部26で求めた位相差φ、及び実効値算出部24及び25で求めた電圧実効値E及び電流実効値Iを出力端子13〜17から出力する。図6の電力トランスデューサ40では、出力端子13〜17の出力信号をDA変換器45及び増幅器46により−5V〜+5Vのアナログ信号としてアナログ信号伝送端51〜56に送出すると同時に、シリアル伝送器47によりデジタル信号としてシリアル信号伝送端50に送出している。
ステップS108からステップS102へ戻り、上述したステップS102〜S107を所定サンプリング間隔Δtで繰り返すことにより、オフセット位相差ξによる誤差のない高精度な電力測定が実現できる。また本発明によれば、オフセット位相差ξによる誤差をゼロに抑えるだけでなく、ソフトウェア処理であるため経年変化や温度変化による誤差も小さく抑えることができる。しかも後述する第2〜4実施例のように、上述したオフセット位相差ξcに代えて、電圧・電流間のオフセット位相差ξとその電圧及び電流の周波数ωとの関係式κを記憶部27に記憶しておけば、電力系統の周波数変動に応じてオフセット位相差ξを自動的に調整し、周波数変動に伴うオフセット位相差ξの誤差も抑えることができる。従って本発明の交流電力測定装置10によれば、電力測定精度を誤差0.1%程度に抑えることが可能であり、電力系統の監視・制御・保護システムの高精度化に貢献できる。
こうして本発明の目的である「位相差調整器を用いずに高精度な電力測定を可能とする交流電力測定装置」の提供を達成できる。
なお、図1の交流電力測定装置10では、図7の流れ図を参照して説明したように、AD変換器7、8からデジタル信号が入力される都度、そのデジタル信号からその時点の電力を算出することができるので、デジタル信号を入力するサンプリング間隔Δtにとくに制限はなく適当に選択できる。例えば、電力系統の基準周期より短くすることができるが長くてもよい(後述する第3実施例の(36)式の説明も参照)。サンプリング間隔Δtを長くすることにより、処理能力(スピード)を抑えて低消費電力化を図ることが可能となる。
図2は、本発明による交流電力測定装置10の第2実施例のブロック図を示す。図1の実施例では、電力系統の周波数が基準周波数ωcから変動するとオフセット位相差ξの補正に誤差が生じる。この補正の誤差を抑えるためには、周波数変動に応じてオフセット位相差ξを自動的に調整する必要がある。第2実施例では、電力系統の周波数ωとその周波数ωの電圧及び電流波形に電圧及び電流入力器5、6により生じる電圧・電流間のオフセット位相差ξとの関係式κを記憶部27に記憶し、上述した位相差検知部26、オフセット位相差設定部28及び算出部23に加えて、所定サンプリング間隔Δtにおける複素電圧(又は複素電流)の位相θの変位Δθから電力系統の周波数ω(=Δθ/Δt)を検知する周波数検知部30を設けている。算出部23において、周波数検知部30で検知した周波数ωと関係式κとからその周波数ωにおける電圧・電流間のオフセット位相差ξを定め、そのオフセット位相差ξを用いて電力系統の複素電力P、Qを算出する。
図8は、図2の交流電力測定装置10によるソフトウェア処理の流れ図を示す。ステップS201において、オフセット位相差設定部28により、電圧・電流間のオフセット位相差ξとその電圧及び電流の周波数ωとの関係式κを記憶部27に設定する。オフセット位相差設定部28は、先ず記憶手段27のオフセット位相差ξをゼロとした後(ステップS201-i)、例えば図6の測定周波数選択スイッチ49によって試験電圧及び電流の周波数ωを適宜切り替えながら又は周波数検知手段30によって試験電圧及び電流の周波数ωを検知しながら、試験波供給器29から電圧入力器5及び電流入力器6に印加される周波数ω別の同位相の試験電圧及び電流の波形をデジタル信号として入力する(ステップS101-ii)。入力された周波数ω別の試験電圧信号及び試験電流信号は、定位相差分波部20、21において複素電圧及び複素電流に変換され、位相差検知部26において複素電圧・複素電流間の位相差(すなわちオフセット位相差ξ)が検知される。オフセット位相差設定部28は、位相差検知部26による周波数ω別のオフセット位相差ξを抽出し(ステップS201-iii)、記憶部27にオフセット位相差ξと周波数ωとの関係式κとして登録する(ステップS201-iv)。
Figure 2006194703
図5は、電圧及び電流の周波数ωとオフセット位相差ξとの関係式κの一例を示す。図示例の関係式κは、オフセット位相差ξを周波数ωの1次関数として線形近似したものであり、傾きκと基準周波数ωcにおけるオフセット位相差ξcとを用いて(21)式のように表される。ただし、関係式κは1次関数に限定されるものではなく、位相差検知部26で検知された周波数ω別のオフセット位相差ξを適当なn次関数その他の関係式κで近似することができる。なお、オフセット位相差ξが周波数ω以外の変数(例えば、温度等)の影響を受ける場合は、その変数を求める適当な計測器・センサ等を設けた上で、周波数ω以外の変数を独立変数として含む関係式κを設定してもよい。
図8のステップS202〜S203は、図7のステップS102〜S103と同様に、電力系統の電圧及び電流を所定サンプリング間隔Δtで定位相差分波部20、21に入力して複素電圧及び複素電流に変換し、複素共役部22により複素電流から共役複素電流 *を求める処理である。
ステップS204において、周波数検知部30により電力系統からの入力周波数ωを検知する。図2の周波数検知部30は、前走電圧記憶部30aと複素共役部30bとベクトル乗算部30cと位相差検出部30dと周波数算出部30eとを有する。ステップS204において、周波数検知部30の前走電圧記憶部30aとベクトル乗算部30cとに所定サンプリング間隔Δtで複素電圧(又は複素電流)を入力する(ステップS204-i)。前走電圧記憶部30aには前回サンプリング時の複素電圧(以下、前回複素電圧という)E -t が記憶されており、今回サンプリング時の複素電圧(以下、今回複素電圧という)の入力に応じて前回複素電圧E -t が複素共役部30bに送出され、共役前回複素電圧E -t *に変換されてベクトル乗算部30cに入力される。ベクトル乗算部30cにおいて今回複素電圧と共役前回複素電圧E -t *とが乗算され((22)式)、乗算結果EE -t *が位相差検出部30dに送られて前回複素電圧E -t ・今回複素電圧間の位相差Δθが検出される(ステップS204-ii、(23)式)。なお、(23)式の{EE -t *r及び{EE -t *iは、(22)式で定義される乗算結果EE -t *の実部及び虚部(余弦部及び正弦部)を示す記号である。
ステップS204で検出される位相差Δθは、入力周波数ωのサンプリング間隔Δtにおける位相変化そのものである。よって、周波数検知部30の周波数算出部30eにより、位相差Δθとサンプリング間隔Δtとの比として電力系統の周波数ωを算出することができる(ステップS204-iii、(24)式)。また必要に応じて、周波数ωと基準周波数ωcとの周波数偏差Δωも算出できる((25)式)。なお、(24)式ではサンプリング間隔Δtにおいて電気系統の周波数ωに変動がないことを前提としているが、多少の周波数変動があったとしても、(24)式で算出される周波数ωはその中間値に追従するため本発明の原理に影響を与えるものではない。また、(24)式では位相差Δθが電気系統の周期2πより小さいことを前提としているので、図8の流れ図(第2実施例)ではサンプリング間隔Δtを電力系統の基準周期より短くする必要がある。
ステップS205において、算出部23の補正係数算出部23dにより、ステップS204で検知した周波数ωを記憶部27の関係式κ((21)式)に代入して対応するオフセット位相差ξを定め、そのオフセット位相差ξを用いて複素補正係数を単位ベクトルとして生成する(ステップS205-i、(26)式)。複素共役部23bにより複素補正係数から共役複素補正係数 *を求め(ステップS205-ii、(27)式)、ベクトル乗算部23a、23cにより複素電圧と共役複素電流 *と共役複素補正係数 *とを乗算して複素電力P、Qを算出する(ステップS205-iii、(28)式)。
図8のステップS206〜S207において、図7のステップS105〜S106と同様に、位相差検知部26により複素電圧・複素電流間の位相差φを検出し、実効値算出部24及び25により電圧実効値E及び電流実効値Iを算出する。ステップS208において、電力P、Q、位相差φ、実効値E、Iと共に、周波数検知部30で求めた電力系統の周波数ωを出力端子13〜18に出力する。ステップS209からステップS202へ戻り、上述したステップS202〜S208を所定サンプリング間隔Δtで繰り返すことにより、周波数変動によるオフセット位相差ξの誤差のない極めて高精度な電力測定が実現できる。
なお、上述した周波数検知部30による周波数ωの検知方法は、電圧又は電流の波形から周波数ωを検出するのではなく、波形に依存しない所定サンプリング間隔Δtの複素電圧(又は複素電流)から周波数ωを検出するので、任意の時点で且つリアルタイムに周波数ωを検出できる利点がある。従来は、例えば図11(B)に示すように入力波形をその周期Tより十分に短いサンプリング間隔Δt(Δt=T/m)で矩形波に整形してゼロクロス点を抽出し、ゼロクロス点の時間間隔から入力波形の一周期T(又は半周期T/2)を求め、その逆数として周波数を検出する方法が一般的である。しかし、この周波数検出方法は電力測定演算と処理過程が全く異なるので、周波数検出用の独立した演算回路及び演算過程の追加が必要となる。また、入力波形に依存して一周期T又は半周期T/2毎でしか周波数を検出できず、任意の時点で入力波形の周波数変動を検出することは困難である。これに対し周波数検知部30の周波数検知方法は、電力演算過程で同時に周波数を検出することができ、しかも入力波形に依存せず任意時点でリアルタイムに周波数を検出できる。従って周波数検知部30の周波数検知方法は、雑音抑制等を目的に時間的に連続する複数の周波数検出結果を平均するような場合でも、検出時間間隔を十分小さくすれば適用することが可能であり、応答時間と時間分解能の点で優れている。
図3は、本発明による交流電力測定装置10の第3実施例のブロック図を示す。第3実施例では、第2実施例と同様にオフセット位相差ξと周波数ωとの関係式κを記憶部27に記憶すると共に、第2実施例の周波数検知部30に代えて、電力系統の基準周波数ωcの複素基準信号((31)式)を発生する信号発生部31と、所定サンプリング間隔Δtにおける複素電圧(又は複素電流)の複素基準信号に対する位相θ'の変位Δθ'から電力系統の基準周波数ωcに対する周波数偏差Δω(=Δθ'/Δt)を検知する周波数偏差検知部32とを設けている。算出部23により、周波数偏差検知部32で検知した周波数偏差Δωと関係式κとからその周波数偏差Δωにおける電圧・電流間のオフセット位相差ξを定め、そのオフセット位相差ξを用いて電力系統の複素電力P、Qを算出する。
図9は、図3の交流電力測定装置10におけるソフトウェア処理の流れ図を示す。ステップS301〜S303は、図8のステップS201〜S203と同様に、測定周波数選択スイッチ49によって試験電圧及び電流の周波数ωを適宜切り替えながら又は周波数偏差検知部32によって試験電圧及び電流の周波数偏差Δωを検知しながら、周波数ω別の同位相の試験電圧信号及び電流信号を入力してオフセット位相差設定部28により関係式κを記憶部27に設定したのち、電力系統の電圧信号及び電流信号を所定サンプリング間隔Δtで定位相差分波部20、21に入力して複素電圧及び複素電流に変換し、複素共役部22により複素電流から共役複素電流 *を求める処理を示す。
ステップS304において、周波数偏差検知部32により、電力系統の基準周波数ωcに対する複素電圧(又は複素電流)の周波数偏差Δωを検知する。図3の周波数偏差検知部32は、複素共役部32aとベクトル乗算部32bと位相差検出部32cと前走位相記憶部32dと周波数偏差算出部32eとを有する。ステップS304では、周波数偏差検知部32のベクトル乗算部32bに所定サンプリング間隔Δtで複素電圧(又は複素電流)を入力する(ステップS304-i)。同時に、例えば図6の測定周波数選択スイッチ49により基準周波数ωcを選択して信号発生部31に基準周波数ωcの複素基準信号((31)式)を発生させ、信号発生部31からの複素基準信号を複素共役部32aにより共役複素基準信号 *((32)式)に変換してベクトル乗算部32bに入力する(ステップS304-ii)。ベクトル乗算部32bにおいて複素電圧と共役複素基準信号 *とが乗算され((33)式)、乗算結果Ee *が位相差検出部32cに送られて複素電圧の複素基準信号に対する位相θ'が検出される(ステップS304-iii、(34)式)。なお、(34)式の{Ee *r及び{Ee *iは、(33)式で定義される乗算結果Ee *の実部及び虚部を示す記号である。
Figure 2006194703
位相差検出部32cで検出された位相θ'は前走位相記憶部32dと周波数偏差算出部32eとに入力されるが、前走位相記憶部32dには前回サンプリング時の位相(以下、前回位相という)θ'-tが記憶されており、今回サンプリング時の位相(以下、今回位相という)θ'の入力に応じて前回位相θ'-tが周波数偏差算出部32eに送出され、周波数偏差算出部32eにより今回位相θ'と前回位相θ'-tとの変位Δθ'が検出される(ステップS304-iv、(35)式)。この位相変位Δθ'は、入力周波数ωの基準周波数ωcに対する周波数偏差Δω(=差周波|ω−ωc|)のサンプリング間隔Δtにおける位相変化であるから、周波数偏差算出部32eにより位相変位Δθ'とサンプリング間隔Δtとの比として入力周波数ωと基準周波数ωcとの周波数偏差Δω(=差周波|ω−ωc|)を算出できる(ステップS304-v、(36)式)。また必要に応じて、基準周波数ωcと周波数偏差Δωとから電力系統の周波数ωを算出することもできる((37)式)。
なお、(36)式もサンプリング間隔Δtにおいて電気系統の周波数ωに変動がないことを前提としているが、多少の周波数変動があったとしても(36)式により周波数偏差Δωを算出できる。また、一般に電力系統の周波数変動の幅は±10%以内であり、差周波|ω−ωc|の周期T'は基準周期Tの10倍程度はあるから、サンプリング間隔Δtが差周波|ω−ωc|の周期T'以下であれば、(36)式により周波数偏差Δωを算出することができる。従って、図9の流れ図(第3実施例)では、サンプリング間隔Δtを電力系統の基準周期より短くすることができるが長くてもよい。
ステップS305は、図8のステップS205と同様に、ステップS304で検知した周波数偏差Δωを記憶部27の関係式κ((21)式)に代入して対応するオフセット位相差ξを定め、そのオフセット位相差ξを用いて複素電力P、Qを算出する処理である。またステップS306〜S308も、図8のステップS206〜S208と同様の処理である。ステップS309からステップS302へ戻り、上述したステップS302〜S308を所定サンプリング間隔Δtで繰り返すことにより、第2実施例の場合と同様に高精度な電力測定が実現できる。なお、図3の周波数偏差検知部32による周波数偏差の検知方法も、電力演算過程で同時に周波数偏差を検出することができ、しかも入力波形に依存せず任意時点でリアルタイムに周波数偏差を検出できるので、図2の周波数検知部30と同様の利点を有している。
図4は、本発明による交流電力測定装置10の第4実施例のブロック図を示す。第4実施例では、第2及び第3実施例と同様にオフセット位相差ξと周波数ωとの関係式κを記憶部27に記憶し、信号発生部31により複素基準信号((31)式)を単位ベクトルとして発生させると共に、第3実施例の周波数偏差検知部32に代えて、複素電圧及び複素電流を複素基準信号と混合して複素混合電圧 *((41)式)及び複素混合電流 *((42)式)に変換する信号混合部33と、所定サンプリング間隔Δtにおける複素混合電圧 *(又は複素混合電流 *)の位相θ'の変位Δθ'から電力系統の基準周波数ωcに対する周波数偏差Δω((36)式)を検知する周波数偏差検知部34とを設けている。
第4実施例では、複素共役部22により複素混合電流 *又は複素混合電圧 *から共役複素混合電流( **又は共役複素混合電圧( **を求め、算出部23により周波数偏差検知部34で検知した周波数偏差Δωと関係式κとからその周波数偏差Δωにおける電圧・電流間のオフセット位相差ξを定め、そのオフセット位相差ξと複素混合電圧 *又は複素混合電流 *と共役複素混合電流( **又は共役複素混合電圧( **とから電力系統の複素電力P、Qを算出する。
図10は、図4の交流電力測定装置10におけるソフトウェア処理の流れ図を示す。図10のステップS401〜S402は、図9のステップS301〜S302と同様に、オフセット位相差設定部28により関係式κを記憶部27に設定したのち、電力系統の電圧及び電流を定位相差分波部20、21により所定サンプリング間隔Δtで複素電圧及び複素電流に変換する処理である。ステップS403において信号混合部33により、複素電圧及び複素電流と単位ベクトルの複素基準信号とを混合して複素混合電圧 *及び複素混合電流 *を生成する。
Figure 2006194703
図4の信号混合部33は複素共役部33aとベクトル乗算部33b、33cとを有する。ステップS403では、信号発生部31からの複素基準信号((31)式)を複素共役部33aに入力して共役複素基準信号 *((32)式) に変換し(ステップS403-i)、ベクトル乗算部33bにおいて共役複素基準信号 *と複素電圧とを乗算して複素混合電圧 *((41)式)を生成し、ベクトル乗算部33cにおいて共役複素基準信号 *と複素電流とを乗算して複素混合電流 *((42)式)を生成する(ステップS403-ii)。
ステップS404において複素共役部22により、複素混合電流 *(又は複素混合電圧 *)から共役複素混合電流( **(又は共役複素混合電圧( **)を求める((43)式)。またステップS405において、周波数偏差検知部34により、電力系統の基準周波数ωcに対する複素混合電圧 *(又は複素混合電流 *)の周波数偏差Δωを検知する。
図4の周波数偏差検知部34は、位相差検出部34aと前走位相記憶部34bと周波数偏差算出部34cとを有する。ステップS405において、周波数偏差検知部32の位相差検出部34aに所定サンプリング間隔Δtで複素混合電圧 *(又は複素混合電流 *)を入力し(ステップS405-i)、複素混合電圧 *の位相θ'を検出する(ステップS405-ii、(34)式)。検出された位相θ'は前走位相記憶部34bと周波数偏差算出部34cとに入力されるが、前走位相記憶部34bには前回サンプリング時の位相(前回位相)θ'-tが記憶されているので、今回サンプリング時の位相(今回位相)θ'の入力に応じて前回位相θ'-tが周波数偏差算出部34cに送出され、周波数偏差算出部34cにより今回位相θ'と前回位相θ'-tとの変位Δθ'が検出される(ステップS405-iii、(35)式)。図9のステップS304の場合と同様に、この位相変位Δθ'は入力周波数ωの基準周波数ωcに対する周波数偏差Δωのサンプリング間隔Δtにおける位相変化であるから、周波数偏差算出部34cにより位相変位Δθ'とサンプリング間隔Δtとの比として基準周波数ωcに対する周波数偏差Δω(=差周波|ω−ωc|)を算出できる(ステップS405-iv、(36)式)。
ステップS406は、図9のステップS305と同様に、ステップS405で検知した周波数偏差Δωを記憶部27の関係式κ((21)式)に代入して対応するオフセット位相差ξを定め、そのオフセット位相差ξを用いて複素電力P、Qを算出する処理である。複素基準信号は単位ベクトルであるから、複素混合電圧 *と共役複素混合電流( **との乗算結果は、混合電圧と共役複素電流 *との乗算結果と同一である((44)式、(9)式も参照)。従って、第1〜3実施例の場合と同様に、複素混合電圧 *と共役複素混合電流( **と共役複素補正係数 *との乗算により(ステップS406-iii、(45)式)、オフセット位相差ξを相殺することができる。ステップS407〜S409は、図9のステップS306〜S308と同様の処理である。ステップS410からステップS402へ戻り、上述したステップS402〜S409を所定サンプリング間隔Δtで繰り返すことにより、第4実施例においても、第2及び第3実施例の場合と同様な高精度な電力測定が実現できる。
図4の実施例では、信号混合部31から複素混合電圧 *及び複素混合電流 *の低域のみを送出するベクトル低域フィルタ36、37を設けている(図10のステップS403-iiiも参照)。このベクトル低域フィルタ36、37を設けることにより、図4の交流電力測定装置10において電力系統の基本波の電力だけでなく、基準周波数ωcのN倍(Nは自然数)周波数の高調波(N次高調波)の電力を算出することが可能となる。この場合は、例えば図6の測定周波数選択スイッチ49により信号発生部31の発生する基準信号の周波数ωを切り替え選択し、信号発生部31により電力系統の基準周波数のN倍周波数ωnの複素基準信号を発生させる。周波数偏差検知部34によりそのN倍周波数ωnに対する周波数偏差Δωn(=差周波|ω−ωn|)を検知し、算出部23によりその周波数偏差Δωnにおける電圧・電流間のオフセット位相差ξを定めてN倍周波数ωnの複素電力を算出する。
図4の信号混合部33による複素電圧(又は複素電流)と複素基準信号との混合(乗算)は、複素電圧の複素基準信号に対する差周波|ω−ωn|のベクトルを与える。よって複素電圧の周波数ωが複素基準信号の周波数ωnに近い程、その差周波|ω−ωn|は低域化して直流に近づく。このことは、複素基準信号のωnの移動によって、目的とするN次周波数を直流近傍にシフトできることを意味する。従って、N次高調波の電力測定には、複素基準信号の周波数ωnを目的の周波数に合わせて切り替え選択すれば足り、低域フィルタ36、37の通過域は直流近傍に固定したままでよい。もちろん、周波数ωnの切り替えにより、N倍周波数ωn以外の任意周波数の電力を算出することも可能である。
すなわち、図4の交流電力測定装置10によれば、低域フィルタ36、37を固定したまま信号発生部31の複素基準信号の周波数ωを操作するだけで、基本波を含む任意次数の中から目的とする周波数を簡単に選択し、その周波数の電力を測定することが可能となる。これは電力測定対象の周波数選択をも同時に実現するものである。従来、相互に周波数の大きく異なる基本波及び高調波の電力を共に測定する場合は、基本波及び高調波にそれぞれ固有のフィルタ等を設けて切り替える必要があり、機器が複雑化すると共に不経済となるので、実現が困難であった。図4の交流電力測定装置10によれば、可動部のない単一の装置で、周波数の異なる基本波及び高調波の有効電力P、無効電力Q、電圧V、電流I、位相φ、周波数ωを同時に測定することが可能となる。
本発明の交流電力測定装置の第1実施例のブロック図である。 本発明の交流電力測定装置の第2実施例のブロック図である。 本発明の交流電力測定装置の第3実施例のブロック図である。 本発明の交流電力測定装置の第4実施例のブロック図である。 本発明で用いるオフセット位相差と電力系統の周波数との関係式の一例の説明図である。 本発明の交流電力測定装置を用いた電力トランスデューサの一実施例の説明図である。 本発明の交流電力測定装置の第1実施例の流れ図である。 本発明の交流電力測定装置の第2実施例の流れ図である。 本発明の交流電力測定装置の第3実施例の流れ図である。 本発明の交流電力測定装置の第4実施例の流れ図である。 従来の交流電力系統の電力測定方法の一例の説明図である。 従来の定位相差分波部を用いた交流電力測定装置の説明図である。 図12の測定装置における90度位相差分波部の説明図である。 図12の測定装置において発生するオフセット位相差の説明図である。
符号の説明
1、2…系統接続端 3、4…試験波接続端
5…電圧入力器 6…電流入力器
7…AD変換器 8…AD変換器
9…位相差調整器
10…交流電力測定装置 11…電圧信号入力端子
12…電流信号入力端子 13…有効電力出力端子
14…無効電力出力端子 15…電圧実効値出力端子
16…電流実効値出力端子 17…位相差出力端子
18…周波数(又は周波数偏差)出力端子
19…試験信号出力端子
20、21…定位相差分波部 22…複素共役部
23…算出部 23a…ベクトル乗算部
24…電圧実効値算出部 24…電流実効値算出部
26…位相差検知部 27…記憶部
28…オフセット位相差設定部
29…試験波供給器
30…周波数検知部 31…信号発生部
32…周波数偏差検知部 33…信号混合部
34…周波数偏差検知部
36、37…ベクトル低域フィルタ
38、39…低域フィルタ
40…電力トランスデューサ
41…マルチプレクサ 42…基準クロック発振器
43…メモリ 44…演算処理装置
45…DA変換器 46…増幅器
47…シリアル伝送器
48…オフセット位相差設定スイッチ
49…測定周波数選択スイッチ
50…デジタル信号伝送端
51〜56…アナログ信号伝送端

Claims (14)

  1. 交流電力系統に接続される電圧入力器及び電流入力器のアナログ波形をAD変換器経由のデジタル信号として所定サンプリング間隔で入力する信号入力端子、前記入力電圧信号及び電流信号をそれぞれ90度位相差の余弦部及び正弦部に分けて複素電圧及び電流に変換する定位相差分波部、前記複素電流又は電圧から共役複素電流又は電圧を求める複素共役部、前記両入力器により電力系統の基準周波数の電圧及び電流波形に生じる電圧・電流間のオフセット位相差を記憶する記憶部、並びに前記複素電圧又は電流と共役複素電流又は電圧とオフセット位相差とから電力系統の複素電力を算出する算出部を備えてなる交流電力測定装置。
  2. 請求項1の測定装置において、前記記憶部に前記両入力器により生じる電圧・電流間のオフセット位相差と当該電圧又は電流の周波数との関係式を記憶し、前記所定サンプリング間隔における複素電圧又は電流の位相の変位から電力系統の周波数を検知する周波数検知部を設け、前記算出部により前記検知した周波数と前記関係式とから当該周波数における電圧・電流間のオフセット位相差を定め且つ当該オフセット位相差を用いて電力系統の複素電力を算出してなる交流電力測定装置。
  3. 請求項1の測定装置において、前記記憶部に前記両入力器により生じる電圧・電流間のオフセット位相差と当該電圧又は電流の周波数との関係式を記憶し、前記電力系統の基準周波数の複素基準信号を発生する信号発生部、及び前記所定サンプリング間隔における複素電圧又は電流の複素基準信号に対する位相の変位から電力系統の基準周波数に対する周波数偏差を検知する周波数偏差検知部を設け、前記算出部により前記検知した周波数偏差と前記関係式とから当該周波数偏差における電圧・電流間のオフセット位相差を定め且つ当該オフセット位相差を用いて電力系統の複素電力を算出してなる交流電力測定装置。
  4. 請求項1の測定装置において、前記記憶部に前記両入力器により生じる電圧・電流間のオフセット位相差と当該電圧又は電流の周波数との関係式を記憶し、前記電力系統の基準周波数の複素基準信号を単位ベクトルとして発生する信号発生部、前記複素電圧及び電流を複素基準信号と混合して複素混合電圧及び電流に変換する信号混合部、並びに前記所定サンプリング間隔における複素混合電圧又は電流の位相の変位から電力系統の基準周波数に対する周波数偏差を検知する周波数偏差検知部を設け、前記複素共役部により複素混合電流又は電圧から共役複素混合電流又は電圧を求め、前記算出部により前記検知した周波数偏差と前記関係式とから当該周波数偏差における電圧・電流間のオフセット位相差を定め且つ当該オフセット位相差と複素混合電圧又は電流と共役複素混合電流又は電圧とから電力系統の複素電力を算出してなる交流電力測定装置。
  5. 請求項4の測定装置において、前記信号発生部により電力系統の基準周波数のN倍(Nは自然数)周波数の複素基準信号を発生し、前記信号混合部から複素混合電圧及び電流の低域のみを送出する低域フィルタを設け、前記周波数偏差検知部により前記N倍周波数に対する周波数偏差を検知し、前記算出部により前記N倍周波数の複素電力を算出してなる交流電力測定装置。
  6. 請求項1から5の何れかの測定装置において、前記複素電力から複素電圧・複素電流間の位相差を検知する位相差検知部を設けてなる交流電力測定装置。
  7. 請求項6の測定装置において、前記電圧入力器及び電流入力器に所定周波数の同位相の交流試験電圧及び電流を印加する試験波供給器、並びに前記記憶部のオフセット位相差をゼロとしたのち前記試験電圧及び電流の入力に応じて位相差検知部が検知する複素電圧・複素電流間の位相差を前記所定周波数のオフセット位相差として記憶部に設定するオフセット位相差設定部を設けてなる交流電力測定装置。
  8. 交流電力系統の電力を測定するためコンピュータを、交流電力系統に接続される電圧入力器及び電流入力器のアナログ波形をAD変換器経由のデジタル信号として所定サンプリング間隔で入力し且つ入力電圧信号及び電流信号をそれぞれ90度位相差の余弦部及び正弦部に分けて複素電圧及び電流に変換する定位相差分波手段、前記複素電流又は電圧から共役複素電流又は電圧を求める複素共役手段、前記両入力器により電力系統の基準周波数の電圧及び電流波形に生じる電圧・電流間のオフセット位相差を記憶する記憶手段、並びに前記複素電圧又は電流と共役複素電流又は電圧とオフセット位相差とから電力系統の複素電力を算出する算出手段として機能させる交流電力測定プログラム。
  9. 請求項8のプログラムにおいて、前記記憶手段に前記両入力器により生じる電圧・電流間のオフセット位相差と当該電圧又は電流の周波数との関係式を記憶し、前記所定サンプリング間隔における複素電圧又は電流の位相の変位から電力系統の周波数を検知する周波数検知手段としてコンピュータを機能させ、前記算出手段により前記検知した周波数と前記関係式とから当該周波数における電圧・電流間のオフセット位相差を定め且つ当該オフセット位相差を用いて電力系統の複素電力を算出する交流電力測定プログラム。
  10. 請求項8のプログラムにおいて、前記記憶手段に前記両入力器により生じる電圧・電流間のオフセット位相差と当該電圧又は電流の周波数との関係式を記憶し、前記電力系統の基準周波数の複素基準信号を発生する信号発生手段、及び前記所定サンプリング間隔における複素電圧又は電流の複素基準信号に対する位相の変位から電力系統の基準周波数に対する周波数偏差を検知する周波数偏差検知手段としてコンピュータを機能させ、前記算出手段により前記検知した周波数偏差と前記関係式とから当該周波数偏差における電圧・電流間のオフセット位相差を定め且つ当該オフセット位相差を用いて電力系統の複素電力を算出する交流電力測定プログラム。
  11. 請求項8のプログラムにおいて、前記記憶手段に前記両入力器により生じる電圧・電流間のオフセット位相差と当該電圧又は電流の周波数との関係式を記憶し、前記電力系統の基準周波数の複素基準信号を単位ベクトルとして発生する信号発生手段、前記複素電圧及び電流を複素基準信号と混合して複素混合電圧及び電流に変換する信号混合手段、並びに前記所定サンプリング間隔における複素混合電圧又は電流の位相の変位から電力系統の基準周波数に対する周波数偏差を検知する周波数偏差検知手段としてコンピュータを機能させ、前記複素共役手段により複素混合電流又は電圧から共役複素混合電流又は電圧を求め、前記算出手段により前記検知した周波数偏差と前記関係式とから当該周波数偏差における電圧・電流間のオフセット位相差を定め且つ当該オフセット位相差と複素混合電圧又は電流と共役複素混合電流又は電圧とから電力系統の複素電力を算出する交流電力測定プログラム。
  12. 請求項11のプログラムにおいて、前記信号発生手段により電力系統の基準周波数のN倍(Nは自然数)の複素基準信号を発生し、前記信号混合手段から複素混合電圧及び電流の低域のみを送出する低域フィルタ手段としてコンピュータを機能させ、前記周波数偏差検知手段により前記N倍周波数に対する周波数偏差を検知し、前記算出手段により前記N倍周波数の複素電力を算出する交流電力測定プログラム。
  13. 請求項8から12の何れかのプログラムにおいて、前記複素電力から複素電圧・複素電流間の位相差を検知する位相差検知手段としてコンピュータを機能させるプログラムを含めてなる交流電力測定プログラム。
  14. 請求項13のプログラムにおいて、前記記憶手段のオフセット位相差をゼロとしたのち前記電圧入力器及び電流入力器による所定周波数の同位相の交流試験電圧及び電流の入力に応じて位相差検知手段が検知する複素電圧・複素電流間の位相差を前記所定周波数のオフセット位相差として記憶部に設定するオフセット位相差設定手段としてコンピュータを機能させるプログラムを含めてなる交流電力測定プログラム。
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