JP2006194521A - 浴室空調装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】強制同時給排気による浴室用換気乾燥機を提供すること。
【解決手段】実質的に直六面体を構成する浴室内の天井又は壁に取り付ける送風用貫流ファンと温風用ヒータを備えた浴室空調装置であり、前記送風用貫流ファンにより前記浴室内に平行気流を発生させることで、前記浴室空調装置が取り付けられた壁面の左右双方の壁面及び天井面近傍の空気を前記平行気流に引き寄せて送風し、前記浴室壁面に沿って対流を生じさせ均等な送風を行う。浴室空調装置には排気ファンを一体に設けて対流する気流の一部を室外に排除し、乾燥効果を高める。
【選択図】図8
【解決手段】実質的に直六面体を構成する浴室内の天井又は壁に取り付ける送風用貫流ファンと温風用ヒータを備えた浴室空調装置であり、前記送風用貫流ファンにより前記浴室内に平行気流を発生させることで、前記浴室空調装置が取り付けられた壁面の左右双方の壁面及び天井面近傍の空気を前記平行気流に引き寄せて送風し、前記浴室壁面に沿って対流を生じさせ均等な送風を行う。浴室空調装置には排気ファンを一体に設けて対流する気流の一部を室外に排除し、乾燥効果を高める。
【選択図】図8
Description
本発明は、浴室内の天井又は壁に取り付ける浴室空調装置に関する。
従来の浴室空調装置が有する機能としては、温風を送風して浴室を暖める暖房機能、浴室内の湿氣を帯びた空気を屋外に排出して浴室内を乾燥させる換気機能、温風を送風しつつ換気を行い浴室内に干した衣類を乾燥させる乾燥機能、浴室内の空気を送風しつつ換気して涼風感を得る涼風機能などが挙げられる。
また上記浴室空調装置は、装置が簡便なシロッコファンを用いてるために吹出口の面積が狭く、浴室内へ広く送風するために、ルーバーや可動の吹出口を備えて対処している。シロッコファンは小型でも送風能力は大きく、浴室内の適宜箇所に空気の取入口を設ければ、新鮮な空気と換気するのには十分であると考えられる。
しかしながら、比較的小さな吹出口から強く送風を行っても吹出口周辺の空気は滞留する傾向にあり、ルーバーを備えたものは送風した空気が拡散して吹出口から離れた位置まで送風できないため、浴室内の空気を満遍なく排出することはできない。これらの理由から上述した空調装置の各機能には次のような問題点が生じる。
暖房機能運転は浴室内の位置による温度分布のばらつきが大きく浴室全体が均等に暖まらない。
乾燥機能運転は温風の当たる位置に水分を多く含む洗濯物を干したり、均等に温風があたるように洗濯物の干す位置を入れ替えるなどの工夫をしなければ洗濯物が均等に乾燥しない。
涼風機能運転は入浴者自身が送風される位置に移動しなければ涼風効果を得ることができない。
換気機能運転は、浴室内に送風しつつ換気する機能を併せもつものがあり、浴室内に送風することで浴室内の空気を撹拌し、より効果的に空気に湿氣を含ませて屋外に排出することができるようになっている。しかしながら送風口が小さいため送風方向を可変型として空気を撹拌するため、結露水が付着した浴室内の天井面や壁面に送風して空気を当てた部分と当たらない部分には、結露水を取り除く効果にばらつきが生じている。
本願発明に係る先行技術としては、次の特許文献が挙げられる。
特開平9−253395号公報
特開2000−346397号公報
特開2000−346429号公報
解決しようとする問題点は、従来の技術が幅広い送風を行うことができないため、浴室内の天井や壁面に沿って対流する気流を生じさせることができない点である。
本発明の浴室空調装置は、実質的に直六面体を構成する浴室内の天井又は壁に取り付ける送風用貫流ファンと温風用ヒータを備えた浴室空調装置であって、前記送風用貫流ファンにより前記浴室内に平行気流を発生させることで、前記浴室空調装置が取り付けられた壁面の左右双方の壁面及び天井面近傍の空気を前記平行気流に引き寄せて送風し、前記浴室全体に均等な送風を行うことを特徴としており、平行気流は本装置の送風口の形状に準じた幅と厚さを有する気流となって浴室内を天井面、壁面、床面に沿うように対流し再び本装置に環流する。送風には温風、涼風、外気を取込んだ新鮮な風が用いられる。
請求項2の発明は、前記浴室空調装置の内部に送風方向を変えるダンパーを備えたことを特徴としており、幅広に送風される平行気流の方向を連続的に変化させることで、特に乾燥機能運転に置いては温風を洗濯物に満遍なく供給することができるので、水分を蒸発させる効果が大きくなる。また涼風機能運転の場合は入浴者を扇ぐような平行気流が供給され、体が絶えず涼風に当たらないようにして涼感を与えることができる。
請求項3の発明は、前記浴室空調装置の内部に換気、乾燥及び涼風供給を行うときに連動する換気ファンを備えたことを特徴としており、浴室内で蒸発した水蒸気を室外に放出するようにし、蒸気が飽和しないようにして濡れた部分の水分蒸発を促進させる。
請求項4の発明は、前記浴室空調装置の内部に換気、乾燥及び涼風供給を行うときに連動させる換気装置の連動出力端子を備えたことを特徴としており、既存の換気装置がある場合に、これの動力電線を接続することで送風と換気を同じ操作盤で制御することができる。
請求項5の発明は、前記浴室空調装置の内部に照明を備えたことを特徴としており、一般的に浴室には所定の照明が設置されているが、入浴する人の好みに応じて別の特徴を有する照明を提供するものである。例えば光源に複数の発光ダイオードを使用して発光色の異なる光源を組み合わせたり点滅させることで浴室内の雰囲気の変化を演出できる。
本発明の浴室空調装置は幅広い送風を行うことで、各運転機能において下記の効果が得られる。貫流ファンはその構造上羽根車の長さを変更するだけで送風の幅が変更でき平行気流に何等影響を及ぼさない利点があり、浴室の広さに合わせて最適の貫流ファンを備えた浴室空調装置が提供できる。
1.暖房運転機では浴室内の位置による温度分布の差が少ない。
2.乾燥機能運転では洗濯物を干す位置に関わらず乾燥させることができる。
3.涼風機能運転では入浴者が浴室内のどの位置にいても冷風効果が得られる。
4.換気機能運転ではより効果的に浴室内の空気を撹拌でき、結露水が付着した浴室内の天井面や壁面からより広範囲で結露水を取り除くことができる。
1.暖房運転機では浴室内の位置による温度分布の差が少ない。
2.乾燥機能運転では洗濯物を干す位置に関わらず乾燥させることができる。
3.涼風機能運転では入浴者が浴室内のどの位置にいても冷風効果が得られる。
4.換気機能運転ではより効果的に浴室内の空気を撹拌でき、結露水が付着した浴室内の天井面や壁面からより広範囲で結露水を取り除くことができる。
本発明の浴室空調装置は、送風用に貫流ファンを用いて浴室の幅に相当する長さの平行気流を浴室内に供給し、浴室内全体の空気に乱気流を起こさずに対流させることでほぼ均一な温度分布と気流が得られるように成し、暖房、乾燥、涼風などの各運転機能を向上させる。
図を参照して、本発明の一実施例を説明する。図1は、浴室空調装置1を示す斜視図であり、一部を破断面で示している。2は貫流ファンであり、羽根車3とファンカバー4及びスタビライザー5で貫流ファンを構成している。6aは貫流ファンの片方の仕切板であり、羽根車3を回転させるモータ7が取り付けられる。6bは貫流ファンの他の側の仕切板である。8は制御板であり操作盤(図示せず)からの指令に基づき、モーターの回転数の他に後述する諸機構の電気的制御を行う。これらの各部を函体9で覆い、函体には貫流ファンの送風側に送風口10及び吸込側に吸込口11が開口されている。31は放熱フィンを備えた電熱ヒータであり、貫流ファンの送風経路内に設置され、送風気流を暖めて温風が吹出すようになっている。
図2は、羽根車3の回転軸3aに直交する面の断面図であり、貫流ファン2に於ける羽根車3、ファンカバー4、スタビライザー5、函体9及び電熱ヒータ31に位置関係を明確に示すと共に、函体に開口する送風口10と送風の方向及び吸込口11の空気の流れを示す。
図3は、直六面体の浴室12の室内に送風した空気の流れを矢印で示す斜視説明図である。浴室内の空気は浴室空調装置1の吸込口11から入り、貫流ファンを介して送風口10から平行気流13として水平方向に送風される。平行気流13は模式的には送風口の形状に沿って帯状に流出する。温風は放熱用のフィンを備えた電熱ヒータ31を介して送風される。水平方向に送風された平行気流は、浴室空調装置が設置された壁面の正面に位置する壁面に達し、該壁面に沿って降下し、床面を伝って浴槽14を越え浴室空調装置の吸込口11に環流する。上述した帯状の速い空気の流れにより、浴室天井部分の水蒸気を含んだ空気は矢印15で示すように平行気流13に引き寄せられ、また浴室空調装置1の左右の壁面近傍の水蒸気を含んだ空気も矢印16で示されるように平行気流13に引き込まれる。左右の壁の中央部の空気は天井側又は床側の空気が移動するのこれに追随して上下いずれかの方向に移動する。このようにして浴室内の空気は帯状に流れる平行気流で包まれた状態となる。これが本発明の基本的な構成である。水蒸気を含んだ空気が滞留することなく移動するので結露が生じず滴が溜まらない。
図2に示した浴室空調装置1にダンパー17を加えた構成の浴室空調装置1aを図4に示す。ダンパーは軸17aで軸支され吹出孔10b内で回動可能である。ダンパーの回動に伴い送風方向が変化するので、送風口10aの開口面積を大きく取っている。ダンパーが水平位置の場合は、図2に示す浴室空調装置と同じ形状であり、送風される気流は図3に示すものと同じ平行気流13である。
図5は、前記ダンパーが回動し、水平方向の吹出孔10bを塞ぐようにした場合の断面を示す。送風方向は斜め下方に吹出されその時の平行気流を図6に示す。ダンパーの軸17aをモータ(図示せず)で駆動し、ダンパーを水平位置と吹出孔10bの水平方向を塞ぐような位置の間を揺動させると送風方向が逐次変わり浴室内を扇ぐような平行気流が送風される。涼風機能運転の場合に入浴者の全身に涼風を送ることができる。
本発明の浴室内空調装置について、送風方向が水平な場合の浴室内の風速分布を調査した。図7(a)図の浴室内の広さは床が120cm×160cm、高さ200cmであり、従来型の空調装置が設置されており送風口の寸法は、15cm×15cmである。また同(b)図には本発明の浴室空調装置が設置されている。送風口の寸法は6cm×100cmであり、浴室の幅より20cm狭いものである。同(c)図に浴室内の測定した位置に符号を付して示す。測定結果は同(d)図に表記した。従来型と本発明の空調装置の顕著な差は、本発明品が全体に一様な風速分布を示しているのに対して、従来型は一部にしか風速が測定されず、空気の流れの滞留する部分が多く見られる点である。
図8は換気装置を兼備した浴室空調装置1bの構成を断面で示す断面説明図である。送風部分は図4に示したダンパーを備えた構造と同じである。換気ファン20は函体21とシロッコファン22、浴室内の空気を吸込むための吸込口23、排気口24で構成される。浴室内を循環させる風量が500〜800m3/hの場合、排気風量は50〜200m3/hが好適であり、循環風量/排気風量=1/4〜1/10が目安である。排気に伴う外気の採入口は一般的に浴室ドアの下部に設けたガラリ28から取込み、家屋の設計では洗面所から屋内の空気を取入れる場合が一般的である。
図9は浴室12を洗濯物25の乾燥に利用するところを示す斜視説明図である。浴室空調装置1bは図8に示した構造である。洗濯物が多い場合はダンパーを作動させて洗濯物に満遍なく送風が当たるようにするとよい。26は棒であり浴室内に懸架できるようになっていて取外しは自在である。排気に伴う外気の採入れは浴室のドア27の下方に設けたガラリ28から屋内の空気を取り込んでいる。送風が幅広の平行気流であり、浴室内の空気が平行気流に沿って対流するので、洗濯物のかける位置を交換しなくともむらのない乾燥を行うことができる。
図10は浴室空調装置1cを示す斜視図であり、送風部分は図1に示した浴室空調装置であり、その両端部に照明装置30を函体9a内に設けた空調装置である。照明を取り付けたことで既存の浴室照明器具に加えて種々の光源を演出できる。一例として発光ダイオードを複数個配列した上を多面体構造の投光板で覆い、点光源を多点光源化して色調の異なる発光ダイオードを使用すれば瞑想を助長する効果が得られる。出願人は先にこの照明装置を出願している。
図11は電気系統図を示しており、浴室の壁面には浴室空調装置1、1a、1bが取付けられ、同浴室の壁面の適宜箇所に取付けたリモコン(操作盤)とはケーブル43でそれぞれの制御部が接続されている。図11(a)図の場合は、浴室空調装置の制御部で制御されるスイッチ44が備えられ、連動出力端子42に接続される。別置きの換気扇41の入力端子45には動力線が接続されており、スイッチ44でON、OFFが行える。この場合は浴室に換気扇が既に取付けられている場合に用いられる。同(b)図では、浴室に新規に本発明の浴室空調装置と換気扇を設置する場合に用いられ、連動出力端子42には別置きの換気扇が接続され動力は前記浴室空調装置から供給される。本発明の浴室空調装置1bを用いる場合は、換気ファン20が装備されているので特に動力引出線は不要である。リモコン40の使用例としては、浴室が乾燥、涼風、換気等の場合はスイッチがONの状態であり、暖房の場合はスイッチがOFFの状態で使用される。
本発明の浴室空調装置内部のファン幅を変更することで様々な大きさの浴室に対してほぼ同じ効果を発揮することができる。
1 浴室空調装置
2 貫流ファン
3 羽根車
4 ファンカバー
5 スタビライザー
9 函体
10 送風口
11 吸込口
12 浴室
13 平行気流
14 浴槽
17 ダンパー
20 換気ファン
22 シロッコファン
31 電熱ヒータ
2 貫流ファン
3 羽根車
4 ファンカバー
5 スタビライザー
9 函体
10 送風口
11 吸込口
12 浴室
13 平行気流
14 浴槽
17 ダンパー
20 換気ファン
22 シロッコファン
31 電熱ヒータ
Claims (5)
- 実質的に直六面体を構成する浴室内の天井又は壁に取り付ける送風用貫流ファンと温風用ヒータを備えた浴室空調装置であって、前記送風用貫流ファンにより前記浴室内に平行気流を発生させることで、前記浴室空調装置が取り付けられた壁面の左右双方の壁面及び天井面近傍の空気を前記平行気流に引き寄せて送風し、前記浴室全体に均等な送風を行う浴室空調装置。
- 前記浴室空調装置の内部に送風方向を変えるダンパーを備えた請求項1に記載の浴室空調装置。
- 前記浴室空調装置の内部に換気、乾燥及び涼風供給を行うときに連動する換気ファンを備えた請求項1又は2に記載の浴室空調装置。
- 前記浴室空調装置の内部に換気、乾燥及び涼風供給を行うときに連動させる換気装置の連動出力端子を備えた請求項1〜3のいずれか1項に記載の浴室空調装置。
- 前記浴室空調装置の内部に照明を備えた請求項1〜4のいずれか1項に記載の浴室空調装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005006805A JP2006194521A (ja) | 2005-01-13 | 2005-01-13 | 浴室空調装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005006805A JP2006194521A (ja) | 2005-01-13 | 2005-01-13 | 浴室空調装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006194521A true JP2006194521A (ja) | 2006-07-27 |
Family
ID=36800744
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005006805A Pending JP2006194521A (ja) | 2005-01-13 | 2005-01-13 | 浴室空調装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2006194521A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016223756A (ja) * | 2015-06-04 | 2016-12-28 | 三菱電機株式会社 | 浴室乾燥機 |
KR20230000549A (ko) * | 2021-06-25 | 2023-01-03 | 서병수 | 욕실의 시스템 천장재 구조물 |
-
2005
- 2005-01-13 JP JP2005006805A patent/JP2006194521A/ja active Pending
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KR102541774B1 (ko) * | 2021-06-25 | 2023-06-12 | 서병수 | 욕실의 시스템 천장재 구조물 |
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