JP2006193847A - 人工皮革基体の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】長繊維不織布と高分子弾性体からなる人工皮革基体の製造方法であって、繊度が0.5〜0.001dtexである長繊維からなる不織布を製造し、その後巻き取ることなく連続して高分子弾性体を含浸し、凝固する各工程を順に行うことを特徴とする。さらには、高分子弾性体がポリウレタンであることや、水系であること、または凝固の工程が、加熱水蒸気を用いるものであることが好ましい。また、該長繊維が分割可能な2種以上の成分からなる長繊維であり、少なくとも分割後の1成分の長繊維が熱収縮性を有するものであることや、該長繊維を構成するポリマーが、ポリエステルとポリアミドであることが好ましい。
【選択図】なし
Description
本発明は長繊維不織布と高分子弾性体からなる人工皮革基体の製造方法に関するものである。ここで、該長繊維不織布は繊度が0.5〜0.001dtexである長繊維から製造した不織布である。
紡糸方法としては通常の合成繊維の紡糸方法を適用することができ、ネット上の捕集とは、ポリマーを紡糸して得た長繊維を直接ネット上に捕集し積層するものである。紡糸した繊維は強度と繊度を適切にするために、エジェクターによる延伸を行うことが好ましい。またネット上に短繊維を予め配置し、短繊維と長繊維からなる繊維集合体としても好ましい。本発明は短繊維ではなく長繊維を用いた不織布であるため、捲縮、カットの工程が不要であるために紡糸後の積層工程以降も連続した工程とすることが可能であり、表面の繊維の乱れが無く、優れた風合いの不織布となる。
、高分子弾性体の凝固特性が発現する温度は30℃以上90℃以下が好ましい。高分子弾性体の凝固特性が発現する温度とは、種々の添加剤を配合した含浸液を攪拌しながら昇温した時に、含浸液が流動性を失い凝固する温度であり、例えば曇点を下げる添加剤などを加えることで凝固温度を調節することが可能である。
特に好ましい感熱凝固方法としては、長繊維不織布に感熱凝固性の高分子弾性体の水分散液、あるいは水溶液を含浸した後、高分子弾性体を常圧の水蒸気に由来する水滴が空気中に存在しかつ80℃以上である感熱凝固ゾーン内にて処理し感熱凝固させる方法である。ここで水滴とは一般に湯気と呼ばれる状態であることを指し、日常に使用されるとおりの水蒸気が沸点以下になることにより微小な水滴となって白く観察される状態のものである。また常圧とは加圧されていないことを意味し、さらには0.9〜1.1気圧の範囲であることが好ましい。ここで常圧ではなく加圧された水蒸気である場合には、配管から排出されたときに高圧状態の水蒸気は圧力低下と共に膨張するために周囲を冷却し、一部は水蒸気の状態を保つものの、残りは逆に熱を奪われて低温の水滴(湯気)となってしまい、また水滴の径も大きくなり好ましくない。このような大きな水滴は感熱凝固ゾーン内部で結露しやすく、結露した低温の水滴が高分子弾性体が含浸された繊維集合体に付着することによって、未凝固の高分子弾性体が部分的に希釈され、斑点状の欠点が発生しやすい。
なお、実施例における各項目は次の方法で測定した。
収縮前の面積をS1とする。収縮後の面積をS2とする。収縮率は次の計算で求める。
収縮率(%)=(S1−S2)×100/S1
繊維配向や密度斑の度合いを、縦方向、横方向の柔軟度により評価した。
柔軟度試験片25mm×90mmを準備し、長手方向の下部の20mmを保持具で垂直方向に保持し、保持具より20mmの高さの位置にあるUゲージの測定部に試験片のもう一方の片端の先端から20mmの位置の中央部があたるように、試験片を曲げながら保持具をスライドさせて固定し、固定してから5分後の応力を記録計より読み取り、幅1cm当たりの応力に換算して柔軟度とした。単位はg/cmで表す。
120℃で乾燥したナイロン−6(m−クレゾール中の極限粘度1.1)をエクストルーダーに供給し溶融した。別途160℃で乾燥したポリエチレンテレフタレート(o−クロロフェノール中の極限粘度0.64)を、前述とは別個のエクストルーダーにて溶融した。
一方、離型紙(リンテック社製R53)上に、ポリウレタンの33%水分散液100部に増粘剤、および着色剤5部を攪拌しながら添加し粘度を8000mPa・sに調整した調合液を目付け90g/m2でコートし、温度70℃で2分間、110℃で2分間乾燥した。さらにその表面に、水分散型ポリウレタン系接着剤(45%濃度)100部に、着色剤(ブラック)5部、および増粘剤を混合して粘度を5000mPa・sに調整した調合液を目付け150g/m2でコートした。次いで、温度90℃で2分乾燥後、先に得られた人工皮革基体を重ね合わせ、温度110℃の加熱シリンダー表面上で0.6mmの間隙のロールに通過させ圧着した。その後、温度60℃の雰囲気下で2日間放置した後、離型紙を剥ぎ取り人工皮革を得た。得られた人工皮革は、縦方向の柔軟度0.94g/cm、横方向の柔軟度0.88g/cmであり、縦、横方向共に、表面を内に曲げても大きな折れシワが発生しないものであった。
実施例1と同様にして、ただし連続工程ではなく、長繊維からなる不織布の段階で一旦巻き取り、それから巻き出して高分子弾性体を含浸、凝固させて人工皮革基体を作成した。品質的には長繊維が一部引っ張られることによる繊維の乱れがその表面に発生しており、断面内部を観察したところ内層にまで乱れが発生したものであった。
Claims (9)
- 長繊維不織布と高分子弾性体からなる人工皮革基体の製造方法であって、繊度が0.5〜0.001dtexである長繊維からなる不織布を製造し、その後巻き取ることなく連続して高分子弾性体を含浸し、凝固する各工程を順に行うことを特徴とする人工皮革基体の製造方法。
- 高分子弾性体が水系である請求項1記載の人工皮革基体の製造方法。
- 高分子弾性体がポリウレタンである請求項1または2記載の人工皮革基体の製造方法。
- 凝固の工程が、加熱水蒸気を用いるものである請求項1〜3のいずれか1項記載の人工皮革基体の製造方法。
- 該長繊維が分割可能な2種以上の成分からなる長繊維であり、少なくとも分割後の1成分の長繊維が熱収縮性を有するものである請求項1〜4のいずれか1項記載の人工皮革基体の製造方法。
- 該長繊維を構成するポリマーが、ポリエステルとポリアミドである請求項1〜5のいずれか1項記載の人工皮革基体の製造方法。
- 長繊維からなる不織布が、紡糸し、ネット上に捕集し、積層し、交絡し、機械的分割し、熱水収縮する工程を巻き取ることなく連続して行い製造するものである請求項1〜6のいずれか1項記載の人工皮革基体の製造方法。
- 熱水収縮工程が、水中で浸漬遊泳している長繊維不織布を水透過性の支持体上に捕獲する工程である請求項7記載の人工皮革基体の製造方法。
- 請求項1〜8のいずれか1項記載の人工皮革基体の表面に高分子弾性体からなる層を付与したものであることを特徴とする人工皮革。
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