JP2006191942A - 遊技機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 前扉(3)の開閉を検知するための開閉検知装置(70)と、前扉突出板(返し板61)と、閉扉時に、前記前扉突出板(61)に沿って前扉突出板(61)の筐体内側又は筐体外側に並列配置されるよう形成された筐体突出板(遮蔽板51)を設け、少なくとも前記開閉検知装置(70)が前扉(3)の開放を検知するまで、前記前扉突出板(61)及び筐体突出板(51)により筐体(1)正面と前扉(3)背面との間の前後方向の隙間を遮蔽可能に形成し、前記開閉検知装置(70)が前記前扉(3)の開放を検知している場合には、遊技機の作動を停止可能に形成した。
【選択図】 図3
Description
また、前扉の開閉を検知する装置も、特に文献は提示しないが、冷蔵庫の扉などに用いられており周知の技術である。
なお、括弧内の符号及び図面番号は、発明の実施の形態において用いた符号及び番号を示し、本願発明の技術的範囲を限定するものではない。
(特徴点)
(請求項1)
請求項1記載の発明は、次の点を特徴とする。
すなわち、請求項1記載の発明は、正面に開口部(11)を有する筐体(1)と、前記筐体(1)に軸支部(筐体ヒンジ19)を介して回動自在に取り付けられ、前記開口部(11)を正面側から閉塞する前扉(3)と、前記筐体(1)内部に収納固定され、遊技機の作動を制御する制御装置とを少なくとも備える遊技機に係る。
前記「制御装置」は、CPUやROM、RAM等種々の電子部品を搭載したいわゆる基板と呼ばれるものであり、遊技に関する制御、例えばリールユニット(20)などの遊技装置の作動や、当選判定の抽選、入賞の有無の判定を制御することができるとともに、遊技に付随する音声出力や画像表示などの演出を制御することができるものである。
前記前扉突出板(61)は、前扉(3)の裏面側であって、少なくとも軸支部(19)の対向側の辺に設けられた薄板状の板部材とすることができ、例えば軸支部(19)が筐体(1)の左側の側板(16)に設けられている場合には、前扉(3)の右側の背面側の辺に、上下方向にわたって設けることができる。この場合、前扉(3)の背面上辺や、背面下辺にも、左右方向にわたって設けることができる。すなわち、「長辺の全長が前扉裏面の一辺とほぼ同等の長さ」を有するとは、前扉突出板(61)が、前扉裏面の上側の片(例えば扉枠の後方上部や前扉上面の後端部)、下側の辺(例えば下枠や前扉下面の後端部)、左右の側辺(例えば縦枠や前扉側面の後端部)のうち、反軸支部側のいずれかの辺、又はこの反軸支部側のいずれかの辺を含む複数の辺の、ほぼ長さ方向にわたって設けられている、という意味である。
またここで、「遊技機の作動を停止可能」にするとは、例えばスタートスイッチ(30)の操作により回転リール(40)が回転開始して遊技を行う設定となっている場合に、スタートスイッチ(30)を操作しても回転リール(40)が回転しないように制御することを含むものである。この場合、予め定められた特定の停止解除手段を用いない限り、作動停止が解除できないように形成するのが好ましい。「予め定められた特定の停止解除手段」とは、例えば遊技機の設定変更を行う際に使用する鍵などであって、特定の者(例えばホール管理者)しか所有できないようなものを含み、前扉(3)を開放した場合でも、その特定の停止解除手段を用いれば、例えば遊技機の設定変更などが行えるようにすることができる。
本発明に係る遊技機は、前提として、前扉(3)が開放している場合、すなわち開閉検知装置(70)が前扉(3)の開放を検知している場合には、作動停止状態となり、遊技を行うことができず、遊技機の設定変更なども行うことができない。遊技機の設定変更などは、特定の鍵などを用いた場合のみ行うことができるようにすればよい。
一方、筐体突出板(51)及び前扉突出板(61)は、前扉(3)が僅かに開いた状態では、前扉(3)と筐体(1)との間の隙間を、互いに逆方向から重なり合って遮蔽している(図4参照)。従って、たとえ筐体(1)と前扉突出板(61)の間、又は前扉(3)と筐体突出板(51)の間のいずれかの隙間から針金などを挿入しようとしても、筐体突出板(51)及び前扉突出板(61)により阻止され、筐体突出板(51)及び前扉突出板(61)の突出面が互いに離れていたとしても、双方により形成される空間はクランク状に折れ曲がったものとなるので、異物の挿入は極めて困難となる。
(図面の説明)
図1乃至図7は、本発明の実施の形態を示すものである。
図2は前扉を外したスロットマシンSの斜視図、図3乃至図5は開閉検知装置及び不正防止板を示す筐体の部分横断面図、図6は上扉ロック機構を示す図、図7はスロットマシの制御装置の入力、出力の概略を示すブロック図である。
(スロットマシンS)
本実施の形態におけるスロットマシンSは、図1に示すように、大きく分けて、正面側に開口部11を有する筐体1、筐体1内部に設けられる交換ユニット2、筐体1の開口部11を開閉可能に塞ぐ前扉3とから構成されており、さらにこの前扉3は、筐体1の開口上部13を開閉可能に塞ぐ上扉30、筐体ユニット1の開口下部14を開閉可能に塞ぐ上扉30とから構成されている。
筐体1は、底板15及び側板16,16'及び天板及び裏板からなる正面側に開口する箱であり、高さ方向略中央部には、二つの側板16,16'の間に水平方向に中板12が設けられている。この中板12の下面には、電源ユニット4が固定されているとともに、底板15にはホッパーユニット5が載置されている。
そして、正面左側の側板16'には、下扉40を係合させ、回転自在に支持するための筐体ヒンジ19が、上下方向に間隔をおいて二つ設けられて設けられている。さらに、筐体ヒンジ19の対向側の側板16には、下扉40を閉めた際、下扉40をロックするための係止片90(図3参照)が、上下方向に間隔をおいて二つ設けられている。
(交換ユニット2)
交換ユニット2は、種々の部品を設置あるいは固定するための支持体21と、この支持体21に固定されたリールユニット20及び基板ユニット24とから形成されている。
支持体21は、方形状の金属枠からなり、リールユニット20及び基板ユニット24を支持するとともに、これらを一体的に取り扱い可能とするためのものである。支持体21としては、他の構成部品を支持固定可能であってもよい。枠体21の正面左側の縦枠には、上扉30を回転自在に係合するための支持体ヒンジ25が、上下方向に間隔をおいて二つ設けられており、この支持体ヒンジ25の対向側の縦枠には、上扉30を閉めた際、上扉30をロックするための突出片90(図6参照)が、上下方向に間隔をおいて二つ設けられている。
交換ユニット2は、筐体1の中板12の上に載置した状態で開口上部13内部に収納され、キャッチクリップなどの固定装置10により筐体1に固定される。
上扉30は、交換ユニット2の支持体21に回転自在かつロック可能に形成されている板状の扉であり、図1に示すように、略中央部に回転リール23の図柄を正面側から見ることができる図柄表示窓31を有し、図柄表示窓31の周囲には、飾り部33が形成されている。飾り部33は、ランプなどの電飾としてもよい。そして、図柄表示窓31の下方には、7セグメント表示器や液晶表示装置を用いて、遊技に関する数字その他を表示するための表示部32が設けられている。
さらに、図2に示すように、上扉30の裏面上部には、音声を出力するためのスピーカ35が設けられているとともに、一方の側面内部には、前記支持体ヒンジ25に係合可能な上扉係合部36が上下方向に間隔をおいて二つ設けられている。さらに、上扉係合部36の対向側の側面内部には、ロック機構37が設けられている。
そして、上扉30は、交換ユニット2を収納固定した状態でロックすることにより、筐体1の開口上部13を密閉する。
(下扉40)
下扉40は、筐体1の開口下部14を塞ぐための、上扉30よりも幅厚の扉であり、筐体1の側板16'に回転自在かつロック可能に形成されているものである。下扉40の上部は、スロットマシンを作動させるための操作部41となっており、下扉40の上面は、閉扉時においては、上扉30よりも前側に突出するようになっている。
下扉40の上部右端には、シリンダー錠などの錠前44が設けられており、錠前44の鍵穴に所定の鍵を差し込んで回すと、下扉40のロックが解除されるものである。
ここで、ロック機構47は、上扉30のロック機構37と基本的には同様である。すなわち、バネにより上下動可能なフック48を有し、このフック48を筐体1内に設けた係止片90(図3参照)に係止させて、下扉40をロックするものである。ただ、下扉40のロック機構47は、錠前44に鍵を差し込んで回すことにより、フック48と係止片90の係合を解除できるようになっている。
(不正防止装置6)
不正防止装置6は、下扉40の不正開放による内部装置へのゴト行為を防止するためのものであり、下扉40と筐体1との隙間からの異物進入を阻止するための筐体不正防止板50及び下扉不正防止板60、下扉40が開けられたことを検知して遊技不能状態にするための開閉検知装置70を有している。
筐体不正防止板50は、図1又は図2に示すように、側板16の開口下部14側の内側に、ほぼ底板15から中板12までにわたって設けられた長尺の板部材である。そして、図3乃至図5に示すように、側板16の内面から正面に沿って設けられた固定板52と、固定板52の先端から正面側に向かって、側板16の正面よりも手前に突出する遮蔽板51を有している。固定板52は、筐体不正防止板50を側板16に固定するためのものであり、遮蔽板51は、下扉40が僅かに開いた場合に、側板16と下扉40の側面板40Aの背面との間の隙間を塞ぐためのものである。
(下扉不正防止板60)
下扉不正防止板60は、図2に示すように、下扉40の側面板40Aの内側に、ほぼ下扉40の高さにわたって設けられた長尺のアングル材であり、錠前44を下扉40に固定するための固定部材を利用して下扉40に取り付けられているものである。そして、下扉不正防止板60は、図3乃至5に示すように、下扉40の背面側に向かって突出する返し板61を有している。この返し板61は、下扉40を閉めたときに、前記遮蔽板51よりも内側に位置するよう設けられており、下扉40を閉じた場合(図3参照)、及び下扉40が僅かに開いた場合(図4参照)に、遮蔽板51と重複する突出長さを有している。そして、下扉40が僅かに開いた場合に、遮蔽板51と下扉40の側面板40Aの背面との間の隙間から筐体内部に針金などを挿入し難くしているものである。
(開閉検知装置70)
開閉検知装置70は、下扉40の開閉を検知するとともに、下扉40が開放している場合には、遊技や、設定変更等遊技に関する操作を行うことができないようにするためのものである。具体的には、開閉検知装置70は、図1又は図2に示すように、筐体1の中板12の下方に設けられたリミットスイッチ71と、下扉40の側面板40Aの内側に設けられ、背面側に突出する突出片74により構成されている。
突出片74は、図3乃至図5に示すように、前記下扉不正防止板60及び錠前44を固定する固定部材に取り付けられた短尺の板部材であり、突出側端部には、突出方向と直角に折れ曲がり前記接触部72と当接可能な押圧片73を有している。そして、下扉40を閉じたときには、前記押圧片73が前記接触部72を押圧してリミットスイッチ71をONにし、下扉40を開いたときには、押圧片73と接触部72とが離れてリミットスイッチ71をOFFとするように形成されている。
(不正防止装置6による不正防止)
次に、上記構成を有する不正防止装置6による不正防止について述べる。
ここで、スロットマシンSの制御装置は、図7に示すように、メイン基板と、メイン基板からの諸信号を受けて作動するサブ基板とから成り、メイン基板は、前記リミットスイッチ71の他、ベットスイッチ41A、精算スイッチ41B、スタートスイッチ41C、ストップスイッチ41D、及びメダル投入口42の下方に設けられたメダルセンサからの出力信号を入力するようになっている。そして、これらの信号に基づき、ホッパーユニット5やリールユニット20や、メダルセレクターのキャンセル装置などの作動を制御する。また、サブ基板は、ランプ(飾り部33)などの演出表示部の作動を制御するようになっている。
一方、リミットスイッチ71がOFFの場合、すなわち下扉40が開いている場合には、上述したスロットマシンSの作動を行わないようにしている。すなわち、各操作スイッチの操作信号を無効あるいは取り消しにして、遊技を行うことができないようにする。具体的には、メダルを投入してもメダルセレクターのキャンセル装置でキャンセルされ、スタートスイッチ41Cを操作しても回転リール23が回転しないようになる。また、特に図示しないが、例えばスロットマシンSの設定変更を行うための設定変更ボタンの操作も、特別な操作手順(例えば設定変更用の鍵を所定の鍵穴に差し込んでロック解除)を踏まない限り、有効化しない。
このように、開閉検知装置70は、下扉40の開閉を検知するとともに、扉が開いたままの状態では、遊技や遊技の設定変更などを行えないようにしているのである。
そこで、本実施の形態においては、前記したように、筐体不正防止板50及び下扉不正防止板60により、側板16と下扉40との僅かな隙間を塞ぎ、たとえ開扉状態でリミットスイッチ71がONの場合であっても、隙間から異物を挿入させることができないようにしている。
そして、下扉40を僅かに開けたときには、図4に示すように、接触部72は閉扉時よりは正面側に突出しているものの、押圧片73と当接したままである。またリミットスイッチ71は、依然スイッチON状態である。このとき、側板16の正面と側面板40Aの背面部との間には、物を挿入できる程度の隙間が生じているが、この隙間を遮蔽板51が内側から塞ぎ、さらに遮蔽板51と重なるように返し板61が内側に位置している。つまり、隙間から筐体内部に通ずる空間はクランク状に折れ曲がり、棒状の異物を差し込んでも、容易に筐体内部には到達しないようになっている。
このように、遮蔽板51及び返し板61は、少なくともリミットスイッチ71がON状態である間は重なり合って側板16と下扉40の隙間を塞ぎ、リミットスイッチ71がOFFとなって遊技不能になってから重複が解消されるように形成されている。従って、リミットスイッチ71がONのときに隙間から異物を挿入することはできず、異物を挿入できるまで扉を開いたときには、すでに遊技を行うことも設定変更を行うこともできないようになっているものである。
ところで、本実施の形態においては、上扉30は下扉40を開かないと解錠できないように形成されていることから、下扉40に対応して不正防止装置6を設けたが、前扉3が一枚扉に形成されている場合には、筐体不正防止板50を側板16の底板16から天板17にわたって形成し、この筐体不正防止板50と重なり合うように前扉不正防止板を設けるようにすればよい。この場合、筐体不正防止板50及び前扉不正防止板は、筐体1及び前扉3の反ヒンジ側だけでなく、筐体1の天板17と前扉3の背面上端部との隙間や、底板15と前扉3の背面下端部との隙間を遮蔽することができるように取り付けてもよいものである。
なお、本発明は、スロットマシン以外の遊技機にも利用することができるのは言うまでもない。
2 交換ユニット 3 前扉
4 電源ユニット 5 ホッパーユニット
6 不正防止装置
10 固定装置 11 開口部
12 中板 13 開口上部
14 開口下部 15 底板
16 側板 19 筐体ヒンジ(軸支部)
20 リールユニット 21 支持体
23 回転リール 24 基板ユニット(制御装置)
25 支持体ヒンジ
30 上扉 31 図柄表示窓
32 表示部 33 飾り部
34 垂下片 35 スピーカ
36 上扉係合部 37 ロック機構
38 フック 39 解錠つまみ
40 下扉 41 操作部
42 メダル投入口 43 メダル受け皿
44 鍵 45 メダルセレクター
46 下扉係合部 47 ロック機構
48 フック
50 筐体側不正防止板 51 遮蔽板(筐体突出板)
52 固定板
60 下扉側不正防止板 61 返し板(前扉突出板)
70 開閉検知装置 71 リミットスイッチ
72 接触部 73 押圧片
74 突出片
90 係止片
Claims (1)
- 正面に開口部を有する筐体と、
前記筐体に軸支部を介して回動自在に取り付けられ、前記開口部を正面側から閉塞する前扉と、
前記筐体内部に収納固定され、遊技機の作動を制御する制御装置とを少なくとも備える遊技機において、
前記筐体内部に、前記前扉の裏面が前記筐体の正面から予め定められた距離だけ隔離した場合に前扉の開放を検知する開閉検知装置を設け、
前記前扉の少なくとも反軸支部側には、長辺の全長が前扉裏面の一辺とほぼ同等の長さを有するとともに、長辺の一端部が前扉裏面端部から前扉の背面側に突出する前扉突出板を設け、
前記筐体の少なくとも反軸支部側には、長辺の全長が前記前扉突出板とほぼ同等の長さを有するとともに、長辺の一端部が筐体開口部の端部から正面側に向かって突出し、閉扉時に、前記前扉突出板に沿って前扉突出板の筐体内側又は筐体外側に並列配置されるよう形成された筐体突出板を設け、
前記前扉突出板及び筐体突出板は、少なくとも前記開閉検知装置が開放を検知できるのに十分な距離だけ前扉が移動するまで双方の突出部分が並列した状態を保つことができる突出幅を有し、少なくとも前記開閉検知装置が前扉の開放を検知するまで前記筐体正面と前記前扉背面との間の前後方向の隙間を遮蔽可能に形成され、
前記制御装置は、前記開閉検知装置が前記前扉の開放を検知している場合には、遊技又は遊技に関する設定の変更その他の遊技機の作動を停止可能に形成されていることを特徴とする遊技機。
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