JP2006189612A - バリア膜形成用材料及びそれを用いたパターン形成方法 - Google Patents

バリア膜形成用材料及びそれを用いたパターン形成方法 Download PDF

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Abstract

【課題】浸漬リソグラフィにおいて、レジスト膜上に形成されるバリア膜のバリア性を向上して、良好な形状を有する微細パターンを形成できるようにする。
【解決手段】基板の上にレジスト膜102を形成し、続いて、形成したレジスト膜102の上に、フラーレンを含むバリア膜103を形成する。その後、バリア膜103の上に液体104を配した状態で、バリア膜103を介してレジスト膜102に露光光105を選択的に照射することによりパターン露光を行なう。続いて、バリア膜102を除去した後、パターン露光が行なわれたレジスト膜102に対して現像を行なうことにより、良好な形状を有するレジストパターン102aを形成する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、半導体装置の製造プロセス等において用いられ、レジスト膜の上に形成されるバリア膜形成用材料及びそれを用いたパターン形成方法に関する。
半導体集積回路の大集積化及び半導体素子のダウンサイジングに伴って、リソグラフィ技術の開発の加速が望まれている。現在のところ、露光光としては、水銀ランプ、KrFエキシマレーザ又はArFエキシマレーザ等を用いる光リソグラフィによりパターン形成が行なわれている。さらに、より短波長の157nmの波長を持つF2 レーザの使用も検討されているが、露光装置及びレジスト材料における課題が未だ多く残されているため、より短波長の露光光を用いる光リソグラフィの実用化の時期は未だ先になっている。
このような状況から、最近従来の露光光を用いてパターンの一層の微細化を進めるべく、液浸リソグラフィ(immersion lithography)法が提案されている(非特許文献1を参照。)。この液浸リソグラフィ法によれば、露光装置内における投影レンズとウエハ上のレジスト膜との間の領域が屈折率がn(n>1)である液体で満たされることになるため、露光装置のNA(開口数)の値がn・NAとなって、レジスト膜の解像性が向上する。
また、レジスト膜の上に配する液体の屈折率を高めるために、液体に酸性溶液を用いる方法も提案されている(例えば、非特許文献2を参照。)
以下、従来の液浸リソグラフィを用いたパターン形成方法について図5(a)〜図5(d)、図6(a)及び図6(b)を参照しながら説明する。
まず、以下の組成を有するポジ型の化学増幅型レジスト材料を準備する。
ポリ((ノルボルネン−5−メチレン-t-ブチルカルボキシレート)(50mol%)−(無水マレイン酸)(50mol%))(ベースポリマー)…………………………………………………2g
トリフェニルスルフォニウムトリフルオロメタンスルフォン酸(酸発生剤)…………………………………………………………………………………………………………0.04g
トリエタノールアミン(クエンチャー)………………………………………0.002g
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(溶媒)……………………20g
次に、図5(a)に示すように、基板1の上に前記の化学増幅型レジスト材料を塗布して、0.35μmの厚さを持つレジスト膜2を形成する。
次に、図5(b)に示すように、例えばスピン塗布法により、レジスト膜102の上に以下の組成を有するバリア膜形成用材料からバリア膜3を成膜する。
ポリビニールヘキサフルオロイソプロピルアルコール(ベースポリマー)…………1g
n−ブチルアルコール(溶媒)…………………………………………………………20g
次に、図5(c)に示すように、成膜されたバリア膜3をホットプレートにより120℃の温度下で90秒間加熱する。
次に、図5(d)に示すように、レジスト膜2の上に液体(水)4を配して、波長が193nmで、NAが0.68であるArFエキシマレーザよりなる露光光5をマスク6を介してレジスト膜2に照射してパターン露光を行なう。
次に、図6(a)に示すように、パターン露光が行なわれたレジスト膜2に対して、ホットプレートにより105℃の温度下で60秒間加熱した後、濃度が2.38wt%のテトラメチルアンモニウムハイドロキサイド現像液により現像を行なうと、図6(b)に示すように、レジスト膜2の未露光部よりなり0.09μmのライン幅を有するレジストパターン2aを得ることができる。
M. Switkes and M. Rothschild, "Immersion lithography at 157 nm", J. Vac. Sci. Technol., Vol.B19, P.2353 (2001) B. W. Smith, A. Bourov, Y. Fan, L. Zavyalova, N. Lafferty, F. Cropanese, "Approaching the numerical aperture of water-Immersion lithography at 193nm", Proc. SPIE, Vol.5377,P.273 (2004) 特許公報第2860399号公報
しかしながら、図6(b)に示すように、前記従来のパターン形成方法により得られるレジストパターン2aのパターン形状は不良であった。
本願発明者らは、液浸リソグラフィにより得られるレジストパターンの形状が不良となる原因を種々検討した結果、以下のような結論を得ている。すなわち、液浸リソグラフィにおいては、液体4とレジスト膜2とが接触することによるレジストの性能劣化を防止するために、レジスト膜2と液体4との間にバリア膜3が設けられる。ところが、このバリア膜3の液体4に対するバリア性が十分ではないことから、パターン形状が不良となるというものである。レジストの性能劣化は、レジストの成分である酸発生剤又はクエンチャー等の液体4中への溶出や、液体4のレジスト膜2への浸透等に起因する。
このような、形状が不良なレジストパターン2aを用いて被処理膜に対してエッチングを行なうと、被処理膜から得られるパターンの形状も不良になってしまうため、半導体装置の製造プロセスにおける生産性及び歩留まりが低下してしまうという問題が発生する。
本発明は、前記従来の問題に鑑み、液浸リソグラフィにおいて、レジスト膜上に設けられるバリア膜におけるバリア性(耐浸透性又は耐溶出性)を向上して、良好な形状を有する微細パターンを得られるようにすることを目的とする。
本願発明者らは、前述した検討結果から、バリア膜にフラーレンを添加することにより、レジスト膜と液体との間に設けるバリア膜のバリア性が向上するという知見を得ている。これは、いわゆるナノパーティクルと呼ばれるフラーレンを構成する炭素同士の結合の形状により、液体がバリア膜へ浸透すること又はレジスト成分の液体への溶出を防止するためと考えられる。
ここで、フラーレンとは、黒鉛中の炭素と同一の種類(炭素同素体)であって、60個以上の炭素原子が互いに強く結合して、球状又はチューブ状に閉じたネットワーク構造を形成する炭素分子である。代表的なフラーレンとしてはC60が挙げられる。C60フラーレンは、サッカーボール状の球形分子で、その直径は約0.7nmである。
本発明では、フラーレンの炭素骨格に由来する疎水性を利用して、液体のレジスト膜への浸透を防ぐことができる。また、同時に、レジストに含まれる酸発生剤等が液体中へ溶出することを防ぐことができる。一般に、液浸リソグラフィで用いられるバリア膜は、炭素(C)が直鎖状に連なったポリマーからなり、現像液には溶けるものの液体には溶けないような平衡関係を保った水素イオン指数(pH)を示す膜である。このようなバリア膜に、フラーレンからなる超微粒子を混入させることにより、フラーレン自体が持つ疎水性をバリア膜に付与することができる。前述したように、フラーレンは極めて微小な粒子であると共に疎水性が高いため、バリア膜の骨格を構成する直鎖ポリマーの間に入り込む。さらに、フラーレン自体は微小な球形構造を持つため、バリア膜を構成するポリマーの置換基とは積極的な化学相互作用が起きにくいので、比較的に均一な状態でバリア膜中に分散する。その結果、偏りなくバリア膜の全体にわたって疎水性を向上させることが可能となる。また、フラーレンはバリア膜中に均一に分散し、バリア膜の構成分子と化学的な相互作用が小さいことから、成膜されたバリア膜を除去する際にも、該バリア膜の除去性が劣化することはない。
本発明に係るバリア膜形成用材料は、上記の知見に基づいてなされ、レジスト膜の上に液体を配してレジスト膜を露光する際に、レジスト膜と液体との間にバリア膜を形成するためのバリア膜形成用材料を対象とし、フラーレンを含むことを特徴とする。
本発明のバリア膜形成用材料によると、疎水性を持つフラーレンは直鎖ポリマーを含むバリア膜中に均一に分散するため、バリア膜の疎水性を膜の全体にわたって向上させることができる。その結果、液体のレジスト膜中への浸透及びレジスト成分の液体中への溶出が防止されるので、レジスト膜の所期の特性が維持されて、レジスト膜から良好な形状を有する微細パターンを得ることができる。
本発明のバリア膜形成用材料において、フラーレンにはC60又はC60の誘導体を用いることができる。
また、本発明のバリア膜形成用材料において、フラーレンにはC70又はC70の誘導体を用いることができる。
また、本発明のバリア膜形成用材料において、フラーレンには、チューブ状フラーレン又はチューブ状フラーレンの誘導体を用いることができる。
この場合に、フラーレンの誘導体として、ヒドロキシ基、カルボン酸基又はスルフォン酸基等を有している構成が挙げられる。これらの誘導体は親水基を有しているため、バリア膜の除去性がより向上する。
フラーレンの添加量は、バリア膜を構成するポリマーに対して0.1wt%以上且つ30wt%以下程度とすることが好ましい。但し、本発明はこの範囲に限定されない。バリア膜を構成するポリマーに対して1wt%以上且つ10wt%以下が好ましい場合がある。
本発明に係る第1のパターン形成方法は、基板の上にレジスト膜を形成する工程と、レジスト膜の上にフラーレンを含むバリア膜を形成する工程と、バリア膜の上に液浸溶液を配した状態で、バリア膜を介してレジスト膜に露光光を選択的に照射することによりパターン露光を行なう工程と、バリア膜を除去する工程と、バリア膜を除去した後、パターン露光が行なわれたレジスト膜に対して現像を行なうことにより、レジスト膜からレジストパターンを形成する工程とを備えていることを特徴とする。
第1のパターン形成方法によると、レジスト膜の上にフラーレンを含むバリア膜を形成するため、フラーレンを含むバリア膜は疎水性が膜中で均一に向上する。その結果、液体のレジスト膜中への浸透及びレジスト成分の液体中への溶出が防止されるので、レジスト膜の所期の特性が維持されて、レジスト膜から良好な形状を有する微細パターンを得ることができる。
本発明に係る第2のパターン形成方法は、基板の上にレジスト膜を形成する工程と、レジスト膜の上にフラーレンを含むバリア膜を形成する工程と、バリア膜の上に液浸溶液を配した状態で、バリア膜を介してレジスト膜に露光光を選択的に照射することによりパターン露光を行なう工程と、パターン露光が行なわれたレジスト膜に対して現像を行なって、バリア膜を除去すると共にレジスト膜からレジストパターンを形成する工程とを備えていることを特徴とする。
第2のパターン形成方法によると、レジスト膜の上にフラーレンを含むバリア膜を形成するため、フラーレンを含むバリア膜は疎水性が膜中で均一に向上する。その結果、液体のレジスト膜中への浸透及びレジスト成分の液体中への溶出が防止されるので、レジスト膜の所期の特性が維持されて、レジスト膜から良好な形状を有する微細パターンを得ることができる。
このように、本発明に係るバリア膜は、現像前に除去しても又は現像時に除去しても良く、いずれにおいてもそれぞれに利点がある。まず、第1のパターン形成方法のように、現像前にバリア膜を除去すると、その後の現像工程をスムーズに行なうことができる。また、第2のパターン形成方法のように、バリア膜をレジスト膜の現像時に除去すると、レジスト膜の溶解特性をコントロールして向上させることができるという利点がある。具体的には、現像時にバリア膜をも同時に除去すると、レジスト膜の溶解特性をある程度は制御することが可能となる。
ここで、レジスト膜の溶解特性について図7を参照しながら説明する。一般に、溶解特性に優れるとされる場合は、露光量がある閾値(図7の閾値領域)を越えるとに、急激に溶解速度が向上するような場合である(図7の破線グラフA)。露光量に対する溶解速度が急激に変化すればする程、レジスト膜における露光部と未露光部との間で溶解性の差を出しやすくなるため、良好なパターン形成を行ないやすくなる。従って、現像時にバリア膜を除去する場合は、バリア膜を除去する必要がある分だけ、溶解速度が全体に低下するので、図7に示す円Cで囲んだ領域の溶解速度をより平坦なグラフにすることができる。その結果、実際のレジスト膜の溶解特性がグラフBで示すような場合において、露光量が少ない場合の溶解速度を、その少ない露光量にある程度のばらつきがあったとしても、遅い溶解速度で比較的に均等な状態となるように調整することができる。すなわち、レジスト膜の露光部と未露光部との間で溶解性の差が出やすくなるため、良好なパターン形状を得やすくなる。
第1のパターン形成方法において、バリア膜を除去する水溶液には、該バリア膜を溶解する水素イオン指数(pH)を持つ水溶液を用いればよい。例えば、現像液又は希釈現像液等を用いることができる。希釈現像液の希釈の程度は、通常の現像液である濃度2.38%のテトラメチルアンモニウムハイドロキサイド水溶液よりも濃度が低ければよく、例えば0.001%以上で且つ2%以下であることが好ましい。但し、本発明はこの濃度範囲に限定されない。
第1又は第2のパターン形成方法は、パターン露光を行なう工程の前に、形成されたバリア膜に対して加熱処理を行なう工程をさらに備えていることが好ましい。このようにすると、バリア膜の緻密性が増すため、露光時にその上に配される液体に対してより難溶性が増す。なお、バリア膜の緻密性を過度に増大させることは、該バリア膜を溶解して除去することが困難となるため、適当な温度範囲で加熱する必要がある。例えば、100℃以上且つ150℃以下が好ましい。但し、本発明はこの温度範囲には限られない。
第1又は第2のパターン形成方法において、液体には水又は酸性溶液を用いることができる。
この場合に、酸性溶液には硫酸セシウム水溶液又はリン酸水溶液を用いることができる。
第1又は第2のパターン形成方法において、露光光には、KrFエキシマレーザ光、Xe2 レーザ光、ArFエキシマレーザ光、F2 レーザ光、KrArレーザ光又はAr2 レーザ光を用いることができる。
なお、フラーレンをレジスト中に含有させて、レジストの炭素濃度を増大させることにより、エッチング耐性を向上させる方法が提案されている。(例えば、特許文献1を参照。)このような、レジスト材料自体にフラーレンを添加する方法では、レジスト自体の性能が阻害されるため、レジストの感度やコントラストの低下が懸念される。これに対し、本発明においては、バリア膜の液体に対するバリア性のみを向上させることから、レジストの感度やコントラストの低下の懸念なくパターン形成を行なうことができる。
本発明に係るバリア膜形成用材料又はそれを用いたパターン形成方法によると、レジスト膜と液体との間に形成するバリア膜形成用材料にフラーレンを添加することにより、バリア膜のバリア性が向上するため、バリア膜を形成されたレジスト膜から良好な形状を有する微細パターンを得ることができる。
(第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態に係るパターン形成方法について図1(a)〜図1(d)及び図2(a)〜図2(c)を参照しながら説明する。
まず、以下の組成を有するポジ型の化学増幅型レジスト材料を準備する。
ポリ((ノルボルネン−5−メチレン-t-ブチルカルボキシレート)(50mol%)−(無水マレイン酸)(50mol%))(ベースポリマー)…………………………………………………2g
トリフェニルスルフォニウムトリフルオロメタンスルフォン酸(酸発生剤)…………………………………………………………………………………………………………0.04g
トリエタノールアミン(クエンチャー)………………………………………0.002g
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(溶媒)……………………20g
次に、図1(a)に示すように、基板101の上に前記の化学増幅型レジスト材料を塗布して、0.35μmの厚さを持つレジスト膜102を形成する。
次に、図1(b)に示すように、例えばスピン塗布法により、レジスト膜102の上に以下の組成を有するバリア膜形成用材料から、厚さが0.07μmのバリア膜103を成膜する。
ポリビニールヘキサフルオロイソプロピルアルコール(ベースポリマー)…………1g
60(フラーレン:添加剤)…………………………………………………………0.2g
n−ブチルアルコール(溶媒)…………………………………………………………20g
次に、図1(c)に示すように、成膜されたバリア膜103をホットプレートにより120℃の温度下で90秒間加熱して、バリア膜103の緻密性を向上させる。
次に、図1(d)に示すように、バリア膜103と投影レンズ106との間に、例えばパドル(液盛り)法により水よりなる液体104を配して、NAが0.68であるArFエキシマレーザ光であって、マスク(図示せず)を透過した露光光105をバリア膜103を介してレジスト膜102に照射してパターン露光を行なう。
次に、図2(a)に示すように、パターン露光が行なわれたレジスト膜102に対して、ホットプレートにより105℃の温度下で60秒間加熱する(露光後ベーク)。
次に、図2(b)に示すように、例えば濃度が0.005wt%のテトラメチルアンモニウムハイドロキサイド水溶液(アルカリ性希釈現像液)によりバリア膜103を除去した後、ベークされたレジスト膜102に対して、濃度が2.38wt%のテトラメチルアンモニウムハイドロキサイド現像液により現像を行なうと、図2(c)に示すように、レジスト膜102の未露光部よりなり、0.09μmのライン幅で良好な形状を有するレジストパターン102aを得ることができる。
このように、第1の実施形態によると、図1(d)に示す露光工程において、レジスト膜102の上に形成されたバリア膜103にはフラーレン(C60)を添加しているため、フラーレンが添加されたバリア膜103は膜の全体にわたってその疎水性が向上して、液体104のレジスト膜102への浸透及びレジスト成分の液体104への溶出を防止する。その結果、レジスト膜102の所期の特性が維持されて、良好な形状を持つレジストパターン102aを形成することができる。
(第2の実施形態)
以下、本発明の第2の実施形態に係るパターン形成方法について図3(a)〜図3(d)、図4(a)及び図4(b)を参照しながら説明する。
まず、以下の組成を有するポジ型の化学増幅型レジスト材料を準備する。
ポリ((ノルボルネン−5−メチレン-t-ブチルカルボキシレート)(50mol%)−(無水マレイン酸)(50mol%))(ベースポリマー)…………………………………………………2g
トリフェニルスルフォニウムトリフルオロメタンスルフォン酸(酸発生剤)…………………………………………………………………………………………………………0.04g
トリエタノールアミン(クエンチャー)………………………………………0.002g
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(溶媒)……………………20g
次に、図3(a)に示すように、基板201の上に前記の化学増幅型レジスト材料を塗布して、0.35μmの厚さを持つレジスト膜202を形成する。
次に、図3(b)に示すように、例えばスピン塗布法により、レジスト膜202の上に以下の組成を有するバリア膜形成用材料から、厚さが0.03μmのバリア膜203を成膜する。
ポリビニールヘキサフルオロイソプロピルアルコール(ベースポリマー)…………1g
70(フラーレン:添加剤)…………………………………………………………0.3g
n−ブチルアルコール(溶媒)…………………………………………………………20g
次に、図3(c)に示すように、成膜されたバリア膜203をホットプレートにより110℃の温度下で60秒間加熱して、バリア膜203の緻密性を向上させる。
次に、図3(d)に示すように、加熱処理されたバリア膜203と、投影レンズ206との間に、例えばパドル(液盛り)法により水よりなる液体204を配して、NAが0.68であるArFエキシマレーザ光であって、マスク(図示せず)を透過した露光光205をバリア膜203を介してレジスト膜202に照射してパターン露光を行なう。
次に、図4(a)に示すように、パターン露光が行なわれたレジスト膜202に対して、ホットプレートにより105℃の温度下で60秒間加熱する(露光後ベーク)。
次に、ベークされたレジスト膜202に対して、濃度が2.38wt%のテトラメチルアンモニウムハイドロキサイド現像液によりバリア膜203を除去すると共にさらに現像を行なうと、図4(b)に示すように、レジスト膜202の未露光部よりなり、0.09μmのライン幅で良好な形状を有するレジストパターン202aを得ることができる。
このように、第2の実施形態によると、図3(d)に示す露光工程において、レジスト膜202の上に形成されたバリア膜203にはフラーレン(C70)を添加しているため、フラーレンが添加されたバリア膜203は膜の全体にわたってその疎水性が向上して、液体204のレジスト膜202への浸透及びレジスト成分の液体204への溶出を防止する。その結果、レジスト膜202の所期の特性が維持されて、良好な形状を持つレジストパターン202aを形成することができる。
なお、バリア膜に添加するフラーレンは、第1の実施形態においてはC60を用い、第2の実施形態においてはC70を用いたが、C60とC70とを混合してもよい。
また、C60又はC70の誘導体を用いてもよく、また、チューブ状のフラーレン又はその誘導体をバリア膜に添加してもよい。この場合の誘導体には、ヒドロキシ基、カルボン酸基又はスルフォン酸基等を用いることができる。
また、第1又は第2の実施形態において、バリア膜は0.03μm〜0.07μm程度の膜厚には限られず、その下限値はレジスト膜中の成分が液体に溶出すること又は該液体がレジスト膜中に浸透することを防止できる程度の膜厚であり、また、その上限値は露光光の透過を妨げず且つ容易に除去できる程度の膜厚である。ところで、第1又は第2の実施形態においては、各バリア膜に対して膜質を緻密にする加熱処理を行なったが、バリア膜に対する加熱処理は必ずしも行なう必要はなく、成膜するバリア膜の組成又はバリア膜の膜厚等により適宜行なえばよい。
また、各実施形態においては、液浸リソグラフィ用の液体を酸性として屈折率を高めるために硫酸セシウム(Cs2SO4)又はリン酸(H3PO4)を添加してもよい。また、液体には界面活性剤を添加してもよい。
また、第1又は第2の各実施形態において、露光光にArFエキシマレーザ光を用いたが、これに限られず、露光光として、KrFエキシマレーザ光、Xe2 レーザ光、F2 レーザ光、KrArレーザ光又はAr2 レーザ光を用いることができる。
また、各実施形態においては、バリア膜の上に液体を配する方法にパドル法を用いたが、これには限られず、例えば基板ごと液体に漬けるディップ法等を用いてもよい。
また、各実施形態においては、レジスト膜にポジ型の化学増幅型レジストを用いたが、ネガ型の化学増幅型レジストに対しても本発明は適用可能である。また、化学増幅型レジストに限られず、通常のレジストに対しても適用可能である。
本発明に係るバリア膜形成用材料又はそれを用いたパターン形成方法は、バリア膜のバリア性を向上でき、良好な形状を有する微細パターンを得ることができるという効果を有し、半導体装置の製造プロセスにおいて用いられる微細なパターン形成等に有用である。
(a) 〜(d) は本発明の第1の実施形態に係るパターン形成方法の各工程を示す断面図である。 (a) 〜(c) は本発明の第1の実施形態に係るパターン形成方法の各工程を示す断面図である。 (a) 〜(d) は本発明の第2の実施形態に係るパターン形成方法の各工程を示す断面図である。 (a) 及び(b) は本発明の第2の実施形態に係るパターン形成方法の各工程を示す断面図である。 (a) 〜(d) は従来のパターン形成方法の各工程を示す断面図である。 (a) 及び(b) は従来のパターン形成方法の各工程を示す断面図である。 本発明のパターン形成方法を用いたレジストの溶解性の制御を説明するグラフである。
符号の説明
101 基板
102 レジスト膜
102a レジストパターン
103 バリア膜
104 液体
105 露光光
106 投影レンズ
201 基板
202 レジスト膜
202a レジストパターン
203 バリア膜
204 液体
205 露光光
206 投影レンズ

Claims (13)

  1. レジスト膜の上に液体を配して前記レジスト膜を露光する際に、前記レジスト膜と前記液体との間にバリア膜を形成するためのバリア膜形成用材料であって、
    フラーレンを含むことを特徴とするバリア膜形成用材料。
  2. 前記フラーレンは、C60又はC60の誘導体であることを特徴とする請求項1に記載のバリア膜形成用材料。
  3. 前記フラーレンは、C70又はC70の誘導体であることを特徴とする請求項1に記載のバリア膜形成用材料。
  4. 前記フラーレンは、チューブ状フラーレン又はチューブ状フラーレンの誘導体であることを特徴とする請求項1に記載のバリア膜形成用材料。
  5. 基板の上にレジスト膜を形成する工程と、
    前記レジスト膜の上に、フラーレンを含むバリア膜を形成する工程と、
    前記バリア膜の上に液浸溶液を配した状態で、前記バリア膜を介して前記レジスト膜に露光光を選択的に照射することによりパターン露光を行なう工程と、
    前記バリア膜を除去する工程と、
    前記バリア膜を除去した後、パターン露光が行なわれた前記レジスト膜に対して現像を行なうことにより、前記レジスト膜からレジストパターンを形成する工程とを備えていることを特徴とするパターン形成方法。
  6. 基板の上にレジスト膜を形成する工程と、
    前記レジスト膜の上に、フラーレンを含むバリア膜を形成する工程と、
    前記バリア膜の上に液浸溶液を配した状態で、前記バリア膜を介して前記レジスト膜に露光光を選択的に照射することによりパターン露光を行なう工程と、
    パターン露光が行なわれた前記レジスト膜に対して現像を行なって、前記バリア膜を除去すると共に前記レジスト膜からレジストパターンを形成する工程とを備えていることを特徴とするパターン形成方法。
  7. 前記パターン露光を行なう工程の前に、成膜された前記バリア膜に対して加熱処理を行なう工程をさらに備えていることを特徴とする請求項5又は6に記載のパターン形成方法。
  8. 前記フラーレンは、C60又はC60の誘導体であることを特徴とする請求項5又は6に記載のパターン形成方法。
  9. 前記フラーレンは、C70又はC70の誘導体であることを特徴とする請求項5又は6に記載のパターン形成方法。
  10. 前記フラーレンは、チューブ状フラーレン又はチューブ状フラーレンの誘導体であることを特徴とする請求項5又は6に記載のパターン形成方法。
  11. 前記液体は、水又は酸性溶液であることを特徴とする特許請求項5又は6に記載のパターン形成方法。
  12. 前記酸性溶液は、硫酸セシウム水溶液又はリン酸水溶液であることを特徴とする請求項11に記載のパターン形成方法。
  13. 前記露光光は、KrFエキシマレーザ光、Xe2 レーザ光、ArFエキシマレーザ光、F2 レーザ光、KrArレーザ光又はAr2 レーザ光によることを特徴とする請求項5又は6に記載のパターン形成方法。
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