JP4594174B2 - バリア膜形成用材料及びそれを用いたパターン形成方法 - Google Patents

バリア膜形成用材料及びそれを用いたパターン形成方法 Download PDF

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Description

本発明は、半導体装置の製造プロセス等において用いられる、液浸リソグラフィ用のレジスト膜の上に形成されるバリア膜形成用材料及びそれを用いたパターン形成方法に関する。
半導体集積回路の大集積化及び半導体素子のダウンサイジングに伴って、リソグラフィ技術の開発の加速が望まれている。現在のところ、露光光としては、水銀ランプ、KrFエキシマレーザ又はArFエキシマレーザ等を用いる光リソグラフィによりパターン形成が行なわれている。これと共に、より短波長の157nmの波長を持つF2 レーザの使用も検討されているが、露光装置及びレジスト材料における課題が未だ多く残されているため、より短波長の露光光を用いる光リソグラフィの実用化の時期は未だ先になっている。
このような状況から、最近従来の露光光を用いてパターンの一層の微細化を進めるべく、液浸リソグラフィ(immersion lithography)法が提案されている(例えば、非特許文献1を参照。)。
この液浸リソグラフィ法によると、露光装置内における投影レンズとウエハ上のレジスト膜との間の領域が屈折率がn(n>1)である液体で満たされることになるため、露光装置のNA(開口数)の値がn・NAとなるので、レジスト膜の解像性が向上する。
また、近年、液浸リソグラフィ法において、屈折率をさらに高めるべく、液浸露光用の液体に酸性溶液を用いる提案もなされている(例えば、非特許文献2を参照。)。
以下、従来の液浸リソグラフィを用いたパターン形成方法について図5(a)〜図5(d)、図6(a)及び図6(b)を参照しながら説明する。
まず、以下の組成を有するポジ型の化学増幅型レジスト材料を準備する。
ポリ((ノルボルネン−5−メチレン-t-ブチルカルボキシレート)(50mol%)−(無水マレイン酸)(50mol%))(ベースポリマー)…………………………………………………2g
トリフェニルスルフォニウムトリフルオロメタンスルフォン酸(酸発生剤)
……………………………………………………………………………………………0.04g
トリエタノールアミン(クエンチャー)………………………………………0.002g
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(溶媒)……………………20g
次に、図5(a)に示すように、基板1の上に前記の化学増幅型レジスト材料を塗布して、0.35μmの厚さを持つレジスト膜2を形成する。
次に、図5(b)に示すように、例えばスピン塗布法により、レジスト膜2の上に以下の組成を有するバリア膜形成用材料から、厚さが0.03μmのバリア膜3を成膜する。
ポリビニールヘキサフルオロイソプロピルアルコール(ベースポリマー)…………1g
n−ブチルアルコール(溶媒)…………………………………………………………20g
次に、図5(c)に示すように、成膜されたバリア膜3をホットプレートにより120℃の温度下で90秒間加熱する。
次に、図5(d)に示すように、バリア膜3の上に、水よりなる液浸露光用の液体4を配して、NAが0.68であるArFエキシマレーザよりなりマスク6を透過した露光光5を液体4及びバリア膜3を介してレジスト膜2に照射して、パターン露光を行なう。
次に、図6(a)に示すように、パターン露光が行なわれたレジスト膜2に対して、ホットプレートにより105℃の温度下で60秒間加熱した後、濃度が2.38wt%のテトラメチルアンモニウムハイドロキサイド現像液により現像を行なうと、図6(b)に示すように、レジスト膜2の未露光部よりなり0.09μmのライン幅を有するレジストパターン2aを得られる。
M. Switkes and M. Rothschild, "Immersion lithography at 157 nm", J. Vac. Sci. Technol., Vol.B19, p.2353 (2001) B. W. Smith, A. Bourov, Y. Fan, L. Zavyalova, N. Lafferty, F. Cropanese, "Approaching the numerical aperture of water - Immersion lithography at 193nm", Proc. SPIE, Vol.5377, p.273 (2004)
ところが、図6(b)に示すように、前記従来のパターン形成方法により得られるレジストパターン2aのパターン形状は不良であった。また、レジスト膜2の残渣2bもみられた。
本願発明者らは、液浸リソグラフィにより得られるレジストパターン2aの形状が不良となり、また残渣2bができる原因を種々検討した結果、バリア膜3を現像時に除去する際に、該バリア膜3の溶解性が不十分であるとの結論に達している。
このように、形状不良及び残渣が生じたレジストパターンを用いて被処理膜に対してエッチングを行なうと、被処理膜から得られるパターンの形状も不良になってしまうため、半導体装置の製造プロセスにおける生産性及び歩留まりが低下してしまうという問題が発生する。
前記従来の問題に鑑み、本発明は、液浸リソグラフィに用いる液体とレジスト膜との間に設けられ、該レジスト膜を液体から保護するバリア膜の除去を容易にして、良好な形状を有する微細パターンを得られるようにすることを目的とする。
本願発明者らは、シクロアルカン誘導体のうち、少なくとも3個の環内原子にそれぞれ1個のヒドロキシ基が結合したポリオールをバリア膜形成用材料に添加すると、このバリア膜形成用材料により形成された液浸リソグラフィ用のレジストのバリア膜は、該バリア膜を除去する際に、3個又はそれ以上のヒドロキシ基(水酸基)の働きによりアルカリ水溶液に対して溶解し易くなる、すなわちバリア膜の溶解除去性が向上するという知見を得ている。これにより、アルカリ水溶液に溶解しにくいバリア膜形成用のポリマー、例えば、ポリビニールヘキサフルオロイソプロピルアルコール、ポリ(5-ヒドロキシメチルノルボルネン)、ポリ(5-ヒドロキシエチルノルボルネン)又はポリビニルアリコール等をバリア膜形成用材料として使用することが可能となる。
より詳細には、1つの環状分子内に少なくとも3個の水酸基が存在することにより、アルカリ水溶液に対する溶解の核が立体的な形状となるため、アルカリ水溶液に対するバリア膜の溶解性が向上する。例えば、バリア膜中に存在する水酸基の量が同等であっても、また、非環状化合物内に3個又はそれ以上の水酸基が存在する場合であっても、本発明のように、溶解の核を形成する化合物による溶解性を向上させるという効果は得られない。また、1つの分子内に2個の水酸基を有する化合物の場合は、溶解の核を形成しにくいため、バリア膜の溶解性を向上させる効果を十分に得ることはできない。さらに、本発明に係るシクロアルカン誘導体は環状であることから、ArFレーザ光等の露光光に対して非常に透明性が高く、従って、パターン形状に影響を及ぼさないという効果をも有している。
なお、本発明に係る、シクロアルカン誘導体のうち少なくとも3個のヒドロキシ基が結合したポリオールには、カルボキシル基、カルボニル基又はアミノ基等が置換していてもよい。
また、本発明に係るバリア膜形成用材料において、バリア膜を構成するポリマーに対するポリオールの添加量は、0.1wt%以上且つ30wt%以下が好ましく、さらには、1wt%以上且つ20wt%以下が好ましい場合がある。但し、本発明はこの数値範囲に限定されない。
本発明は、前記の知見に基づいてなされ、レジスト膜の上に形成するバリア膜の形成材料に、シクロアルカン誘導体のうち、少なくとも3個のヒドロキシ基が結合したポリオールを添加することにより、バリア膜の溶解性を向上するものであって、具体的には以下の構成によって実現される。
本発明に係るバリア膜形成用材料は、化学増幅型レジストよりなるレジスト膜の上に液体を配してレジスト膜を露光する際に、レジスト膜と液体との間にバリア膜を形成するためのバリア膜形成用材料を対象とし、ポリマーとシクロアルカン誘導体のうち少なくとも3個の環内原子にそれぞれ1個のヒドロキシ基が結合したポリオールとを含むことを特徴とする。
本発明のバリア膜形成用材料によると、ポリマーとシクロアルカン誘導体のうち少なくとも3個の環内原子にそれぞれ1個のヒドロキシ基が結合したポリオールとを含むため、レジスト膜の上に該バリア膜形成用材料によって形成された液浸露光用のバリア膜は、1分子当たり少なくとも3個含まれるヒドロキシ基の働きによって、アルカリ水溶液に対して溶解し易くなる。すなわち、レジスト膜の上に形成されるバリア膜の溶解性が向上するので、バリア膜の下に形成されるレジストパターンには、レジストの残渣もなく良好な形状を得ることができる。
本発明のバリア膜形成用材料において、ポリオールには、シクロヘキサントリオール、シクロヘキサンテトラオール、シクロヘキサンヘキサオール、シクロペンタントリオール、シクロペンタンペンタオール又はシクロブタンテトラオールを用いることができる。
本発明のバリア膜形成用材料において、ポリマーには、ポリビニールヘキサフルオロイソプロピルアルコール、ポリ(5-ヒドロキシメチルノルボルネン)、ポリ(5-ヒドロキシエチルノルボルネン)又はポリビニールアルコール等のポリマーを用いることができる。
本発明に係る第1のパターン形成方法は、基板の上にレジスト膜を形成する工程と、レジスト膜の上に、ポリマーとシクロアルカン誘導体のうち少なくとも3個の環内原子にそれぞれ1個のヒドロキシ基が結合したポリオールとを含むバリア膜を形成する工程と、バリア膜の上に液体を配した状態で、バリア膜を介してレジスト膜に露光光を選択的に照射することによりパターン露光を行なう工程と、パターン露光が行なわれたレジスト膜に対して現像を行なって、バリア膜を除去すると共にレジスト膜からレジストパターンを形成する工程とを備えていることを特徴とする。
第1のパターン形成方法によると、レジスト膜の上に、ポリマーとシクロアルカン誘導体のうち少なくとも3個の環内原子にそれぞれ1個のヒドロキシ基が結合したポリオールとを含むバリア膜を形成するため、現像時にレジスト膜の上に形成されたバリア膜の溶解性が向上するので、良好な形状を有するレジストパターンを得ることができる。
本発明に係る第2のパターン形成方法は、基板の上にレジスト膜を形成する工程と、レジスト膜の上に、ポリマーとシクロアルカン誘導体のうち少なくとも3個の環内原子にそれぞれ1個のヒドロキシ基が結合したポリオールとを含むバリア膜を形成する工程と、バリア膜の上に液体を配した状態で、バリア膜を介してレジスト膜に露光光を選択的に照射することによりパターン露光を行なう工程と、バリア膜を除去する工程と、バリア膜を除去した後、パターン露光が行なわれたレジスト膜に対して現像を行なうことにより、レジスト膜からレジストパターンを形成する工程とを備えていることを特徴とする。
第2のパターン形成方法によると、レジスト膜の上に、ポリマーとシクロアルカン誘導体のうち少なくとも3個の環内原子にそれぞれ1個のヒドロキシ基が結合したポリオールとを含むバリア膜を形成するため、現像工程の前にレジスト膜の上に形成されたバリア膜の溶解性が向上するので、良好な形状を有するレジストパターンを得ることができる。
このように、本発明に係るバリア膜は、現像時に除去しても又は現像前に除去しても良く、いずれにおいてもそれぞれに利点がある。まず、第1のパターン形成方法のように、バリア膜をレジスト膜の現像時に除去すると、レジスト膜の溶解特性をコントロールして向上させることができるという利点がある。言い換えれば、現像時にバリア膜をも同時に除去すると、レジスト膜の溶解特性をある程度は制御することが可能となる。また、第2のパターン形成方法のように、現像前にバリア膜を除去すると、その後の現像工程をスムーズに行なうことができる。
ここで、レジスト膜の溶解特性について図7を参照しながら説明する。一般に、溶解特性に優れるとされる場合は、露光量がある閾値(図7の閾値領域)を越えるとに、急激に溶解速度が向上するような場合である(図7の破線グラフA)。露光量に対する溶解速度が急激に変化すればする程、レジスト膜における露光部と未露光部との間で溶解性の差を出しやすくなるため、良好なパターン形成を行ないやすくなる。従って、現像時にバリア膜を除去する場合は、バリア膜を除去する必要がある分だけ、溶解速度が全体に低下するので、図7に示す円Cで囲んだ領域の溶解速度をより平坦なグラフにすることができる。その結果、実際のレジスト膜の溶解特性がグラフBで示すような場合において、露光量が少ない場合の溶解速度を、その少ない露光量にある程度のばらつきがあったとしても、遅い溶解速度で比較的に均等な状態となるように調整することができる。すなわち、レジスト膜の露光部と未露光部との間で溶解性の差が出やすくなるため、良好なパターン形状を得やすくなる。
第2のパターン形成方法において、バリア膜を除去する水溶液には、該バリア膜を溶解する水素イオン指数(pH)を持つ水溶液を用いればよい。例えば、現像液又は希釈現像液等を用いることができる。希釈現像液の希釈の程度は、通常の現像液である濃度2.38%のテトラメチルアンモニウムハイドロキサイド水溶液よりも濃度が低ければ良く、例えば0.001%以上で且つ2%以下であることが好ましい。但し、本発明はこの濃度範囲に限定されない。
第1〜第4のパターン形成方法は、バリア膜を形成する工程と、パターン露光を行なう工程との間に、成膜されたバリア膜に対して加熱処理を行なう工程をさらに備えていることが好ましい。このようにすると、バリア膜の緻密性が増すため、露光時にその上に配される液体に対してより難溶性が増す。なお、バリア膜の緻密性を過度に増大させることは、該バリア膜を溶解して除去することが困難となるため、適当な温度範囲で加熱する必要がある。例えば、100℃以上且つ150℃以下が好ましい。但し、本発明はこの温度範囲に限られない。
本発明の第1又は第2のパターン形成方法において、液体には水を用いることができる。
本発明の第1又は第2のパターン形成方法において、液体には酸性溶液を用いることができる。
この場合に、酸性溶液には、硫酸セシウム(Cs2SO4)水溶液又はリン酸(H3PO4)水溶液を用いることができる。
本発明の第1又は第2のパターン形成方法において、露光光には、KrFエキシマレーザ光、Xe2 レーザ光、ArFエキシマレーザ光、F2 レーザ光、KrArレーザ光又はAr2 レーザ光を用いることができる。
本発明に係るバリア膜形成用材料及びそれを用いたパターン形成方法によると、本発明のバリア膜形成材料により形成された液浸露光用のバリア膜は、現像前又は現像時における溶解除去性が向上するため、良好な形状を有する微細なレジストパターンを得ることができる。
(第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態に係るパターン形成方法について図1(a)〜図1(d)、図2(a)及び図2(b)を参照しながら説明する。
まず、以下の組成を有するポジ型の化学増幅型レジスト材料を準備する。
ポリ((ノルボルネン−5−メチレン-t-ブチルカルボキシレート)(50mol%)−(無水マレイン酸)(50mol%))(ベースポリマー)…………………………………………………2g
トリフェニルスルフォニウムトリフルオロメタンスルフォン酸(酸発生剤)…………………………………………………………………………………………………………0.04g
トリエタノールアミン(クエンチャー)………………………………………0.002g
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(溶媒)……………………20g
次に、図1(a)に示すように、基板101の上に前記の化学増幅型レジスト材料を塗布して、0.35μmの厚さを持つレジスト膜102を形成する。
次に、図1(b)に示すように、例えばスピン塗布法により、レジスト膜102の上に以下の組成を有するバリア膜形成用材料から、厚さが0.03μmのバリア膜103を成膜する。
ポリビニールヘキサフルオロイソプロピルアルコール(ベースポリマー)…………1g
シクロヘキサントリオール(添加剤)……………………………………………0.15g
n−ブチルアルコール(溶媒)…………………………………………………………20g
次に、図1(c)に示すように、成膜されたバリア膜103をホットプレートにより120℃の温度下で90秒間加熱して、バリア膜103の緻密性を向上させる。
次に、図1(d)に示すように、加熱処理されたバリア膜103と、投影レンズ106との間に、例えばパドル(液盛り)法により水よりなる液浸露光用の液体104を配して、NAが0.68であるArFエキシマレーザ光であって、マスク(図示せず)を透過した露光光105を、液体104及びバリア膜103を介してレジスト膜102に照射してパターン露光を行なう。
次に、図2(a)に示すように、パターン露光が行なわれたレジスト膜102に対して、ホットプレートにより105℃の温度下で60秒間加熱する(露光後ベーク)。
次に、濃度が2.38wt%のテトラメチルアンモニウムハイドロキサイド現像液によりバリア膜103を除去すると共に、さらにベークされたレジスト膜102に対して現像を行なうと、図2(b)に示すように、レジスト膜102の未露光部よりなり、0.09μmのライン幅で良好な形状を有するレジストパターン102aを得ることができる。
このように、第1の実施形態によると、図1(b)に示すバリア膜形成工程において、レジスト膜102の上に形成されたバリア膜103の構成材料に、シクロアルカン誘導体のうち少なくとも3個の環内原子にそれぞれ1個のヒドロキシ基が結合したポリオールであるシクロヘキサントリオールをアルカリ水溶液に対する溶解性を向上する添加剤として用いている。このため、図2(b)に示す現像工程において、バリア膜103がアルカリ性現像液に容易に除去されるので、レジストパターン102aは残渣の発生もなく形状が良好となる。
(第2の実施形態)
以下、本発明の第2の実施形態に係るパターン形成方法について図3(a)〜図3(d)及び図4(a)〜図4(c)を参照しながら説明する。
まず、以下の組成を有するポジ型の化学増幅型レジスト材料を準備する。
ポリ((ノルボルネン−5−メチレン-t-ブチルカルボキシレート)(50mol%)−(無水マレイン酸)(50mol%))(ベースポリマー)…………………………………………………2g
トリフェニルスルフォニウムトリフルオロメタンスルフォン酸(酸発生剤)…………………………………………………………………………………………………………0.04g
トリエタノールアミン(クエンチャー)………………………………………0.002g
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(溶媒)……………………20g
次に、図3(a)に示すように、基板201の上に前記の化学増幅型レジスト材料を塗布して、0.35μmの厚さを持つレジスト膜202を形成する。
次に、図3(b)に示すように、例えばスピン塗布法により、レジスト膜202の上に以下の組成を有するバリア膜形成用材料から、厚さが0.07μmのバリア膜203を成膜する。
ポリビニールヘキサフルオロイソプロピルアルコール(ベースポリマー)…………1g
シクロヘキサンヘキサオール(添加剤)…………………………………………0.08g
n−ブチルアルコール(溶媒)…………………………………………………………20g
次に、図3(c)に示すように、成膜されたバリア膜203をホットプレートにより110℃の温度下で60秒間加熱して、バリア膜203の緻密性を向上させる。
次に、図3(d)に示すように、バリア膜203と投影レンズ206との間に、例えばパドル(液盛り)法により、濃度が5wt%の硫酸セシウム(Cs2SO4)を含む水溶液よりなる液体204を配して、NAが0.68であるArFエキシマレーザ光であって、マスク(図示せず)を透過した露光光205を、液体204及びバリア膜203を介してレジスト膜202に照射してパターン露光を行なう。
次に、図4(a)に示すように、パターン露光が行なわれたレジスト膜202に対して、ホットプレートにより105℃の温度下で60秒間加熱する(露光後ベーク)。
次に、図4(b)に示すように、例えば濃度が0.005wt%のテトラメチルアンモニウムハイドロキサイド水溶液(アルカリ性希釈現像液)によりバリア膜203を除去した後、ベークされたレジスト膜202に対して、濃度が2.38wt%のテトラメチルアンモニウムハイドロキサイド現像液により現像を行なうと、図4(c)に示すように、レジスト膜202の未露光部よりなり、0.09μmのライン幅で良好な形状を有するレジストパターン202aを得ることができる。
このように、第2の実施形態によると、図3(b)に示すバリア膜形成工程において、レジスト膜202の上に形成されたバリア膜203の構成材料に、シクロアルカン誘導体のうち少なくとも3個の環内原子にそれぞれ1個のヒドロキシ基が結合したポリオールであるシクロヘキサンヘキサオールをアルカリ水溶液に対する溶解性を向上する添加剤として用いている。このため、図4(b)に示すバリア膜除去工程において、バリア膜203がアルカリ性希釈現像液に容易に除去されるので、レジストパターン202aは残渣の発生もなく形状が良好となる。
なお、第1及び第2の各実施形態において、バリア膜の膜厚は0.03μm〜0.07μmとしたが、この数値範囲には限られず、その下限値はレジスト膜中の成分が液浸露光用の液体に溶出すること又は該液体がレジスト膜中に浸透することを防止できる程度の膜厚であり、また、その上限値は露光光の透過を妨げず且つ容易に除去できる程度の膜厚である。ところで、各実施形態においては、バリア膜の成膜後に各バリア膜に対して膜質を緻密にする加熱処理を行なったが、このバリア膜に対する加熱処理は必ずしも行なう必要はなく、成膜するバリア膜の組成又はバリア膜の膜厚等により適宜行なえばよい。
また、第1の実施形態においても、第2の実施形態と同様に、液浸露光用の液体に硫酸セシウムを添加して、該液体の屈折率を高めてもよい。なお、添加する化合物は硫酸セシウムに限られず、リン酸(H3PO4)を用いることができる。さらには、液浸露光用の液体に界面活性剤を添加してもよい。
また、第1又は第2の各実施形態において、バリア膜形成用材料に添加するポリオールは、シクロヘキサントリオール及びシクロヘキサンヘキサオールには限られず、これ以外にも、シクロヘキサンテトラオール、シクロペンタントリオール、シクロペンタンペンタオール又はシクロブタンテトラオール等を用いることができる。
また、各実施形態において、バリア膜形成用材料に主成分であるポリマーは、ポリビニールヘキサフルオロイソプロピルアルコールに限られず、ポリ(5-ヒドロキシメチルノルボルネン)、ポリ(5-ヒドロキシエチルノルボルネン)又はポリビニールアルコールを用いることができる。
また、各実施形態において、露光光にArFエキシマレーザ光を用いたが、これに限られず、露光光として、KrFエキシマレーザ光、Xe2 レーザ光、F2 レーザ光、KrArレーザ光又はAr2 レーザ光を用いることができる。
また、各実施形態においては、バリア膜の上に液体を配する方法にパドル法を用いたが、これには限られず、例えば基板ごと液体に漬けるディップ法等を用いてもよい。
また、各実施形態においては、レジスト膜にポジ型の化学増幅型レジストを用いたが、ネガ型の化学増幅型レジストに対しても本発明は適用可能である。さらには、本発明は化学増幅型レジストに限られない。
本発明に係るバリア膜形成用材料又はそれを用いたパターン形成方法は、レジスト膜の上に形成されるバリア膜の溶解除去性が向上するため、良好な形状を有する微細パターンを得ることができ、半導体装置の製造プロセスにおいて用いられる微細なパターン形成等に有用である。
(a)〜(d)は本発明の第1の実施形態に係るパターン形成方法の各工程を示す断面図である。 (a)及び(b)は本発明の第1の実施形態に係るパターン形成方法の各工程を示す断面図である。 (a)〜(d)は本発明の第2の実施形態に係るパターン形成方法の各工程を示す断面図である。 (a)〜(c)は本発明の第2の実施形態に係るパターン形成方法の各工程を示す断面図である。 (a)〜(d)は従来のパターン形成方法の各工程を示す断面図である。 (a)及び(b)は従来のパターン形成方法の各工程を示す断面図である。 本発明のパターン形成方法を用いたレジストの溶解性の制御を説明するグラフである。
符号の説明
101 基板
102 レジスト膜
102a レジストパターン
103 バリア膜
104 液体
105 露光光
106 投影レンズ
201 基板
202 レジスト膜
202a レジストパターン
203 バリア膜
204 液体
205 露光光
206 投影レンズ

Claims (12)

  1. 化学増幅型レジストよりなるレジスト膜の上に液体を配して前記レジスト膜を露光する際に、前記レジスト膜と前記液体との間にバリア膜を形成するためのバリア膜形成用材料であって、
    ポリマーと、
    シクロアルカン誘導体のうち、少なくとも3個の環内原子にそれぞれ1個のヒドロキシ基が結合したポリオールとを含むことを特徴とするバリア膜形成用材料。
  2. 前記ポリオールは、シクロヘキサントリオール、シクロヘキサンテトラオール、シクロヘキサンヘキサオール、シクロペンタントリオール、シクロペンタンペンタオール又はシクロブタンテトラオールであることを特徴とする請求項1に記載のバリア膜形成用材料。
  3. 前記ポリマーは、ポリビニールヘキサフルオロイソプロピルアルコール、ポリ(5-ヒドロキシメチルノルボルネン)、ポリ(5-ヒドロキシエチルノルボルネン)又はポリビニールアルコールであることを特徴とする請求項1に記載のバリア膜形成用材料。
  4. 基板の上にレジスト膜を形成する工程と、
    前記レジスト膜の上に、ポリマーとシクロアルカン誘導体のうち少なくとも3個の環内原子にそれぞれ1個のヒドロキシ基が結合したポリオールとを含むバリア膜を形成する工程と、
    前記バリア膜の上に液体を配した状態で、前記バリア膜を介して前記レジスト膜に露光光を選択的に照射することによりパターン露光を行なう工程と、
    パターン露光が行なわれた前記レジスト膜に対して現像を行なって、前記バリア膜を除去すると共に前記レジスト膜からレジストパターンを形成する工程とを備えていることを特徴とするパターン形成方法。
  5. 基板の上にレジスト膜を形成する工程と、
    前記レジスト膜の上に、ポリマーとシクロアルカン誘導体のうち少なくとも3個の環内原子にそれぞれ1個のヒドロキシ基が結合したポリオールとを含むバリア膜を形成する工程と、
    前記バリア膜の上に液体を配した状態で、前記バリア膜を介して前記レジスト膜に露光光を選択的に照射することによりパターン露光を行なう工程と、
    前記バリア膜を除去する工程と、
    前記バリア膜を除去した後、パターン露光が行なわれた前記レジスト膜に対して現像を行なうことにより、前記レジスト膜からレジストパターンを形成する工程とを備えていることを特徴とするパターン形成方法。
  6. 前記ポリオールは、シクロヘキサントリオール、シクロヘキサンテトラオール、シクロヘキサンヘキサオール、シクロペンタントリオール、シクロペンタンペンタオール又はシクロブタンテトラオールであることを特徴とする請求項4又は5に記載のパターン形成方法。
  7. 前記ポリマーは、ポリビニールヘキサフルオロイソプロピルアルコール、ポリ(5-ヒドロキシメチルノルボルネン)、ポリ(5-ヒドロキシエチルノルボルネン)又はポリビニールアルコールであることを特徴とする請求項4又は5に記載のパターン形成方法。
  8. 前記バリア膜を形成する工程と、前記パターン露光を行なう工程との間に、成膜された前記バリア膜に対して加熱処理を行なう工程をさらに備えていることを特徴とする請求項4又は5に記載のパターン形成方法。
  9. 前記液体は水であることを特徴とする請求項4又は5に記載のパターン形成方法。
  10. 前記液体は酸性溶液であることを特徴とする請求項4又は5に記載のパターン形成方法。
  11. 前記酸性溶液は、硫酸セシウム水溶液又はリン酸水溶液であることを特徴とする請求項10に記載のパターン形成方法。
  12. 前記露光光は、KrFエキシマレーザ光、Xe2 レーザ光、ArFエキシマレーザ光、F2 レーザ光、KrArレーザ光又はAr2 レーザ光であることを特徴とする請求項4又は5に記載のパターン形成方法。
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