JP2006185986A - 配線基板の製造方法 - Google Patents
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【解決手段】グリーンシートs1に対し、打ち抜き加工により、貫通孔4を形成する工程と、平坦面12およびかかる平坦面12に対して傾斜した面を有する凸部14を有する金型10と、かかる金型10の平坦面12に対向する平坦な表面9を有する押さえ材8とを用い、上記金型10の凸部が上記グリーンシートs1の貫通孔4内に進入するように、かかるグリーンシートs1を上記平坦面12の上に配置した後、上記押さえ材8を上記グリーンシートs1と共に上記金型10寄りに加圧する工程と、を含む、配線基板の製造方法。
【選択図】 図3
Description
上記パッケージは、セラミックグリーンシートを所定のクリアランスを介したパンチとダイスとで打ち抜き加工することで、側面が傾斜した貫通穴を有するセラミック窓枠を得ると共に、かかるセラミック窓枠を平板状のセラミック基体の上面に積層した後、貫通穴の側面に所要の光反射用金属層を形成したものである。
即ち、本発明の配線基板の製造方法は、単数または複数のグリーンシートに対し、打ち抜き加工により、貫通孔を形成する工程と、平坦面およびかかる平坦面に対して傾斜した面を有する凸部を有する金型と、かかる金型の平坦面に対向する平坦な表面を有する押さえ材とを用い、上記金型の凸部が上記グリーンシートの貫通孔内に進入するように、かかるグリーンシートを上記平坦面の上に配置した後、上記押さえ材を上記グリーンシートと共に上記金型寄りに加圧する工程と、を含む、ことを特徴とする。
尚、前記グリーンシートには、セラミックを主成分とするもの、あるいはガラス−セラミックを主成分とするものが含まれる。また、前記金型における凸部の平坦面に傾斜した面には、後述するように、円錐形、長円錐形、楕円錐形などのアール面の形態のほか、四角錐形状などの複数組の平面からなる形態も含まれる。
また、本発明は、上記ポンチおよびダイを用いて打ち抜かれた前記グリーンシートの貫通孔は、テーパ状(例えば、ほぼ円錐形状、ほぼ長円錐形状、ほぼ楕円錐形状など)になっている、配線基板の製造方法とすることも可能である。これによる場合、次に行う加圧工程を一層容易にすることが可能となる。
また、本発明は、前記金型の凸部は、頂点を有する円錐形、円形の頂面を有するほぼ円錐形状、線状の頂辺を有する長円錐形、長円形の頂面を有するほぼ長円錐形状、頂辺を有する楕円錐形、または楕円形の頂面を有するほぼ楕円錐形状である、配線基板の製造方法とすることも可能である。これによる場合、平面視が上記各形状であるキャビティを精度良く形成した配線基板を容易に得ることが可能となる。
これによる場合、上記金型と押さえ材とに挟まれた前記貫通孔の側面付近では、グリーンシートの素材が塑性流動し易くなるため、かかる側面を一層確実に凸部の傾斜した面に倣った傾斜角度で且つ滑らかな表面とすることが可能となる。
また、本発明は、前記金型の平坦面および凸部の表面には、シリコン系樹脂の皮膜が被覆されている、配線基板の製造方法とすることも可能である。これによる場合、前記加圧工程の後において、前記グリーンシートを金型から容易に離型させることが可能となる。
加えて、本発明は、前記打ち抜き加工による貫通孔を形成する工程と、前記金型および押さえ材による加圧する工程とを、大版のグリーンシートに対しそれぞれ同時に複数の箇所で行う、配線基板の製造方法とすることも可能である。
これによる場合、所定角度の側面を有する貫通孔を形成した製品単位のグリーンシートを、多数個取りにより効率良く得ることが可能となる。
図1および図2は、本発明において、追って配線基板におけるキャビティの一部となる貫通孔をグリーンシートs1に形成する工程を示す。
上記グリーンシートs1は、例えばアルミナ(セラミック)を主成分とし、且つ所要量の有機バインダや可塑剤を含み、その厚みは約25〜数100μmである。図1に示すように、かかるグリーンシートs1を断面円形の受入孔3が貫通するダイ2の上に載置して拘束する。次に、図1中の矢印で示すように、上記受入孔3とのクリアランスを最小限とした円柱形のポンチ2を、グリーンシートs1に向けて降下させる。
その結果、図2に示すように、ポンチ2とダイ2の受入孔3の周縁との剪断作用により、グリーンシートs1の所定の位置には、ポンチ2の外径とほぼ同じ内径である円柱形の貫通孔4が形成される(貫通孔を形成する工程)。
尚、凸部14の円錐形に傾斜した面は、平坦面12に対して約40〜85度の仰角(傾斜角)θが付されている。また、平坦面12および凸部14の表面には、予め図示しないシリコン系樹脂の被膜が約1〜100μmmの厚みで被覆されている。
図3に示すように、金型10の上方に、平坦面12に対向する表面9を有する押さえ材8を配置する。かかる押さえ材8は、例えば合成ゴムなどの耐熱性を有する弾性材からなると共に、少なくとも上記凸部14の頂点13を含む高さよりも大きな厚みを有している。尚、押さえ材8の表面9側には、予め凸部14の頂点13付近を受け入れるほぼ相似形の凹部を形成しても良い。また、押さえ材8における表面9と反対側には、図示しない金属製の押さえ板を配置しても良い。
すると、図5に示すように、金型10の凸部14は、その頂点13付近がグリーンシートs1の前記貫通孔4を貫通して押さえ材8の内部に進入すると共に、上記貫通孔4付近に位置するアルミナなどの素材は、当該凸部14の平坦面12寄りにおける円錐形部分(傾斜した面)に押圧される。
その結果、図6の断面で示すように、グリーンシートs1では、前記円柱形の貫通孔4が、上記加圧および加熱に伴う塑性変形によって、金型10の凸部14の円錐形状と相似形であるほぼ円錐形の貫通孔6に成形される。尚、押さえ材8と共にグリーンシートs1を金型10から離型する際、平坦面12と凸部14の表面に前記シリコン系樹脂の被膜が被覆されているため、スムースに離型できる。
図7に示すように、貫通孔5が形成されたグリーンシートs2を金型15の平坦面17の上方に配置し、かかる平坦面17に対して傾斜した円錐面(面)を有するほぼ円錐形の凸部18のうち、その頂面19寄りの部分が上記貫通孔5内に進入するようにする。かかる金型15は、図8に示すように、板状のベース16の表面である平坦面17と、かかる平坦面17からほぼ円錐形に突出する凸部18と、円形の頂面19とを一体に有する。尚、凸部18の円錐面の平坦面17に対する仰角は、前記凸部14と同じである。また、平坦面17、凸部18、および頂面19の表面には、前記同様のシリコン系樹脂の被膜が被覆されている。
かかる状態で、押さえ材8、貫通孔5が形成されたグリーンシートs2、および金型15を前記同様に加熱した後、図7中の矢印で示すように、上記押さえ材8をグリーンシートs2と共に、金型15の平坦面17寄りに接近させるように加圧する(金型寄りに加圧する工程)。
すると、図9に示すように、金型15の凸部18は、その頂面19付近がグリーンシートs2の前記貫通孔5を貫通して押さえ材8の内部に進入すると共に、上記貫通孔5付近に位置するアルミナなどの素材は、当該凸部18の平坦面17寄りにおける円錐形部分(傾斜した面)に押圧される。
次に、図11の上方に示すように、グリーンシートs1,s2を、貫通孔6,7を同軸心で且つその円錐形の傾斜面が連続するように積層して積層体S1を形成する。かかる積層体S1の貫通孔6,7の傾斜した側面(内周面)に、WまたはMoなどを主成分とする導電性ペースト(図示せず)を均一の厚みで塗布する。
次いで、図11中の白抜きの矢印で示すように、積層体S2の上に積層体S1を積層すると共に、これらを所定の温度域に加熱・保持する焼成工程を施す。
以上のような各工程が、本発明による配線基板20の製造方法である。
図13に示すように、グリーンシートs1を断面円形の受入孔3aが貫通するダイ2の上に載置して拘束する。かかる受入孔3aは、前記受入孔3よりも若干大きな内径であり、ポンチ1との間に所定のクリアランスcを有する。かかるクリアランスcは、例えばグリーンシートs1の厚みが100〜800μmの場合、約10〜800μm程度に設定される。
次に、図13中の矢印で示すように、円柱形のポンチ2を、グリーンシートs1およびダイ2の受入孔3aに向けて降下させる。
その結果、図14に示すように、ポンチ1とダイ2の受入孔3aの周縁との剪断作用により、グリーンシートs1の所定の位置には、ポンチ2の外径から受入孔3aの内径に倣って拡径するテーパ状の貫通孔4aが形成される(貫通孔を形成する工程)。かかる貫通孔4aの側面(円錐状の周面)は、剪断されたアルミナなどの素材の粗い破断面である。
図15に示すように、金型10の上方に、前記同様の押さえ材8を配置する。
かかる状態で、押さえ材8、貫通孔4aが形成されたグリーンシートs1、および金型10を前記同様に加熱した後、図15中の矢印で示すように、上記押さえ材8をグリーンシートs1と共に、金型10の平坦面12寄りに接近させるように加圧する(金型寄りに加圧する工程)。
その結果、図16に示すように、グリーンシートs1では、前記テーパ状の貫通孔4aが、上記加圧および加熱に伴う塑性変形により、金型10の凸部14の円錐形状(傾斜した面)と相似形であるほぼ円錐形の貫通孔6にスムースに変形される。
尚、前記グリーンシートs2に対しても、ポンチとダイの受入孔との間に前記同様のクリアランスcを介在せることで、前記同様のテーパ状の貫通孔を形成することができる。そして、かかるテーパ状の貫通孔を有するグリーンシートs2に対し、前記金型15と押さえ材8とを用いる加圧・加熱工程を行うことで、所定の傾斜角度の側面を有する貫通孔をスムースに形成することが可能となる。
更に、前記配線基板20のキャビティ24を形成するためのグリーンシートは、1枚のみの厚物とし、前記貫通孔を形成する工程および前記金型および押さえ材を用いる加圧・加熱工程を1枚の上記グリーンシートのみに対し行っても良い。
例えば、前記ポンチ1とダイ2となどにより貫通孔4,5を形成したグリーンシートs1,s2を、貫通孔4,5が同軸心になるように予め積層し、これらに対し金型15と押さえ材8とを用いる加圧・加熱工程を行うこともできる。即ち、図17に示すように、グリーンシートs1,s2の階段形の断面を呈する貫通孔4,5内に金型15の凸部18を進入させた後、図17中の矢印で示すように、押さえ材8を金型15の平坦面17寄りに接近させるように加圧する(金型寄りに加圧する工程)。尚、グリーンシートs1,s2、押さえ材8、および金型15は、予め前記同様に加熱されている。
その結果、図18に示すように、グリーンシートs1,s2における前記階段形状の貫通孔4,5は、加圧および加熱に伴う塑性変形により、金型15の凸部18の円錐形状(傾斜した面)と相似形で且つ連続するほぼ円錐形の貫通孔6,7に変形される。同時に、グリーンシートs1,s2は、一体に積層されて前記と同じ積層体S1が形成される。
その結果、図20に示すように、グリーンシートs1,s2における前記テーパ状の貫通孔4a,5aは、加圧および加熱に伴う塑性変形により、金型15の凸部18の円錐形状(傾斜した面)と相似形で且つ連続するほぼ円錐形の貫通孔6,7にスムースに変形される。同時に、グリーンシートs1,s2は、一体に積層されて前記と同じ積層体S1が形成される。
尚、互いに異なる内径の貫通孔を個別に形成した3枚以上のグリーンシートを積層し、これらを前記金型15と押さえ材8とにより加圧することで、傾斜面が連続する円錐形の貫通孔を有する積層体を形成することも可能である。
尚、凸部38の長円錐形面の平坦面37に対する仰角も、前記凸部14と同様である。また、平坦面37、凸部38、頂面39およびの表面にも、前記同様のシリコン系樹脂の被膜が被覆される。
更に、金型の凸部は、平坦面から突出する四角錐、六角錐、または八角錐などの正多角錐形、あるいはこれらの変形多角錐形を呈するものとしても良い。この場合、上記各形状に倣って形成される配線基板のキャビティには、これらの内隅部に導電性ペーストを円弧形に充填して、ほぼ円錐形、ほぼ長円錐形、またはほぼ楕円錐形などとし、これらの側面に前記金属層を形成するようにしても良い。
加えて、本発明は、前記打ち抜き加工による貫通孔を形成する工程と、前記金型および押さえ材による加圧する工程とを、複数の製品単位のグリーンシートを併有する大版のグリーンシートに対し、同時に複数の箇所で実施する形態として行うことも可能である。
8……………………………………押さえ材
9……………………………………表面
10,15,30,35,40…金型
12,17,32,37,42…平坦面
14,18,34,38,43…凸部
20…………………………………配線基板
s1,s2…………………………グリーンシート
Claims (1)
- 単数または複数のグリーンシートに対し、打ち抜き加工により、貫通孔を形成する工程と、
平坦面およびかかる平坦面に対して傾斜した面を有する凸部を有する金型と、かかる金型の平坦面に対向する平坦な表面を有する押さえ材とを用い、上記金型の凸部が上記グリーンシートの貫通孔内に進入するように、かかるグリーンシートを上記平坦面の上に配置した後、上記押さえ材を上記グリーンシートと共に上記金型寄りに加圧する工程と、
を含む、ことを特徴とする配線基板の製造方法。
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