JP2006183015A - 固形マーカーとその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】固形マーカー中に剥離剤が均一に分散されており、使用によって固形物が減っても、安定した筆記性と消去性を備えており、また、長期間にわたって放置しても、剥離剤がブリードせず、従って、特に、固形マーカーの製造後、長期間にわたって放置しても、筆記性と消去性にすぐれる固形マーカーとそのような固形マーカーの製造方法を提供する。
【解決手段】水と着色剤と脂肪酸アルカリ金属塩からなる固形化剤と常温で難揮発性の油状物質のO/W型エマルションと、好ましくは、シリコーンオイルとを含む固形マーカー。このような固形マーカーは、好ましくは、樹脂からなる分散剤にて顔料を水に分散してなる顔料水分散体と脂肪酸アルカリ金属塩からなる固形化剤と常温で難揮発性の油状物質のO/W型エマルションと(シリコーンオイルと)を水中で加熱下に混合して、上記脂肪酸アルカリ金属塩を水中に溶解させた後、成形容器に注入し、冷却、固化させて得る。
【選択図】なし

Description

本発明は、固形マーカーとその製造方法に関し、詳しくは、例えば、白板のような非吸収面に筆記した筆跡を紙、布、イレーサ(白板消し)等にて軽く拭うことによって簡単に消去することができる固形マーカー、例えば、クレヨンやチョーク(白墨)状の固形マーカーと、そのような固形マーカーの製造方法に関する。
従来、白板、カラーボード、ガラス、琺瑯板、プラスチック板等の非吸収性の筆記面(以下、単に白板という。)上に筆記した文字等の筆跡を紙、布、イレーサ等にて拭って消去することができるようにした筆記具としては、所謂白板用マーカーが知られている。このような白板用マーカーは、通常、アルコール等の揮発性の有機溶剤を含む油性インキを用いる溶剤型マーカーであるので、環境衛生上の問題が懸念されるほか、上述したような白板の表面性状によっては、また、筆跡の未乾燥時にイレーサにて筆跡を拭ったりすれば、筆跡が伸びて、十分に消去されないのみならず、白板の表面が汚れたり、また、インキから上記有機溶剤が揮散して、インキが筆記具内、特に、インキを貯蔵する芯体やペン先で目詰まりを起こして、筆記を困難にする等の問題がある。
有機溶剤に代えて、水を溶剤とした白板用マーカーも知られているが、揮発性の有機溶剤を用いた白板用マーカーに比べて、白板上での乾燥が遅いので、特に、筆記直後の消去性に劣る問題がある。
そこで、このような従来の溶剤型の白板用マーカーと相違して、実質的に溶剤を含まないクレヨン状又はチョーク(白墨)状の固形マーカーも幾つか提案されている。このような固形マーカーは、着色剤を含む種々の成分を一体にまとめて、固体化するための固形化剤を含んでおり、また、白板上に筆記した筆跡の消去を可能とするための剥離剤も配合されている。従来、このような固形化剤としては、ワックス類や脂肪酸アルカリ金属塩が用いられており(例えば、特許文献1及び2参照)、また、剥離剤としては、高級脂肪酸エステル、高級アルコール、ミネラルオイル等が用いられている(例えば、特許文献3及び4参照)。
しかし、従来より知られているこのような固形マーカーによれば、固形マーカー中において剥離剤が偏在し、特に、この傾向は、固形マーカーの製造後、期間が経過すれば著しく、かくして、安定した筆記性と消去性が得られない。そのうえ、固形マーカーを製造して長期間経過したとき、剥離剤がブリードして、筆跡に滲みや掠れが生じたり、また、筆記を困難にすることさえある。
特開2001−240789号公報 特開平08−012917号公報 特開昭61−131972号公報 特開平01−092282号公報
本発明は、固形マーカーにおける上述した問題を解決するためになされたものであって、固形マーカー中に剥離剤が均一に分散されており、使用によって固形物が減っても、安定した筆記性と消去性を備えており、また、長期間にわたって放置しても、剥離剤がブリードせず、従って、特に、固形マーカーの製造後、長期間にわたって放置しても、筆跡の消去性にすぐれる固形マーカーと、そのような固形マーカーの製造方法を提供することを目的とする。
本発明によれば、水と着色剤と脂肪酸アルカリ金属塩からなる固形化剤と常温で難揮発性の油状物質のO/W型エマルションとを含むことを特徴とする固形マーカーが提供される。このような固形マーカーは更にシリコーンオイルを含むことが好ましい。
このような固形マーカーは、本発明の好ましい態様によれば、樹脂からなる分散剤にて顔料を水に分散させてなる顔料水分散体として着色剤を含有している。
本発明によれば、固形マーカーの製造方法も提供される。即ち、本発明によれば、樹脂からなる分散剤にて顔料を水に分散してなる顔料水分散体と脂肪酸アルカリ金属塩からなる固形化剤と常温で難揮発性の油状物質のO/W型エマルションとを水中で加熱下に混合し、又は樹脂からなる分散剤にて顔料を水に分散させてなる顔料水分散体と脂肪酸アルカリ金属塩からなる固形化剤と常温で難揮発性の油状物質のO/W型エマルションとシリコーンオイルとを水中で加熱下に混合して、上記脂肪酸アルカリ金属塩を水中に溶解させた後、成形容器に注入し、冷却して固化させることを特徴とする固形マーカーの製造方法が提供される。
更に、本発明によれば、上述したようにして、冷却し、固化させて得られた成形物を加熱、乾燥して、水分を除去することを特徴とする固形マーカーの製造方法が提供される。
本発明による固形マーカーにおいては、剥離剤である常温で難揮発性の油状物質がO/W型エマルションの形態にて均一に分散されているので、使用によって固形物が減っても、安定した筆記性と消去性とを備えており、また、長期間にわたって放置しても、剥離剤がブリードせず、従って、特に、固形マーカーの製造後、長期間にわたって放置しても、筆跡の消去性にすぐれている。
特に、本発明の好ましい態様によれば、固形マーカーは、剥離剤と共にシリコーンオイルを含有しているので、白板への筆跡のこびりつきがなく、一層、筆跡の消去性にすぐれている。
また、本発明によれば、着色剤である顔料は、樹脂からなる分散剤にて被覆され、水に分散された顔料水分散体として配合されており、他方、剥離剤は、O/W型エマルションの形態で含まれている。従って、顔料の粒子の表面に剥離剤である油状物質が吸着することがないので、白板上に筆記するとき、筆跡が延びることがなく、白板を汚すこともない。
本発明において、固形マーカーを形成する各成分の含有量は、水を含む組成物における割合を重量%で示す。従って、残部は水である。
本発明による固形マーカーは、着色剤として、通常、顔料を含む。このような顔料は、有機顔料でもよく、無機顔料でもよい。用い得る顔料は、例えば、銅フタロシアニンブルー等のフタロシアニン系顔料、スレン系、アゾ系、キナクリドン系、アンスラキノン系、ジオキサジン系、インジゴ系、チオインジゴ系、ペリノン系、ペリレン系、インドレノン系、アゾ−アゾメチン系等のほか、カーボンブラックを含む。更に、必要に応じて、酸化チタン、酸化鉄、弁柄、酸化クロム、炭酸カルシウム、クレイ、タルク等のような無機顔料、蛍光顔料、着色した樹脂粒子、アルミニウム粉顔料等も用いられる。また、必要に応じて、種々の体質顔料も用いられる。しかし、本発明において、用い得る着色剤は、これらに限定されるものではない。
本発明によれば、着色剤は、固形マーカーにおいて、通常、0.1〜10重量%の範囲で用いられる。着色剤の配合量が固形マーカーに基づいて0.1重量%よりも少ないときは、筆跡の濃度が薄すぎて、実用性に欠ける。しかし、10重量%を越えて過多に配合すれば、消去性が低下して、白板を汚しやすい。特に、本発明によれば、着色剤は、固形マーカーにおいて、好ましくは、0.5〜8重量%の範囲で用いられる。
本発明によれば、着色剤は、好ましくは、水溶性樹脂を分散剤として用いて水に分散させてなる水分散体として、固形マーカーに配合されている。ここに、上記水溶性樹脂としては、部分ケン化ポリビニルアルコール樹脂のほか、スチレン・アクリル樹脂やスチレン・マレイン酸樹脂を塩基、例えば、アルカリ金属水酸化物やアンモニア、アミン化合物等によって塩形成させて、水溶性とした樹脂等を挙げることができる。上記部分ケン化ポリビニルアルコール樹脂は、ケン化度が70〜85モル%の範囲にあるものが好ましい。
本発明によれば、このような分散剤は、通常、顔料1重量部に対して、0.2〜3重量部の範囲で用いられ、好ましくは、顔料1重量部に対して、0.5〜2重量部の範囲で用いられる。顔料の水分散体の調製において、分散剤であるこのような水溶性樹脂を顔料に対して過多に用いるときは、白板上に筆跡が強く付着して、固形マーカーが消去性に劣ることとなり、他方、分散剤の使用量が少なすぎるときは、得られる固形マーカーの白板上の筆跡をイレーサで拭っても、筆跡が薄く残って、所謂ゴーストを形成する。そこで、白板上のこのようなゴーストを消去するために、更に、白板をイレーサで拭うことが必要となる。即ち、固形マーカーは消去性に劣る。
このように、本発明に従って、着色剤として、顔料の水分散体を用い、これを固形マーカーに配合することによって、筆記の際の筆跡の伸びを抑えて、白板の汚れを未然に防止し、更に、筆跡の消去性を一層、高めることができる。
本発明による固形マーカーにおいては、筆跡の剥離剤として、常温(25℃)で難揮発性である油状物質が界面活性剤を乳化剤として用いて調製したO/W型エマルションとして配合されている。上記常温(25℃)で難揮発性である油状物質としては、前述した所謂溶剤型の消去性インキにおいて剥離剤として用いられているものであれば、特に制約されることなく、本発明による固形マーカーにおいて、剥離剤として、いずれでも用いられる。
例えば、上記油状物質としては、脂肪族カルボン酸エステル、高級炭化水素又は高級アルコールが好ましく用いられる。本発明において、高級炭化水素又は高級アルコールは、6〜30の炭素原子を有するものであり、高級脂肪酸もまた、6〜30の炭素原子を有するものである。上記脂肪族カルボン酸エステルには、一塩基酸エステル、二塩基酸ジエステル、二価アルコールのモノ若しくはジエステル、三価アルコールのモノ、ジ若しくはトリエステル、ポリグリセリンエステル等を含むものとする。
脂肪族カルボン酸エステルのうち、例えば、高級脂肪酸アルキルエステル又は高級脂肪酸グリセリドとして、例えば、イソオクタン酸セチル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸イソオクチル、イソステアリン酸2−ヘキシルデシル、セバシン酸ジエチル、トリ(カプリル酸カプリン酸)グリセリル等を挙げることができる。常温(25℃)で難揮発性である高級炭化水素として、例えば、流動パラフィンやスクワラン等を挙げることができる。また、常温(25℃)で難揮発性である高級アルコールとして、例えば、ヘキシルアルコール、オクチルアルコール、ドデシルアルコール等を挙げることこのような油状物質は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明によれば、上記油状物質のO/W型エマルションは、好ましくは、ノニオン界面活性剤を乳化剤として用いて調製したものが用いられる。ここに、ノニオン界面活性剤は、エマルションにおいて、通常、1〜20重量%、好ましくは、2〜15重量%の範囲で用いられる。油状物質のエマルションの調製において、ノニオン界面活性剤を20重量%を越えて用いるときは、得られる固形マーカーによる筆跡が伸びやすく、消去性が低下する。しかし、ノニオン界面活性剤の使用量が1重量%よりも少ないときは、得られるエマルションの粒子径が大きく、エマルションが不安定となり、延いては、固形マーカー中の分散を不安定化する。
上記ノニオン界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンラノリン、ポリオキシエチレンラノリンアルコール等を挙げることができる。なかでも、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル又はソルビタン脂肪酸エステルが好ましく用いられる。
このような油状物質のO/W型エマルションは、通常の乳化方法によって調製することができる。また、市販品も用いることができる。更に、必要に応じて、脂肪族カルボン酸エステル、高級炭化水素又は高級アルコールの2種以上のエマルションをインキ組成物に配合することもできる。
本発明による固形マーカーは、剥離剤として、上記常温(25℃)で難揮発性である油状物質が、通常、それ自体の重量にて、1〜30重量%の範囲で含有され、好ましくは、5〜20重量%の範囲で配合される。固形マーカーにおける剥離剤の量が30重量%を超えるときは、このような剥離剤を含む種々の成分を一体にまとめて、固形化することが困難となる。また、常温(25℃)で難揮発性である上記剥離剤は、いわば、固形マーカーの可塑剤の機能をも有しているので、固形マーカーにおける剥離剤の量が1重量%よりも少ないときは、得られる固形マーカーが硬すぎて、筆記し難い。かくして、本発明の固形マーカーによれば、特に、その製造の直後のみならず、製造の後、長期間にわたって放置した場合にも、その筆跡は消去性にすぐれる。
本発明によれば、常温(25℃)で難揮発性である油状物質からなる剥離剤をO/W型エマルションとして固形マーカーに配合することによって、これを偏在なしに固形マーカーに均一に分散させることができ、使用によって固形物が減っても、固形マーカーに安定した筆記性と消去性を維持せしめることができる。また、油状物質の経時的なブリードを防止することができるので、この点からも、すぐれた筆記性と消去性を長期間にわたって有せしめることができる。
これに対して、常温(25℃)で難揮発性である油状物質をそのまま用いて、固形マーカーとすれば、油状物質が偏在するので、製造直後の筆跡の消去性に劣ることは勿論、特に、製造の後、経時的にブリードするので、長期間にわたって保存したとき、筆記性も筆跡の消去性も著しく劣るようになる。
本発明によれば、固形マーカーは、上述した着色剤や剥離剤等の種々の成分を一体にまとめて固形化するために、脂肪酸アルカリ金属塩からなる固形化剤を有している。特に、本発明によれば、この固形化剤は、炭素原子数10〜24の高級脂肪酸のナトリウム塩やカリウム塩のようなアルカリ金属塩であることが好ましい。従って、本発明において、固形化剤の好ましい具体例として、例えば、ステアリン酸ナトリウム、パルミチン酸ナトリウム、ミリスチン酸ナトリウム、ラウリン酸ナトリウム、オレイン酸ナトリウム、リノール酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム、パルミチン酸カリウム、ミリスチン酸カリウム、ラウリン酸カリウム、オレイン酸カリウム、リノール酸カリウム等を挙げることができる。これらの脂肪酸アルカリ金属塩は単独で用いてもよく、また、2種以上を併用してもよい。
本発明によれば、このような固形化剤は、固形マーカーにおいて1〜50重量%の範囲であり、好ましくは、5〜40重量%の範囲で用いられる。固形化剤の量が余りにも少ないときは、種々の成分をまとめて、一体に固形化することができない。他方、余りに多く用いるとき発明、固形マーカーの製造に際して困難を生じる。即ち、本発明による固形マーカーは、後述するように、固形化剤である脂肪酸アルカリ金属塩を含む種々の成分を加熱下に水に溶解させた後、冷却し、固化させることによって得ることができるが、ここに、用いる脂肪酸アルカリ金属塩の量が余りに多いときは、加熱によっても水に溶解させることが困難であり、目的とする固形マーカーを得ることができないおそれがある。また、加熱によって水に溶解させることができ、種々の成分を一体にまとめて、固化させることができた場合にも、硬すぎて、筆記することができないおそれがある。
本発明によれば、固形マーカーを製造する際に、脂肪酸アルカリ金属塩からなる固形化剤をそのまま用いてもよいが、また、必要に応じて、固形マーカーを製造する際に、水中で脂肪酸を水酸化ナトリウムや水酸化カリウムのようなアルカリ金属水酸化物と反応させて、いわば、その場で脂肪酸アルカリ金属塩を生成させてもよい。
本発明によれば、前述した筆跡の剥離剤、即ち、常温(25℃)で難揮発性である油状物質のO/W型エマルションと共に、筆跡の消去性を助けるために、シリコーンオイルが剥離助剤として配合されていることが好ましい。このシリコーンオイルは、そのままにて、配合されていてもよく、適宜の界面活性剤を用いて調製されたO/W型エマルションとして配合されていてもよい。
固形マーカーが上述したように水と着色剤と脂肪酸アルカリ金属塩からなる固形化剤と油状物質のO/W型エマルションからなる剥離剤とからなる場合には、白板上に筆記したとき、上記固形化剤として用いる脂肪酸アルカリ金属塩が白板にこびりつきやすいので、そのような筆跡をイレーサにて拭いても、白板に汚れ、即ち、ゴーストが残る場合がある。
ここに、本発明に従って、固形マーカーに上記剥離剤と共にシリコーンオイルを含有させるとき、そのような固形マーカーにて白板上に筆記すれば、シリコーンオイルは白板上への筆跡のこびりつきをよく防止するのみならず、白板上への一層滑らかな筆記を可能とし、かくして、白板上の筆跡は、これをイレーサにて軽く拭くことによって、白板上にゴーストを残すことなく、消去することができる。
本発明によれば、上記シリコーンオイルとして、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、メチルハイドロジェンシリコーンオイル、環状ジメチルシリコーンオイル、微粉末シリカを含むシリコーンオイルコンパウンド等が用いられるが、なかでも、ジメチルシリコーンオイルが好ましく用いられる。このようなシリコーンオイルは、本発明による固形マーカーに0.5〜15重量%、好ましくは、2〜10重量%の範囲で含まれる。固形マーカーにおけるシリコーンオイルの含量量が0.5重量%よりも少ないときは、依然として、筆跡をイレーサにて拭いた場合に固形化剤である脂肪酸アルカリ金属塩が白板上にゴーストとして残り、他方、15重量%よりも多いときは、筆跡が滑って、筆記できない。
更に、本発明による固形マーカーは、白板上に筆記したとき、白板上で固形マーカーの各成分をまとめて、樹脂がマトリックスからなる筆記線を形成するために、必要に応じて、結合剤として、水溶性樹脂を含んでいてもよい。この結合剤としての水溶性樹脂は、前述した顔料の水分散体の調製に用いる水溶性樹脂を含み、更に、それ以外にも、例えば、プルラン、キトサン、アルギン酸ナトリウム、ローカストビーンガム、グァーガム、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース等の水溶性多糖類、水溶性アクリル樹脂、ポリビニルピロリドン等の水溶性合成樹脂、更に、アクリル酸樹脂、メタクリル酸樹脂、アクリル系共重合体、酢酸ビニル樹脂、酢酸ビニル系共重合体、天然ゴム、ポリウレタン系樹脂等の水不溶性樹脂のエマルション等を挙げることができる。これらの水溶性樹脂やエマルションも、必要に応じて、2種以上を併用してもよい。
本発明の固形マーカーがこのような分散樹脂を含有する場合も、前記分散樹脂と上記結合樹脂との合計が固形マーカーに基づいて1〜3重量%の範囲であり、好ましくは0.5〜20重量%の範囲である。
本発明による固形マーカーは、好ましくは、樹脂からなる分散剤にて顔料を水に分散してなる顔料水分散体と脂肪酸アルカリ金属塩からなる固形化剤と常温で難揮発性の油状物質のO/W型エマルションと、必要に応じて、結合剤としての水溶性樹脂とを水中で加熱下に混合して、上記脂肪酸アルカリ金属塩を水に溶解させて、均一な混合物を得た後、これを適宜の成形容器に注入し、冷却して固化させることによって得ることができる。
また、シリコーンオイルを含む固形マーカーを製造する場合には、樹脂からなる分散剤にて顔料を水に分散させてなる顔料水分散体と脂肪酸アルカリ金属塩からなる固形化剤と常温で難揮発性の油状物質のO/W型エマルションとシリコーンオイルと、必要に応じて、結着剤としての水溶性樹脂とを水中で加熱下に混合して、上記脂肪酸アルカリ金属塩を水中に溶解させた後、成形容器に注入し、冷却して固化させることによって得ることができる。従って、成形容器の形状に応じて、任意の形状の固形マーカーを得ることができ、例えば、円筒状の成形容器を用いることによって、クレヨン状の固形マーカーを得ることができる。
但し、シリコーンオイルを含む固形マーカーを上述したようにして製造するに際して、シリコーンオイルは、そのまま、用いてもよく、また、前述したように、O/W型エマルションとして用いてもよい。
このように、本発明によれば、常温で難揮発性の油状物質からなる剥離剤をO/W型エマルションとして用いて、これを水中で着色剤と脂肪酸アルカリ金属塩からなる固形化剤と共に加熱下に混合し、脂肪酸アルカリ金属塩を水中に溶解させて、均一な混合物を得た後、これを冷却して、固形マーカーを得るので、得られる固形マーカー中には剥離剤が均一に且つ安定に分散されている。従って、本発明による固形マーカーは、その製造の後、長期間にわたって保存しても、剥離剤がブリードせず、筆記性にすぐれると共に、筆跡の消去性にすぐれている。
また、本発明の好ましい態様によれば、着色剤である顔料は、樹脂からなる分散剤にて被覆され、水に分散された顔料水分散体として配合されており、他方、剥離剤は、O/W型エマルションの形態で含まれている。従って、顔料の粒子の表面に剥離剤である油状物質が吸着することがないので、白板上に筆記するとき、筆跡が伸びることがなく、白板を汚すこともない。
特に、上記剥離剤と共にシリコーンオイルを併用することによって、本発明による固形マーカーは、白板へのこびりつきがなく、一層、筆跡の消去性にすぐれた筆跡を形成することができる。
更に、本発明によれば、上述したようにして得られる固形マーカーは、10〜70重量%程度の水を含んでいるので、クレヨン様の筆記感を有し、これを長期間にわたって保存すれば、その間に水分が徐々に蒸発し、固形マーカーから失われるので、体積が減少する。即ち、固形マーカーが経時的に収縮する。
そこで、本発明によれば、上述したようにして得られた固形マーカーを加熱、乾燥し、水分を乾燥、除去して、実質的に水分を含まない固形マーカーを得ることもできる。このような固形マーカーによれば、水分を実質的に含まないので、経時的な収縮は起こらない。また、水分を実質的に含まないので、筆記感はチョーク(白墨)様となる。即ち、このような固形マーカーによれば、白板上に筆記すれば、固形マーカーがチョーク(白墨)のように先端部分において崩れながら白板上に付着して筆跡を形成する。
以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明はこれら実施例により何ら限定されるものではない。以下の実施例及び比較例においては、顔料又はその水分散体と常温で難揮発性の油状物質のO/W型エマルションと(結合剤である水溶性樹脂)と水とからなる混合物を常温で攪拌、混合した後、これに固形化剤である脂肪酸アルカリ金属塩を加え、90℃まで昇温し、その温度で30分間攪拌、混合して、均一な混合物を得た。この混合物を90℃に保持したまま、円筒状の成形容器中に注入した後、室温まで急冷した。このようにして、クレヨン状の固形マーカーを得た。以下の実施例及び比較例は、実施例8及び9を除いて、得られた固形マーカーの組成を示す。固形マーカーの各成分の割合は重量%で表示されており、残部は水である。また、実施例8及び9はそれぞれ実施例1及び2で得られた固形マーカーを50℃で3日間又は7日間加熱、乾燥して、実質的に水分を含まない固形マーカーを得たものである。
実施例1
顔料分散体 黒色顔料水分散体A1) 30.0
剥離剤 イソオクタン酸セチルのエマルション(油状物質50%) 20.0
固形化剤 ステアリン酸ナトリウム 15.0
ラウリン酸ナトリウム 5.0
実施例2
顔料分散体 赤色顔料水分散体B2) 30.0
樹脂 部分ケン化ポリビニルアルコール樹脂水溶液(15重量%) 15.0
剥離剤 ステアリン酸n−ブチルのエマルション(油状物質50%) 25.0
固形化剤 オレイン酸ナトリウム 5.0
ステアリン酸ナトリウム 15.0
実施例3
顔料分散体 青色顔料水分散体C3) 30.0
樹脂 部分ケン化ポリビニルアルコール樹脂水溶液(15重量%) 15.0
剥離剤 ホワイトミネラルオイルのエマルション(油状物質50%) 20.0 固形化剤 ステアリン酸ナトリウム 15.0
ステアリン酸カリウム 5.0
実施例4
顔料分散体 緑色顔料水分散体D4) 30.0
樹脂 部分ケン化ポリビニルアルコール樹脂水溶液(15重量%) 15.0
剥離剤 トリ(カプリル酸カプリン酸)グリセリルのエマルション

(油状物質50%) 25.0
固形化剤 ステアリン酸ナトリウム 12.0
ヤシ油脂肪酸ナトリウム 8.0
実施例5
顔料分散体 黒色顔料水分散体A1) 30.0
剥離剤 ステアリン酸n−ブチルのエマルション(油状物質50%) 20.0
固形化剤 ステアリン酸ナトリウム 13.0
混合脂肪酸ナトリウム 5.0
実施例6
顔料 カーボンブラック 4.5
樹脂 部分ケン化ポリビニルアルコール樹脂水溶液(15重量%) 25.0
剥離剤 イソオクタン酸セチルのエマルション(油状物質50%) 20.0
固形化剤 ステアリン酸ナトリウム 15.0
ラウリン酸ナトリウム 5.0
実施例7
顔料 赤色顔料 4.5
樹脂 部分ケン化ポリビニルアルコール樹脂水溶液(15重量%) 25.0
剥離剤 ステアリン酸n−ブチルのエマルション(油状物質50%) 25.0
固形化剤 ステアリン酸ナトリウム 15.0
オレイン酸ナトリウム 5.0
実施例8
実施例1で得られた固形マーカーを50℃で3日間乾燥して、チョーク様の固形マーカーを得た。
実施例9
実施例2で得られた固形マーカーを50℃で3日間乾燥して、チョーク様の固形マーカーを得た。
比較例1
顔料分散体 黒色顔料水分散体A1) 30.0
剥離剤 イソオクタン酸セチル 10.0
固形化剤 ステアリン酸ナトリウム 15.0
ラウリン酸ナトリウム 5.0
比較例2
顔料分散体 赤色顔料水分散体B2) 30.0
樹脂 部分ケン化ポリビニルアルコール樹脂水溶液(15重量%) 15.0
剥離剤 ホワイトミネラルオイル 15.0
固形化剤 ステアリン酸ナトリウム 15.0
オレイン酸ナトリウム 5.0
比較例3
顔料分散体 青色顔料水分散体C3) 30.0
樹脂 部分ケン化ポリビニルアルコール樹脂水溶液(15重量%) 15.0
剥離剤 トリ(カプリル酸カプリン酸)グリセリル 10.0
固形化剤 ステアリン酸ナトリウム 15.0
ステアリン酸カリウム 5.0
比較例4
顔料 カーボンブラック 4.5
樹脂 部分ケン化ポリビニルアルコール樹脂水溶液(15重量%) 25.0
剥離剤 イソオクタン酸セチル 10.0
固形化剤 ステアリン酸ナトリウム 15.0
ラウリン酸ナトリウム 5.0
比較例5
顔料 赤色顔料 4.5
樹脂 部分ケン化ポリビニルアルコール樹脂水溶液(15重量%) 25.0
剥離剤 ホワイトミネラルオイル 15.0
固形化剤 ステアリン酸ナトリウム 15.0
オレイン酸ナトリウム 5.0
実施例10
顔料分散体 黒色顔料水分散体A1) 30.0
剥離剤 イソオクタン酸セチルのエマルション(油状物質50%) 25.0
固形化剤 ステアリン酸ナトリウム 12.0
ラウリン酸ナトリウム 8.0
実施例11
顔料分散体 赤色顔料水分散体B2) 30.0
剥離剤 ホワイトミネラルオイルのエマルション(油状物質50%) 25.0
固形化剤 ステアリン酸ナトリウム 15.0
ヤシ油脂肪酸ナトリウム 5.0
実施例12
顔料分散体 青色顔料水分散体C3) 30.0
剥離剤 トリ(カプリル酸カプリン酸)グリセリルのエマルション
(油状物質50%) 20.0
固形化剤 ラウリン酸ナトリウム 5.0
混合脂肪酸ナトリウム 15.0
実施例13
顔料分散体 黒色顔料水分散体A1) 30.0
剥離剤 イソオクタン酸セチルのエマルション(油状物質50%) 25.0
シリコーンオイル KF96−100CS 3.0
固形化剤 ステアリン酸ナトリウム 12.0
ラウリン酸ナトリウム 8.0
実施例14
顔料分散体 赤色顔料水分散体B2) 30.0
剥離剤 ホワイトミネラルオイルのエマルション(油状物質50%) 25.0
シリコーンオイル KS66 4.0
固形化剤 ステアリン酸ナトリウム 15.0
ヤシ油脂肪酸ナトリウム 5.0
実施例15
顔料分散体 青色顔料水分散体C3) 30.0
剥離剤 トリ(カプリル酸カプリン酸)グリセリルのエマルション
(油状物質50%) 20.0
シリコーンオイル KF54 2.0
固形化剤 ラウリン酸ナトリウム 5.0
混合脂肪酸ナトリウム 15.0
実施例16
実施例13で得られた固形マーカーを50℃で1週間乾燥して、チョーク様の固形マーカーを得た。
実施例17
実施例14で得られた固形マーカーを50℃で1週間乾燥して、チョーク様の固形マーカーを得た。
(注1)用いた顔料水性分散体
1)黒色顔料水分散体A
カーボンブラック(スペシャル・ブラック100、デグサ社製)15重量%とポリビニルアルコール樹脂((株)クラレ製クラレポバールPVA−403、ケン化度78.5〜81.5モル%)15重量%とからなる黒色顔料水分散体。
2)赤色顔料水分散体B
赤色顔料ノボパーム・レッドGLF(クラリアントジャパン(株)製)15重量%とポリビニルアルコール樹脂((株)クラレ製クラレポバールPVA405、ケン化度80.0〜83.0モル%)7重量%とからなる赤色顔料水分散体。
3)青色顔料水分散体C
青色顔料モノライトブルー3R(アビシア(株)製)15重量%とスチレン・アクリル樹脂のアンモニア中和物(ジョンソンポリマー(株)製ジョンクリル62)7重量%とからなる青色顔料水分散体。
4)緑色顔料水分散体
緑色顔料リオノール・グリーン6YK(東洋インキ製造(株)製)15重量%とスチレン、マレイン酸樹脂のアンモニア中和物(星光化学(株)製ハイロスX−1)7重量%とからなる緑色顔料水分散体。
(注2)油状物質
イソオクタン酸セチルのエマルション
ポリオキシエチレン(20)ポリオキシプロピレン(4)セチルエーテルとポリオキシエチレン(5)オレイルエーテルとの混合物を用いて調製した。括弧内はエチレンオキシド又はプロピレンオキシドの付加モル数を示す。
ステアリン酸n−ブチルのエマルション
モノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタンとモノステアリン酸ソルビタンとの混合物を用いて調製した。
ホワイトミネラルオイルのエマルション
ポリオキシエチレンオレイルエーテルを用いて調製した。
トリ(カプリル酸カプリン酸)グリセリルのエマルション
ポリオキシエチレンオレイルエーテルリン酸ナトリウムを用いて調製した。
(注3)シリコーンオイル
KF96−100CS
信越化学工業(株)製ジメチルシリコーンオイル、25℃における粘度100cSt。
KS66
信越化学工業(株)製微粉末シリカ配合ジメチルシリコーンオイル。
KF54
信越化学工業(株)製メチルフェニルシリコーンオイル。
上記実施例1〜9及び比較例1〜5で得た固形マーカーの筆記感、その調製の直後と1か月保存した後の筆記性、そのように形成した筆跡の初期消去性及び筆跡の経時消去性を以下のようにして調べた。
筆記感
固形マーカーの筆記感がクレヨン様か、チョーク(白墨)様かを表1に示す。Aは筆記感がクレヨン様であることを示し、Bは筆記感がチョーク(白墨)様であることを示す。
筆記性
固形マーカーの調製の直後に200gの荷重を加えながら、琺瑯白板上に所定の記号を筆記した。滲みや掠れなしに、均一に筆記できるときを○、筆跡に一部、滲みや掠れを生じるが、実用上、支障なく筆記できるときを△、筆記に滲みや掠れが相当に生じて、筆記できないときを×とした。
筆跡の初期消去性
固形マーカーの調製の直後に200gの荷重を加えながら、琺瑯白板上に所定の記号をそれぞれ筆記し、5分又は1日経過後にイレーサに200gの荷重を加えながら、上記筆跡を擦過し、筆跡を消去できるまでの擦過回数を数えた。擦過回数が10回以内で筆跡を消去できるときを○、擦過回数が10回を越えて、20回以内で筆跡を消去できるときを△、擦過回数が20回を越えても、筆跡を消去できないときを×とした。
筆跡の経時消去性
固形マーカーを調製した後、常温で1か月保存した。この固形マーカーを用いて、初期消去性の試験と同様にして、筆跡の消去性を調べた。
次に、上記実施例10〜17で得た固形マーカーの筆記感、固形マーカーの調製の直後の筆記性、そのように形成した筆跡の消去性及び筆跡の経時消去性を以下のようにして調べて、結果を表3に示す。
筆記感
固形マーカーの筆記感がクレヨン様か、チョーク(白墨)様かを表3に示す。Aは筆記感がクレヨン様であることを示し、Bは筆記感がチョーク(白墨)様であることを示す。
筆記性
固形マーカーの調製の直後に200gの荷重を加えながら、琺瑯白板上に所定の記号を筆記した。滲みや掠れなしに、均一に筆記できるときを○、筆跡に一部、滲みや掠れを生じるが、実用上、支障なく筆記できるときを△、筆記に滲みや掠れが相当に生じて、筆記できないときを×とした。
筆跡の消去性
固形マーカーの調製の直後に200gの荷重を加えながら、琺瑯白板上に所定の記号をそれぞれ筆記し、5分又は1日経過後にイレーサに200gの荷重を加えながら、上記筆跡を擦過し、筆跡を消去できるまでの擦過回数を数え、擦過回数によって消去性を評価した。
表3の結果から明らかなように、固形マーカーにシリコーンオイルを含有させることによって、筆跡の消去性が改善される。


Claims (10)

  1. 水と着色剤と脂肪酸アルカリ金属塩からなる固形化剤と常温で難揮発性の油状物質のO/W型エマルションとを含むことを特徴とする固形マーカー。
  2. 更にシリコーンオイルを含む請求項1に記載の固形マーカー。
  3. 樹脂からなる分散剤にて顔料を水に分散させてなる顔料水分散体として着色剤を含む請求項1又は2に記載の固形マーカー。
  4. 油状物質が脂肪族カルボン酸エステル、高級炭化水素及び高級アルコールから選ばれる少なくとも1種である請求項1又は2に記載の固形マーカー。
  5. 分散剤が水溶性樹脂である請求項3に記載の固形マーカー。
  6. 樹脂からなる分散剤にて顔料を水に分散させてなる顔料水分散体と脂肪酸アルカリ金属塩からなる固形化剤と常温で難揮発性の油状物質のO/W型エマルションとを水中で加熱下に混合して、上記脂肪酸アルカリ金属塩を水中に溶解させた後、成形容器に注入し、冷却して固化させることを特徴とする固形マーカーの製造方法。
  7. 樹脂からなる分散剤にて顔料を水に分散させてなる顔料水分散体と脂肪酸アルカリ金属塩からなる固形化剤と常温で難揮発性の油状物質のO/W型エマルションとシリコーンオイルとを水中で加熱下に混合して、上記脂肪酸アルカリ金属塩を水中に溶解させた後、成形容器に注入し、冷却して固化させることを特徴とする固形マーカーの製造方法。
  8. 樹脂からなる分散剤にて顔料を水に分散させてなる顔料水分散体と脂肪酸アルカリ金属塩からなる固形化剤と常温で難揮発性の油状物質のO/W型エマルションとを水中で加熱下に混合し、又は樹脂からなる分散剤にて顔料を水に分散させてなる顔料水分散体と脂肪酸アルカリ金属塩からなる固形化剤と常温で難揮発性の油状物質のO/W型エマルションとシリコーンオイルとを水中で加熱下に混合して、上記脂肪酸アルカリ金属塩を水中に溶解させた後、冷却して固化させ、次いで、得られた成形物を加熱、乾燥して、水分を除去することを特徴とする固形マーカーの製造方法。
  9. 油状物質が脂肪族カルボン酸エステル、高級炭化水素及び高級アルコールから選ばれる少なくとも1種である請求項6から8のいずれかに記載の固形マーカーの製造方法。
  10. 分散剤が水溶性樹脂である請求項6から8のいずれかに記載の固形マーカーの製造方法。


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