JP2006182794A - 表面保護フィルム用ポリウレタン粘着剤組成物及び表面保護フィルム - Google Patents
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Abstract
【課題】 帯電防止性と透明性に優れ、同時に水分管理も容易な表面保護フィルム用ポリ
ウレタン粘着剤組成物、また該粘着剤を積層してなる表面保護フィルムを提供する。
【解決手段】 陽イオンをリチウムイオンとして換算したときの陰イオン半径が0.275nm以上のアニオンを有する超強酸のアルカリ金属塩類、アルカリ土類金属塩類の少なくとも一種の塩を含有することを特徴とする表面保護フィルム用ポリウレタン粘着剤組成物、並びに表面保護フィルム用ポリウレタン粘着剤組成物を含む層を、基材の少なくとも片面に積層して得られる表面保護フィルム。
【選択図】 なし
ウレタン粘着剤組成物、また該粘着剤を積層してなる表面保護フィルムを提供する。
【解決手段】 陽イオンをリチウムイオンとして換算したときの陰イオン半径が0.275nm以上のアニオンを有する超強酸のアルカリ金属塩類、アルカリ土類金属塩類の少なくとも一種の塩を含有することを特徴とする表面保護フィルム用ポリウレタン粘着剤組成物、並びに表面保護フィルム用ポリウレタン粘着剤組成物を含む層を、基材の少なくとも片面に積層して得られる表面保護フィルム。
【選択図】 なし
Description
本発明は、帯電防止性を有する表面保護フィルム用ポリウレタン粘着剤組成物に関し、詳しくは光学分野、医療分野等に好適に用いられる帯電防止性を有する表面保護フィルム用ポリウレタン粘着剤組成物、及び表面保護フィルムに関する。
近年、帯電防止性を有するポリウレタン、または粘着剤に関する要求が高まっており、これを達成するために、従来より、多くの研究がなされている。例えばアルキル硫酸第4級アンモニウム塩及びトリフルオロメタンスルホン酸塩を含有したポリウレタン(例えば、特許文献1を参照)や、塩酸塩や過塩素酸塩等のイオン化合物を含有した粘着剤(例えば、特許文献2を参照)が存在する。
しかしこれらの方法では、充分な帯電防止性が発現せず、また透明性が劣るため、適用する用途が限定され、特に光学分野、医療分野等において表面保護フィルム用として使用するのには問題がある場合があった。また、ポリエチレングリコール(PEG)を併用すると、帯電防止性が向上することが知られているが(例えば、特許文献2を参照)、PEGは親水性が高いため、水分を吸着し、粘着性能が低下する場合があった。また、使用するPEGの分子量によっては結晶化する場合があり、透明性を損なうことがあった。
特開2000―103958
特開2003―342548
そこで、本発明は、帯電防止性と透明性に優れた表面保護フィルム用ポリウレタン粘着剤組成物、及び該粘着剤を積層してなる表面保護フィルムを得ることを目的とする。
本発明者らは上記目的を達成するため、鋭意検討した結果、粘接着剤組成として比較的極性の高いウレタン樹脂を用い、特定の塩を配合することにより、上記課題を解決することを見出し、本発明に到達した。
即ち、本発明の要旨は、陽イオンをリチウムイオンとして換算したときの陰イオン半径が0.275nm以上のアニオンを有する超強酸のアルカリ金属塩類、アルカリ土類金属塩類の少なくとも一種の塩を含有することを特徴とする表面保護フィルム用ポリウレタン粘着剤組成物に存している。
即ち、本発明の要旨は、陽イオンをリチウムイオンとして換算したときの陰イオン半径が0.275nm以上のアニオンを有する超強酸のアルカリ金属塩類、アルカリ土類金属塩類の少なくとも一種の塩を含有することを特徴とする表面保護フィルム用ポリウレタン粘着剤組成物に存している。
また本発明の別の要旨は、含有する塩がアルカリ金属塩、更にリチウム塩である上記の表面保護フィルム用ポリウレタン粘着剤組成物に存している。
さらに、本発明の他の要旨は、上記表面保護フィルム用ポリウレタン粘着剤組成物を含む層を、基材の少なくとも片面に積層して得られる表面保護フィルムに存している。
さらに、本発明の他の要旨は、上記表面保護フィルム用ポリウレタン粘着剤組成物を含む層を、基材の少なくとも片面に積層して得られる表面保護フィルムに存している。
本発明によれば、帯電防止性と透明性を有する表面保護フィルム用として優れたポリウレタン粘着剤組成物を得ることができ、更に該ポリウレタン粘着剤組成物を含む層を、基材の少なくとも片面に積層して得られる表面保護フィルムを得ることができる。
本発明の超強酸の塩は、分子模型プログラム(CHEMLAB−II Molecula
r Design Co.(参考文献1:芳尾ら編リチウムイオン二次電池第二版―材料と応用― 2000,85))を用いて計算した、超強酸塩の陽イオンをリチウムとして換算したときの陰イオン半径が、0.275nm以上のアニオンを有する超強酸のアルカリ金属塩類、アルカリ土類金属塩類の少なくとも一種の塩である。好ましくは、上記陰イオン半径が0.300以上0.500nm以下である。陰イオン半径が0.275nm未満では、イオン結合力が大きいために塩の解離が困難になり、帯電防止性能が十分に発現しない。
r Design Co.(参考文献1:芳尾ら編リチウムイオン二次電池第二版―材料と応用― 2000,85))を用いて計算した、超強酸塩の陽イオンをリチウムとして換算したときの陰イオン半径が、0.275nm以上のアニオンを有する超強酸のアルカリ金属塩類、アルカリ土類金属塩類の少なくとも一種の塩である。好ましくは、上記陰イオン半径が0.300以上0.500nm以下である。陰イオン半径が0.275nm未満では、イオン結合力が大きいために塩の解離が困難になり、帯電防止性能が十分に発現しない。
アルカリ金属としては、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、フランシウム等が挙げられ、アルカリ土類金属としては、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム 、ラジウムが挙げられる。
上記陰イオン半径が0.275nm以上の陰イオンとしては、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドアニオン((CF3SO2)2N−)、パーフルオロブチルスルホン
酸イオン(C4F9SO3 −)、ビス(ペンタフルオロエタンスルホニル)イミドアニオン
((C2F5SO2)2N−)、トリス(トリフルオロメチルスルホニル)メチドアニオン((CF3SO2)3C−)、テトラフェニル硼酸アニオン(BPh4 −)が挙げられる。
上記陰イオン半径が0.275nm以上の陰イオンとしては、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドアニオン((CF3SO2)2N−)、パーフルオロブチルスルホン
酸イオン(C4F9SO3 −)、ビス(ペンタフルオロエタンスルホニル)イミドアニオン
((C2F5SO2)2N−)、トリス(トリフルオロメチルスルホニル)メチドアニオン((CF3SO2)3C−)、テトラフェニル硼酸アニオン(BPh4 −)が挙げられる。
他方、好ましい陽イオンとしては、より価数が小さい1価のイオンを有するアルカリ金属イオンが挙げられ、特に好ましくは、プロトン以外で最も移動度が高いリチウムイオンを有するリチウム塩が挙げられる。
このようなリチウム塩としては、リチウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(Li(CF3SO3)2N)、パーフルオロブチルスルホン酸リチウム(LiC4F9S
O3)、リチウムビス(ペンタフルオロエタンスルホニル)イミド(Li(C2F5SO2)2N)、リチウムトリス(トリフルオロメチルスルホニル)メチド(Li(CF3SO2)3C)、テトラフェニル硼酸リチウム(LiBPh4)等が挙げられる。
このようなリチウム塩としては、リチウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(Li(CF3SO3)2N)、パーフルオロブチルスルホン酸リチウム(LiC4F9S
O3)、リチウムビス(ペンタフルオロエタンスルホニル)イミド(Li(C2F5SO2)2N)、リチウムトリス(トリフルオロメチルスルホニル)メチド(Li(CF3SO2)3C)、テトラフェニル硼酸リチウム(LiBPh4)等が挙げられる。
塩の配合量は、ポリウレタン100重量部あたり0.005〜10重量部が好ましい。さらに好ましくは0.007〜5重量部である。配合量が0.005重量部未満では、帯電防止性能が低くなり、10重量部超過では、ポリウレタンとの相溶性が悪くなり光学特性を損なう場合がある。
本発明に用いられるポリウレタンは、特に限定されることなく使用することができ、ポリオールとイソシアネート化合物を用いて製造することができる。
本発明に用いられるポリウレタンは、特に限定されることなく使用することができ、ポリオールとイソシアネート化合物を用いて製造することができる。
ポリオールとしては、例えば、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール及び/又はポリエステルポリオールとポリイソシアネートの反応物であるポリウレタンポリオール、多価アルコールのポリエーテル付加物等を挙げることができる。
ポリエーテルポリオールとしては、メチレンオキサイド鎖、エチレンオキサイド鎖、プロピレンオキサイド鎖、ブチレンオキサイド鎖等のアルキレンオキサイド鎖の繰り返し構造をそれぞれ単独で、あるいは2種類以上有するものが使用できる。
ポリエーテルポリオールとしては、メチレンオキサイド鎖、エチレンオキサイド鎖、プロピレンオキサイド鎖、ブチレンオキサイド鎖等のアルキレンオキサイド鎖の繰り返し構造をそれぞれ単独で、あるいは2種類以上有するものが使用できる。
ポリエステルポリオールとしては、例えば、酸成分とグリコール成分とのエステル化反応によって得ることができる。酸成分としてテレフタル酸、アジピン酸、畦ライン酸、セバチン酸、無水フタル酸、イソフタル酸、トリメリット酸等が挙げられ、グリコール成分としてエチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ブチレングリコール、1,6−ヘキサングリコール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、3,3‘−ジメチロールヘプタン、ポリオキシエチレングリコール、ポリオキシプロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、ブチルエチルペンタンジオール、ポリオール成分としてグリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等が挙げられる。その他、ポリカプロラクトン、ポリ(β−メチル−γ−バレロラクトン)、ポリバレロラクトン等のラクトン類を開環重合して得られるポリエステルポリオール等も挙げられる。
本発明において、導電性を向上させるためには、ポリウレタン鎖に、非結晶性で分極性の高いポリエーテルポリオールを有することが好ましい。例えば、プロピレンオキサイド鎖からなるポリプロピレングリコール(PPG)、PPGとPEGとからなるグリコールが挙げられ、好ましくは、PPGである。PEGは親水性が高いことから、水分を吸着し、粘着性能が低下する場合があり、また、使用するPEGの分子量によっては結晶化が生じ、透明性を損なう場合がある。
また、本発明では直鎖状、分岐構造等の各種ポリエーテルポリオールを広く使用することができる。また、分子中あるいは分子末端にイソシアネートと反応可能な官能基を有していてもよい。使用するポリエーテルポリオールの分子量に特に制限はないが、好ましくは、分子量100〜10000である。
本系において導電性は、超強酸塩が解離することにより生成するイオンが、ポリエーテル分子の運動によって運ばれることによって発現すると考えられる。それゆえ、帯電防止性を向上させるためには、ミクロブラウン運動性の高いウレタン架橋体が好ましく、さらに粘着剤のガラス転移温度が使用条件である室温よりも低いことが好ましい。それ故、分子量の大きなポリオールを使用すること、あるいはポリオールの配合量を増やすことが好ましい。しかしながら、ポリオールの分子量が高い、あるいはポリオールの配合量が高いと粘度が高くなり、塗工性が劣る場合があり、硬化が不充分となって膜の強度が下がり、凝集破壊して糊残りの原因となる場合がある。それ故、使用するポリエーテルの分子量、硬化反応に使用するイソシアネート種ならびに量等は、最終的に生成されるポリエーテルポリオールとイソシアネートとの反応物であるウレタン架橋体の粘着特性ならびに塩の溶解性によって適宜選択することが可能である。
本系において導電性は、超強酸塩が解離することにより生成するイオンが、ポリエーテル分子の運動によって運ばれることによって発現すると考えられる。それゆえ、帯電防止性を向上させるためには、ミクロブラウン運動性の高いウレタン架橋体が好ましく、さらに粘着剤のガラス転移温度が使用条件である室温よりも低いことが好ましい。それ故、分子量の大きなポリオールを使用すること、あるいはポリオールの配合量を増やすことが好ましい。しかしながら、ポリオールの分子量が高い、あるいはポリオールの配合量が高いと粘度が高くなり、塗工性が劣る場合があり、硬化が不充分となって膜の強度が下がり、凝集破壊して糊残りの原因となる場合がある。それ故、使用するポリエーテルの分子量、硬化反応に使用するイソシアネート種ならびに量等は、最終的に生成されるポリエーテルポリオールとイソシアネートとの反応物であるウレタン架橋体の粘着特性ならびに塩の溶解性によって適宜選択することが可能である。
本発明に用いられるポリイソシアネート化合物としては特に限定されることなく使用することができ、例えば、ジイソシアネート化合物から形成されてなる3官能のイソシアネート化合物が挙げられ、公知のジイソシアネート化合物から形成されるトリメチロールプロパンアダクト体、水と反応したビュレット体、イソシアヌレート環を有する3量体を使用することができる。
3官能のイソシアネート化合物の形成に供されるジイソシアネート化合物としては、芳香族ポリイソシアネート、脂肪族ポリイソシアネート、芳香脂肪族ポリイソシアネート、脂環族ポリイソシアネート等が挙げられる。
芳香族ポリイソシアネートとしては、1,3−フェニレンジイソシアネート、4,4‘−ジフェニルジイソシアネート、1,4−フェニレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、4,4‘−トルイジンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルエーテルジイソシアネート等を挙げることができる。
芳香族ポリイソシアネートとしては、1,3−フェニレンジイソシアネート、4,4‘−ジフェニルジイソシアネート、1,4−フェニレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、4,4‘−トルイジンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルエーテルジイソシアネート等を挙げることができる。
脂肪族ポリイソシアネートとしては、トリメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ペンタメチレンジイソシアネート、2,3−ブチレンジイソシアネート、1,3−ブチレンジイソシアネート、ドデカメチレンジイソシアネート、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート等をあげることができる。
芳香脂肪族ポリイソシアネートとしては、ω,ω´−ジイソシアネート−1,3−ジメチルベンゼン、ω,ω´−ジイソシアネート−1,4−ジメチルベンゼン、ω,ω´−ジイソシアネート−1,3−ジエチルベンゼン、1,4−テトラメチルキシリレンジイソシ
アネート,1,3−テトラメチルキシリレンジイソシアネート等を挙げることができる。
脂環族ポリイソシアネートとしては、3−イソシアネートメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルイソシアネート、1,3−シクロヘキサンジイソシアネート、1,4−シクロヘキサンジイソシアネートメチル−2,4−シクロヘキサンジイソシアネート、メチル−2,6−シクロヘキサンジイソシアネート、4,4‘−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、1,4‘−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン等が挙げられる。
アネート,1,3−テトラメチルキシリレンジイソシアネート等を挙げることができる。
脂環族ポリイソシアネートとしては、3−イソシアネートメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルイソシアネート、1,3−シクロヘキサンジイソシアネート、1,4−シクロヘキサンジイソシアネートメチル−2,4−シクロヘキサンジイソシアネート、メチル−2,6−シクロヘキサンジイソシアネート、4,4‘−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、1,4‘−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン等が挙げられる。
本発明に用いられる3官能ポリイソシアネート化合物としては、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、3−イソシアネートメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルイソシアネート(イソホロンジイソシアネート)等のジイソシアネートから形成されたビュレット体が好ましい。
本発明に用いられるポリオールとイソシアネート化合物のウレタン反応触媒としては、特に限定することなく使用することができる。例えば3級アミン化合物、有機金属化合物等が挙げられる。これらは、複数種を併用してもよい。
本発明に用いられるポリオールとイソシアネート化合物のウレタン反応触媒としては、特に限定することなく使用することができる。例えば3級アミン化合物、有機金属化合物等が挙げられる。これらは、複数種を併用してもよい。
3級アミン化合物としてはトリエチルアミン、トリエチレンジアミン、N,N−ジメチルベンジルアミン、N−メチルモルホリン、1,4−ジアザビシクロ[2,2,2]オクタン(DABCO)等が挙げられる。
有機金属化合物としては錫系化合物、非錫系化合物を挙げることができる。錫系化合物としては、ジブチル錫ジクロライド、ジブチル錫オキサイド、ジブチル錫ジブロマイド、ジブチル錫ジマレエート、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫スルファイド、トリブチル錫スルファイド、トリブチル錫オキサイド、トリブチル錫アセテート、トリエチル錫エトキサイド、トリブチル錫エトキサイド、ジオクチル錫オキサイド、トリブチル錫オキサイド、トリブチル錫トリクロロアセテート、2−エチルヘキサン酸錫等が挙げられる。
有機金属化合物としては錫系化合物、非錫系化合物を挙げることができる。錫系化合物としては、ジブチル錫ジクロライド、ジブチル錫オキサイド、ジブチル錫ジブロマイド、ジブチル錫ジマレエート、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫スルファイド、トリブチル錫スルファイド、トリブチル錫オキサイド、トリブチル錫アセテート、トリエチル錫エトキサイド、トリブチル錫エトキサイド、ジオクチル錫オキサイド、トリブチル錫オキサイド、トリブチル錫トリクロロアセテート、2−エチルヘキサン酸錫等が挙げられる。
非錫系化合物としては、例えば時ブチルチタニウムジクロライド、テトラブチルチタネート、ブトキシチタニウムトリクロライドなどのチタン系、オレイン酸鉛、安息香酸鉛、ナフテン酸鉛などの鉛系、2−エチルヘキサン酸鉄、鉄アセチルアセトネートなどの鉄系、安息香酸コバルト、2−エチルヘキサンコバルトなどのコバルト系、ナフテン酸亜鉛、2−エチルヘキサン亜鉛などの亜鉛系、ナフテン酸ジルコニウムなどが挙げられる。
本発明の組成物の溶剤としては、特に限定することなく使用でき、例えば、メチルエチルケトン、酢酸エチル、トルエン、キシレン、アセトン等が挙げられる。ポリウレタンの溶解性、溶剤の沸点等の点から、メチルエチルケトン、酢酸エチル、トルエンが好ましく使用される。
ポリオールとイソシアネート化合物のウレタン化反応の方法としては、種々の方法が可能である。例えば、1)全量仕込みで反応する場合、2)ポリオールと触媒をフラスコに仕込み、イソシアネート化合物を逐次添加する方法が挙げられる。操作の容易さからは、1)が好ましく、反応系の粘度が高くなる場合や、反応を精密に制御する場合は、2)が好ましい。
ポリオールとイソシアネート化合物のウレタン化反応の方法としては、種々の方法が可能である。例えば、1)全量仕込みで反応する場合、2)ポリオールと触媒をフラスコに仕込み、イソシアネート化合物を逐次添加する方法が挙げられる。操作の容易さからは、1)が好ましく、反応系の粘度が高くなる場合や、反応を精密に制御する場合は、2)が好ましい。
ウレタン化反応の反応温度は120℃以下が好ましい。更に好ましくは70〜110℃である。反応温度が120℃を超えると反応速度や分子構造の制御が困難となり、所定の分子量や化学構造を有するポリウレタンが得られない場合がある。他方、70℃未満では反応速度が遅くなる場合がある。ウレタン化反応は、触媒の存在下、70〜110℃で1〜20時間行うのが好ましい。
ポリオールとイソシアネート化合物の配合比は、イソシアネート基モル当量1に対して
、水酸基モル当量が0.8以上であることが好ましい。特に好ましくは、0.8〜1.5である。0.8未満であると、過剰なイソシアネート基が加水分解して表面に硬いウレアが生成するため、塩の陽イオンが動きにくくなり、帯電防止性能が低下する場合がある。他方、1.5超過では架橋が不充分となって凝集力が低下する場合がある。
、水酸基モル当量が0.8以上であることが好ましい。特に好ましくは、0.8〜1.5である。0.8未満であると、過剰なイソシアネート基が加水分解して表面に硬いウレアが生成するため、塩の陽イオンが動きにくくなり、帯電防止性能が低下する場合がある。他方、1.5超過では架橋が不充分となって凝集力が低下する場合がある。
本発明に関わるウレタン粘着剤には、必要に応じて、他の樹脂、例えばアクリル樹脂、ポリエステル樹脂、アミノ樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリカーボネート樹脂等を併用することができる。
また、用途に応じて、ロジン、ロジンエステルのような粘着付与剤、スメクタイト、カオリン、タルク、マイカ、スメクタイト、バーミキュライト、パイロフィライト、炭酸カルシウム、酸化チタン等の充填剤、可塑剤、着色剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、消泡剤、光安定剤、難燃剤、加水分解防止剤等の添加剤を配合してもよい。
また、用途に応じて、ロジン、ロジンエステルのような粘着付与剤、スメクタイト、カオリン、タルク、マイカ、スメクタイト、バーミキュライト、パイロフィライト、炭酸カルシウム、酸化チタン等の充填剤、可塑剤、着色剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、消泡剤、光安定剤、難燃剤、加水分解防止剤等の添加剤を配合してもよい。
更に、ポットライフ延長剤として、触媒のブロック剤を含んでいてもよい。ブロック剤として働く物質には、触媒の中心金属と錯体を形成して反応性空軌道を塞ぐキレート化合物や、不可逆的な触媒毒として作用する硫黄系の化合物等がある。中でもブロック作用が可逆的であり、触媒活性の再生が可能であることからキレート化合物が好ましく用いられる。キレート化合物としては、アセチルアセトン、2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオン、1,1,1,5,5,5−ヘキサフルオロ−2,4−ペンタンジオンのような1,3−ジケトン化合物、アセト酢酸アルキルエステルのような3−ケトエステル化合物、マロン酸ジアルキルのようなマロン酸ジアルキル化合物、ペンタメチルジエチレントリアミン、ヘキサメチルトリエチレンテトラミンのようなポリアミン化合物、クラウンエーテル類のようなポリエーテル化合物等が挙げられる。中でも、有機溶剤への溶解性や、必要に応じて除去が可能な沸点を有していることから、アセチルアセトンが特に好ましい。
本発明に関わるポリウレタン粘着剤は、プラスチックフィルム、プラスチックシート、ポリウレタン、紙、ポリウレタン発泡体等である基材に塗工されて用いることができる。特にプラスチックフィルムへの塗工物は、表面保護フィルムとして使用することができる。その他、テープ、ラベル、シール、化粧用シート、滑り止めシート、両面粘着テープ等として使用することもできる。また、同種又は異種の基材同士を貼り合わせてなる積層体の粘着剤層としても用いることができる。
剥離シートを基材として用いた場合には、塗布・乾燥後にプラスチックフィルムなどに転写したり、貼り合わせたりすることもできる。
本発明におけるプラスチックフィルムとしては、例えばポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなどのポリエステルフィルム、ポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィンフィルム、ポリスチレンフィルム、ナイロン、ポリアミドフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリイミドフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム等が挙げられる。更にこれらが共押出されたり、予めラミネートされた複合多層フィルムも含まれる。これらのフィルムは延伸、未延伸のどちらでもよいが、機械的強度や寸法安定性を有するものが好ましいことから、ポリエステル、ポリアミドを主材料とした単層あるいは複合フィルムで、二軸方向に延伸されたものが特に好ましく用いられる。また、光学分野で透明なプラスチックフィルムが好ましく用いられる。
本発明におけるプラスチックフィルムとしては、例えばポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなどのポリエステルフィルム、ポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィンフィルム、ポリスチレンフィルム、ナイロン、ポリアミドフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリイミドフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム等が挙げられる。更にこれらが共押出されたり、予めラミネートされた複合多層フィルムも含まれる。これらのフィルムは延伸、未延伸のどちらでもよいが、機械的強度や寸法安定性を有するものが好ましいことから、ポリエステル、ポリアミドを主材料とした単層あるいは複合フィルムで、二軸方向に延伸されたものが特に好ましく用いられる。また、光学分野で透明なプラスチックフィルムが好ましく用いられる。
これらの基材フィルムは、既存の種々の添加剤や安定剤を含んでいてもよい。例えば可塑剤、滑剤、酸化防止剤、帯電防止剤、充填剤などである。さらにコロナ処理、プラズマ処理、フレーム処理、オゾン処理などの表面処理が施されていてもよく、また種々のアンカーコート剤、濡れ剤、帯電防止剤などが予め塗布されていてもよい。
前記表面保護フィルム用基材フィルムの厚みは特に制限されるものではないが、実用性
を考慮すると3〜200μmの範囲で、6〜100μmがより好ましい。
前記表面保護フィルム用基材フィルムの厚みは特に制限されるものではないが、実用性
を考慮すると3〜200μmの範囲で、6〜100μmがより好ましい。
粘着剤層の乾燥時厚さとしては1〜100μmが好ましい。1μm以下では粘着剤としての物性を十分に発揮することができず、100μm以上では乾燥効率が悪くなって生産性が低下し、更に溶剤が除去し切れずに粘着性能に悪影響を及ぼす恐れがある。他方、導電性の面からは、厚みが増すほど、粘着剤層中に存在するイオン濃度が増し、導電性能は向上する。それ故、目的とする用途に応じて、粘着剤層の厚さを選択することが可能である。
通常、表面保護フィルム用としては、フィルムの粘着面をステンレス鋼板(SUS304)と貼り合わせ、2kgのロールで一往復加重して圧着し、室温で1週間放置後の粘着力(測定条件:23℃、65%RH、剥離速度を0.3m/min)が、500mN/cm以下、好ましくは200mN/cm以下、特に好ましくは100mN/cm以下である。
また、乾燥後の塗膜は光学的透明性を有していることが好ましい。この光学的に透明であるというのは、一般に、目視で観察してわずかに霞んでいる程度より透明であることを意味しており、特に好ましいのは無色透明である。
本発明のポリウレタン粘着剤組成物を基材上に塗布する際には、公知の塗工法を用いることができる。すなわち、ロールコート、グラビアコート、マイクログラビアコート、リバースコート、エアナイフコート、コンマコート、ダイコート等である。これらの塗工方式を用いて、基材の片面あるいは両面にポリウレタン粘着剤を塗布する。乾燥方法は一般的に使用される公知の方法で、熱風乾燥、熱ロール乾燥、赤外線照射等で特に限定するものではない。乾燥温度は特に制限されないが、好ましくは50〜200℃、より好ましくは70〜180℃、更に好ましくは80〜150℃である。基材として熱可塑性樹脂を使用するため、乾燥温度はその融点以下であることが望ましく、200℃を越えると基材の劣化や色調の変化が見られるため好ましくない。
本発明のポリウレタン粘着剤組成物を基材上に塗布する際には、公知の塗工法を用いることができる。すなわち、ロールコート、グラビアコート、マイクログラビアコート、リバースコート、エアナイフコート、コンマコート、ダイコート等である。これらの塗工方式を用いて、基材の片面あるいは両面にポリウレタン粘着剤を塗布する。乾燥方法は一般的に使用される公知の方法で、熱風乾燥、熱ロール乾燥、赤外線照射等で特に限定するものではない。乾燥温度は特に制限されないが、好ましくは50〜200℃、より好ましくは70〜180℃、更に好ましくは80〜150℃である。基材として熱可塑性樹脂を使用するため、乾燥温度はその融点以下であることが望ましく、200℃を越えると基材の劣化や色調の変化が見られるため好ましくない。
以下、本発明を、実施例を用いて更に具体的に説明するが、本発明はその要旨を越えない限り以下の実施例に限定されるものではない。尚、以下の実施例及び比較例で使用した材料、および評価方法は以下に示す通りである。
<原材料>
1)主剤(A)
A−1:攪拌機、環流冷却管、窒素導入管、温度計、滴下漏斗を備えた四口フラスコに、ヘキサメチレンジイソシアネート(旭化成製「デュラネート50M」)521.0g、2官能ポリプロピレングリコール(第一工業製薬製、分子量1000)1548.7g、トルエン1699.7g、及び触媒としてジオクチル錫ジラウレート(日東化成製「ネオスタンU−810」)300mgを仕込み、1時間かけて90℃まで昇温し、その後90℃にて2時間反応した後、赤外分光光度計で残存NCO基を確認し、理論値(3.39%)以下となったところで、55℃まで冷却した。ここに3官能ポリプロピレングリコール(第一工業製薬製、分子量350)903.4gとトルエン170.0gを加え、再び90℃まで昇温し3時間反応した。赤外分光光度計で残存NCO基を確認し、完全に消えたところで70℃まで冷却した。ここへヘキサメチレンジイソシアネート86.8gとトルエン170gを加えた後、90℃に昇温し、更に90℃にて3時間反応した。赤外分光光度計で残存NCO基を確認し、完全に消えていたところで反応を終了し、冷却した。温度が80℃以下になったら、アセチルアセトン4.85gを加えて30分間よく攪拌し、錫触媒を不活性化した。この反応溶液は無色透明で、粘度800(mPa・s,25℃)、固形分60.5wt%であった。これを主剤溶液A−1とする。
A−2:市販ウレタン系粘着剤主剤(東洋インキ製造製「サイアバインSH101M」
)
A−3:攪拌機、環流冷却管、窒素導入管、温度計、滴下漏斗を備えた四口フラスコに、脂肪族系3官能イソシアネート(三菱化学製「NY710A」)235.86g、3官能ポリプロピレングリコール(第一工業製薬製「G3000」)3323.1g、メチルエチルケトン1441.04g、触媒としてジオクチル錫ジラウレート(日東化成製「ネオスタンU−810」)350mgを仕込み、1時間かけて90℃まで昇温し、その後90℃にて2時間反応した。赤外分光光度計で残存NCO基が完全に消えたことを確認した後、反応を終了し、冷却した。温度が80℃以下になったところで、アセチルアセトン5.66gを加えて30分間よく攪拌し、錫触媒を不活性化した。この反応溶液は無色透明で、粘度800(mPa・s,25℃)、固形分71.3wt%であった。これを主剤溶液A−3とする。
A−4:攪拌機、環流冷却管、窒素導入管、温度計、滴下漏斗を備えた四口フラスコに、2官能ポリエチレングリコール(第一工業製薬製、分子量1000)45.36g、3官能ポリプロピレングリコール(第一工業製薬製、分子量700)79.38gとトルエン60.0gを仕込み、50℃まで30分かけて昇温し、その後50℃にて30分攪拌してポリエチレングリコールを溶解させた。ここに、1,4−ジアゾビシクロ(2,2,2)オクタン(和光純薬工業製、1級試薬)140mg、3−イソシアネートメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルイソシアネート(和光純薬工業製、1級試薬)15.26gの順で加え、均一になるまで攪拌させた後、30分かけて90℃まで再び昇温し、90℃にて6時間反応した。赤外分光光度計で残存NCO基を確認し、完全に消えたところで反応を終了し、冷却した。この反応溶液は白色で粘度2070(mPa・s,25℃),固形分71.5wt%であった。これを主剤溶液A−4とする。
2)硬化剤(B)
B−1:脂肪族系多官能イソシアネート(三菱化学製「マイテックNY710A」)
B−2:脂肪族系多官能イソシアネート(東洋インキ製造製「サイアバインT−501B」)
3)塩(C)
C−1:リチウムビストリフルオロメタンスルホニウムイミド(シグマアルドリッチ製、純度99.95%)
C−2:リチウムトリス(トリフルオロメチルスルホニル)メチド(Tochem Products Co.製)
C−3:エチル硫酸−N−エチル−N,N−ジメチルーN−ラウリルアンモニウムを以下の方法で製造した。攪拌機、環流冷却管、窒素導入管、温度計、滴下漏斗を備えた四口フラスコに、ジメチルラウリルアンモニウム(和光純薬製、純度97%以上)21.340g、水50g、ジエチル硫酸(和光純薬製、純度97%以上)15.418gを室温にて滴下し、3時間反応した。この反応溶液をエバポレーションした後、100℃にて5時間減圧乾燥し、30.2gの固体を得た。これを塩C−3とする。
C−4:トリフルオロメタンスルホン酸リチウム(シグマアルドリッチ製、純度96%)
C−5:リチウムクロライド(和光純薬工業製、純度99%以上)
<評価方法>
1、塗工方法
主剤溶液(A)、硬化剤(B)、塩(C)とアセトンとを所定の配合比で混合し、攪拌子を用いて70rpmで30分間、均一になるまで攪拌し、粘着剤溶液とした。これを、PETフィルム(三菱化学ポリエステルフィルム製「T100−38」、厚み38μm)
上に乾燥塗膜の厚みが10±2μmとなるようにアプリケーターで塗工し、120℃で1
分間セーフベンにて乾燥し、粘着シートを作成した。シリコンセパレーター(三菱化学ポリエステルフィルム製「MR25」)と粘着剤面を貼り合わせ、40℃で3日間、状態調節したものを評価用積層体サンプルとした。
2、評価方法
1)光学特性:上記の粘着剤を塗工した粘着シートの透明性を目視で確認し、以下の基準に従って評価した。
<原材料>
1)主剤(A)
A−1:攪拌機、環流冷却管、窒素導入管、温度計、滴下漏斗を備えた四口フラスコに、ヘキサメチレンジイソシアネート(旭化成製「デュラネート50M」)521.0g、2官能ポリプロピレングリコール(第一工業製薬製、分子量1000)1548.7g、トルエン1699.7g、及び触媒としてジオクチル錫ジラウレート(日東化成製「ネオスタンU−810」)300mgを仕込み、1時間かけて90℃まで昇温し、その後90℃にて2時間反応した後、赤外分光光度計で残存NCO基を確認し、理論値(3.39%)以下となったところで、55℃まで冷却した。ここに3官能ポリプロピレングリコール(第一工業製薬製、分子量350)903.4gとトルエン170.0gを加え、再び90℃まで昇温し3時間反応した。赤外分光光度計で残存NCO基を確認し、完全に消えたところで70℃まで冷却した。ここへヘキサメチレンジイソシアネート86.8gとトルエン170gを加えた後、90℃に昇温し、更に90℃にて3時間反応した。赤外分光光度計で残存NCO基を確認し、完全に消えていたところで反応を終了し、冷却した。温度が80℃以下になったら、アセチルアセトン4.85gを加えて30分間よく攪拌し、錫触媒を不活性化した。この反応溶液は無色透明で、粘度800(mPa・s,25℃)、固形分60.5wt%であった。これを主剤溶液A−1とする。
A−2:市販ウレタン系粘着剤主剤(東洋インキ製造製「サイアバインSH101M」
)
A−3:攪拌機、環流冷却管、窒素導入管、温度計、滴下漏斗を備えた四口フラスコに、脂肪族系3官能イソシアネート(三菱化学製「NY710A」)235.86g、3官能ポリプロピレングリコール(第一工業製薬製「G3000」)3323.1g、メチルエチルケトン1441.04g、触媒としてジオクチル錫ジラウレート(日東化成製「ネオスタンU−810」)350mgを仕込み、1時間かけて90℃まで昇温し、その後90℃にて2時間反応した。赤外分光光度計で残存NCO基が完全に消えたことを確認した後、反応を終了し、冷却した。温度が80℃以下になったところで、アセチルアセトン5.66gを加えて30分間よく攪拌し、錫触媒を不活性化した。この反応溶液は無色透明で、粘度800(mPa・s,25℃)、固形分71.3wt%であった。これを主剤溶液A−3とする。
A−4:攪拌機、環流冷却管、窒素導入管、温度計、滴下漏斗を備えた四口フラスコに、2官能ポリエチレングリコール(第一工業製薬製、分子量1000)45.36g、3官能ポリプロピレングリコール(第一工業製薬製、分子量700)79.38gとトルエン60.0gを仕込み、50℃まで30分かけて昇温し、その後50℃にて30分攪拌してポリエチレングリコールを溶解させた。ここに、1,4−ジアゾビシクロ(2,2,2)オクタン(和光純薬工業製、1級試薬)140mg、3−イソシアネートメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルイソシアネート(和光純薬工業製、1級試薬)15.26gの順で加え、均一になるまで攪拌させた後、30分かけて90℃まで再び昇温し、90℃にて6時間反応した。赤外分光光度計で残存NCO基を確認し、完全に消えたところで反応を終了し、冷却した。この反応溶液は白色で粘度2070(mPa・s,25℃),固形分71.5wt%であった。これを主剤溶液A−4とする。
2)硬化剤(B)
B−1:脂肪族系多官能イソシアネート(三菱化学製「マイテックNY710A」)
B−2:脂肪族系多官能イソシアネート(東洋インキ製造製「サイアバインT−501B」)
3)塩(C)
C−1:リチウムビストリフルオロメタンスルホニウムイミド(シグマアルドリッチ製、純度99.95%)
C−2:リチウムトリス(トリフルオロメチルスルホニル)メチド(Tochem Products Co.製)
C−3:エチル硫酸−N−エチル−N,N−ジメチルーN−ラウリルアンモニウムを以下の方法で製造した。攪拌機、環流冷却管、窒素導入管、温度計、滴下漏斗を備えた四口フラスコに、ジメチルラウリルアンモニウム(和光純薬製、純度97%以上)21.340g、水50g、ジエチル硫酸(和光純薬製、純度97%以上)15.418gを室温にて滴下し、3時間反応した。この反応溶液をエバポレーションした後、100℃にて5時間減圧乾燥し、30.2gの固体を得た。これを塩C−3とする。
C−4:トリフルオロメタンスルホン酸リチウム(シグマアルドリッチ製、純度96%)
C−5:リチウムクロライド(和光純薬工業製、純度99%以上)
<評価方法>
1、塗工方法
主剤溶液(A)、硬化剤(B)、塩(C)とアセトンとを所定の配合比で混合し、攪拌子を用いて70rpmで30分間、均一になるまで攪拌し、粘着剤溶液とした。これを、PETフィルム(三菱化学ポリエステルフィルム製「T100−38」、厚み38μm)
上に乾燥塗膜の厚みが10±2μmとなるようにアプリケーターで塗工し、120℃で1
分間セーフベンにて乾燥し、粘着シートを作成した。シリコンセパレーター(三菱化学ポリエステルフィルム製「MR25」)と粘着剤面を貼り合わせ、40℃で3日間、状態調節したものを評価用積層体サンプルとした。
2、評価方法
1)光学特性:上記の粘着剤を塗工した粘着シートの透明性を目視で確認し、以下の基準に従って評価した。
○:無色透明
△:わずかに霞んでいる
×:白濁している
2)帯電圧及び除電時間:上記の粘着剤を塗工した粘着シートを4cm四方に切り取り、スタチックオネストメーター(宍戸商会製「TYPE S−5109」)を用いて、155rpm回転状態で、10kVの印加電圧を2分間かけた後の電圧(帯電圧)と、帯電圧が0kVになる時間(除電時間)を3分間まで測定した。3分間で0kVにならない場合は、「減衰せず」と記した。
3)粘着力:上記の評価用積層体サンプルからシリコンセパレーターを剥離し、その粘着面をステンレス鋼板(SUS304)と貼り合わせ、2kgのロールで一往復加重して圧着し、室温で1週間放置後の粘着力を剥離試験器で(180度ピール条件)測定した。測定条件は23℃、65%RH、剥離速度を0.3m/minとした。
<実施例1〜7及び比較例1〜5>
1)実施例1〜7、比較例1〜5
表1及び2に示す塩(C)をアセトン3mlに溶解し、同じく表1、2に示す主剤A、硬化剤Bを加え、前述の塗工方法に従って基材PETフィルムに塗布、乾燥して粘着シートを作成し、前述の評価項目に従って評価した。帯電圧評価結果と透明性評価結果を表1
、2に示す。
△:わずかに霞んでいる
×:白濁している
2)帯電圧及び除電時間:上記の粘着剤を塗工した粘着シートを4cm四方に切り取り、スタチックオネストメーター(宍戸商会製「TYPE S−5109」)を用いて、155rpm回転状態で、10kVの印加電圧を2分間かけた後の電圧(帯電圧)と、帯電圧が0kVになる時間(除電時間)を3分間まで測定した。3分間で0kVにならない場合は、「減衰せず」と記した。
3)粘着力:上記の評価用積層体サンプルからシリコンセパレーターを剥離し、その粘着面をステンレス鋼板(SUS304)と貼り合わせ、2kgのロールで一往復加重して圧着し、室温で1週間放置後の粘着力を剥離試験器で(180度ピール条件)測定した。測定条件は23℃、65%RH、剥離速度を0.3m/minとした。
<実施例1〜7及び比較例1〜5>
1)実施例1〜7、比較例1〜5
表1及び2に示す塩(C)をアセトン3mlに溶解し、同じく表1、2に示す主剤A、硬化剤Bを加え、前述の塗工方法に従って基材PETフィルムに塗布、乾燥して粘着シートを作成し、前述の評価項目に従って評価した。帯電圧評価結果と透明性評価結果を表1
、2に示す。
Claims (7)
- 陽イオンをリチウムイオンとして換算したときの陰イオン半径が0.275nm以上のアニオンを有する超強酸のアルカリ金属塩類、アルカリ土類金属塩類の少なくとも一種の塩を含有することを特徴とする表面保護フィルム用ポリウレタン粘着剤組成物。
- 含有する塩がアルカリ金属塩である請求項1に記載の表面保護フィルム用ポリウレタン粘着剤組成物。
- 含有する塩がリチウム塩である請求項2に記載の表面保護フィルム用ポリウレタン粘着剤組成物。
- ポリウレタンと、ポリウレタン100重量部あたり0.005〜10重量部の塩を含有する請求項1乃至3の何れか1項に記載の表面保護フィルム用ポリウレタン粘着剤組成物。
- ポリウレタンが、ポリエーテルポリオール及び/またはポリエステルポリオールからなるポリオールを含むポリウレタンである請求項1乃至4の何れか1項に記載の表面保護フィルム用ポリウレタン粘着剤組成物。
- ポリオールがポリエチレンオキサイド鎖を含まないことを特徴とする請求項5に記載の表面保護フィルム用ポリウレタン粘着剤組成物。
- 請求項1〜6記載の表面保護フィルム用ポリウレタン粘着剤組成物を含む層を、基材の少なくとも片面に積層して得られる表面保護フィルム。
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KR20160115692A (ko) | 2015-03-25 | 2016-10-06 | 후지모리 고교 가부시키가이샤 | 대전 방지 표면 보호 필름 및 그것이 첩합된 광학 부품 |
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2004
- 2004-12-24 JP JP2004374382A patent/JP2006182794A/ja active Pending
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