JP2006182626A - 板状結晶の製造装置および製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 凝固点近傍の低い温度に制御した原料融液に基板を浸漬し、基板上に薄板状の結晶を成長させる板状結晶の製造方法において、角型ルツボなどにおける溶融原料の水平方向における温度分布を均一化するための製造方法及び製造装置を提供する。
【解決手段】 本発明の板状結晶の製造装置は、原料をルツボ内で加熱溶融し、基板上で原料の結晶を凝固成長させる板状結晶の製造装置であって、ルツボの開口部における辺部縁上に複数の可動式断熱手段を備えることを特徴とする。
【選択図】 図2

Description

本発明は、原料をルツボ内で加熱溶融し、基板上で結晶を凝固成長させる板状結晶の製造装置およびその製造方法に関する。特に、シリコン融液の水平方向における温度分布を均一に保つための製造方法に関する。
従来、多結晶シリコンウエハは、鋳型に入ったシリコン融液を時間をかけて徐々に冷却し、得られる多結晶インゴットをブロック状に切り分け、その後、ブロックをスライスして製造しているため、スライスによるコストの増大およびシリコンの損失が大きい。
かかる問題を解決し、多結晶シリコンウエハを低コストで大量に生産する方法として、スライス工程を必要としない板状シリコンの製造方法が知られている(特許文献1参照)。この製造方法は、凝固点近傍の低い温度に制御したシリコン融液に基板を浸漬し、基板上に薄板状のシリコンを成長させ、その後、基板を着脱交換し、製造装置の外部に搬送し、十分に放冷し、基板から薄板状シリコンを剥離し、回収する方法である。
特開2002−289544号公報
スライスレス工程で板状シリコンを製造する方法は、シリコンの凝固成長により、薄板シリコンを製造する方法であるが、シリコン融液の温度分布が不均一であると、融液温度が高すぎる部分ではシリコンは凝固せず、融液温度が低すぎる部分では、シリコンがルツボ壁から凝固し、基板を浸漬する際に、張り出した凝固物に基板が衝突することがある。したがって、融液の水平方向における温度分布を均一に保ち、基板を浸漬する際に、凝固成長する融点近傍に融液温度をコントロールする必要がある。
しかし、ルツボが大型化すれば、融液の温度分布の均一性を保つことは難しく、特に、角型ルツボでは、ルツボの開口部における角部と辺の中央部では、ヒータからの加熱むらおよびルツボからの放熱むらが生じるため、融液の温度分布の均一性を保つことは難しい。また、消耗品であるルツボを交換し、あらたに築炉する場合は、断熱材の品質および劣化具合、セット位置のズレによる断熱材との隙間などの影響で放熱むらの状態が変化する。
さらに高周波加熱炉の場合は、ルツボ自体が発熱体となるため、ルツボ特性およびコイルとの位置関係の影響を受けて、ルツボの交換ごとに加熱むらの状態が変化してしまう。したがって、常に同じ状態で築炉することは難しく、ルツボを交換する場合にも同じ温度条件を保つことは容易ではない。
また、CZ法などの結晶引き上げ法では、対称性の良い円筒型ルツボを使用し、さらにルツボを回転させ、強制対流を加えて融液を攪拌することで均一性を保っているが、上述のスライスレス型のシリコン薄板の製造方法では、浸漬方向に長手方向を向けることができる角型ルツボを使用する方が、加熱部の小型化の面で好ましい。また、浸漬時に長手方向に沿って浸漬することができなくなるため、ルツボを回転することはなく、均一性の確保が困難である。
本発明の課題は、凝固点近傍の低い温度に制御した原料融液に基板を浸漬し、基板上に薄板状の結晶を成長させる板状結晶の製造装置および製造方法において、角型ルツボなどにおける溶融原料の水平方向における温度分布を均一化することにある。
本発明の板状結晶の製造装置は、原料をルツボ内で加熱溶融し、基板上で原料の結晶を凝固成長させる板状結晶の製造装置であって、ルツボの開口部における辺部縁上に複数の可動式断熱手段を備えることを特徴とする。この製造装置は、ルツボ内の原料融液の温度を複数箇所で測定する手段と、複数箇所の温度差が小さくなるように、複数の可動式断熱手段の配置を調整する手段とを備える態様が好ましい。
本発明の板状結晶の製造方法は、原料をルツボ内で加熱溶融し、基板上で原料の結晶を凝固成長させる板状結晶の製造方法であって、ルツボ内の原料融液の温度を複数箇所で測定する工程と、複数箇所における原料融液の温度差が小さくなるように、ルツボの開口部における辺部縁上にある複数の可動式断熱材の配置を調整する工程を備えることを特徴とする。この製造方法は、可動式断熱材の移動量と原料融液の温度分布との相関データを蓄積する工程を含み、蓄積した相関データに基づき可動式断熱材の配置を調整する態様が好ましい。
本発明によれば、温度ムラの生じやすい角型ルツボを使用する結晶成長炉においても、また、ルツボの交換により温度分布が変化した場合においても、原料融液の水平方向の温度分布を均一化することが可能である。
(板状シリコンの製造装置)
本発明の板状結晶の製造装置は、ルツボの開口部における辺部縁上に複数の可動式の断熱手段を備えることを特徴とする。ルツボの辺部縁上にある複数の可動式の断熱手段の配置を調整することにより、ルツボ内の原料融液に対する断熱効果を調整し、原料融液の水平方向の温度分布を均一化することができる。
本発明は、原料をルツボ内で加熱熔融し、基板上で原料結晶を凝固成長させる板状結晶の製造装置および製造方法であるため、かかる製造原理により、シリコン、ニッケル、アルミニウムなどの板状結晶の製造に利用することができる。以下、シリコンを例として取り挙げて具体的に説明するが、本発明はシリコンに限定されるものではない。さらに、本発明は、板状結晶のみならず、板状アモルファス、板状微結晶、それらの混合体で板状のものなどの製造にも利用することができる。
本発明の板状シリコンの製造装置は、ルツボ内のシリコン融液の温度を複数箇所で測定する手段と、複数箇所の温度差が小さくなるように、断熱手段の配置を調整する手段とを備える態様が好ましい。シリコン融液の温度分布を監視する複数の測温手段と連動させて、断熱材の配置を調整することにより、融液の水平方向の温度分布をより一層均一化することが可能となる。たとえば、放射温度計などの温度測定手段から得られる温度をモニタリングしながら、融液の温度が低下すると、その近傍にある可動式断熱手段で覆う面積を増大することにより、簡便にルツボの水平方向の温度分布を改善することができる。
本発明の板状シリコンの製造装置の典型的な構造を図1に例示する。図2〜図8に示す板状シリコンの製造装置も、基本的な構造において、図1に示す例と同様である。この装置は、原料シリコンをルツボ内で加熱溶融し、基板上でシリコンを凝固成長させる薄板シリコンの製造装置である。図1に示すように、この装置は、外部から気密状態に保つことが可能な真空チャンバ1により構成され、真空ポンプ(図示していない。)で真空引きした後に、所定の圧力範囲のアルゴンガスを注入し、減圧雰囲気に保持できる機構を備えている。
シリコン融液5を収容するルツボ4は、固定断熱材3により覆われ、上下へ昇降させる機構を備えたルツボ昇降機構6により支持される。また、ルツボ4の外部には、誘導加熱によりシリコン原料を加熱溶融させる電磁誘導コイル2が形成されている。電磁誘導コイル2には、高周波電力を供給する電源装置(図示していない。)が連結され、ルツボ4は、温度を検出するために制御用熱電対(図示していない。)と、この熱電対の検出温度に基づいてルツボ4を所定の温度に調整する制御装置(図示していない。)を備えている。この例において、ルツボ4は、電磁誘導加熱され、シリコン融液5との反応性が小さい黒鉛を用いる。また、原料シリコンは、ロードロック室(図示していない。)を介して外部から供給し、シリコン融液5の液面の高さを調整することが可能である。
ルツボ4の上方には、矢印7Fのように旋回しながら、基板7A上にシリコンを析出させる旋回析出機構が設けられている。この例では、旋回機構は、旋回中心の旋回支持体7Eから3方向に均等な角度に3台の旋回翼7Cを備え、各旋回翼7Cは、取り付け台7Bと、その上面に着脱可能に設けられた黒鉛製の基板7Aとを有する。基板7Aは、取り付け位置7Dで取り付け台7Bにセットされ、旋回機構により旋回し、所定の速度でシリコン融液5に浸漬する。このような操作により、基板7A上にシリコンを析出させて、薄板状のシリコンを形成する。シリコン融液5への浸漬後、さらに旋回し、位置7Dにおいて基板7Aを取り外し、新たな別の基板と交換する。黒鉛製の基板7Aは、ロードロック室(図示していない。)を介して、外部から供給され、板状シリコンの形成後、外部へ取り出される。板状シリコンは、装置の外部で黒鉛製の基板7Aから剥離し、回収する。旋回速度を変え、基板7Aの浸漬時間を調整することにより、目的とする板厚のシリコン薄板を作製することが可能である。
図1に示す例では、高周波加熱方式を採用しており、ルツボ4には、たとえば、サイズ600mm×400mm×250mm、肉厚30mmのものを用いることができる。また、ルツボ4の周囲にある電磁誘導コイル2に誘導電流を流すことにより、ルツボ4自身が発熱体となり、加熱する。ルツボ4の側面および底部には、ブランケット状のアルミナ繊維などからなる固定断熱材3を設置し、ルツボ4の辺部縁上には、可動式断熱材8を設置する。可動式断熱材8は、可動アーム9を備え、矢印18のように可動する。
本製造装置の平面図を図2に示す。図2に例示するように、本製造装置は、シリコン融液25を保持するルツボ24と、ルツボ24の周囲に固定断熱材23と、固定断熱材23の周囲に電磁誘導コイル22を備える。4個の可動式断熱材28(28A,28B,28C,28D)は、ルツボ23の開口部における辺部縁上に配置し、可動式断熱材28(28A,28B,28C,28D)は、各々、可動アーム29(29A,29B,29C,29D)を有し、矢印の方向にルツボ辺部縁上を可動し、被覆面積を任意に調節することができる。可動式断熱材28には、フェルト加工し、成形した黒鉛繊維などを用いることができるが、CCコンポジットまたはアルミナなどの断熱材を用いてもよい。可動式断熱材は、図3に示すように、ルツボ上部を覆う位置から、図4に示すように、ルツボ44の周囲にある固定断熱材43を完全に露出する位置まで移動することができる。また、融液の4箇所A,B,C,Dの温度をモニタリングできるように、たとえば、放射温度計などの温度測定手段(図示していない。)を配置してある。図3〜図8における製造装置も、その基本構造において、図2に示す例と同様である。
(板状シリコンの製造方法)
本発明の板状シリコンの製造方法は、ルツボ内のシリコン融液の温度を複数箇所で測定する工程と、複数箇所におけるシリコン融液の温度差が小さくなるように、ルツボの開口部における辺部縁上にある複数の可動式断熱材の配置を調整する工程を備えることを特徴とする。ルツボ内のシリコン融液の温度分布を測定した後、可動式断熱材の配置を調整することにより、シリコン融液に対する断熱効果を調整し、シリコン融液の水平方向の温度分布を均一化することができる。
本発明の製造方法は、可動式断熱材の移動量と原料融液の温度分布との相関データを蓄積する工程を含み、蓄積した相関データに基づき可動式断熱材の配置を調整する態様が好ましい。可動式断熱材の配置の調整は、たとえば、図2において、線対称な位置関係にある測定点AとBの温度差が5℃以下になるように、さらに、測定点CとDの温度差が5℃以下になるように設定し、温度が低い測定点側の可動式断熱材による被覆面積を増加させることで温度分布の調整を行なうことができる。本発明においては、凝固点近傍での運転を想定しているため、温度が低下した側の温度を高くする調整を行なうが、実施の形態によっては、温度が高い側の温度を下げるように調整することもできる。また、可動式断熱材によって、昇温操作と降温操作を分担させることもできる。
相関データは、たとえば、図2において、測定点A、B、C、Dでの2分間程度の測定温度をT(TA、TB、TC、TD)とし、4箇所の可動式断熱材28のうち、1箇所のみの可動式断熱材を移動したときの各測定点の温度をT’とする。たとえば、28Aのみを移動したときの測定点Aの温度をT’Aとする。T’B、T’C、T’Dについても同様である。つぎに、各可動式断熱材の移動量M(MA、MB、MC、MD)と測定温度の変化量(T’−T)との相関データC(CA、CB、CC、CD)を取り、蓄積する。相関データCとしては、たとえば、各可動式断熱材の移動量Mあたりの測定温度の変化量(T−T’)の割合があり、その場合には、相関データC=(T’−T)/Mとなる。この相関データに基づき、たとえば、TA<TBの場合には、可動式断熱材28Aを、ルツボを覆う方向に、MA=(TB−TA)/CA移動するように、配置を調整する。線対称の位置関係にあるAとB、CとDの温度差が5℃以上あるときは、相関データに基づき可動式断熱材を移動し、移動後5分間程度の安定時間をおいて再度温度を測定し、まだ5℃以上の温度差があるときは、上記の操作を繰り返すようにするとさらに有効である。
実施例1
原料シリコンを、図1に示す製造装置のルツボ4に入れ、真空チャンバ1内を7mPa程度にまで減圧後、真空チャンバ1内にArガスを導入して、Arガスの減圧雰囲気とし、高周波誘導加熱により原料シリコンの溶融を行なった。誘導加熱の制御は、ルツボ4の温度をモニタリングしている熱電対(図示していない。)を用いて行なった。可動式断熱材は、図3に示すように、ルツボの上部を覆うように配置し、溶融状態を目視できる程度の隙間を残してルツボ上部を覆い、輻射熱を抑えることで、加熱効率を向上させた。ルツボの温度が約1500℃まで段階的に昇温し、完全に原料シリコンを融解してから、可動式断熱材を、図2に示すように、ルツボ24上から取り除いた位置にまで移動した。
つぎに、原料シリコンを追加投入して、湯面をルツボ上端から10mmの位置に調整した。その後、図1に示すように、ルツボ4の温度を1400℃にまで下げてシリコン融液5の温度の安定化を図り、黒鉛基板7Aを浸漬した時に所定の浸漬深さとなるように、ルツボ昇降機構6を上下させ、シリコン融液5の湯面と旋回機構の位置関係を調節した。本実施例における浸漬開始時を時刻1とし、図2における測定点A〜Dの放射温度計による温度測定結果を表1に示す。表1に示すように、ルツボ24に対して対称な位置関係にある測定点AとB(短辺近傍)の温度差、また、測定点CとD(長辺近傍)の温度差は±5℃以下であった。
Figure 2006182626
つづいて、図1に示すように、取り付け台7Bに黒鉛製の基板7Aをセットし、旋回機構を回転させてシリコン融液5に基板7Aを浸漬し、基板7A上にシリコン薄板を成長させ、その後、基板7Aを交換するという一連の板状シリコンの製造プロセスを繰り返した。基板7Aを浸漬し、板状シリコンを形成していくにつれて、シリコン融液5の液面高さは低下するが、一定の浸漬深さを保つように、ルツボ昇降機構6でルツボ4の位置を上げ、浸漬深さが一定になるように調整した。
製造したシリコン薄板には、5%の割合で端部にクラックが入り、破片が融液に落下した。図4に示すように、破片45は、基板が浸漬する位置46より端に寄っていることが多く、浸漬作業には影響しないが、設定温度を低くしている場合は、落下した破片の付近の温度が下がり、図5に示すように、落下した破片からシリコン融液の湯面凝固56を形成する場合が多かった。
この薄板破片の落下時を時刻2とし、測定点A〜Dにおける放射温度計の測定結果を表1に示す。表1に示すように、時刻2においては、落下した破片の近傍にある測定点Aの温度が大きく低下していた。そこで、図6に示すように、可動式断熱材68Aを移動して、落下破片近傍を可動式断熱材68Aで覆った。可動式断熱材68Aの移動直後を時刻3とし、測定点A〜Dにおける放射温度計の測定結果を表1に示す。表1に示すように、時刻3においては、測定点Aの温度が上昇し、融液の温度差を小さくすることができ、落下した破片を速やかに再溶融することができた。再溶融完了後、断熱材の位置を図2に示した元の位置に戻し,放射温度計の温度が安定してから浸漬を再開した。再開直前の時刻を時刻4とし、測定点A〜Dにおける放射温度計の測定結果を表1に示す。
可動式断熱材を移動せず、設定温度を上昇することにより再溶融させると、ルツボの温度上昇、下降安定に時間を要するため、破片の落下から浸漬再開まで平均約1時間を要したが、断熱材の移動による再溶融法では、温度が下がった部分だけ温度を上昇させているので安定化が速く、温度安定化のための待ち時間が短縮され、破片の落下から再浸漬再開まで平均約15分であった。
実施例2
本実施例では、実施例1と同様の装置構成、プロセスでシリコン薄板を製造した。浸漬開始直前を時刻5とし、測定点A〜Dにおける放射温度計による測定結果を、表1に示す。ルツボ特性の違いのためか、断熱材の配置によるルツボとの接触具合の違いのためか、コイルとルツボとの位置関係のためか、その原因は不明であるが、測定点Cにおける融液温度が低く、図7に示すように、ルツボ74の壁の近傍に湯面凝固77が発生した。そこで、図8に示すように、測定温度を見ながら徐々に可動式断熱材88cを移動し、ルツボ84の辺部を5mmだけ覆ったときには、湯面凝固は消失していた。ルツボ84の辺部を5mmだけ覆ったときを時刻6とし、測定点A〜Dにおける測温結果を表1に示す。表1に示すように、測定点Cにおける融液の温度は、時刻5に比べて時刻6では上昇しており、融液の温度差を小さくすることができ、融液温度の水平方向のバランスをとることができた。
今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明の板状シリコンの製造装置の典型的な構造を示す模式図である。 本発明の板状シリコンの製造装置の平面図である。 本発明の板状シリコンの製造装置において、可動式断熱材によりルツボの上部を覆ったときの状態を示す平面図である。 本発明の板状シリコンの製造装置において、ルツボの周囲にある固定断熱材を完全に露出する位置にまで可動式断熱材を移動したときの状態を示す平面図である。 本発明の板状シリコンの製造装置において、落下した破片からシリコン融液の湯面凝固が生じたときの状態を示す平面図である。 本発明の板状シリコンの製造装置において、可動式断熱材を移動したときの状態を示す平面図である。 本発明の板状シリコンの製造装置において、シリコン融液の湯面凝固が生じたときの状態を示す平面図である。 本発明の板状シリコンの製造装置において、可動式断熱材を移動したときの状態を示す平面図である。
符号の説明
1 真空チャンバ、2 電磁誘導コイル、3 固定断熱材、4 ルツボ、5 シリコン融液、6 ルツボ昇降機構、7A 黒鉛基板、7B 取り付け台、7C 旋回翼、7D 取り付け位置、7E 旋回支持体、7F 旋回方向、8 可動式断熱材、9 可動アーム、45 落下破片、56,77 湯面凝固。

Claims (4)

  1. 原料をルツボ内で加熱溶融し、基板上で前記原料の結晶を凝固成長させる板状結晶の製造装置であって、前記ルツボの開口部における辺部縁上に複数の可動式断熱手段を備えることを特徴とする板状結晶の製造装置。
  2. 前記ルツボ内の原料融液の温度を複数箇所で測定する手段と、複数箇所の前記温度差が小さくなるように、前記複数の可動式断熱手段の配置を調整する手段とを備える請求項1に記載の板状結晶の製造装置。
  3. 原料をルツボ内で加熱溶融し、基板上で前記原料の結晶を凝固成長させる板状結晶の製造方法であって、前記ルツボ内の原料融液の温度を複数箇所で測定する工程と、複数箇所における原料融液の温度差が小さくなるように、ルツボの開口部における辺部縁上にある複数の可動式断熱材の配置を調整する工程を備えることを特徴とする板状結晶の製造方法。
  4. 前記板状結晶の製造方法は、前記可動式断熱材の移動量と原料融液の温度分布との相関データを蓄積する工程を含み、蓄積した前記相関データに基づき前記可動式断熱材の配置を調整することを特徴とする請求項3に記載の板状結晶の製造方法。
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