JP2006175966A - 車両用シートスライド装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】シート位置の微段調整を可能としながら、装置の更なる小型化を目指した車両用シートスライド装置を提供すること。
【解決手段】車両に固定される第1レール(11)と、シートに固定され、第1レール(11)に対して相対移動可能に組み付けられる第2レール(12)と、第1レール(11)と第2レール(12)との間に配置され、両レール(11,12)の相対移動に伴って摺動する摺動部材41と、第2レール(12)側に連結されてそれと一体に移動し、両レール(11,12)に形成された係止孔23a,32a,33bに係合可能に、かつ、該係止孔23a,32a,33bに係合作動する方向に付勢されて設けられる複数のロック部材50,51とを備え、ロック部材50,51を第1及び第2レール(11,12)で囲まれる空間内に内蔵し、それらのうちいずれか1つを選択的に係止孔23a,32a,33bに係合させるようにした。
【選択図】 図1
【解決手段】車両に固定される第1レール(11)と、シートに固定され、第1レール(11)に対して相対移動可能に組み付けられる第2レール(12)と、第1レール(11)と第2レール(12)との間に配置され、両レール(11,12)の相対移動に伴って摺動する摺動部材41と、第2レール(12)側に連結されてそれと一体に移動し、両レール(11,12)に形成された係止孔23a,32a,33bに係合可能に、かつ、該係止孔23a,32a,33bに係合作動する方向に付勢されて設けられる複数のロック部材50,51とを備え、ロック部材50,51を第1及び第2レール(11,12)で囲まれる空間内に内蔵し、それらのうちいずれか1つを選択的に係止孔23a,32a,33bに係合させるようにした。
【選択図】 図1
Description
この発明は、車両用シートスライド装置に関するものである。
従来、この種の装置として、例えば特許文献1に記載された構成が知られている。この特許文献1に記載の装置(motor vehicle seat)の概略を説明すると、同装置は、車両の床面に固定されるロアレールに対して、シートに固定されるアッパレールが相対移動可能に組み付けられており、上記アッパレールにはロックユニットが固定されている。ロックユニットには、複数のロックピンとロックスプリングとが配置されており、ロアレールの下面には、ロックピンを係合可能とし、同ロアレールに対するアッパレールの相対移動を規制するための複数の係止孔が形成されている。そして、アッパレールの移動位置に応じて複数のロックピンのうち少なくとも1つが選択的に係止孔に係合されることにより、同アッパレールのロアレールに対する相対位置、つまりは、車両床面に対するシート位置を微段調整することが可能となっている。
米国特許出願公開第2004/0026975号明細書
しかしながら、上記従来例に示した構成では、ロックピンを係止孔に係合作動させるための機構部分(ロックユニット)の部品点数が多く、したがってロックユニットを配置するためには大きなスペースが必要となることから、装置の小型化を図ることが困難であるといった問題を有していた。
この発明は、このような従来の実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、シート位置の微段調整を可能としながら、装置の更なる小型化を目指した車両用シートスライド装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、車両に固定される第1レールと、シートに固定され、前記第1レールに対して相対移動可能に組み付けられる第2レールと、前記第1レールと前記第2レールとの間に配置され、該第1及び第2レールの相対移動に伴って摺動する摺動部材と、前記第2レール側に連結されて該第2レールとともに一体に移動し、前記第1及び第2レールに形成された係止孔に係合可能に、かつ、前記係止孔に係合作動する方向に付勢されて設けられる複数のロック部材と、を備え、前記複数のロック部材を前記第1及び第2レールにより囲まれる空間内に内蔵し、さらには前記複数のロック部材のうちいずれか1つを選択的に前記係止孔に係合させるように該各ロック部材を配置したことを要旨とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の車両用シートスライド装置において、前記第1及び第2レール間において前記摺動部材が摺動する位置と、前記各ロック部材が前記係止孔に係合作動する位置とを互いに非干渉となる位置に設定したことを要旨とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の車両用シートスライド装置において、前記第1レールは、底壁と、該底壁の左右両端部からそれぞれ上方に延びる左右一対の第1側壁と、該左右一対の第1側壁の上端部をそれぞれ下方に折り返してなる左右一対の第2側壁とを有し、前記第2レールは、上壁と、該上壁の左右両端部からそれぞれ下方に延びる左右一対の第1側壁と、該左右一対の第1側壁の下端部をそれぞれ上方に折り返してなる左右一対の第2側壁とを有し、前記第1及び第2レールは、前記第1レールの左右一対の第2側壁を、各対応する側の前記第2レールの第1側壁と第2側壁とにより両側で挟む態様にて組み付けられ、前記係止孔は、前記第1レールの左右一対の第2側壁のうち少なくともいずれか一方側に長手方向に連設されるとともに、各対応する側の前記第2レールの第1側壁と第2側壁とにおいて少なくとも前記各ロック部材が係合作動する位置に設けられることを要旨とする。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の車両用シートスライド装置において、前記係止孔は、前記第1レールの左右一対の第2側壁に左右等間隔のピッチで、かつ、左右対称位置となるように連設されているとともに、前記第2レールの左右一対の第1及び第2側壁において前記各ロック部材が係合作動する位置が前記ピッチに対して前記各ロック部材間でそれぞれ「ピッチ/ロック部材数」ずつずらされて設けられていることを要旨とする。
請求項5に記載の発明は、請求項3に記載の車両用シートスライド装置において、前記係止孔は、前記第1レールの左右一対の第2側壁に左右等間隔のピッチで、かつ、当該ピッチに対して左右で「ピッチ/ロック部材数」ずつずらされて連設されているとともに、前記第2レールの左右一対の第1及び第2側壁において前記各ロック部材が係合作動する位置が左右対称位置となるように設けられていることを要旨とする。
請求項1に記載の発明によれば、第1及び第2レールに形成された係止孔に係合して当該第1レールに対する第2レールの相対移動を規制する複数のロック部材は第1及び第2レールで囲まれる空間内に内蔵され、それら各ロック部材のうちいずれか1つが選択的に係止孔に係合される。これにより、シート位置の微段調整が可能な車両用シートスライド装置を全体として小型に構成することができる。
請求項2に記載の発明によれば、第1及び第2レールの間において摺動部材が摺動する位置と、各ロック部材が係合作動する位置とは互いに非干渉となる位置に設定されている。これにより、摺動部材の長さをロック機構部分の長さに影響されることなく必要最小限の長さで構成することが可能となる。つまりは、第1及び第2レールの長さを、摺動部材の長さやロック機構部分の長さに影響されることなく、実質的に第2レールの移動範囲分に相当する必要最小限の長さで構成することが可能となる。
請求項3に記載の発明によれば、各ロック部材は、第1レールの左右一対の第2側壁のうち少なくともいずれか一方側に形成された係止孔と、各対応する第2側壁の両側に位置する第2レールの第1側壁と第2側壁とに形成された係止孔とに係合される。このように、各ロック部材によるロック構造をいわゆるカンヌキ構造とすることで、装置の小型化を図ると同時に、ロック強度の向上を図ることができる。
請求項4に記載の発明によれば、シート位置の微調整段階を、第1レールに形成する係止孔のピッチとロック部材数とに応じて任意に設定することができる。
請求項5に記載の発明によれば、シート位置の微調整段階を、第1レールに形成する係止孔のピッチとロック部材数とに応じて任意に設定することができる。
請求項5に記載の発明によれば、シート位置の微調整段階を、第1レールに形成する係止孔のピッチとロック部材数とに応じて任意に設定することができる。
(第1の実施の形態)
以下、この発明を、例えば自動車などの車両に搭載される車両用シートスライド装置に具体化した第1の実施の形態を図1〜図4に従って説明する。
以下、この発明を、例えば自動車などの車両に搭載される車両用シートスライド装置に具体化した第1の実施の形態を図1〜図4に従って説明する。
図2は、車両用シートスライド装置を車両の前席シート側に搭載した例を示す側面図である。車両用シートスライド装置1はシートSの下方に左右一対(図2においては左側のみを示す)備えられており、車両の床面Fに前後方向に向けて固定されるロアレール11と、このロアレール11に対して相対移動可能に組み付けられ、シートSの下面に固定されるアッパレール12とを備えている。本実施の形態においては、ロアレール11が第1レールを構成し、アッパレール12が第2レールを構成している。なお、本明細書中において使用する「前後、左右、上下」の方向は車両のそれを基準として記述する。
図1は、この車両用シートスライド装置1の具体的構成を示す分解斜視図である。
ロアレール11は、車両の床面F(図2参照)に固定される底壁21と、該底壁21の左右両端部からそれぞれ上方に延びる左右一対の第1側壁22と、該一対の第1側壁22の上端部をそれぞれ再度下方に折り返してなる第2側壁23とを有してなり、前後方向(長手方向)に左右対称の断面形状をなしている。一方、アッパレール12は、シートS(図2参照)に固定される上壁31と、該上壁31の左右両端部からそれぞれ下方に延びる左右一対の第1側壁32と、該一対の第1側壁32の下端部をそれぞれ再度上方に折り返してなる第2側壁33とを有してなり、前後方向(長手方向)に左右対称の断面形状をなしている。これらロアレール11とアッパレール12とは、ロアレール11の一対の第2側壁23をアッパレール12の各対応する側の第1側壁32と第2側壁33とにより挟む態様で組み付けられている。
ロアレール11は、車両の床面F(図2参照)に固定される底壁21と、該底壁21の左右両端部からそれぞれ上方に延びる左右一対の第1側壁22と、該一対の第1側壁22の上端部をそれぞれ再度下方に折り返してなる第2側壁23とを有してなり、前後方向(長手方向)に左右対称の断面形状をなしている。一方、アッパレール12は、シートS(図2参照)に固定される上壁31と、該上壁31の左右両端部からそれぞれ下方に延びる左右一対の第1側壁32と、該一対の第1側壁32の下端部をそれぞれ再度上方に折り返してなる第2側壁33とを有してなり、前後方向(長手方向)に左右対称の断面形状をなしている。これらロアレール11とアッパレール12とは、ロアレール11の一対の第2側壁23をアッパレール12の各対応する側の第1側壁32と第2側壁33とにより挟む態様で組み付けられている。
ロアレール11の第1側壁22とアッパレール12の第2側壁33との間には、ロアレール11に対するアッパレール12の相対移動に伴って摺動する摺動部材41が各側にそれぞれ2つずつ配置されている。各摺動部材41は、剛性を有する金属材料にてなる平板状のリテーナ42と、そのリテーナ42の上端部に形成されたカール部42aに転動自在に支持される剛性を有した球状の転動体43とを有して構成されている。なお、転動体43は、本例においてはリテーナ42のカール部42aに前後方向に等間隔で3つずつ配置されている。
ロアレール11の第1側壁22とアッパレール12の第2側壁33には、上記リテーナ42に支持された転動体43を転動自在に保持する断面円弧状部22a,33aが形成されており、各摺動部材41は、これら断面円弧状部22a,33a間に転動体43が圧入されて設けられている(図3参照)。そして、ロアレール11に対するアッパレール12の相対移動に伴って転動体43が断面円弧状部22a,33a内で回転運動することにより、各摺動部材41がアッパレール12とともに並進するようになっている。
また、図1に示すように、ロアレール11の第1側壁22には、その長手方向における前後端位置及び中間位置の断面円弧状部22aに、各摺動部材41の移動を規制するためのストッパ部22bが形成されている。即ち、各摺動部材41は、このストッパ部22bに上記リテーナ42のカール部42aが当接することにより移動が規制されるようになっている。言い換えれば、各摺動部材41の作動範囲は、ロアレール11の長さの1/2の距離に設定されている。なお、この場合、各摺動部材41は、理想的にはアッパレール12のロアレール11に対する移動距離に対して、それぞれ1/2の距離ずつを並進するものとなる。
次に、本実施の形態のロック機構について詳述する。
図1に示すように、ロアレール11とアッパレール12とにより囲まれる空間内には、これらロアレール11とアッパレール12とをそれらの長手方向(前後方向)に複数段の係止位置にてロックして、アッパレール12の移動を規制するための複数のロック部材、本実施の形態においては2つのロック部材50,51が内蔵されている。なお、「ロアレール11とアッパレール12とで囲まれる空間内」とは、具体的には、ロアレール11の底壁21、ロアレール11の左右一対の第1側壁22、各摺動部材41、アッパレール12の左右一対の第2側壁33、アッパレール12の左右一対の第1側壁32、及びアッパレール12の上壁31によって形成される内部空間をいう(図3参照)。
図1に示すように、ロアレール11とアッパレール12とにより囲まれる空間内には、これらロアレール11とアッパレール12とをそれらの長手方向(前後方向)に複数段の係止位置にてロックして、アッパレール12の移動を規制するための複数のロック部材、本実施の形態においては2つのロック部材50,51が内蔵されている。なお、「ロアレール11とアッパレール12とで囲まれる空間内」とは、具体的には、ロアレール11の底壁21、ロアレール11の左右一対の第1側壁22、各摺動部材41、アッパレール12の左右一対の第2側壁33、アッパレール12の左右一対の第1側壁32、及びアッパレール12の上壁31によって形成される内部空間をいう(図3参照)。
各ロック部材50,51はアッパレール12側に連結されている。具体的には、各ロック部材50,51は作動プレート52に連結され、該作動プレート52を前後方向に移動可能に支持するベースプレート53を介してアッパレール12に固定されている。なお、作動プレート52及びベースプレート53は剛性を有する金属材料にて略長板状に形成されている。作動プレート52はピン54,55を介してベースプレート53に支持され、ベースプレート53はリベット56,57によりアッパレール12に固定されている。また、各ロック部材50,51は、本実施の形態においては、作動プレート52、ベースプレート53、ピン54,55、リベット56,57、さらには、後述する弾性体SP1,SP2等とともにロックユニットとして設けられており、このロックユニットが上記リベット56,57によってアッパレール12に固定されている。
各ロック部材50,51は、剛性を有する金属材料にて略櫛歯状に形成されている。各ロック部材50,51は、ロアレール11及びアッパレール12の左右両側に形成された後述する係止孔23a,32a,33bに係合可能なロック歯50a,51aを有しており、常時は後述する各弾性体SP1,SP2によって上記係止孔23a,32a,33bに係合する方向(ロック作動方向)に付勢されている。なお、本実施の形態においては、2つのロック部材50,51が左右点対称位置に配置されており、各ロック部材50,51は、ロアレール11及びアッパレール12の左右両側に対して互いに異なるロック作動方向に付勢されている。
各ロック部材50,51は、作動プレート52とベースプレート53との間においてそれぞれピン54,55に枢着され、これら各ピン54,55を回動軸心として水平面内で回動するものとなっている。なお、本実施の形態においては、ロック部材50のロック歯50aがロック部材51のロック歯51aよりも水平位置が高い位置に配置されており、これにより、各ロック歯50a,51aが互いに異なる水平面内で回動されるようになっている。作動プレート52には、その前後両端部に長孔52a,52bが形成されており、これら各長孔52a,52bに挿通されたピン54,55にそれぞれロック部材50,51が枢着された後、ピン54,55がベースプレート53に固定されている。これにより、作動プレート52は、各長孔52a,52bに挿通された各ピン54,55をガイドとして上下/左右方向の移動は規制され、前後方向にのみ作動可能となっている。
また、作動プレート52には、その略中央部における上記各長孔52a,52bの近傍位置においてそれぞれ斜め孔52c,52dが形成されている。これらの斜め孔52c,52dは、平面略三角形状をなしており、前後方向にそれぞれ異なる左右幅をもって形成されている。各斜め孔52c,52dには、各ロック部材50,51に取着されたガイドピン58,59が配置されており、各ガイドピン58,59は、作動プレート52の前後方向の作動に基づいて、各々対応する斜め孔52c,52dの内壁面を左右幅広の端面側(長孔52a側)と左右幅狭の端面側(長孔52b側)との間で移動するものとなっている。
そして、各ガイドピン58,59が上記左右幅広の端面側にそれぞれ移動するとロック部材50,51がそれぞれロック位置(ロック歯50a,51aと係止孔23a,32a,33bとの係合位置)に回動し、逆に上記左右幅狭の端面側にそれぞれ移動するとロック部材50,51が非ロック位置(係合解除位置)に回動するようになっている。すなわち、各ロック部材50,51は、作動プレート52の前後方向の作動に基づいて各ガイドピン58,59がそれぞれ斜め孔52c,52dに沿って移動することにより、上記ピン54,55をそれぞれ回動軸心としてロック/非ロック作動されるものとなっている。なお、本例ではガイドピン58,59がロック部材50,51にそれぞれ取着される別構成としたが、これらのガイドピン58,59としてはロック部材50,51に一体成形される突起等であってもよい。
ここで、図1に示すように、作動プレート52には、常時は上記各ガイドピン58,59を左右幅広の端面側に移動させる方向に、言い換えれば各ロック部材50,51をロック作動させる方向に、同作動プレート52を付勢する初期位置復帰用弾性体kが接続されている。そして、作動プレート52に接続された図示しない操作ハンドルを操作して、この作動プレート52を上記初期位置復帰用弾性体kの付勢力に抗して作動させることにより、各ロック部材50,51を非ロック作動させることができるようになっている。また、作動プレート52を作動させた後、操作ハンドルから手を離せば、各ロック部材50,51は、初期位置復帰用弾性体kと、同ロック部材50,51をそれぞれロック作動方向に付勢する各弾性体SP1,SP2との付勢力を受けてロック位置に復帰(保持)されるようになっている。
各弾性体SP1,SP2は、本実施の形態においては、捩りコイルばねにより構成されている。具体的には、各捩りコイルばね(SP1,SP2)はそれぞれピン54,55に挿着されるとともに各ガイドピン58,59に掛止されており、各ロック部材50,51をそれぞれロック作動させる回動方向(図4において反時計回り方向)に付勢するように設けられている。
次に、上記各ロック部材50,51の係合作動位置と、ロアレール11及びアッパレール12に形成される係止孔23a,32a,33bの位置との関係について詳述する。
図4に示すように、本実施の形態においては、ロアレール11に形成される係止孔23aは、ロアレール11の左右一対の第2側壁23に、アッパレール12の移動範囲に対応して長手方向に左右等間隔のピッチで、かつ、左右対称位置となるように連設されている。これに対して、アッパレール12に形成される係止孔32a,33bは、アッパレール12の左右一対の第1及び第2側壁32,33において各ロック部材50,51がそれぞれ係合作動する位置が、上記ロアレール11に形成される係止孔23aのピッチに対して当該各ロック部材50,51間で長手方向に1/2ピッチずらされて設けられている。つまりは、各ロック部材50,51が長手方向に1/2ピッチずらされて配置されている。
図4に示すように、本実施の形態においては、ロアレール11に形成される係止孔23aは、ロアレール11の左右一対の第2側壁23に、アッパレール12の移動範囲に対応して長手方向に左右等間隔のピッチで、かつ、左右対称位置となるように連設されている。これに対して、アッパレール12に形成される係止孔32a,33bは、アッパレール12の左右一対の第1及び第2側壁32,33において各ロック部材50,51がそれぞれ係合作動する位置が、上記ロアレール11に形成される係止孔23aのピッチに対して当該各ロック部材50,51間で長手方向に1/2ピッチずらされて設けられている。つまりは、各ロック部材50,51が長手方向に1/2ピッチずらされて配置されている。
ここで、上記ロアレール11に形成される係止孔23aのピッチをp、各ロック部材50,51の回動軸心であるピン54,55の軸間距離をLとすると、軸間距離Lは次式によって表されるものとなる。
L=p(n+1/2)
ただし、nは整数
なお、上記アッパレール12に形成される係止孔32a,33bは、少なくとも各ロック部材50,51に形成されるロック歯50a,51aがそれぞれ係合可能とするアッパレール12位置(本例においてはアッパレール12の長手方向略中間位置)において形成されている。
ただし、nは整数
なお、上記アッパレール12に形成される係止孔32a,33bは、少なくとも各ロック部材50,51に形成されるロック歯50a,51aがそれぞれ係合可能とするアッパレール12位置(本例においてはアッパレール12の長手方向略中間位置)において形成されている。
このように、各ロック部材50,51の係合作動位置に対して係止孔23a,32a,33bを形成することにより、アッパレール12とロアレール11とで囲まれる空間内に内蔵される2つのロック部材50,51のうちいずれか一方のロック歯50a,51aを選択的に係止孔23a,32a,33bに係合させることができる。その結果、ロアレール11に対するアッパレール12の位置調整を上記係止孔23aの形成されるピッチpに対して1/2ピッチずつ行うことができる。
ここで、本実施の形態において特筆すべきは、ロアレール11の側壁(第2側壁23)を間に挟んで、その両側に配置されるアッパレール12の2枚の側壁(第1及び第2側壁32,33)にまたがるようにしてロック歯50a(又はロック歯51a)が係合されるようにした点にある。即ち、図3及び図4に示すように、各ロック歯50a,51aを、アッパレール12の第1側壁32に形成した係止孔32aと、ロアレール11の第2側壁23に形成した係止孔23aとに加えて、更には、その外側におけるアッパレール12の第2側壁33に形成した係止孔33bとに係合させるようにしたことにより、ロック構造をいわゆるカンヌキ構造とすることができる。このようなカンヌキ構造では、ロアレール11とアッパレール12との側壁に対して各々1枚ずつロック歯50a,51aを係合させる構造よりも、各ロック部材50,51のせん断強度を高めて、ロック強度を一層向上させることができる。
次に、各ロック部材50,51(ロック作動する位置)と各摺動部材41との配置関係について詳述する。
図3に示すように、本実施の形態においては、ロアレール11とアッパレール12との間において各摺動部材41が摺動する位置と、各ロック部材50,51がロック作動してそれぞれロック歯50a,51aが係止孔23a,32a,33bに係合する位置とが互いに非干渉となる位置に設定されている。つまりは、ロアレール11及びアッパレール12の上下方向(高さ方向)において、各摺動部材41が上下中間位置よりも下側に配置され、各ロック部材50,51が上下中間位置よりも上側に配置されている。このように、各摺動部材41と各ロック部材50,51とを上下に異なる高さ位置に配置し、それらを互いに非干渉となる位置で作動させることにより、各摺動部材41の長さをロック機構部分の長さに影響されることなく必要最小限の長さで構成することが可能となる。言い換えれば、ロアレール11及びアッパレール12の長さを、各摺動部材41やロック機構部分の長さに影響されることなしに、実質的にアッパレール12の移動範囲分に相当する必要最小限の長さで構成することが可能となる。これにより、車両用シートスライド装置1の一層の小型化を図ることができる。
図3に示すように、本実施の形態においては、ロアレール11とアッパレール12との間において各摺動部材41が摺動する位置と、各ロック部材50,51がロック作動してそれぞれロック歯50a,51aが係止孔23a,32a,33bに係合する位置とが互いに非干渉となる位置に設定されている。つまりは、ロアレール11及びアッパレール12の上下方向(高さ方向)において、各摺動部材41が上下中間位置よりも下側に配置され、各ロック部材50,51が上下中間位置よりも上側に配置されている。このように、各摺動部材41と各ロック部材50,51とを上下に異なる高さ位置に配置し、それらを互いに非干渉となる位置で作動させることにより、各摺動部材41の長さをロック機構部分の長さに影響されることなく必要最小限の長さで構成することが可能となる。言い換えれば、ロアレール11及びアッパレール12の長さを、各摺動部材41やロック機構部分の長さに影響されることなしに、実質的にアッパレール12の移動範囲分に相当する必要最小限の長さで構成することが可能となる。これにより、車両用シートスライド装置1の一層の小型化を図ることができる。
上記のように構成された車両用シートスライド装置1では、各ロック部材50,51のうちいずれか一方のロック歯50a,51aが、ロアレール11及びアッパレール12の係止孔23a,32a,33bに選択的に係合されることにより、ロアレール11に対するアッパレール12の相対移動が規制され、シートSは車両床面Fに対して所定の位置に保持される。また、操作ハンドルを操作して作動プレート52を初期位置復帰用弾性体kの付勢力に抗して作動させると、各ガイドピン58,59がそれぞれ弾性体SP1,SP2の付勢力に抗して斜め孔52c,52dの左右幅狭の端面側に移動し、それに伴って各ロック部材50,51が非ロック作動されることにより、ロック歯50a(又はロック歯51a)と係止孔23a,32a,33bとの係合が解除される。これにより、アッパレール12はロアレール11に対して相対移動可能となり、これに支持されるシートSは車両床面Fに対して前後方向にスライドできるようになる。つまりは、シートSの車両床面Fに対する前後方向の位置が調整できるようになる。その後は、2つのロック部材50,51のうちいずれか一方のロック歯50a,51aを選択的に係止孔23a,32a,33bに係合させることにより、シートSの位置調整を上記係止孔23aの形成されるピッチpに対して1/2ピッチずつ微段階で行うことが可能となる。
以上記述したように、本実施の形態によれば、以下の効果を奏する。
(1)ロアレール11とアッパレール12とを複数段の係止位置にてロックし、アッパレール12のロアレール11に対する相対移動を規制する複数(本例では2つ)のロック部材50,51を、ロアレール11とアッパレール12とにより囲まれる空間内に内蔵する構成とした。これにより、車両用シートスライド装置1を全体として小型に構成することができる。
(1)ロアレール11とアッパレール12とを複数段の係止位置にてロックし、アッパレール12のロアレール11に対する相対移動を規制する複数(本例では2つ)のロック部材50,51を、ロアレール11とアッパレール12とにより囲まれる空間内に内蔵する構成とした。これにより、車両用シートスライド装置1を全体として小型に構成することができる。
(2)係止孔23aを形成するピッチをpとしたときの各ロック部材50,51の軸間距離LをL=p(n+1/2)(ただしnは整数)に設定し、各ロック部材50,51のうちいずれか一方のロック歯50a,51aを選択的に係止孔23a,32a,33bに係合させる構成とした。これにより、シートSの位置を上記ピッチpに対して1/2ピッチで微段階調整することが可能となる。
(3)各摺動部材41と各ロック部材50,51とを上下方向に異なる高さ位置に配置し、互いに非干渉となる位置で作動させる構成とした。これにより、各摺動部材41の長さをロック機構部分の長さに影響されることなく、必要最小限の長さで構成することができる。つまりは、ロアレール11及びアッパレール12の長さを各摺動部材41やロック機構部分の長さに影響されることなく、アッパレール12の移動範囲分に相当する必要最小限の長さで構成することが可能となる。これにより、車両用シートスライド装置1を小型に構成することができる。
(4)各ロック部材50,51のロック歯50a,51aを、ロアレール11の第2側壁23と、その第2側壁23を間に挟んで両側に配置されるアッパレール12の第1及び第2側壁32,33とに係合させる構成とした。このように、ロック構造をカンヌキ構造とすることで、ロック強度を向上させることができる。
(5)本実施の形態においては、シートS位置を微段調整可能とするロック機構部分(ロックユニット)を、実質的に、ロック部材50,51と、作動プレート52と、ピン54,55と、弾性体SP1,SP2とにより構成することができるため、部品点数を極力少なくして製品コストを抑えることができる。また、部品点数が少ないため、組み付けも容易に行える。
(第2の実施の形態)
次に、この発明の第2の実施の形態を上記第1の実施の形態との相違点を中心に図5に従って説明する。この第2の実施の形態は、上記第1の実施の形態における各ロック部材50,51の係合作動位置と、ロアレール11及びアッパレール12に形成する係止孔23a,32a,33bの位置とを変更したものであり、その他の構成は第1の実施の形態と同様である。従って、同様な構成部分については同一符号を付して説明する。
次に、この発明の第2の実施の形態を上記第1の実施の形態との相違点を中心に図5に従って説明する。この第2の実施の形態は、上記第1の実施の形態における各ロック部材50,51の係合作動位置と、ロアレール11及びアッパレール12に形成する係止孔23a,32a,33bの位置とを変更したものであり、その他の構成は第1の実施の形態と同様である。従って、同様な構成部分については同一符号を付して説明する。
図5に示すように、本実施の形態においては、ロアレール11に形成される係止孔23aは、ロアレール11の左右一対の第2側壁23に、アッパレール12の移動範囲に対応して長手方向に左右等間隔のピッチで、かつ、当該ピッチに対して左右で1/2ピッチずらされて連設されている。これに対して、アッパレール12に形成される係止孔32a,33bは、アッパレール12の左右一対の第1及び第2側壁32,33において各ロック部材50,51が係合作動する位置が左右対称位置となるように設けられている。このように構成しても、各ロック部材50,51のうちいずれか一方のロック歯50a,51aを選択的に係止孔23a,32a,33bに係合させて、アッパレール12のロアレール11に対する位置調整を上記ピッチpに対して1/2ピッチ単位で行うことができる。
なお、上記実施の形態は、以下に示す各変形例の態様にて実施してもよい。
(変形例1)車両用シートスライド装置1に備えるロック部材の数は上記各実施の形態で述べた2つに限定されず、3以上であってもよい。なお、第1の実施の形態で、車両用シートスライド装置1に備えるロック部材の数をN個とした場合には、アッパレール12の左右一対の第1及び第2側壁32,33において各ロック部材を係合作動させる係止孔32a,33bの位置を各ロック部材間でそれぞれ「ピッチp/ロック部材数N」ずつずらすようにすればよい。また、第2の実施の形態で、車両用シートスライド装置1に備えるロック部材の数をN個とした場合には、ロアレール11の左右一対の第2側壁23において形成する係止孔23aの位置を左右でそれぞれ「ピッチp/ロック部材数N」ずつずらすようにすればよい。
(変形例1)車両用シートスライド装置1に備えるロック部材の数は上記各実施の形態で述べた2つに限定されず、3以上であってもよい。なお、第1の実施の形態で、車両用シートスライド装置1に備えるロック部材の数をN個とした場合には、アッパレール12の左右一対の第1及び第2側壁32,33において各ロック部材を係合作動させる係止孔32a,33bの位置を各ロック部材間でそれぞれ「ピッチp/ロック部材数N」ずつずらすようにすればよい。また、第2の実施の形態で、車両用シートスライド装置1に備えるロック部材の数をN個とした場合には、ロアレール11の左右一対の第2側壁23において形成する係止孔23aの位置を左右でそれぞれ「ピッチp/ロック部材数N」ずつずらすようにすればよい。
(変形例2)第1の実施の形態においては、2つのロック部材50,51を左右点対称に配置して、ロアレール11及びアッパレール12の左右両側に形成した係止孔23a,32a,33bにてロック作動させる態様としたが、これに限られない。例えば、ロアレール11及びアッパレール12の左右両側のうちいずれか一方側にのみ係止孔23a,32a,33bを形成して、各ロック部材50,51をともに一方側でロック作動させる態様としてもよい。
(変形例3)また、第2の実施の形態においては、ロアレール11及びアッパレール12の左右両側に係止孔23a,32a,33bを形成し、ロアレール11に形成する係止孔23aのピッチpを左右で1/2ピッチずらす態様としたが、これに限られない。例えば、ロアレール11の左右一対の第2側壁23のうち一方側において異なる高さ位置に2列分の係止孔23aを形成し、それら上下の列間で係止孔23aを形成するピッチを1/2ピッチずらすようにしてもよい。
(変形例4)上記各実施の形態では、各ロック部材50,51を水平面内で回動させる態様としたが、これに限られない。例えば、水平面に垂直な平面内で複数のロック部材を回動させるようにしてもよい。図6は、本変形例4にかかる車両用シートスライド装置71を示す断面図である。同装置71は、ロアレール72と、それに相対移動可能に組み付けられるアッパレール73とを有し、ロアレール72は、底壁81と、該底壁81の左右両側から上方に延びる左右一対の第1側壁82と、該左右一対の第1側壁82をそれぞれ再度下方に折り返してなる左右一対の第2側壁83とを有している。また、アッパレール73は、上壁91と、該上壁91の左右両側から下方に延びる左右一対の第1側壁92と、該左右一対の第1側壁92をそれぞれ再度上方に折り返してなる左右一対の第2側壁93とを有している。2つのロック部材101,102は、ロアレール72とアッパレール73とで囲まれる空間内に内蔵されており、アッパレール73の第1側壁92と第2側壁93との折り返し部に設けられる長手方向に延びる軸(図示略)に枢着されている。そして、各ロック部材101,102は水平面に垂直な平面内で回動し、それら各ロック部材101,102のうちいずれか一方がロアレール72及びアッパレール73の左右両側に形成された係止孔83a,92a,93aに選択的に係合作動するものとなっている。このように形成しても上記各実施の形態と同様の効果を奏することができる。
(変形例5)第1レールをロアレール11とし、第2レールをアッパレール12とする態様に必ずしも限定されない。例えば、アッパレール12を床面Fに固定してこれを第1レールとし、ロアレール11をシートSに固定してこれを第2レールとする態様でも構成することは可能である。なお、この場合には、ロック機構(ロックユニット)をロアレール11に対して固定すればよい。
(変形例6)各ロック部材50,51をロック作動方向に付勢する弾性体SP1,SP2は、上記実施例で述べた捩りコイルばねに限られず、例えば板バネ等であってもよい。
(変形例7)各摺動部材41の構成は上記実施例で述べた構成に限られない。例えば、リテーナ42のカール部42aに配置する転動体43の数は、上記実施例で述べた3つに限られるものではない。
(変形例7)各摺動部材41の構成は上記実施例で述べた構成に限られない。例えば、リテーナ42のカール部42aに配置する転動体43の数は、上記実施例で述べた3つに限られるものではない。
(変形例8)上記実施例では、各摺動部材41をロアレール11及びアッパレール12の左右両側に2つずつ(計4つ)配置したが、必ずしも2つずつ配置する構成に限られない。
(変形例9)ベースプレート53は必須の構成ではない。ベースプレート53は、各ロック部材50,51をロックユニットとして構成するためのもので、各ロック部材50,51のアッパレール12に対する取り付けを容易に行うため、及び、各ロック部材50,51をアッパレール12に対して安定的に固定するために設けられているものである。従って、例えばピン54,55を直接アッパレール12に固定することにより各ロック部材50,51を固定させる態様であってもよい。
(変形例10)ロアレール11の第1側壁22にさらに係止孔を形成し、ロアレール11及びアッパレール12の各々2枚の側壁に各ロック部材50,51のロック歯50a,51aを係合させる(アッパレール12の第1側壁32、ロアレール11の第2側壁23、アッパレール12の第2側壁33、ロアレール11の第1側壁22の順に係合させる)態様であってもよい。
(変形例11)その他上記各実施の形態、及び上記変形例4で述べた車両用シートスライド装置1,71の構成における設計的事項に関しては、本発明の技術的思想の範囲内において適宜変更することができる。
以下、上記実施の形態及び上記各変形例から把握できる技術的思想を付記する。
(付記1)請求項1乃至5のいずれか一項記載の車両用シートスライド装置において、
前記各ロック部材は、前記第1及び第2レールで囲まれる空間内に上下方向に固定された各ピンに枢着されて設けられており、当該各ピンを回転軸心として水平面内で回動することによりロック作動する、ことを特徴とする車両用シートスライド装置。この構成によれば、第1及び第2レールで囲まれた空間内の長手方向に延びるスペースを有効利用して各ロック部材を作動させることができる。これにより、ロック機構部分を省スペースで構成可能となる。このように、第1及び第2レールで囲まれる空間内に複数のロック部材が内蔵される装置構成に対して本構成のロック機構を採用することは装置の小型化を図る上で有利な選択となる。
(付記1)請求項1乃至5のいずれか一項記載の車両用シートスライド装置において、
前記各ロック部材は、前記第1及び第2レールで囲まれる空間内に上下方向に固定された各ピンに枢着されて設けられており、当該各ピンを回転軸心として水平面内で回動することによりロック作動する、ことを特徴とする車両用シートスライド装置。この構成によれば、第1及び第2レールで囲まれた空間内の長手方向に延びるスペースを有効利用して各ロック部材を作動させることができる。これにより、ロック機構部分を省スペースで構成可能となる。このように、第1及び第2レールで囲まれる空間内に複数のロック部材が内蔵される装置構成に対して本構成のロック機構を採用することは装置の小型化を図る上で有利な選択となる。
(付記2)付記1記載の車両用シートスライド装置において、
前記第1及び第2レールで囲まれる空間内には、前記各ロック部材に連結され、該各ロック部材をロック/非ロック作動させる作動プレートがさらに内蔵されており、前記作動プレートには、前記各ピンが挿通され当該作動プレートを前記第2レールを相対移動させる前後方向に作動可能に、かつ上下/左右方向に移動不能に支持する長孔と、前記各ロック部材に取着された各ガイドピン、もしくは前記各ロック部材に形成された突起が挿通され、当該作動プレートの前後方向の作動に基づいて前記各ロック部材のロック位置と非ロック位置との間の回動をガイドする第2ガイド孔とが形成されてなる、ことを特徴とする車両用シートスライド装置。この構成によれば、第1及び第2レールで囲まれる空間内には、各ロック部材とともに、該各ロック部材をロック/非ロック作動させるための作動プレートが内蔵される。これにより、装置を全体として小型化することができる。また、この構成では、作動プレートが第2レールの移動方向(前後方向)に平行な方向に作動されることにより、第1及び第2レールの左右方向の長さに影響を与えることなくロック機構を小型化することが可能となる。なお、上記各実施の形態においては、ピン54,55を挿通する長孔52a,52bが本付記2における「第1ガイド孔」として構成されており、ガイドピン58,59を配置する斜め孔52c,52dが本付記2における「第2ガイド部」として構成されている(図1参照)。
前記第1及び第2レールで囲まれる空間内には、前記各ロック部材に連結され、該各ロック部材をロック/非ロック作動させる作動プレートがさらに内蔵されており、前記作動プレートには、前記各ピンが挿通され当該作動プレートを前記第2レールを相対移動させる前後方向に作動可能に、かつ上下/左右方向に移動不能に支持する長孔と、前記各ロック部材に取着された各ガイドピン、もしくは前記各ロック部材に形成された突起が挿通され、当該作動プレートの前後方向の作動に基づいて前記各ロック部材のロック位置と非ロック位置との間の回動をガイドする第2ガイド孔とが形成されてなる、ことを特徴とする車両用シートスライド装置。この構成によれば、第1及び第2レールで囲まれる空間内には、各ロック部材とともに、該各ロック部材をロック/非ロック作動させるための作動プレートが内蔵される。これにより、装置を全体として小型化することができる。また、この構成では、作動プレートが第2レールの移動方向(前後方向)に平行な方向に作動されることにより、第1及び第2レールの左右方向の長さに影響を与えることなくロック機構を小型化することが可能となる。なお、上記各実施の形態においては、ピン54,55を挿通する長孔52a,52bが本付記2における「第1ガイド孔」として構成されており、ガイドピン58,59を配置する斜め孔52c,52dが本付記2における「第2ガイド部」として構成されている(図1参照)。
(付記3)請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、請求項5、付記1、又は、付記2記載の車両用シートスライド装置において、
前記摺動部材は、前記第1及び第2レールの間で回転摺動される転動体と、該転動体を転動自在に支持するリテーナとを有してなり、前記第1及び第2レールの間において左右両側に2つずつ配置される、ことを特徴とする車両用シートスライド装置。この構成によれば、第2レールの第1レールに対する相対移動に伴う摺動荷重を安定させつつ、各ロック部材と各摺動部材との配置を互いに非干渉の位置とする構成を好適に実現することができる。
前記摺動部材は、前記第1及び第2レールの間で回転摺動される転動体と、該転動体を転動自在に支持するリテーナとを有してなり、前記第1及び第2レールの間において左右両側に2つずつ配置される、ことを特徴とする車両用シートスライド装置。この構成によれば、第2レールの第1レールに対する相対移動に伴う摺動荷重を安定させつつ、各ロック部材と各摺動部材との配置を互いに非干渉の位置とする構成を好適に実現することができる。
1,71…車両用シートスライド装置、11…ロアレール(第1レール)、12…アッパレール(第2レール)、21…ロアレールの底壁、22…ロアレールの第1側壁、23…ロアレールの第2側壁、31…アッパレールの上壁、32…アッパレールの第1側壁、33…アッパレールの第2側壁、23a,32a,33b…係止孔、41…摺動部材、50,51…ロック部材、S…シート、F…フロア、SP1,SP2…弾性体。
Claims (5)
- 車両に固定される第1レールと、
シートに固定され、前記第1レールに対して相対移動可能に組み付けられる第2レールと、
前記第1レールと前記第2レールとの間に配置され、該第1及び第2レールの相対移動に伴って摺動する摺動部材と、
前記第2レール側に連結されて該第2レールとともに一体に移動し、前記第1及び第2レールに形成された係止孔に係合可能に、かつ、前記係止孔に係合作動する方向に付勢されて設けられる複数のロック部材と、を備え、
前記複数のロック部材を前記第1及び第2レールにより囲まれる空間内に内蔵し、さらには、前記複数のロック部材のうちいずれか1つを選択的に前記係止孔に係合させるように該各ロック部材を配置したことを特徴とする車両用シートスライド装置。 - 前記第1及び第2レール間において前記摺動部材が摺動する位置と、前記各ロック部材が前記係止孔に係合作動する位置とを互いに非干渉となる位置に設定した、
請求項1記載の車両用シートスライド装置。 - 前記第1レールは、底壁と、該底壁の左右両端部からそれぞれ上方に延びる左右一対の第1側壁と、該左右一対の第1側壁の上端部をそれぞれ下方に折り返してなる左右一対の第2側壁とを有し、
前記第2レールは、上壁と、該上壁の左右両端部からそれぞれ下方に延びる左右一対の第1側壁と、該左右一対の第1側壁の下端部をそれぞれ上方に折り返してなる左右一対の第2側壁とを有し、
前記第1及び第2レールは、前記第1レールの左右一対の第2側壁を、各対応する側の前記第2レールの第1側壁と第2側壁とにより両側で挟む態様にて組み付けられ、
前記係止孔は、前記第1レールの左右一対の第2側壁のうち少なくともいずれか一方側に長手方向に連設されるとともに、各対応する側の前記第2レールの第1側壁と第2側壁とにおいて少なくとも前記各ロック部材が係合作動する位置に設けられる、
請求項1又は2記載の車両用シートスライド装置。 - 前記係止孔は、前記第1レールの左右一対の第2側壁に左右等間隔のピッチで、かつ、左右対称位置となるように連設されているとともに、前記第2レールの左右一対の第1及び第2側壁において前記各ロック部材が係合作動する位置が前記ピッチに対して前記各ロック部材間でそれぞれ「ピッチ/ロック部材数」ずつずらされて設けられている、
請求項3記載の車両用シートスライド装置。 - 前記係止孔は、前記第1レールの左右一対の第2側壁に左右等間隔のピッチで、かつ、該ピッチに対して左右で「ピッチ/ロック部材数」ずつずらされて連設されているとともに、前記第2レールの左右一対の第1及び第2側壁において前記各ロック部材が係合作動する位置が左右対称位置となるように設けられている、
請求項3記載の車両用シートスライド装置。
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