JP2006173104A - 干渉に対する安全機構を有したピン及びソケットコネクタのための接点安全装置 - Google Patents

Abstract

【課題】エアバッグの疑似解放を可能な限り防止するような、ピン及びソケットコネクタのための接点安全装置を構成する。
【解決手段】本発明は、エアバッグ用のプライマーと自動車の制御ユニットとの間での使用に適した、ピン及びソケットコネクタのための接点安全装置に関するものであり、接点安全装置の保護エレメントが疑似解放を防止するように構成されている。
【選択図】図１ｄ

Description

本発明は、エアバッグ用のプライマーと自動車の制御ユニットとの間での使用に適したピン及びソケットコネクタのための接点安全装置に関するものである。

そのようなプライマーを有する電気的ピン及びソケットコネクタが、例えば特許文献１に開示されており、該電気的ピン及びソケットコネクタは、通常、プライマーに設けられた接点安全装置内へ挿入されるノズルを有したＬ字形状のケースからなっている。しばしば第１及び第２のロックを備えた部分的に複雑な電気的ピン及びソケットコネクタは、可能な限り高い動作安全性とともに、可能な限り小さな寸法を有しているべきである。

電子機器の自動車への浸透が増大しているため、互いに対するそれらの相互影響の問題も増加している。非常にタイトな空間内において、多様に異なる電子ユニットが収容されるとともに、該電子ユニットが良好に動作しなければならないという事実に、特殊な問題が存在している。

高感度アナログ装置（例えば、ラジオ受信機、電話、ラジオプラント）と、デジタル装置（例えば、噴射及び点火制御装置、ＡＢＳ制御装置、燃焼混合制御装置［空気過剰率］、オンボードコンピュータ）と、モータードライブ及び制御バルブ（例えば、ダイナモ、スタータ、ウインドウオープナー、風防ワイパー、モータ燃料ポンプ、ブレーキバルブ［ＡＢＳ］）と、干渉を受ける点火システムとが存在しており、これらは、非常に限られた空間内で互いに隣接して動作するものである。それに加え、動作エレメントの動作速度（バンド幅）と動作コンポーネントの密度との両方が、ますます増加している。高感度感知ラインと、電圧を大いに引き込むモータオペレータ用ラインとは、長い範囲に亘って互いに近接して延びている。この動作多様性により、それらの（例えばブレーキシステムあるいはエアバッグの）相互影響を通じて、不完全な制御が壊滅的な結果をもたらすおそれがある。その接続部では、相互影響の制御における特別なケアが提案されている。
独国特許出願公開第１０２２７０１６号明細書

したがって、本発明の目的は、エアバッグの疑似解放を可能な限り防止するような、ピン及びソケットコネクタのための接点安全装置を構成することである。

本発明の基本思想は、接点を固定した際の干渉に対してプライマーの点火接点を保護するための安全機構であって、点火接点と並列に接続された安全機構を提供することである。

本発明のさらなる有意な特色は、点火装置の外側の安全機構の構成、特に絶縁リングにある。

バリスタは、例えば安全機構として使用されることができる。バリスタは、対称Ｕ／Ｉ特性を有する電圧依存抵抗である。バリスタの抵抗は、増大した電圧を降下させる。保護コンポーネントあるいは接続部と並列に接続されると、バリスタが低オーム分路を形成し、このようにしてサージ電圧のさらなる増大を防止する。

本発明の構成によれば、安全機構が、絶縁リングに組み込まれるように構成されている。

安全機構は、例えば２つの安全接点スプリング／ＭＩＤ構造コンポーネントキャリアからなることができ、それによって、各安全接点スプリングあるいは各ＭＩＤ構造コンポーネントキャリアが、プライマーの点火接点に割り当てられ、例えばバリスタである保護エレメントが接点スプリング間に接点を生成する。

特定の状況では他の金属セラミックを有する焼結酸化亜鉛からなるバリスタは、予測可能な電位依存性を有した多結晶セラミックを有している。

絶縁リング内にＥＳＤ／ＥＭＣ保護エレメントを含むことが可能な安全機構の位置決めを通じては、点火装置自体に対するいかなる構造変化も必要ではない。さらにまた、周知のコンポーネント部材で使用することができるため、組み立てにおいては何も変化しない。結果として、以前の組み立て装置を継続して使用することもできる。利用可能な点火装置は、ＥＳＤ／ＥＭＣ保護絶縁リングと短絡バーを有する従来の絶縁リングとの両方に結合されることができる。

上述した保護エレメントの使用を通じて、（説明されたように）応力ピークがいずれにしろ防止されるために、短絡バーの除去も可能である。

本発明の特殊な構成において、安全機構の接点は、その都度点火接点を導電コンポーネントで囲むことにより、特定の点火接点とともに実施することができる。両導電コンポーネントは、次いで、ＥＳＤ／ＥＭＣ保護エレメントを通じて互いに接続される。両導電コンポーネントは、対称的に構成されているか、あるいは有利な構成で同一の構造を有しているようにもでき、それによって、生産コストがさらに下がる。

導電コンポーネントを有する保護エレメントの接続部は、挿入を通じて、あるいは簡略な構成を通じて生じる。例えばクランプやスクリューのような他の導電接続部も考えられ、それによって、簡単な組み立て及び小型の構成が最も優れた前提を構成する。

本発明のさらなる構成は、図面及び請求項の記載から生じる。

同一のコンポーネントには同一の参照符号を使用する。

図面において、プライマーと、ピン及びソケットコネクタと、ロックエレメントとは、図示されていないか、あるいは不完全に図示されているのみであり、それらは周知であると想定されている。ここで説明する複数の実践的な実施例において、接点安全装置の外部寸法は略同一である。しかしながら、それらは、プライマー／ピン及びソケットコネクタのその他の幾何学的形状ごとに適合されるものであり、また適合されることができる。部分的に示されたロックエレメントはまた、さらに説明されない。

図４は、主として複雑な幾何学的形状の絶縁リング２からなる接点安全装置１を斜視図で示している。基本的にそれは、シリンダ形状であり、かつ、点火方向Ｚに少なくとも１つの開口部５を有しており、該開口部を通してプライマー（図示せず）の複数の接点スプリング４が延びている。点火方向Ｚにおいて、点火されることができるガスジェネレータと、エアバッグとが、従来の方法で接続している。

絶縁リング２はさらに、点火方向Ｚに開放接点スプリング凹所６を有しており、該凹所には、接点スプリング凹所６に隣接する保護エレメントポケット７に保護エレメント３ｓ（図１ｄ参照）が配置された後で、予備組み立て中に保護接点スプリング３ｋが挿入される。

図１ａでは、保護接点スプリング３ｋが保護接点スプリング凹所６内に配置され、それによって、保護接点スプリング３ｋの外側へ延びる保護接点端部３ｋｆにより、保護エレメント３ｓが保護エレメントポケット７内に保持される。

このようにして、２つの保護接点スプリング間の接点はまた固定されるであろう。保護エレメント３ｓは、例えばバリスタとすることができる。保護接点スプリング３ｋの保護接点端部３ｋｆは、高い伝導率及び耐摩耗性を保証するために金メッキされることができる。保護エレメント３ｓは、好ましくはハンダ接続部を介して、保護接点スプリング３ｋに接続される。

内側へ狙いを定められた保護接点スプリング３ｋの端部により、保護接点スプリング３ｋのそれぞれは、プライマーの接点スプリング４のそれぞれに接触する。例えば電圧におけるスパイクのような干渉は、上述したバリスタ／保護エレメント３ｓの特性を通じて、バランスがとられる。

図１ａ、１ｂ及び４に示されたスプリングアーム８は、保護接点スプリング３ｋを保持して予備組み立て中にそれらをガイドする。予備組み立てをより容易にするため、スプリングアーム８は、その端部に円錐形に延びる外面８ｓを有することができる。

図１ｃ及び１ｄでは、シリンダ形状が、制御ユニットに接続する図示しないピン及びソケットコネクタのノズルを受け入れるために、点火方向Ｚとは反対側にＵ字形状で開放しているのを見ることができる。

図１ｄでは、絶縁リング２に組み込まれた保護エレメント３ｓの位置が、作用モデルにより明らかであり、図１ｄの詳細部Ｄ１の詳細図である図２に拡大されて示されている。保護エレメント３ｓの上記クランプは、保護接点スプリング３ｋのスプリング動作と、保護エレメント３ｓの方向に曲げられた接点端部３ｋｆ１とによってもたらされる。

図３の２つの保護接点スプリング３ｋは、Ｕ字形状の基本形状をそれぞれ有しており、Ｕ字形状の１つの側部が、外側へ離れるように曲げられ、離れるように曲げられた端部が、接点スプリング４が割り当てられる接点３ｋｆ３を形成している。保護接点３ｋのＵ字形状の他の側部は、その端部で３つのセクションに分割されており、内側に位置する、あるいは他の保護接点スプリング３ｋに狙いを定められたセクションが、その端部に保護エレメント３ｓへの接点３ｋｆ１を生成し、保護エレメントポケット７に保護エレメント３ｓを固定するために外側へ曲げられている。

保護接点スプリング３ｋのＵ字形状の外側セクション、あるいは他の保護接点スプリング３ｋから離れて曲げられたセクションは、その端部で外側へ曲げられているため、絶縁リング２内に保護接点スプリング３ｋをロックするように機能する。保護接点スプリング３ｋを保護接点スプリング凹所６内に挿入することによって、絶縁リング２の内面で外側に位置するセクションのラッチ領域３ｋｆ２は、保護接点スプリング凹所６内へスライドするが、絶縁壁に対して狙いを定められたスプリング動作とロック動作とにより、困難性をともなってのみ反対方向に戻るように移動できる。図５ａ、５ｂ、５ｃ、５ｄ、６、７及び８は、本発明のさらなる構成を示しており、保護接点スプリング３ｋ及び保護エレメント３ｓとそれぞれの適合された保護接点スプリング凹所６及び保護エレメントポケット７との構成を通じて、図１ａ〜４とは基本的に異なっている。

図８では、保護接点スプリング３ｋが、図８による作用モデルとは対照的にもはや点火方向と平行に挿入されておらず、絶縁リングの対応する保護接点スプリング凹所６において、点火方向に対して略直角となっているのを見ることができる。保護接点スプリング凹所６には、保護接点スプリング凹所６を２つのポケットに分離する仕切壁が設けられている。仕切壁は、この場合、保護エレメント３ｓを受け入れるための保護エレメントポケット７を有している。保護接点スプリング凹所６の２つのポケットは、保護接点スプリング３ｋがそれぞれの挿入により接点スプリング４のための開口部５の前に固定されるように位置決めされている。保護接点スプリング３ｋの引き抜きは、保護接点３ｋの外側に位置するラッチ領域３ｋｆ２（図７参照）によって防止されている。各保護接点スプリング３ｋは、各場合において接点スプリング４を接点領域３ｋｆ３に入れ、保護エレメント３ｓ上に接点スプリング４間の導電接続部が存在するようにして、保護接点スプリング３ｋの他の端部に接続部を設ける。

図９ａ、９ｂ、９ｃ、１０及び１１は、本発明のさらなる構成を示しており、これは図５ａ〜８による上述の構成と同一である。該構成は、この場合にＵ字形状の絶縁リング２の側部アーム内で延びる保護エレメント３ｓの構成において図１０及び１１によるものとは異なっている。保護部接点スプリング３ｋはまた、図８のように、絶縁リング２内において点火方向Ｚに対して直角となるように挿入されている。２つの保護接点スプリング３ｋ間の接続部は、保護接点スプリング凹所６に保護接点スプリング３ｋを挿入した後で保護エレメントポケットに保護エレメント３ｓを挿入することにより、接点３ｋｆ１を通して生成されている。接点スプリング４の接点は、図８で上述したように生じる。

図１２ａ、１２ｂ、１２ｃ、１２ｄ、１３、１４及び１５は、本発明のさらなる作用モデルを開示しており、この場合、保護接点スプリング３ｋは、ＭＩＤ（moulded interconnect devices）構造コンポーネントキャリアとして構成され、したがって、それらが導電コンポーネント部材／コーティングを有するプラスチックからなっているため、スプリング機能を有していないか、あるいはほとんど有していない。

絶縁リング２内のＭＩＤ構造コンポーネントキャリア３ｋの幾何学的構成は、図８及び１１で上述した作用モデルに類似している。ＭＩＤ構造コンポーネントキャリア３ｋは、それにもかかわらず、絶縁リング２に挿入されないが、対応して構成された保護接点スプリング凹所６内に配置される。ＭＩＤ構造コンポーネントキャリアの端部は、各場合において、接点スプリング４を囲むように機能し、またそれとともに開口部５を形成している。ＭＩＤ構造エレメントの使用を通じて、空間を極めて節約し、絶縁リング２の構造の幾何学的に容易に適合可能な方法が可能となる。保護エレメント３ｓと２つのＭＩＤ構造コンポーネントキャリアとの間の接点３ｋｆ１は、図１２ｄとその詳細部Ｄ３である図１３とに示されている。

分解図として図１４に示された絶縁リング２は、好ましくは、射出工程において２つのＭＩＤ構造コンポーネントキャリア３ｋと一緒に製造され、それによって、両方の構造コンポーネントの製造が１つのフェイズで、つまり一緒に生じる。保護エレメント３ｓは、２つのＭＩＤ構造コンポーネントキャリア３ｋに接触させられ、特にハンダ接続部によりその上に固定される。

本発明による接点安全装置の構成を示す図である。 図１ｃの切断線Ｂ−Ｂに対応する、本発明による接点安全装置の構成の断面図である。 本発明による接点安全装置の構成を示す図である。 図１ｃの切断線Ａ−Ａに対応する、本発明による接点安全装置の構成の断面図である。 図１ｄの詳細部Ｄ１の詳細図である。 本発明による保護接点スプリングの斜視図である。 図１ａ〜１ｄの構成による絶縁リングの斜視図である。 本発明による接点安全装置の構成を示す図である。 図５ｃの切断線Ｂ−Ｂに対応する、本発明による接点安全装置の構成の断面図である。 本発明による接点安全装置の構成を示す図である。 図５ｃの切断線Ａ−Ａに対応する、本発明による接点安全装置の構成の断面図である。 図５ｄの詳細部Ｄ２の詳細図である。 本発明による保護接点スプリングの斜視図である。 図５ａ〜５ｄの構成による絶縁リングの斜視図である。 本発明による接点安全装置の構成を示す断面図である。 図９ｃの切断線Ｂ−Ｂに対応する、本発明による接点安全装置の構成の断面図である。 本発明による接点安全装置の構成を示す図である。 図９ｃの切断線Ａ−Ａに対応する、本発明による接点安全装置の構成の断面図である。 本発明による保護接点スプリングの斜視図である。 図９ａ〜９ｄの構成による絶縁リングの斜視図である。 本発明による接点安全装置の構成を示す図である。 図１２ｃの切断線Ｂ−Ｂに対応する、本発明による接点安全装置の構成の断面図である。 本発明による接点安全装置の構成を示す図である。 図１２ｃの切断線Ａ−Ａに対応する、本発明による接点安全装置の構成の断面図である。 図１２ｄの詳細部Ｄ３の詳細図である。 図１２ａ〜１３及び１５の本発明の構成によるＭＩＤ構造エレメントキャリア、保護エレメント、及び絶縁リングの分解斜視図である。 図１２ａ〜１２ｄの構成による絶縁リングの斜視図である。

符号の説明

１ 接点安全装置
２ 絶縁リング
３ 安全機構
３ｓ 保護エレメント
３ｋ 保護接点スプリング／ＭＩＤ構造コンポーネントキャリア
３ｋｆ 保護接点スプリングの接点端部／ＭＩＤ構造コンポーネントキャリア
３ｋｆ１ 保護エレメントのための接点端部
３ｋｆ２ 絶縁リングのラッチ領域
３ｋｆ３ 接点スプリングのための接点端部
４ 接点スプリング
５ 開口部
６ 保護接点スプリング凹所
７ 保護エレメントポケット
８ スプリングアーム
８ｓ 円錐形に延びる外面
Ｚ 点火方向

Claims (10)

1. エアバッグ用のプライマーと自動車の制御ユニットとの間での使用に適した、ピン及びソケットコネクタのための接点安全装置（１）において、
   絶縁リング（２）と、
   干渉に対して前記プライマーの接点スプリング（４）を保護するための安全機構（３）であって、前記接点スプリング（４）と並列に接続された安全機構（３）と、
   を備えていることを特徴とする接点安全装置。
2. 請求項１に記載の接点安全装置において、
   前記安全機構（３）が、前記絶縁リング（２）に組み込まれていることを特徴とする接点安全装置。
3. 請求項１に記載の接点安全装置において、
   前記安全機構（３）が、保護エレメント（３ｓ）及び２つの保護接点スプリング（３ｋ）からなり、前記保護接点スプリング（３ｋ）が、それらの接点（３ｋｆ３）で前記接点スプリング（４）のそれぞれに接触し、前記保護エレメント（３ｓ）が、前記保護スプリング（３ｋ）間に作用接続部を生成していることを特徴とする接点安全装置。
4. 請求項３に記載の接点安全装置において、
   前記保護エレメント（３ｓ）が、前記保護接点スプリング（３ｋ）の接点（３ｋｆ１）を介して、前記絶縁リング（４）の保護エレメントポケット（７）に固定されていることを特徴とする接点安全装置。
5. 請求項１に記載の接点安全装置において、
   前記保護エレメント（３ｓ）が、バリスタとされていることを特徴とする接点安全装置。
6. 請求項１に記載の接点安全装置において、
   前記保護接点スプリング（３ｋ）が、ＭＩＤ構造コンポーネントとして接続されていることを特徴とする接点安全装置。
7. 請求項１に記載の接点安全装置において、
   前記保護接点スプリング（３ｋ）が、それらの接点（３ｋｆ３）で、割り当てられた前記接点スプリングのそれぞれを取り囲んでいることを特徴とする接点安全装置。
8. 請求項１に記載の接点安全装置において、
   前記保護エレメント（３ｓ）が、点火方向（Ｚ）と平行に位置決めされていることを特徴とする接点安全装置。
9. 請求項１に記載の接点安全装置において、
   前記保護エレメント（３ｓ）が、点火方向（Ｚ）と直角に位置決めされていることを特徴とする接点安全装置。
10. 請求項１〜９のいずれかに記載の接点安全装置を有していることを特徴とするピン及びソケットコネクタ。

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