JP2006169699A - ポリエステル繊維 - Google Patents

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Abstract

【課題】色相に優れ、工業的に製造可能で、紡糸口金を通して長時間連続的に溶融紡糸しても口金異物の発生量が非常に少なく、安定した高速紡糸によるポリエステル繊維を提供する。
【解決手段】比重5.0以上の金属元素の含有量が0〜10重量ppmであり、その結晶サイズL(Å)、繊維全体の複屈折率(ΔN)および非晶領域の複屈折率(ΔNa)が下記(1)〜(3)の要件を満足するポリエステル繊維。
(1)0.08≦ΔN≦0.12
(2)0.05≦ΔNa/ΔN≦0.75
(3)300≦L/ΔN≦700
【選択図】なし

Description

本発明は、ポリエステル繊維に関する。さらに詳しくは、比重5.0以上の金属元素、特にアンチモン、ゲルマニウムの含有量が極めて少なく、色相に優れ、長時間連続的に溶融紡糸しても口金付着物の発生量が非常に少なく、4,000m/分以上の紡糸引取速度で高速紡糸することにより、そのまま実用に供し得るような物性を有するポリエステル繊維に関する。
ポリエステルは、その重縮合反応段階で使用する触媒の種類によって、反応速度および得られるポリエステルの品質が大きく左右されることはよく知られている。ポリエチレンテレフタレートの重縮合触媒としては、アンチモン化合物が、優れた重縮合触媒性能を有し、かつ、色調の良好なポリエステルが得られるなどの理由から最も広く使用されている。
しかしながら、アンチモン化合物を重縮合触媒として使用した場合、ポリエステルを長時間にわたって連続的に溶融紡糸すると、口金孔周辺に異物(以下、単に「口金異物」と称することがある。)が付着堆積し、溶融ポリマー流れの曲がり現象(ベンディング)が発生し、これが原因となって紡糸、延伸工程において毛羽および/または断糸などを発生するという工程通過性低下の問題がある。
特に、高速紡糸に関しては、紡糸工程での微小なベンディングによる糸径の変化でも断糸が発生多発することから、口金異物を抑制する研究が行われてきた。
口金異物を抑制するには、ポリエチレンテレフタレートの重合触媒としてアンチモンを使用しないことが有効な手段である。しかしながら、アンチモンを使用しない方法では、糸のカラーが低下してしまうため、特にそのまま実用に供し得るような高速紡糸のポリエステル繊維には使用に供することができなかった。
このような問題を解決するために、チタン化合物と特定のリン化合物とを反応させて得られた生成物を(例えば、特許文献1および特許文献2参照)、またチタン化合物と特定のリン化合物の未反応混合物あるいは反応生成物を(例えば、特許文献3参照)、それぞれポリエステル製造用触媒として使用することが開示されている。確かに、これらの方法によれば、ポリエステルの溶融熱安定性は向上し、得られるポリマーの色相も大きく改善される。しかしながら、これらの方法では、ポリエステル製造時の重合反応速度が遅いため、ポリエステルの生産性がやや劣ってしまう問題を有している。
したがって、触媒としてアンチモンを使用せず、かつ色相および紡糸工程の工程調子に優れ、ポリエステル製造時の生産性が低下しない高速紡糸によるポリエステル繊維が求められていた。
国際公開第01/00706号パンフレット 国際公開第03/008479号パンフレット 国際公報第03/027166号パンフレット
本発明の目的は、色相に優れ、工業的に製造可能で、紡糸口金を通して長時間連続的に溶融紡糸しても口金異物の発生量が非常に少なく、安定した高速紡糸によるポリエステル繊維を提供することにある。
本発明者らは、上記従来技術に鑑み鋭意検討を重ねた結果、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明のポリエステル繊維は、比重5.0以上の金属元素の含有量が0〜10重量ppmである芳香族ポリエステルを主たる構成成分とし、その結晶サイズL(Å)、繊維全体の複屈折率(ΔN)および非晶領域の複屈折率(ΔNa)が下記(1)〜(3)の要件を満足し、好ましくはさらに下記(4)〜(6)の要件を満足し、さらに好ましくは濃度20mg/L、光路長1cmでのクロロホルム溶液において、最大吸収波長が540〜600nmの範囲にあり、かつ最大吸収波長での吸光度に対する各波長での吸光度の割合が下記式「数2」の(1)〜(4)のすべてを満たすポリエステル繊維であり、これによって上記の課題が解決できる。
(1)0.08≦ΔN≦0.12
(2)0.05≦ΔNa/ΔN≦0.75
(3)300≦L/ΔN≦700
(4)破断伸度が40〜90%
(5)沸水収縮率が10%未満
(6)熱応力のピーク温度およびピーク値がそれぞれ75〜100℃、0.1〜0.3cN/dtex
[上記式中、A400、A500、A600、A700、はそれぞれ400nm、500nm、600nm、700nmでの可視光吸収スペクトルにおける吸光度、Amaxは最大吸収波長での可視光吸収スペクトルにおける吸光度を表す。]
本発明によれば、ポリエステルの優れた特性を保持しながら、SbやGe触媒を使用しないポリエステルの欠点であった色相の悪化を解消することができる。その結果、色相および紡糸工程においての工程調子に優れ、ポリエステル製造時の生産性が低下しない、高速紡糸によりそのまま実用に供し得るような物性を有するポリエステル繊維を供給することができる。
以下、本発明を詳しく説明する。
本発明における芳香族ポリエステルとは、テレフタル酸やナフタレンジカルボン酸、あるいはこれらのエステル形成性誘導体に代表される芳香族ジカルボン酸成分と、グリコール成分を重縮合反応させて得られるポリエステルのことである。このポリエステルは、共重合ポリエステルであってもよく、共重合成分として、芳香族ジカルボン酸成分とグリコール成分以外の成分、例えば脂肪族ジカルボン酸成分、芳香族ジヒドロキシ化合物、オキシカルボン酸成分が共重合されていても良い。
上記芳香族ポリエステルとしては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリトリメチレンナフタレート、ポリテトラメチレンテレフタレート、ポリテトラメチレンナフタレートよりなる群から少なくとも1種選ばれるポリエステルであることが好ましく、これらの中でも特にポリエチレンテレフタレートを主たる構成成分とするポリエステルであることが好ましい。
なお「主たる構成成分」とはポリエステルの全繰り返し単位の80モル%以上が芳香族ポリエステルであることを示す。
本発明における比重5.0以上の金属元素とは、通常、ポリエステル中に含有される触媒や金属系の整色剤、艶消剤などに含有されている金属化合物に由来するものである。具体的には、アンチモン、ゲルマニウム、マンガン、コバルト、セリウム、スズ、亜鉛、鉛、カドミウムなどが該当する。これらに対し、チタン、アルミニウム、カルシウム、マグネシウム、ナトリウム、カリウムなどは、ここでいう比重5.0以上の金属には該当しない。
本発明に用いられるポリエステル組成物は、比重5.0以上の金属元素の含有量が0〜10重量ppmである必要がある。含有される金属の種類によってその特徴、特性は変わるが、例えばアンチモン金属含有量が10重量ppmより多い場合、製糸時に異物となって口金周辺に付着し、長期間の連続製糸性に悪影響を与える。ゲルマニウムの場合は、それ自体が高価なため、含有量が多くなると得られるポリエステル組成物の価格が上昇してしまい好ましくない。また、鉛やスズ、カドミウムなどの場合は、金属元素そのものに毒性があるため、ポリエステル中に多量に含有していることは好ましくない。上記金属元素の含有量は、0〜7重量ppmであることが好ましく、0〜5重量ppmであることがさらに好ましい。
上記金属元素含有量を0〜10重量ppmにするには、該金属を含まない触媒や整色剤、艶消剤を使用することが望ましい。
本発明のポリエステル繊維は、その結晶サイズL(Å)、繊維全体の複屈折率(ΔN)および非晶領域の複屈折率(ΔNa)が下記(1)〜(3)の要件を満足することによって達成される。
(1)0.08≦ΔN≦0.12
(2)0.05≦ΔNa/ΔN≦0.75
(3)300≦L/ΔN≦700
一般に、紡糸速度を上げるほど、繊維全体の配向、すなわち複屈折率(ΔN)は高くなり、繊維の力学的特性が向上してくる。また、非晶領域の配向、すなわち複屈折率(ΔNa)は、ある速度までは増加傾向を示すが、その速度を超えると飽和しはじめる極大値をとる。さらに、繊維の結晶化度および結晶サイズは、紡糸速度の上昇に伴い繊維の結晶化度が急激に上昇し、かつ、サイズの極めて大きい結晶が形成される。すなわち、ポリエステル繊維の高速紡糸においては配向が急激に上昇し、その高度の配向により誘起される結晶化現象、いわゆる配向結晶化のために繊維内部に十発達した結晶が形成され、力学的にも熱的にもそのまま衣料用途に使用し得る安定な繊維構造をとるのであるが、一方前述の急激な配向結晶化のために形成された結晶は極めて大きくなり、そのために繊維の配向の成長が抑制されるという現象が生じる。すなわち、高速で紡糸されたポリエステル繊維は、通常の方法で紡糸−延伸されたポリエステル繊維に比較すると、繊維中の結晶サイズが極めて大きく、かつ、繊維の配向、特に非晶部の配向が極めて小さいことが特徴となっている。高速巻取において、糸条は、巻取機により適度な接圧を受けつつトラバースガイドによりチーズ形状に巻き取られる。この際、非晶領域の配向(ΔNa)が低いと、糸条がトラバースガイドにより往復運動を受ける際、そのパッケージの端面部通過時の高い張力により冷延伸され易くなり、そのため該端面部分の糸は熱収縮応力斑が生じヒケとして欠点になるものである。さらに、結晶サイズが極めて大きいとパッケージが巻取時に受ける接圧による摩擦熱にために繊維中の結晶・非晶の相分離が進行し微細構造のばらつきが増大しヒケ斑の欠点になるものである。
まず、繊維の複屈折率(ΔN)であるが、ΔNが0.08に満たない場合、繊維としての力学的特性が不安定となり、衣料としていわゆる「ひざ抜け」などの欠点を生じ易い。一方、ポリエステルの高速紡糸においては、ΔNは0.12までは上昇するが、さらに紡糸速度を上げてもボイド発生のため、逆にΔNは低下する現象が見られ、これ以上のΔNを得るには何らかの加熱手段が必要となり、高価な設備を要するため好ましくない。従って、本発明でのΔNの最大値は0.12となる。
次に、非晶部の複屈折率(ΔNa)と繊維全体の複屈折率(ΔN)との比ΔNa/ΔNは、0.05〜0.75と十分大きいことが必要である。比ΔNa/ΔNが0.05に満たない場合、ヤング率も低くなり、糸条がトラバースガイドなどにより往復運動を受け捲上げられる際、そのパッケージの端面部通過時の高い張力により冷延伸され易くなり、該端面部分の糸は中央部分の糸に比べ熱収縮率が高くなり、織編物として熱処理された際に熱収縮斑が生じヒケとして欠点となる。逆に、比ΔNa/ΔNが0.75を超えた場合は、非配向分子鎖の配向凝集性が高くなりすぎるため、染色した際、染料の繊維内部への拡散が容易でなく均染性が低下し染斑が出易いという欠点が生じる。
次に、結晶サイズ(L)と繊維全体の複屈折率(ΔNa)との比L/ΔNaは、300〜700であることが重要である。L/ΔNaが700を超える場合は、繊維の配向の程度に比べ結晶のサイズが極めて大きく、巻取時の接圧による摩擦熱のために結晶・非結の相分離が進行し微細構造のばらつきが進行しヒケ斑の欠点となる。逆に、L/ΔNaが300未満の場合は、繊維は熱的に不安定になり、直接、織編物として使用に耐えなくなる。
上記(1)(ΔN)、(2)(ΔNa/ΔN)、および(3)(L/ΔN)を満たすようにするには、例えば後述するように、ポリエステル組成物を、270℃〜300℃の範囲で、溶融紡糸の速度を4,000m/分以上、好ましくは4,500m/分以上とすることにより達成できる。
また、本発明のポリエステル繊維は、下記(1)〜(3)の要件を満足することが好ましい。
(1)破断伸度が40〜90%
(2)沸水収縮率が10%未満
(3)熱応力のピーク温度およびピーク値がそれぞれ75〜100℃、0.1〜0.3cN/dtex
まず、破断伸度が40〜90%であることが重要である。破断伸度が40%を下回ると、紡糸工程での糸切れが多くなり工程調子が著しく悪化する。逆に、破断伸度が90%を上回る場合、繊維としての力学的特性が不安定となり、衣料としていわゆる「ひざ抜け」などの欠点を生じ易い。また、ヤング率も低くなり、糸条がトラバースガイドなどにより往復運動を受け捲上げられる際、そのパッケージの端面部通過時の高い張力により冷延伸され易くなり、該端面部分の糸は中央部分の糸に比べ熱収縮率が高くなり、織編物として熱処理された際に熱収縮斑が生じヒケとして欠点となる。
破断伸度を40〜90%にするには、前述の、溶融紡糸の速度を適宜調節することにより調節することができる。
次に、沸水収縮率が10%未満であることが重要である。沸水収縮率が10%を上回る場合、繊維は熱的に不安定になり、直接、織編物として使用に耐えなくなる。また、繊維としての力学的特性が不安定となり、衣料としていわゆる「ひざ抜け」などの欠点を生じ易い。さらには、ヤング率も低くなり、糸条がトラバースガイドなどにより往復運動を受け捲上げられる際、そのパッケージの端面部通過時の高い張力により冷延伸され易くなり、該端面部分の糸は中央部分の糸に比べ熱収縮率が高くなり、織編物として熱処理された際に熱収縮斑が生じヒケとして欠点となる。
沸水収縮率を10%未満にするには、前述の、溶融紡糸の速度を適宜調節する方法のほか、溶融紡糸工程における熱処理などにより適宜調節することができる。
さらに、熱応力のピーク温度およびピーク値がそれぞれ75〜100℃、0.1〜0.3cN/dtexであることが重要である。熱応力のピーク温度が100℃を上回る場合、および熱応力のピーク値が0.3cN/dtexをを上回る場合は、紡糸工程での糸切れが多くなり工程調子が著しく悪化するうえ、毛羽の発生により、得られる織編物に品位が著しく低下する。逆に、熱応力のピーク温度が75℃を下回る場合、および熱応力のピーク値が0.1cN/dtexを上回る場合は、繊維は熱的に不安定になり直接織編物として使用に耐えなくなる。また、繊維としての力学的特性が不安定となり、衣料としていわゆる「ひざ抜け」などの欠点を生じ易い。
熱応力のピーク温度およびピーク値を上記範囲にするには、前述の、溶融紡糸の速度を適宜調節する方法のほか、溶融紡糸工程における熱処理などにより適宜調節することができる。
本発明に用いられるポリエステル組成物は、整色剤を0.1〜10重量ppm含有することが好ましい。なお、上記整色剤とは、有機の多芳香族環系染料または顔料を表す。具体的には、後述のように、青色系整色剤、紫系整色剤、赤色系整色剤、橙色系整色剤などが挙げられる。これらは、単一種で用いても複数種を併用しても良い。
上記整色剤においては、整色剤溶液の380〜780nm領域の吸収スペクトルでの最大吸収波長が540〜600nmの範囲にあり、かつ濃度20mg/L、光路長1cmでのクロロホルム溶液において、最大吸収波長での吸光度に対する各波長での吸光度の割合が下記式(1)〜(4)のすべてを満たす必要がある。
[上記式中、A400、A500、A600、A700はそれぞれ400nm、500nm、600nm、700nmでの可視光吸収スペクトルにおける吸光度、Amaxは最大吸収波長での可視光吸収スペクトルにおける吸光度を表す。]
ここで、吸収スペクトルとは、通常、分光光度計によって測定されるスペクトルである。本発明のポリエステル組成物に含有される整色剤溶液の吸収スペクトルの最大吸収波長が540nm未満の場合は、得られるポリエステル組成物の赤味が強くなり、一方、600nmを超える場合は、得られるポリエステル組成物の青味が強くなるため好ましくない。最大吸収波長の範囲は、545〜595nmの範囲が好ましく、550〜590nmの範囲がさらに好ましい。
また、本発明のポリエステル組成物に含有される整色剤の濃度20mg/L、光路長1cmでのクロロホルム溶液において、最大吸収波長での吸光度に対する上記に示す各波長での吸光度の割合が式(1)〜(4)のいずれか一つでも外れる場合、得られるポリエステル組成物の着色が大きくなり好ましくない。上記式(1)〜(4)は、それぞれ下記式(6)〜(9)のいずれか1つ以上の範囲にあることが好ましく、さらに下記式(6)〜(9)すべてを満たしていることが好ましい。

[上記式中、A400、A500、A600、A700、はそれぞれ、400nm、500nm、600nm、700nmでの可視光吸収スペクトルにおける吸光度、Amaxは最大吸収波長での可視光吸収スペクトルにおける吸光度を表す。]
さらに、本発明のポリエステル組成物に含有される上述の整色剤の含有量が、0.1重量ppm未満の場合、得られるポリエステル繊維の黄色味が強くなる。一方、10重量ppmを超える場合、明度が弱くなり見た目に黒味が強くなるため好ましくない。該整色剤の含有量は、0.3重量ppm〜9重量ppmの範囲が好ましく、0.5〜8重量ppmの範囲にあることがさらに好ましい。
本発明に使用する有機化合物系整色剤の可視光吸収スペクトルの範囲が上述の範囲となるようにするには、整色剤として青色系整色用色素と紫色系整色用色素を重量比90:10〜40:60の範囲で併用すること、または青色系整色用色素と赤色系または橙色系整色用色素を重量比98:2〜80:20の範囲で併用することが好ましい。
ここで、青色系整色用色素とは、一般に市販されている整色用色素の中で「Blue」と表記されているものであって、具体的には溶液中の可視光吸収スペクトルにおける最大吸収波長が580〜620nm程度にあるものを示す。
同様に、紫色系整色用色素とは、市販されている整色用色素の中で「Violet」と表記されているものであって、具体的には溶液中の可視光吸収スペクトルにおける最大吸収波長が560〜580nm程度にあるものを示す。
赤色系整色用色素とは、市販されている整色用色素の中で「Red」と表記されているものであって、具体的には溶液中の可視光吸収スペクトルにおける最大吸収波長が480〜520nm程度にあるものである。
橙色系整色用色素とは、市販されている整色用色素の中で「Orange」と表記されているものである。
これらの整色用色素としては、油溶染料が特に好ましく、具体的な例としては、青色系整色用色素には、C.I.Solvent Blue 11、C.I.Solvent Blue 25、C.I.Solvent Blue 35、C.I.Solvent Blue 36、C.I.Solvent Blue 45 (Telasol Blue RLS)、C.I.Solvent Blue 55、C.I.Solvent Blue 63、C.I.Solvent Blue 78、C.I.Solvent Blue 83、C.I.Solvent Blue 87、C.I.Solvent Blue 94などが挙げられる。
紫色系整色用色素には、C.I.Solvent Violet 8、C.I.Solvent Violet 13、C.I.Solvent Violet 14、C.I.Solvent Violet 21、C.I.Solvent Violet 27、C.I.Solvent Violet 28、C.I.Solvent Violet 36などが挙げられる。
赤色系整色用色素には、C.I.Solvent Red 24、C.I.Solvent Red 25、C.I.Solvent Red 27、C.I.Solvent Red 30、C.I.Solvent Red 49、C.I.Solvent Red 52、C.I.Solvent Red 100、C.I.Solvent Red 109、C.I.Solvent Red 111、C.I.Solvent Red 121、C.I.Solvent Red 135、C.I.Solvent Red 168、C.I.Solvent Red 179などが例示される。
橙色系整色用色素には、C.I.Solvent Orange 60などが挙げられる。
ここで、青色系整色用色素と紫色系整色用色素を併用する場合、重量比90:10より青色系整色用色素の重量比が大きい場合は、得られるポリエステル組成物のカラーa値が小さくなって緑色を呈し、一方、40:60より青色系整色用色素の重量比が小さい場合は、カラーa値が大きくなって赤色を呈してくるため好ましくない。
同様に、青色系整色用色素と赤色系または橙色系整色用色素を併用する場合、重量比98:2より青色系整色用色素の重量比が大きい場合は、得られるポリエステル組成物のカラーa値が小さくなって緑色を呈し、一方、80:20より青色整色用色素の重量比が小さい場合は、カラーa値が大きくなって赤色を呈してくるため好ましくない。
該整色用色素は、青色系整色用色素と紫色系整色用色素を重量比80:20〜50:50の範囲で併用すること、あるいは青色系整色用色素と赤色系または橙色系整色用色素を質量比95:5〜90:10の範囲で併用することがさらに好ましい。
本発明におけるポリエステルの固有粘度(o−クロロフェノール、35℃)は、0.40〜0.80dL/gの範囲にあることが好ましく、さらに0.45〜0.75dL/g、特に0.50〜0.70dL/gの範囲が好ましい。固有粘度が0.40dL/g未満であると、繊維の強度が不足するため好ましくない。他方、固有粘度が0.80dL/gを超えると、原料ポリマーの固有粘度を過剰に引き上げる必要があり不経済である。
本発明におけるポリエステルは、必要に応じて少量の添加剤、例えば滑剤、顔料、染料、酸化防止剤、固相重合促進剤、蛍光増白剤、帯電防止剤、抗菌剤、紫外線吸収剤、光安定剤、熱安定剤、遮光剤、艶消剤などを含んでいてもよく、特に艶消剤として酸化チタンなどは好ましく添加される。
本発明のポリエステル繊維は、上記のような乾燥したポリエステル組成物を、270℃〜300℃の範囲で溶融紡糸して製造することが好ましく、溶融紡糸の速度は、4,000m/分以上の速度、好ましくは4,500m/分以上、さらに好ましくは4,500〜6,000m/分、の紡糸引取速度にすることによって達成される。
4,000m/分を下回る速度で紡糸引取速度することによって得られるポリエステル繊維は、熱的に不安定になり、直接、織編物として使用に耐えなくなる。また、繊維としての力学的特性が不安定となり、衣料としていわゆる「ひざ抜け」などの欠点を生じ易い。さらには、ヤング率も低くなり、糸条がトラバースガイドなどにより往復運動を受け捲上げられる際、そのパッケージの端面部通過時の高い張力により冷延伸され易くなり、該端面部分の糸は中央部分の糸に比べ熱収縮率が高くなり、織編物として熱処理された際に熱収縮斑が生じヒケとして欠点となる。
本発明をさらに下記実施例により具体的に説明するが、本発明の範囲はこれら実施例により限定されるものではない。なお、実施例中における各種の測定項目は、下記のようにして評価した。
(ア)固有粘度
ポリエステル組成物チップを、100℃、60分間でオルトクロロフェノールに溶解した希薄溶液を、35℃でウベローデ粘度計を用いて測定した値から求めた。
(イ)ポリマー中の比重5.0以上の金属成分定性分析
ポリマーサンプルを硫酸アンモニウム、硫酸、硝酸、過塩素酸とともに混合して約300℃で9時間湿式分解後、蒸留水で希釈し、理学製ICP発光分析装置(JY170 ULTRACE)を用いて定性分析し、比重5.0以上の金属元素の存在の有無を確認した。1重量ppm以上の存在が確認された金属元素について、その元素含有量を示した。
(ウ)ポリマー中のポリエステルに可溶性のチタン、アルミニウム、アンチモン、マンガン、リン含有量:
ポリマー中のポリエステルに可溶性のチタン元素量、アルミニウム元素量、アンチモン元素量、マンガン元素量、リン元素量は粒状のポリマーサンプルをアルミ板上で加熱溶融した後、圧縮プレス機で平坦面を有する試験成形体を作成し、蛍光X線装置(理学電機工業株式会社製3270E型)を用いて求めた。ただし、艶消剤として酸化チタンを添加したポリエステル組成物中のチタン元素量については、サンプルをオルトクロロフェノールに溶解した後、0.5規定塩酸で抽出操作を行った。この抽出液について、日立製作所製Z−8100形原子吸光光度計を用いて定量を行った。ここで0.5規定塩酸抽出後の抽出液中に酸化チタンの分散が確認された場合は遠心分離機で酸化チタン粒子を沈降させ、傾斜法により上澄み液のみを回収して、同様の操作を行った。これらの操作によりポリエステル組成物中に酸化チタンを含有していてもポリエステルに可溶性のチタン元素の定量が可能となる。
(エ)ジエチレングリコール含有量:
ヒドラジンヒドラート(抱水ヒドラジン)を用いてポリエステル***チップを分解し、この分解生成物中のジエチレングリコールの含有量をガスクロマトグラフィ−(ヒューレットパッカード社製(HP6850型))を用いて測定した。
(オ)整色剤の重量減少開始温度
リガク社製TAS−200熱天秤を用いてJIS K7120に従い、窒素雰囲気下中昇温速度10℃/分で測定した。
(カ)色相(L値、a値、b値):
・チップ:
ポリエステルチップを285℃、真空下で10分間溶融し、これをアルミニウム板上で厚さ3.0±1.0mmのプレートに成形後ただちに氷水中で急冷し、該プレートを140℃、1時間乾燥結晶化処理を行った。その後、色差計調整用の白色標準プレート上に置き、プレート表面のハンターLおよびbを、ミノルタ株式会社製ハンター型色差計(CR−200型)を用いて測定した。Lは明度を示し、その数値が大きいほど明度が高いことを示し、bはその値が大きいほど黄着色の度合いが大きいことを示す。また他の詳細な操作はJIS Z−8729に準じて行った。
・繊維:
繊維を常法により筒編とした後、編地を4枚重ね合わせ、ミノルタ株式会社製ハンター型色差計(CR−200型)を用いて測定した。
(キ)結晶サイズ(L)
結晶のb軸方向の大きさを表わす尺度であり、X線回析で赤道方向に現われるポリエステルフィラメントの(010)面の回析強度プロフィールおよび子午線方向にて測定される非晶はハロープロフィルより、ItとIamを評価し(It+Im)/2なる郷土で(010)面反射ピーク幅B(ラジアンで表わす)を求め、これによりシェラーの式L=λK/(Rb)cosθにより結晶サイズLが算出される(前式においてb=0.00204ラジアン、K=0.94、λ=1.542Åである)。なお、X線回析は理学電気社ロータフレックスRU−200を用い、測定条件は60KV×200mA、Ni−フィルター使用、ダイバージェンススリット1mmφ、スキャッタリングスリット1°/2、レシービングスリット0.3mmとする。
(ク)繊維全体の複屈折率(ΔN)
繊維軸に対して直角に偏光している光に対する屈折率(NL)と繊維軸に対して平行に偏光している光に対する屈折率(N∦)との差、すなわちΔN=N∦−NLで表わされる。ベレックコンベンセーターを装着した偏光顕微鏡を用い、浸液としてα−ブロムナフタリンを使用して常法により測定する。
(ケ)非晶領域の複屈折率(ΔNa)
非晶領域の分子側の配向性を示すパラメーターであり、結晶化度Xρ、複屈折率ΔN、結晶配向係数fc(特開昭50−59526号広報記載)を用いて次式により算出する。
ΔNa=(ΔN−0.212fc×Xρ)/(1−Xρ)
(コ)結晶化度(Xρ)
25℃に設定された高温水槽中にてn−ヘプタン、四塩化炭素系よりなる密度勾配管を用いて繊維の比重ρを常法により測定し、次式により結晶化度(Xρ)を求める。
Xρ=(0.7491−1/ρ)/0.06178
(サ)伸度
JIS−L−1013に基づいて定速伸長引張試験機であるオリエンテック(株)社製テンシロンを用いて、つかみ間隔20cm、引張速度20cm/分にて測定した。
(シ)沸水収縮率
試料を100℃温水中で30分間拘束状態で熱処理した時の収縮量を、試料長に対するパーセントで表す。
(ス)熱応力ピーク温度およびピーク値
カネボウエンジニアリング製熱応力測定器(タイプKE−11)を用い、綛状にした試料に0.029cN/dtexの初荷重をかけた後、2.3℃/分の速度で昇温し、発生する応力をチャート上に記録し、熱応力ピーク温度および熱応力ピーク値を求めた。なお、熱応力値はチャートから読み取った応力(cN)を繊度(dtex)で除して(cN/dtex)で表した。
(セ)口金異物高さ
4日間連続紡糸し、口金の吐出口外縁に発生する付着物の層の高さを測定した。この付着物層の高さが大きいほど吐出されたポリエステルメルトのフィラメント状流にベンディングが発生しやすく、このポリエステルの成形性は低くなる。すなわち、紡糸口金に発生する付着物層の高さは、当該ポリエステルの成形性の指標である。
(ソ)紡糸断糸率(%)
人為的あるいは機械的要因に起因する断糸を除き、4日間連続の紡糸機運転中に発生した紡糸断糸回数を記録し下記式で紡糸断糸率(%)を計算した。
紡糸断糸率(%)=[断糸回数/(稼動ワインダー数×ドッフ数)]×100
ここで、ドッフ数とはパッケージを10kgまで捲き取った回数をいい、ワインダー4錘取りワインダーとする。
(タ)均染性
試料を12ゲージ丸編機で30cm長の筒編みとし、水洗いを5分施し、サンプルの2%の割合でテラトップブルー(チバ・スペシャリティー・ケミカルズ(株)製)を用い、染色浴槽液の0.2%の割合でポリエスカDS(辰洋化学工業(株)製)を助剤として40℃、10分で放置した後、30分かけて100℃まで昇温、100℃、30分で染色した。10分間乾燥後、この染色筒編の染斑を検査員が目視判定し下記基準で格付けした。
レベル1:均一に染色されており、染斑がほとんど認められない。
レベル2:縞状の染斑が少し認められる。
レベル3:縞状の斑が一面に認められる
[参考例1]整色剤(整色用色素)の可視光吸収スペクトル測定、整色剤調製
整色剤としてC.I.Solvent Blue 45(Clariant Japan社製)とC.I.Solvent Violet 36(有本化学社製)の2種類の整色剤を重量比2:1で濃度20mg/Lのクロロホルム溶液とし、光路長1cmの石英セルに充填し、対照セルにはクロロホルムのみを充填して、日立分光光度計U−3010型を用いて、380〜780nmの可視光領域での可視光吸収スペクトルを測定した。最大吸収波長とその波長における吸光度に対する、400、500、600および700nmの各波長での吸光度の割合を測定した。結果を表1に示す。なお、実施例、比較例で整色剤をポリエステル製造工程で添加する場合は、100℃の温度で、原料として用いるグリコール溶液に対し、濃度0.1重量%となるように溶解または分散させて調製した。
*1:最大吸収波長の吸光度に対する各波長下での吸光度の割合
[参考例2]チタン触媒Aの合成
無水トリメリット酸のエチレングリコール溶液(0.2重量%)にテトラブトキシチタンを無水トリメリット酸に対して1/2モル添加し、空気中、常圧下で80℃に保持して60分間反応させた。その後、常温に冷却し、10倍量のアセトンによって生成触媒を再結晶化させた。析出物をろ紙によって濾過し、100℃で2時間乾燥させ、目的の化合物を得た。これをチタン触媒Aとする。
[実施例1]
テレフタル酸ジメチル100重量部とエチレングリコール70重量部の混合物に、参考例2で調製したチタン触媒A 0.016重量部を加圧反応が可能なSUS製容器に仕込んだ。0.07MPaの加圧を行い140℃から240℃に昇温しながらエステル交換反応させた後、トリエチルホスホノアセテート0.023重量部を添加し、エステル交換反応を終了させた。その後、反応生成物に酸化チタンの20重量%エチレングリコールスラリー1.5重量部、参考例1で調製した整色剤の0.1重量%エチレングリコール溶液0.2重量部を添加して重合容器に移し、290℃まで昇温し、30Pa以下の高真空にて重縮合反応を行って、ポリエステル組成物を得た。さらに、常法に従いチップ化した。得られたポリエステルは、固有粘度0.63dL/g、ジエチレングリコール含有量が1.0重量%、カラーL71、a−5、b6であった。このポリエチレンテレフタレートペレットを150℃で5時間乾燥した後、図1に示す高速紡糸機を用い、吐出孔径0.2mmの孔36ホールが同心円状に配列してある紡糸口金から、得られるポリエステル繊維の繊度が84dtexとなるようポリマー吐出温度300℃にて押し出し、冷却させた後、給油ガイドにて給油を行い集束させ、第一ゴデットローラーと第二ゴデットローラーの冷ロラーにてそれぞれ0.5ターンさせ、5,000m/分の巻取速度でマルチフィラメントを巻き取った。この時のポリエステル繊維の物性、紡糸断糸率、色相、均染性を、まとめて表2に示す。表2において得られたポリエステル繊維は、工程通過性も良好であり、色相、染斑も良好な結果となった。
なお、図1において、1は紡糸口金、2は保温領域、3は走行糸条、4は冷却風、5は給油ガイド、6は第一ゴデットローラー、7は第二ゴデットローラー、8は巻き取り機、9はポリエステル繊維パッケージである。
[実施例2〜3、比較例1]
巻取速度を変更した以外は、実施例1と同様条件として巻き取った。この時のポリエステル繊維の物性、紡糸断糸率、色相、均染性を、まとめて表2に示す。
[比較例2]
テレフタル酸ジメチル100重量部とエチレングリコール70重量部との混合物に、酢酸マンガン四水和物0.032重量部を撹拌機、精留塔およびメタノール留出コンデンサーを設けた反応器に仕込み、140℃から240℃まで徐々に昇温しつつ、反応の結果生成するメタノールを系外に留出させながら、エステル交換反応を行った。その後、リン酸トリメチル0.02重量部を添加し、エステル交換反応を終了させた。次いで、得られた反応生成物を撹拌装置、窒素導入口、減圧口、蒸留装置を備えた反応容器に移し、三酸化二アンチモン0.045重量部を添加して290℃まで昇温し、30Pa以下の高真空で重縮合反応を行って、ポリエステル組成物を得た。さらに常法に従いチップ化した。得られたポリエステルは固有粘度0.63、ジエチレングリコール含有量が0.7重量%、カラーL72、a−5、b6であった。このポリエチレンテレフタレートペレットを実施例1と同じ方法でマルチフィラメントとして巻き取った。この時のポリエステル繊維の物性、紡糸断糸率、色相、均染性を、まとめて表2に示す。
*2:チタン元素濃度
*3:リン元素濃度
表2からも明らかなように重合触媒として三酸化アンチモンを含有している水準(比較例2)に対して、本発明の高速紡糸によるポリエステル繊維は溶融紡糸の際に発生する口金異物が著しく少なく紡糸断糸率が低いポリエステル繊維が得られた。また、色調および均染性も良好である性能が得られた。
本発明のポリエステル繊維は、高速紡糸でも、紡糸時間に伴う口金異物の成長による紡糸断糸抑制に優れており、色相および染斑が良好であるので、織編物用途として、そのまま実用に供し得るような物性を有している。
本発明を実施する紡糸機の概略を示す模式図である。
符号の説明
1:紡糸口金
2:保温領域
3:走行糸条
4:冷却風
5:給油ガイド
6:第一ゴデットローラー
7:第二ゴデットローラー
8:巻き取り機
9:ポリエステル繊維パッケージ

Claims (4)

  1. 比重5.0以上の金属元素の含有量が0〜10重量ppmであり、その結晶サイズL(Å)、繊維全体の複屈折率(ΔN)および非晶領域の複屈折率(ΔNa)が下記(1)〜(3)の要件を満足することを特徴とするポリエステル繊維。
    (1)0.08≦ΔN≦0.12
    (2)0.05≦ΔNa/ΔN≦0.75
    (3)300≦L/ΔN≦700
  2. ポリエステル繊維が下記(1)〜(3)の要件を満足する請求項1記載のポリエステル繊維。
    (1)破断伸度が40〜90%
    (2)沸水収縮率が10%未満
    (3)熱応力のピーク温度およびピーク値がそれぞれ75〜100℃、0.1〜0.3cN/dtex
  3. 濃度20mg/L、光路長1cmでのクロロホルム溶液において測定された380〜780nm領域の可視光吸収スペクトルでの最大吸収波長が540〜600nmの範囲にあり、かつ最大吸収波長での吸光度に対する下記各波長での吸光度の割合が下記式(1)〜(4)のすべてを満たす有機化合物系整色剤を0.1〜10重量ppm含有する請求項1または2記載のポリエステル繊維。
  4. 4,000m/分以上の紡糸引取速度で得られたものである請求項1〜3いずれかに記載のポリエステル繊維。
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