JP2006169394A - 変性ポリマー及びそれを含むポリマー組成物 - Google Patents

変性ポリマー及びそれを含むポリマー組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】 共役ジエン及び/又は芳香族ビニル化合物の単独ポリマー又はコポリマーのリビング末端にニトロキシドラジカルを選択的に導入して変性ポリマーを得る。
【解決手段】 共役ジオレフィン及び/又は芳香族ビニル化合物の単独ポリマー又はコポリマーであって、そのリビングアニオン末端に式(I):
【化1】
Figure 2006169394

(式中、RはC,O,N,S,P,C1〜C30のアルキレン基及びC6〜C30のアリール基のうちの少なくとも1種又は単結合を示し、R1〜R3はそれぞれ独立に水素又はC1〜C3のアルキル基もしくはC6〜C30のアリール基を示すが、R1〜R3のうちの少なくとも一つはC6〜C30のアリール基であり、Aは炭素アニオンと反応し得る官能基を示す)
で表わされるアルコキシアミン化合物が反応結合した変性ポリマー。
【選択図】 なし

Description

本発明は変性ポリマー及びそれを含むポリマー組成物に関し、更に詳しくは共役ジエン及び/又は芳香族ビニル化合物の単独ポリマー又はコポリマーのリビングアニオン末端にブロックされたニトロキシドラジカル化合物を反応させて導入した変性ポリマー並びにそれを含むポリマー組成物及びそれを用いた空気入りタイヤに関する。
酸素の存在下に常温において安定なフリーラジカルであるテトラメチルピペリジニルオキシ(TEMPO)化合物などのニトロキシドラジカルを有する化合物は、せん断などにより生じたゴム分子鎖の末端ラジカルを速やかにトラップすることが知られている。かかる観点からTEMPO誘導体を分子末端に導入したポリマーを、他のポリマーと混練機中にて混練りすると、TEMPOなどのニトロキシドラジカルがせん断などにより生じた他のポリマー分子鎖の末端ラジカルをトラップして、ブロックポリマーやグラフトポリマーを形成し、耐摩耗性などの機械的強度を向上させることが特許文献1に提案されている。しかしながら、例えばブチルリチウムなどを重合開始剤として炭化水素系モノマーをリビングアニオン重合し、そのリビングアニオン末端にニトロキシドラジカルを導入しようとすると、カルバニオンと反応し得る官能基及びニトロキシドラジカルを有する化合物を末端変性剤として使用した場合に、カルバニオンがニトロキシドラジカルと官能基の両方と反応するので、分子量が初期ポリマーの2倍程度のものを生成する副反応が生じてしまう。従って、所望の末端ニトロキシドラジカルの導入量が得られないため、ポリマー物性は向上するものの、満足し得るものではなかった。
一方、ニトロキシドラジカル由来のアルコキシアミンが熱により解離し、ニトロキシドラジカルを発生することは知られており、この性質を利用したリビングラジカル重合に関する研究が幅広く行われている。ニトロキシドラジカルをアルコキシアミンへと誘導した化合物が種々報告されている(非特許文献1参照)。
特開2003−128726号公報 ラジカル重合ハンドブック4〜375頁、1999年、エヌ・ティー・エス発行
従って、本発明の目的は、前述した従来技術の問題点を克服して、共役ジエン及び/又は芳香族ビニル化合物の単独ポリマー又はコポリマーのリビングアニオン末端にニトロキシドラジカル発生型化合物を反応させて変性することにより、耐摩耗性などの物性を向上させることができる変性ポリマーを提供することを目的とする。
本発明に従えば共役ジオレフィン及び/又は芳香族ビニル化合物の単独ポリマー又はコポリマーであって、そのリビングアニオン末端に式(I):
Figure 2006169394
(式中、RはC,O,N,S,P,C1〜C30のアルキレン基及びC6〜C30のアリール基のうちの少なくとも1種又は単結合を示し、R1〜R3はそれぞれ独立に水素又はC1〜C3のアルキル基もしくはC6〜C30のアリール基を示すが、R1〜R3のうちの少なくとも一つはC6〜C30のアリール基であり、Aは炭素アニオンと反応し得る官能基を示す)
で表わされるアルコキシアミン化合物が反応結合した変性ポリマーが提供される。
本発明に従えば前記アルコキシアミン化合物が式(II):
Figure 2006169394
(式中、R1〜R3はそれぞれ独立に水素又はC1〜C30のアルキル基、C6〜C30のアリール基を示すが、R1〜R3のうち少なくとも一つはC6〜C30のアリール基である)
で表されるアルコキシアミン化合物である請求項1に記載の変性ポリマーが提供される。
本発明に従えば、共役ジオレフィン及び/又は芳香族ビニル化合物の単独ポリマー又はコポリマーのリビングアニオンの末端にTEMPOなどのニトロキシドラジカルを有する化合物をブロックした前記式(I)又は(II)のアルコキシアミン化合物を副反応なしに結合させることができるので、末端変性率が向上し、他のゴムとの混練により、ゴム組成物の耐摩耗性を向上させることができる。
本発明に従えば、例えば以下に示すように、スチレンとブタジエンとを、例えばシクロヘキサン中50℃でリビングアニオン重合させ、得られたリビングアニオン末端を有するSBRに式(II)のアルコキシアミン化合物を反応させるとSBRの末端にブロックされたニトロキシドラジカルが結合する。このように、ニトロキシドラジカルをアルコキシアミンへ誘導してニトロキシドラジカルをブロック化したTEMPO誘導体を用いることにより、末端変性の際の副反応が抑制できると共に、このブロックされたニトロキシドラジカルが熱により分子鎖末端にニトロキシドラジカルを発生させることができるので、せん断などで生じた他のポリマーの分子末端のラジカルを捕捉してブロック/グラフトポリマーが生成する。このように、ブロック化したTEMPO誘導体によりポリマーの末端変性を行うことで分子末端へのアルコキシアミンの導入率は向上し、その変性ポリマーを他のゴムと混練することにより、ゴムの耐摩耗性が向上する。
Figure 2006169394
本発明において使用する共役ジオレフィンとしては1,3−ブタジエン、イソプレン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、1,3−シクロヘキサジエンなどをあげることができ、また芳香族ビニル化合物としてはスチレン、α−メチルスチレン、2−メチルスチレン、3−メチルスチレン、4−メチルスチレン、4−プロピルスチレン、1−ビニルナフタレン、2−ビニルナフタレン、4−tert−ブチルスチレン、ジビニルベンゼン、tert−ブトキシスチレン、2,4−ジメチルスチレン、2,4−ジイソプロピルスチレン、ビニルピリジン,ビニルベンジルジメチルアミン、(4−ビニルベンジル)ジメチルアミノエチルエーテル、N,N−ジメチルアミノメチルスチレン、N,N−ジメチルアミノエチルスチレンなどをあげることができる。これらは単独又は任意の混合物の形で常法によりn−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、t−ブチルリチウム、1,4−ジリチオブタジエン、フェニルリチウム、スチルベンリチウム、リチウムナフタレン、ナトリウムナフタレン、カリウムナフタレンなどの開始剤を用いて重合することができる。
リビングアニオン重合した共役ジエン及び/又は芳香族ビニル化合物のホモポリマー又はコポリマーのリビング末端に前記式(I)又は(II)の化合物を反応させることにより、リビング末端に容易にアルコキシアミン化合物が結合して末端変性ポリマーを得ることができ、これらのアルコキシアミン化合物はニトロキシドラジカルを有する化合物と違って、従来のようにカルバニオンと反応し得る官能基及びニトロキシドラジカルを有する化合物を末端変性剤として用いた場合の副反応(カルバニオンがニトロキシドラジカルと官能基の両方と反応して初期ポリマーの2倍もの分子量を有するポリマーが生成する)は生じず、効率良くリビングアニオン末端に式(I)又は(II)の化合物が導入される。
前記式(I)の化合物において炭素アニオンと反応し得る官能基Aとしては、例えば式(II)のようなオキシラン基を有するグリシジル基が代表的であるが、その他オキシラン基、チイラン基、イソシアネート基、イソチオシアネート基、ハロゲン、カルボニル基、イミノ基、ビニル基などを用いることができる。
共役ジエン及び/又は芳香族ビニル化合物の単独ポリマー又はコポリマーのリビングアニオン末端に式(I)又は(II)の化合物を反応させる方法には特に限定はなく、リビング状態にあるポリマーに式(I)又は(II)の化合物を適当な有機溶媒(例えばベンゼン、トルエン、シクロヘキサン、n−ヘキサン、ジエチルエーテル、THFなど)に溶解して添加し、適当な反応条件で(例えば温度−80℃〜100℃で5〜300分)反応させることによって所望の変性ポリマーを得ることができる。式(I)又は(II)の化合物の使用量には特に限定はないが、単独ポリマー又はコポリマー100重量部当り0.0001〜30重量部であるのが好ましく、0.001〜20重量部であるのが更に好ましい。
本発明に従って、式(I)の化合物をリビング末端に選択的に結合させた変性ポリマーは、他のフィラーなどの配合剤と混合してポリマー組成物とすることができ、また他のポリマー、例えば天然ゴム、ポリイソプレンゴム、ポリブタジエンゴム、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体ゴム、ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴム、エチレン−プロピレン共重合体ゴム、エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体ゴム、スチレン−イソプレン−ブタジエン三元共重合体ゴム、エチレン−ブテン共重合体ゴム、エチレン−プロピレン−ブテン三元共重合体ゴム、イソブチレン−パラメチルスチレン共重合体ゴム、臭素化イソブチレン−パラメチルスチレン共重合体ゴム、クロロプレンゴム、フッ素ゴム、アクリルゴム、シリコーンゴム、エピクロロヒドリンゴム、各種ポリオレフィン、各種ポリエチレン、各種ポリプロピレン、ポリスチレンなどと混合したポリマー組成物とすることができる。かかるポリマー組成物中の本発明の末端変性された変性ポリマーは、混練その他によって例えば100〜250℃の温度で熱解離してニトロキシドラジカルを末端に生成し、一方剪断などによって他のポリマーの分子鎖上に生じるラジカルをトラップしてグラフト及び/又はブロック共重合体を生ずることができる。
本発明に係るポリマー組成物には、前記した必須成分に加えて、カーボンブラックやシリカなどのその他の補強剤(フィラー)、加硫又は架橋剤、加硫又は架橋促進剤、各種オイル、老化防止剤、可塑剤などのタイヤ用、その他一般ゴム用に一般的に配合されている各種添加剤を配合することができ、かかる添加剤は一般的な方法で混練、加硫して組成物とし、加硫又は架橋するのに使用することができる。これらの添加剤の配合量は本発明の目的に反しない限り、従来の一般的な配合量とすることができる。また本発明のゴム組成物は従来のゴム組成物と同様にしてタイヤ、ベルト、ホース、防振ゴム、ローラー、シート、ライニング、ゴム引布、シール材、手袋、防舷材、各種医療、理化学用品、土木建築用品、海洋、自動車、鉄道、OA、航空機、包装用ゴム製品などに用いることができ、特に、空気入りタイヤの製造に好適に使用することができる。
以下、実施例によって本発明を更に説明するが、本発明の範囲をこれらの実施例に限定するものでないことはいうまでもない。
合成例、実施例及び比較例において使用した試薬を以下に示す。
シクロヘキサン、スチレン:関東化学(株)製のものをモレキュラーシーブス4Aにより脱水し、窒素バブリングして用いた。
ブタジエン:新日本石油化学(株)製の純度99.3%品をモレキュラーシーブス4Aにより脱水して用いた。
n−ブチルリチウム:関東化学(株)製のn−ヘキサン溶液1.6mol/Lのものを用いた。
1,1,4,4−テトラメチルエチレンジアミン(TMEDA):モレキュラーシーブス4Aにより脱水し、窒素バブリングして用いた。
トルエン:関東化学(株)製のものを、ナトリウム存在下、1週間程度還流し、脱水の指標であるベンゾフェノンケチルの濃紫色を確認した後に蒸留して用いた。
OH−TEMPO:旭電化工業(株)製のLA7RDをそのまま用いた。
エピクロロヒドリン:関東化学(株)製品をそのまま用いた。
硫酸水素テトラブチルアンモニウム:アクロス社(株)製品をそのまま用いた。
(1−ブロモエチル)ベンゼン:Aldrich社製品をそのまま用いた。
ブロモジフェニルメタン:Aldrich社製品をそのまま用いた。
銅(粉末):関東化学(株)製品をそのまま用いた。
銅トリフレート(II):アクロス社(株)製品をそのまま用いた。
4,4’−t−ブチル−2,2’−ビピリジン:Aldrich社製品をそのまま用いた。
ベンゼン:関東化学(株)製品をモレキュラーシーブス4Aにより脱水し、窒素バブリングして用いた。
合成例
エチルベンゼンブロック型OH−TEMPO(1)の合成
OH−TEMPO 0.759g(4.40mmol)、銅粉末0.244g(3.84mmol)、銅トリフレート0.0138g(0.0382mmol)及び4,4’−t−ブチル−2,2’−ビピリジン0.0393g(0.146mmol)を二口の丸底フラスコに入れ、フラスコ内を窒素置換した。そこへ(1−ブロモエチル)ベンゼン0.676g(3.65mmol)及びベンゼン7.01mLを加え、窒素雰囲気下、75℃にて5.5時間攪拌した。反応系を減圧濃縮し、ある程度溶媒を取り除いた後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカC−200,60g、ノルマルヘキサン/酢酸エチル=3/1)にて精製し、白色固体(化合物(1))(0.785g、63.9%)を得た。
ジフェニルメタンブロック型OH−TEMPO(2)の合成
OH−TEMPO7.05g(0.0409mol)、銅粉末2.23g(0.0350mol)、銅トリフレート0.124g(0.343mmol)、4,4’−t−ブチル−2,2’−ビピリジン0.375g(1.40mmol)及びブロモジフェニルメタン8.88g(0.0341mmol)を二口の丸底フラスコに入れ、フラスコ内を窒素置換した。そこへベンゼン(100mL)を加え、窒素雰囲気下、75℃にて23時間攪拌した。反応系を減圧濃縮してある程度溶媒を取り除いた後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカC−200,200g、ノルマルヘキサン/酢酸エチル=3/1)にて精製し、白色固体(化合物(2))(1.16g、10.0%)を得た。
エチルベンゼンブロック型グリシジル−TEMPO(3)の合成
窒素置換した二口フラスコにトルエン(50mL)、上で合成した化合物(1)5.03g(0.0180mol)及び四塩化スズ0.469g(0.533mmol)を入れ、70℃にて加熱攪拌した。そこへ、エピクロロヒドリン2.01g(0.0217mol)を滴下し、85℃にて攪拌した。18時間後及び28時間後にも再び、四塩化スズを、それぞれ、0.524g(0.600mmol)及び0.524g(0.600mmol)添加し、さらに13時間攪拌した。55℃に冷却し、48%水酸化ナトリウム水溶液2.60gを加えて、70℃にて24時間攪拌した。反応系を分離し、下層をトルエン(200mL×3回)にて抽出した。有機層を合わせ水洗し、硫酸マグネシウム上乾燥した後、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカC−200,200g、ノルマルヘキサン/酢酸エチル=6/1)にて精製し、淡黄色のシロップ状の化合物(3)(0.935g、15.5%)を得た。
ジフェニルメタンブロック型グリシジル−TEMPO(4)の合成
50.0重量%の水酸化ナトリウム水溶液1.18mLに、エピクロロヒドリン5.43g(0.0587mol)及び硫酸水素テトラブチルアンモニウム0.135g(0.439mmol)を加え攪拌した。0℃にて(2)1.00g(2.96mmol)を除々に加えた。室温にて24時間攪拌し、反応溶液を氷水に注いだ。水層をジエチルエーテル(20mL×4回)で抽出し、有機層を水(20mL×3回)にて洗浄した後、硫酸マグネシウム上にて乾燥した。ろ過、減圧濃縮の後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカC−200,50g、ノルマルヘキサン/酢酸エチル=3/1)にて精製し、シロップ状の化合物(4)(1.17g、100%)を得た。
実施例1
窒素置換された内容量10Lのオートクレーブ反応器に、シクロヘキサン2266g、スチレン84.6g(0.812mol)及びブタジエン319.8g(5.912mol)を仕込み、攪拌を開始した。反応容器内の内容物の温度を50℃にした後、n−ブチルリチウム1.742mL(2.770mmol)を添加した。重合転化率が100%に到達した後、上で合成した化合物(3)の15.4重量%トルエン溶液3.414g(1.569mmol)を添加し、1.5時間攪拌した。続いて、メタノール0.5mLを添加して30分間攪拌した。取り出したポリマー溶液に老化防止剤(チバスペシャルティケミカルズ(株)製イルガノックス1520)を少量添加し、減圧濃縮して溶媒を取り除いた。メタノール中でポリマーを凝固、洗浄した後に、乾燥することにより固形状のポリマー(SBR−A)を得た。
実施例2
窒素置換された内容量10Lのオートクレーブ反応器に、シクロヘキサン2267g、スチレン81.9g(0.786mol)及びブタジエン319.8g(5.912mol)を仕込み、攪拌を開始した。反応容器内の内容物の温度を50℃にした後、n−ブチルリチウム1.732mL(2.753mmol)を添加した。重合転化率が100%に到達した後、上で合成した化合物(4)の15.1重量%トルエン溶液5.313g(2.028mmol)を添加し、1.5時間攪拌した。続いて、メタノール0.5mLを添加して30分間攪拌した。取り出したポリマー溶液に老化防止剤(チバスペシャルティケミカルズ(株)製イルガノックス1520)を少量添加し、減圧濃縮して溶媒を取り除いた。メタノール中でポリマーを凝固、洗浄した後に、乾燥することにより固形状のポリマー(SBR−B)を得た。
比較例1
窒素置換された内容量10Lのオートクレーブ反応器に、シクロヘキサン3137g、スチレン114.7g(1.101mol)及びブタジエン438.9g(8.114mol)を仕込み、攪拌を開始した。反応容器内の内容物の温度を50℃にした後、n−ブチルリチウム3.486mL(5.507mmol)を添加した。重合転化率が100%に到達した後、4−TEMPO−グリシジルエーテルの16.3重量%トルエン溶液3.607g(2.576mmol)を添加し、1.5時間攪拌した。続いて、メタノール0.5mLを添加して30分間攪拌した。取り出したポリマー溶液に老化防止剤(チバスペシャルティケミカルズ(株)製イルガノックス1520)を少量添加し、減圧濃縮して溶媒を取り除いた。メタノール中でポリマーを凝固、洗浄した後に、乾燥することにより固形状のポリマー(SBR−C)を得た。
比較例2
窒素置換された内容量10Lのオートクレーブ反応器に、シクロヘキサン4530g、スチレン165.6g(1.590mol)及びブタジエン634.4g(11.73mol)を仕込み、攪拌を開始した。反応容器内の内容物の温度を50℃にした後、n−ブチルリチウム3.392mL(5.393mmol)を添加した。重合転化率が100%に到達した後、メタノール0.5mLを添加して30分間攪拌した。取り出したポリマー溶液に老化防止剤(チバスペシャルティケミカルズ(株)製イルガノックス1520)を少量添加し、減圧濃縮して溶媒を取り除いた。メタノール中でポリマーを凝固、洗浄した後に、乾燥することにより固形状のポリマー(SBR−D)を得た。
Figure 2006169394
導入率(変性率)の測定
実施例1及び2で得られたSBRをオーブン中で加熱し、それらをベンゼンに溶解させてESR測定を行い、ニトロキシドラジカルの濃度から導入率(変性率)を算出した。比較例1で得られたSBR−Cはそのままベンゼンに溶解させて測定した。
物性評価
表IIに示す配合(重量部)において、ポリマー成分のみを150℃に加熱した0.6リットルの密閉型ミキサーで10分間混練し、続いて表IIの加硫促進剤と硫黄を除く成分を0.6リットルの密閉型ミキサーで5分間混練した。得られたマスターバッチと、表IIに示す加硫促進剤及び硫黄とを8インチのオーブンロールにて混練し、ゴム組成物を得た。この組成物を厚さ5mm、直径49mmの円盤状の金型中で160℃で20分間プレス加硫してテストサンプルを得た。得られたテストサンプルの耐摩耗性を以下の方法で評価した。結果を表IIに示す。
Figure 2006169394
耐摩耗性:ランボーン摩耗試験機を用いてJIS K6264に準拠し、荷重15N、スリップ率50%の条件にて測定した。得られた結果を、[(比較例4の摩耗量)×100]/(試料の摩耗量)の値を100として指数表示した。この数値が大きいほど耐摩耗性は良好であることを示す。
本発明に従った変性ポリマーはニトロキシドラジカルをアルコキシアミンへ誘導してニトロキシドラジカルをブロックして共役ジオレフィン及び/又は芳香族ビニル化合物のホモポリマー又はコポリマーのリビングアニオン末端に結合させるので、副反応を生ずることなくポリマーの末端にニトロキシドラジカルを導入して末端変性することができるので、他のゴムの耐摩耗性を向上させることができ、例えば空気入りタイヤのトレッド(キャップ、アンダー、サイド)などとして有用である。

Claims (6)

  1. 共役ジオレフィン及び/又は芳香族ビニル化合物の単独ポリマー又はコポリマーであって、そのリビングアニオン末端に式(I):
    Figure 2006169394
    (式中、RはC,O,N,S,P,C1〜C30のアルキレン基及びC6〜C30のアリール基のうちの少なくとも1種又は単結合を示し、R1〜R3はそれぞれ独立に水素又はC1〜C3のアルキル基もしくはC6〜C30のアリール基を示すが、R1〜R3のうちの少なくとも一つはC6〜C30のアリール基であり、Aは炭素アニオンと反応し得る官能基を示す)
    で表わされるアルコキシアミン化合物が反応結合した変性ポリマー。
  2. 前記アルコキシアミン化合物が式(II):
    Figure 2006169394
    (式中、R1〜R3はそれぞれ独立に水素又はC1〜C30のアルキル基、C6〜C30のアリール基を示すが、R1〜R3のうち少なくとも一つはC6〜C30のアリール基である)
    で表されるアルコキシアミン化合物である請求項1に記載の変性ポリマー。
  3. 請求項1又は2に記載の変性ポリマーを含むポリマー組成物。
  4. 請求項1又は2に記載の変性ポリマーとそれとは異なるポリマーとを機械的に混練することにより得られる請求項3に記載のポリマー組成物。
  5. ガラス転移温度(Tg)が−100℃〜10℃であり、硫黄架橋が可能である請求項3又は4に記載のポリマー組成物。
  6. 請求項3〜5のいずれか1項に記載のポリマー組成物を用いた空気入りタイヤ。
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