JP3729831B2 - フラーレンに結合した重合体を含むゴム組成物 - Google Patents

フラーレンに結合した重合体を含むゴム組成物 Download PDF

Info

Publication number
JP3729831B2
JP3729831B2 JP2004059470A JP2004059470A JP3729831B2 JP 3729831 B2 JP3729831 B2 JP 3729831B2 JP 2004059470 A JP2004059470 A JP 2004059470A JP 2004059470 A JP2004059470 A JP 2004059470A JP 3729831 B2 JP3729831 B2 JP 3729831B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rubber
fullerene
weight
rubber composition
conjugated diene
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2004059470A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2004359934A (ja
Inventor
誠 芦浦
史 八柳
哲司 川面
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yokohama Rubber Co Ltd
Original Assignee
Yokohama Rubber Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yokohama Rubber Co Ltd filed Critical Yokohama Rubber Co Ltd
Priority to JP2004059470A priority Critical patent/JP3729831B2/ja
Priority to PCT/JP2004/006200 priority patent/WO2004101669A1/ja
Priority to US10/553,963 priority patent/US20060270784A1/en
Priority to DE112004000780T priority patent/DE112004000780T5/de
Publication of JP2004359934A publication Critical patent/JP2004359934A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3729831B2 publication Critical patent/JP3729831B2/ja
Priority to US12/406,188 priority patent/US8034868B2/en
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B82NANOTECHNOLOGY
    • B82YSPECIFIC USES OR APPLICATIONS OF NANOSTRUCTURES; MEASUREMENT OR ANALYSIS OF NANOSTRUCTURES; MANUFACTURE OR TREATMENT OF NANOSTRUCTURES
    • B82Y30/00Nanotechnology for materials or surface science, e.g. nanocomposites
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L19/00Compositions of rubbers not provided for in groups C08L7/00 - C08L17/00
    • C08L19/006Rubber characterised by functional groups, e.g. telechelic diene polymers
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60CVEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
    • B60C1/00Tyres characterised by the chemical composition or the physical arrangement or mixture of the composition

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Nanotechnology (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Condensed Matter Physics & Semiconductors (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Composite Materials (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Crystallography & Structural Chemistry (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
  • Tires In General (AREA)

Description

本発明はフラーレンを分子中に有する重合体を含むゴム組成物に関し、更に詳しくは加工性が良好でモジュラスと発熱性とのバランスに優れ、また良好なコールドフロー性並びに60℃におけるtanδ値が低くかつ0℃におけるtanδ値が高い、優れたtanδバランスを有するゴム組成物に関する。
フラーレンは炭素原子のみからなる球状化合物であり、炭素60個からC60及びそれ以上の偶数個の炭素からなる高次フラーレンの総称である。これらは、12個の5員環と20個又はそれ以上の5員環、6員環もしくは7員環を含んでいる。特に最も代表的なC60は、その特殊な電子系により非常に反応性の高い分子であることが近年わかってきており、その反応性を利用してさまざまな化学修飾が行われている。球状炭素分子フラーレンをゴム成分中にフィラーとして配合することは、例えば特許文献1に記載されており、また、イソプレンをリビングアニオン重合し、その末端をフラーレンで変性することは、例えば非特許文献1に記載されている。しかしながら、非特許文献1の方法で合成した共役ジエン系重合体のゴム組成物としての有用性に関して記載された文献は知られていない。
特開平10−168238号公報 Macromolecules 1997, 30, 2546-2555
本発明はフラーレンを共役ジエン系重合体に結合させて変性させた変性共役ジエン系共重合体Aをゴム組成物に配合することによりゴム組成物の物性、特に加工性に優れ、モジュラスが高く、そしてモジュラスと発熱性とのバランスに優れたゴム組成物並びに良好なコールドフロー性並びに60℃におけるtanδ値が低くかつ0℃におけるtanδ値が高いtanδバランスに優れたゴム組成物を提供することを目的とする。
本発明に従えば、分子中にフラーレンを有する重量平均分子量が50,000以上の変性共役ジエン系重合体A0.5〜100重量%を含むゴム成分を配合してなるゴム組成物が提供される。
本発明によれば、以下に示す通り、加工性及びモジュラスが良好でモジュラスと発熱性とのバランスに優れたゴム組成物並びにコールドフロー性が良好でtanδバランスに優れたゴム組成物が得られる。
前述の如く、フラーレンは、炭素原子のみからなる球状化合物であり、炭素60個(C60)及びそれ以上の偶数個の炭素からなる高次フラーレンの総称である。これらは、12個の5員環と20個又はそれ以上の5員環、6員環又は7員環を含んでおり、代表的なものとして、C60,C70,C76,C78,C82,C84,C90,C96,C120 等が挙げられる。特に最も代表的なC60は、その特殊な電子系により非常に反応性の高い分子であることが知られており、その反応性を利用してさまざまな化学修飾が行われている。また、特殊な電子系並びに分子サイズが大きいことなどから、フラーレンを分子内に含む重合体は、電気的、磁気的、機械的、熱的諸特性において特異な性質を示すことが予想され、機能性材料として期待されている。
本発明者らは、分子中にフラーレンを有する共役ジエン系重合体を合成してゴム組成物に配合することによって、良好な加工性、高モジュラス、優れたモジュラスと発熱性のバランスを示すこと、更には良好なコールドフロー性を示し、タイヤのトレッドゴムとして考えた場合、転がり抵抗の指標であるtanδ(60℃)が低く、ウェットスキッド抵抗の指標となるtanδ(0℃)が高い、優れたtanδバランスを示すことを見出し、本発明に至った。
本発明に係るゴム組成物に配合するフラーレン変性共役ジエン系重合体は重量平均分子量が50,000以上、好ましくは100,000〜2,000,000で、ゴム組成物中に配合するゴム成分の0.5〜100重量%を構成するのが好ましく、10〜100重量%を構成するのがさらに好ましい。フラーレンの変性量については特に限定はないが、変性共役ジエン系重合体の1分子鎖当り0.001〜2個(分子)であるのが好ましく、0.01〜2個(分子)であるのが更に好ましい。
フラーレン変性共役ジエン系重合体の重合分子量が50,000未満では分子量が低過ぎるため、効果が相殺されてしまうので好ましくない。本発明のゴム組成物中に配合するゴム成分中のフラーレン変性共役ジエン系重合体の配合量が少な過ぎると所望の物性が得られないので好ましくない。
本発明に係るゴム組成物に配合する分子中にフラーレンを有する変性共役ジエン系重合体Aは、アニオン重合で生成した共役ジエン系重合体の生長末端アニオンとフラーレンとを反応させて合成されたものである。そのような合成されたものの一つとしては、共役ジエン系重合体として芳香族ビニルモノマーと共役ジエンモノマーとのアニオン重合により生じた共重合体の生長末端アニオンとフラーレンとを反応させて合成したものが挙げられる。このような芳香族ビニルモノマーとしては、スチレンやα−メチルスチレン、2−メチルスチレン、3−メチルスチレン、4−メチルスチレン、2,4−ジイソプロピルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、4−t−ブチルスチレン、2−メチル−1,3−ブタジエン(イソプレン)などを挙げることができ、中でもスチレンが好ましい。共役ジエンモノマーとしては1,3−ブタジエンや2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエンなどを挙げることができる。中でも1,3−ブタジエン、イソプレンが好ましい。さらに、芳香族ビニルモノマーが変性共役ジエン系重合体Aの10〜80重量%より好ましくは10〜50%を構成するものであることが、適度なガラス転移温度を保つという理由から好ましい。このような変性共役ジエン系重合体Aの一つとして例えば、芳香族ビニルモノマーとしてスチレンを、また共役ジエンモノマーとしてブタジエンを共重合することにより、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム(SBR)となり、さらに共重合体の生長末端アニオンとフラーレンとを反応させることによりフラーレン変性スチレン−ブタジエン共重合体ゴムが得られる。また、他の共役ジエン系重合体として、ポリイソプレンゴム(IR)、各種ポリブタジエンゴム(BR)、スチレン−イソプレン共重合体ゴム、スチレン−ブタジエン−イソプレン共重合体ゴムなどの各種ジエン系重合体を用いることができ、変性共役ジエン系重合体Aは、このような共役ジエン系重合体を重合する際に後記の合成例にも示したように、重合完了時に市販のフラーレンを添加して重合体を変性させることにより製造できる。
本発明に係るゴム組成物中に配合される他のゴム成分としては従来からゴム組成物に使用される任意のジエン系ゴム又はジエン系ゴム以外のゴムを挙げることができる。かかる代表的なジエン系ゴムとしては、天然ゴム(NR)、ポリイソプレンゴム(IR)、各種ポリブタジエンゴム(BR)、各種スチレン−ブタジエン共重合体ゴム(SBR)、エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体ゴム(EPDM)、クロロプレンゴム、ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴム、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体ゴムなどをあげることができる。また、非ジエン系ゴムとしては、エチレン−プロピレン共重合体ゴム、エチレン−ブテン共重合体ゴム、臭素化イソブチレン−パラメチルスチレン共重合体ゴム、エピクロロヒドリンゴム、シリコンゴムなどをあげることができる。これは単独又は任意のブレンドとして使用することができる。
本発明に係るゴム組成物は、補強充填剤および必要に応じてその他の配合剤を含むことができる。補強充填剤としては、カーボンブラックやシリカなどを配合することが好ましい。補強充填剤の配合量には特に限定はないが、ゴム100重量部に対し、5〜100重量部配合するのが好ましく、10〜90重量部配合するのが更に好ましい。本発明に係るゴム組成物に配合することができるカーボンブラックとしては、ファーネスブラック、アセチレンブラック、サーマルブラック、チャンネルブラック、グラファイトなど従来からゴム組成物に配合されている任意のカーボンブラックを用いることができる。本発明に係る配合することができるシリカとしては従来からゴム組成物に配合されている任意のシリカを配合することができる。
本発明に係るゴム組成物は、ゴム成分100重量部に対し好ましくは0.1〜10重量部、更に好ましくは0.2〜7重量部の加硫剤を配合する。その他、本発明に係るゴム組成物には、加硫又は架橋促進剤、各種オイル、老化防止剤、可塑剤などのタイヤ用、その他一般ゴム用に一般的に配合されている各種添加剤を配合することができ、かかる配合物は一般的な方法で混練、加硫して組成物とし、加硫又は架橋するのに使用することができる。これらの添加剤の配合量も本発明の目的に反しない限り、従来の一般的な配合量とすることができる。本発明に係るゴム組成物は、すぐれたモジュラス及び発熱性のバランス並びに優れたtanδバランスが必要とされるタイヤトレッド用ゴム組成物として有用であるが、それ以外にも、例えば、ベルト、ホース、防振ゴム、ローラー、シート、ライニング、ゴム引布、シール材、手袋、防舷材、各種医療、理化学用品、土木建築用品、海洋、自動車、鉄道、OA、航空機、包装用ゴム製品などに使用することができる。
以下に本発明の実施例を説明するが、本発明を以下の実施例に限定するものでないことはいうまでもない。
実施例1及び比較例1〜4
表Iに示す配合(重量部)において、加硫促進剤と硫黄を除く成分を0.25リットルの密閉型ミキサーで3〜5分間混練した、得られたマスターバッチと加硫促進剤、硫黄を8インチのオープンロールにて混練してゴム組成物を得た。この組成物を15×15×0.2cmの金型中で160℃で20分間プレス加硫してゴムシートを得た。
上で得た加硫ゴムシートを以下の方法で評価した。
300%モジュラス(MPa):JIS K6301に準拠して測定
tanδ(60℃):粘弾性スペクトロメーター(東洋精機(株)製)を用いて、温度6 0℃にて、初期歪10%、動的歪±2%、周波数20Hzの条件で測 定した値である。
なお、タイヤのトレッドゴムを考えた場合にはこの値が低いほど転 がり抵抗性が小さく、従って発熱性が少なく燃費が少なくてすむ。
放出時加工性:密閉型ミキサーで混練後の放出時における状態を目視により判定した。
〇:良好
△:まとまり不良
×:不良
Figure 0003729831
合成例
使用した未変性ポリイソプレンIR−A,IR−B,IR−C及びIR−D並びに変性ポリイソプレンIR−FULは以下の通りにして合成した。これらの合成に使用した化学試薬は以下の通りである。
シクロヘキサン及びイソプレン:関東化学(株)製のものを、モレキュラーシーブス4Aにより脱水し、窒素バブリングして用いた。
n−ブチルリチウム:関東化学(株)製、n−ヘキサン溶液1.6 mol/Lのものを用いた。
トルエン:関東化学(株)製のものを、ナトリウム存在下、1週間程度還流し、脱水の指標であるベンゾフェノンケチルの濃青色を確認した後に蒸留して用いた。
フラーレン:東京化成(株)製C60>99.9%品を脱気、乾燥して用いた。
未変性IR−A〜IR−Dの合成
窒素置換された内容量10Lのオートクレーブ反応器に、シクロヘキサン2830g、イソプレン517.6g(7.598 mol)を仕込み、攪拌を開始した。反応容器内の内容物の温度を50℃にした後、n−ブチルリチウム1.854mL(2.911mmol)を添加した。重合転化率が100%に到達した後、メタノール0.5mLを添加して10分間攪拌した。取り出したポリマー溶液に老化防止剤(イルガノックス1520)を少量添加し、減圧濃縮して溶媒を取り除いた。メタノール中でポリマーを凝固、洗浄した後に、乾燥することによりポリイソプレンを得た。n−ブチルリチウムの添加量を変えることにより、IR−A〜IR−Dを製造した。
得られた未変性ポリイソプレンの数平均分子量Mn は以下の通りであった。
IR−A 325,000
IR−B 941,000
IR−C 837,000
IR−D 513,000
フラーレン変性IR(IR−FUL)の合成
窒素置換された内容量10Lのオートクレーブ反応器に、シクロヘキサン2272g、イソプレン204.3g(2.999 mol)を仕込み、攪拌を開始した。反応容器内の内容物の温度を50℃にした後、n−ブチルリチウム1.481mL(2.311mmol)を添加した。重合転化率が100%に到達した後、フラーレン(C60)の0.185重量%トルエン溶液11.23g(0.02885mmol)を添加し、1時間攪拌した。続いて、メタノール0.5mLを添加して1時間攪拌した。取り出したポリマー溶液に老化防止剤(イルガノックス1520)を少量添加し、減圧濃縮して溶媒を取り除いた。メタノール中でポリマーを凝固、洗浄した後に、乾燥することによりフラーレン変性ポリイソプレンを得た。数平均分子量Mn は859000で、重量平均分子量Mw は1202000でMw /Mn は1.40であった。
表Iに評価結果を示した。また、図1にはモジュラスと60℃におけるtanδの関係を示した。図1において、点A〜Dはそれぞれ比較例1〜4を示し、IR−FULは実施例1を示す。
実施例2及び比較例5〜7
表IIに示す配合(重量部)において、加硫促進剤と硫黄を除く成分を0.25リットルの密閉型ミキサーで3〜5分間混練した、得られたマスターバッチと加硫促進剤、硫黄を8インチのオープンロールにて混練してゴム組成物を得た。この組成物を15×15×0.2cmの金型中で160℃で20分間プレス加硫してゴムシートを得た。
上で得た加硫ゴムシートを以下の方法で評価した。
粘弾性:粘弾性スペクトロメーター(東洋精機(株)製)を用いて、温度60℃及び0 ℃にて、初期歪10%、動的歪±2%、周波数20Hzの条件での測定したta nδ(60℃)及びtanδ(0℃)値並びにその比である。
なお、tanδ(60℃)の値が低いほど転がり抵抗性が小さく、従って発熱 性が少なく燃費が少なく、またtanδ(0℃)の値が高いほどウェットスキ ッド抵抗が大きく、濡れた路面でのブレーキ性能が向上する。
コールドフロー性:未加硫のゴムシートを24時間放置し、その形状の変化の有無を目 視により観察した。
Figure 0003729831
合成例
なお、以下の合成例で用いた試薬は以下の通りである。
シクロヘキサン、スチレン:関東化学(株)製のものを、モレキュラーシーブス4Aにより脱水し、窒素バブリングして用いた。
ブタジエン:日本石油化学(株)製、純度99.3%品をモレキュラーシーブス4Aにより脱水して用いた。
n−ブチルリチウム:関東化学(株)製、n−ヘキサン溶液1.58mol/Lのものを用いた。
N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン(TMEDA)は、モレキュラーシーブス4Aにより脱水し、窒素バブリングして用いた。
トルエン:関東化学(株)製のものを、ナトリウム存在下、1週間程度還流し、脱水の指標であるベンゾフェノンケチルの濃青色を確認した後に蒸留して用いた。
フラーレン:東京化成(株)製C60>99.9%品を脱気、乾燥して用いた。
未変性SBR(SBR−NF)の合成
窒素置換された内容量10Lのオートクレーブ反応器に、シクロヘキサン3138g、スチレン115.6g(1.110mol)ブタジエン438.9g(8.172mol)およびTMEDA1.102mL(7.398mmol)を仕込み、攪拌を開始した。反応容器内の内容物の温度を50℃にした後、n−ブチルリチウム3.805mL(5.936mmol)を添加した。重合転化率が100%に到達した後、メタノール0.5mLを添加して30分間攪拌した。取り出したポリマー溶液に老化防止剤(イルガノックス1520)を少量添加し、減圧濃縮して溶媒を取り除いた。メタノール中でポリマーを凝固、洗浄した後に、乾燥することにより固形状のポリマーを得た。得られたポリマーのスチレン量は19.9wt%、ビニル量は59.9%、重量平均分子量(Mw)は403000であった。
フラーレン変性SBR(SBR−FCP)の合成
窒素置換された内容量10Lのオートクレーブ反応器に、シクロヘキサン3137g、スチレン113.8g(1.093mol)ブタジエン438.9g(8.172mol)およびTMEDA0.812mL(5.535mmol)を仕込み、攪拌を開始した。反応容器内の内容物の温度を50℃にした後、n−ブチルリチウム3.330mL(5.266mmol)を添加した。重合転化率が100%に到達した後、フラーレン(C60)の0.670wt%トルエン溶液49.30g(0.4588mmol)を添加し、2時間攪拌した。続いて、メタノール0.5mLを添加して1時間攪拌した。取り出したポリマー溶液に老化防止剤(イルガノックス1520)を少量添加し、減圧濃縮して溶媒を取り除いた。メタノール中でポリマーを凝固、洗浄した後に、乾燥することにより固形状のポリマーを得た。得られたポリマーのスチレン量は26.0wt%、ビニル量は61.3%、重量平均分子量(Mw)は769000であった。
表IIに示す配合(重量部)において、加硫促進剤と硫黄を除く成分を0.6リットルの密閉型ミキサーで3〜5分間混練した。得られたマスターバッチと加硫促進剤、硫黄を8インチのオープンロールにて混練し、ゴム組成物を得た。この組成物を15×15×0.2cmの金型中で160℃で20分間プレス加硫してゴムシートを得た。
表IIに評価結果を示した。また、図2にはその重量平均分子量とtanδ比との関係を示した。
なお、重量平均分子量及びtanδの値は以下の通りにして測定した。
表IIに評価結果を示した。また、図2には重量平均分子量とtanδ(0℃)/tanδ(60℃)比との関係を示した。図2において、点A,B及びNFはそれぞれ比較例5〜7を示し、IFCPは実施例2を示す。
以上の通り、本発明に従ったゴム組成物は加工性が良好で、モジュラスが高くかつモジュラスと発熱性とのバランスに優れ、また良好なコールドフロー性を示し、かつtanδバランスに優れる(即ちtanδ(60℃)が低くかつtanδ(0℃)が高い)ので、例えばタイヤのトレッド用ゴムなどに使用するのに好適である。
実施例1及び比較例1〜4のtanδ(60℃)と300%モジュラスとの関係を示すグラフ図である。 実施例2及び比較例5〜7の重量平均分子量とtanδバランスとの関係を示すグラフ図である。

Claims (6)

  1. 分子中にフラーレンを有する重量平均分子量が50,000以上の変性共役ジエン系重合体A0.5〜100重量%を含むゴム成分を配合してなるゴム組成物。
  2. ゴム成分100重量部に対して補強充填剤5〜100重量部を含む請求項1に記載のゴム組成物。
  3. ゴム成分100重量部に対して加硫剤0.1〜10重量部を含み、加硫させた請求項1又は2に記載のゴム組成物。
  4. 前記変性共役ジエン系重合体Aがアニオン重合で生成した共役ジエン系重合体の生長末端アニオンとフラーレンとを反応させて合成されたものである請求項1〜3のいずれか1項に記載のゴム組成物。
  5. 前記変性共役ジエン系重合体Aが、芳香族ビニルモノマーと共役ジエンモノマーとのアニオン重合により生じた共重合体の生長末端アニオンとフラーレンとを反応させて合成されたものである請求項1〜4のいずれか1項に記載のゴム組成物。
  6. 前記芳香族ビニルモノマーユニットが変性共役ジエン系重合体Aの10〜80重量%を構成する請求項5に記載のゴム組成物。
JP2004059470A 2003-05-15 2004-03-03 フラーレンに結合した重合体を含むゴム組成物 Expired - Fee Related JP3729831B2 (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004059470A JP3729831B2 (ja) 2003-05-15 2004-03-03 フラーレンに結合した重合体を含むゴム組成物
PCT/JP2004/006200 WO2004101669A1 (ja) 2003-05-15 2004-04-28 フラーレンに結合した変性共役ジエン系重合体を含むゴム組成物
US10/553,963 US20060270784A1 (en) 2003-05-15 2004-04-28 Rubber composition containing modified conjugated diene-based polymer bonded to fullerene
DE112004000780T DE112004000780T5 (de) 2003-05-15 2004-04-28 Kautschukzusammensetzung, enthaltend Polymer auf modifizierter konjugierter Dienbasis, gebunden an Fulleren
US12/406,188 US8034868B2 (en) 2003-05-15 2009-03-18 Rubber composition containing modified conjugated diene-based polymer bonded to fullerene

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003137708 2003-05-15
JP2004059470A JP3729831B2 (ja) 2003-05-15 2004-03-03 フラーレンに結合した重合体を含むゴム組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2004359934A JP2004359934A (ja) 2004-12-24
JP3729831B2 true JP3729831B2 (ja) 2005-12-21

Family

ID=33455480

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004059470A Expired - Fee Related JP3729831B2 (ja) 2003-05-15 2004-03-03 フラーレンに結合した重合体を含むゴム組成物

Country Status (4)

Country Link
US (2) US20060270784A1 (ja)
JP (1) JP3729831B2 (ja)
DE (1) DE112004000780T5 (ja)
WO (1) WO2004101669A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100713075B1 (ko) 2006-06-13 2007-05-02 한국타이어 주식회사 타이어 트레드용 고무 조성물

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN101094892B (zh) * 2004-11-02 2010-12-08 株式会社普利司通 多面体改性的聚合物
JP4871553B2 (ja) * 2005-09-09 2012-02-08 東海ゴム工業株式会社 ゴム組成物の製法およびそれによって得られたゴム製品
JP4871554B2 (ja) * 2005-09-09 2012-02-08 東海ゴム工業株式会社 ゴム組成物の製法
JP5072377B2 (ja) * 2007-01-25 2012-11-14 東海ゴム工業株式会社 ゴム組成物の製法
CN109923132B (zh) * 2016-11-15 2021-12-17 日本瑞翁株式会社 合成聚异戊二烯胶乳

Family Cites Families (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3923722A (en) * 1974-03-29 1975-12-02 Gulf Research Development Co Adhesive composition
JPS5912948A (ja) 1982-07-13 1984-01-23 Asahi Chem Ind Co Ltd スポンジゴム
US5186202A (en) * 1989-06-28 1993-02-16 Meisenheimer Jr Daniel T Trigger means for self-closing breakaway valve assemblies
JPH03151985A (ja) * 1989-11-07 1991-06-28 Sumitomo Rubber Ind Ltd ソリッドゴルフボール
US5087668A (en) * 1990-10-19 1992-02-11 The Goodyear Tire & Rubber Company Rubber blend and tire with tread thereof
US5281653A (en) * 1991-11-25 1994-01-25 Exxon Research And Engineering Company Fullerene-polymer compositions
US5270394A (en) * 1992-10-05 1993-12-14 Shell Oil Company Anionically polymerized polymers coupled with fullerenes
WO1994011423A1 (en) * 1992-11-17 1994-05-26 Proprietary Technology, Inc. Molecular carbon structure
US5462680A (en) * 1994-04-19 1995-10-31 Exxon Research & Engineering Co. Free radical adducts of fullerenes with hydrocarbons and polymers
US6186202B1 (en) * 1996-02-20 2001-02-13 The Goodyear Tire & Rubber Company Silica reinforced solventless elastomeric adhesive compositions
US5750615A (en) 1996-11-26 1998-05-12 The Goodyear Tire & Rubber Company Use of fullerene carbon in curable rubber compounds
RU2151781C1 (ru) * 1997-10-20 2000-06-27 Петрик Виктор Иванович Наполнитель для каучуков, резин и других эластомеров
JP2002253703A (ja) 2001-03-01 2002-09-10 Sumitomo Rubber Ind Ltd ゴルフボール
JP2004308836A (ja) * 2003-04-09 2004-11-04 Nissin Kogyo Co Ltd シール部材

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100713075B1 (ko) 2006-06-13 2007-05-02 한국타이어 주식회사 타이어 트레드용 고무 조성물

Also Published As

Publication number Publication date
DE112004000780T5 (de) 2008-03-06
JP2004359934A (ja) 2004-12-24
US8034868B2 (en) 2011-10-11
US20060270784A1 (en) 2006-11-30
WO2004101669A1 (ja) 2004-11-25
US20090182069A1 (en) 2009-07-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2005290355A (ja) 変性ジエン系重合体ゴム及びその製造方法
WO2015064646A1 (ja) 架橋ゴム、タイヤ用部材、防振用部材、ベルト用部材及びゴム組成物
WO2013118496A1 (ja) 変性ポリマーの製造方法、並びにジエン系ポリマー、ゴム組成物及び空気入りタイヤ
WO2005021637A1 (ja) 共役ジエン系ゴム組成物、その製造方法およびゴム架橋物
JPWO2003102053A1 (ja) 共役ジエン系ゴム、その製造方法およびゴム組成物
WO2006050486A1 (en) Polyhedral-modified polymer
JP5515206B2 (ja) ポリブタジエンゴムの製造方法、タイヤ用ゴム組成物、およびタイヤ
JP3457469B2 (ja) ゴム組成物
JPH06279620A (ja) 共役ジエン系ゴム組成物
TW202041539A (zh) 氫化共軛二烯系聚合物、聚合物組成物、交聯體及輪胎
TWI513709B (zh) 經含醚的甲醇封端之聚合物
US8034868B2 (en) Rubber composition containing modified conjugated diene-based polymer bonded to fullerene
US20160009834A1 (en) Modified Conjugated Diene Polymer, Method for Producing Same, and Rubber Composition Using Same
JP2019094390A (ja) 変性共役ジエン系重合体の製造方法、重合体組成物、架橋体及びタイヤ
JP2006137858A (ja) 共役ジエン系重合体及びそれを含むゴム組成物
JP4739025B2 (ja) 無機充填剤との親和性に優れた重合体
JP2019026685A (ja) タイヤ用ゴム組成物
JP4387088B2 (ja) ウエットグリップ性の改良されたゴム組成物
JP2001192504A (ja) 共役ジエン系ゴム組成物の製造方法
JP3731521B2 (ja) 変性ジエン系重合体ゴム、その製造方法及びゴム組成物
JP6651787B2 (ja) タイヤ用ゴム組成物
JP6651788B2 (ja) タイヤ用ゴム組成物
JP2008291147A (ja) タイヤ用ゴム組成物
JP4556658B2 (ja) 変性ポリマー及びそれを含むポリマー組成物
JP3918692B2 (ja) 変性ジエン系重合体ゴム、その製造方法及びゴム組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050810

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20050810

A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20050829

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20050906

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20051004

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091014

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101014

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111014

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111014

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111014

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees