JP2006167549A - 窒素化合物及び無機イオン含有排水の処理装置及び処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】亜硝酸型硝化を行って窒素化合物及び無機イオン含有排水中の窒素化合物を処理するに当たり、硝化槽における無機イオンの不溶化によるスケール析出の問題を解決する。
【解決手段】窒素化合物及び無機イオンを含有する排水を曝気して窒素化合物を亜硝酸性窒素に酸化する硝化槽1と、無機イオンのスケール化を抑制するためのスケール防止手段2,3と、硝化槽1内のpHを中性ないしアルカリ性に維持するためのpH調整剤添加手段2とを備えた窒素化合物及び無機イオン含有排水の処理装置。
【選択図】図1

Description

本発明は、窒素化合物と無機イオンを含有する排水の処理装置及び処理方法に係り、特に、亜硝酸型硝化を行って排水中の窒素化合物を処理するに当たり、硝化槽における無機イオンの不溶化によるスケール析出の問題を解決する窒素化合物及び無機イオン含有排水の処理装置及び処理方法に関する。
窒素含有排水を処理する方法として、アンモニア性窒素を含む有機性窒素を生物学的に亜硝酸性窒素又は硝酸性窒素に硝化し、この亜硝酸性窒素及び硝酸性窒素を生物学的に還元して脱窒する生物学的脱窒処理方法は周知である。この生物学的脱窒処理における硝化工程で排水を曝気して好気的に生物処理すると、排水中の有機性窒素はアンモニア性窒素となり、アンモニア性窒素はアンモニア酸化細菌により、亜硝酸性窒素となる。そして亜硝酸性窒素は、亜硝酸酸化細菌により硝酸性窒素となる。この硝化工程で、有機性窒素がアンモニア性窒素を経て亜硝酸性窒素に硝化され、亜硝酸性窒素が硝酸性窒素に酸化される前の段階で反応を止めることにより、硝化工程で必要となる酸素量が少なくて済む。また、得られた亜硝酸性窒素を、アンモニア性窒素を電子供与体とし、亜硝酸性窒素を電子受容体とする独立栄養性微生物を利用して、アンモニア性窒素と反応させて脱窒することにより、メタノール等の水素供与体の添加を不要とし、余剰汚泥発生量を抑えて工業的有利に処理を行えることが知られている。
そして、このように硝化工程を亜硝酸型硝化に制御する方法として、硝化槽内に炭酸塩及び/又は重炭酸塩を添加して、硝化槽内の無機炭酸濃度を50mg−C/L以上に維持する方法が提案されている(特願2003−413509。以下「先願」という。)。また、硝化槽内の残留アンモニア性窒素濃度が50mg−N/L以上となるように調節することにより亜硝酸型硝化を行う方法も提案されている(特開2004−298841号公報)。
なお、ここで亜硝酸型硝化とは、硝化工程で生成する酸化態窒素(亜硝酸性窒素と硝酸性窒素)のうち、亜硝酸性窒素が50%以上を占めるものをいう。このような亜硝酸型硝化の好適pH条件は7.5〜8.5であり、アンモニア性窒素を硝酸性窒素にまで酸化する硝酸型硝化を行う場合の好適pH条件である6.5〜7.5に比べて高い。
特願2003−413509 特開2004−298841号公報
先願の方法では、硝化槽のpH調整剤として、硝酸型硝化において一般的に使用される水酸化ナトリウムではなく、炭酸塩及び/又は重炭酸塩を使用しており、更に、硝化槽内の無機炭酸濃度を50mg−C/L以上に維持するために、pH調整に必要とされるアルカリ分よりも過剰の炭酸塩及び/又は重炭酸塩が硝化槽へ添加されることとなる。しかも、硝化槽内は亜硝酸型硝化に好適なpH7.5〜8.5の比較的高いpHとなっている。このため、処理対象とする原水中に溶解性の低い2価や3価といった無機イオンが含有されている場合、これらが硝化槽内で炭酸カルシウムや炭酸マグネシウム等の無機炭酸化合物の固形物(スケール)として析出してしまう。そして、硝化槽内での固形物の析出によって、生物汚泥中の無機汚泥量が増加したり、空気供給管の目詰まりで硝化槽への供給空気量が減少して、安定した処理ができず、処理効率(処理負荷)が低下し、また処理水質が低下してしまうという問題がある。
この無機イオンによるスケール析出の問題は、先願のように、硝化槽内の無機炭酸濃度を50mg−C/L以上に維持する場合に限らず、亜硝酸型硝化を行う場合には、起こりえる。即ち、硝化によりアンモニア性窒素が酸性の亜硝酸性窒素となることにより、硝化槽内のpHは低下することとなるが、アンモニア酸化細菌はpHが6.5以下になると活性が著しく低下して亜硝酸への酸化が進みにくくなる。このため、通常、pHを中性以上に維持するようにpH調整剤(アルカリ)を添加することが行われるが、処理対象の原水中に、溶解性の無機イオンが含有されていると、このpH調整によって、やはり無機イオンが水酸化物や炭酸塩として不溶化することで、スケール析出の問題が起こる。特に排水のpHが低い場合には、このpH調整により、排水中に溶解していた無機炭酸化合物や水酸化化合物もスケール化してくる。特に、pH調整剤として炭酸塩及び/又は重炭酸塩を添加する場合は、上記先願の場合と同様に、無機イオンが炭酸塩となって析出し易い状況となる。
本発明は、上記従来の問題点を解決し、窒素化合物と無機イオンを含有する排水を亜硝酸型硝化するに当たり、無機イオンによるスケール析出の問題を解決する窒素化合物及び無機イオン含有排水の処理装置及び処理方法を提供することを目的とする。
本発明(請求項1)の窒素化合物及び無機イオン含有排水の処理装置は、窒素化合物及び無機イオンを含有する排水を好気的に生物処理して該窒素化合物を亜硝酸性窒素に酸化する硝化槽と、該無機イオンのスケール化を抑制するためのスケール防止手段と、前記硝化槽内のpHを中性ないしアルカリ性に維持するためのpH調整剤添加手段とを備えたことを特徴とする。
請求項2の窒素化合物及び無機イオン含有排水の処理装置は、請求項1において、前記pH調整剤添加手段は、炭酸塩及び/又は重炭酸塩を前記硝化槽及び/又は前記排水に添加する手段であることを特徴とする。
請求項3の窒素化合物及び無機イオン含有排水の処理装置は、請求項1又は2において、前記スケール防止手段は、前記排水中の無機イオンを除去する手段であることを特徴とする。
請求項4の窒素化合物及び無機イオン含有排水の処理装置は、請求項1ないし3のいずれか1項において、前記スケール防止手段は、スケール防止剤を前記硝化槽及び/又は前記排水に添加する手段であることを特徴とする。
請求項5の窒素化合物及び無機イオン含有排水の処理装置は、請求項1ないし4のいずれか1項において、前記硝化槽内に生物担体が存在することを特徴とする。
本発明(請求項6)の窒素化合物及び無機イオン含有排水の処理方法は、窒素化合物及び無機イオンを含有する排水を好気的に生物処理して該窒素化合物を亜硝酸性窒素に酸化する硝化工程と、該無機イオンのスケール化を抑制するためのスケール防止工程と、前記硝化工程におけるpHを中性ないしアルカリ性に維持するためのpH調整工程とを備えたことを特徴とする。
本発明では、pHを中性ないしアルカリ性に維持して亜硝酸型硝化を行うに当たり、無機イオンのスケール化を抑制して、硝化槽における無機イオンのスケール化による処理効率(処理負荷)の低下、処理水質の低下、更には発生汚泥量の増加の問題を解決することができ、窒素化合物及び無機イオン含有排水を安定かつ効率的に処理することができる(請求項1,6)。
ところで、硝化槽における亜硝酸型硝化で、アンモニア性窒素の大半を亜硝酸性窒素に変換した後は、硝化槽流出液を通常は脱窒槽に導入し、脱窒細菌によって、亜硝酸性窒素を窒素ガスにまで還元処理するが、この際、原水の窒素化合物濃度が低い場合は、硝化処理液を一旦濃縮してから脱窒処理するのが好ましい。従って、この場合には、硝化槽の後段に膜分離装置(例えば、逆浸透(RO)膜分離装置)を配置し、亜硝酸性窒素を含む硝化槽流出液を膜分離装置に導き、透過水と濃縮水とに分離し、濃縮水を脱窒処理することが行われる。このような硝化処理液の濃縮によって、亜硝酸性窒素の濃度を高めて効率的に生物脱窒処理することが可能となり、また、濃縮によって脱窒槽に導入する水量を低減できるので、脱窒槽を小型化できるという効果も奏される。
このようにして、硝化槽の後段で膜分離処理を行う場合、従来法では、膜面において無機イオンが濃縮されることにより、スケール化し易く、スケール化による膜の透過流束の低下の問題もあったが、本発明によれば、前段でスケールの防止処理を行うことにより、後段の膜分離装置でのスケール化をも防止して、膜性能を高く維持することが可能となる。
このような本発明による上記効果は、特に硝化槽のpH調整剤として、炭酸塩及び/又は重炭酸塩を添加する場合に有効に発揮される(請求項2)。
本発明において、スケール防止手段は、排水中の無機イオンを除去するものであっても良く(請求項3)、スケール防止剤を添加するもの(請求項4)であっても良い。
本発明において、硝化槽は菌体を保持するための担体を用いたものであることが、処理効率の面から好ましい(請求項5)。
以下に図面を参照して本発明の窒素化合物及び無機イオン含有排水の処理装置及び処理方法の実施の形態を詳細に説明する。
図1は本発明の窒素化合物及び無機イオン含有排水の処理装置の実施の形態を示す系統図である。
本発明において、処理対象排水中に含まれる無機イオンとは、水系で不溶化してスケール化し易いイオンであり、代表的には2価ないし3価のカチオンであり、例えば、Ca2+、Mg2+、Fe3+、Al3+などのイオンが挙げられる。これらの無機イオンは、水酸イオン、炭酸イオン、リン酸イオン、フッ素イオンなどの不溶化し易い対イオンが存在するとスケール化する。
また、本発明において、処理対象排水に含まれる窒素化合物とは、アンモニアやアンモニウム系化合物やアミン系化合物、例えばTMAH(テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド)、MEA(モノエタノールアミン)、その他アミノ酸等の有機性窒素であり、これらの有機性窒素は硝化工程においてアンモニア性窒素を経て亜硝酸性窒素に酸化される。
このような無機イオンと窒素化合物を含む、本発明の処理対象排水としては特に制限はないが、例えば液晶工場排水、半導体工場排水等が挙げられる。
本発明においては、このような窒素化合物及び無機イオン含有排水を原水として配管11より硝化槽1に導入し、曝気等により好気的生物処理して亜硝酸型硝化を行うが、この硝化槽1における無機イオンのスケール化を抑制するためのスケール防止手段を設ける。なお、1Aは散気管である。
このスケール防止手段としては、硝化槽1における無機イオンのスケール化を有効に防止することができるものであれば良く、特に制限はないが、例えば、図1(a)に示すようなスケール防止剤添加手段2や、図1(b)に示すような、硝化槽1の前段に設けられた無機イオン除去手段3が挙げられる。なお、スケール防止手段としてスケール防止剤添加手段と無機イオン除去手段との両方を採用することもできる。
図1(a)に示す如く、スケール防止手段としてスケール防止剤を添加する場合、原水にスケール防止剤を添加することにより、硝化系内での無機イオンのスケール化を抑制する。スケール防止剤の添加場所は、図1(a)に示す如く、硝化槽1への原水導入配管11であっても良く、硝化槽1であっても良く、また、その両方であっても良い。
添加するスケール防止剤としては特に制限はなく、通常用いられている難生物分解性のスケール防止剤、例えば、ポリアクリル酸、ポリ無水マレイン酸、ポリアクリルアミド加水分解物、スルホン酸系重合体などの高分子分散剤、ホスホン酸塩、無機ポリリン酸塩、EDTA(エチレンジアミン四酢酸)などのキレート系防止剤など既知のスケール防止剤が使用できる。これらのスケール防止剤は1種を単独で用いても良く、2種以上を混合して用いても良い。
スケール防止剤の添加量は、無機イオンのスケール化を抑制できる程度であれば良く、原水の無機イオン濃度や硝化槽の処理条件(調整pH値、添加するアルカリ剤の種類等)に応じて適宜決定されるが、通常の場合、5〜500mg/L程度である。
無機イオン除去手段3としては、イオン交換装置、晶析装置、凝集分離装置などを用いることができる。
このうち、イオン交換装置は、強酸性カチオン交換樹脂又は弱酸性カチオン交換樹脂を充填したイオン交換塔であり、例えば軟化塔が使用できる。原水をイオン交換塔に通水することにより、無機イオン(カチオン)を吸着除去することができる。
晶析装置としては、種晶物質(例えば、炭酸カルシウム、リン酸カルシウムなど)を充填した晶析塔が使用できる。原水に無機イオンと反応して不溶性物を生成する不溶化剤(例えば、炭酸塩、リン酸塩など)を添加してこのような晶析塔に通水することにより、無機イオンを種晶上に結晶化させて除去することができる。
また、凝集分離装置としては、排水に不溶化剤(例えば、消石灰などのアルカリ)や凝集剤を添加して無機イオンを凝集フロックとし、凝集フロックを沈殿、浮上、濾過などの固液分離によって除去するものを用いることができる。
本発明では、このようなスケール防止手段により、好ましくは原水中の無機イオンをその飽和濃度の1/10000〜1/1、好ましくは1/10000〜9/10に除去するか、或いは無機イオンを分散させて、硝化槽1におけるスケール析出を防止する。
また、硝化槽の後段に膜分離装置を配置し、硝化槽流出液を濃縮する場合は、その濃縮倍率に応じて、無機イオンの除去率を調整することが好ましい。
硝化槽1では、pH調整手段4により、pH調整剤(アルカリ)が添加され、槽内pHが亜硝酸型硝化に好適なpH、即ち、pH7.5〜8.5に維持されることにより、亜硝酸型硝化が行われる。ここでpH調整手段4で添加されるアルカリとしては、水酸化ナトリウム(NaOH)等の強アルカリも挙げられるが、本発明では、炭酸ナトリウム等の炭酸塩や重炭酸ナトリウム等の重炭酸塩を用い、炭酸塩や重炭酸塩のpH緩衝能によって生物膜内でのpHの低下を防止して、亜硝酸型硝化を維持することが好ましい。また、炭酸塩や重炭酸塩は無機イオンとの反応でスケール化し易く、本発明による効果が有効に発揮される点においても、本発明に好適である。
なお、先願に記載されるように、炭酸ソーダ、重炭酸ソーダや重炭酸カリなどの試薬は苛性ソーダに比べて高価であり、また、工業製品は粉末状であるため取り扱い作業性も悪い。これに対して、ボイラ排ガス等の炭酸ガスを含む排ガス中の炭酸ガスを苛性ソーダのようなアルカリ薬剤に吸収させて用いることにより、排ガスの有効利用が図れると共に液状での添加が可能となり、取り扱い上有利であるので、本発明においても、炭酸塩及び/又は重炭酸塩として、燃焼排ガスのアルカリ吸収液を添加しても良い。
この硝化槽1では、pH7.5〜8.5という中性〜アルカリ性のpH条件で亜硝酸型硝化が行われるが、本発明によれば、原水の中の無機イオンのスケール化が抑制されているため、この硝化槽1におけるスケール化は防止される。
なお、硝化槽1には、菌体を保持させるための担体5を添加しても良く、担体の添加により、硝化槽1内に菌体を高濃度に維持して、より一層効率的な処理を行えるようになる。添加する担体としては、スポンジ状で比表面積が大きいものが好ましいが、担体流出防止スクリーンによる分離性を考慮すれば、2〜20mm程度の大きさのものが好ましい。担体の形状は特に限定されず、例えば球状、立方体状のものなどが使用できる。また、スポンジの素材にも特に限定されず、例えばエステル系ポリウレタンなどが挙げられる。担体は見かけの容積で硝化槽1の容積の20〜80容量%程度添加することが好ましい。
このように、硝化槽1に担体5を添加する場合、後述の比較例1に示すように、従来法では、担体にスケールが付着することによる処理効率の低下の問題があったが、本発明によれば、このような問題も防止することができる。
このようにして亜硝酸型硝化を行った硝化槽1の流出液は次いで配管12より膜分離装置6に導入されて濃縮された後、濃縮水は配管13より膜窒槽(図示せず)に送給され生物脱窒処理される。また、膜分離装置6の透過水は、配管14より系外へ排出される。
このように硝化処理液を膜分離処理する場合においても、本発明では前段のスケール化防止処理により、膜分離濃縮によるスケール障害を防止することができる。
膜分離装置6としては、特に制限はないが、例えばマイクロフィルタ膜とRO膜の2段階処理装置や、RO膜分離装置等を用いることができる。
なお、本発明において、亜硝酸型硝化を行うためにアンモニア酸化細菌を優性にするための条件としては特に制限はなく、先願のように硝化槽内の無機炭素濃度を50mg−C/L以上に維持する方法や、特開2004−298841号公報のように、硝化槽内の残留アンモニア性窒素濃度を50mg−N/L以上に調節する方法(アンモニア性窒素の阻害作用を利用する方法)、その他、阻害剤を注入する方法、設定温度による菌体の増殖速度の違いを利用した方法、溶存酸素(DO)濃度を調節する方法などを採用することができる。
以下に実施例及び比較例を挙げて本発明をより具体的に説明する。
実施例1
図1(a)に示す装置に、Caイオン45mg/L、K−N(ケルダール窒素)100mg/Lの排水を原水として、1000L/dの流量で通水して処理を行った。なお、対象排水での運転は、各工程の装置を立ち上げてから、処理能力が定常状態となった時点で開始した。各工程の運転条件は以下の通りである。
スケール防止剤添加手段:ポリアクリル酸ナトリウムを300mg/L添加
硝化槽:容積 100L
pH 7.5
温度 30℃
担体として3mm角スポンジを30容量%添加
pH調整剤 炭酸ナトリウム
槽内無機炭酸濃度(設定値) 60mg/L
膜分離装置:RO膜 日東電工社製「NTR759 HR−S2」
(前処理:二層濾過(LV=1m/h)、スライムコントロール剤添加)
RO膜入口圧 1.3MPa
RO膜出口圧 1.25MPa
循環水量 6L/min
設定透過水量 0.7L/min
設定濃縮水量 0.3L/min
RO給水pH 6.0
このときの硝化槽内のスポンジ担体の無機汚泥含有率と、硝化槽の処理水の水質と膜分離装置のRO膜フラックス(透過流束)低下率の経時変化を調べ、結果を表1に示した。
Figure 2006167549
表1より明らかなように、硝化槽におけるスポンジ担体中の無機汚泥の比率は上昇せず、硝化処理を10日間安定に継続して実施することができた。また、RO膜分離装置では運転開始から3日目でも運転開始時と比較して5%以下のフラックスの低下しか観測されず、運転開始から10日目でも運転開始時の5%以下のフラックス低下で継続して処理することができていた。
比較例1
実施例1において、スケール防止剤の添加を行わなかったこと以外は同様にして処理を行い、硝化槽内のスポンジ担体の無機汚泥含有率と、硝化槽の処理水の水質と膜分離装置のRO膜フラックス(透過流束)低下率の経時変化を調べ、結果を表2に示した。
Figure 2006167549
表2からも明らかなように、本比較例では、硝化槽において、運転開始から3日目でスポンジ担体中の無機汚泥の比率が高くなったため、担体の比重が大きくなって槽内に沈殿するようになった。このため、スポンジ担体に付着した菌体に酸素が十分に供給できなくなり、硝化処理能力が低下した。また、RO膜分離装置においても、運転開始後から膜面にスケールが徐々に付着し、運転開始から3日目にはフラックスが40%低下した。
本発明の窒素化合物及び無機イオン含有排水の処理装置の実施の形態を示す系統図である。
符号の説明
1 硝化槽
2 スケール防止剤添加手段
3 無機イオン除去手段
4 pH調整手段
5 担体
6 膜分離装置

Claims (6)

  1. 窒素化合物及び無機イオンを含有する排水を好気的に生物処理して該窒素化合物を亜硝酸性窒素に酸化する硝化槽と、
    該無機イオンのスケール化を抑制するためのスケール防止手段と、
    前記硝化槽内のpHを中性ないしアルカリ性に維持するためのpH調整剤添加手段と
    を備えたことを特徴とする窒素化合物及び無機イオン含有排水の処理装置。
  2. 請求項1において、前記pH調整剤添加手段は、炭酸塩及び/又は重炭酸塩を前記硝化槽及び/又は前記排水に添加する手段であることを特徴とする窒素化合物及び無機イオン含有排水の処理装置。
  3. 請求項1又は2において、前記スケール防止手段は、前記排水中の無機イオンを除去する手段であることを特徴とする窒素化合物及び無機イオン含有排水の処理装置。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1項において、前記スケール防止手段は、スケール防止剤を前記硝化槽及び/又は前記排水に添加する手段であることを特徴とする窒素化合物及び無機イオン含有排水の処理装置。
  5. 請求項1ないし4のいずれか1項において、前記硝化槽内に生物担体が存在することを特徴とする窒素化合物及び無機イオン含有排水の処理装置。
  6. 窒素化合物及び無機イオンを含有する排水を好気的に生物処理して該窒素化合物を亜硝酸性窒素に酸化する硝化工程と、
    該無機イオンのスケール化を抑制するためのスケール防止工程と、
    前記硝化工程におけるpHを中性ないしアルカリ性に維持するためのpH調整工程と
    を備えたことを特徴とする窒素化合物及び無機イオン含有排水の処理方法。
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