JP2006165724A - エレクトレットコンデンサマイクロホンユニットの製造方法 - Google Patents

エレクトレットコンデンサマイクロホンユニットの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】エレクトレット板の電荷を精密に調整することを可能にして、感度のばらつきがなく、高い性能を安定して得ることができるエレクトレットコンデンサマイクロホンユニットの製造方法を得る。
【解決手段】表面電圧測定手段6によりエレクトレット板の表面電圧を測定しながらエレクトレット板を熱源によって加熱し、エレクトレット板の表面電圧が所定の電圧となるまで電荷を減衰させる。熱源として光源8を使用する。光源8としてハロゲンランプを用いることができる。光源8からの光束を反射鏡9によって反射しエレクトレット板に集光させるとよい。エレクトレット板は、表面電圧が目標とする表面電圧以上になるように予め帯電させておき、表面電圧が所定の電圧となるまで加熱によって電荷を減衰させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、エレクトレットコンデンサマイクロホンユニットの製造方法に関するもので、特に、マイクロホンユニットに使用するエレクトレットの表面電圧調整方法に特徴を有するものである。
一般的なエレクトレットコンデンサマイクロホンユニットの例を図2に示す。図2において、符号1は振動板として機能するダイヤフラムを示している。ダイヤフラム1は、例えば、円形の薄い樹脂フィルムからなり、この樹脂フィルムに金などの金属膜が蒸着されている。ダイヤフラム1の外周縁部は、ダイヤフラム1に所定の張力を与えた状態で、上記金属膜の蒸着面側がリング状のダイヤフラム保持体2に接着されることによって固着されている。ダイヤフラム1の外周縁部にはまた、上記金属膜の蒸着面とは反対側にリング状のスペーサ4が当接し、スペーサ4には円板状のバックプレート3の外周縁部が当接している。したがって、ダイヤフラム1とバックプレート3との間にスペーサ4が介在し、ダイヤフラム1とバックプレート3との間にスペーサ4の厚さに対応する隙間gが形成されている。ダイヤフラム1とバックプレート3によって一種のコンデンサを構成し、ダイヤフラム1が音声を受けて振動すると、振動に応じてダイヤフラム1とバックプレート3との間の静電容量が変化するようになっている。
バックプレート3は電気絶縁性の支持体5によって支持されている。支持体5は扁平な皿状の部材で、開放端側の内周縁部に段部51が形成されていて、この段部51にバックプレート3の外周縁部が嵌められることによりバックプレート3が支持されている。バックプレート3と支持体5との間には空間52が形成されている。これらダイヤフラム1、ダイヤフラム保持体2、バックプレート3、支持体5を含む各部材は図示されないユニットケースに組み込まれ、コンデンサマイクロホンユニットを構成している。
上記のようなエレクトレットマイクロホンユニットでは、ダイヤフラム1又はバックプレート3の少なくとも一方にエレクトレット材料を付加してエレクトレット板を構成し、上記エレクトレット材料をエレクトレット処理することによって成極電圧を得るようになっている。すなわち、ダイヤフラム1にエレクトレット材を用いる膜エレクトレット、バックプレート3にエレクトレット材を貼り付けるバックエレクトレットがある。
マイクロホンにエレクトレットを用いることの利点は、(1)DC/DCコンバータで成極電圧を得る方法と比較して、DC/DCコンバータが不要であり、よって、マイクロホンの電子回路が簡単であること、(2)エレクトレットで作成された成極電圧は、エレクトレット材料が絶縁材料であることから、成極電圧が漏洩することによって発生する雑音がないこと、などである。
マイクロホンにエレクトレットを用いることによる問題点は、(1)エレクトレットの表面電圧を制御することが比較的困難であること、(2)エレクトレットの表面電圧の調整が必要であり、エージングを適切に行う必要があること、(3)エレクトレットの表面電圧が部分的にばらついていること、(4)バックエレクトレットの場合、振動板(ダイヤフラム)が部分的に固定極に吸着されること、などである。
特に、スタジオ録音などに使用されるマイクロホンは高い性能が要求されるが、上記表面電圧の調整のばらつき、部分的な電圧のばらつきは、性能を低下させる大きな原因となるため、深刻な問題である。ちなみに、カーリングによって内容物が固定されている安価なマイクロホンユニットでは、性能のばらつきの許容範囲が広く、高い性能が要求されないことから、上記のような問題点は製造方法で解決することができる。
また、エレクトレットの表面電位は任意に分布させることができ、任意の帯電パターンを有するエレクトレットを得ることができることは既に知られており、エレクトレットの帯電領域の違いが、コンデンサマイクロホンの周波数特性に大きな影響を及ぼすことも知られている(例えば、非特許文献1参照)。
エレクトレット電圧の測定は市販の表面電位計を用いて測定するのが一般的である。この表面電位計は、距離による測定誤差が少なくなるように構成されている。
エレクトレットコンデンサマイクロホンでは、膜エレクトレットの場合も、バックエレクトレットの場合も、エレクトレットの表面電圧が高くなると、振動板が固定極側に引き寄せられて変位する。この振動板の変位によって静電容量が高くなり、等価的に表面電圧が高くなったことと同じで、感度が上昇し、振動板が固定極に吸着されやすく、その点で動作が不安定となる。
日本音響学会講演論文集 昭和57年3月 田中正則ら
本発明は、以上述べた従来技術に鑑みてなされたもので、エレクトレット板の電荷を精密に調整することを可能にして、感度のばらつきがなく、高い性能を安定して得ることができるエレクトレットコンデンサマイクロホンユニットの製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、表面電圧測定手段によりエレクトレット板の表面電圧を測定しながらエレクトレット板を熱源によって加熱し、エレクトレット板の表面電圧が所定の電圧となるまで電荷を減衰させることを最も主要な特徴とする。
熱源として光源を使用するとよい。
エレクトレット板の表面電圧を測定しながらエレクトレット板の電荷を調整するため、比較的精密に電荷を調整することができ、感度にばらつきがなく、高い性能のエレクトレットコンデンサマイクロホンユニットを安定して製造することができる。
熱源として光源を使用する場合は、エレクトレット板を光源で加熱しながらエレクトレット板の電荷を減衰させるに当たり、光を絞ってエレクトレット板に照射することができるため、エレクトレットの分布を調整して周波数応答を変更することができる。
以下、本発明にかかるエレクトレットコンデンサマイクロホンユニットの製造方法の実施例を、図1を参照しながら説明する。図1に示す実施例は、エレクトレット板が、図2に示すマイクロホンユニットの例においてバックプレート3である場合、すなわちバックエレクトレットである場合の実施例である。振動板としての前記ダイヤフラム1である場合、すなわち膜エレクトレットである場合も、この膜エレクトレットに適用することができる。
図1において、エレクトレット板としてのバックプレート3は、アルミ、銅合金などからなる金属板を基材とし、この基材の表面に例えばFEP(ポリエチレンポリマー)からなるエレクトレット材料31が貼り付けられている。エレクトレット板であるバックプレート3には、コロナ放電などによって、目標とする電圧以上の電圧になるように、あらかじめ電荷が与えられこれを保持している。バックプレート3のエレクトレット材料31側の面に対向して光源8が配置されている。光源8はバックプレート3に熱を加えるための熱源として機能するもので、バックプレート3を十分に加熱することができる熱量を発生することができるように、例えばハロゲンランプを用いる。ハロゲンランプなどからなる光源8の背後には縦断面形状が放物線状の反射鏡9が配置され、光源8からの光束を反射鏡9によって反射しエレクトレット板であるバックプレート3に集光させるようになっている。バックプレート3に集光させる範囲は任意で、バックプレート3のエレクトレット材料31全体であってもよいし、エレクトレット材料31の一部分であってもよい。
バックプレート3と光源8との間には、バックプレート3の前面、すなわちエレクトレット材料31を付加した面に対向させて、電圧測定用のメッシュ電極7が配置されている。電極7は、これを光源7からの光束が透過してバックプレート3に照射することができるように、メッシュからなる電極となっている。メッシュ電極7は光が通りやすい金属網、例えば、直径0.1mmの金属線材からなる20メッシュ程度の金属網である。このメッシュ電極7は表面電圧測定手段であるエレクトロメータ6の一方の測定端子に電気的に接続されている。また、エレクトレット板であるバックプレート3の電極はエレクトロメータ6の他方の測定端子に電気的に接続されている。
以上説明した構成によって、エレクトレット板であるバックプレート3の表面電圧が所定の電圧となるように調整する。調整方法は以下のとおりである。
バックプレート3のエレクトレット材料31は、目標とする表面電圧より高い電圧になるように、あらかじめ帯電されているので、エレクトロメータ6の測定値は目標とする電圧値よりも高い電圧値を示している。そこで、ハロゲンランプなどからなる光源8を点灯し、光源8からの光束を、メッシュ電極7を透過させてバックプレート3のエレクトレット材料31に照射し、これを加熱する。エレクトレット材料31は加熱されることによって電荷が減衰し、これに伴ってエレクトロメータ6による測定値が低下していく。エレクトロメータ6による測定値、すなわちバックプレート3の表面電圧、より正確にはエレクトレット材料31の表面電圧が目標値まで減少したところで、光源8の消灯などによって光の照射を停止し、バックプレート3を自然に冷却する。
例えば、バックプレート3のエレクトレット材料31の、初期の表面電圧が−400Vである場合、光源8からの光照射で約100℃に加熱し、これを1分間維持することによって、上記表面電圧が40V低下する。これによって、マイクロホンユニットの感度を1dB低下させることができ、マイクロホンユニットの安定度を20%向上させることができる。
上記のようにしてエレクトレット材料31の表面電圧が所定の電圧に調整されたバックプレート3は、例えば図2に示すような構成のマイクロホンユニットに組み込まれ、また、このマイクロホンユニットを用いてエレクトレットコンデンサマイクロホンが組み立てられる。
図1に示す例において、光源8からの光束を絞って、エレクトレット材料31への照射範囲を制限し、部分的にエレクトレットを残すことにより、また、照射位置を変えることによって、前記非特許文献1に記載されていることから明らかなように、周波数応答を変更することができる。
本発明にかかるエレクトレットコンデンサマイクロホンユニットの製造方法の実施例を示す概念図である。 エレクトレットコンデンサマイクロホンユニットの一般的な例を示す縦断面図である。
符号の説明
3 バックプレート
6 表面電圧測定手段
7 メッシュ電極
31 エレクトレット材料
8 熱源としての光源
9 反射鏡

Claims (6)

  1. 表面電圧測定手段によりエレクトレット板の表面電圧を測定しながらエレクトレット板を熱源によって加熱し、エレクトレット板の表面電圧が所定の電圧となるまで電荷を減衰させることを特徴とするエレクトレットコンデンサマイクロホンユニットの製造方法。
  2. 熱源として光源を使用する請求項1記載のエレクトレットコンデンサマイクロホンユニットの製造方法。
  3. 光源はハロゲンランプである請求項2記載のエレクトレットコンデンサマイクロホンユニットの製造方法。
  4. 光源からの光束を反射鏡によって反射しエレクトレット板に集光させる請求項2記載のエレクトレットコンデンサマイクロホンユニットの製造方法。
  5. 表面電圧測定手段はエレクトロメータであり、エレクトロメータの測定端子を、エレクトレット板と、このエレクトレット板に対向させて配置したメッシュ電極とに接続した請求項1記載のエレクトレットコンデンサマイクロホンユニットの製造方法。
  6. エレクトレット板は、表面電圧が目標とする表面電圧以上になるようにあらかじめ放電によって帯電させておき、表面電圧が所定の電圧となるまで加熱によって電荷を減衰させる請求項1記載のエレクトレットコンデンサマイクロホンユニットの製造方法。
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