JP4877780B2 - エレクトレットコンデンサマイクロホンユニットおよびエレクトレットコンデンサマイクロホン - Google Patents

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本発明は、組立てた後に外部からエレクトレットの感度調整を容易に行なうことができるエレクトレットコンデンサマイクロホンユニットおよび同ユニットを用いたマイクロホンに関するものである。
会議場等で同時に複数のマイクロホンを使用する場合に、個々のマイクロホンの感度のバラツキが問題になる。感度のバラツキがあるマイクロホンからの出力を均一にするためにミキサーなどを用いる。一般にエレクトレットコンデンサマイクロホンユニットの感度偏差は±3dB程度である。従って、最も感度が高い(良い)マイクロホンユニットと最も感度が低い(悪い)マイクロホンユニットでは、相対的に6dBの差が存在するため、感度差が2倍あることになる。このように、感度が大幅に異なるマイクロホンが複数存在すると、ミキサーによる調整は困難である。
交換カプセル方式のマイクロホンユニットを用いる場合は、マイクロホン本体にユニットを取付けた後に、感度調整を行なうができる。しかし、エレクトレットコンデンサマイクロホンにおける感度偏差を是正するために、エレクトレット層の表面電圧や、指向性を与える音響抵抗などを緻密にあわせても±2.5dB程度の感度偏差は生じてしまう。これは、エレクトレットコンデンサマイクロホンを構成する各部材の細かな凸凹や、部材相互間の偏心等が原因である。従って、交換カプセル方式であっても、複数のマイクロホンユニットの全てを同じ感度特性に揃えるよう、組立て時に調整することは困難である。なぜなら各部材をどれだけ緻密に設計し製造したとしても、製造上のバラツキを完全に排除することは不可能だからである。
そこで、エレクトレットコンデンサマイクロホンユニットとして組立てた後に、感度偏差の調整をできることが望ましい。エレクトレットコンデンサマイクロホンユニットの感度のバラツキを抑えつつ所定の感度特性を得るために、背面電極板の電極本体の表面に形成された絶縁膜に対してチャージ電圧で分極処理を施す際に、絶縁膜の膜厚に応じてチャージ電圧を変化させてエレクトレット層を生成することにより、膜厚に大きなバラツキがあっても膜厚の変化による感度変化をチャージ電圧の変換による感度変化で略相殺して感度偏差を小さくする発明が知られている(特許文献1を参照)。
特開2006−41575号公報
ところが上記の通りマイクロホンユニットの感度偏差の原因はエレクトレット層の感度偏差のみが原因ではなく、マイクロホンユニットに用いる部材相互間の関係によって生ずるものである。従って、マイクロホンユニットとして組立てた後に感度調整ができることがより望ましい。特に、マイクロホンユニットとして組立てた後に、エレクトレットにチャージされている電荷の量を減衰させてエレクトレット層の表面電圧を低下させることができれば、最適な感度調整を行なうことができる。
組立てたマイクロホンユニット内のエレクトレットを減衰させる方法として、熱、放射線、アルコール蒸気を中和イオンとして用いる方法がある。熱を用いた方法によれば、エレクトレットを減衰させるためにはエレクトレット自体を200℃程度で長時間加熱する必要がある。このような高温で長時間加熱するとマイクロホンユニット内の他の部材に影響が生じ、特に、振動板や絶縁座の劣化が予測される。また、放射線を用いる方法は、作業員への影響を考慮すると非常に危険であり、安全な作業環境を得るためには特殊な環境を整備する必要がある。また中和イオンを用いる方法は、アルコール蒸気をマイクロホンユニットの外部から内部のエレクトレットにまで導入する機構が必要になるため、構造が複雑になる。
本発明は、上記課題を鑑みてなされたもので、マイクロホンユニット内部に設けた針状の放電電極から、放電させることによって中和イオンを発生させ、この中和イオンによってエレクトレットの感度調整を行なうことができるコンデンサマイクロホンユニットおよび同ユニットを用いたマイクロホンを提供することを目的とする。
本発明は、振動板と、この振動板が固着された振動板保持体と、上記振動板に隙間をおいて対向配置され上記振動板との間でコンデンサを構成する固定極と、上記固定極と振動板を筐体内部に固定する固定材からなるコンデンサマイクロホンユニットであって、
上記固定極の背面近傍に先端を有し上記固定材によって固定される針状電極を有し、針状電極に印加される電圧によってエレクトレットを中和するイオンを発生することを主な特徴とする。
また、本発明は、上記針状電極に印加される電圧は交流電圧であることを特徴とする。
本発明によれば、マイクロホンユニット内に設置されたエレクトレット層の至近距離に先端を設置した針状放電電極を用いて放電させることで発生する中和イオンによって、エレクトレットを減衰させることができるので、組立てた後に感度調整を行なうことが出来るコンデンサマイクロホンユニットを得ることができる。
以下、本発明にかかるコンデンサマイクロホンユニットの実施形態について、図を用いて説明する。図1は、コンデンサマイクロホンユニットの内部構造を示す断面図であり、図2はその外観を示す正面図(a)と側面図(b)である。図1において、エレクトレットコンデンサマイクロホンユニット1(以下「マイクユニット1」という)は、円筒状に形成されたケース10を有してなる。ケース10には前方音孔11と後方音孔12とが設けられている。本実施形態においては、前方音孔11はケース10の一端側にグリット状に形成された開口よりなり、後方音孔12はケース10の側面に形成された開口よりなる。後方音孔12は、図2(b)に示すようにケース10の外周面に複数設けられており、ここから入る音波を減衰させるために後方音孔12はケース10内周面に貼付けされた音響抵抗材13で覆われている。また、ケース10の他端側は開口している。
ケース10内には振動板20が固定極30とスペーサリング40を介して対向配置されている。振動板20は少なくとも片面に金属蒸着膜を有する厚さ5μm程度の合成樹脂フィルムであり、支持リング21によって所定のテンションを付与された状態で張設されている。固定極30にはエレクトレット層が貼着されており、その背面側に配置された合成樹脂製の絶縁座50にてケース10内に固定されている。絶縁座50はケース10の内面に螺合する固定リング60によって上記支持リング21側に押しつけられている。
上記絶縁座50は、振動板20およびこれを支持している支持リング21と、固定極30などの内蔵部品を、筐体としてのケース10内に固定する固定材として機能している。また、上記絶縁座50は、固定極30の背面側との間で後部空気室31を形成するための凹部を備えており、この絶縁座50には後部空気室31と後方音孔12とを連通する音孔52が穿設されている。また、固定極30には、後部空気室31と、振動板20と固定極の間に存在するスペーサリング40の厚み分の空気層とを連通する複数の孔30aが穿設されている。
絶縁座50の底部には音孔52を覆うようにスポンジなどからなる音響抵抗材70がアジャストリング71によりその圧縮度を調整可能に設けられている。また、絶縁座50には、電極引き出しロッド80が取付けられている。電極引き出しロッド80は、絶縁座50の内面に沿って形成されている配線81を介して固定極30に接続されている。この電極引き出しロッド80は、図示しないネジカプラーなどを介して、当該マイクユニット1をマイクロホン本体と連結する際に、そのマイクロホン本体側に設けられているインピーダンス変換器(例えばFET)と接続される。
図示しない音源から放出される音波のうち、前方音響孔11から入る音波は振動板20の前面側に直接作用するのに対して、後方音響孔12から入る音波は音響抵抗材12、音響抵抗材70、音孔52、後部空気室31および固定極30の孔30aを通って振動板20の背面側に作用する。
また、上記絶縁座50の一部を底部側から貫通し固定極30の背面側の直近に先端がくるように針状放電電極90が設置されている。針状放電電極90は、これに図示しない放電用電源を接続し、交流電圧を印加することによって後部空気室31内に放電する。この放電用電源は,マイクユニット1を組立てた後に、感度調整を行なう際に、針状放電電極90と電極引き出しロッド80間に接続し、調整が終了した後は取り外すものである。
針状放電電極90の先端は、固定極30に形成されている孔30aに対向している。この針状放電電極90の放電によってイオンが発生し、このイオンが中和イオンとして後部空気室31、孔30aを通って固定極30の前面側に貼付されているエレクトレットに到達する。エレクトレットに到達した中和イオンは、エレクトレットにチャージされている電荷を中和する。この作用によって、エレクトレットにチャージされた電荷が減衰しエレクトレットの表面電圧を低下させることができる。このように、エレクトレットの開口部(孔30a)から中和イオンがエレクトレット面に届くことによって、エレクトレットの表面電圧をマイクユニット1の外部から調整することができるようになる。
また、図示しないが、針状放電電極90は複数もうけられてもよく。この複数の針状放電電極90のそれぞれが孔30aに対向する位置に設置されてもよい。
以上説明した実施例によれば、マイクユニット1を組立てた後に、エレクトレットの表面電圧を減衰させることによって、複数のマイクユニット1によって生じる感度偏差を容易に調整することができ、感度のそろったエレクトレットコンデンサマイクロホンユニットを得ることができる。
以上説明した実施例に係るエレクトレットコンデンサマイクロホンユニットは、これをマイクロホンケースに組み込むことにより、エレクトレットコンデンサマイクロホンを構成することができる。
本発明に係るエレクトレットコンデンサマイクロホンユニットの実施例を示す縦断面図である。 本発明に係るエレクトレットコンデンサマイクロホンユニットに用いるケースの外観を示すもので、(a)正面図、(b)は側面図である。
符号の説明
1 マイクユニット
30 固定極
30a 孔
31 後部空気室
80 電極引き出しロッド
90 針状放電電極

Claims (7)

  1. 振動板と、この振動板が固着された振動板保持体と、上記振動板に隙間をおいて対向配置され上記振動板との間でコンデンサを構成するエレクトレットを用いた固定極と、上記固定極と振動板保持体を筐体内部に固定する固定材からなるエレクトレットコンデンサマイクロホンユニットであって、
    上記固定材を貫通して、上記固定極の背面近傍において放電をする針状電極を有することを特徴とするエレクトレットコンデンサマイクロホンユニット。
  2. 上記針状電極の放電によって発生する中和イオンによってエレクトレットの表面電圧を減衰させることを特徴とする請求項1記載のエレクトレットコンデンサマイクロホンユニット
  3. 上記針状電極に印加する電圧は交流電圧であることを特徴とする請求項1,2のいずれかに記載のエレクトレットコンデンサマイクロホンユニット。
  4. 上記固定極と上記固定材との間には空気層があり、上記固定極に設けられている孔によって上記空気層とエレクトレットが連通していることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のエレクトレットコンデンサマイクロホンユニット。
  5. 上記針状電極の先端は固定極に形成されている孔に対向していていることを特徴とする請求項4に記載のエレクトレットコンデンサマイクロホンユニット。
  6. 上記固定極の孔と上記針状電極は複数であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のエレクトレットコンデンサマイクロホンユニット。
  7. エレクトレットコンデンサマイクロホンユニットがマイクロホンケース内に組み込まれてなるエレクトレットコンデンサマイクロホンであって、エレクトレットコンデンサマイクロホンユニットは請求項1乃至6のいずれかに記載のエレクトレットコンデンサマイクロホンユニットであるエレクトレットコンデンサマイクロホン。
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