JP2006164782A - バイポーラ電池、組電池、複合電池およびこれらを搭載した車両 - Google Patents

バイポーラ電池、組電池、複合電池およびこれらを搭載した車両 Download PDF

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Abstract

【課題】 シール部材の形状を維持しつつ、集電体に応力を発生させないバイポーラ電池を提供する。
【解決手段】 バイポーラ電池10は、集電体11の一方の面に正極活物質層12が形成され他方の面に負極活物質層13が形成されてなるバイポーラ電極16と、バイポーラ電極16間と交互に積層される電解質14と、隣接する正極活物質層12、電解質14、および負極活物質層13を含んで構成される単電池層15の周囲を取り囲むように集電体11間に固定され、異なる軟化点を有する樹脂層181、182が積層されてなるシール部材18と、を有する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、バイポーラ電池、組電池、複合電池およびこれらを搭載した車両に関する。
リチウム二次電池では、その中に封入する電解質として、固体電解質を用いたもの、液体電解質を用いたもの、そして高分子ゲル電解質を用いたものがある。
固体電解質には、たとえばポリエチレンオキシドなどの全固体高分子電解質が用いられ、一方、液体電解質には、100%電解液を用いる。高分子ゲル電解質は、これらの中間とも言うべきもので、たとえばポリフッ化ビニリデン(PVDF)などのそのもの自体はリチウムイオン伝導性を持たない高分子の骨格中に電解液を保持させたものである(たとえば、特許文献1参照)。
電解質に液体電解質または高分子ゲル電解質を用いる場合、集電体間に単電池層を囲むシール部材を設けている(たとえば、特許文献2)。シール部材がないと、各単電池層間において電解質が染み出し、他の単電池層の電解質と接触して液絡と称する単電池層同士の短絡が発生してしまうからである。ここで、単電池層は、正極活物質層、ゲル電解質層、および負極活物質層を含む。
シール部材を設けるには、集電体間の中央部に単電池層、外周部にシール用の熱融着樹脂を挟み込み、熱融着樹脂部分を加熱プレスして、集電体と熱融着樹脂を熱融着する手法がある。熱融着樹脂がシール部材となる。
特開平11−204136号公報 特開平08−007926号公報(段落「0012」)
しかし、上記のように、集電体にシール部材を加熱プレスして熱融着する場合、次の問題がある。
シール部材が加熱により軟化された状態で加圧されると、シール部材が形状を維持できずに圧縮され、集電体間の距離が短くなってしまう。これでは、集電体間の絶縁距離が確保できない虞がある。
また、形状を維持した状態で接着するために、シール部材の加熱を低減し、加圧力を向上すると、集電体の接着部周辺に応力がかかってしまう。これでは、集電体が変形してしまい、電池性能が低下する虞がある。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、シール部材の形状を維持しつつ、集電体に応力を発生させないバイポーラ電池、組電池、複合電池およびこれらを搭載した車両を提供することを目的とする。
本発明のバイポーラ電池は、集電体の一方の面に正極活物質層が形成され他方の面に負極活物質層が形成されてなるバイポーラ電極と、前記バイポーラ電極間と交互に積層される電解質と、隣接する前記正極活物質層、前記電解質、および前記負極活物質層を含んで構成される単電池層の周囲を取り囲むように前記集電体間に固定され、異なる軟化点を有する樹脂層が積層されてなるシール部材と、を有する。
本発明のバイポーラ電池によれば、シール部材を集電体間に熱溶着する際、低い方の軟化点以上高い方の軟化点以下で加熱することによって、軟化点に到達して柔軟な樹脂層と、軟化点に到達せずに強固な樹脂層とが得られる。柔軟な樹脂層は、溶着時の加圧による応力を吸収できるので、応力による集電体の変形を防止できる。強固な樹脂層は、加圧に耐えて形状を維持できるので、集電体同士の間の距離を維持できる。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。
(第1実施形態)
(全体構成)
図1はバイポーラ電池の平面図、図2は図1の2−2線に沿った断面図、図3は図1の3−3線に沿った断面図である。
図1〜図3に示すように、バイポーラ電池は扁平型の本体から、正極タブおよび負極タブが引き出されている。
バイポーラ電池10は、図2に示すように、両端部以外の集電体11の両面中央に正極活物質層12と負極活物質層13が形成されており、この集電体11の正極活物質層12と負極活物質層13との間にセパレータ14を挟んで単電池層15を構成し、この単電池層15が同じ順番で複数積層された構造を持つ。集電体11の片面に正極活物質層12が形成され、他面に負極活物質層13が形成されたものをバイポーラ電極16という。なお、両端部にある集電体(端部集電体17と称する)は、このバイポーラ電池全体の電極と接続される。
集電体11を挟んで正極活物質層12と負極活物質層13を設けた構成をバイポーラ電極という。
ここで、セパレータ14は、たとえば、ポリエステル系樹脂、アラミド系樹脂およびポリオレフィン系樹脂からなる群から、単独もしくは複合で選ばれてなる樹脂で形成されたポリマー骨格である。セパレータ14は、数重量%〜98重量%程度電解液を含むゲル電解質または液体電解質を保持することにより、電解質層を構成する。また、セパレータ14は、自身が固体電解質により形成されることにより、電解質を保持することもできる。実施形態1では、セパレータ14に、ゲル電解質を保持する場合について説明する。
セパレータ14がゲル電解質を保持する場合、単電池層15からの液漏れを防止するために、一つひとつの単電池層15の周囲を取り囲み、集電体11間、または、集電体11および端部集電体17の間に配置されるシール部材18を設けている。
シール部材18は、異なる樹脂層181、182を積層した2層構造に形成されている。シール部材18は、加熱により軟化し、集電体11に溶着する。このような材料をシール部材18に用いることによって、単電池層15からの液漏れを防止することができ、また集電体11同士の接触による短絡を防止することができる。
以上のように、セパレータ14とバイポーラ電極16とが交互に積層され、単電池層15の周囲にシール部材18が配置されて、電池要素20が形成されている。
電池要素20には、電流を引き出すための電極タブ30a、bが接続されている。電極タブ30aは、電池要素20の正極側に接続され、電極タブ30bは、負極側に接続されている。電極タブ30a、bは、図3に示すように、外装40から引き出されている。
外装40は、2枚のラミネートシート41により形成されている。ラミネートシート41は、アルミニウム層の両面が樹脂層で被覆された三層構造を有する。少なくとも一方のラミネートシート41は、電池要素20を内包する空間を設けるために、中高状に加工されている。ラミネートシート41の縁は、熱融着等により接着される。これにより、外装40内部に、電池要素20が密閉される。
以上のように、本実施形態のバイポーラ電池10は、2層構造のシール部材18を有することを特徴とする。シール部材18について、詳細に説明する。
(シール部材)
図4は電池要素を示す断面図である。
シール部材18は、上述の通り、2層構造を有する。シール部材18を構成する樹脂層181と樹脂層182とは、異なる樹脂により形成されている。
たとえば、樹脂層181は、樹脂層182よりも軟化点が小さい材料により形成されている。以下では、樹脂層181を軟化層181と称する。また、樹脂層182を維持層182と称する。
軟化層181は、たとえば、低密度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)などの軟化点が低い材料や、変性ポリプロピレンなどの軟化点を低く操作できる材料により形成されている。変性プロピレンとしては、マレイン酸変性が有効である。しかし、これに限定されない。軟化層181には、維持層182に用いられる材料よりも軟化点が低ければ、如何なる材料を用いることもできる。
維持層182は、たとえば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエーテルニトリル(PEN)など、融点・軟化点が比較的高い樹脂により形成される。このような軟化点が高い樹脂を選択することによって、軟化層181に用いことができる材料の選択の幅が広がる。維持層182は、軟化層181よりも軟化点が40度以上高いことが好ましい。
電池要素20は、図4に示すように、単電池層15を囲むようにシール部材18が配置された状態で、積層上下から加熱および加圧されることによって、シール部材18が集電体11間に溶着される。これにより、単電池層15が集電体11間に密閉される。
その後、さらに、電池要素20は、図4に一点鎖線で示す部分が加熱および加圧されて、シール部材18同士が溶着される。これにより、シール部材18同士が溶着されて、電池要素20全体が一体に維持される。なお、図4では、集電体11によりシール部材18間に大きな隙間があるように見える。しかし、実際は、集電体11の厚さは薄いので、集電体11の厚みに邪魔されず、集電体11同士を溶着できる。
なお、図4では、軟化層181が上層で、維持層182が下層に配置されている。しかし、軟化層181が下層に、維持層182が上層に配置されてもよい。
(効果)
次に、シール部材18の効果について説明する。
以上のように、本実施形態では、軟化点が低い軟化層181と軟化点が高い維持層182とが組み合わされて、シール部材18が2層構造に形成されている。
したがって、軟化層181の軟化点以上で、維持層182の軟化点未満の温度でシール部材18を加熱することによって、軟化点に到達して柔軟な軟化層181と、軟化点に到達せずに強固な維持層182とが得られる。
軟化層181は弾力および変形により、図4に点線で囲む領域に発生する応力を吸収する。したがって、集電体11にかかる応力が低減される。結果として、応力による集電体11の金属劣化やシール部材18の溶着不良を防止できる。
一方、維持層182は、変形することなく形状が維持される。したがって、少なくとも維持層182の厚さは、集電体11間の距離が確保される。結果として、集電体11同士の接触による単電池層15の短絡を防止できる。
さらに、軟化層181と維持層182との軟化点が40度以上離れているので、シール部材18の溶着時の加熱制御精度を高くする必要がない。製造自由度が大きく、製造効率を向上できる。
(改良例1)
バイポーラ電池10は自動車などの振動発生下に適用されうる。したがって、防振性能を向上することが好ましい。防振性能を向上するためには、シール部材18の硬度、特に軟化層181の硬度は、JIS−A5〜95度の範囲であることが好ましい。軟化層181の硬度JIS−Aが5度未満だと、柔らかすぎて加圧時の軟化層181の変形が大きすぎ、硬度JIS−Aが95度より大きいと、硬すぎて、防振効果が小さくなってしまうからである。
電池要素20の振動系モデルを図5に示す。
図5は電池要素をマスバネモデル化した図である。
図5に示す電池要素20は、図2、図4と同様のバイポーラ電極16を含み、単電池層15が2層設けられている。
この電池要素20は、図5に示すように、マス51、52、バネ53、54、ダンパー55、56から構成される振動系にモデル化される。
マス51、52は、バイポーラ電極16(集電体11の片面に正極活物質層12が形成され、他面に負極活物質層13が形成されたもの)に対応する。バネ53、54およびダンパー55、56は、シール部材18に対応する。厳密には、セパレータ14もバネ53、54およびダンパー55、56の効果を有する。
マス51、52の重量をM1、M2、バネ53、54のバネ係数をK1、K2、ダンパー55、56の減衰係数をC1、C2とする。通常M1=M2、K1=K2、C1=C2となるので、防振効果が得られる。特に振動の減衰効果を大きくするためには、モデル化したときのシール部材18の減衰係数C1、C2を大きくし、バネ係数K1、K2を低減する。シール部材18の樹脂の硬度を変更することによって、減衰係数C1、C2および、バネ係数K1、K2を調整できる。
このように、シール部材18の樹脂の硬度を選択することによって、防振効果を向上できる。防振により、シール部材18が集電体11へ与える衝撃を小さくできるという効果も有する。
さらに、防振に関して、本実施形態のバイポーラ電池10を車両に適用する場合を考慮すると、車両が置かれる状況に基づいて、シール部材18に用いる樹脂を決定する必要がある。車両は、温度が−30度〜80度の環境下に置かれることがあり、走行時に振動周波数10Hz〜1KHzの振動が加えられる。この状況では、シール部材18に用いる樹脂は、誘電正接が1.0×10−3〜5.0×10−1であることが好ましい。誘電正接が1.0×10−3未満では柔らかすぎ、5.0×10−1より大きいと硬すぎて、いずれも防振効果が小さいからである。
図6は、好ましい誘電正接を有する樹脂をシール部材に用いた場合のバイポーラ電池に加わる振動の周波数とバイポーラ電池の加速度の関係を示す図である。
従来の構造では、図6に示すように、周波数が80Hz、120Hzおよび200Hzのときに加速度が大きくなっている。すなわち、防振できていないことがわかる。
一方、実施形態の構造では、同じ周波数のときにおいても、ほとんど加速度は上がっていない。防振できていることがわかる。
振動の低減効果は、損失正接に依存し、損失正接は、動的粘弾性試験によって得られる。しかし、この試験は、比較的柔らかい樹脂を正確に測定することが困難であるので、損失正接と略対応が等しい誘電正接を用いることで特性を予想できる。したがって、上述のように、誘電正接の範囲を定めている。
しかし、損失正接が正確に測定できる場合には、損失正接も1.0×10−3〜5.0×10−1の範囲にあることが望ましい。
(改良例2)
上記実施形態では、シール部材18を2層構造に形成している。しかし、これに限定されない。シール部材18を2層より多い多層構造に形成できる。たとえば、図6に示すように、シール部材18’を3層構造に形成できる。
図7は3層構造のシール部材を示す図である。
図7に示すシール部材18’は、集電体11に接触する樹脂層181が低い軟化点を有し、間に挟まれる1つの樹脂層182が高い軟化点を有する。すなわち、軟化層181の間に維持層182が挟まれている。ここで、軟化層181および維持層182に用いる材料は、上述の材料と同様である。両端に配置される軟化層181は、軟化点の差が40度未満の異なった樹脂により形成できる。しかし、両端の軟化層181は、同一の材料で形成することが好ましい。
このように、シール部材18’を3層構造にすることによって、集電体11に挟んで熱融着する際に、両端の軟化層181が柔らかくなって集電体11と溶着しやすくなる。したがって、シール性をさらに向上できる。
また、両端の軟化層181を同一の材料にすることによって、シール部材18’同士を溶着する際の接着性が向上し、シール強度をより向上できる。
(バイポーラ電池の構成)
なお、本発明のバイポーラ電池の構成は、特に説明したものを除き、一般的なリチウムイオン二次電池に用いられている公知の材料を用いればよく、特に限定されるものではない。以下に、このバイポーラ電池に使用することのできる集電体、正極活物質層、負極活物質層、電解質等について参考までに説明する。
[正極活物質層]
正極は、正極活物質を含む。この他にも、イオン伝導性を高めるために電解質、リチウム塩などが含まれ得る。また、電子伝導性を高めるために導電助剤、スラリー粘度の調整溶媒としてNMP(N−メチル−2−ピロリドン)、重合開始材としてAIBN(アゾビスイソブチロニトリル)などが含まれ得る。特に、正極または負極の少なくとも一方に電解質、好ましくは固体高分子電解質が含まれていることが望ましいが、バイポーラ電池の電池特性をより向上させるためには、双方に含まれることが好適である。
上記正極活物質としては、溶液系のリチウムイオン電池でも使用される、遷移金属とリチウムとの複合酸化物を使用できる。具体的には、LiCoOなどのLi・Co系複合酸化物、LiNiOなどのLi・Ni系複合酸化物、スピネルLiMnなどのLi・Mn系複合酸化物、LiFeOなどのLi・Fe系複合酸化物などが挙げられる。この他、LiFePOなどの遷移金属とリチウムのリン酸化合物や硫酸化合物;V、MnO、TiS、MoS、MoOなどの遷移金属酸化物や硫化物;PbO、AgO、NiOOHなどが挙げられる。
正極活物質の粒径は、製法上、正極材料をペースト化してスプレーコートなどにより製膜し得るものであればよい。さらにバイポーラ電池の電極抵抗を低減するために、電解質が固体でない溶液タイプのリチウムイオン電池で用いられ一般に用いられる粒径よりも小さいものを使用するとよい。具体的には、正極活物質の平均粒径が10〜0.1μmであるとよい。
上記正極に含まれる電解質としては、固体高分子電解質、高分子ゲル電解質、およびこれらを積層したものなどが利用できる。すなわち、正極を多層構造とすることもでき、集電体側と電解質側とで、正極を構成する電解質の種類や活物質の種類や粒径、さらにはこれらの配合比を変えた層を形成することもできる。
高分子ゲル電解質は、イオン導伝性を有する固体高分子電解質に、通常リチウムイオン電池で用いられる電解液を含んだものであるが、さらに、リチウムイオン導伝性を持たない高分子の骨格中に、同様の電解液を保持させたものも含まれる。
ここで、高分子ゲル電解質に含まれる電解液(電解質塩および可塑剤)としては、通常リチウムイオン電池で用いられるものであればよく、たとえば、LiPF、LiBF、LiClO、LiAsF、LiTaF、LiAlCl、Li10Cl10等の無機酸陰イオン塩、LiCFSO、Li(CFSON、Li(CSON等の有機酸陰イオン塩の中から選ばれる、少なくとも1種類のリチウム塩(電解質塩)を含み、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート等の環状カーボネート類;ジメチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、ジエチルカーボネート等の鎖状カーボネート類;テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジブトキシエタン等のエーテル類;γ−ブチロラクトン等のラクトン類;アセトニトリル等のニトリル類;プロピオン酸メチル等のエステル類;ジメチルホルムアミド等のアミド類;酢酸メチル、蟻酸メチルの中から選ばれる少なくともから1種類または2種以上を混合した、非プロトン性溶媒等の有機溶媒(可塑剤)を用いたものなどが使用できる。ただし、これらに限られるわけではない。
高分子ゲル電解質に用いられるリチウムイオン導伝性を持たない高分子としては、たとえば、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリビニルクロライド(PVC)、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)などが使用できる。ただし、これらに限られるわけではない。なお、PAN、PMMAなどは、どちらかと言うとイオン伝導性がほとんどない部類に入るものであるため、上記イオン伝導性を有する高分子とすることもできるが、ここでは高分子ゲル電解質に用いられるリチウムイオン導伝性を持たない高分子として例示したものである。
上記リチウム塩としては、たとえば、LiPF、LiBF、LiClO、LiAsF、LiTaF、LiAlCl、Li10Cl10等の無機酸陰イオン塩、Li(CFSON、Li(CSON等の有機酸陰イオン塩、またはこれらの混合物などが使用できる。ただし、これらに限られるわけではない。
導電助剤としては、アセチレンブラック、カーボンブラック、グラファイト等が挙げられる。ただし、これらに限られるわけではない。
正極における、正極活物質、電解質(好ましくは固体高分子電解質)、リチウム塩、導電助剤の配合量は、電池の使用目的(出力重視、エネルギー重視など)、イオン伝導性を考慮して決定すべきである。たとえば、正極内における電解質、特に固体高分子電解質の配合量が少なすぎると、活物質層内でのイオン伝導抵抗やイオン拡散抵抗が大きくなり、電池性能が低下してしまう。一方、正極内における電解質、特に固体高分子電解質の配合量が多すぎると、電池のエネルギー密度が低下してしまう。従って、これらの要因を考慮して、目的に合致した固体高分子電解質量を決定する。
正極の厚さは、特に限定するものではなく、配合量について述べたように、電池の使用目的(出力重視、エネルギー重視など)、イオン伝導性を考慮して決定すべきである。一般的な正極活物質層の厚さは10〜500μm程度である。
[負極活物質層]
負極は、負極活物質を含む。この他にも、イオン伝導性を高めるために電解質、リチウム塩や導電助剤などが含まれ得る。負極活物質の種類以外は、基本的に「正極活物質層」の項で記載した内容と同様であるため、ここでは説明を省略する。
負極活物質としては、溶液系のリチウムイオン電池でも使用される結晶性炭素材または非結晶性炭素材などの負極活物質を用いることができる。たとえば、金属酸化物、リチウム−金属複合酸化物金属、ハードカーボンなどが好ましい。より好ましくは、カーボン、遷移金属酸化物、リチウム−遷移金属複合酸化物である。さらに好ましくは、チタン酸化物、リチウム−チタン複合酸化物、カーボンである。これらは1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
[電解質]
電解質としては、液体電解質や高分子ゲル電解質である。液体電解質や高分子ゲル電解質をセパレータ14に保持する。電解質は多層構造とすることもでき、正極側と負極側とで、電解質の種類や成分配合比を変えた層を形成することもできる。高分子ゲル電解質を用いる場合、該高分子ゲル電解質を構成するポリマーと電解液との比率(質量比)が、20:80〜2:98と比較的電解液の比率が大きい範囲である。
このような高分子ゲル電解質としては、イオン導伝性を有する固体高分子電解質に、通常リチウムイオン電池で用いられる電解液を含んだものであるが、さらに、リチウムイオン導伝性を持たない高分子の骨格中に、同様の電解液を保持させたものも含まれるものも含まれる。これらについては、[正極]に含まれる電解質の1種として説明した高分子ゲル電解質と同様であるため、ここでの説明は省略する。
これら固体高分子電解質もしくは高分子ゲル電解質は、電池を構成する高分子電解質のほか、上記したように正極および/または負極にも含まれ得るが、電池を構成する高分子電解質、正極、負極によって異なる高分子電解質を用いてもよいし、同一の高分子電解質を使用してもよいし、層によって異なる高分子電解質を用いてもよい。
電池を構成する電解質の厚さは、特に限定するものではない。しかしながら、コンパクトなバイポーラ電池を得るためには、電解質としての機能が確保できる範囲で極力薄くすることが好ましい。一般的な固体高分子電解質層の厚さは10〜100μm程度である。ただし、電解質の形状は、製法上の特徴を生かして、電極(正極または負極)の上面ならびに側面外周部も被覆するように形成することも容易であり、機能、性能面からも部位によらず常に略一定の厚さにする必要はない。
[外装体(電池ケース)]
外装体には、軽量化の観点からは、アルミニウム、ステンレス、ニッケル、銅などの金属(合金を含む)をポリプロピレンフィルム等の絶縁体で被覆した高分子−金属複合ラミネートフィルムやアルミラミネートパックなど、従来公知の材料を用いて、バイポーラ電池を収納し密封した構成とする。
この場合、上記正極および負極リードは、上記熱融着部に挟まれて上記電池外装体の外部に露出される構造とすればよい。また、熱伝導性に優れた高分子−金属複合ラミネートフィルムやアルミラミネートパックなどを用いることが、自動車の熱源から効率よく熱を伝え、電池内部を電池動作温度まですばやく加熱することができる点で好ましい。
[正極および負極端子板]
正極および負極端子板は、端子としての機能を有するほか、薄型化の観点からは極力薄い方がよいが、製膜により積層されてなる電極、電解質および集電体はいずれも機械的強度が弱いため、これらを両側から挟示し支持するだけの強度を持たせることが望ましい。さらに、端子部での内部抵抗を抑える観点から、正極および負極端子板の厚さは、通常0.1〜2mm程度が望ましいといえる。
正極および負極端子板の材質は、通常リチウムイオン電池で用いられる材質を用いることができる。たとえば、アルミニウム、銅、チタン、ニッケル、ステンレス鋼(SUS)、これらの合金などを利用することができる。耐蝕性、作り易さ、経済性などの観点からは、アルミニウムを用いることが好ましい。
正極端子板と負極端子板との材質は、同一の材質を用いてもよいし、異なる材質のものを用いてもよい。さらに、これら正極および負極端子板は、材質の異なるものを多層に積層したものであってもよい。
正極および負極端子板の形状は、型板と兼用する場合には、自動車の熱源外面等をトレースした形状に、また、型板と対極する位置に設けられる端子板では、該端子板を設置する集電体外面をトレースした形状であればよく、プレス成形等によりトレースして形成すればよい。なお、型板と対極する位置に設けられる端子板では、集電体と同様にスプレーコートにより形成してもよい。
[正極および負極リード]
正極および負極リードに関しては、通常リチウムイオン電池で用いられる公知のリードを用いることができる。なお、電池外装材(電池ケース)から取り出された部分は、自動車の熱源との距離がないことから、これらに接触して漏電したりして自動車部品(特に電子機器)に影響を与えないように、耐熱絶縁性の熱収縮チューブなどにより被覆しておくのが好ましい。
(実施例)
次に、実際に上記電池要素の構成を採用したバイポーラ電池を製作して評価を行った実施例について説明する。
<サンプル作製>
実施例として、仕様が異なる実施例1〜8のバイポーラ電池を作成した。
図8は、実施例1〜8のバイポーラ電池の仕様を示す図である。各実施例の詳細な構成は次の通りである。
(実施例1)
集電体としてSUS15μmにLi・Mn系複合酸化物からなる正極活物質(平均粒径5μm)を、厚さ15μmとなるように塗布・乾燥して、正極の反対面に、非結晶性炭素材料のハードカーボン負極活物質(平均粒径6μm)を、厚さ15μmとなるように塗布・乾燥して、バイポーラ電極を作成した。
そして、加架橋型ゲル電解質の前駆体を厚さ25μmで硬度JIS−A 60のポリエステル不織布セパレータに染み込ませてできた電解質層を、バイポーラ電極に重ねた。
積層の両端用に、集電体に正極活物質または負極活物質だけを片面に塗布して電極を作成した。
ここで得られた電極について、4辺にシール部材を熱融着して仮止めした。
これらの電極を重ね、両側各1層、中央8層の10層構造を形成した後、全体のシール部材を熱融着し、電池要素を作製した。
電池要素の正極端側には厚さ200μmで幅55μmのアルミニウムタブを振動溶着し、負極端側には厚さ200μmで幅55μmの銅タブを振動溶着した。
このタブを取り付けた電池要素をラミネート材で封止し、約80度で約2時間熱架橋し、10層のバイポーラ電池を作成した。
なお、シール部材は、図7に示すような3層構造のものを用いた。シール部材の維持層にはPETを用い、軟化層に図8の表に示す樹脂Aを用いた。樹脂Aとは、すなわち、硬度JIS−A約40度で、周波数1kHzのときに誘電正接が約0.01の低密度ポリエチレン(PE)である。樹脂Aの間にPETを挟んだ三層構造のシール部材を用いた。
以下の実施例2〜8では、実施例1と同様の製造工程によりバイポーラ電池を作製した。実施例2〜8では、実施例1と異なる部分だけを説明する。
(実施例2)
実施例2では、実施例1のシール部材の維持層にPETの代わりにPENを用いた。
(実施例3)
実施例3では、実施例1のシール部材の維持層にPETの代わりにPENを用い、軟化層に樹脂Aの代わりに樹脂Bを用いた。樹脂Bとは、硬度JIS−A約60度で、周波数1kHzのときに誘電正接が約0.005の変性ポリプロピレン(PP)である。
(実施例4)
実施例4では、実施例1のシール部材の維持層にPETの代わりにPENを用い、軟化層に樹脂Aの代わりに樹脂Cを用いた。樹脂Cとは、硬度JIS−A約30度で、周波数1kHzのときに誘電正接が約0.01のエチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)である。
(実施例5)
実施例5では、実施例1のシール部材の維持層にPETの代わりにPENを用い、軟化層に樹脂Aと樹脂Bを用いた。すなわち、シール部材の3層構造に含まれる2層の軟化層のうち、一方に樹脂Aを用い、他方に樹脂Bを用いた。
(実施例6)
実施例6では、実施例1のシール部材の3層構造の代わりに2層構造を採用した。シール部材は、PETと樹脂Aとを重ねて2層構造とした。また、実施例1のバイポーラ電極において、負極活物質に結晶性炭素材を用いた。
(実施例7)
実施例7では、シール部材の2層構造を採用し、軟化層に樹脂Cを用いた。
(実施例8)
実施例8では、実施例1の10層に代えて100層のバイポーラ電池を作成した。シール部材の軟化層には樹脂Cを用いた。
(比較例)
比較例として、上記実施例1と同様の製造工程によりバイポーラ電池を作製した。比較例のバイポーラ電池では、実施例1のシール部材の3層構造に対し、1層構造を採用した。
<試験>
以上のように作製した各実施例1〜8および比較例のバイポーラ電池について、以下の試験を行った。
(シール性の試験)
得られたバイポーラ電池について、満充電(単層4.2V相当)にして、60度の環境下で30日保存した。
シール不良が発生しなかったものを「○」、シール不良が発生したものを「×」として、図8に結果を示した。シール不良が発生したかどうかは、電解質が染み出していないかを外観から判断した。
図8に示すように、実施例1〜8のシール樹脂を多層構造にしたものには、一切液漏れが見られなかった。一方、比較例では、液漏れが見られた。
この試験から、シール部材を多層構造とすることによって、シール性が向上されることがわかる。
(平均減衰率の測定)
得られたバイポーラ電池について、電池要素の単電池層の略中央に加速度ピックアップを設け、インパルスハンマーによってハンマリングしたときの加速度ピックアップの振動スペクトルを測定した。該測定のための各種設定については、JIS B 0908(振動および衝撃ピックアップの校正方法・基本概念)に従った。
測定スペクトルを、FFT分析器により解析し、周波数と加速度の次元に変換した。この得られた周波数に関して平均化とスムージングを行い、振動伝達率スペクトルを得た(図6参照)。
上記振動伝達率スペクトルについて、上記各実施例1〜8および比較例について、それぞれ、最も低周波側に現れる第1ピークの面積の比較基準値に対する比率を平均減衰率とした。数値が大きいほど、振動が低減されたことを意味する。比較基準値には、比較例のスペクトルを用いた。
図8の結果を参照すると、比較例に対して、実施例1〜8のいずれも20%以上減衰していることがわかる。特に実施例4に示すように、シール部材の維持層にPENを用い、軟化層に樹脂Cを用いる場合が減衰率が35%と高かった。実施例1、2、5に示すように、シール部材の軟化層に樹脂Aを用いる場合も、減衰率が30%と高かった。
以上から、実施例1〜8については、シール性および振動減衰量共に、向上できることがわかる。特に、シール部材を3層構造としたときに減衰量を向上できる。シール部材の維持層にはPENが特に適し、軟化層には樹脂C、樹脂Aが特に適することがわかる。
(第2実施形態)
第2実施形態では、第1実施形態のバイポーラ電池10を複数個、並列および/または直列に接続して、組電池が得られる。
図9はバイポーラ電池を複数個並列接続した組電池を示す図、図10はバイポーラ電池と同等の通常の電池とを並列に接続した組電池を示す図、図11は複合組電池を示す図である。
図9に示すように、バイポーラ電池10を2つずつ直列接続して、それらを並列接続して組電池60を構成できる。できた組電池60をさらに組み合わせて複合組電池とすることもできる。電池10同士は、導電バー61により各電池の電極30aおよび30bが接続されている。組電池には、電極ターミナル62、63が電極として一側面に設けられている。
なお、電池10を直接に接続しさらに並列に接続する際の接続方法として、超音波溶接、熱溶接、レーザー溶接、リベット、かしめ、電子ビームなどを用いることができる。このような接続方法をとることで、長期的信頼性のある組電池を製造することができる。
なお、組電池としての電池10の接続は、電池10を複数個全て並列に接続してもよいし、また、電池10を複数個全て直列に接続してもよい。
また、図10に示すように、バイポーラ電池10と、該バイポーラ電池10と同等の電圧を有する通常の電池90とを並列に接続して組電池を構成することもできる。ここで、通常の電池90とは、リチウムイオン二次電池などである。該リチウムイオン二次電池は、バイポーラ電池10と同じ正極活物質および負極活物質を含むことが望ましい。そして、バイポーラ電池10の一つの単電池層15と同等の電圧を有するリチウムイオン二次電池80を、バイポーラ電池10の単電池層15の数だけ直列接続する。さらに、直列接続された複数のリチウムイオン二次電池と、バイポーラ電池10との電圧を合わせて並列接続できる。
このように、並列接続することによって、バイポーラ電池10とリチウムイオン二次電池の互いの特徴を有する組電池が得られる。すなわち、バイポーラ電池10により瞬間的な高出力が得られ、リチウムイオン二次電池により持続的な出力が得られる。
図10に示す組電池70をさらに積層して直列接続することによって、図11に示すような複合組電池90を構成することもできる。組電池70のようなサブモジュールを組み合わせて複合組電池90にできるので、車両の仕様に合わせて、適当な出力の複合組電池90を簡単に作成できる。これにより、車両ごとに個別に組電池を製造しなくてもよく、組電池の製造コストを低減できる。
以上のように、第2実施形態の組電池によれば、前述した第1実施形態によるバイポーラ電池10を用いて組電池化することで、高容量、高出力と得ることができ、しかも一つひとつの電池の信頼性が高いため、組電池としての長期的信頼性を向上させることができる。
(第3実施形態)
第3実施形態では、第1実施形態のバイポーラ電池10、または第2実施形態の組電池60、70、複合組電池90を駆動用電源として搭載してなる車両100が得られる。バイポーラ電池10または組電池60、70、複合組電池90をモータ用電源として用いる車両としては、たとえば電気自動車、ハイブリッド自動車など、車輪をモータによって駆動している自動車である。
参考までに、図12に、組電池60を搭載する自動車100の概略図を示す。自動車に搭載される組電池60は、上記説明した特性を有する。このため、組電池60を搭載してなる自動車は高い耐久性を有し、長期間に渡って使用した後であっても充分な出力を提供しうる。
上記バイポーラ電池10、組電池60は、軽くて小さい電池を達成できるので、車両に搭載する際のスペース要望に応えられる。たとえば、電池は、車両の床下、シートバック裏、シート下に設置できる。
バイポーラ電池の平面図である。 図1の2−2線に沿った断面図である。 図1の3−3線に沿った断面図である。 電池要素を示す断面図である。 電池要素をマスバネモデル化した図である。 好ましい誘電正接を有する樹脂をシール部材に用いた場合のバイポーラ電池に加わる振動の周波数とバイポーラ電池の加速度の関係を示す図である。 3層構造のシール部材を示す図である。 実施例1〜8のバイポーラ電池の仕様を示す図である。 バイポーラ電池を複数個並列接続した組電池を示す図である。 バイポーラ電池と同等の通常の電池とを並列に接続した組電池を示す図である。 複合組電池を示す図である。 組電池を搭載する自動車の概略図である。
符号の説明
10…バイポーラ電池、
11…集電体、
12…正極活物質層、
13…負極活物質層、
14…セパレータ、
15…単電池層、
16…バイポーラ電極、
17…端部集電体、
18…シール部材、
181…軟化層、
182…維持層、
20…電池要素、
30a、30b…電極、
40…外装、
41…ラミネートシート、
51…マス、
53…バネ、
55…ダンパー、
60、70…組電池、
80…複合組電池、
100…自動車。

Claims (11)

  1. 集電体の一方の面に正極活物質層が形成され他方の面に負極活物質層が形成されてなるバイポーラ電極と、
    前記バイポーラ電極と交互に積層される電解質と、
    隣接する前記正極活物質層、前記電解質、および前記負極活物質層を含んで構成される単電池層の周囲を取り囲むように前記集電体間に固定され、異なる軟化点を有する樹脂層が積層されてなるシール部材と、
    を有するバイポーラ電池。
  2. 前記シール部材は、積層される樹脂層の軟化点の温度差が40度以上である請求項1に記載のバイポーラ電池。
  3. 前記シール部材は、少なくとも3層を含み、前記集電体に接触する樹脂層は低い軟化点を有し、間に挟まれる少なくとも1つの樹脂層は高い軟化点を有する請求項1または請求項2に記載のバイポーラ電池。
  4. 前記シール部材のうち、軟化点が低い方の樹脂層は、低密度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体および変性ポリプロピレンから選ばれる材料により形成される請求項1〜3のいずれか一項に記載のバイポーラ電池。
  5. 前記シール部材のうち、軟化点が低い方の樹脂層は、硬度JIS−A5〜95度である請求項1〜4のいずれか一項に記載のバイポーラ電池。
  6. 前記シール部材は、周波数が10Hz〜1KHzで、温度が−30度〜80度の範囲の場合、誘電正接が1.0×10−3〜5.0×10−1である請求項1〜5のいずれか一項に記載のバイポーラ電池。
  7. 前記正極活物質層には、Li・Mn系複合酸化物が用いられ、
    前記負極活物質層には、結晶性炭素材または非結晶性炭素材が用いられる請求項1〜6のいずれか一項に記載のバイポーラ電池。
  8. 請求項1〜7のいずれかのバイポーラ電池を複数個、並列および/または直列に接続してなる組電池。
  9. 請求項1〜7のいずれかのバイポーラ電池と、該バイポーラ電池の一つの単電池層と同等の電圧を有する電池を前記単電池層の数だけ積層した電池群とを並列に接続してなる組電池。
  10. 請求項8または請求項9に記載の組電池を複数個、並列および/または直列に接続してなる複合組電池。
  11. 請求項1〜7のいずれかのバイポーラ電池、請求項8または請求項9に記載の組電池、または、請求項10に記載の複合組電池を駆動用電源として搭載してなる車両。
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