JP2019040795A - 蓄電モジュール - Google Patents

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Abstract

【課題】シール性を向上可能な蓄電モジュールを提供する。【解決手段】蓄電モジュール4は、複数のバイポーラ電極が積層されてなる電極積層体と、複数のバイポーラ電極それぞれに設けられた第1樹脂部21と、を備える。複数のバイポーラ電極それぞれは、金属製の電極板15と、電極板15の一方面15aに設けられた正極16と、電極板15の他方面15bに設けられた負極17と、電極板15の縁部15cを覆う中間層25と、を有する。第1樹脂部21は、中間層25を介して縁部15cに設けられている。【選択図】図3

Description

本発明は、蓄電モジュールに関する。
特許文献1には、プラスチックのケーシングフレームに保持された状態でバイポーラ電池プレートが積み重ねられてなるバイポーラ電池アセンブリが記載されている。このバイポーラ電池アセンブリでは、ケーシングフレームとバイポーラ電池プレートとが超音波溶接によって互いに結合されている。
特表2017−508241号公報
上述のバイポーラ電池アセンブリでは、ケーシングフレームとバイポーラ電池プレートとの結合力が不十分で、電解液が漏れることがある。
本発明は、上記課題の解決のためになされたものであり、シール性を向上可能な蓄電モジュールを提供する。
本発明に係る蓄電モジュールは、複数の電極が積層されてなる電極積層体と、複数の電極それぞれに設けられた樹脂部と、を備え、複数の電極それぞれは、金属製の電極板と、電極板の少なくとも一方面に設けられた活物質層と、電極板の縁部を覆う中間層と、を有し、樹脂部は、中間層を介して縁部に設けられている。
この蓄電モジュールでは、電極の電極板の縁部が中間層により覆われており、樹脂部は、中間層を介して縁部に設けられている。このため、金属製の電極板と樹脂部とが互いに結合し難い材料の場合でも、中間層として、電極板及び樹脂部とそれぞれ結合し易い材料を選択すれば、電極板と樹脂部とを中間層を介して容易に結合させることができる。これにより、蓄電モジュールのシール性を向上させることができる。
本発明に係る蓄電モジュールでは、中間層は、チタン、シリコン、クロム、及びタングステンからなる群から選択される少なくとも1つの元素を含有していてもよい。これらの元素を含有する中間層によれば、樹脂部と電極板とを中間層を介して容易に結合させることができる。
本発明に係る蓄電モジュールでは、縁部は、粗面化され、複数の突起を有していてもよい。この場合、中間層を介した電極板と樹脂部との結合力が、アンカー効果によって向上する。
本発明に係る蓄電モジュールでは、中間層の厚さは、複数の突起それぞれの突出高さよりも薄くてもよい。この場合、突起が中間層に埋まり、アンカー効果が失われることを抑制することができる。
本発明に係る蓄電モジュールでは、中間層の厚さは、複数の突起の基端側で先端側よりも厚くてもよい。突起の先端側よりも基端側が樹脂部と結合し難いので、基端側に中間層を厚く配置することにより、基端側においても樹脂部と電極板とを中間層を介して容易に結合させることができる。
本発明によれば、シール性を向上可能な蓄電モジュールを提供することができる。
図1は、蓄電装置の一実施形態を示す概略断面図である。 図2は、図1の蓄電モジュールの内部構成を示す概略断面図である。 図3は、図2の蓄電モジュールの一部拡大図である。 図4は、変形例に係る蓄電モジュールの内部構成を示す概略断面図である。 図5は、図4の蓄電モジュールの一部拡大図である。 図6(a)及び図6(b)は、電極板が粗面化されている場合の中間層の効果について説明するための模式図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態について詳細に説明する。説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には、同一符号を用いることとし、重複する説明は省略する。
図1は、蓄電装置の一実施形態を示す概略断面図である。同1に示される蓄電装置1は、例えばフォークリフト、ハイブリッド自動車、電気自動車等の各種車両のバッテリとして用いられる。蓄電装置1は、複数の蓄電モジュール4を積層してなる蓄電モジュール積層体2と、蓄電モジュール積層体2に対して積層方向に拘束荷重を付加する拘束部材3とを備えて構成されている。
蓄電モジュール積層体2は、複数(本実施形態では3体)の蓄電モジュール4と、複数(本実施形態では4枚)の導電板5とによって構成されている。蓄電モジュール4は、例えば後述するバイポーラ電極14を備えたバイポーラ電池であり、積層方向から見て矩形状をなしている。蓄電モジュール4は、例えばニッケル水素二次電池、リチウムイオン二次電池等の二次電池、又は電気二重層キャパシタである。以下の説明では、ニッケル水素二次電池を例示する。
積層方向に隣り合う蓄電モジュール4,4同士は、導電板5を介して電気的に接続されている。導電板5は、積層方向に隣り合う蓄電モジュール4,4間と、積層端に位置する蓄電モジュール4の外側と、にそれぞれ配置されている。積層端に位置する蓄電モジュール4の外側に配置された一方の導電板5には、正極端子6が接続されている。積層端に位置する蓄電モジュール4の外側に配置された他方の導電板5には、負極端子7が接続されている。正極端子6及び負極端子7は、例えば導電板5の縁部から積層方向に交差する方向に引き出されている。正極端子6及び負極端子7により、蓄電装置1の充放電が実施される。
各導電板5の内部には、空気等の冷媒を流通させる複数の流路5aが設けられている。各流路5aは、例えば積層方向と、正極端子6及び負極端子7の引き出し方向とにそれぞれ直交する方向に互いに平行に延在している。これらの流路5aに冷媒を流通させることで、導電板5は、蓄電モジュール4,4同士を電気的に接続する接続部材としての機能のほか、蓄電モジュール4で発生した熱を放熱する放熱板としての機能を併せ持つ。なお、図1の例では、積層方向から見た導電板5の面積は、蓄電モジュール4の面積よりも小さいが、放熱性の向上の観点から、導電板5の面積は、蓄電モジュール4の面積と同じであってもよく、蓄電モジュール4の面積よりも大きくてもよい。
拘束部材3は、蓄電モジュール積層体2を積層方向に挟む一対のエンドプレート8,8と、エンドプレート8,8同士を締結する締結ボルト9及びナット10とによって構成されている。エンドプレート8は、積層方向から見た蓄電モジュール4及び導電板5の面積よりも一回り大きい面積を有する矩形の金属板である。エンドプレート8の内側面(蓄電モジュール積層体2側の面)には、電気絶縁性を有するフィルムFが設けられている。フィルムFにより、エンドプレート8と導電板5との間が絶縁されている。
エンドプレート8の縁部には、蓄電モジュール積層体2よりも外側となる位置に挿通孔8aが設けられている。締結ボルト9は、一方のエンドプレート8の挿通孔8aから他方のエンドプレート8の挿通孔8aに向かって通され、他方のエンドプレート8の挿通孔8aから突出した締結ボルト9の先端部分には、ナット10が螺合されている。これにより、蓄電モジュール4及び導電板5がエンドプレート8,8によって挟持されて蓄電モジュール積層体2としてユニット化されると共に、蓄電モジュール積層体2に対して積層方向に拘束荷重が付加される。
次に、蓄電モジュール4の構成について更に詳細に説明する。図2は、蓄電モジュール4の内部構成を示す概略断面図である。図3は、図2の蓄電モジュールの一部拡大図である。図2及び図3に示すように、蓄電モジュール4は、電極積層体11と、電極積層体11を封止する封止体12とを備えている。
電極積層体11は、セパレータ13を介して複数のバイポーラ電極(電極)14が積層されてなる。この例では、電極積層体11の積層方向Dは蓄電モジュール積層体2の積層方向と一致している。バイポーラ電極14は、電極板15と、電極板15の一方面15aに設けられた正極16と、電極板15の他方面15bに設けられた負極17と、中間層25と、を有している。なお、図2では中間層25の図示が省略されている。正極16は、正極活物質が塗工されてなる正極活物質層である。負極17は、負極活物質が塗工されてなる負極活物質層である。電極積層体11において、一のバイポーラ電極14の正極16は、セパレータ13を挟んで積層方向Dに隣り合う一方のバイポーラ電極14の負極17と対向している。電極積層体11において、一のバイポーラ電極14の負極17は、セパレータ13を挟んで積層方向Dに隣り合う他方のバイポーラ電極14の正極16と対向している。
電極積層体11において、積層方向Dの一端には負極終端電極18が配置され、積層方向Dの他端には正極終端電極19が配置されている。負極終端電極18は、電極板15、及び電極板15の他方面15bに設けられた負極17を含んでいる。正極終端電極19は、電極板15、及び電極板15の一方面15aに設けられた正極16を含んでいる。負極終端電極18の負極17は、セパレータ13を介して積層方向Dの一端のバイポーラ電極14の正極16と対向している。正極終端電極19の正極16は、セパレータ13を介して積層方向Dの他端のバイポーラ電極14の負極17と対向している。
電極板15は、金属製であり、例えばニッケル又はニッケルメッキ鋼板からなる。電極板15の少なくとも表層部分は、ニッケルを主成分として含んでいる。なお、「主成分」とは、総重量に対する当該成分の重量割合が50%以上であることを示す。電極板15は、例えばニッケルからなる矩形の金属箔である。電極板15の縁部15cは、矩形枠状をなし、正極活物質及び負極活物質が塗工されない未塗工領域となっている。正極16を構成する正極活物質としては、例えば水酸化ニッケルが挙げられる。負極17を構成する負極活物質としては、例えば水素吸蔵合金が挙げられる。本実施形態では、電極板15の他方面15bにおける負極17の形成領域は、電極板15の一方面15aにおける正極16の形成領域に対して一回り大きくなっている。
中間層25は、電極板15の縁部15cを覆っている。中間層25は、縁部15cにおける後述の第1樹脂部21が設けられる表面を覆っている。すなわち、中間層25は、電極板15の縁部15cにおいて一方面15a側から端面にわたって設けられている。中間層25は、電極板15の端面の全面に設けられている。積層方向Dから見て、中間層25は、例えば、縁部15cの全周にわたって連続的に設けられている。中間層25は、電極板15の表層部分の主成分であるニッケルよりも、樹脂と結合し易い材料により形成されている。電解液がアルカリ溶液からなるため、中間層25の材料としては、アルカリ耐性を有する材料が選ばれる。中間層25は、チタン、シリコン、クロム、及びタングステンからなる群から選択される少なくとも1つの元素を含有している。中間層25は、例えばメッキ法、スパッタ法、又はCVD法によって形成される。
セパレータ13は、例えばシート状に形成されている。セパレータ13としては、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等のポリオレフィン系樹脂からなる多孔質フィルム、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート(PET)、メチルセルロース等からなる織布又は不織布等が例示される。セパレータ13は、フッ化ビニリデン樹脂化合物で補強されたものであってもよい。なお、セパレータ13は、シート状に限られず、袋状のものを用いてもよい。
封止体12は、例えば絶縁性の樹脂によって矩形の筒状に形成されている。封止体12を構成する樹脂材料としては、例えばポリプロピレン(PP)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、又は変性ポリフェニレンエーテル(変性PPE)などが挙げられる。封止体12は、積層方向Dに延びる電極積層体11の側面11aにおいて電極板15の縁部15cを保持すると共に、側面11aを取り囲むように構成されている。
封止体12は、複数のバイポーラ電極14それぞれの電極板15の縁部15cに設けられ縁部15cを保持する第1樹脂部(樹脂部)21と、それら第1樹脂部21の全体を外側から包囲するように設けられた第2樹脂部22とを有している。第1樹脂部21は、中間層25を介して電極板15の縁部15cに設けられている。第1樹脂部21は、中間層25を全体的に覆うと共に、中間層25からはみ出さないように設けられている。すなわち、第1樹脂部21は、電極板15の縁部15cにおいて一方面15a側から端面にわたって設けられている。積層方向Dから見て、第1樹脂部21は、矩形枠状をなし、電極板15の縁部15cの全周にわたって連続的に設けられている。
第1樹脂部21は電極板15の一方面15a及び端面に当接しておらず、これらから離間している。第1樹脂部21は、例えば超音波溶着、熱溶着、レーザ溶着等の溶着、又は、射出成型等によって電極板15の縁部15cに設けられている。なお、第1樹脂部21は、中間層25からはみ出し、第1樹脂部21は電極板15の一方面15aに当接していてもよい。また、電極板15の端面が中間層25から露出しており、第1樹脂部21は中間層25から露出した電極板15の端面に当接していてもよい。
第1樹脂部21は、積層方向Dから見て、側面11aよりも内側に配置された内側部分21aと、側面11aよりも外側に張り出すように配置された外側部分21bとを有している。内側部分21aは、積層方向Dで隣り合う縁部15c,15cの間に配置され、これらの縁部15c,15cにより挟持されている。外側部分21bの積層方向Dの長さは、内側部分21aの積層方向Dの長さよりも長い。このため、第1樹脂部21は、内側部分21aと外側部分21bとの間に段差面21cを有している。段差面21cは、電極板15の端面、つまり側面11aの一部を覆っている。段差面21cの積層方向Dの長さ、すなわち、外側部分21bの積層方向Dの長さと、内側部分21aの積層方向Dの長さとの差は、電極板15の積層方向Dにおける長さ(板厚)と同等である。
同様に、負極終端電極18及び正極終端電極19の電極板15の縁部15cにも第1樹脂部21が設けられている。その結果、各バイポーラ電極14と同様に、負極終端電極18及び正極終端電極19の電極板15の縁部15cも、第1樹脂部21に埋没した状態で保持されている。積層方向Dで隣り合う第1樹脂部21,21同士は、電極板15の他方面15bの外側に延在する面において互いに当接している。これにより、積層方向Dで隣り合う電極板15,15の間には、電極板15と第1樹脂部21とによって気密に仕切られた複数の内部空間Uが形成されている。この内部空間Uには、例えば水酸化カリウム水溶液等のアルカリ溶液からなる電解液(不図示)が収容されている。電解液は、セパレータ13、正極16及び負極17内に含浸されている。
第2樹脂部22は、封止体12の外壁を構成している。第2樹脂部22は、積層方向Dを軸方向として延在する筒状部である。第2樹脂部22は、積層方向Dにおいて電極積層体11の全長にわたって延在している。第2樹脂部22は、積層方向Dに延在する第1樹脂部21の外側面を覆っている。第2樹脂部22は、例えば、射出成型時の熱によって第1樹脂部21の外表面に溶着されている。
以上説明したように、蓄電モジュール4では、バイポーラ電極14の電極板15の縁部15cが中間層25により覆われており、封止体12の第1樹脂部21は、中間層25を介して縁部15cに設けられている。このため、金属製の電極板15と第1樹脂部21とが互いに結合し難い材料の場合でも、中間層25として、電極板15及び第1樹脂部21とそれぞれ結合し易い材料を選択すれば、電極板15と第1樹脂部21とを中間層25を介して容易に結合させることができる。これにより、蓄電モジュール4のシール性を向上させることができる。
中間層25は、チタン、シリコン、クロム、及びタングステンからなる群から選択される少なくとも1つの元素を含有している。これらの元素は金属製の電極板15及び第1樹脂部21のいずれとも相性がよく、互いに結合し易い。このため、これらの元素を含有する中間層25によれば、第1樹脂部21と電極板15とを中間層25を介して容易に結合させることができる。
本発明は上述した実施形態に限らず、様々な変形が可能である。
図4は、変形例に係る蓄電モジュールの内部構成を示す概略断面図である。図5は、図4の蓄電モジュールの一部拡大図である。図4及び図5に示されるように、変形例に係る蓄電モジュール4Aは、第1樹脂部21の形状及び中間層25が設けられる位置の点で、実施形態に係る蓄電モジュール4(図2参照)と相違する。蓄電モジュール4Aでは、中間層25は電極板15の縁部15cにおいて一方面15aのみを覆い、電極板15の端面は中間層25から露出している。第1樹脂部21は段差面21c(図2参照)を有さず、平板状であり、外側部分21bの積層方向Dの長さは、内側部分21aの積層方向Dの長さと同等である。これにより、電極板15の端面は、第1樹脂部21から露出している。蓄電モジュール4Aにおける第1樹脂部21の内側部分21aの積層方向Dの長さは、蓄電モジュール4における第1樹脂部21の内側部分21aの積層方向Dの長さよりも短い。したがって、蓄電モジュール4Aでは、内側部分21aは、積層方向Dで隣り合う縁部15c,15cの間に配置されているものの、一方の縁部15cから離間しており、縁部15c,15cにより挟持されていない。第1樹脂部21の外側部分21bの一部は、第2樹脂部22に埋没している。積層方向Dで隣り合う第1樹脂部21,21同士は、互いに離間している。このため、蓄電モジュール4Aでは、第1樹脂部21の外表面に溶着された第2樹脂部22により、積層方向Dで隣り合うバイポーラ電極14,14間が封止され、内部空間Uが形成されている。
蓄電モジュール4,4Aでは、第1樹脂部21と電極板15との結合力を向上させるために、縁部15cにおける第1樹脂部21が取り付けられる表面が粗面化されていてもよい。具体的には、例えば、一方面15aが縁部15cにおいて電解メッキ処理により粗面化されてもよい。蓄電モジュール4の場合は、一方面15aに加えて、電極板15の端面が粗面化されていてもよい。このように電極板15が粗面化されている場合、粗面化により形成された凹部内に第1樹脂部21が入り込み、アンカー効果が発揮される。
電極板15が粗面化されている場合の中間層25の効果について、図6(a)及び図6(b)を参照して詳細に説明する。図6(a)及び図6(b)は、中間層の効果について説明するための模式図である。図6(a)及び図6(b)に示されるように、電極板15の一方面15aは粗面化され、電極板15は、一方面15aから突出する複数の突起15dを有している。突起15dは、例えば、基端側から先端側に向かって先太りとなる形状を有している。なお、図6(a)及び図6(b)は模式図であって、突起15dの形状及び密度等は特に限定されない。
図6(a)には、比較例に係る蓄電モジュールの場合が示されている。比較例に係る蓄電モジュールは、中間層25が設けられていない点で、蓄電モジュール4,4Aと主に相違している。第1樹脂部21は、突起15dの先端側よりも基端側と結合し難い。このため、突起15dの先端側では、電極板15が第1樹脂部21と結合するものの、突起15dの基端側では、電極板15が第1樹脂部21と結合せず、電極板15と第1樹脂部21との間に隙間15gが形成される。したがって、比較例に係る蓄電モジュールでは、突起15dの先端側ではアンカー効果が得られるものの、突起15dの基端側ではアンカー効果が得られ難い。このため、シール性を十分に向上させることができない。
図6(b)には、蓄電モジュール4,4Aの場合が示されている。蓄電モジュール4,4Aでは、第1樹脂部21が中間層25を介して電極板15に設けられている。これにより、突起15dの基端側も第1樹脂部21と容易に結合するので、突起15dの基端側に隙間15gが形成されることが抑制される。よって、蓄電モジュール4,4Aでは、電極板15の粗面化により、突起15dの先端側だけでなく基端側でもアンカー効果が得られるので、シール性を十分に向上させることができる。ここでは、中間層25の厚さ(平均厚さ)は、突起15dの突出高さ(平均突出高さ)よりも薄くなっている。これにより、突起15dが中間層25に埋まり、アンカー効果が失われることを抑制することができる。なお、中間層25の厚さ(平均厚さ)は、複数の突起15dの基端側で先端側よりも厚くてもよい。突起15dの先端側よりも基端側が第1樹脂部21と結合し難いので、基端側に中間層25を厚く配置することにより、基端側においても第1樹脂部21と電極板15とを中間層25を介して容易に結合させることができる。
4,4A…蓄電モジュール、11…電極積層体、14…バイポーラ電極、15…電極板、15a…一方面、15b…他方面、15c…縁部、15d…突起、16…正極、17…負極、21…第1樹脂部(樹脂部)、25…中間層。

Claims (5)

  1. 複数の電極が積層されてなる電極積層体と、
    前記複数の電極それぞれに設けられた樹脂部と、を備え、
    前記複数の電極それぞれは、金属製の電極板と、前記電極板の少なくとも一方面に設けられた活物質層と、前記電極板の縁部を覆う中間層と、を有し、
    前記樹脂部は、前記中間層を介して前記縁部に設けられている、蓄電モジュール。
  2. 前記中間層は、チタン、シリコン、クロム、及びタングステンからなる群から選択される少なくとも1つの元素を含有している、請求項1に記載の蓄電モジュール。
  3. 前記縁部は、粗面化され、複数の突起を有している、請求項1又は2に記載の蓄電モジュール。
  4. 前記中間層の厚さは、前記複数の突起それぞれの突出高さよりも薄い、請求項3に記載の蓄電モジュール。
  5. 前記中間層の厚さは、前記複数の突起の基端側で先端側よりも厚い、請求項3又は4に記載の蓄電モジュール。
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