JP2006160520A - 移動手摺りの走行抵抗把握方法、及び走行抵抗把握装置 - Google Patents

移動手摺りの走行抵抗把握方法、及び走行抵抗把握装置 Download PDF

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Abstract

【課題】移動手摺りの走行を停止させることなく、その移動手摺りの走行抵抗を把握し得る移動手摺りの走行抵抗把握方法、及び走行抵抗把握装置の提供。
【解決手段】踏段と同一方向に循環移動する移動手摺り10の表面温度と、環境温度を測定した後、これらの表面温度と環境温度との温度差から移動手摺り10の走行抵抗を算出する。また、移動手摺近傍に設けられた熱源となる証明または空気の流れがある場合、補正値によって補正し走行抵抗を求める。
【選択図】図2

Description

本発明は、乗客コンベアなどに用いられる移動手摺りの走行抵抗把握方法及び走行抵抗把握装置に関するものである。
一般に、乗客コンベアでは移動手摺りを設けてあり、この移動手摺りを、踏段若しくは踏板(パレット・ゴムベルトを含む)の上に乗った乗客が把持することで、乗客の姿勢の安定化を図るようにしている。したがって、移動手摺りは、乗客の姿勢の安定化を図るために、踏段あるいは踏板と略同一速度で同一方向に走行させる必要がある。
ところが、踏段若しくは踏板は、駆動機を動力源として歯車で減速された後、踏段スプロケットに巻き掛けられた踏段チェーンに取り付けられて駆動されるようにしてある。したがって、駆動機と踏段若しくは踏板との間には、滑りが生じない。それに対して、移動手摺りは、踏段若しくは踏板と同一の駆動機を動力源としているものの、最終的には複数個のローラーで移動手摺りを挟圧することにより摩擦によって駆動されるようにしているので、そのローラーと移動手摺りとの間で滑りが発生して、移動手摺りが踏段若しくは踏板よりも遅れて走行することがあった。
そこで、従来の乗客コンベアでは、踏段若しくは踏板と移動手摺りとの走行速度差が、所定の範囲内(踏段あるいは踏板の上に乗った乗客が移動手摺りを把持して、乗客の姿勢の安定化を図り得る走行速度差内)となるように管理していた。そのために、移動手摺りの走行抵抗を定期的に測定することにより、踏段若しくは踏板との走行速度差が所定の範囲内に維持されているか否かの作業を行っていた。
そして、従来、エレベーターの移動手摺りの走行抵抗を測定する装置としては、移動手摺りの背面中央部から一側に至る部分を外周に沿って密着して覆う一つの把持片と、移動手摺りの背面中央部から他側に至る部分を外周に沿って密着して覆う他の把持片と、前記一つの把持片と他の把持片とを移動手摺りの背面中央部で締結して移動手摺りを把持させる締結具とから構成される把持具を設け、この把持具に張力計を係止した後、この張力計に設けた把手を人力で引っ張って移動手摺りを移動させ、その移動時における張力計の値を読み取ることで、移動手摺りの走行抵抗を測定するようにしたものが知られていた(例えば、特許文献1を参照)。
さらに、従来、エレベーターの移動手摺りの走行抵抗を測定する装置としては、移動手摺りの幅方向側面の両側にそれぞれ対向して配置される挟持部が内面に形成され、かつ、長手の一端側が他端側よりも移動手摺りの幅方向側面に接近した楔面が外面に形成された挟圧子と、この挟圧子の楔面に対応した楔斜面が内面に形成され、かつ、この楔斜面が前記楔面に嵌合されて前記挟圧子の他端側方向に牽引される嵌合子とから構成される牽引具を設け、この牽引具の嵌合子に走行抵抗測定具及び牽引紐を取り付けた後、この牽引紐を人力で引っ張って移動手摺りを移動させ、その移動時における走行抵抗測定具の値を読み取ることで、移動手摺りの走行抵抗を測定するようにしたものが知られていた(例えば、特許文献2を参照)。
特開2000−44159公報(段落番号0006〜段落番号0007、図1〜図2) 特開2000−38282公報(段落番号0009〜段落番号0016、図1〜図6)
しかしながら、上述した従来の移動手摺りの走行抵抗を測定する装置では、移動手摺りの走行抵抗を測定するには、エレベーターを停止させた状態で、踏段を所定台数、取り外した後、踏段チェーンを緩めてローラーによる挟圧を解くことが必要であって、作業性が悪く、しかも、人力で、張力計あるいは走行抵抗測定具を引っ張る必要があり、測定作業者の労力が甚大となるという問題があった。
本発明は、上述した従来技術における実状からなされたもので、その目的は、移動手摺りの走行抵抗の把握作業を簡単に行うことを可能にした移動手摺りの走行抵抗把握方法、及びその走行抵抗把握装置を提供することにある。
前記目的を達成するために、本発明の走行抵抗把握方法は、踏段若しくは踏板と同一方向に循環移動する乗客コンベアの移動手摺りの表面温度と、前記移動手摺りの環境温度を測定した後、これらの表面温度と環境温度との温度差から前記移動手摺りの走行抵抗値を算出するようにしたことを特徴としている。
さらに、本発明の走行抵抗把握方法は、前記移動手摺り近傍に設けられた熱源となる照明または空気の流れがある場合、ターミナル部の移動手摺りガイドに摺動ガイドまたは回転ローラガイドを設けた場合、移動手摺りの表面温度を、前記熱源となる照明や空気の流れまたはガイド構造から得られる補正値によって補正し、これにより前記走行抵抗値を補正するようにしたことを特徴としている。
さらに、本発明の走行抵抗把握方法は、前記乗客コンベアが停止している場合には、前記移動手摺りが停止しているときの表面温度と、前記移動手摺りの表面温度と稼動後経過時間との経過時間関数とにより求められる平衡状態の表面温度を基に、移動手摺りの走行抵抗値を算出することを特徴としている。
さらに、本発明の走行抵抗把握方法は、前記乗客コンベアの上昇運転時には、前記移動手摺りが上部ターミナル部を通過した直後の部位で、あるいは、前記乗客コンベアの下降運転時には、前記移動手摺りが下部ターミナル部を通過した直後の部位で、それぞれ求めた前記移動手摺りの表面温度を基に、移動手摺りの走行抵抗値を算出することを特徴としている。
さらに、本発明の走行抵抗把握方法は、前記環境温度の測定を、上昇運転時は上部ターミナル部、下降運転時は下部ターミナル部の両移動手摺りの中央で、床面より所定距離離れた高さ内にて行うことを特徴としている。
さらに、本発明の走行抵抗把握装置は、移動手摺りの表面温度を測定する表面温度センサー部と、移動手摺りの周囲の環境温度を測定する環境温度センサー部と、前記表面温度センサー部からの表面温度測定データ及び環境温度センサー部からの環境温度測定データに基づき移動手摺りの走行抵抗値を演算する制御兼演算部と、前記表面温度測定データ、環境温度測定データ及び走行抵抗値を記憶させる記憶部と、前記制御兼演算部の演算結果を少なくとも表示する表示部とから構成したことを特徴としている。
本発明によれば、移動手摺りが走行している状態でも、走行抵抗の把握作業を簡単に実施することができ、その把握作業時間を大幅に短縮させるとともに、走行抵抗の把握作業者の労力が大幅に軽減させることを可能にした移動手摺りの走行抵抗把握方法が得られる。また、本発明によれば、移動手摺りが走行している状態でも、走行抵抗の把握作業を簡単に実施することを可能にする移動手摺りの走行抵抗把握装置が得られる。
以下、本発明に係る走行抵抗把握方法、及びその方法に用いられる走行抵抗把握装置の一実施形態を、図1〜図6に基づいて、詳説する。
図1に示すエスカレーター1は、建物内の上梁2と下梁3との間に設置された鋼材からなるトラス4と、このトラス4内の上端側に配置した駆動機5と、この駆動機5によって駆動される踏段スプロケット6と、この踏段スプロケット6に巻き掛けられた無端状の踏段チェーン7と、この踏段チェーン7の縦列に係止されて走行する複数個の踏段8と、この踏段8の両側に立設された欄干9と、この欄干9に踏段8を照らす熱源となる照明23が格納され、この欄干9の上端側に設けられたレールガイド9A、下端側に設けられたレールガイド9Bに沿って走行する移動手摺り10とを備えている。
トラス4内の上端側には、図1に示すように、移動手摺り10を複数個のローラー11Aで挟圧することにより移動手摺り10を摩擦によって走行させる移動手摺り用駆動ユニット11が設置されている。移動手摺り用駆動ユニット11には、踏段スプロケット6と同軸上に設けた移動手摺り用スプロケット12に巻き掛けられた移動手摺り用チェーン13によって、駆動機5の駆動力が伝達される。そして、移動手摺り10は、欄干9の上下終端部で下方に反転して無端状に配置されて、踏段8の走行方向と同一方向に、かつ、踏段8と一緒に走行するようにしてある。
移動手摺り10の走行抵抗把握装置14は、図2に示すように、移動手摺り10の表面温度を測定する表面温度センサー部15と、移動手摺り10の周囲の環境温度を測定する環境温度センサー部16と、表面温度センサー部15からの表面温度測定データ及び環境温度センサー部16からの環境温度測定データに基づく温度差により移動手摺り10の走行抵抗値を演算する制御兼演算部(CPU)17と、表面温度測定データ及び環境温度測定データ並びに制御兼演算部17によって算出された移動手摺り10の走行抵抗値を記憶する記憶部18と、制御兼演算部17の演算結果を表示する表示画面からなる表示部19とから、少なくとも構成されている。制御兼演算部17、記憶部18及び表示部19は、携帯可能なパーソナルコンピューターによって構成されている。
走行している移動手摺り10の表面温度を測定する場合には、表面温度センサー部15及び環境温度センサー部16としては、非接触型の放射温度計などを用いるとよい。また、環境温度センサー部16の被温度測定体22として、予め用意した、比熱の低い被温度測定体22を用いると測定誤差が少なくて精度が良い。更に、制御兼演算部17には、図3に示すような、移動手摺り10の走行抵抗(kg)と表面温度(℃)との標準温度特性関数f(x)を、予め記憶させてある。この標準温度特性関数f(x)は、エスカレーター1の仕様(階高、移動手摺りの種類、ターミナル部の形状、レールガイドの形状などの仕様)により分類して、複種類用意されている。
次に、前記走行抵抗把握装置14を用いた移動手摺り10の走行抵抗把握方法を、詳説する。
まず、エスカレーター1が上昇運転している場合は、移動手摺り10は、ローラー11Aで挟圧されることで、レールガイド9A、9Bに沿って、図2の矢印P方向に走行している。この場合、エスカレーター1における上部ターミナル部20のレールガイド9Aと移動手摺り10との間に摩擦力が発生する。そして、その摩擦力による摩擦熱が上部ターミナル部20の下側部分20A、すなわち、上部ターミナル部20を通過した直後の部位で最大となるので、その部位に位置する移動手摺り10の表面温度が最大となる。そこで、上部ターミナル部20を通過した直後の部位に位置する移動手摺り10の表面温度を、表面温度センサー部15で測定して、その表面温度測定データを制御兼演算部17に送信する。なお、エスカレーター1が下降運転している場合は、エスカレーター1における下部ターミナル部21のレールガイド9Bと移動手摺り10との間に発生する摩擦力による摩擦熱が、下部ターミナル部21の下側部分21A、すなわち、下部ターミナル部21を通過した直後の部位で最大となるので、その部位に位置する移動手摺り10の表面温度が最大となる。そこで、エスカレーター1が下降運転している場合には、下部ターミナル部21を通過した直後の部位に位置する移動手摺り10の表面温度を、表面温度センサー部15で測定して、その表面温度測定データを制御兼演算部17に送信する(表面温度測定工程)。
次いで、エスカレーター1における上部ターミナル部20若しくは下部ターミナル部21の周囲の環境温度を、環境温度センサー部16で被測定体22に放射して測定し、その環境温度測定データを制御兼演算部17に送信する。この場合、例えば環境温度の測定を、上昇運転時は上部ターミナル部20、下降運転時は下部ターミナル部21の両移動手摺りの中央で、床面より所定距離離れた高さ内で行う(環境温度測定工程)。
次いで、制御兼演算部17では、表面温度センサー部15から送信されてきた表面温度測定データ及び環境温度センサー部16から送信されてきた環境温度測定データを、記憶部18に記憶させるとともに、その表面温度測定データ及び環境温度測定データに基づく温度差により、予め記憶させてあるところの図3に示す標準温度特性関数f(x)を用いて、移動手摺り10の走行抵抗値Rを算出するとともに、その走行抵抗値Rを記憶部18に記憶させる。その場合、環境温度から得られる補正値により、移動手摺り10が設置されている周囲環境の温度によって生じる移動手摺り10の表面温度と走行抵抗との関係を補正して、移動手摺り10の走行抵抗値Rを算出する(走行抵抗値算出工程)。
次いで、制御兼演算部17で演算した移動手摺り10の走行抵抗値Rを、表示部19に表示させる。これにより、走行抵抗の把握作業者は、表示部19を見ることで、移動手摺り10の走行抵抗値Rを確認することができる(表示工程)。
なお、移動手摺り10の走行抵抗を把握する際、エスカレーター1の照明23が点灯している場合には、移動手摺り10の表面温度が、照明により蓄熱された状態になっており、消灯後1〜2時間程度、連続稼動させ、移動手摺り10の表面温度を環境空間への放熱によって平衡する状態としなくてはならないが、制御兼演算部17には、図4に示すような、移動手摺り10の表面温度(℃)と照明23消灯後の稼動経過時間(t1)との消灯経過時間関数F1(t)を記憶させてある。この消灯経過時間関数F1(t)を用いることにより、表面温度が平衡状態になる経過時間Tczに至る時間内における移動手摺り10の表面温度から、平衡状態の表面温度C1を求めるようにしてある。
また、移動手摺り10の走行抵抗を把握する際、エスカレーター1が設置されている環境が例えば、地下鉄の駅である場合、列車が駅に進入する際、風が圧送されてくる。この風は、エスカレーター1を風の通過路としている。その風によって、移動手摺り10の表面温度は、冷やされた状態となる。本来、移動手摺り10の表面温度を環境空間温度と平衡となる状態としなくてはならないが、制御兼演算部17には、図5に示すような、移動手摺り10に送風する風の単位時間当たりの風量(Qv)と表面温度(℃)を補正する補正係数βとの周囲環境風量関数F(Qv)を記憶させてある。この周囲環境風量関数F(Qv)を用いることにより、列車を長時間停止させることなく、移動手摺り10の表面温度(℃)を求めるようにしてある。
次に、移動手摺り10の走行抵抗を把握する際、エスカレーター1が、長時間、例えば2時間以上停止している場合には、移動手摺り10の表面温度が、摩擦熱と環境空間への放熱によって平衡する状態になるのに、移動手摺り10を1〜2時間程度、連続稼動させる必要がある。そのために、制御兼演算部17には、図6に示すような、移動手摺りの表面温度(℃)と稼動後経過時間(t2)との経過時間関数F2(t)を記憶させてある。この経過時間関数F2(t)を用いることにより、表面温度が平衡状態になる経過時間Tczに至る時間内における移動手摺り10の表面温度から、平衡状態の表面温度C2を求めるようにしてある。
前記実施形態の走行抵抗把握方法及び走行抵抗把握装置14によれば、移動手摺り10の走行抵抗を把握する作業をする場合に、エスカレーター1を停止させて、踏段8を所定台数、取り外した後、踏段チェーン7を緩めてローラー11Aによる挟圧を解くという過労働な作業をすることなく、移動手摺り10の走行抵抗値Rを把握することができる。しかも、移動手摺り10の走行抵抗値Rを、走行抵抗把握装置14の表示部19を見ることで、簡単に確認することができる。また、エスカレーター1の稼動状態でも、走行抵抗の把握作業を実施することができるので、その把握作業時間を大幅に短縮させることが可能である。
さらに、前記実施形態の走行抵抗把握方法及び走行抵抗把握装置14によれば、移動手摺り10の走行抵抗の把握作業をする場合、走行抵抗把握装置14の表面温度センサー部15を、エスカレーター1における上部ターミナル部20の下側部分20A若しくは下部ターミナル部21の下側部分21Aに近接させるようにすればよく、従来のように、人力で、張力計あるいは走行抵抗測定具を引っ張るようなことをする必要性がないので、走行抵抗の把握作業者の労力が大幅に軽減される。
さらに、前記実施形態の走行抵抗把握方法によれば、環境温度から得られる補正値により、移動手摺り10が設置されている周囲環境の温度によって生じる移動手摺り10の表面温度と走行抵抗との関係を補正して、移動手摺り10の走行抵抗値Rを算出するようにしているとともに、移動手摺り10の摩擦熱が最大となる部位の表面温度を測定するようにしているので、その移動手摺り10の走行抵抗値Rをより正確に測定することができる。また、移動手摺り10の表面温度が上昇する(表面温度が平衡状態になる)まで、エスカレーター1を稼動させなくとも、図6に示す経過時間関数F2(t)を用いることにより、移動手摺り10の走行抵抗値Rを算出することができるので、走行抵抗を測定しようとするエスカレーター1が長時間停止中であった場合であっても、短時間で走行抵抗の把握作業を終了させることができる。
さらに、前記実施形態の走行抵抗把握装置14によれば、過去に測定した表面温度測定データ及び環境温度測定データ並びに制御兼演算部17によって算出された移動手摺り10の走行抵抗値Rを、記憶部18に記憶させることで、経時的に移動手摺り10の走行抵抗値Rの変化を知ることが可能となるため、移動手摺り10が踏段8よりも遅れて走行することを阻止する対策を迅速に取ることができる。
前記実施形態の走行抵抗把握方法において、移動手摺り10の表面温度を表面温度センサー部15で測定した後、エスカレーター1における上部ターミナル部20若しくは下部ターミナル部21の周囲の環境温度を環境温度センサー部16で測定するようにしているが、これに限定されない。環境温度を環境温度センサー部16で測定した後、表面温度を表面温度センサー部15で測定するようにしてもよいし、表面温度と環境温度を同時に測定するようにしてもよい。
前記実施形態の走行抵抗把握方法において、移動手摺り10の表面温度を表面温度センサー15で測定しているが、これに限定されず、移動手摺り10の摺動面で測定してもよい。
前記実施形態の走行抵抗把握装置14において、表示部19に、制御兼演算部17で演算した移動手摺り10の走行抵抗値Rを表示するようにしているが、これに限定されない。表示部19には、記憶部18に記憶されている表面温度測定データ、環境温度測定データなどを表示するようにしてもよい。
さらに、前記実施形態の走行抵抗把握装置14では、走行抵抗値Rなどを、表示画面に表示するようにしているが、これに限定されない。プリンターを設けて、紙に走行抵抗値Rなどを印字することで、あるいは、音声発声器を設けて、走行抵抗値Rなど報知することで、走行抵抗の把握作業者に知らせるようにしてもよい。
さらに、前記実施形態は、エスカレーター1に用いられる移動手摺り10であるが、これに限定されない。踏板(パレット・ゴムベルトを含む)を使用する動く歩道などに用いられるところの移動手摺りに対しても適用可能である。
さらに、前記実施形態において、エスカレーター1の上部ターミナル20若しくは下部ターミナル21に、移動手摺りガイドとして摺動ガイドや回転ローラガイドを設けた場合には、これらの摺動ガイドや回転ローラガイドが正常に機能する間は、移動手摺り10の摺動抵抗が激減するので、表面温度は環境温度と平衡状態に維持される。しかしながら、例えば回転ローラガイドが固渋した場合には、摺動抵抗が増加し、表面温度と環境温度との間に温度差を生じることになる。このような場合を考慮して、移動手摺り10を外さずに回転ローラガイドに固渋を生じている旨を報知し得る構成にして、保守作業者に知らせるようにしてもよい。
本発明の一実施形態に係わる乗客コンベアの全体側面図である。 本発明の一実施形態に係わる移動手摺りの走行抵抗把握方法及び走行抵抗把握装置の説明図である。 本発明の一実施形態に係わる移動手摺りの走行抵抗と表面温度との特性図である。 本発明の一実施形態に係わる移動手摺りの欄干の照明と表面温度との特性図である。 本発明の一実施形態に係わる移動手摺りの環境風量と表面温度補正係数との特性図である。 本発明の一実施形態に係わる移動手摺りの表面温度と稼動後経過時間との特性図である。
符号の説明
1 エスカレーター
5 駆動機
8 踏段
9 欄干
9A、9B レールガイド
10 移動手摺り
11 移動手摺り用駆動ユニット
11A ローラー
14 走行抵抗把握装置
15 表面温度センサー部
16 環境温度センサー部
17 制御兼演算部
18 記憶部
19 表示部
20 上部ターミナル部
20A 下側部分
21 下部ターミナル部
21A 下側部分
22 被温度測定体
23 照明

Claims (6)

  1. 踏段若しくは踏板と同一方向に循環移動する乗客コンベアの移動手摺りの表面温度と、前記移動手摺りの環境温度を測定した後、これらの表面温度と環境温度との温度差から前記移動手摺りの走行抵抗値を算出するようにしたことを特徴とする移動手摺りの走行抵抗把握方法。
  2. 前記移動手摺り近傍に設けられた熱源となる照明または空気の流れがある場合、ターミナル部の移動手摺りガイドに摺動ガイドまたは回転ローラガイドを設けた場合、移動手摺りの表面温度を、前記熱源となる照明や空気の流れまたはガイド構造から得られる補正値によって補正し、これにより前記走行抵抗値を補正するようにしたことを特徴とする請求項1記載の移動手摺りの走行抵抗把握方法。
  3. 前記乗客コンベアが停止している場合には、前記移動手摺りが停止しているときの表面温度と、前記移動手摺りの表面温度と稼動後経過時間との経過時間関数とにより求められる平衡状態の表面温度を基に、移動手摺りの走行抵抗値を算出することを特徴とする請求項1記載の移動手摺りの走行抵抗把握方法。
  4. 前記乗客コンベアの上昇運転時には、前記移動手摺りが上部ターミナル部を通過した直後の部位で、あるいは、前記乗客コンベアの下降運転時には、前記移動手摺りが下部ターミナル部を通過した直後の部位で、それぞれ求めた前記移動手摺りの表面温度を基に、移動手摺りの走行抵抗値を算出することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の移動手摺りの走行抵抗把握方法。
  5. 前記環境温度の測定を、上昇運転時は上部ターミナル部、下降運転時は下部ターミナル部の両移動手摺りの中央で、床面より所定距離離れた高さ内にて行うことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の移動手摺りの走行抵抗把握方法。
  6. 移動手摺りの表面温度を測定する表面温度センサー部と、移動手摺りの周囲の環境温度を測定する環境温度センサー部と、前記表面温度センサー部からの表面温度測定データ及び環境温度センサー部からの環境温度測定データに基づく温度差により移動手摺りの走行抵抗値を演算する制御兼演算部と、前記表面温度測定データ、環境温度測定データ及び走行抵抗値を記憶させる記憶部と、前記制御兼演算部の演算結果を少なくとも表示する表示部とから構成したことを特徴とする移動手摺りの走行抵抗把握装置。
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