JP2006159323A - 回転砥石 - Google Patents

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Abstract

【課題】回転砥石に対し、加工の際の回転効率や放電ドレッシングの際の放電効率を向上させること。
【解決手段】回転砥石1は、円盤状の台金2の端面に砥粒層4を設け、この台金2中央に設けられた凹部3の内周面8と台金2の外周面9とを連通する連通孔10を備えている。そして、連通孔10は、この凹部3の内周面8から、台金2の外周面9に向かって、台金2の砥粒層4から離れる方向に放射状に延びている。
【選択図】図1

Description

本発明は、両頭加工などに用いる回転砥石に関する。
従来より、二枚の回転砥石を用いて研削や研磨などを行う両頭加工が広く行われている。このような回転砥石は、長時間の使用によって砥粒層表面の砥粒に目つぶれや目づまりが発生し、このため十分な加工が行えなくなる。そこで、砥粒層表面の結合剤を放電によって溶解し、このような砥粒の目つぶれや目づまりを解消して砥粒の目立てを行う方法が広く用いられている。以下、このような砥粒の目立てを行う処理を放電ドレッシングという。このように回転砥石の形状整形を放電によって行う技術としては、上記の放電ドレッシング以外にも、例えば、下記特許文献1〜3などに開示さた放電ツルーイングと称する技術などが知られている。
特開平14−1659号公報 特開平12−52246号公報 特開平12−71171号公報
ところで、研削または研磨加工や放電ドレッシングの際には、熱による砥粒層表面の劣化を抑制するため、冷却液を用いて砥粒層を冷却させることが行われている。しかし、冷却液の供給が長時間継続して行われると、砥粒層表面に冷却液が溢れ出る場合が生じる。このため、特に二枚の回転砥石を用いた両頭加工が行われている際には、砥粒層表面に溢れた冷却液がこれら二枚の回転砥石の砥粒層間に溜まり、回転砥石に対する動圧が増す。これにより回転砥石の回転効率が低下することとなる。また、放電ドレッシングが行われている際には、砥粒層表面に溢れた冷却液が放電ドレッシング用の放電電極と砥粒層との間に溜まるが、冷却液の量が砥粒層表面の場所により異なるため、放電効率も均一でなくなり、このため、放電ドレッシングによる砥粒の目立てを砥粒層表面の場所によらず均一に行うのが困難となる。
そこで、本発明の課題は、回転砥石に対し、加工の際の回転効率や放電ドレッシングの際の放電効率を向上させることである。
本発明の回転砥石は、円盤状の台金の端面に砥粒層を設けた回転砥石において、上記台金中央に設けられた凹部の内面と上記台金の外面とを連通する連通孔を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、凹部の内面(側面や底面)から台金の外面(側面や表面)とを連通する連通孔が設けられているため、研削または研磨などの加工や放電ドレッシングの際に凹部内に溜まる冷却液が、連通孔を介して回転砥石の外部に排出可能となる。このため、冷却液が凹部内に溜まって回転砥石の表面に溢れる出る、ということが生じにくくなる。したがって、特に、二枚の回転砥石を用いて研削または研磨などの両頭加工を行う際には、これら二枚の回転砥石の砥粒層間に冷却液がほとんど溜まることがないため、回転砥石に対する動圧増加が抑制できる。これにより、回転砥石の回転効率の向上が図られる。また、砥粒層の表面に対し放電ドレッシングを行う際には、放電ドレッシング用の放電電極と、この砥粒層の表面との間に冷却液が溜まるということがほとんどないため、放電電極と砥粒層の表面との間に生じる放電が砥粒層表面の場所によらずほぼ均一に発生することとなり、放電効率の向上が図られる。また、加工や放電ドレッシングの際に生じる切り粉も、そのほとんどが、砥粒層の表面や凹部内に溜まることなく冷却液と共に連通孔を介して回転砥石の外部に排出可能となる。これにより、切り粉が、両頭加工の際には回転砥石に対する動圧増加の原因となったり、放電ドレッシングの際には放電電極と砥粒層の表面との間に溜まって放電効率低減の原因となるようなことがなくなる。このため、両頭加工の際の回転砥石の回転効率と、放電ドレッシングの際の放電効率とが共に向上することとなる。
また、本発明では、上記連通孔は、上記内面から上記外面に向かって、上記砥粒層から離れる方向に傾斜して延びているのが好ましい。このような回転砥石を、砥粒層を鉛直上方に向けて使用した場合、連通孔は、凹部内から台金の外周方向に向かって鉛直下方側に傾くこととなる。これにより、凹部内に流入した冷却液が、重力の作用で、さらに効率良く外部へ排出できる。
また、本発明では、上記連通孔は、上記台金の中心軸方向から見たとき、上記台金の中心から放射状に設けられているのが好ましい。この場合、連通孔は、台金の中心軸方向から見たとき、台金の中心と連通孔の内端とを通る基準線に沿って延びたものとなっている。このため、連通孔を介して、凹部内から回転砥石の外部へ冷却液を排出することが、中心軸の周りの回転運動により生じる慣性力(特に遠心力。以下同様。)の作用によって、さらに効率良く行える。
また、本発明では、上記連通孔は、上記台金の中心軸方向から見たとき、上記台金の中心と、この連通孔の内端とを通る基準線に対し傾斜して延びているのが好ましい。このため、連通孔が基準線に対し傾いている向きとは逆向きに回転砥石を回転させれば、中心軸の周りの回転運動により生じる慣性力の作用によって、回転砥石の外部への冷却液の排出がさらに効率良く行える。
また、本発明では、上記連通孔の上記基準線に対する傾斜角は、外側に向かって増加しているのが好ましい。このように、基準線に対する連通孔の傾斜角が外側に向かって増加しているので、連通孔が基準線に対し傾いている向きとは逆向きに回転砥石を回転させれば、中心軸の周りの回転運動により生じる慣性力の作用によって、回転砥石の外部への冷却液の排出が極めて効率良く行える。
本発明によれば、回転砥石に対し、加工の際の回転効率や放電ドレッシングの際の放電効率の向上が図られる。
以下、図面を参照して、本発明を適用した実施形態ついて説明する。なお、以下の図面の説明においては、同一要素には同一符号を付し、重複説明を省略する。まず、図1〜図3を参照して、本実施形態に係る回転砥石の構成について説明する。図1は、本実施形態に係る回転砥石の斜視図であり、図2は、本実施形態に係る回転砥石に対する図1のII−II矢示断面図であり、図3は、本実施形態に係る回転砥石の平面図である。
回転砥石1は、円盤型の台金2を有し、この台金2の二つの表面のうち、一方の表面側の中央には、略円柱状の凹部3が回転砥石1の中心軸Aを軸として設けられている。そして、この台金2の表面には凹部3を取り囲むように砥粒層4が形成されている。回転砥石1の使用時に回転軸部7(例えば、図1、図2を参照。)を挿入するための軸孔6が、回転砥石1の中心軸Aに沿って設けられている。この軸孔6は、砥粒層4が形成された表面とは反対側にあるもう一方の表面から凹部3の底面5に連通している。上記回転軸部7は、モータなどの回転駆動装置にベルトなどを介して連結されて回転駆動される。そして、回転砥石1は、この回転軸部7が回転駆動されることにより回転される。この回転軸部7の軸心には、研削などの加工時に冷却液を放出するノズル7aが挿入可能となっている(図5を参照。)。
ここで、台金2は、鉄やアルミニウムなどの導電性を有する金属により構成されている。この台金の上面(端面)には砥粒層4が設けられている。砥粒層4は、ダイヤモンド砥粒が、導電性を有するメタルボンド、ビトリファイドボンドまたはレジンボンドにより支持されたものである。このように、台金2や砥粒層4が導電性を有しているため、砥粒層4に対する砥粒の目立てが放電ドレッシングによって行える。
台金2には、図3に示すように、凹部3の内周面(凹部の内面)8と台金2の外周面9との間を直線状に延びる複数(本実施形態では四つ。)の連通孔10が、等間隔に、内周面8から外周面(台金の外面)9に向かって放射状に設けられている。すなわち、各連通孔10は、中心軸A方向から見て、台金2の中心と、この連通孔10の内端(内周面8側に設けられた連通孔10の開口部)と、を通る基準線E1に沿って直線状に延びている。さらに、連通孔10は、凹部3の内周面8から台金2の外周面9に向かって、台金2の表面に平行な平面(図中符号Bに示す平面)に対し、砥粒層4が形成されている側とは反対側の表面に向けて、換言すれば、砥粒層4から離れる方向に、角度θ1だけ傾いた状態で延びている。ここで、角度θ1は、0度以上、且つ、30度以下の範囲にあるのが好ましい。
これにより、凹部3内に溜まる冷却液が連通孔10を介して回転砥石1の外部に排出可能となる。そして、砥粒層4の表面が鉛直上方に向けられ、さらに、中心軸Aの向きが鉛直方向に合わされた状態で回転砥石1が設置されている場合には、連通孔10は、内周面8から外周面9に向かって水平方向から鉛直下方に角度θ1だけ傾いた状態となる。この場合、冷却液が、重力により凹部3内から回転砥石1の外部に連通孔10を介して効率良く排出される。そして、回転砥石1が中心軸Aの周りに回転している際には、この回転による慣性力の作用によって冷却液が凹部3内から回転砥石1の外部に連通孔10を介してさらに効率良く排出される。
次に、図4および図5を参照して、本実施形態に係る回転砥石の使用態様について説明する。図4は、放電ドレッシングを行う際の回転砥石の使用態様を説明するための図であり、図5は、両頭加工を行う際の回転砥石の使用態様を説明するための図である。
まず、図4を参照して、放電ドレッシングを行う際の回転砥石1の使用態様について説明する。放電ドレッシングを行う際には、回転砥石1は、砥粒層4の表面が鉛直上方に向けられているとともに、回転砥石1の中心軸Aの向きが鉛直方向に合わされた状態で配置されている。回転砥石1は、モータなどの回転駆動装置にベルトなどを介して連結された回転軸部7が軸孔6に挿入されている。回転砥石1は、回転軸部7を介して、この回転駆動装置による回転駆動により回転可能となっている。そして、放電ドレッシング用の放電電極11と、放電ドレッシングの際に冷却液を噴霧するノズル12とが、この砥粒層4の表面に臨んで近接した状態で配置されている。この放電電極11とノズル12とは共に砥粒層4の表面に対して径方向に(あるいは、さらに周方向に)平行移動可能となっている。放電電極11と台金2とは互いに異なる電極にそれぞれ接続されており、このため、放電電極11と砥粒層4の表面との間に放電を起こすことが可能となっている。
上述のような回転砥石1の使用態様で放電ドレッシングを行う際には、放電電極11と砥粒層4の表面との間で放電が発生し、それとともにノズル12から冷却液が噴霧される。そして、このノズル12から噴霧される霧状の冷却液は、砥粒層4表面や凹部3の内周面8などに付着した後に、次第に凹部3内に集まって溜まっていく。しかし、このように凹部3内に溜まった冷却液は、重力や、さらに回転砥石1が回転している際には回転運動による慣性力によって凹部3内から回転砥石1の外部に連通孔10を介して効率良く排出される。さらに、放電ドレッシングによって生じる切り粉も冷却液とともに凹部3内から回転砥石1の外部に連通孔10を介して効率良く排出される。図4では、上述した冷却液の流れが鎖線矢印で示されている。
これにより、放電ドレッシングの際に、冷却液が凹部3内に溜まって砥粒層4の表面に溢れ出る、ということが生じにくくなる。ところで、連通孔10が設けられていない従来型の回転砥石を用いた場合には、冷却液が砥粒層4の表面に溢れ出るため、砥粒層4表面の冷却液の量が不均一となり、これに伴って放電ドレッシングによる砥粒の目立てが砥粒層4の表面で不均一な状態となる。これに対し、本実施形態に係る回転砥石1を用いれば、冷却液が砥粒層4の表面に溢れ出る、ということが生じにくくなるため、連通孔10が設けられていない従来型の回転砥石を用いた場合に比べて、放電ドレッシングによる砥粒の目立てが砥粒層4の表面でより均一化される。
そこで、本実施形態に係る回転砥石1の砥粒層4の表面状態と、連通孔10が設けられいない従来型の回転砥石の砥粒層の表面状態とを図6および図7に基づいて比較する。ここで、図6は、本実施形態に係る回転砥石に対し放電ドレッシングを行った際の砥粒層の表面状態を示す図であり、図7は、連通孔が設けられていない従来型の回転砥石に対し図6に示す場合と同様の条件で放電ドレッシングを行った際の砥粒層の表面状態を示す図である。図6および図7には、ともに、砥粒層表面のうち、中心軸Aを中心とした円周上の表面状態が示されている。横軸は、この円周上の所定箇所から周方向に延びる距離を表し、縦軸は、砥粒層の厚み方向における所定位置を基準位置(“0”と表示。)とした砥粒層の厚み方向における高さ(砥粒層表面の凹凸の度合い)を表している。ここで、縦軸が表す砥粒層の厚み方向における高さは、砥粒の目立ての状態を表している。
まず、連通孔10が設けられていない従来型の回転砥石に対し放電ドレッシングを行った場合、図7に示すように砥粒層表面における周方向の領域C1〜C4の各々には、周方向に対して緩やかで大まかな起伏(砥粒層表面における高さの変化)が形成されているのがわかる。すなわち、図7に示す砥粒層の表面形状から、従来型の回転砥石の場合には、大きな範囲で砥粒の目立てにムラが生じて、砥粒の目立てが砥粒層表面で不均一となっているのがわかる。これに対し、本実施形態に係る回転砥石1に対して放電ドレッシングを行った場合、図6に示すように、砥粒層4表面には、周方向に対し急峻で細かな起伏が形成されているのみであり、図7に示すような周方向に対し緩やかで大まかな起伏がほとんど形成されていないのがわかる。すなわち、図6に示す砥粒層4の表面形状から、本実施形態に係る回転砥石1の場合には、図7に示す従来型の回転砥石の場合に比べて、大きな範囲で生じる砥粒の目立てのムラがほとんど形成されておらず、砥粒の目立てが砥粒層表面でより均一になっている、と判断できる。
次に、図5を参照して、両頭加工を行う際の回転砥石1の使用態様について説明する。両頭加工を行う際には二枚の回転砥石1が用いられる。そのうち一方の回転砥石1は、鉛直下方側に設けられ、砥粒層4の表面が鉛直上方に向けられているとともに、中心軸Aの向きが鉛直方向に合わせられた状態で配置されている。そして、もう一方の回転砥石1は、鉛直上方側に設けられ、砥粒層4の表面が鉛直下方に向けられているとともに、中心軸Aの向きが鉛直方向に合わせられた状態で配置されている。
これら二枚の回転砥石1は、共に、モータなどの回転駆動装置にベルトなどを介して連結された回転軸部7が軸孔6に挿入された状態で、砥粒層4が互いに向き合うように配置されている。そして、これら二枚の回転砥石1は、この回転駆動装置による回転駆動により回転可能となっている。
鉛直上方側に配置された回転砥石1では、回転軸部7にノズル7aが挿入され、このノズル7aの開口部が凹部3の底面5に対し突出している。そして、ノズル7aの開口部からは冷却液が放出可能となっている。さらに、この鉛直上方側に配置された回転砥石1は、複数の支持部13が軸孔6を囲むようにして等間隔で底面5に立設され、これら複数の支持部13の端部に拡散板14が取り付けられている。拡散板14は、ノズル7aの開口部から放出される冷却液を内周面8側に向けて拡散させるためのものである。
上述のような回転砥石1の使用態様で両頭加工を行う際には、加工対象となるワークWが二枚の回転砥石1の互いに向かい合う砥粒層4の間に配置される。そしてこの状態で、回転駆動装置によってこれら二枚の回転砥石1が例えば毎分15000回の回転速度で回転される。上記ワークWの表面は、この回転砥石1の回転によって加工される。この際、砥粒層4に生じる発熱を抑制するため、鉛直上方側に配置された回転砥石1のノズル7aから冷却液が放出される。このノズル7aから放出される冷却液は、まず拡散板14に当たって内周面8側に拡散し、そしてこの拡散した冷却液は、その一部が、二枚の回転砥石1の間の隙間から、これら二枚の回転砥石1の互いに向かい合う砥粒層4の間に浸入する。その一方で、残りの冷却液のほとんどが、そのまま鉛直下方に落下して、鉛直下方側に配置された回転砥石1の凹部3内に流入する。また、上記のようにして二つの砥粒層4の間に侵入した冷却液の一部も、両頭加工によって生じる切り粉とともに鉛直下方側に配置された回転砥石1の凹部3内に流入する。図5には、上述した冷却液の流れが鎖線矢印で示されている。
このようにして凹部3内に流入した冷却液は、回転砥石1の回転運動による慣性力と重力とにより凹部3内から回転砥石1の外部に連通孔10を介して効率良く排出される。また、両頭加工によって生じる切り粉も冷却液とともに回転砥石1の外部に連通孔10を介して効率良く排出される。これにより、両頭加工の際に、冷却液が凹部3内に溜まって砥粒層4の表面に溢れ出る、ということが生じにくくなる。したがって、連通孔10が設けられていない従来型の回転砥石を用いた場合には、冷却液が砥粒層4の表面に溢れ出て回転砥石1に対する動圧が高くなり、その結果、回転砥石1の回転効率の低下を招くこととなるが、これに対し、本実施形態に係る回転砥石1を用いた場合には、冷却液が砥粒層4の表面に溢れ出ることがほとんどないため、連通孔10が設けられていない従来型の回転砥石を用いた場合に比べて、回転砥石1に対する動圧が低くなり、回転砥石1に対する回転効率の向上が図られる。特に、厚さ1mm以下のワークWに対し両頭加工を行う場合、冷却液によって生じる動圧の効果が大きくなり、これに伴って回転動作が大きく妨げられることとなるが、本実施形態に係る回転砥石1では、冷却液を回転砥石1の外部に十分効率良く排出できるので、このような厚さ1mm以下のワークに対する両頭加工において特に効果的である。
なお、本発明は上述の実施形態に限るものではなく、次のような変形が可能である。以下、図8および図9を参照して、本実施形態に係る変形例について説明する。ここで、図8および図9は、何れも、本実施形態に係る変形例を示す平面図である。
図8に示す変形例では、連通孔10は、台金2の中心軸A方向から見て、基準線E1に対し回転方向Dと逆向きに角度θ2だけ傾斜した状態で直線状に延びている。すなわち、この連通孔10の形状は、回転方向Dの向きに回転させることにより生じる慣性力の作用で外周面9側に移動される台金2表面上の物体の軌跡を十分近似した直線形状となっている。したがって、回転砥石1の外部への冷却液の排出が連通孔10を介してさらに効率良く行える。ここで、角度θ2は、0度より大きく、且つ、45度以下の範囲にあるのが好ましい。
また、図9に示す変形例では、台金2の中心軸A方向から見て、基準線E1に対し回転方向Dと逆向きに傾斜した状態で延びている。そしてこの傾斜角は、台金2の外周面9側(外側)に向かって増加している。すなわち、連通孔10は、中心軸A方向から見て、内周面8に設けられた開口部における連通孔10の接線E2が、基準線E1に対して回転方向Dとは逆向きに角度θ3だけ傾いており、さらに、この内周面8に設けられた連通孔10の開口部から回転方向Dと逆向きに曲がって外周面9側に向かって曲線状に延びている。そして、連通孔10は、中心軸A方向から見て、内周面8に設けられた開口部から外周面9に設けられた開口部に向かう直線E3が、基準線E1に対して回転方向Dとは逆向きに角度θ4だけ傾くように形成されている。すなわち、中心軸A方向からみた連通孔10の形状は、回転方向Dの向きに回転させることにより生じる慣性力の作用で外周面側に移動される台金2表面上の物体の軌跡に十分類似した形状となっている。ここで、θ3<θ4、となっている。したがって、回転砥石の外部への冷却液の排出が連通孔を介して極めて効率良く行える。ここで、角度θ3は、0度以上、且つ、30度以下の範囲にあるのが好ましい。そして、角度θ4は、0度より大きく、且つ、60度以下の範囲にあるのが好ましい。
また、連通孔10の数は、台金2の強度が十分維持できる範囲であれば、4本に限らず、任意の数だけ設けることが可能である。また、連通孔10の両端にある開口部は、凹部3の内面においては内周面8に限らず底面5に形成されたものであっても良く、台金2の外面においては外周面9に限らず、砥粒層4が形成された表面とは異なる他のもう一方の表面に形成されたものであっても良い。また、本実施形態に係る回転砥石1は、放電ドレッシングが行えるような導電性を有するものとしたが、これに限らず、非導電性を有するものであってもよい。この場合、砥粒層4には、導電性のメタルボンドに変えて、非導電性のレジンボンドやビトリファイドボンドが用いられる。
実施形態に係る回転砥石の斜視図である。 実施形態に係る回転砥石の構造を示す図1のII−II矢示断面図である。 実施形態に係る回転砥石の平面図である。 実施形態に係る回転砥石に対し放電ドレッシングを行う際の態様を説明するための断面図である。 実施形態に係る回転砥石を用いて両頭加工を行う際の態様を説明するための断面図である。 実施形態に係る回転砥石に対し放電ドレッシングを行った際の砥粒層の表面状態を示す図である。 従来型の回転砥石に対し放電ドレッシングを行った際の砥粒層の表面状態を示す図である。 実施形態に係る回転砥石の変形例を示す平面図である。 実施形態に係る回転砥石の変形例を示す平面図である。
符号の説明
1…回転砥石、2…台金、3…凹部、4…砥粒層、5…底面、6…軸孔、7…回転軸部、7a,12…ノズル、8…内周面、9…外周面、10…連通孔、11…放電電極、13…支持部、14…拡散板。

Claims (5)

  1. 円盤状の台金の端面に砥粒層を設けた回転砥石において、
    前記台金中央に設けられた凹部の内面と前記台金の外面とを連通する連通孔を備えたことを特徴とする回転砥石。
  2. 前記連通孔は、前記内面から前記外面に向かって、前記砥粒層から離れる方向に傾斜して延びている、ことを特徴とする請求項1に記載の回転砥石。
  3. 前記連通孔は、前記台金の中心軸方向から見たとき、前記台金の中心から放射状に設けられている、ことを特徴とする請求項1または2に記載の回転砥石。
  4. 前記連通孔は、前記台金の中心軸方向から見たとき、前記台金の中心と当該連通孔の内端とを通る基準線に対し傾斜して延びている、ことを特徴とする請求項1または2に記載の回転砥石。
  5. 前記連通孔の前記基準線に対する傾斜角は、外側に向かって増加している、ことを特徴とする請求項4に記載の回転砥石。
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