JP2006158586A - 衣類乾燥機 - Google Patents

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Abstract

【課題】 オゾンを効率良く発生できると共に、オゾンの自己分解を誘発して酸素原子による脱臭効果の向上した衣類乾燥機を提供する。
【解決手段】 オゾン発生機構(エアポンプ11やオゾン発生器13)を温風発生機構(ブロア8やヒータ10)の送風路外に配置して温風発生機構の加熱手段(ヒータ10)で加熱されていない空気を取り込むと共に、オゾン発生機構(エアポンプ11やオゾン発生器13)から発生したオゾンを温風発生機構の加熱手段(ヒータ10)の後段に供給して、加熱手段(ヒータ10)からの熱風と混合することによりオゾンの自己分解を促進させる。
【選択図】 図3

Description

本願発明は、スーツ等の衣類を温風により乾燥すると共に、オゾンにより脱臭する機能を有する衣類乾燥機に関するものである。
従来より、温風を用いた衣類等の乾燥機が提案されている(例えば、特許文献1,特許文献2参照)。これらは、本体内部に、温風機を有する温風発生室と、収納乾燥室を設け、温風発生室から収納乾燥室に送り込まれる温風によって対象物を乾燥するものである。本乾燥機は熱による乾燥のみを目的としているため、衣類等において乾燥と共に、付着した悪臭成分の除去や病原菌,ウィルスなどの除菌,花粉,埃などのアレルゲンの不活性化を期待することができない。
また、オゾンを用いた靴等の脱臭機が提案されている(例えば、特許文献3参照)。これは、収納室内に、乾燥剤内臓の除湿部と、オゾン発生器内蔵の脱臭部とを設け、収納室内空気を、収納室,除湿部,脱臭部の間で循環させることにより、収納室内の除湿脱臭を行うものである。本脱臭機では収納室内の除湿脱臭は可能であるが、衣類の布などに染み込んだ悪臭成分までをも追い出して脱臭することができない。
一方、温風とオゾンを用いた例としては、温風によって乾燥室内の衣類を乾燥させると共に、衣類に付着した臭気成分を分離させ、この空気を乾燥室に設けられた循環経路内に吸引し、循環経路内で、第一の触媒,オゾン,第二の触媒の順に作用させることにより、酸化作用による臭気成分の分解,殺菌,オゾン分解を行う衣類乾燥機(特許文献4参照)や、衣類等を収納する収納庫を含む循環経路中に設けられた送風,加熱,蒸気発生,除湿手段により、衣類の乾燥,脱臭,皺除去,除湿を行い、さらに循環経路の一部にオゾンや光触媒などの脱臭手段を備えたバイパスを設けることにより、脱臭効果を向上させた衣類リフレッシュ装置(特許文献5参照)などが提案されている。これらは、温風で悪臭成分を分離させた後に、循環経路内に設置されたオゾン脱臭手段を備えた区画室内に悪臭成分を導入し脱臭する機構であるため、オゾンが直接衣類等の対象物に作用しない。このため、脱臭効率が悪くなり、高濃度のオゾンを発生させる必要がある。また、オゾン臭のマスキング効果による消臭が期待できない。さらに、庫内に循環経路を設けるためのスペースや構造が複雑となり、コスト高の要因となっている。
これに対して、オゾンが直接衣類等の対象物に作用するようにしたものとして、温風とオゾンを用いた衣類等の脱臭乾燥機も提案されている。例えば、特許文献6で提案された衣類乾燥機は、ハンガー掛けを備えた乾燥室と、乾燥室上部にヒータ及びオゾン発生器を備えた送風室を設け、送風室から乾燥室に送り込まれるオゾン含有温風によって、乾燥室内の衣類を脱臭乾燥させることを特徴としている。
また、特許文献7には、ファン収納部と送風通路を連設して形成された送風用ケーシングのファン収納部に送風用ファンを回転自在に設けると共に、前記送風通路の中間部にセラミックヒータを配設して温風発生装置が形成される一方、前記送風通路の先端部の送風吹出口のやや上流側には格子状の整流板が配設されると共に、前記セラミックヒータと整流板間の送風通路の一部に送風方向に対して垂直な仕切片が突設され、更に前記仕切片の下流側の送風通路にオゾン発生素子を固定すると共に、該オゾン発生素子と接続するオゾン発生回路を外筐の外周に固定してオゾン発生装置が形成されたことを特徴とするふとん乾燥機が提案されている。
さらに、特許文献8には、温風発生器により発生させた温風と、オゾン発生器により発生させたオゾンガスとをダクトを経由して乾燥庫の下部にある送風口より乾燥庫の内部に送風して循環させ、また同時に、該乾燥庫の内部で循環している温風およびオゾンガスを乾燥庫の上部にある回収口よりダクトを経由して回収し、冷凍除湿機を構成する蒸発器を通過させ、さらに凝縮器を通過させて再び前記温風発生器により発生させた温風と、オゾン発生器により発生させたオゾンガスと共に乾燥庫の内部に送風する循環経路を有することを特徴とする温風布団乾燥機が提案されている。
実開昭62−182196号公報 実開昭62−192395号公報 実開平1−167592号公報 実開平5−13398号公報 特許第3106537号公報 実開平4−28895号公報 特開平9−66197号公報 特開2000−176199号公報
しかしながら、オゾンが直接衣類等の対象物に作用するようにしたものとして、上記特許文献6,特許文献7に開示されたものは、オゾン発生器(オゾン発生素子)のオゾン発生のための導入空気が温風であり、オゾン発生素子は冷たい空気で効率良くオゾンを発生でき、温風ではオゾン発生効率が低下してしまう。
また、特許文献8に開示されたものは、その明細書の段落0011に「温風発生器15とオゾン発生器14および冷凍除湿機9の凝縮器11側との連結順序はどのような順序であっても構わない。」と記載されていることから、オゾン発生器(オゾン発生素子)のオゾン発生のための導入空気は温風であっても構わないと理解できる。
一方、発生したオゾンは熱風に曝されると、自己分解を起こして酸素原子が分離する。この酸素原子は、オゾンよりも脱臭作用等が強力で、オゾンに酸素原子が含まれていた方が脱臭効果を高めることができる。そこで、本願発明はこのような課題を解決するためになされたものであり、オゾンを効率良く発生できると共に、オゾンの自己分解を誘発して酸素原子による脱臭効果の向上した衣類乾燥機を提供することを目的とするものである。
上記のような目的を達成するために、本願発明は、開閉可能な扉を有して衣類を収納する乾燥室と、この乾燥室内に供給する温風を発生する温風発生機構や乾燥室内に供給するオゾンを発生するオゾン発生機構及びそれらの制御部を備え、前記オゾン発生機構を前記温風発生機構の送風路外に配置して温風発生機構の加熱手段で加熱されていない空気を取り込むと共に、オゾン発生機構から発生したオゾンを温風発生機構の加熱手段の後段に供給して、加熱手段からの熱風と混合することによりオゾンの自己分解を促進させることを特徴とするものである。
すなわち、オゾン(O3)と臭気成分との反応は非常に遅く、著しい脱臭効果は期待できない。一方、オゾンは気相中で活性化エネルギーを加えられると自己分解を起こし、酸素原子(O)と酸素分子(O2)に分解する。このとき、臭気成分が存在すると、オゾン分子としての直接酸化作用と酸素原子としての酸化作用が起こり、臭気成分は分解する。脱臭効果を高めるためには、主反応が自己分解で生じる酸素原子によるものであるため、オゾンを強制的に分解する必要がある。しかし、オゾンの自己分解反応は活性化エネルギーが大きく、ただ放置しただけではほとんど進行しない。この点を解決してオゾンを効果的に自己分解する手段として、本願発明では主に熱エネルギーを付加して分解させる手段をとっている。すなわち、オゾンを温風発生機構の加熱手段(ヒータ)の後段に混入することにより、熱風によりオゾンの自己分解を誘発し、より活性な酸素原子を発生させ脱臭効果を高めている。なお、加熱手段(ヒータ)の後段で、できるだけ近い,具体的には直後の方がより温度の高い熱風となるので好ましい。
さらに、前記温風発生機構と乾燥室の間に、温風発生機構からの温風とその加熱手段後段に供給されたオゾンを滞留させて攪拌混合することによりオゾンの自己分解を促進させると共に乾燥室内の衣類に向けて均一に吹き出すように整流するダクト室を設けたことを特徴とするものである。
また、前記温風発生機構の後段に、オゾン含有空気中のオゾンの自己分解を促進させる紫外線ランプ又は触媒の少なくとも一方を設けたことを特徴とするものである。触媒としては、後述する残存オゾンを処理するための触媒と同じものを用いることができる。
一方、前記乾燥室内のオゾン濃度を検知するオゾン濃度検知手段を備え、前記制御部は、前記オゾン濃度検知手段によって検知されるオゾン濃度に基づき脱臭時間の終了時期を制御することを特徴とするものである。オゾン濃度検知手段としては、半導体式,紫外線吸収式,可視光吸収式,赤外線吸収式等の公知のオゾンセンサを用いることができる。また、脱臭乾燥機の運転初期は、衣類に付着した悪臭成分とオゾン(自己分解によって発生した酸素原子を含む)が反応するため、オゾンセンサによって検知されるオゾン濃度の出力値は低いが、脱臭が進み衣類から脱離する悪臭成分がなくなってくると、オゾン濃度は上昇し、やがて一定となる。このオゾン濃度の変化をモニターすることで脱臭時間の終了時期の制御が可能となる。
また、前記乾燥室内のオゾン濃度を検知するオゾン濃度検知手段を備え、前記制御部は、前記オゾン濃度検知手段によって検知されるオゾン濃度に基づき前記温風発生機構の風量を制御することを特徴とするものである。すなわち、オゾン濃度が予め決められた濃度範囲になるように、温風発生機構の送風機回転数を制御し、オゾンと温風の混合割合を変える。
また、前記乾燥室内のオゾン濃度を検知するオゾン濃度検知手段を備え、前記制御部は、前記オゾン濃度検知手段によって検知されるオゾン濃度に基づき前記オゾン発生機構のオゾン発生量を制御することを特徴とするものである。具体的には、オゾン発生機構を構成するオゾン発生素子の印加電圧(放電電圧)を変化させることによって、予め決められたオゾン濃度範囲になるようにオゾン発生量を調整する。
また、前記乾燥室の排気口に備えられて排気に含まれる残存オゾンを分解又は吸着して除去するオゾン除去フィルタと、前記乾燥室内のオゾン濃度を検知するオゾン濃度検知手段を備え、前記制御部は、前記オゾン濃度検知手段によって検知されるオゾン濃度と前記温風発生機構の運転時間から得られる送風量との積値によって、前記オゾン除去フィルタが処理した総オゾン量を算出して、オゾン除去フィルタの交換時期を報知手段を介して報知することを特徴とするものである。残存オゾンを処理するための吸着材としては、活性炭,シリカゲル,ジルコニア,アルミナ,ゼオライト,モルデナイトの少なくとも一つを用いることができ、また、残存オゾンを分解する触媒としては、触媒構成成分にCo,Mn,Ni,Pt,Pr,Ir,Ruの少なくとも一つを含有するものを用いることができる。
一方、前記オゾン発生機構への空気導入を前記温風発生機構の送風手段と加熱手段間のダクトから分岐させることを特徴とするものである。
さらに、前記オゾン発生機構への空気導入部に前記制御部に制御されて開閉する開閉手段を備え、前記制御部は、前記オゾン発生機構からオゾンを発生しない場合は前記開閉手段を閉じることを特徴とするものである。
また、前記オゾン発生機構にオゾン発生素子とこのオゾン発生素子を加熱するヒータとを備えると共に、前記乾燥室の扉の開閉を検知する扉開閉検知手段を備え、前記制御部は、運転中に前記扉開閉検知手段によって乾燥室の扉が開放されたのを検知すると、前記オゾン発生素子は停止するが、オゾン発生素子加熱ヒータへの通電は維持することを特徴とするものである。
また、前記制御部は、前記オゾン発生素子の停止と共に、前記温風発生機構と前記オゾン発生機構への空気導入手段を停止することを特徴とするものである。
また、前記制御部は、運転中に前記扉開閉検知手段によって前記乾燥室の扉の開放を所定時間検知し続けた場合、運転を終了することを特徴とするものである。
本願発明によれば、オゾン発生機構を温風発生機構の送風路外に配置して温風発生機構の加熱手段で加熱されていない空気を取り込むことにより、オゾン発生のための導入空気が温風ではないので、オゾンを効率良く発生することができると共に、オゾン発生機構から発生したオゾンを温風発生機構の加熱手段の後段に供給して、加熱手段からの熱風と混合することでオゾンの自己分解を促進させることにより、オゾンの自己分解を誘発して酸素原子により脱臭効果が向上する。また、加熱手段がオゾンにより腐食されることもない。
さらに、前記温風発生機構と乾燥室の間に、温風発生機構からの温風とその加熱手段後段に供給されたオゾンを滞留させて攪拌混合することによりオゾンの自己分解を促進させると共に乾燥室内の衣類に向けて均一に吹き出すように整流するダクト室を設けたことにより、ここでも、オゾンの自己分解を誘発して酸素原子により脱臭効果がさらに向上すると共に、乾燥室内の衣類をむらなく脱臭乾燥することができる。
また、温風発生機構の後段に、オゾン含有空気中のオゾンの自己分解を促進させる紫外線ランプ又は触媒の少なくとも一方を設けたことにより、さらにここでも、オゾンの自己分解を誘発して酸素原子により脱臭効果がさらに向上する。
一方、オゾン濃度検知手段によって検知されるオゾン濃度に基づき脱臭時間の終了時期を制御することにより、乾燥室内のオゾン濃度は、衣類の脱臭中はオゾンが衣類の脱臭に使われて低くなるが、脱臭が進むにつれて上昇し、脱臭し終わるとほぼ一定となるので、これを検知して終了することにより、脱臭を無駄なく確実に行うことができる。
また、オゾン濃度検知手段によって検知されるオゾン濃度に基づき温風発生機構の風量を制御することにより、乾燥室内のオゾン濃度は乾燥室内に送風する風量を少なくすると相対的に高くなるので、省エネ運転が可能となる。
また、オゾン濃度検知手段によって検知されるオゾン濃度に基づきオゾン発生機構のオゾン発生量を制御することにより、乾燥室内のオゾン濃度を効果的に制御でき、さらに、上記風量制御と併用することにより、オゾン濃度を所定の範囲内に制御しやすくなる。
また、オゾン濃度検知手段によって検知されるオゾン濃度と温風発生機構の運転時間から得られる送風量との積値によって、排気口に設けられたオゾン除去フィルタが処理した総オゾン量を算出して、オゾン除去フィルタの交換時期を報知手段を介して報知することにより、使用者等にオゾン除去フィルタの交換時期を確実に知らせることができる。
一方、オゾン発生機構への空気導入を温風発生機構の送風手段と加熱手段間のダクトから分岐させることにより、オゾン発生に必要な空気をエアポンプ等を使用せずに確保でき、その駆動音やコスト増加を防ぐことができると共に、発生したオゾンは加熱手段をバイパスするので、加熱手段がオゾンにより腐食されることもない。
さらに、前記オゾン発生機構への空気導入部に制御部に制御されて開閉する開閉手段を備えて、オゾン発生機構からオゾンを発生しない場合は前記開閉手段を閉じることにより、オゾンを発生しない場合はオゾン発生器への空気流入が停止するので、空気中の湿気等からオゾン発生素子を保護することができる。
また、運転中に扉開閉検知手段によって乾燥室の扉が開放されたのを検知すると、オゾン発生素子は停止するが、オゾン発生素子加熱ヒータへの通電は維持することにより、乾燥室の扉が開放されたときに有害なオゾンが発生され続けるのを防ぐことができると共に、オゾン発生素子は暖まるまではオゾン発生量が低くまた不安定になるので、オゾン発生停止中も加熱し続けることにより、扉が閉じられてオゾン発生を再開するときのオゾン濃度の立ち上がりが早くなり、より効果的に脱臭できる。また、オゾン発生停止中に空気中の湿気等からオゾン発生素子を保護することができる。
また、オゾン発生素子の停止と共に、温風発生機構とオゾン発生機構への空気導入手段を停止することにより、扉が開放された乾燥室から乾燥室内に滞留するオゾンが吹き出されるのを防ぐことができると共に、空気中の湿気等からオゾン発生素子を確実に保護することができる。
また、運転中に扉開閉検知手段によって乾燥室の扉の開放を所定時間検知し続けた場合、運転を終了することにより、扉の閉め忘れ等により扉が開放されたまま運転が継続するのを防ぐことができる。
ができる。
以下、本願発明の実施形態を図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本願発明の衣類乾燥機の一実施形態であるスーツ脱臭乾燥機の外観斜視図、図2(a),(b),(c)はその平面図,正面図,側面図、図3はその内部構成を示す一部切欠き正面図、図4はシステム構成図である。
このスーツ脱臭乾燥機は、ビジネスホテルなどの各室に設置したり、フロントで宿泊客の要望に応じて貸し出すのに好適なもので、箱形に形成された本体1内には、開閉可能な扉2を有して衣類を収納する乾燥室3と、この乾燥室3の下部に連接して配置された機械室4が設けられている。
乾燥室3は、図3に示すように上部にスーツの上着5等の衣類をハンガー6に掛けた状態で扉2と平行になるように吊り下げる吊り下げ具7を有して、吊り下げた状態の上着5が収納可能な高さと幅と奥行きを有する大きさに形成されている。すなわち、ハンガー6に掛けたスーツの上着5の高さ,幅,奥行きよりも少し大きめで、具体的に示すと、乾燥室3の高さは1000〜1200mmが好ましく、例えば1100mm、幅は600〜650mmが好ましく、例えば600mm、奥行きは150〜300mmが好ましく、例えばスーツ1着(前後にズボンと上着)なら150mm、前後にスーツ2着(前後にズボンと上着2着分)なら300mmの大きさとなる。この乾燥室3の下部に連接して配置された機械室4も幅と奥行きは乾燥室3と同じになる。
上記のように、このスーツ脱臭乾燥機は、幅方向,高さ方向に比べて奥行き方向が小さい薄型となっており、特に奥行き方向の設置スペースが小さくて済み、ビジネスホテルなどの各室に設置したり、フロントで宿泊客の要望に応じて貸し出すのに好適なものとなっている。また、扉2は片側に取手2aがあって他側のヒンジ2bで幅方向全体が片開きに開閉し、スーツの上着5等の衣類の出し入れもスムーズに行える。なお、扉2に関しては、図示はしていないが、両開きでも良い。また、扉2の内側には、図3に一部示すように乾燥室3の開口縁に対応して突出する外枠が形成されていて、その内側が乾燥室3の開口に対応する凹部になっており、この空間を利用して本体1の奥行きを大きくすることなく乾燥室3の奥行きを大きくできる。これにより、スーツのズボンと上着をそれぞれハンガーに掛けて乾燥室3内の後(奥)に上着,前にズボンとなるように吊り下げた場合にも、ズボンと扉2の内面が接触して乾燥むらや脱臭むらが生じるのを防ぐことができる。
乾燥室3の下部には、前述したように乾燥室3に連接して機械室4が設けられており、その内部には、図3に示すように、機械室4の幅方向一側(図の右側)にブロア8とその吹出口に接続されたダクト9内に設けられたヒータ10から成る温風発生機構が配置され、他側(図の左側)にはエアポンプ11とその吐出配管12に接続されたオゾン発生器13から成って上記温風発生機構の送風路外に配置されて温風発生機構のヒータ10で加熱されていない空気を取り込むオゾン発生機構と、その奥側に制御部及び電源が搭載された制御部電源基板14が配置されている。
このように、乾燥室3の下部に機械室4を配置することにより、比重の軽くなった温風を下から上に送風することができるので送風乾燥効率が向上し、またブロア8等の重量物が収納された機械室4が下部にあるので重心が低くなって安定性が向上すると共に、床置きの場合でも上着5相当の高さの乾燥室3を機械室4の高さ分高くすることができるので、利用者は立った姿勢のままで衣類を掛けやすくなる。また、機械室4内の幅方向一側に温風発生機構を配置し、他側にオゾン発生機構を配置したことにより、乾燥室3の下部に連接されて乾燥室3と同様に奥行きが薄い機械室4でも温風発生機構やオゾン発生機構をバランス良く配置することができる。
上記オゾン発生器13は図5に示すように構成されている。オゾンを発生するオゾン発生素子(放電体)13aは、オゾン発生のための導入空気の送風路13bに面してケース13cの上面開口に配置されており、その下面側にはオゾン発生素子13aを加熱するヒータ13dが配置されている。ケース13c内には、上記オゾン発生素子13aとヒータ13dに通電する電源基板13eが内蔵されており、オゾン発生素子13aの印加電圧(放電電圧)を制御することによりオゾン発生量が調整されるようになっている。
上記オゾン発生器13で発生されたオゾンは図3に示した配管15によりヒータ10直後のダクト9内に供給され、温風と混合されるようになっている。ダクト9は、乾燥室3に向かって漏斗状に拡幅されたダクト室16に接続されている。このダクト室16は、前記温風発生機構からの温風とそのヒータ10直後に供給されたオゾンを滞留させて攪拌混合することによりオゾンの自己分解を促進させると共に乾燥室3内の衣類(スーツの上着5等)に向けて均一に吹き出すように整流する作用を有するものである。また、このダクト室16内には、オゾン含有空気中のオゾンの自己分解を促進させる紫外線ランプ16aが備えられている。なお、紫外線ランプ16aの他には、オゾン含有空気中のオゾンの自己分解を促進させる触媒を用いることもでき、この触媒としては、後述する残存オゾンを処理するための触媒と同じものを用いることができる。
ダクト室16の天板は乾燥室3の底板となっており、ここに複数のスリットや孔が形成されて、乾燥室3内の衣類(スーツの上着5等)へオゾンを含んだ温風を均一に吹き出す吹き出し部17が設けられている。図6(a),(b),(c)は上記吹き出し部17の構成例を示す図であり、(a)は横方向のスリット17aを複数形成したもので、(b)は小さな丸孔17bを複数形成したものであり、(c)は前後方向のスリット17cを複数形成したものである。いずれの場合も、乾燥室3内に吊り下げられたスーツの上着5等の胴部と両袖部を底板に投影した形状位置に合わせて複数のスリットや孔が形成されており、スーツの上着5等の胴部と両袖部へオゾンを含んだ温風を生地量に応じて均一に吹き出すようにして、生地を傷めることなく乾燥や脱臭をむらなく行うことができるようになっている。また、乾燥室3の底部から乾燥室3内に供給される温風やオゾンが乾燥室3内に吊り下げられて下向きに開口する上着5等の衣類の裾口や袖口から内側に入り込むので、上着5等の衣類の内側まで乾燥や脱臭を効率良く行うことができる。
また、機械室4の前面には吸気口18が形成されており、この吸気口18には吸気フィルタ19が装着されている。従って、ブロア8が駆動されると、吸気口18の吸気フィルタ19を通して機外の空気が機械室4内に導入されるようになっている。導入空気は、ブロア8によってダクト9に送られ、ダクト9内部のヒータ10を通過して所定の温度(約70℃)に加熱され、ダクト室16に送り込まれる。そして、ダクト室16から上述したような吹き出し部17を通して乾燥室3内へ吹き出される。また、エアポンプ11により送られた空気は、オゾン発生器13を経由し、ヒータ10直後のダクト9内に送られる。この時、オゾン発生器13の能力は、乾燥室3内におけるオゾン濃度が、オゾン濃度としては低濃度である例えば0.05〜0.2ppmになるようにオゾン発生器13の印加電圧を調整するようになっている。なお、吸気口18は機械室4の側面に形成しても良い。また、吸気口18に装着される吸気フィルタ19に吸湿材料を備えても良い。このように、機械室4の前面もしくは側面に吸気口18を備えることにより、吸気口18からの機外の空気で制御部電源基板14に搭載された制御部や電源等を常時冷却することができると共に、背面を壁に密接して配置しても吸気が妨げられることがなくなる。また、吸気フィルタ19に吸湿材料を備えれば、オゾン発生器13への導入空気が除湿されて低湿度になるため、オゾン発生量が安定し、またオゾン発生素子の寿命も延ばすことができると共に、温風発生機構への導入空気も除湿されて低湿度になるため、乾燥した温風を乾燥室3内に供給することができ、乾燥効率も向上する。
また、機械室4の下部,すなわち本体1の下部には、前倒れ防止用の脚部20が備えられている。本実施形態の前倒れ防止用脚部20は前面側全体に板状に張り出させたものであるが、少なくとも左右一対あれば良い。このように、本体1の下部に前倒れ防止用の脚部20を備えたことにより、上述したように奥行きを薄く形成して壁際に床置きしても地震等で前倒れするのを防ぐことができる。
一方、乾燥室3の上部前面の一側には排気口21が形成されており、この排気口21には余剰の残存オゾンを分解したり、吸着したりして除去するオゾン除去フィルタ22が着脱可能に装着されている。このように、乾燥室3の上部に排気口21を配置したことにより、温風の上昇による自然排気を利用して排気を効率良く行うことができる。乾燥室3内で衣類(スーツの上着5等)を脱臭乾燥した空気は上部のオゾン除去フィルタ22を通過し、排気口21より機外に放出される。この時、オゾン除去フィルタ22では、余剰の残存オゾンを分解したり、吸着したりして、オゾン濃度を0.1ppm以下まで低下し、機外に放出されるので、人体への影響は無い。残存オゾンを処理するための吸着材としては、活性炭,シリカゲル,ジルコニア,アルミナ,ゼオライト,モルデナイトの少なくとも一つを用いることができる。また、残存オゾンを分解する触媒としては、触媒構成成分にCo,Mn,Ni,Pt,Pr,Ir,Ruの少なくとも一つを含有するものを用いることができる。なお、触媒の形状は、送風路の断面形状がハニカム(蜂の巣)形状や網の目形状(そのポア形状,すなわち個々の孔形状は、円形,三角形,四角形を含む多角形,不定形でも可、ポアの大きさは均一でなくとも可)で、一定の厚みがある。一例として、Mn系複合酸化物触媒を担持したハニカム型のオゾン分解フィルタ(寸法:W120×L60×H10t,セル数:500cell/in2)の場合、開口率が大きく低圧力損失,常温においても高い分解性能,単位体積当たりの表面積が大きくコンパクトなどの特徴を有しており、排気口21外における平均のオゾン濃度は、初期0.17ppmから0.05ppmとなる。この値は日本産業衛生学会の勧告値0.1ppm以下で、臭気官能試験でもオゾン臭はほとんど感じられない。オゾン分解フィルタのセル数や厚みを増すことによって、排オゾン濃度をさらに低くすることも可能である。
また、オゾン除去フィルタ22は、処理したオゾン量(オゾン濃度×通風量)に従って性能が劣化していく。本実施形態のスーツ脱臭乾燥機は、後述するオゾンセンサSaによってモニタ−されたオゾン濃度の出力値と温風発生機構の運転時間から計算される送風量の積値によって、オゾン除去フィルタ22を通過した総オゾン量をカウントし、オゾン除去フィルタ22の交換時期を知らせる機構を有する。例えば、予め求めたオゾン除去性能と総オゾン量の関係から、オゾン除去性能が半分になったときにオゾン除去フィルタ22の交換時期を知らせるように設定できる。
一方、乾燥室3の上部前面の中央部には、前述した制御部電源基板14に接続されて運転開始や停止(一時停止も含む)及び運転時間設定等を選択設定操作するためのボタンや上述したオゾン除去フィルタ交換ランプ等が設けられた操作パネル23が配置されている。このように、乾燥室3の前面上部に操作パネル23を配置したことにより、乾燥室3の前面側部等に配置したものに比べて乾燥室3の幅を有効に利用できると共に、吊り下げた衣類(スーツの上着5等)の上方に操作パネル23があるので、視認性や操作性が向上する。
また、オゾンは酸化力が強く、濃度が高くなると人体への影響が懸念されるので、本実施形態では、乾燥室3内のオゾン濃度を検知するオゾンセンサSaが配置されており、検出したオゾン濃度を前述した制御部電源基板14に搭載されたマイコンに入力するように構成されている。このオゾンセンサSaとしては、半導体式,紫外線吸収式,可視光吸収式,赤外線吸収式等の公知のオゾンセンサを用いることができる。特に、ガスと接触して抵抗値が変わる金属酸化物半導体(焼結体)と一体になった白金線コイルの抵抗変化をガス濃度として検知する高感度の低濃度検知用ガス検知センサである公知の熱線型半導体式センサを用いることが、小型である点や高感度である点等で好ましい。
このスーツ脱臭乾燥機の運転初期は、衣類(スーツの上着5等)に付着した悪臭成分とオゾン(自己分解によって発生した酸素原子を含む)が反応するため、オゾンセンサSaによって検知されるオゾン濃度の出力値は低いが、脱臭が進み衣類(スーツの上着5等)から脱離する悪臭成分がなくなってくると、オゾン濃度は上昇し、やがて一定となる。このオゾン濃度の変化をモニターすることで脱臭時間の終了時期の制御を行うことができる。このようにオゾン濃度が上昇して一定となったのを検知して運転を終了することにより、脱臭を無駄なく確実に行うことができる。、また、オゾン濃度が予め決められた濃度範囲になるように、ブロア8の回転数を制御し、オゾンと温風の混合割合を変えることにより、乾燥室3内のオゾン濃度は乾燥室3内に送風する風量を少なくすると相対的に高くなるので、省エネ運転が可能となる。また、オゾン発生器13の印加電圧を変化させることによって、予め決められたオゾン濃度範囲になるようにオゾン発生量を制御する可能であり、これにより、乾燥室3内のオゾン濃度を効果的に制御でき、さらに、上記風量制御と併用することにより、オゾン濃度を所定の範囲内に制御しやすくなる。
図4のシステム構成図に示すように、上述したブロア8,ヒータ10,エアポンプ11,オゾン発生器13及び紫外線ランプ16aは、乾燥室3上部に配置された操作パネル23からの入力と、前述したオゾンセンサSaからの入力に従い、制御部電源基板14より電源が供給されると共に最適制御されて、運転されるようになっている。
以上の構成において、スーツの上着5等をハンガー6に掛けた状態で乾燥室3内に扉2と平行になるように吊り下げ、扉2を閉じて操作パネル23により運転開始を選択すると、ブロア8,ヒータ10,エアポンプ11,オゾン発生器13及び紫外線ランプ16aが動作する。
ブロア8は機械室4内に設置されているため、ブロア8の動作と共に機械室4内部には吸気口18に設けた吸気フィルタ19を通過した清浄な空気が常に導入される。このため、機械室4内の制御部電源基板14に搭載された制御部や電源等は常時冷却される。また、エアポンプ11も機械室4内に設置されているため、エアポンプ11からの空気によりオゾン発生器13内のオゾン発生素子13aが埃等により汚れたり、劣化することもない。
ブロア8により送られた空気は、ダクト9内に備えられたヒータ10により所定の温度(約70℃)まで加熱されて、ダクト室16に送られ、ダクト室16の天板(乾燥室3の底板)に形成された吹き出し部17から乾燥室3内に温風として吹き出される。
また、エアポンプ11により送られた空気はオゾン発生器13へ導入され、ここで発生したオゾンはヒータ10直後のダクト9内に送られ、ダクト室16にて温風と均一に混合されると共に紫外線ランプ16aからの紫外線に曝される。この時、オゾン発生器13の能力は乾燥室3内におけるオゾン濃度が例えば0.05〜0.2ppmになるように調整されている。
上記のように、オゾン発生機構が温風発生機構の送風路外に配置され、オゾン発生のための導入空気が温風ではないので、オゾンを効率良く発生することができる。また、オゾン発生機構から発生したオゾンを温風発生機構のヒータ10直後に供給して、ヒータ10からの熱風と混合することでオゾンの自己分解を促進させることにより、オゾンの自己分解を誘発して酸素原子により脱臭効果が向上する。また、ヒータ10がオゾンにより腐食されることもない。
また、ダクト室16内では、温風発生機構からの温風とそのヒータ10直後に供給されたオゾンを滞留させて攪拌混合することによりオゾンの自己分解を促進させると共に、乾燥室3内の衣類(スーツの上着5等))に向けて均一に吹き出すように整流することにより、ここでも、オゾンの自己分解を誘発して酸素原子により脱臭効果がさらに向上すると共に、乾燥室3内の衣類をむらなく脱臭乾燥することができる。また、ダクト室16内では、オゾンに紫外線ランプ16aからの紫外線が照射られることにより、オゾンの自己分解を誘発して酸素原子により脱臭効果がさらに向上する。
乾燥室3内に吊り下げられたスーツの上着5等の衣類は、温風とオゾンにより設定時間、乾燥されると共に脱臭される。なお、オゾンは空気より比重が重いが、比重が軽くなった温風と混合されて温風と共に乾燥室3内に吹き出されるので、温風と共に乾燥室3内を上昇することができる。
乾燥室3内を通過した温風は、乾燥室3上部の排気口21に装着されたオゾン除去フィルタ22を通過する。この時、オゾン除去フィルタ22では、余剰の残存オゾンを分解又は吸着し、オゾン濃度を0.1ppm以下まで低下させて無害化してから、排気口21より機外に放出される。
図7は、本実施形態の制御例を示すフローチャートであり、前記制御部電源基板14に搭載されたマイコンにより実行されるものである。
すなわち、操作パネル23で運転開始ボタンがONされて、図7のフローチャートで示す制御が開始すると、先ず、ブロア8,ヒータ10,エアポンプ11,オゾン発生器13のオゾン発生素子13aとオゾン発生素子加熱ヒータ13d,紫外線ランプ16a及びオゾンセンサSaをONとする(ステップS1)。
次に終了ボタンがONされたか否かチェックし、ONされていなければ、前述したようにして総オゾン量を計算し、不揮発性メモリ等に記録されている総オゾン計算値を更新する(ステップS2のN→ステップS3)。そして、総オゾン量計算値がオゾン除去フィルタ22の交換時期を示す規定量を超えたか否かをチェックする(ステップS4)。なお、ここでは開始直後であるので、総オゾン量計算値は前回運転終了時の値と同じであるので、規定量を越えないので、ステップS5に移行する。
ステップS5では、オゾンセンサSaによって検知されるオゾン濃度が上限濃度(ここでは前述した0.2ppm)未満か否かをチェックする(ステップS4のN→ステップS5)。オゾン濃度が上限濃度未満であれば、次にオゾン濃度が下限濃度(ここでは前述した0.05ppm)未満か否かをチェックする(ステップS5のY→ステップS6)。オゾン濃度が下限濃度未満でなければ、オゾン濃度が前述した所定の範囲(0.05〜0.2ppm)にあることになるので、前記ステップS2に戻って上記を繰り返す。
上記ステップS6でオゾン濃度が下限濃度未満と判定されたときは、まずオゾン印加電圧がオゾン濃度増加の実効性の限界である12Vを越えているか否かをチェックする(ステップS6のY→ステップS7)。オゾン印加電圧が12Vを越えていなければオゾン印加電圧を1V上げて(ステップS7のN→ステップS8)、オゾン濃度増加を図って前記ステップS2に戻って上記を繰り返す。
また、オゾン印加電圧が12Vを越えておれば、これ以上オゾン印加電圧を上げても実効性がないので、次にブロア電流が下限電流を越えているか否かをチェックする(ステップS7のY→ステップS9)。ブロア電流が下限電流を越えていなければ、ブロア電流を下げて風量を落としてオゾン濃度を増加させることもできないので、前記ステップS2に戻って上記を繰り返す。
また、ブロア電流が下限電流を越えておれば、ブロア電流を下げて風量を落とすことによりオゾン濃度の増加を図って(ステップS9のY→ステップS10)、前記ステップS2に戻って上記を繰り返す。
一方、前記ステップS5でオゾン濃度が上限濃度以上であれば、さらにオゾン濃度が安全に使用できる上限よりも高い危険濃度を超えているか否かをチェックする(ステップS5のN→ステップS11)。ここで、オゾン濃度が危険濃度を超えていれば、このまま運転を続けるのは危険であるのでオゾン発生素子13aをOFFして(ステップS11のY→ステップS12)、前記ステップS2に戻って上記を繰り返す。
また、上記ステップS11で、オゾン濃度が危険濃度は超えていないと判定された場合は、オゾン電源がOFFか否かをチェックして、上記のようにオゾン濃度が危険濃度を超えてOFFになっておればオゾン電源をONし(ステップS13のY→ステップS14)、オゾン電源がOFFでなければ、ステップS15に進んで、まずオゾン印加電圧がオゾン濃度低減の実効性の限界である5V未満であるか否かをチェックする。オゾン印加電圧が5V未満でなければオゾン印加電圧を1V下げて(ステップS15のN→ステップS16)、オゾン濃度低減を図って前記ステップS2に戻って上記を繰り返す。
また、オゾン印加電圧が5V未満であれば、これ以上オゾン印加電圧を下げても実効性がないので、次にブロア電流が上限電流未満か否かをチェックする(ステップS15のY→ステップS17)。ブロア電流が上限電流以上であれば、これ以上ブロア電流を上げて風量を増加させてオゾン濃度を低下させることもできないので、オゾン発生素子13aをOFFして(ステップS17のN→ステップS18)、前記ステップS2に戻って上記を繰り返す。
また、ブロア電流が上限電流未満であれば、ブロア電流を上げて風量を増加させることによりオゾン濃度の低減を図って(ステップS17のY→ステップS19)、前記ステップS2に戻って上記を繰り返す。
上述した制御を繰り返している間に、例えば総オゾン計算値が規定量を超えると、ステップS4からステップS20に進んでオゾン除去フィルタ交換ランプをON(点灯)し、、また操作パネル23の終了ボタンがONされると、ステップS2からステップS22に進んで、ブロア8,ヒータ10,エアポンプ11,オゾン発生素子13a,オゾン発生素子加熱ヒータ13d,紫外線ランプ16a及びオゾンセンサSaをOFFとして運転を終了する。
上記のように、オゾン除去フィルタ22の交換時期を報知することにより、使用者等にオゾン除去フィルタ22の交換時期を確実に知らせることができ、オゾン除去フィルタ22の交換を促すことができる。オゾン除去フィルタ22が交換されると、前述した不揮発性メモリ等に記憶された総オゾン量計算値はゼロに初期化されると共に、オゾン除去フィルタ交換ランプが点灯しなくなる。なお、総オゾン量計算値が規定量を超えてオゾン除去フィルタ交換ランプが点灯した状態でも運転を継続するように制御することはできるが、機外に排気されるオゾンの濃度が上昇して人体に悪影響を与える虞があるので、上述したように運転を停止することが好ましい。
以上のように、本実施形態のスーツ脱臭乾燥機は、低濃度のオゾンと熱風を混合させ、ダクト室16と紫外線ランプ16aや触媒を効率的に組み合わせることによって、オゾンの自己分解を促進させ、オゾンより活性な酸素原子を発生させて脱臭効果を高めている。さらに、オゾンセンサSaを備え、その出力値をオゾン発生器13やブロア8の制御にフィードバックすることによって安定したオゾンを乾燥室3内に供給することが可能となる。安全対策としては、排気口22にオゾンの吸着材やオゾンを分解する触媒を用いたオゾン除去フィルタ22を設けている。また、運転状況から自動で総オゾン量をカウントし、オゾン除去フィルタ22の交換時期を知らせるようにしている。
このように、本実施形態のスーツ脱臭乾燥機は、安全性を十分に確保しつつ、低濃度オゾンでも自己分解による脱臭効果の向上によって短時間の脱臭が可能となる。また、脱臭乾燥機内に循環経路などの複雑な機構を有しないため、省スペース化や低コスト化が可能となる。
なお、上記実施形態では、ダクト室16を漏斗状に拡幅させただけであるが、例えば図8に示すようにダクト9のダクト室16内への吹出口に対向して平板状の邪魔板16bを設けたり、図9に示すようにダクト9のダクト室16内へ突出する吹出口に隙間を有して被せるように蓋状の邪魔板16cを設けたり、図10に示すようにダクト9のダクト室16内への吹出口に横方向に複数本の攪拌棒16dを設けたり、図11に示すようにダクト9のダクト室16内への吹出口内に半円状の交差させたガイド16eを設けて、温風発生機構からの温風とそのヒータ10直後に供給されたオゾンを積極的に攪拌混合するようにすれば、オゾンの自己分解をさらに促進させることができる。
図12は、本願発明の他の実施形態を示す一部切欠き正面図、図13はそのシステム構成図、図14はそのオゾン発生器接続例を示す要部拡大図、図15は原料空気流量とオゾン濃度の関係を示す図であり、前記実施形態と同一符号は同一又は相当部分を示している。
従来及び前記実施形態では、オゾン発生器への空気はエアポンプにより供給されており、その駆動音やコスト増加の課題が生じる。また、ダクト経路内にオゾン発生器を設置した場合において、ヒータの前段にオゾン発生器を設置した場合は、オゾンによるヒータの腐食が問題となり、前述した特許文献7のようにヒータの後段に設置した場合は、オゾン発生効率の低下や素子の寿命低下の問題が生じる。
そこで、本実施形態においては、前記実施形態のエアポンプ11を無くし、オゾン発生器13への導入空気はブロア8とヒータ10の間から一部分岐させてバイパス管12aを介してオゾン発生器13に供給するように構成している。また、オゾン発生器13への空気導入部(ブロア8からの分岐部やバイパス管12a)には、図13に示すように制御部電源基板14によって電源が供給されると共に制御されて開閉するバルブVを設けることが好ましい。なお、オゾン発生器13で発生したオゾンは前記実施形態と同様に配管15を介してヒータ10の直後のダクト9内に供給されている。
以上の構成において、温風の流れは前記実施形態と同様であるが、ブロア8により送られた空気の一部は、ヒータ10までの間に分岐され、オゾン発生器13へ導入される。オゾン発生器13へ導入される空気流量は、図15の原料空気流量とオゾン濃度の関係から1〜3L/min程度に調整されている。オゾン発生器13において発生したオゾンはヒータ10をバイパスして、ヒータ10直後のダクト9内に送られる。また、オゾン発生器13の能力は、前記実施形態と同様に、乾燥室3内におけるオゾン濃度が例えば0.05〜0.2ppmになるように調整されている。
また、図13に示すように、オゾン発生器13の前段にバルブVを備えて、前記実施形態の図7の制御例等においてオゾンを発生しないときにバルブVを閉じ、オゾン発生器13への空気流入を停止することにより、前記図5に示したオゾン発生素子13aを湿気等から保護することができる。
以上のように、本実施形態によれば、オゾン発生に必要な空気をエアポンプ等を使用せずに確保でき、その駆動音やコスト増加を防ぐことができると共に、発生したオゾンはヒータ10をバイパスするので、ヒータ10がオゾンにより腐食されることもない。また、前記特許文献7の如くヒータの後段に配置した場合のように温風によるオゾン発生効率の低下やオゾン発生素子の寿命低下の問題も生じない。
図16は、本願発明の更に他の実施形態を示すシステム構成図であり、前記実施形態と同一符号は同一又は相当部分を示している。なお、オゾン発生器13の内部構成は前記図5と同様である。
従来より、オゾン発生素子13aは通電中に加熱されており、暖まるまではオゾン発生量が低く、また不安定になるが、装置の運転の一時停止時等にオゾンの発生を停止した場合、オゾン発生素子13aの加熱も停止してしまうため、運転再開後のオゾン濃度の立ち上がりが遅く、不安定になるという課題があった。
そこで、本実施形態においては、前述した乾燥室3の扉2の開閉を検知する扉開閉センサSb(図16参照)を設け、その出力を制御部電源基板14に搭載されたマイコンに入力して、扉開閉センサSbが扉2の開放を検知した場合には、オゾン発生素子13aの通電は停止するが、オゾン発生素子加熱ヒータ13dへの通電は維持するようにしたものである。また、場合によっては、オゾン発生素子13aの停止と共に、ブロア8,ヒータ10,エアポンプ11も停止しても良い。また、扉2の開放を一定時間(例えば5分)検知し続けた場合は運転を終了する。
図17は、その一制御例を示すフローチャートであり、前記制御部電源基板14に搭載されたマイコンにより実行されるものである。
すなわち、操作パネル23で運転開始ボタンがONされて、図17のフローチャートで示す制御が開始すると、先ず、ブロア8,ヒータ10,エアポンプ11,オゾン発生器13のオゾン発生素子13aとオゾン発生素子加熱ヒータ13dをONとする(ステップS1)。
次に終了ボタンがONされたか否かをチェックし、ONされていなければ、乾燥室3の扉2が開放されたか否かをチェックする(ステップS2のN→ステップS3)。扉2が開放されていなければ、操作パネル23の運転時間設定ボタンで設定された設定時間が経過したか否かをチェックし(ステップS3のN→ステップS4)、設定時間が経過していなければステップS2に戻って上記を繰り返す。
そして、設定時間が経過するか(ステップS4のY)、終了ボタンがONされれば(ステップS2のY)、ステップS5に進んで、ブロア8,ヒータ10,エアポンプ11,オゾン発生器13のオゾン発生素子13aとオゾン発生素子加熱ヒータ13dをOFFとして、運転を終了する。
一方、前記ステップS3で、乾燥室3の扉2が開放されたのを検知すると、ステップS6に移行して、オゾン発生素子13aのみをOFFとする。そして、扉2が開放されている時間が規定時間(ここでは5分)を超えたか否かをチェックし、規定時間を超えていなければ終了ボタンがONされたか否かをチェックする(ステップS7のN→ステップS8)。終了ボタンもONされていなければ、扉2が開放されたままであるか否かをチェックし(ステップS8のN→ステップS9)、開放されたままであればステップS7に戻って上記を繰り返す。
上記規定時間(5分)の間に扉2が閉じられたのを検知すると、ステップS9からステップS10に進んで、オゾン発生素子13aをONすることによりオゾン発生を再開し、前記ステップS4に戻って上述した制御を繰り返す。
従って、乾燥室3の扉2が開放されたときにオゾン発生素子13aをOFFすることにより、有害なオゾンが発生され続けるのを防ぐことができると共に、オゾン発生素子13aは暖まるまではオゾン発生量が低くまた不安定になるので、オゾン発生停止中も加熱し続けることにより、扉2が閉じられてオゾン発生を再開する運転再開後のオゾン濃度の立ち上がりが早くなり、より効果的に脱臭できる。また、オゾン発生停止中もエアポンプ11によってオゾン発生素子13aに空気が送られるが、オゾン発生素子13aは加熱され続けるので、空気中の湿気等からオゾン発生素子13aを保護することができる。
一方、扉2が開いたまま上記規定時間(5分)を超えるか(ステップS7のY)、又は終了ボタンがONされると(ステップS8のY)、ステップS11に移行して、ブロア8,ヒータ10,エアポンプ11,オゾン発生素子加熱ヒータ13dをOFFとして、運転を終了する。扉2が開いたまま規定時間(5分)を超えた場合に運転を終了することにより、扉2の閉め忘れ等により扉2が開放されたまま運転が継続するのを防ぐことができる。
図18は、他の制御例を示すフローチャートであり、前記制御部電源基板14に搭載されたマイコンにより実行されるものである。
前記制御例と異なる点は、扉2の開放を検知したときに、オゾン発生素子13aをOFFすると共に、ブロア8,ヒータ10及びエアポンプ11もOFFすることである(ステップS3のY→ステップS6)。これに伴って、規定時間(5分)の間に扉2が閉じられた場合は(ステップS9のN)、ステップS10でオゾン発生素子13aをONすると共に、ブロア8,ヒータ10及びエアポンプ11もONしてステップS4に戻り、また、扉2が開いたまま上記規定時間(5分)を超えるか(ステップS7のY)、又は終了ボタンがONされると(ステップS8のY)、ステップS11に移行して、オゾン発生素子加熱ヒータ13dのみをOFFとして、運転を終了する。
このように制御すれば、前記制御例の作用効果に加えて、扉2の開放と共にブロア8やエアポンプ11が停止するので、扉2が開放された乾燥室3から乾燥室3内に滞留するオゾンが吹き出されるのを防ぐことができると共に、空気中の湿気等からオゾン発生素子12aを確実に保護することができる。
一方、上記扉開閉センサSbの代わりに扉ロック機構を設けて、扉ロックが行われた後に、ブロア8,ヒータ10,エアポンプ11及びオゾン発生器13を動作させるようにしても良い。また、扉ロック機構を有している場合で、運転が終了または中断する場合は、オゾン発生器13及び他の機構を停止した後、一定時間後,例えば5〜15秒後に扉ロックをが解除されるようにすると良い。
また、オゾン発生器13が停止した後、一定時間,例えば5〜15秒程度、ブロア8のみを駆動し、ブロア8の停止と共に扉ロックが解除されるようにしても良い。
同様に、扉ロック機構を有している場合で、運転を一時停止する場合、オゾン発生器13及び他の機構が停止してから一定時間後,例えば5〜15秒後に扉ロックが解除されるようにする。また、オゾン発生器13が停止した後、一定時間,例えば5〜15秒程度、ブロア8のみを駆動し、ブロア8の停止と共に扉ロックが解除されるようにしても良い。さらに、前記実施形態同様に、一時停止中はオゾン発生素子13aは停止するが、オゾン発生素子加熱ヒータ13dは通電を維持する。また、扉ロック解除を一定時間(例えば5分)検知し続けた場合は運転を停止するようにする。
図19は、その一制御例を示すフローチャートであり、前記制御部電源基板14に搭載されたマイコンにより実行されるものである。
すなわち、操作パネル23で運転開始ボタンがONされて、図19のフローチャートで示す制御が開始すると、先ず扉2をロックしてから、ブロア8,ヒータ10,エアポンプ11,オゾン発生器13のオゾン発生素子13aとオゾン発生素子加熱ヒータ13dをONとする(ステップS1→ステップS2)。
次に一時停止ボタンがONされたか否かをチェックし、ONされていなければ、更に終了ボタンがONされたか否かをチェックする(ステップS3のN→ステップS4)。終了ボタンがONされていなければ、操作パネル23の運転時間設定ボタンで設定された設定時間が経過したか否かをチェックし(ステップS4のN→ステップS5)、設定時間が経過していなければステップS3に戻って上記を繰り返す。
そして、設定時間が経過するか(ステップS5のY)、終了ボタンがONされれば(ステップS4のY)、ステップS6に進んで、ブロア8,ヒータ10,エアポンプ11,オゾン発生器13のオゾン発生素子13aとオゾン発生素子加熱ヒータ13dをOFFとする。そして、規定時間(例えば5〜15秒)経過するのを待って(ステップS7のNループ)、扉ロックを解除して(ステップS8)、運転を終了する。
一方、前記ステップS3で、一時停止ボタンがONされたのを検知すると、ステップS9に移行して、ブロア8,ヒータ10,エアポンプ11及びオゾン発生素子13aをOFFとする。そして、規定時間(例えば5〜15秒)が経過するのを待って(ステップS10のNループ)、扉ロックを解除する(ステップS11)。
その後、扉ロック解除時間が規定時間(ここでは5分)を超えたか否かをチェックし、規定時間を超えていなければ終了ボタンがONされたか否かをチェックする(ステップS12のN→ステップS13)。終了ボタンもONされていなければ、一時停止ボタンがOFFになったか否かをチェックし(ステップS13のN→ステップS14)、OFFされていなければ上記ステップS12に戻って上記を繰り返す。
上記規定時間(5分)の間に一時停止ボタンがOFFされたのを検知すると、扉2をロックし(ステップS14のY→ステップS15)、ブロア8,ヒータ10,エアポンプ11,オゾン発生素子13aをONして(ステップS16)、ステップS4に戻って上記を繰り返す。
一方、扉ロックが解除されたまま上記規定時間(5分)を超えるか(ステップS12のY)、又は終了ボタンがONされると(ステップS13のY)、ステップS11に移行して、オゾン発生素子加熱ヒータ13dをOFFとして、運転を終了する。
以上により、前記実施形態と同様な作用効果が得られると共に、運転中には扉2を開けられないと共に、運転終了または中断時や一時停止時において、扉2を開けた場合に乾燥室3内のオゾンを吸い込むことが無く安全に使用できる。
図20は、扉ロック機構を有する場合の他の制御例を示すフローチャートであり、前記制御部電源基板14に搭載されたマイコンにより実行されるものである。
前記制御例と異なる点は、オゾン発生素子13aが停止した後、規定時間(例えば5〜15秒程度)ブロア8のみを駆動し、ブロア8の停止と共に扉2のロックを解除するようにしたものである(ステップS6→ステップS7→ステップS8→ステップS9や、ステップS10→ステップS11→ステップS12→ステップS13)。
このように制御すれば、前記制御例の作用効果に加えて、乾燥室3内に滞留するオゾンがオゾン除去フィルタ22が備えられた排気口21から安全に排出されてから扉2が開けられるようになるので、安全性が更に向上する。
なお、上記実施形態では、上述したスーツ脱臭乾燥機を床置き用として説明したが、薄型であるので、本体1の背面側と壁面に壁面取付手段を備えれば壁掛け設置も可能となり、さらに上述した脚部20を着脱可能に構成すれば、床置き用と壁掛け用のいずれにも対応することができる。
また、上述した実施形態の乾燥機は、薄型で手軽に衣類の脱臭乾燥ができるので、ビジネスホテルなどの各室に設置したり、フロントで宿泊客の要望に応じて貸し出すのに好適であるが、一般家庭などでも1台備えておけば、家族で共用して手軽に衣類の脱臭乾燥を行うことができるので、非常に有用なものとなる。
本願発明の衣類乾燥機の一実施形態であるスーツ脱臭乾燥機の外観斜視図。 同じく、その平面図,正面図,側面図。 同じく、その内部構成を示す一部切欠き正面図。 同じく、そのシステム構成図。 上記実施形態のオゾン発生器の内部構成図。 上記乾燥機における機械室から乾燥室への吹き出し部の構成例を示す図。 上記実施形態における制御例を示すフローチャート。 上記実施形態におけるダクト室の他の構成例を示す要部縦断面図。 同じく、ダクト室の他の構成例を示す要部縦断面図。 同じく、ダクト室の他の構成例を示す要部縦断面図。 同じく、ダクト室の他の構成例を示す要部縦断面図。 本願発明の他の実施形態を示す一部切欠き正面図。 同じく、そのシステム構成図。 そのオゾン発生器接続例を示す要部拡大図。 原料空気流量とオゾン濃度の関係を示す図。 本願発明の更に他の実施形態を示すシステム構成図。 扉開閉センサを用いた一制御例を示すフローチャート。 扉開閉センサを用いた他の制御例を示すフローチャート。 扉ロック機構を用いた一制御例を示すフローチャート。 扉ロック機構を用いた他の一制御例を示すフローチャート。
符号の説明
1 本体
2 扉
3 乾燥室
4 機械室
5 上着
6 ハンガー
7 吊り下げ具
8 ブロア
9 ダクト
10 ヒータ
11 エアポンプ
12a バイパス管
13 オゾン発生器
13a オゾン発生素子
13d オゾン発生素子加熱ヒータ
14 制御部電源基板
16 ダクト室
16a 紫外線ランプ
17 吹き出し部
18 吸気口
19 吸気フィルタ
20 脚部
21 排気口
22 オゾン除去フィルタ
23 操作パネル
Sa オゾンセンサ
Sb 扉開閉センサ
V バルブ











































Claims (12)

  1. 開閉可能な扉を有して衣類を収納する乾燥室と、この乾燥室内に供給する温風を発生する温風発生機構や乾燥室内に供給するオゾンを発生するオゾン発生機構及びそれらの制御部を備え、
    前記オゾン発生機構を前記温風発生機構の送風路外に配置して温風発生機構の加熱手段で加熱されていない空気を取り込むと共に、オゾン発生機構から発生したオゾンを温風発生機構の加熱手段の後段に供給して、加熱手段からの熱風と混合することによりオゾンの自己分解を促進させることを特徴とする衣類乾燥機。
  2. 前記温風発生機構と乾燥室の間に、温風発生機構からの温風とその加熱手段後段に供給されたオゾンを滞留させて攪拌混合することによりオゾンの自己分解を促進させると共に乾燥室内の衣類に向けて均一に吹き出すように整流するダクト室を設けたことを特徴とする請求項1記載の衣類乾燥機。
  3. 前記温風発生機構の後段に、オゾン含有空気中のオゾンの自己分解を促進させる紫外線ランプ又は触媒の少なくとも一方を設けたことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の衣類乾燥機。
  4. 前記乾燥室内のオゾン濃度を検知するオゾン濃度検知手段を備え、
    前記制御部は、前記オゾン濃度検知手段によって検知されるオゾン濃度に基づき脱臭時間の終了時期を制御することを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の衣類乾燥機。
  5. 前記乾燥室内のオゾン濃度を検知するオゾン濃度検知手段を備え、
    前記制御部は、前記オゾン濃度検知手段によって検知されるオゾン濃度に基づき前記温風発生機構の風量を制御することを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の衣類乾燥機。
  6. 前記乾燥室内のオゾン濃度を検知するオゾン濃度検知手段を備え、
    前記制御部は、前記オゾン濃度検知手段によって検知されるオゾン濃度に基づき前記オゾン発生機構のオゾン発生量を制御することを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の衣類乾燥機。
  7. 前記乾燥室の排気口に備えられて排気に含まれる残存オゾンを分解又は吸着して除去するオゾン除去フィルタと、前記乾燥室内のオゾン濃度を検知するオゾン濃度検知手段を備え、
    前記制御部は、前記オゾン濃度検知手段によって検知されるオゾン濃度と前記温風発生機構の運転時間から得られる送風量との積値によって、前記オゾン除去フィルタが処理した総オゾン量を算出して、オゾン除去フィルタの交換時期を報知手段を介して報知することを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の衣類乾燥機。
  8. 前記オゾン発生機構への空気導入を前記温風発生機構の送風手段と加熱手段間のダクトから分岐させることを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれかに記載の衣類乾燥機。
  9. 前記オゾン発生機構への空気導入部に前記制御部に制御されて開閉する開閉手段を備え、
    前記制御部は、前記オゾン発生機構からオゾンを発生しない場合は前記開閉手段を閉じることを特徴とする請求項8記載の衣類乾燥機。
  10. 前記オゾン発生機構にオゾン発生素子とこのオゾン発生素子を加熱するヒータとを備えると共に、前記乾燥室の扉の開閉を検知する扉開閉検知手段を備え、
    前記制御部は、運転中に前記扉開閉検知手段によって乾燥室の扉が開放されたのを検知すると、前記オゾン発生素子は停止するが、オゾン発生素子加熱ヒータへの通電は維持することを特徴とする請求項1ないし請求項9のいずれかに記載の衣類乾燥機。
  11. 前記制御部は、前記オゾン発生素子の停止と共に、前記温風発生機構と前記オゾン発生機構への空気導入手段を停止することを特徴とする請求項10記載の衣類乾燥機。
  12. 前記制御部は、運転中に前記扉開閉検知手段によって前記乾燥室の扉の開放を所定時間検知し続けた場合、運転を終了することを特徴とする請求項10又は請求項11記載の衣類乾燥機。




































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