JP2006155493A - タイマ装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ソフトウェアにより構成される補助タイマの下位8ビットとハードウェアにより構成される基準タイマの上位8ビットがオーバーラップしており、現在時刻の要求があったとき、補助タイマと基準タイマのオーバーラップ部の大きさを比較し、補助タイマの下位バイトの値が大きい場合、補助タイマの上位バイトの値に1加算した後、補助タイマの上位バイトの値と基準タイマの値とを合成することにより、現在時刻を形成する。一方、オーバーラップ部の補助タイマの下位バイトの値が小さい場合は、単に、補助タイマの上位バイトの値と基準タイマの値とを合成することにより、現在時刻を形成する。
【選択図】図3
Description
そして、計測時間の範囲と精度の両者が必要な場合には、高性能タイマを備えた高機能マイコンを使用することにより実現している。
そして、上記の演算を行う場合には、ベースプログラムの処理に対して、適宜割り込みをかけて、必要な演算処理を実行しているが、近年のように、高機能化により制御する内容が増加し、多くの割込み処理がある場合には、実行すべき全ての割込み処理を記憶しておき、順次その処理を実行するようにしているが、この場合には、タイムラグにより演算の精度が悪化するという問題が生じる。
基準タイマ手段と、補助タイマ手段とよりなるタイマ装置であって、
上記基準タイマ手段の上位バイトと上記補助タイマ手段の下位バイトの精度が一致するとともに、オーバーラップし、上記基準タイマ手段の値と上記補助タイマ手段の上位バイトを合成して時間情報を生成することを特徴とする。
上記基準タイマ手段がハードウェアにより構成され、上記補助タイマ手段がソフトウエアプログラムにより構成されていることを特徴とする。
オーバーラップしている上記基準タイマ手段の上位バイトと上記補助タイマ手段の下位バイトの大小関係により補助タイマ手段の上位バイトのずれを補正することを特徴とする。
オーバーラップしている上記基準タイマ手段の上位バイトと上記補助タイマ手段の下位バイトの桁上がりの位相がほぼ半周期ずれていることを特徴とする。
上記時間情報として現在時刻を生成するものであり、
インプットキャプチャ機能を備えたタイマ手段を備え、
キャプチャ時刻と現在時刻の下位の値との大小関係から現在時刻の上位の値を補正した後、キャプチャ時刻と現在時刻の上位の値を合成して拡張されたキャプチャ時刻を生成することを特徴とする。
図1は本発明のタイマ装置を実施するマイコンの構成を示す図であり、CPU1、ROM(Read Only Memory)2、RAM(Random Access Memory)3及びタイマユニット4から構成され、レジスタ11、12を備えたCPU1は、マイコンのハードウェア各部を制御するとともに、ROM2に記憶されたプログラムに基づいて補助タイマのカウントアッププログラム、現在時刻演算プログラム等の各種のプログラムを実行する。また、RAM3はSRAM等で構成され、プログラムの実行時に発生する一時的なデータを記憶するとともに、補助タイマの値を記憶する。
また、タイマ3コントロール28は、キャプチャ入力ポートからキャプチャ信号が入力されたとき、基準タイマのタイマカウンタ24の値をキャプチャ時刻としてTGR31に取り込むとともに、TIER30によりアプリケーションソフトウェアへの割込み処理を行う。
タイマユニット4の割込み処理部のTIER27は1.37ms毎にCPU1に割込み信号を送出し、この割込み信号を受けると、CPU1は図4のフローチャートに示す補助タイマのカウントアッププログラムを開始する。
このプログラムを開始すると、CPU1は、まず、RAM3に記憶されている補助タイマの値をレジスタ11に保管する(ステップ101)。次に、レジスタ11に保管された補助タイマの値を8カウントアップする(ステップ102)。
一方、ステップ103で補助タイマの下位8ビットに桁上がりが生じたと判定した場合、CPU1はタイマユニット4のタイマカウンタ24から基準タイマの値を取得してレジスタ12に保管した後、この基準タイマの上位8ビットの値が所定の範囲内にあるか否かを判定し(ステップ105)、基準タイマの上位8ビットの値が所定の範囲内にないと判定した場合、レジスタ11に保管された補助タイマの値をRAM3に格納した(ステップ104)後、プログラムを終了する。
図5はタイマ値をグラフにしたものであり、実線が基準タイマの上位バイトの値の変化を示し、破線が補助タイマの下位バイトの変化を示している。基準タイマの値が補助タイマの値より小さい、αの区間では、基準タイマが桁上がりし、補助タイマの上位バイトのカウントアップが必要であるが、補助タイマの下位バイトはまだ桁上がりしていない。つまり、実際に用いられる補助タイマの上位バイトが1カウント小さいので、α区間では補助タイマの上位バイトに1加算し、現在時刻を算出しなければならない。また、基準タイマの値が補助タイマの値より大きい、βの区間では、補助タイマの値が基準タイマの値に追いついており、補助タイマの上位バイトに1加算する必要がない。
このようにすると、図5のC点に示すように、A状態と同様に誤差の影響で補助タイマが遅れても、大小関係が変化することを防止することが可能となる。
アプリケーションソフトから現在時刻の要求があった場合、CPU1は図6のフローチャートに示す現在時刻形成プログラムを開始し、まず、タイマカウンタ24の値を基準タイマの値として取り込み、レジスタ11に保管する(ステップ201)。次に、CPU1は、RAM3に記憶されている補助タイマの値をレジスタ12に保管した(ステップ202)後、図3(a)、(b)の斜線部に示す、補助タイマの下位バイトと基準タイマの上位バイトのオーバーラップ部において補助タイマの下位バイトの値が大きいか否かを判定する(ステップ203)。
このようにして形成された現在時刻がアプリケーションソフトに転送される。
図7は、図5と同様に、タイマ値をグラフにしたものであり、実線が基準タイマの上位バイトの値の変化を示し、破線が補助タイマの下位バイトの変化を示している。図7のαの時点で基準タイマの上位バイトの値が桁上がりし、α−βの区間、すなわち、補助タイマの下位バイトの値が基準タイマの上位バイトの値より大きい区間では、補助タイマの下位バイトの値が桁上がりしておらず、補助タイマの上位バイトの値はカウントアップされていないので、補助タイマの下位バイトの値が桁上がりするβの時点まで、補助タイマの上位バイトの値に1加算する必要がある。
また、β−γの区間、すなわち、補助タイマの下位バイトの値が基準タイマの上位バイトの値より小さい区間では、補助タイマの下位バイトの値が桁上がりし、補助タイマの上位バイトの値がカウントアップされているので、補助タイマの上位バイトの値の補正は不要である。
また、オーバーラップ部の基準タイマの上位バイトと補助タイマの下位バイトの桁上がりの位相がほぼ半周期ずれているので、誤差の影響で大小関係が入れ替わる可能性がなく、時刻のずれを回避することができる。
この場合、基準タイマとインプットキャプチャ機能を備えたタイマの同期をとり、24ビット現在時刻とキャプチャ時刻(マイコン16ビットレジスタ)を合成することにより、拡張された24ビットインプットキャプチャ時刻を取得するようにしている。
次に、CPU1は、タイマユニット4にキャプチャ時刻の取得要求を行って、TGR31に保管されているキャプチャ時刻を取り込み、レジスタ12に保管した(ステップ302)後、図9(a)、(b)に示すように、オーバーラップしているキャプチャ時刻と現時時刻の下位16ビットを比較することにより、キャプチャ時刻取得後に、現在時刻の上位バイトがカウントアップされているか否かを判定する(ステップ303)。
このようにして形成された拡張キャプチャ時刻がアプリケーションソフトに転送される。
11、12 レジスタ
2 ROM
3 RAM
4 タイマユニット
21、22、25、28 タイマコントロール
23、26、29 TCR
24 タイマカウンタ(TCNT)
27、30 TIER
31 TGR
Claims (5)
- 基準タイマ手段と、補助タイマ手段とよりなるタイマ装置であって、
上記基準タイマ手段の上位バイトと上記補助タイマ手段の下位バイトの精度が一致するとともに、オーバーラップし、上記基準タイマ手段の値と上記補助タイマ手段の上位バイトを合成して時間情報を生成することを特徴とするタイマ装置。 - 請求項1に記載されたタイマ装置において、
上記基準タイマ手段がハードウェアにより構成され、上記補助タイマ手段がソフトウエアプログラムにより構成されていることを特徴とするタイマ装置。 - 請求項1に記載されたタイマ装置において、
オーバーラップしている上記基準タイマ手段の上位バイトと上記補助タイマ手段の下位バイトの大小関係により補助タイマ手段の上位バイトのずれを補正することを特徴とするタイマ装置。 - 請求項1に記載されたタイマ装置において、
オーバーラップしている上記基準タイマ手段の上位バイトと上記補助タイマ手段の下位バイトの桁上がりの位相がほぼ半周期ずれていることを特徴とするタイマ装置。 - 請求項1〜請求項4のいずれかに記載されたタイマ装置において、
上記時間情報として現在時刻を生成するものであり、
インプットキャプチャ機能を備えたタイマ手段を備え、
キャプチャ時刻と現在時刻の下位の値との大小関係から現在時刻の上位の値を補正した後、キャプチャ時刻と現在時刻の上位の値を合成して拡張されたキャプチャ時刻を生成することを特徴とするタイマ装置。
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