JP2006153230A - 流体制御器用ダイヤフラム及びこれを用いたバルブ装置 - Google Patents

流体制御器用ダイヤフラム及びこれを用いたバルブ装置 Download PDF

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Abstract

【課題】耐久性に優れるうえ、組付作業性や歩留りを向上して、生産性を高めるようにする。
【解決手段】複数の金属製薄板(33)を互いに重ね合わせてダイヤフラム(18)を構成する。互いに重合する金属製薄板(33)同士の対向面の一方に、フッ素系樹脂からなるコーティング層(34)を、2〜50μmの厚さで一体に形成する。バルブ装置(1)のハウジング(2)に閉止弁装着孔(14)を形成し、閉止弁装着孔(14)に外側から内方に向けて順に作動室(15)と閉止弁室(10)とを形成する。閉止弁装着孔(14)に上記のダイヤフラム(18)を装着して閉止弁室(10)を作動室(15)から保密状に区画する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、半導体の製造工程に用いる超高純度ガス等の流体貯蔵容器や配管などに付設される流体制御器用のダイヤフラムと、これを使用したバルブ装置に関し、さらに詳しくは、耐久性に優れるうえ、組付作業性や歩留りを向上して生産性を高めることができる、流体制御器用ダイヤフラムとこれを用いたバルブ装置に関する。
半導体の製造過程で用いられる超高純度ガスは、僅かな不純物の混入も許容されない高い純度が要求されるうえ、腐食作用や引火性があるなど、その性質が極めて特殊であり、取り扱いには細心の注意が必要とされる。
従来、上記の半導体用ガス等を制御するバルブ装置としては、閉止弁室の保密性を確保するため、ダイヤフラムを用いたバルブ装置がある(例えば、特許文献1参照。)。
即ち、このバルブ装置はハウジングに閉止弁装着孔が形成してあり、この装着孔に、外側から内方に向けて順に作動室と閉止弁室と閉止弁座とを設けて、この装着孔内に開閉作動手段とダイヤフラムと閉止部材とを外側から順に装着してある。上記の閉止部材は上記の閉止弁室に収容してあり、開閉作動手段によりダイヤフラムを介して進退移動することで、上記の閉止弁座に接離するように構成してある。また、上記のダイヤフラムは周縁部がハウジングに固定してあり、これにより、上記の閉止弁室が上記の作動室から保密状に区画してある。
上記のダイヤフラムは開閉操作の都度繰り返し変形され、しかも、閉止弁室内のガス圧力に耐える強度があることや、不純物を放出しないことなどの必要性から、互いに重合された複数の金属製薄板で構成してある。しかしこのダイヤフラムは、弁室内の高いガス圧力を受けながら、開閉作動時の変形の際に隣接する金属製薄板同士が互いに摺動することから、接触摩擦による磨耗や焼付を生じて早期に破損する問題があった。
従来、上記の問題点を解消するため、金属製薄板間にメッキ層や潤滑油からなる摺動円滑材を配置したものがある(例えば、特許文献2参照。)。
即ち、この従来技術のダイヤフラムは、金属製薄板の表面にメッキ層を付設したり、金属製薄板間に潤滑油を介設したりしてある。これにより、開閉作動に伴う変形の際に金属製薄板同士がこの摺動円滑材を介して円滑に摺動するので、金属製薄板の接触摩擦による磨耗や焼付の発生が抑制され、ダイヤフラムの寿命が延長される、というものである。
しかしながら、上記の従来技術では次のような問題点があった。
(1)金属製薄板にメッキ層を付設する場合、銀などの延展性に優れた材料でメッキ層を形成したとしても、これらのメッキ層は柔軟性に乏しいため、金属製薄板の変形に十分追随することができない。この結果、開閉操作の繰り返しによりメッキ層にひび割れや剥離を生じて、この部分で隣接する金属製薄板同士が直接当接して摺動し、磨耗や焼付きなどを生じてダイヤフラムが早期に破損する虞がある。
(2)金属製薄板に潤滑油を塗布する場合、予め塗布しておくことができず、組付作業中に塗布しなければならないので、クリーンルームでの塗布作業が困難であるうえ、均一に塗布する必要がある。また塗布面が接ガス部や他物に触れないように慎重に組み付ける必要があり、しかも潤滑油は流動性があるため、組付作業中に金属製薄板間から滲出して接ガス部などに付着する虞もあることから、組付作業の効率を向上することが容易でない。
(3)潤滑油の塗布面は、他物と接触するとこれを汚損するうえ、潤滑油が塗布面から取り除かれて塗布量が不足した部位を生じる。この潤滑油の不足した部位では隣接する金属製薄板同士が直接当接して摺動するので、ダイヤフラムが早期に破損する虞がある。
(4)潤滑油の塗布ムラを生じると、塗布量が不足した部位で隣接する金属製薄板同士が直接摺動し、ダイヤフラムが早期に破損する虞がある。このため、塗布ムラの確認が煩雑であるうえ、塗布ムラの有るものは不良品とするため、歩留りの向上が容易でない。
また従来のダイヤフラムには、金属製薄板間に合成樹脂製シートを介在させたものもある。しかしながら、この樹脂製シートは、厚く形成するとダイヤフラム全体の肉厚が厚くなる問題があるうえ、開閉作動時の変形の繰り返しによりこの樹脂製シートに割れを生じる虞がある。また、この樹脂製シートを薄く形成すると、組付時の取扱いが困難となり、生産性の向上が容易でないうえ、開閉作動時の変形の繰り返しによりこの樹脂製シートが伸びて金属製薄板間で弛みや皺を発生し易く、この伸びた部分が重合して金属製薄板に悪影響を与えたり、金属製薄板間からはみ出てネジ部等に噛み込まれたりする問題がある。さらに上記の伸びにより樹脂製シートが部分的に薄くなって破断する虞があり、この場合には隣接する金属製薄板同士が直接当接して摺動するので、ダイヤフラムが早期に破損する問題がある。
特開2001−263508号公報 特開平5−26357号公報
本発明の技術的課題はこれらの問題点を解消し、耐久性に優れるうえ、組付作業性や歩留りを向上して生産性を高めることができる、流体制御器用ダイヤフラムとこれを用いたバルブ装置を提供することにある。
本発明は上記の課題を解決するため、例えば本発明の実施の形態を示す図1から図4に基づいて説明すると、次のように構成したものである。
即ち、本発明1は流体制御器用ダイヤフラムに関し、互いに重合された複数の金属製薄板(33)からなり、流体制御器(1)の弁室(10)を外部空間から保密状に区画する流体制御器用ダイヤフラムであって、上記の互いに重合した金属製薄板(33)同士の対向面の少なくとも一方に、合成樹脂製コーティング層(34)を一体に形成したことを特徴とする。
また本発明2はバルブ装置に関し、ハウジング(2)に弁装着孔(14)を形成して、この弁装着孔(14)に外側から内方に向けて順に作動室(15)と弁室(10)とを形成し、この弁装着孔(14)に上記の本発明1のダイヤフラム(18)を装着して、上記の弁室(10)を作動室(15)から保密状に区画したことを特徴とする。
上記のダイヤフラムが開閉作動に伴って変形する際に、隣接する金属製薄板同士は互いに直接当接することがなく、上記合成樹脂製コーティング層を介して円滑に摺動する。このとき、上記のコーティング層は合成樹脂製であるので、従来のメッキ層と異なって柔軟性があり、金属製薄板の変形に充分に追随できることから、ひび割れや剥離を生じることがない。しかも、従来の潤滑油と異なって流動性がないので、他物との接触等で厚みに不足を生じることがない。また、合成樹脂製シートを介在させる場合と異なって、金属製薄板と一体化しているので金属製薄板間に確りと保持され、過剰に伸びることがなく、弛みや皺を生じることがない。
上記のコーティング層は、予め金属製薄板に形成できるので、従来の潤滑油の塗布と異なって均一な層が容易に形成される。この金属製薄板に形成されたコーティング層は流動性が無いので、他物と接してもこれを汚損する虞がなく、組付作業中に金属製薄板間から滲出することもないうえ、金属製薄板と一体化しているので、クリーンルーム内での組付作業においても容易に取り扱われる。
上記のコーティング層を構成する合成樹脂は、特定の種類に限定されないが、フッ素系樹脂で形成すると摩擦抵抗が小さく、耐摩耗性や耐熱性、耐薬品性等に優れるため、好ましい。
また、このコーティング層の厚さは、使用する合成樹脂の種類によっても異なり、特定の厚みに限定されないが、薄くし過ぎると金属製薄板との接触摩擦により剥離を生じる虞があり、一方、厚くし過ぎると上記の変形によりひび割れを生じる虞がある。このため、このコーティング層の厚さは、2〜50μmが好ましく、より好ましくは5〜20μmに設定される。
上記のコーティング層の形成は特定の方法に限定されず、例えばスプレーや樹脂塗料槽への浸漬により金属製薄板の表面へ合成樹脂を付着させたのち、乾燥や焼入れ硬化等の処理により形成される。
このコーティング層は、互いに隣接する金属製薄板間に介在させてあればよく、金属製薄板の片面または両面に形成することができる。金属製薄板の片面にのみ形成した場合は安価に実施することができる。また、金属製薄板の両面に形成した場合は、コーティング層を形成していない金属製薄板と交互に配置してダイヤフラムを構成することができる。さらに、金属製薄板の両面にコーティング層を形成して、これを互いに重ね合せた場合には、ダイヤフラムの変形の際にコーティング層同士が接触するので一層円滑に摺動することができ、金属製薄板の磨耗や焼付を防止してダイヤフラムの耐久性をより高めることができる。
なお、上記の金属製薄板のうち弁室に臨む表面には、弁室内の流体に悪影響を与える虞がある場合は、コーティング層が形成されない。しかし、この流体に悪影響を与えない場合は、この面にコーティング層を形成してもよい。
本発明は上記のように構成され作用することから、次の効果を奏する。
(1) コーティング層は合成樹脂製であるので柔軟性があり、流動性がなく他物に接触しても付着しないうえ、金属製薄板と一体化しているので過剰に伸びて破断したり弛みや皺を生じることもないので、このコーティング層を長期間に亙って金属製薄板間に介在させることができる。この結果、ダイヤフラムが変形する際に、金属製薄板同士が直接接当することなく円滑に摺動でき、ダイヤフラムの耐久性を高めることができる。
(2) 上記のコーティング層は、予め金属製薄板に形成できるうえ、流動性が無いので他物と接してもこれを汚損する虞がなく、また、組付作業中に金属製薄板間から滲出して流体と接する部位などを汚損することもない。しかも金属製薄板と一体化しているので、クリーンルーム内での組付作業においても容易に取り扱うことができ、流体制御器の組付作業性に優れる。
(3) 金属製薄板には均一な肉厚のコーティング層を容易に形成できるので、従来の潤滑油を用いた場合の塗布ムラ等による不良を無くして、歩留りを容易に向上することができ、生産性を高めることができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
図1及び図2は本発明の第1実施形態を示し、図1(a)はバルブ装置の縦断面図、図1(b)は図1(a)のB部の拡大断面図であり、図2は組付過程を示すダイヤフラムの一部を破断した分解斜視図である。
図1(a)に示すように、このバルブ装置(1)はハウジング(2)が縦長に造られており、その下部に形成した脚ネジ部(3)がガスボンベ(4)の首部(5)に固定され、途中高さ部から横向きに突設した出口ノズル(6)に図外のガス取出し金具が接続可能となっている。
なお、この出口ノズル(6)はガスボンベ(4)にフレッシュガスを充填する際には、充填金具(図示せず)が接続できるようにもしてある。
上記の脚ネジ部(3)の下面に入口穴(7)が開口してあり、出口ノズル(6)の端面に出口穴(8)が開口してある。上記のハウジング(2)内には、この入口穴(7)と出口穴(8)との間に入口路(9)と閉止弁室(10)と出口路(11)とが順に形成してある。入口路(9)の途中部にはガス放出路(12)が分岐してあり、このガス放出路(12)に安全弁(13)が設けてある。
なお、この第1実施形態ではガスボンベに付設するバルブ装置について説明するが、本発明のバルブ装置は、配管途中に設けるバルブ装置にも適用でき、ハウジングの形状や向き、入口穴、入口路、出口路、出口穴等の形成位置、閉止弁室の形状や構造、安全弁の形式等も、この第1実施形態のものに限定されない。
上記のハウジング(2)の上面には、下方に向けて閉止弁装着孔(14)が形成してあり、この閉止弁装着孔(14)内に、外側から内方に向けて順に作動室(15)と上記の閉止弁室(10)とが形成してある。この閉止弁装着孔(14)内には、スピンドル(16)と中間伝動具(17)と金属製のダイヤフラム(18)と閉止部材(19)とが外方から順に装着してあり、この閉止部材(19)の本体部(19a)が上記の閉止弁室(10)に収容してある。この閉止弁室(10)内には、前記の入口路(9)の開口端の周囲に閉止弁座(20)が形成してあり、上記の閉止部材(19)の本体部(19a)がこの閉止弁座(20)に対向させてある。
上記の作動室(15)には、上記の中間伝動具(17)の周囲に開弁バネ(21)と環状の押圧スリーブ(22)と環状の回転拘束部材(23)とが配置してある。上記のダイヤフラム(18)の周縁部は、この押圧スリーブ(22)とその上方に配置した回転拘束部材(23)とを介して、ハウジング(2)に螺着されるグランドナット(24)の締付固定により、閉止弁室(10)の周壁へ確りと押し付けてある。これにより、上記の閉止弁室(10)が作動室(15)から保密状に区画してある。
なお、上記の作動室(15)の周壁には、ガス漏れチェック用ポート(25)が透設してあり、六角穴付きボルト(26)で封止してある。
上記のグランドナット(24)の内面には雌ネジが形成してあり、前記のスピンドル(16)の雄ネジ部(16a)がこれに螺合して回転自在に支持されている。このスピンドル(16)の上端には開閉操作用のハンドル(27)が固定してある。スピンドル(16)の下端は下方へ突出した湾曲面に形成してあり、薄板状の滑り部材(28)を介して上記の中間伝動具(17)の上面に当接してある。これにより、スピンドル(16)の螺進の際に、推力は中間伝動具(17)に伝わるが、回転力は中間伝動具(17)へ伝わり難いようにしてある。
上記の中間伝動具(17)は、例えば上部外周面を六角柱状に形成して、前記の回転拘束部材(23)に、軸心(32)方向へは進退できるが軸心(32)周りには回転できないように、連係してある。この回転拘束部材(23)の下方に配置された上記の押圧スリーブ(22)には、下部内面にバネ受け部(30)が形成してあり、一方、上記の中間伝動具(17)の上部外面にはバネ押え部(31)が形成してある。このバネ受け部(30)とバネ押え部(31)との間に前記の開弁バネ(21)が装着してあり、この開弁バネ(21)の弾圧力により上記中間伝動具(17)が上方へ弾圧付勢される。
前記のダイヤフラム(18)は、周縁部が上記の押圧スリーブ(22)と前記の閉止弁室(10)の周壁との間に挟持され、中央部に挿通孔(29)が透設してある。この挿通孔(29)には、閉止部材(19)の本体部(19a)上面に突設した凸部(19b)が挿通され、この凸部(19b)の先端側に中間伝動具(17)が螺着固定してある。
図1(b)に示すように、上記のダイヤフラム(18)は、互いに重合された複数の金属製薄板(33)からなる。この互いに重合する金属製薄板(33)同士の対向面には、対向面の一方にコーティング層(34)が形成してある。これにより、各金属製薄板(33)間にそれぞれ合成樹脂製コーティング層(34)が介在しており、各金属製薄板(33)はこのコーティング層(34)を介して隣接する金属製薄板(33)と当接する。
図2に示すように、上記のダイヤフラムは、例えば次の手順で閉止部材に組みつけられる。
最初に、コーティング層を形成していない金属製薄板(33a)の挿通孔(29)に、上記の閉止部材(19)の凸部(19b)を挿通し、挿通孔(29)の周縁部をこの凸部(19b)の基端周面に溶接する。この閉止部材(19)に溶接固定された金属製薄板(33a)は、ハウジングへ組付けられると、下面が閉止弁室に臨む。
次に、予め下面に、例えば厚さ5〜20μmのフッ素系樹脂製コーティング層(34)が形成された金属製薄板(33b)を、所定枚数準備しておき、これらの金属製薄板(33b)の各挿通孔(29)に上記の凸部(19b)を挿通して、上記の溶接済みの金属製薄板(33a)に重ね合わせる。この重ね合わせた金属製薄板(33b)は、上記の溶接済み金属製薄板(33a)のバックアップ材を構成する。なお、この実施形態では合成樹脂製コーティング層を金属製薄板の片面にのみ形成したが、本発明では金属製薄板の両面に形成してもよい。
その後、図1(a)に示すように、金属製薄板(33)から上方へ突出した上記の凸部(19b)の周囲に、前記の押圧スリーブ(22)と開弁バネ(21)とを配置し、凸部(19b)の先端側に前記の中間伝動具(17)を螺着する。そしてこの螺着固定により、全ての金属製薄板(33)の挿通孔(29)の周縁部を、中間伝動具(17)と閉止部材(19)の本体部(19a)との間に確りと挟持する。なお、この第1実施形態では閉止部材(19)に凸部を形成し、中間伝動具(17)に雌ネジ孔を形成したが、本発明では閉止部材に雌ネジ孔を形成し、中間伝動具(17)に凸部を形成してもよい。
次に、上記のバルブ装置(1)の開閉操作について説明する。
上記のハンドル(27)を締付方向へ回転させるとスピンドル(16)が螺進し、その推力を受けた中間伝動具(17)が、回転拘束部材(23)で回転を拘束されながら、開弁バネ(21)の弾圧力に抗して下降する。この結果、ダイヤフラム(18)を介し閉止部材(19)も下降して閉止弁座(20)側へ移動し、閉止弁座(20)へ接当することにより閉弁される。
一方、上記ハンドル(27)を緩み方向へ回転させると、スピンドル(16)が螺旋状に回転しながら上昇し、中間伝動具(17)に加えられていた上記の推力が除かれる。この結果、中間伝動具(17)は開弁バネ(21)の弾圧力により上方へ、即ち開弁方向へ弾圧され、この中間伝動具(17)とともにこれに固定された閉止部材(19)が上昇し、閉止弁座(20)から離隔して開弁される。
上記のダイヤフラム(18)は、周縁部が閉止弁室(10)の周壁に固定してあるので、上記の中間伝動具(17)と閉止部材(19)の上下移動に伴って変形し、中央部が周縁部に対して上下に偏位する。このとき、上記の各金属製薄板(33)は、隣接する金属製薄板(33)に対しズレ動いて摺動摩擦が生じる。しかし、各金属製薄板(33)間には前記の合成樹脂製コーティング層(34)が介在しているので、各金属製薄板(33)は互いに直接当接することなく円滑に摺動する。この結果、上記のダイヤフラム(18)は長期に亙り、破損することなく開閉操作に伴って繰り返し変形することができる。
図3は本発明の第2実施形態を示す、バルブ装置の要部の断面図である。
この第2実施形態では、開弁バネ(21)が閉止弁室(10)内に配置してあり、この開弁バネ(21)の弾圧力で閉止部材(19)を開弁側に押圧してある。この閉止部材(19)の上方にはダイヤフラム(18)が配置してあり、その周縁部をグランドナット(24)の下端と閉止弁室(10)の周壁との間に挟持してある。これにより、この閉止弁室(10)は、前記の第1実施形態と同様、作動室(15)から保密状に区画してある。
この第2実施形態では、前記の第1実施形態と異なって、上記のダイヤフラム(18)の中央部に挿通孔が形成されていない。即ち、このダイヤフラム(18)の上方の作動室(15)には中間伝動具(17)が配置してあり、ダイヤフラム(18)の中央部分は、上記の開弁バネ(21)で弾圧された閉止部材(19)と、スピンドル(16)に連係した中間伝動具(17)との間に挟持される。
その他の構成は、ダイヤフラム(18)が複数の金属製薄板を互いに重合させて構成してある点や、各金属製薄板間に合成樹脂製コーティング層を介在させてある点など、上記の第1実施形態と同様であり、同様に作用するので説明を省略する。
図4は本発明の第3実施形態を示す、バルブ装置の要部の断面図である。
この第3実施形態では、閉止弁室(10)を作動室(15)から保密状に区画するダイヤフラム(18)が閉止部材を構成しており、このダイヤフラム(18)の中央近傍部が、作動室(15)内の作動手段(35)による押圧力と、ダイヤフラム(18)の弾性復元力や閉止弁室(10)内のガス圧力とのバランスで上下に進退移動し、閉止弁座(20)に接離するようにしてある。
その他の構成は、ダイヤフラム(18)が複数の金属製薄板を互いに重合させて構成してある点や、各金属製薄板間に合成樹脂製コーティング層を介在させてある点など、上記の第1実施形態や第2実施形態と同様であり、同様に作用するので説明を省略する。
上記の各実施形態や変形例で説明した流体制御器用ダイヤフラムやこれを用いたバルブ装置は、本発明の技術的思想を具体化するために例示したものであり、各部の形状や、構造、配置等を、これらの実施形態のものに限定するものではなく、本発明の特許請求の範囲内において種々の変更を加え得るものであることは、いうまでもない。
例えば、上記の実施形態では流体制御器としてバルブ装置について説明した。しかし本発明のダイヤフラムは、ポンプなど他の流体制御器に利用することも可能であり、また使用する流体は半導体の製造工程に用いる超高純度ガスだけでなく、他のガス種や液体を使用することも可能である。
本発明の流体制御器用ダイヤフラムは、耐久性に優れるうえ、組付作業性や歩留りを向上して生産性を高めることができるので、半導体の製造工程に用いる超高純度ガス等の、ガス貯蔵容器や配管等に接続するバルブ装置に特に好適であるが、他の用途のガス種や液体を扱うバルブ装置にも好適に用いられ、さらにポンプなど他の流体制御器にも用いることができる。
本発明の第1実施形態を示し、図1(a)はバルブ装置の縦断面図、図2(b)は図1(a)のB部の拡大断面図である。 組付過程を示すダイヤフラムの一部を破断した分解斜視図である。 本発明の第2実施形態を示す、バルブ装置の要部の断面図である。 本発明の第3実施形態を示す、バルブ装置の要部の断面図である。
符号の説明
1…バルブ装置(流体制御器)
2…ハウジング
10…閉止弁室(弁室)
14…閉止弁装着孔(弁装着孔)
15…作動室
18…ダイヤフラム
33…金属製薄板
34…コーティング層

Claims (3)

  1. 互いに重合された複数の金属製薄板(33)からなり、流体制御器(1)の弁室(10)を外部空間から保密状に区画する流体制御器用ダイヤフラムであって、
    上記の互いに重合した金属製薄板(33)同士の対向面の少なくとも一方に、合成樹脂製コーティング層(34)を一体に形成したことを特徴とする、流体制御器用ダイヤフラム。
  2. 上記のコーティング層(34)は、肉厚が2〜50μmである、請求項1に記載の流体制御器用ダイヤフラム。
  3. ハウジング(2)に弁装着孔(14)を形成して、この弁装着孔(14)に外側から内方に向けて順に作動室(15)と弁室(10)とを形成し、この弁装着孔(14)に上記の請求項1または請求項2に記載のダイヤフラム(18)を装着して、上記の弁室(10)を作動室(15)から保密状に区画したことを特徴とする、バルブ装置。
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