JP2008267433A - ダイヤフラム式バルブ - Google Patents

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Abstract

【課題】弁体を開状態にさせるスプリングを省略してバルブ全体を高さ方向に小型化することができるとともに、スプリング及びその周辺部品を削減して構成の簡単化を図ることができ、さらに、弁体を開閉させるハンドルの操作力を軽減して操作性を向上させることが可能なダイヤフラム式バルブを提供する。
【解決手段】高圧ガスの流入路と流出路とを接続する閉鎖弁室を設けた中空状のバルブ本体10と、バルブ本体10に螺合し、バルブ本体10内を密閉するグランドナット40と、グランドナット40に螺合し、ねじに沿って閉鎖弁室16内の弁体51を開閉方向に動作させることが可能なスピンドル20と、一端側がスピンドル20に当接し、他端側に弁体51を取り付けたプラグ56と、プラグ56の他端側に取り付けられ、閉鎖弁室16を密閉するとともに、スピンドル20の方向の付勢力をプラグ56に作用させる一方向のばね弾性を有するダイヤフラム52とを備えた構成としてある。
【選択図】図1

Description

本発明は、ガスボンベに直接接続されて高圧ガスの供給又は充填に用いられるダイヤフラム式バルブに関し、特に、弁体を開状態にさせるスプリングを省略してバルブ全体を高さ方向に小型化することができるとともに、スプリング及びその周辺部品を削減して構成の簡単化を図ることができ、さらに、弁体を開閉させるハンドルの操作力を軽減して操作性を向上させることが可能なダイヤフラム式バルブに関する。
従来から圧縮ガスや液化ガスを充填したガスボンベに用いられるバルブとして、パック式バルブとダイヤフラム式バルブとがある。パック式バルブは、パッキング式のジョイント又はボルトを用いてバルブ内の気密性を確保しており、一方、ダイヤフラム式バルブは、弁体の移動とともに撓む金属薄板製のダイヤフラムによってバルブ内の気密性を確保している。
そして、両バルブを比較すると、パック式バルブは、消耗品であるダイヤフラムを用いないので寿命が長く、分解してメンテナンスすることにより、繰り返し使用することができる。一方、ダイヤフラム式バルブは、ダイヤフラムが劣化してしまうためにパック式バルブよりも寿命が短いが、あらかじめ定められた耐用年数や使用回数を超えない範囲内で使い捨てることにより、メンテナンスの手間なく安全性を確保することができる。このような取り扱いの容易さから、近年、使い捨てのダイヤフラム式バルブが、国際的なデファクトスタンダードとなりつつある。
従来のガスボンベ用のダイヤフラム式バルブとして、例えば、特許第2537148号(特許文献1)では、弁体(環状部材16)を開閉動作させるためのスピンドル(上部軸30)と、前記弁体を取り付けたプラグ(ピストン24)とを、ダイヤフラム(気密膜40)を介して互いに当接させるとともに、プラグをスプリング(弾性手段26)によって押し上げて、スピンドル方向の付勢力を作用させた構成のものが提案されている。
また、特開2006−153230号(特許文献2)及び特開2006−144950号(特許文献3)では、弁体(閉止部材19)を開閉動作させるためのスピンドル(推進ねじ部材16)と、前記弁体を取り付けたプラグ(中間伝動具17)と、このプラグに取り付けられたダイヤフラム18とを備え、プラグをスプリング(開弁ばね21)によって押し上げて、スピンドル方向の付勢力を作用させた構成のものが提案されている。
これら従来のダイヤフラム式バルブでは、スピンドルを開方向に動作させると、スプリングの付勢力がプラグを押し上げて弁体を開状態にさせ、また、スピンドルを閉動作させると、プラグが付勢力に抗してスプリングを撓ませて弁体を閉状態にさせていた。
特許第2537148号(第1〜3図参照) 特開2006−153230号(図1参照) 特開2006−144950号(図1〜4参照)
しかし、上述した従来のダイヤフラム式バルブは、いずれもスプリングによってプラグに付勢力を作用させる構成となっていたので、バルブ本体内にスプリングを縦にして収容するためのスペースを確保しなければならず、バルブ全体が高さ方向に大型化してしまうという問題があった。
また、従来のダイヤフラム式バルブでは、スプリングのみならず、このスプリングをバルブ本体内で保持するための周辺部品(例えば、特許文献1のリング28、特許文献2,3の押圧スリーブ22参照)を必要とし、部品点数が増大して構造が複雑化するのみならず、バルブ全体の組立作業に手間が掛かるという問題があった。
ここで、本出願人は、特願2006−206059号において消耗部品の交換などのメンテナンスにより再使用可能なダイヤフラム式バルブを提案しているが、このようなダイヤフラム式バルブにスプリングやその周辺部品を追加すれば、使い捨てる消耗部品が増大してリサイクル性が低減してしまい、メンテナンス時における消耗部品の交換作業に手間が掛かるという問題もあった。
さらに、従来のダイヤフラム式バルブでは、スプリングの大きな付勢力が、プラグを介してスピンドルに常時作用しているので、スピンドルを回転させるためのハンドル操作に力を必要とし、操作性が悪いという問題もあった。
これに加え、スプリングの大きな付勢力が、互いに螺合するスピンドルとグランドナットとのねじ部に常時作用すると、一般にステンレス鋼からなるスピンドルとグランドナットとのねじ部の相互間で金属部品同士の「かじり」が生じ、これら金属部品の接合部分が機械的に損傷してしまうという問題もあった。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、弁体を開状態にさせるスプリングを省略してバルブ全体を高さ方向に小型化することができるとともに、スプリング及びその周辺部品を削減して構成の簡単化を図ることができ、さらに、弁体を開閉させるハンドルの操作力を軽減して操作性を向上させることが可能なダイヤフラム式バルブの提供を目的とする。
上記目的を達成するために、本発明のダイヤフラム式バルブは、ガスボンベに直接接続され、前記ガスボンベから外部への高圧ガスの供給又は外部から前記ガスボンベへの高圧ガスの充填に用いられるダイヤフラム式バルブであって、前記高圧ガスの流入路と流出路とを接続する閉鎖弁室を設けた中空状のバルブ本体と、前記バルブ本体に螺合し、前記バルブ本体内を密閉するグランドナットと、前記グランドナットに螺合し、ねじに沿って前記閉鎖弁室内の弁体を開閉方向に動作させることが可能なスピンドルと、一端側が前記スピンドルに当接し、他端側に前記弁体を取り付けたプラグと、前記プラグの他端側に取り付けられ、前記閉鎖弁室を密閉するとともに、前記スピンドル方向の付勢力を前記プラグに作用させる一方向のばね弾性を有するダイヤフラムとを備え、前記スピンドルを開方向に動作させたときに、前記ダイヤフラムの付勢力が前記プラグを押し上げて前記弁体を開状態にさせ、また、前記スピンドルを閉方向に動作させたときに、前記プラグが付勢力に抗して前記ダイヤフラムを撓ませて前記弁体を閉状態にさせる構成としてある。
このような構成によれば、ダイヤフラム自体にプラグを押し上げる付勢力をもたせたことにより、従来のようなスプリングを構成から省略することができ、バルブ全体を高さ方向に小型化することができる。また、スプリング、及びこのスプリングをバルブ本体内で保持するための周辺部品を削減して構成の簡単化を図ることができ、バルブの組立及びメンテナンスを容易に行うことができるようになる。
さらに、ダイヤフラムがプラグに作用させる付勢力は、弁体を微小移動(例えば、約1mm程度)させるのに十分な小さな力であるから、弁体を開閉させるハンドルの操作力を軽減して操作性を向上させることができ、また、スピンドルとグランドナットとのねじ部の相互間における金属部品同士の「かじり」を防止することが可能となる。
ここで、ダイヤフラムが有する「一方向のばね弾性」とは、ダイヤフラムがプラグに作用させる一方向のみの付勢力ないしばね弾性を意味する。これは、従来のダイヤフラム式バルブにおけるダイヤフラムが、弁体の開方向及び閉方向の二方向にクリックアクションして、弁体の開状態及び閉状態の各時点において付勢力を失う構成と相違する。但し、ダイヤフラム自体が二方向にクリックアクションするものであっても、閉方向のクリックアクションを構造上制限した場合は、開方向のクリックアクションの過程において生じる付勢力ないしばね弾性が、本発明における「一方向のばね弾性」に相当する。
好ましくは、上述した本発明のダイヤフラム式バルブにおいて、前記ダイヤフラムが、前記バルブ本体内の取付部の形状に対応する金属板からなり、前記バルブ本体内の取付部において部材間に挟持され、前記閉鎖弁室を密閉する略平坦な周縁部と、前記周縁部から前記スピンドル方向に突出するように成形され、前記スピンドルの開閉方向の動作に伴って撓み、前記スピンドルを開方向に動作させたときに前記撓みを復元し、前記プラグを押し上げて前記弁体を開状態にさせる付勢力を作用させる本体部とを備えた構成とする。
このような構成によれば、ダイヤフラムの本体部をスピンドル方向に突出するように成形するといった簡単な構成により、ダイヤフラムに一方向のばね弾性をもたせることができ、スピンドル方向の付勢力をプラグに作用させることが可能となる。また、このようなダイヤフラムによってプラグに作用される付勢力は、本体部の突出量の範囲内における小さな力であるから、弁体を開閉させるハンドルの操作力を軽減して操作性を向上させることが可能となる。
好ましくは、上述した本発明のダイヤフラム式バルブにおいて、前記ダイヤフラムの本体部を、前記本体部の形状に対応する金属板からなる補強板により補強した構成とする。
このような構成によれば、ダイヤフラムの本体部を補強板によって補強したことにより、弁体の開閉動作時において、ダイヤフラムの本体部が撓み変形する際の負担を軽減し、良好な撓み変形と耐久性の向上とを図ることが可能となる。
好ましくは、上述した本発明のダイヤフラム式バルブにおいて、前記補強板が、前記スピンドル方向の付勢力を前記プラグに作用させる一方向のばね弾性を有する構成とする。
このような構成によれば、ダイヤフラムの本体部及び補強板の双方が一方向のばね弾性を発揮させるので、これらダイヤフラムの本体部及び補強板の微小な突出量の範囲内において、弁体を開状態にさせるのに十分な付勢力をもたせることができる。
好ましくは、上述した本発明のダイヤフラム式バルブにおいて、前記ダイヤフラムの本体部の突出量の範囲を、前記弁体の開閉ストロークの範囲以上とし、前記スピンドルを閉方向に動作させたときに、前記ダイヤフラムの本体部が、前記周縁部を超えて撓まないようにした構成としてある。
このような構成によれば、ダイヤフラムの本体部が周縁部を超える前に弁体が閉状態となるので、本体部が周縁部を超えて撓むのを構造上制限することができ、本体部がスピンドルの反対方向に反転して付勢力を失ってしまうことを防止することができる。これにより、常に、スピンドル方向の付勢力をプラグに作用させることが可能となる。
本発明のダイヤフラム式バルブによれば、ダイヤフラム自体にプラグを押し上げる付勢力をもたせたことにより、従来のようなスプリングを構成から省略することができ、バルブ全体を高さ方向に小型化することができる。また、スプリング、及びこのスプリングをバルブ本体内で保持するための周辺部品を削減して構成の簡単化を図ることができ、バルブの組立及びメンテナンスを容易に行うことができるようになる。
さらに、ダイヤフラムがプラグに作用させる付勢力は、弁体を微小移動させるのに十分な小さな力であるから、弁体を開閉させるハンドルの操作力を軽減して操作性を向上させることができ、また、スピンドルとグランドナットとのねじ部の相互間における金属部品同士の「かじり」を防止することが可能となる。
以下、本発明の一実施形態に係るダイヤフラム式バルブついて、図面を参照しつつ説明する。なお、以下の説明では、ステンレス鋼等の種類を例示するにあたってJISコードを省略して記載してある。
図1は本発明の一実施形態に係るダイヤフラム式バルブを示す断面図である。図2は上記ダイヤフラム式バルブを構成する交換部品ユニットとリング状部材とを示す拡大断面図である。図3は上記交換部品ユニットに含まれるダイヤフラム及び補強板を示すものであり、同図(a)は部分断面斜視図、同図(b)は同図(a)のA−A線断面図である。図4は本バルブ開閉時における上記ダイヤフラムの動作を示す部分拡大図である。
図1において、本実施形態に係るダイヤフラム式バルブ1は、主として、バルブ本体10と、スピンドル20と、ハンドル30と、グランドナット40と、交換部品ユニット50と、押圧部材55と、リング状部材60とで構成してある。
[バルブ本体]
バルブ本体10は、その胴部11内に断面略円形の中空部11aを設けたハウジングであり、耐腐食性を有する金属材料、例えば、SUS316のステンレス鋼により形成してある。胴部11の下方及び一側方には、それぞれ雄ねじ部12,13を分岐させて連成してある。下方の雄ねじ部12内には、中空部11a内に連通するガスの流入路14が穿設してある。また、一側方の雄ねじ部13内には、中空内に連通するガスの流出路15が穿設してある。
これら流入路14及び流出路15が共に開口する中空部11aの下端側を、後述する略円板状のダイヤフラム52によって密閉することにより閉鎖弁室16を形成している。そこで、図2に示すように、中空部11aの下端側には、ダイヤフラム52の周縁部52a(図3(a)参照)を載置して圧接挟持するための環状段差である座部(取付部)17が形成してある。また、座部17とダイヤフラム52とを直接接触させないように、座部17とダイヤフラム52との間に、樹脂製又は金属製のリング状部材60を介在させてある。このようにして形成された閉鎖弁室16内には、ガスの流入口14aが開口しており、この流入口14aは、後述する弁体51によって開閉される。
さらに、バルブ本体10の胴部11側壁における座部17上方には、ねじ孔19が設けてあり、このねじ孔19には検知プラグ(ボルト)70が締結してある。この検知プラグ70を外すことにより、ねじ孔19を介して、ダイヤフラム52の破損又はシール不良によるガス漏れの有無を検査することができる。なお、検知プラグ70と胴部11側壁との間には、ガスケット83が介設してあり、万が一、ダイヤフラム52の気密性が損なわれた場合でも、外部にガス漏れが生じないようになっている。このガスケット83の材料として、例えば、PTFE等のフッ素樹脂を用いることができる。
[スピンドル]
スピンドル20は、弁体51を開閉動作させるための軸部材であり、例えば、耐腐食性を有するSUS304等のステンレス鋼又はニッケルメッキを施したC3604BDにより形成してある。スピンドル20の上端部には、ハンドル30を取り付けるための雄ねじ部21が設けてあり、この雄ねじ部21にナット22を締結することによりハンドル30を固定している。
スピンドル20の下端部外周には、雄ねじ部24が設けてある。この雄ねじ部24は、次に述べるグランドナット40の軸受孔41に連成した雌ねじ部42と螺合しており、ハンドル30を回転させると、ねじのピッチでスピンドル20が上下方向に進退動作するようになっている。
ここで、本実施形態のダイヤフラム式バルブ1は、スピンドル20の下端部と、交換部品ユニット50の後述するプラグ56とを連結させず、これらスピンドル20とプラグ56とを互いに当接させることにより連動させる構成を採用している。後に詳述するが、ハンドル30を回転させてスピンドル20を上下方向に進退動作させると、この進退動作がプラグ56に伝達される。すると、このプラグ56に取り付けられたダイヤフラム52が、その本体部52bの突出量L1(図3(a),(b)及び図4参照)の範囲内で撓み又は復元し、プラグ56の下端側に取り付けた弁体51が上下方向に開閉動作するようになっている。
このようなスピンドル20の下端面には、プラグ56の上端面56aに当接するブッシュ23が埋設してある。このブッシュ23は、スピンドル20よりも高硬度を有するSK5等の炭素工具鋼によって形成してあり、プラグ56の上端面56aとの当接によるスピンドル20の摩損、変形を防止している。
[グランドナット]
グランドナット40は、上述したバルブ本体10の中空部11aの蓋となり、且つスピンドル20と螺合してこれを支持するものである。このグランドナット40の材料としては、SUS303、SUS304等のステンレス鋼、又はニッケルメッキを施して耐食性をもたせたC3604BD等の黄銅(真鍮)などを例示することができ、特に、ニッケルメッキを施して耐食性をもたせたC3604BD等の黄銅(真鍮)が好適である。
グランドナット40の中空内部には、上から順に軸受孔41、雌ねじ部42及び収納部43が連成してあり、略環状の下端面が押圧端44となっている。また、グランドナット40の下端部外周には雄ねじ部45が設けてあり、この雄ねじ部45は、バルブ本体10の胴部11内周に形成した雌ねじ部18と螺合している。
なお、グランドナット40とバルブ本体10との接合部、グランドナット40とスピンドル20との接触部には、それぞれOリング81,82が介設してある。これらOリング81,82より、万が一、ダイヤフラム52の気密性が損なわれた場合でも、外部にガス漏れが生じないようになっている。これらOリング81,82の材料として、例えば、FPM等のフッ素ゴム又はNBR等のニトリルゴムなどを用いることができ、好ましくは、FPM等のフッ素ゴムを用いるとよい。
[交換部品ユニット]
図1及び図2に示すように、交換部品ユニット50は、弁体51、ダイヤフラム52、補強板53、保持部材54及びプラグ56とを組み立てて一体化した構成となっている。この交換部品ユニット50を、ダイヤフラム式バルブ1のメンテナンス時にそっくり交換することにより、メンテナンス後のダイヤフラム式バルブ1の気密性及び安全性を回復させて再使用可能としている。
<弁体>
弁体51は、上述したように、バルブ本体10のガスの流入口14aを開閉させて、ガスの流通を制御するためのものであり、ダイヤフラム式バルブ1の気密性及び安全性を左右する重要な部品である。この弁体51としては、気密性に優れ、長年使用しても容易に変形しない樹脂材料により形成してある。この材料として、例えば、PCTFE、PVDF又はポリアミドを用いることができ、特に、PCTFEが好適である。
<ダイヤフラム>
ダイヤフラム52は、上述したように、弁体51の開閉動作を許容しつつ、バルブ本体10の閉鎖弁室16を密閉するためのものであり、弁体51と同様、ダイヤフラム式バルブ1の気密性及び安全性を左右する重要な部品である。このダイヤフラム52も、腐食性のガスに直接接触するものであるから、耐腐食性に優れた金属材料、例えば、SUS316のステンレス鋼の円形薄板により形成してある。
図3(a),(b)に示すように、ダイヤフラム52は、中心部に保持部材54の雄ねじ部54bを挿通するための挿通孔52cを設けた板厚0.08〜0.15mmの円形薄板を複数枚、例えば、2枚重ね合わせて形成してあり、その気密性と耐久性を向上させている。本発明において、好ましい円形薄板の枚数は2〜5枚であり、より好ましくは2〜3枚である。円形薄板がこの枚数であると、十分な気密性と耐久性が得られるためである。
ここで、本実施形態のダイヤフラム52は、その本体部52bが、略平坦な周縁部52aから上方向(スピンドル20の方向)に突出するように成形した構成としてある。この本体部52bは、下方向(スピンドル20の反対方向)に撓んだ状態となったときに上方向の付勢力(図3(b)の白抜き矢印P参照)を発揮し、ダイヤフラム52が取り付けられたプラグ56に上方向の付勢力を作用させる。
本実施形態では、ダイヤフラム52の本体部52bの突出量L1を約1mmに設定してあり、また、本体部52bの上方向の付勢力(後述する補強板53の上方向の付勢力を含む)を、弁体51、保持部材54及びプラグ56の組立体を1mm程度押し上げるのに十分な数kgの範囲内で設定してある。この本体部52bの上方向の付勢力である数kgは、従来のスプリングの上方向の付勢力である数十kgと比較して極めて小さい。
また、ダイヤフラム52は、本体部52bの突出量L1の範囲内において撓み変形可能となっており、図4に示すように、本体部52bの突出量L1の範囲が、弁体51の開閉ストロークL2の範囲よりやや大きくなるように設定してある。さらに、本体部52bが周縁部52aの位置まで撓んだときに、弁体51がガスの流入口14aを閉鎖する位置関係となっており、本体部52bが周縁部52aを超えて撓まないように構造上制限している。
このような構成により、ダイヤフラム52の本体部52bの撓み変形を、突出量L1の範囲内に制限することができ、本体部52bが周縁部52aよりも下方向に撓んで反転してしまい、上方向の付勢力を失ってしまうことを防止している。この結果、常に、上方向の付勢力をプラグ56に作用させることが可能となる。
<補強板>
補強板53は、図3(a),(b)に示すように、ダイヤフラム52より小径の板厚0.08〜0.15mmで、中心部に保持部材54の雄ねじ部54bを挿通するための挿通孔53aを設けた円板状薄板を複数枚、例えば3枚重ねたものであり、例えば、SUS316のステンレス鋼により形成してある。
この補強板53は、ダイヤフラム52の本体部52bの上面に圧接保持され、ダイヤフラム52を補強している。すなわち、ダイヤフラム52は、その撓み変形を良好にするため薄型化されるが、ダイヤフラム52の本体部52bが撓み変形する際に中心側の負担が大きくなる。そこで、ダイヤフラム52の本体部52bを補強板53により補強し、良好な撓み変形と耐久性の向上とを図っている。
本発明において、好ましい補強板53の枚数は2〜5枚であり、より好ましくは2〜4枚で、特に3枚が好適である。補強板53がこの枚数であると、ダイヤフラム52の本体部52bの保護と十分な耐久性が得られるからである。このような補強板53は、高圧ガスの圧力やプラグ56の押圧力による変形からダイヤフラム52の本体部52bを保護しているとともに、ダイヤフラム52と保持部材54の溶接部(図4の符号52d参照)をも保護している。
ここで、本実施形態の補強板53は、ダイヤフラム52の本体部52bに対応する形状に成形してあり、本体部52bと同様に、下方向に撓んだ状態において上方向のばね弾性を発揮する。このような補強板53によって、薄板からなる本体部52bのばね弾性を補うことができ、これら本体部52b及び補強板53の微小な突出量の範囲内において、弁体51を開状態にさせるのに十分な付勢力をもたせることができる。
<保持部材>
保持部材54は、上述した弁体51、ダイヤフラム52及び補強板53を一体的に保持するためのものである。保持部材54の下面側には、弁体51と略同形の嵌合凹部54aが設けてあり、この嵌合凹部54a内に弁体51をかしめ固定している。
また、保持部材54の上面中心には、雄ねじ部54bが立設してある。この雄ねじ部54bの基部は、ダイヤフラム52及び補強板53を取り付けるための肩部が設置してある。上述したダイヤフラム52及び補強板53の中心に穿設した挿通孔52c,53aに雄ねじ部54bを挿通させることにより、保持部材54の上面にダイヤフラム52及び補強板53を重ねて配置している。
さらに、図4に示すように、ダイヤフラム52の挿通孔52cの周辺部を保持部材54の上面にレーザー溶接(図中の符号52d参照)している。本実施形態では、ダイヤフラム52の挿通孔52cの周辺部をパルスYAGレーザー溶接し、一定の溶接深さで円形に縫い合わせ式溶接し、耐久性と気密性とを確保している。ここで、ダイヤフラム52の溶接深さは、ダイヤフラム52の板厚を除いた保持部材54のみに対する溶け込み深さであり、約0.1〜0.5mm、好ましくは、約0.2〜0.25mmの範囲とする。なお、本発明において溶接方式は、縫い合わせ式に限定されず、突き合わせ式を採用することもできるが、縫い合わせ式が、ダイヤフラム52の耐久性及び密閉性を確保することができることから好ましい。
<プラグ>
プラグ56は、弁体51及びダイヤフラム52を組み付けた保持部材54と、補強板53とを一体化して交換部品ユニット50を形成するとともに、スピンドル20と当接により連動して、弁体51を上下方向に開閉動作させるものである。このプラグ56は、例えば、SUS303又はSUS304のステンレス鋼により形成してある。本発明においてはSUS303を用いることが好ましい。
プラグ56の上端面56aは、上述したスピンドル20との当接面であり、本実施形態では、上端面56aを略球面状に加工してある。これにより、上端面56aの球面頂部がスピンドル20の下端面に埋設したブッシュ23と当接するようになっている。
一方、プラグ56の下端側には、保持部材54の雄ねじ部54bに螺合する雌ねじ部56bが形成してある。また、図2に示すように、プラグ56の上端側の外形は、このプラグ56を回転させて保持部材54と締結させるためのナット部56cとなっている。
さらに、図2及び図4に示すように、雌ねじ部56bと雄ねじ部54bとを螺合させたときに、プラグ56の下端面が、保持部材54の上面で重なり合うダイヤフラム52及び補強板53の中心側を押圧挟持するが、この場合に、ダイヤフラム52の溶接部52aに負荷が掛からないよう、プラグ56の下端面には、溶接部52aを回避するための環状の凹部56dが形成してある。
<交換部品ユニットの組み立て>
ここで、交換部品ユニット50の組み立て手順について説明する。あらかじめ保持部材54の嵌合凹部54a内に弁体51をかしめ固定するとともに、ダイヤフラム52の挿通孔52cに雄ねじ部54bを挿通させた後、保持部材54の上面にダイヤフラム52を溶接する。次いで、補強板53の挿通孔53aに雄ねじ部54bを挿通させて、保持部材54に溶接したダイヤフラム52に補強板53を積層させる。その後、保持部材54の雄ねじ部54bにプラグ56の雌ねじ部56bを螺合させる。これにより、プラグ56の下端面に補強板53とダイヤフラム52とが押圧挟持され、交換部品ユニット50の組み立てが完了する。
なお、交換部品ユニット50を組み立てるとき、及び雄ねじ部54bと雌ねじ部56bとを螺合させるときには、接着剤などによって部材相互間を接着し、容易に外れないようにすることが好ましい。この接着剤としては、嫌気性状態で固まるものがより好ましい。
このような交換部品ユニット50を一度組み立てた後は、一纏まりの一部品として取り扱われ、本ダイヤフラム式バルブ1のメンテナンス時には、新しい交換部品ユニット50とそっくり交換されることになる。この交換部品ユニット50があらかじめ組み立てられた状態で提供される場合には、本ダイヤフラム式バルブ1のメンテナンス時に交換部品ユニット50を組み立てたり分解したりする手間が一切掛からない。
[押圧部材]
押圧部材55は、ダイヤフラム52の外径と同じ厚肉円板状の部材であり、例えば、SUS303又はSUS304などのステンレス鋼により形成してある。本発明においてはSUS303を用いることが好ましい。図2及び図4に示すように、この押圧部材55の下面側には、座部17の内径と略等しい外径の円形凹部55aが形成してあり、押圧部材55の周縁部のみがダイヤフラム52の周縁部52aに当接するようになっている。これにより、押圧部材55は、ダイヤフラム52の本体部52bの上方向の撓み変形を許容しつつ、周縁部52aのみをバルブ本体10の座部17に押圧挟持している。
また、押圧部材55の中心にはプラグ56の挿通孔55bが穿設してある。本実施形態では、この挿通孔55bの直径を、プラグ56のナット部56cの最大外径よりも大きくしてあり、組み立て完了した交換部品ユニット50のプラグ56を挿通孔55bに挿通させて、押圧部材55を交換部品ユニット50に取り付けるようにしてある。
なお、押圧部材55の挿通孔55bの直径を、ナット部56cの外径よりも小さくし、先に押圧部材55をプラグ56に取り付けて、その後に保持部材54をプラグ56に締結させる構成としてもよい。このような構成とした場合は、挿通孔55bよりも大径のナット部56cがストッパの役割を果たして押圧部材55の抜けを防止し、押圧部材55を交換部品ユニット50の構成部品として一体に組み込むことが可能となる。
[リング状部材]
図1及び図2に示すように、リング状部材60は、バルブ本体10に交換部品ユニット50を組み付けたときに、座部17と、ダイヤフラム52の周縁部52aとの間に介在して、密閉性を向上させるとともに、これら金属部品同士の接触を防止するものである。
このリング状部材60は、座部17とほぼ同一寸法の薄板又は薄膜の環状体であり、バルブ本体10の座部17の面精度低下を生じない金属又は樹脂材料により形成する。本実施形態では、アンモニア、塩化水素又は塩素等の腐食性ガスの使用を考慮して、より耐腐食性に優れた樹脂材料、例えば、PCTFE(ポリクロロ・トリフルオロ・エチレン)製の樹脂シート材によって形成してある。
PCTFEは、フッ素樹脂特有の優れた化学的安定性を有しており、このPCTFEからなるリング状部材60を、腐食性ガスの流通する閉鎖弁室16内に配設しても容易に劣化することがない。また、リング状部材60は、押圧部材55側からの荷重によって座部17と、ダイヤフラム52の周縁部52aとの間に圧接挟持されるが、PCTFEの高い圧縮強さ、低摩擦係数により、容易に破損するようなこともない。したがって、このような耐腐食性の樹脂シートからなるリング状部材60によれば、座部17と、ダイヤフラム52の周縁部52aとの気密性を維持しつつ、これら金属部材同士の接触による変形を防止することができる。
なお、リング状部材60の材質は、PCTFEに限らず、耐腐食性を有するPTFE,PVDF等のフッ素系樹脂を用いてもよい。また、使用対象となるガスが、腐食性を有しないものである場合は、ポリアミド,ポリアセタール等の樹脂材料を使用することができる。また、銀等の金属材料を用いることも可能である。
さらに、本実施形態では、リング状部材60の外径を、座部17の外径と同じ26mm、リング状部材60の内径を、座部17の内径20mmよりも1mm大きい21mmとし、環状体の幅を2.5mmに設定してある。ここで、リング状部材60の内径を、座部17の内径20mmよりも1mm大きくしたのは、座部17と、ダイヤフラム52の周縁部52aとの間に押圧挟持されたときに、リング状部材60の内径端縁が変形して座部17の内側にはみ出さないようにするためである。また、リング状部材60の肉厚は、厚過ぎると温度の影響を受けやすく、薄過ぎると押圧力で破断してしまうので、これを考慮して0.5mmの薄膜とした。
[ダイヤフラム式バルブの組み立て]
次に、上記構成からなる本ダイヤフラム式バルブ1の組み立て手順について、図1及び図2を参照しつつ説明する。
まず、押圧部材55の挿通孔55bに交換部品ユニット50のプラグ56を挿通させ、交換部品ユニット50に押圧部材55を取り付ける。そして、バルブ本体10の座部17にリング状部材60を配設した後、中空部11a内に交換部品ユニット50及び押圧部材55の組立体を入れる。すると、バルブ本体10の閉鎖弁室16内に保持部材54及び弁体51が配置されるとともに、リング状部材60を配設した座部17上にダイヤフラム52の周縁部52a及び押圧部材55の周縁部が載置される。
この一方で、グランドナット40の外側略中央部に大径のOリング81、軸受孔41内に小径のOリング82をそれぞれ組み付ける。そして、スピンドル20上端のボルト部21を、グランドナット40の軸受孔41に挿通させ、互いの雄ねじ部24と雌ねじ部42とを螺合させる。これにより、グランドナット40の軸受孔41にスピンドル20が回動自在に支持される。次いで、スピンドル20を組み付けたグランドナット40の雄ねじ部45を、バルブ本体10の雌ねじ部18に螺合させる。
すると、あらかじめバルブ本体10の中空部11a内に入れた交換部品ユニット50のプラグ56が、グランドナット40の収納部43内に収納され、グランドナット40の押圧端44が押圧部材55の周縁部に当接する。その後さらに、グランドナット40の雄ねじ部45を、バルブ本体10の雌ねじ部18に締結させると、グランドナット40の押圧端44が押圧部材55に垂直方向の荷重を加え、間にリング状部材60を介在させた状態で、ダイヤフラム52の周縁部が座部17に圧接挟持される。これにより、スピンドル20、グランドナット40、交換部品ユニット50、押圧部材55及びリング状部材60が単一の組立体となり、図1に示すダイヤフラム式バルブ1が概ね組み上がる。
その後、このダイヤフラム式バルブ1のガス漏れ検査を行い、この検査終了後、バルブ本体10のねじ孔19にガスケット83を介して検知プラグ70を締結させ、最後に、スピンドル20のボルト部21にハンドル30を取り付けてナット22を締結させると、ダイヤフラム式バルブ1の組み立てが完了する。
上記構成からなるダイヤフラム式バルブ1は、バルブ本体10の雄ねじ部12を、図示しないガスボンベに直接接続して、高圧ガスの供給又は充填に用いられる。そして、このダイヤフラム式バルブ1は、圧縮ガス又は液化ガスのような高圧ガスにおいて使用することができ、アンモニア、塩化水素、塩素、二酸化硫黄、硫化水素又は二酸化窒素等の腐食性を有する液化ガス、あるいは亜酸化窒素、酸化エチレン、シアン化水素等の腐食性を有しない液化ガスの双方に好ましく使用することができ、より好ましくは腐食性を有する液化ガスに使用することができる。
[ダイヤフラム式バルブの作用効果]
上記構成からなる本実施形態のダイヤフラム式バルブ1では、図1及び図4に示すように、ハンドル30を操作して、スピンドル20を開方向に動作させると、ダイヤフラム52の本体部52bの付勢力(図中の白抜き矢印P参照)がプラグ56を押し上げて弁体51を開状態にさせる。また、上記と逆方向にハンドル30を操作して、スピンドル20を閉方向に動作させると、プラグ56が付勢力に抗してダイヤフラム52の本体部52bを撓ませて弁体51を閉状態にさせる。
このような本実施形態に係るダイヤフラム式バルブ1によれば、図3及び図4に示すように、ダイヤフラム52の本体部52bにプラグ56を押し上げる付勢力をもたせたことにより、従来のようなスプリングを構成から省略することができ、バルブ全体を高さ方向に小型化することができる。また、スプリング、及びこのスプリングをバルブ本体10内で保持するための周辺部品を削減して構成の簡単化を図ることができ、バルブの組立及びメンテナンスを容易に行うことができるようになる。
さらに、ダイヤフラム52がプラグ56に作用させる付勢力は、弁体51を微小移動させるのに十分な小さな力であるから、弁体51を開閉させるハンドル30の操作力を軽減して操作性を向上させることができ、また、スピンドル20の雄ねじ部24と、グランドナット40の雌ねじ部42との間における金属部品同士の「かじり」を防止することが可能となる。
ダイヤフラム52の本体部52bがプラグ56に作用させる付勢力は、弁体51を微小移動(本実施形態ではL2=約1mm)させるのに十分な小さな力であるから、弁体51を開閉させるハンドル30の操作力を軽減して操作性を向上させることができ、また、スピンドルとグランドナットとのねじ部の相互間における金属部品同士の「かじり」を防止することが可能となる。
ダイヤフラム52の本体部52bをスピンドル20の方向に突出するように成形するといった簡単な構成により、ダイヤフラム52に一方向のばね弾性をもたせることができ、スピンドル20の方向の付勢力をプラグ56に作用させることが可能となる。また、このようなダイヤフラム52によってプラグ56に作用される付勢力は、本体部52bの突出量L1の範囲内における小さな力であるから、弁体51を開閉させるハンドル30の操作力を軽減して操作性を向上させることが可能となる。
ダイヤフラム52の本体部52bを補強板53によって補強したことにより、弁体51の開閉動作時において、ダイヤフラム52の本体部52bが撓み変形する際の負担を軽減し、良好な撓み変形と耐久性の向上とを図ることが可能となる。
ダイヤフラム52の本体部52b及び補強板53の双方が一方向のばね弾性を発揮させるので、これらダイヤフラム52の本体部52b及び補強板53の微小な突出量の範囲内において、弁体51を開状態にさせるのに十分な付勢力をもたせることができる。
ダイヤフラム52の本体部52bの突出量L1の範囲を、弁体51の開閉ストロークL2の範囲よりやや大きくし、スピンドル20を閉方向に動作させたときに、ダイヤフラム52の本体部52bが、周縁部52aを超えて撓まないようにしてある。これにより、ダイヤフラム52の本体部52bが周縁部52aを超える前に弁体51が閉状態となるので、本体部52bが周縁部52aを超えて撓むのを構造上制限することができ、本体部52bがスピンドル20の反対方向に反転して付勢力を失ってしまうことを防止することができる。この結果、常に、スピンドル20の方向の付勢力をプラグ56に作用させることが可能となる。
本発明の一実施形態に係るダイヤフラム式バルブを示す断面図である。 上記ダイヤフラム式バルブを構成する交換部品ユニットとリング状部材とを示す拡大断面図である。 上記交換部品ユニットに含まれるダイヤフラム及び補強板を示すものであり、同図(a)は部分断面斜視図、同図(b)は同図(a)のA−A線断面図である。 本バルブ開閉時における上記ダイヤフラムの動作を示す部分拡大図である。
符号の説明
1 ダイヤフラム式バルブ
10 バルブ本体
11 胴部
11a 中空部
12,13 雄ねじ部
14 流入路
14a 流入口
15 流出路
16 閉鎖弁室
17 座部(取付部)
18 雌ねじ部
19 ねじ孔
20 スピンドル
21 ボルト部
22 ナット
23 ブッシュ
24 雄ねじ部
30 ハンドル
40 グランドナット
41 軸受孔
42 雌ねじ部
43 収納部
44 押圧端
45 雄ねじ部
50 交換部品ユニット
51 弁体
52 ダイヤフラム
52a 周縁部
52b 本体部
52c 挿通孔
52d 溶接部
53 補強板
53a 挿通孔
54 保持部材
54a 嵌合凹部
54b 雄ねじ部
55 押圧部材
55a 円形凹部
55b 挿通孔
56 プラグ
56a 上端面
56b 雌ねじ部
56c ナット部
56d 凹部
60 リング状部材
70 検知プラグ
81,82 Oリング
83 ガスケット

Claims (5)

  1. ガスボンベに直接接続され、前記ガスボンベから外部への高圧ガスの供給又は外部から前記ガスボンベへの高圧ガスの充填に用いられるダイヤフラム式バルブであって、
    前記高圧ガスの流入路と流出路とを接続する閉鎖弁室を設けた中空状のバルブ本体と、
    前記バルブ本体に螺合し、前記バルブ本体内を密閉するグランドナットと、
    前記グランドナットに螺合し、ねじに沿って前記閉鎖弁室内の弁体を開閉方向に動作させることが可能なスピンドルと、
    一端側が前記スピンドルに当接し、他端側に前記弁体を取り付けたプラグと、
    前記プラグの他端側に取り付けられ、前記閉鎖弁室を密閉するとともに、前記スピンドル方向の付勢力を前記プラグに作用させる一方向のばね弾性を有するダイヤフラムとを備え、
    前記スピンドルを開方向に動作させたときに、前記ダイヤフラムの付勢力が前記プラグを押し上げて前記弁体を開状態にさせ、また、前記スピンドルを閉方向に動作させたときに、前記プラグが付勢力に抗して前記ダイヤフラムを撓ませて前記弁体を閉状態にさせることを特徴とするダイヤフラム式バルブ。
  2. 前記ダイヤフラムが、前記バルブ本体内の取付部の形状に対応する金属板からなり、
    前記バルブ本体内の取付部において部材間に挟持され、前記閉鎖弁室を密閉する略平坦な周縁部と、
    前記周縁部から前記スピンドル方向に突出するように成形され、前記スピンドルの開閉方向の動作に伴って撓み、前記スピンドルを開方向に動作させたときに前記撓みを復元し、前記プラグを押し上げて前記弁体を開状態にさせる付勢力を作用させる本体部とを備えたことを特徴とする請求項1記載のダイヤフラム式バルブ。
  3. 前記ダイヤフラムの本体部を、前記本体部の形状に対応する金属板からなる補強板により補強したことを特徴とする請求項2記載のダイヤフラム式バルブ。
  4. 前記補強板が、前記スピンドル方向の付勢力を前記プラグに作用させる一方向のばね弾性を有することを特徴とする請求項3記載のダイヤフラム式バルブ。
  5. 前記ダイヤフラムの本体部の突出量の範囲を、前記弁体の開閉ストロークの範囲以上とし、前記スピンドルを閉方向に動作させたときに、前記ダイヤフラムの本体部が、前記周縁部を超えて撓まないようにしたことを特徴とする請求項2〜4いずれか記載のダイヤフラム式バルブ。
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