JP2006152467A - 紙の製造方法及び紙 - Google Patents

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Abstract

【課題】
高速抄紙であっても、白抜けの発生を防止することができる紙の製造方法、及びその製造方法により得られる紙を提供する。
【解決手段】
パルプを含有する原料を、抄紙機のワイヤーパートで湿紙に形成し、該湿紙をプレスパートで搾水し、搾水した湿紙をドライヤーパートで乾燥し、乾燥した湿紙をカレンダーパートで通紙処理する紙の製造方法であって、表面に複数条の溝を形成して成るロールをプレスパートにおける第1プレス部のボトムロールとして用い、かつこの抄紙機における抄紙速度を1400m/min以上で抄紙する。
【選択図】図3

Description

本発明は紙の製造方法及びその製造方法によって得られる紙に関し、さらに詳細には、高速で抄紙しても白抜けの発生がない紙の製造方法及びその製造方法により得られる紙に関する。
例えば新聞用紙や印刷用紙等の紙は、通常、パルプを含有する原料を、抄紙機のワイヤーパートで湿紙に形成し、該湿紙をプレスパートで搾水し、搾水した湿紙をドライヤーパートで乾燥し、乾燥した湿紙をカレンダーパートで通紙処理することにより製造される。
近年、当分野においてはこのような紙の製造の高速化が急速に進み、この対応策として抄紙機の抄紙速度を上げて高速で抄紙することが検討され、実施されている。
しかしながら、このように抄紙速度を上げると、湿紙水分が高くなるため、紙の表面繊維が抄紙用フェルトあるいは後段のカンバスによって取られ、このような紙表面の微細な紙剥けに起因する白抜け(ベッセルピック)が生じるという問題があった。
とくに新聞用紙等の印刷に使用される紙の製造においては、使用される原料として、古紙新聞紙を始め、非塗工紙、塗工紙などの広葉樹パルプを含有するチラシ等が多く用いられるが、この広葉樹パルプにはベッセルと呼ばれる結合性の乏しい矩形状の繊維組織が多く含まれているため、上述した白抜けが多発するという問題があった。このように白抜けが発生すると、ブランケットパイリング等の印刷トラブルを誘発したり、印刷部に抜けが生じて印刷面品質を著しく低下させる等の問題があるため、当分野では以前より改良が望まれていた。
そこで、このような白抜け問題を解決するため、特許文献1には、抄紙工程のプレスパートにおける第1プレス部のトップロールとボトムロールによる搾水量の比率とボトムロール表面の溝幅を特定した紙、すなわちオフセット印刷用新聞用紙の製造方法が提案されている。また、第1プレスパートのボトムロールの溝幅及び溝深さの比率を特定した特許文献1と同様な紙の製造方法が、本出願人により特願2003−186433として提案されている。
しかしながら、これらの紙の製造方法は、いずれも、抄紙機における抄紙速度が高々1300m/min程度の場合についてのものであって、このような抄紙速度の場合には、夫々、白抜け問題もある程度まで解消し得るものの、抄紙速度がこれ以上の場合、例えば1400m/min以上の高速の場合には、湿紙の脱水性が悪く、紙の表面強度が低下するため、依然として白抜けの問題を解消し得るものではなかった。
特開2002−115192号公報
本発明は、上述したような実情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、高速抄紙であっても、白抜けの発生を防止することができる紙の製造方法、及びその製造方法により得られる紙を提供することにある。
本発明の上記目的は、パルプを含有する原料を、抄紙機のワイヤーパートで湿紙に形成し、該湿紙をプレスパートで搾水し、搾水した湿紙をドライヤーパートで乾燥し、乾燥した湿紙をカレンダーパートで通紙処理する紙の製造方法であって、表面に複数条の溝を形成して成るロールを前記プレスパートにおける第1プレス部のボトムロールとして用い、かつ前記抄紙機における抄紙速度を1400m/min以上で抄紙することを特徴とする紙の製造方法を提供することによって達成される。
また、本発明の上記目的は、前記複数条の溝は、幅が0.5〜0.75mm、深さが3〜5mm、山数が10〜11.5山/インチに設定されていることを特徴とする紙の製造方法を提供することによって、効果的に達成される。
また、本発明の上記目的は、前記ボトムロールの遠心力は1000〜2000Nであることを特徴とする紙の製造方法を提供することによって、より効果的に達成される。
さらにまた、本発明の上記目的は、JAPAN TAPPI No.45の試験方法に準じた白抜け確認試験で、0.2mm以上の白抜け個数が40個以下であることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の製造方法によって得られる紙を提供することによって、より効果的に達成される。
本発明に係る紙の製造方法及びこれにより得られる紙は、1400m/min以上の高速で抄紙しても、紙表面に白抜けが発生することがないので、とくに印刷用紙として好適な紙を量産することができ、これにより生産性を大幅に向上させることができる。
以下、本発明に係る紙の製造方法及びその製造方法により得られる紙について、本発明の好ましい実施例に基づき詳細に説明する。なお、本発明は必ずしも以下の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲を逸脱しない範囲において、その構成を種々に変更し得るものであることはいうまでもない。
本発明に係る紙の製造方法は、パルプを含有する原料を、抄紙機のワイヤーパートで湿紙に形成し、この湿紙をプレスパートで脱水し、この脱水された湿紙をドライヤーパートで乾燥し、乾燥した湿紙をカレンダーパートで通紙処理する紙の製造方法であって、抄紙機の速度(以下、「抄速」という。)が1400m/min以上の、実質的には1400〜1900m/minの高速で抄紙する紙の製造方法である。このように抄速を1400m/min以上とすることで、紙の生産性を大幅に向上させることができる。
本発明に係る紙の製造方法において用いられる原料はパルプが主成分である。このパルプとしては、とくに限定されるものではないが、古紙パルプを80〜100%と高率配合することが好ましい。なお、古紙パルプの原料古紙としては、とくに限定されるものではないので、例えば上白、白アート、カード、特白、中白、模造、白マニラ、色上、段ボール、新聞、雑誌、切符、中質反古、台紙、地券等の公知の種々のものを、単独で、あるいは2種以上を混合して用いることができる。
また、古紙パルプ以外のパルプとしては、例えば針葉樹未晒クラフトパルプ(NUKP)、広葉樹未晒クラフトパルプ(LUKP)、針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)、広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)等の化学パルプ、ストーングランドパルプ(SGP)、加圧ストーングランドパルプ(PGP)、リファイナーグランドパルプ(RGP)、ケミグランドパルプ(CGP)、サーモグランドパルプ(TGP)、砕木パルプ(GP)、サーモメカニカルパルプ(TMP)、ケミサーモメカニカルパルプ(CTMP)、リファイナーメカニカルパルプ(RMP)等の機械パルプ等、公知の種々のパルプを、単独で、あるいは2種以上を混合して用いることができる。
また、原料には、紙を製造する際に通常添加される填料を添加しても良い。この填料としては、例えばホワイトカーボン等の非晶質シリカ系無機顔料、焼成カオリン、構造化カオリン、二酸化チタン、尿素ホルムアルデヒド等の製紙用無機充填材等が挙げられる。
さらにまた、原料には公知の抄紙用薬品を添加することができる。抄紙用薬品としては、例えばポリアクリルアミド、澱粉等の紙力増強剤、歩留り向上剤、耐水化剤、紫外線防止剤等が挙げられる。
本発明に係る紙を製造する方法は、抄紙機を用いて行なう。この抄紙機としては、原料を湿紙に形成するワイヤーパート、湿紙を脱水するプレスパート、脱水された湿紙を乾燥するドライヤーパート、及び乾燥した湿紙を通紙処理するカレンダーパートの少なくとも4つのパートから成るものであればとくに限定されるものではなく、例えばエアクッション式ヘッドボックスやハイドローリック式ヘッドボックスに、長網(フォードリニア)タイプやハイブリッドタイプ、ギャップタイプのフォーマを組み合わせた抄紙機等、公知の種々の抄紙機を用いることができる。
これらの中でも、ハイドローリック式ヘッドボックスにギャップタイプのフォーマを組み合わせたタイプの抄紙機が、高速抄紙においても、地合いの良好な紙を得ることができるため広く用いられている。ギャップタイプのフォーマは紙料を2枚のワイヤーで挟んで走行し、両面から比較的均等に脱水できる構造になっている。
本発明に係る紙の製造方法においては、パルプを含有する原料を、ワイヤーパートで湿紙に形成した後、この湿紙をプレスパートにおいて、2枚のフェルトで、又は天然石あるいは人造石で被覆されたストーンロールとフェルトで挟持して圧搾脱水する。なお、本発明に係わる紙の製造方法に用いられるプレス形式にはとくに制限はないが、高速でも紙切れが少なく、操作性に優れていることから3段または4段のプレスを装備したものを用いることが好ましい。
図1は、本実施形態で使用される抄紙機の要部であるプレスパート10の側面図である。本プレスパート10は、上下一対のロール、すなわちトップロールとボトムロールから成る4段のプレス部、すなわち第1プレス部1P、第2プレス部2P、第3プレス部3P、第4プレス部4Pから成り、前工程のワイヤーパートで形成された湿紙11がこれら4段のプレス部を通過する過程でフェルト12a、12b、12c、12dと共に圧搾脱水され、脱水された湿紙11は巻取軸13に巻き取られる。図示するように、本プレスパート10は第1プレス部1Pではフェルト12a、12bによる両面フェルトで、第2プレス部2P〜第4プレス部4Pはフェルト12a、12c、12dによる片面フェルトとなっている。従って、第1プレス部1Pでは湿紙11はフェルト12a、12bによって両面から挟持され、トップロール14とボトムロール15により圧搾脱水される。
図2に斜視図で示すように、トップロール14は、ステンレス製のセル材14sの表面に厚みが10数ミリのゴム被覆14gを施して成っており、また、トップロール14の直径はボトムロール15の直径より大きく設定されている。
本発明では、図3に横断面図で示すように、前記ボトムロール15の長さ方向の表面に複数条の溝15mが形成されている。この複数条の溝15mは、溝幅wが0.5〜0.75mm、溝深さdが3〜5mm、またこの溝15mの山数は、10〜11.5山/インチ、好ましくは10.2〜11.3山/インチに設定されている。ここに、溝幅wが0.5mm未満であると脱水性が悪くなり、湿紙11の水分が高くなり、紙の表面強度が低下するため、紙表面の繊維がフェルトや後段のカンバスで取られ、白抜けの発生を防止することができなくなる。一方、溝幅wが0.75mmを超えると、脱水ムラが発生する。溝深さdが3mm未満であると脱水性が悪くなり、一方、5mmを超えると、溝に繊維が堆積したり、あるいは搾水された水が遠心力で離脱しにくくなるため、脱水ムラが生じる。また、溝15mの山数が10山/インチ未満であると脱水性が悪くなり、一方、11.5山/インチを超えると脱水ムラが生じる。
このように第1プレス部のボトムロール15の表面に溝15mを形成することによって、トップロール14とボトムロール15とにより圧搾脱水された水がこれらの複数条の溝15mを介して下方にいち早く取り出される。これにより脱水性が向上し、紙の表面強度の低下を防止することができるため、紙の白抜けを防止することができる。なお、この脱水性の向上は、後述する実施例で明らかにされるように、抄速が1400〜1900m/minの高速であっても達成することができる。
また、この第1プレス部のボトムロール15の遠心力は1000〜2000Nとなるように設定されている。遠心力が1000N未満であると脱水性が悪くなり、一方2000Nを超えると、一旦ボトムロール15の溝15mに脱水された水が、遠心力でボトムロール15の外に飛ばされるまでの間に、再度フェルトに接してしまうため脱水不良が発生する。
次に、以上のとおり構成されたプレスパートに続くドライヤーパートでは、圧搾脱水された湿紙が乾燥される。ここに、このドライヤーパートの形式にも制限はなく、例えば上下2段にシリンダードライヤーを装備した多筒式ドライヤーや、高速乾燥を目的としたシングルデッキドライヤー等、公知の種々のドライヤーを用いることができる。
本発明に係る紙の製造方法においては、表面処理剤を紙の表面に塗布することが好ましい。この表面処理剤としては、表面強度を向上させることができるものであれば、とくに限定されものではなく、例えば、水溶性高分子を主成分とするもの等が用いられる。この水溶性高分子としては、例えば酸化澱粉、エーテル化澱粉、エステル化澱粉、酵素変性澱粉、カチオン化澱粉、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリアクリルアミド等、公知の種々のものを使用することができる。紙の表面強度が向上すると、繊維の取られがなくなるので白抜けの発生をより防止することができる。
また、表面処理剤の塗布方法についても、とくに限定されるものではないので、例えばトランスファーロールコーター方式、エアードクターコーター方式、ブレードコーター方式、ロッドコーター方式等、公知の種々の塗布装置を使用することができる。これらの中でも、例えばゲートロールコーター、ロッドメタリングサイズプレス、ブレードメタリングサイズプレス等のトランスファーロールコーター方式の塗布装置が好ましく用いられる。
また、表面処理剤の乾燥塗布量は、原紙の片面当たり、好ましくは0.1〜1.5g/mであり、より好ましくは0.2〜1.0g/mである。表面処理剤の乾燥塗布量が上記範囲より少ないと、十分な表面強度が得られ難く、白抜けが発生する場合がある。一方、表面処理剤の乾燥塗布量が上記範囲より多いと、塗工性、不透明度、印刷適性の問題が懸念される場合がある。
本発明に係る紙の製造方法においては、上述したドライヤーパートで乾燥された湿紙をカレンダーパートで通紙処理する。カレンダーパートによる通紙処理において、カレンダーの種類はとくに限定されるものではなく、一般に使用されている公知の種々のカレンダーを用いることができる。しかしながら、古紙パルプが高率配合された原料が使用されている場合には、軽量化を図ったり、カラー印刷化対応への印刷適性を維持するためにはカレンダーが低ニップ圧で同一緊度、高い平滑性が得られるソフトカレンダーが用いられることが好ましい。
本発明に係る製造方法により製造される紙は、その種類についてとくに限定されるものではないが、とくに印刷適正に優れていることから、新聞用紙、印刷用紙、PPCコピー用紙等の印刷に用いられる紙を抄紙する場合に適用することが好ましい。
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されないことはいうまでもない。なお、以下の実施例において、部及び%は、特に断りのない限り質量部又は質量%を表す。
本発明に係る6種類の新聞用紙(これを「試料1」ないし「試料6」とする。)と、これらの試料1ないし試料6と比較検討するための4種類の新聞用紙(これを「比較試料1」ないし「比較試料4」とする。)を作製した。
[試料1]新聞古紙パルプ100%から成るパルプスラリーを、リファイナーで叩解してフリーネス(CSF)が140mlで、インレットpHが6.5となるように調成した。得られたパルプスラリー100部に、エマルジョンサイズ剤(ハリマ化成社製、商品名:ハーサイズNP−906)0.1%、AKD3%、及び平均粒子径が17μmのホワイトカーボン1%を添加し、混合して紙料を調成した。次いで、調成した紙料を使用してツインワイヤー方式抄紙機を用いて抄速1500m/minで抄紙を行い、米坪40.0g/mの原紙を得た。この時のプレスパートにおける第1プレス部のボトムロールとして直径が1250mmのものを用い、またこのボトムロールの表面の溝幅は0.50mmであり、溝深さは3.0mmであり、山数は10.5山/インチである。
このようにして得られた原紙の両面に、表面処理剤として、熱水で加熱溶融した酸化澱粉(日本食品加工製)を、ゲートロールコーターを用いて、乾燥塗布量が片面あたり0.2g/mとなるように塗布し、乾燥した後、ソフトカレンダーで通紙処理して平滑化し、坪量43.0g/mの新聞用紙を得た。
[試料2]原紙の作成において、クラフトパルプ5%、機械パルプ10%、新聞古紙パルプ85%から成るパルプスラリーを用い、抄紙機のプレスパートにおける第1プレス部のボトムロール表面の溝幅を0.75mmとしたことを除くその他の点は、試料1と同様の操作を行なって得た新聞用紙である。
[試料3]原紙の作成において、クラフトパルプ2%、機械パルプ8%、新聞古紙パルプ90%から成るパルプスラリーを用い、抄紙機のプレスパートにおける第1プレス部のボトムロールとして直径が830mmのものを用い、またこのボトムロールの表面の溝深さを5.0mm、山数を10.2山/インチとしたことを除くその他の点は、試料1と同様の操作を行なって得た新聞用紙である。
[試料4]原紙の作成において、クラフトパルプ3%、機械パルプ17%、新聞古紙パルプ80%から成るパルプスラリーを用い、抄紙機のプレスパートにおける第1プレス部のボトムロールとして直径が625mmのものを用い、またこのボトムロール表面の溝幅を0.75mm、溝深さを5.0mm、山数を11.3山/インチとしたことを除くその他の点は、試料1と同様の操作を行なって得た新聞用紙である。
[試料5]原紙の作成において、クラフトパルプ5%、機械パルプ5%、新聞古紙パルプ90%から成るパルプスラリーを用い、抄紙機のプレスパートにおける第1プレス部のボトムロールとして直径が800mmのものを用い、またこのボトムロール表面の溝幅を0.75mm、溝深さを3.5mm、山数を11.5山/インチとし、さらにまた抄速を1700m/minとしたことを除くその他の点は、試料1と同様の操作を行なって得た新聞用紙である。
[試料6]原紙の作成において、機械パルプ10%、新聞古紙パルプ90%から成るパルプスラリーを用い、抄紙機のプレスパートにおける第1プレス部のボトムロールとして直径が1115mmのものを用い、またこのボトムロール表面の溝幅を0.6mm、溝深さを3.5mm、山数を10山/インチとし、さらにまた抄速を1900m/minとしたことを除くその他の点は、試料1と同様の操作を行なって得た新聞用紙である。
[比較試料1]原紙の作成において、クラフトパルプ5%、機械パルプ25%、新聞古紙パルプ70%から成るパルプスラリーを用い、抄紙機のプレスパートにおける第1プレス部のボトムロールとして直径が1390mmのものを用い、またこのボトムロール表面の溝幅を0.40mm、山数を11.5山/インチとしたことを除くその他の点は、試料1と同様の操作を行なって得た新聞用紙である。
[比較試料2]原紙の作成において、クラフトパルプ10%、機械パルプ30%、新聞古紙パルプ60%から成るパルプスラリーを用い、抄紙機のプレスパートにおける第1プレス部のボトムロールとして直径が830mmのものを用い、またこのボトムロール表面の溝幅を0.40mm、溝深さを5.5mm、山数を9山/インチとしたことを除くその他の点は、試料1と同様の操作を行なって得た新聞用紙である。
[比較試料3]原紙の作成において、クラフトパルプ10%、機械パルプ40%、新聞古紙パルプ50%から成るパルプスラリーを用い、抄紙機のプレスパートにおける第1プレス部のボトムロールとして直径が595mmのものを用い、またこのボトムロール表面の溝幅を0.80mm、溝深さを2.5mm、山数を13.5山/インチとしたことを除くその他の点は、試料1と同様の操作を行なって得た新聞用紙である。
[比較試料4]原紙の作成において、クラフトパルプ10%、機械パルプ45%、新聞古紙パルプ45%から成るパルプスラリーを用い、抄紙機のプレスパートにおける第1プレス部のボトムロールとして直径が830mmのものを用い、またこのボトムロール表面の溝幅を0.80mm、溝深さを5.5mm、山数を12山/インチとしたことを除くその他の点は、試料1と同様の操作を行なって得た新聞用紙である。
これらの全試料及び比較試料について白抜けを評価した結果は、表1に示すとおりであった。
なお、表1中の「遠心力」とは、F(N)=mv/r(m=1(一定)とする v:抄速 r:ボトムロールの半径)にて計算した値である。
また、「白抜け」とは、JAPAN TAPPI No.45の試験方法で示される試験方法に準じて、ピッキングテスト用TV.22(大日本インキ)を試験インクとして用いてサンプル(流れ方向×幅方向:9cm×3cm)を作製し、このサンプルから剥れた0.2mm以上の紙粉の個数を測定したものであり、その評価基準は◎印の「30個以下」、○印の「40個以下」、△印の「50個以下」、×印の「51個以上」の4段階とした。
Figure 2006152467
表1から、試料1ないし試料6に係る紙、すなわち少なくとも抄紙機のプレスパートにおける第1プレス部のボトムロール表面の溝幅が0.5〜0.75mmであり、溝深さが3〜5mmであり、山数が10〜11.5山/インチであり、また、第1プレス部のボトムロールの遠心力が1000〜2000Nである本発明に係る紙の製造方法により製造された紙であると、表面強度が強く、白抜けの発生を少なくすることができることが分かる。
本発明のプレスパートの一実施形態を示す側面図である。 図1の要部である第1プレス部の斜視図である。 図2のボトムロールの横断面図である。
符号の説明
10 プレスパート
11 湿紙
12a〜12d フェルト
13 巻取軸
14 トップロール
15 ボトムロール
15m ボトムロールの溝

Claims (4)

  1. パルプを含有する原料を、抄紙機のワイヤーパートで湿紙に形成し、該湿紙をプレスパートで搾水し、搾水した湿紙をドライヤーパートで乾燥し、乾燥した湿紙をカレンダーパートで通紙処理する紙の製造方法であって、表面に複数条の溝を形成して成るロールを前記プレスパートにおける第1プレス部のボトムロールとして用い、かつ前記抄紙機における抄紙速度を1400m/min以上で抄紙することを特徴とする紙の製造方法。
  2. 前記複数条の溝は、幅が0.5〜0.75mm、深さが3〜5mm、山数が10〜11.5山/インチに設定されていることを特徴とする請求項1に記載の紙の製造方法。
  3. 前記ボトムロールの遠心力は1000〜2000Nであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の紙の製造方法。
  4. JAPAN TAPPI No.45の試験方法に準じた白抜け確認試験で、0.2mm以上の白抜け個数が40個以下であることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の製造方法によって得られる紙。
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