JP2006152328A - 耐硫化特性を有する銀粘土組成物、耐硫化特性を有する銀焼結品、及びその製造方法 - Google Patents

耐硫化特性を有する銀粘土組成物、耐硫化特性を有する銀焼結品、及びその製造方法 Download PDF

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【課題】 銀宝飾品、美術工芸品、装飾品等の工芸的要素の大きい貴金属造形物を作成するための素材として好適に用いることができる耐硫化特性を有する銀粘土組成物、耐硫化特性を有する銀焼結品、及びその製造方法を提供する。
【解決手段】 本発明の耐硫化特性を有する銀粘土組成物は、純銀粉末と、0.05〜1重量%のパラジウム粉末とからなる混合粉末、若しくは0.05〜1重量%のパラジウムを含む銀合金粉末を、有機系バインダー水溶液に混練してなる。
【選択図】 なし

Description

本発明は、銀宝飾品、美術工芸品、装飾品等の工芸的要素の大きい貴金属造形物を作成するための素材として好適に用いることができる耐硫化特性を有する銀粘土組成物、耐硫化特性を有する銀焼結品、及びその製造方法に関する。
古くから銀(Ag)は、その色調の美しさから、宝飾品として、或いは美術工芸品、装飾品などとして使用されてきた。しかし、Agは硫化水素(H2S)を含む雰囲気中などで容易に硫化されて変色(黒変)してしまい、その装飾効果を著しく低減させることが知られている。例えば温泉の中には硫黄泉に属するものではHS-、S23 2-、H2Sなどが含有されることが知られているが、通常のAgでは、常温にて容易に銀と反応して黒色の硫化銀(Ag2S)等の硫化物の膜が形成されてしまう。即ちAg製品が金(Au)製品や白金(Pt)製品に比べて宝飾価値が低いのは、このAgの硫化のためといっても過言ではなかった。
そのため従来より、Agの硫化防止を目的として、パラジウム(Pd)や亜鉛(Zn)、アルミニウム(Al)、カドミニウム(Cd)などの金属を合金することにより、硫化水素により黒変し難い性質(耐硫化特性)を付与できることが知られている。また、近年では、Agにゲルマニウム(Ge)やガリウム(Ga)を合金することにより、耐硫化特性を付与できることも知られている。
さらに、Agの硫化を防止するもう一つの手法として、Ag製品の表面に気密性の高い透明薄膜を形成し、この透明薄膜により、Ag製品の表面と空気中の硫化水素との接触を遮断する方法も知られている。
しかしながら、前記Agと各種の金属(Pd、Zn、Al、Cd、Ge、Ga)を合金する方法は、鋳造製品に関する技術であり、例えばAg−Pd鋳造品では耐硫化特性を付与するために、Pdを40%以上添加する必要があり、Agよりも高価なPdを多量に用いるので、コストが高くなってしまうものであった。また、Ag−Pd合金ではPdの割合が多いほど融点が高くなるという問題もあった。さらに、色調もPd色が強くなり、若干黒っぽくなるという問題もあった。そのため、近年工芸やクラフト等における手法によって簡易にアクセサリー等を作り出す金属粘土の分野に、これらの鋳造の技術をそのまま導入されることはなく、仮に導入しても同様な問題を生ずるものであった。
また、透明薄膜を形成してAgと硫化水素との接触を遮断する方法は、加工、操作が簡便であることをその特色とする金属粘土の分野では余計な工程を増やしてその特色を損なうことになるため、到底導入できなかった。また、透明薄膜は、本来のAgの発色を損なうことが多いという点でも、到底容認できなかった。
そこで、本発明者らは、金属粘土の分野において、前述のような問題を著しく抑制することができるAg粘土組成物を提案することを目的とする。
前述のように鋳造品では硫化に伴う黒変を抑えるために、Pdを40%も添加する必要があったが、金属粘土では、Ag粉末とPd粉末の二種の金属粉末を組み合わせることにより、著しく少ないPd添加量で、硫化に伴う黒変を抑えることができることが見出された。
即ち本発明は、上記に鑑み提案されたもので、純Ag粉末と、0.05〜1重量%のPd粉末とからなる混合粉末、若しくは0.05〜1重量%のPdを含むAg合金粉末を、有機系バインダー水溶液に混練してなることを特徴とする耐硫化特性を有するAg粘土組成物に関するものである。
尚、このAg粘土組成物とは、粘土状の組成物ばかりでなくスラリー状(ペースト状)の組成物をも含むものである。また、0.05〜1重量%のPdを含むAg合金粉末とは、Ag−Pd合金粉末としてPdの組成割合が0.05〜1重量%である場合と、Ag粉末とAg−Pd合金粉末との混合粉末であって、全体の金属組成中のPdの組成割合が0.05〜1重量%である場合とを含むものである。
また、本発明は、純Ag粉末と、0.05〜1重量%のPd粉末とからなる混合粉末、若しくは0.05〜1重量%のPdを含むAg合金粉末を、有機系バインダー水溶液に混練してなる粘土状或いはスラリー状の組成物を、所望の形状に造形又は物品に付着させ、乾燥固化させた造形体又は物品付着物を焼結させてなることを特徴とする耐硫化特性を有するAg焼結品、及びその製造方法をも提案するものである。
本発明の耐硫化特性を有するAg粘土組成物は、AgとPdを合金することなく、Ag粉末と極少量のPd粉末とからなる混合粉末を混合して粘土組成物とする態様と、極少量のPdを含むAg合金粉末を混合して粘土組成物とする態様とを含むが、極少量のPd添加量でも耐硫化特性に優れたAg製品を創作することができる。
また、Pdを用いることによって融点が高くなるという問題は、混合粉末或いは合金粉末の粒径を細かく調整して融点を低下させることができる。
さらに、Pdを用いることによって色調が若干黒っぽくなるという問題は、Pdの使用量が鋳造の場合に比べて数十分の1以下と極めて少ないため、純Agとほぼ同じ色調に抑えることができる。
また、本発明の耐硫化特性を有するAg焼結品の製造方法では、前記Ag粘土組成物を、所望の形状に造形又は物品に付着させ、乾燥固化させた造形体又は物品付着物を焼結させるものであって、金属粘土における加工並びに操作は全く変更することがなく、従来通り簡便な操作でAg製品を創作することができる。
さらに、本発明の耐硫化特性を有するAg焼結品は、例えば硫黄泉に接触しても硫化速度を抑えることができ、長期間に亘ってAg特有の発色が維持される。
本発明のAg粘土組成物は、純Ag粉末と、0.05〜1重量%のPd粉末とからなる混合粉末を、有機系バインダー水溶液に混練してなる第1の態様と、0.05〜1重量%のPdを含むAg合金粉末を、有機系バインダー水溶液に混練してなる第2の態様とがある。尚、前述のように、第2の態様における0.05〜1重量%のPdを含むAg合金粉末とは、Ag−Pd合金粉末としてPdの組成割合が0.05〜1重量%である場合と、Ag粉末とAg−Pd合金粉末との混合粉末であって、全体の金属組成中のPdの組成割合が0.05〜1重量%である場合とを含むが、以下の説明では第1の態様の混合粉末に対して「合金粉末」と記す。
本発明の第1の態様に用いる純Ag粉末は、特に限定するものではなく、例えば平均粒径1〜100μmの粒子を用いてもよいが、平均粒径が異なる複数種類の粉末を組み合わせて用いてもよい。後者の好適な一例としては、平均粒径2.2〜3.0μmの粉末を30〜70重量%含有し、残部が平均粒径5〜20μmの粉体の混合物を用いる。この場合、比較的低い温度で焼成することができ、大きな粒子(以下、巨大粒子という)間に小さな粒子(以下、微粒子という)が混在し、巨大粒子間の空隙を微粒子が埋めることにより、高密度の焼成体となり、低収縮率の貴金属焼結品を得ることができる。特に上記のように微粒子及び巨大粒子の平均粒径並びに含有量を設定した場合には、融点から融点より300℃以上低い温度範囲でも焼結でき、純Ag粉末のみの焼結であれば、焼結による収縮率を10%(長さで)未満に抑制でき、折曲するが破断しないものとなる。
前述のように本発明におけるAg粉末として、平均粒径が異なる複数種類の粉末を組み合わせて用いる場合に、平均粒径2.2〜3.0μmの微粒子を用いることが好ましいが、平均粒径が2.2μmに満たない微粒子を用いた場合には、微粒子表面積の合計が大きくなり、それに応じて表面を被覆する有機バインダーの量が多くなって結果的に大きな収縮を招いてしまう。収縮が大きくなると、焼結後の寸法を想定して、即ち収縮を見込んで大きくする造形する必要があった。そして、陶磁器や金属等の各種装飾パーツを組み合わせた製品を作製する場合などにおいて、収縮見込み量が大きすぎると、焼成する前に粘土部分から装飾パーツが外れてしまって転がり落ちることがあり、収縮見込み量が少なすぎると、装飾パーツと接する組み合わせ部分の粘土部分が大きな収縮により盛り上がるなど変形するため、所望の形状が得られず歪なものとなることがあった。さらに、造形時のイメージと異なるものが得られてしまうこともあった。そして、造形の楽しさ等を損なうものであった。また、粒径が3.0μmを超える微粒子を用いた場合には、巨大粒子との差が小さくなって、前記低い温度での焼結が果たされず、高密度の焼結体は得られない。
また、この平均粒径2.2〜3.0μmの微粒子の割合が30重量%に満たないと、前記低い温度での焼結が果たされず、高密度の焼結体は得られない。但し、高い温度での焼結では低収縮で高強度の焼結体が得られる。70重量%を超えると、収縮率が10%以上となり、前述の装飾パーツとの組み合わせにおいて不具合を生じたり、造形時のイメージと異なる小さな出来上がりとなってしまう。高い温度での焼結は、より収縮が大きくなる。
前述のように本発明におけるAg粉末として、平均粒径が異なる複数種類の粉末を組み合わせて用いる場合に、平均粒径5〜20μmの巨大粒子を用いることが好ましいが、平均粒径が5μmに満たない巨大粒子を用いた場合には、前記微粒子との差が小さくなって、低い温度での焼結が果たされない。また、平均粒径が20μmを超える巨大粒子を用いた場合には、部分的に不均一な密度となってしまう。
この平均粒径5.0〜20μmの巨大粒子の割合は、前記微粒子の割合によっておおよそ70〜30重量%となる。
尚、例えば平均粒径2μm以下の微粒子を用いた場合、焼結による収縮が大きく(約12〜20%収縮)なる傾向がある。このような大きな収縮では、造形時のイメージと異なるものが得られることは勿論、装飾パーツを組み合わせた製品を作製する場合に、粘土部分から装飾パーツが外れて転がり落ちたり、粘土部分が変形して歪なものになる。
また、粒径が大きすぎる巨大粒子を用いた場合、部分的に不均一な密度となる傾向がある。さらに、微粒子と巨大粒子の粒径が極めて近似する場合、低い温度での焼結が果たされず、高密度の焼結体は得られない傾向がある。
さらに、このAg粉末は、アトマイズ粉、還元粉など製造方法も特に限定するものではなく、粒子形状も、球状、塊状、涙滴状等、特に限定するものではないが、球状に近い形状であることが望ましく、粉末内部の空隙率の低い高密度粉末を用いることが望ましい。
また、本発明の第1の態様に用いるPd粉末は、特に限定するものではないが、平均粒径0.1〜1.5μmの範囲が好ましく、この範囲よりも小さいと粉末の作製が困難になり、これよりも大きいと低温で焼結できなくなる。
前記純Ag粉末とPd粉末との配合割合は、前述のようにPd粉末を0.05〜1重量%の割合で用いるので、純Ag粉末の割合は99.95〜99重量%となる。より好ましくはPd粉末を0.35〜0.75重量%、純Ag粉末を99.65〜99.25重量%の範囲で配合する。このように純Ag粉末とPd粉末とを組み合わせて焼成する場合、Pd粉末の配合量が少ない方が耐硫化性は小さいが、比較的低温でも焼成可能であり、Pd粉末の配合量が多い方が耐硫化性は大きいが、融点が高くなるため比較的高温の条件で焼成する必要があるという傾向がある。したがって、前記の範囲の配合割合で、耐硫化性と焼成条件のバランスが保たれるものとなる。
また、本発明の第2の態様に用いる合金粉末は、AgとPdとの組成割合については、前記第1の態様における混合(配合)割合と同様であり、合金粉末としての粒径についても、前記第1の態様におけるAg粉末と同様にすることが望ましく、平均粒径が異なる複数種類の粉末を組み合わせて用いることが望ましい。
前記の混合粉末又は合金粉末以外の成分については、通常のAg粘土組成物と同様の組成で良く、混合粉末又は合金粉末を、有機系バインダー水溶液と混練し、粘土状として所望の形状に造形しても良いし、スラリー状(ペースト状)として適宜物品に塗り付けるようにしても良い。
有機系バインダーも特に限定するものではないが、デンプン0.02〜3.0重量%と水溶性セルロース系樹脂0.02〜3.0重量%を含有することが望ましい。さらに望ましくは、水を含む含有量表示で、水溶性セルロース系樹脂0.02〜3.0重量%とデンプン0.02〜3.0重量%とフェニルプロパンを骨格とする構成単位体が縮合してなる網状高分子0〜0.5重量%を用いる。また、分子量10万〜数百万のポリエチレンオキサイド、デキストリン、グリセリン、アルギン酸ナトリウム、或いはその他の添加剤を適宜に添加するようにしてもよい。
前述のように本発明のAg粘土組成物は、粘土状として所望の形状に造形してもよいし、スラリー状(ペースト状)として適宜物品に塗り付けるようにしてもよく、本発明中では総括的にAg粘土組成物と表記した。
また、粘土状にした組成物の造形法、スラリー状(ペースト状)にした組成物の塗り付け法についても特に限定するものではなく、さらにその後、例えば50〜100℃で1時間程度乾燥するが、この乾燥条件も一例に過ぎず、何等制限されるものではないし、その後の焼結についても何等制限されるものではない。
このように構成される本発明のAg粘土組成物は、第1の態様でも第2の態様でも、少量のPd添加量でも耐硫化特性に優れたAg製品を創作することができ、金属粘土における加工並びに操作は全く変更することがなく、得られるAg製品(焼結品)は、例えば硫黄泉に接触しても硫化速度を抑えることができ、長期間に亘ってAg特有の発色が維持される。
[折り曲げ試験]
平均粒径2.5μmのAg粉末50wt%、平均粒径20μmのAg粉末50wt%からなるAg粉末99.5重量%と、平均粒径1μmのPd粉末0.5重量%の混合粉末を用い、この混合粉末92wt%と、有機系バインダー水溶液として、デンプン0.7wt%、セルロース0.8wt%、残部を水として、混合したものを粘土組成物とし、この粘土組成物にて、長さ50mm×幅10mm×厚さ1.5mmの試験片を作り、乾燥した。尚、セルロースとしては、メチルセルロース(信越化学工業社製メトロースSM8000)を用い、デンプンとしては、β−バレイショデンプン(日澱化学社製DELICA M−9)を用いた。そして、乾燥試験片を電気炉にて800℃で30分、850℃で30分の条件で焼成した。
得られた焼成試験片を、90°折曲(約10秒かけて折り曲げる)して焼成試験片が破断したものを×、ひびが入ったものを△、ひびが入らなかったものを○と判定し、その結果を表1に示した。尚、表1に記載の「Pd添加量」はPd粉末の重量分率を示し、Pd粉末が10重量%の場合はAg粉末は90重量%、Pd粉末が0.05重量%の場合はAg粉末は99.95重量%である。
Figure 2006152328
[収縮・折り曲げ試験1]
粒径1〜100μmのものが全体の90%を占める平均粒径20μmのAg粉末と平均粒径1μmのPd粉末とを表1に示す配合で混合し、この混合粉末92wt%と、有機系バインダー水溶液として、デンプン0.7wt%、セルロース0.8wt%、残部を水として、混合したものを粘土組成物とし、電気炉にて表2に示す各条件で焼成した。
得られた焼成試験片について、収縮率及び強度を測定し、さらに90°折曲(約10秒かけて折り曲げる)して焼成試験片が破断したものを×、ひびが入ったものを△、ひびが入らなかったものを○と判定し、その結果を表2に示した。
Figure 2006152328
[収縮・折り曲げ試験2]
前記[折り曲げ試験]における配合において、Pd粉末0.5重量%、2種のAg粉末99.5重量%のAg粘土組成物を用いた以外は、同様に試験片を作成し、電気炉にて表3に示す各条件で焼成した。
得られた焼成試験片について、収縮率及び強度を測定し、さらに90°折曲(約10秒かけて折り曲げる)して焼成試験片が破断したものを×、ひびが入ったものを△、ひびが入らなかったものを○と判定し、その結果を表3に示した。
Figure 2006152328
[耐硫化性試験]
前記[折り曲げ試験]と同様に試験片を作製し、焼成した。
得られた焼成試験片をバフ研磨し、同じ大きさの純銀板とともに、0.025%(=250ppm)硫化アンモニウム水溶液80℃中に40分間浸漬させた。そして、焼成試験片が殆ど変色しなかったものを○、薄く黒色化したものを△、黒色化したものを×と判定し、その結果を表4に示した。
Figure 2006152328
[収縮・折り曲げ試験3]
平均粒径1.0μmのAg80%−Pd20%合金粉末と、平均粒径2.5μmのAg粉末50wt%、平均粒径20μmのAg粉末50wt%からなるAg粉末とを用いた。表5中のPd添加量はPdとしての割合である。それ以外は、前記[折り曲げ試験]と同様の配合にて同様に試験片を作成し、電気炉にて表4に示す各条件で焼成した。
得られた焼成試験片について、収縮率及び強度を測定し、さらに90°折曲(約10秒かけて折り曲げる)して焼成試験片が破断したものを×、ひびが入ったものを△、ひびが入らなかったものを○と判定し、その結果を表3に示した。
Figure 2006152328
以上、本発明の実施例を示したが、本発明の構成は実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更は本発明に含まれる。
銀宝飾品、美術工芸品、装飾品等の工芸的要素の大きい貴金属造形物を作成するための素材として好適に用いることができる。

Claims (3)

  1. 純銀粉末と0.05〜1重量%のパラジウム粉末とからなる混合粉末、若しくは0.05〜1重量%のパラジウムを含む銀合金粉末を、有機系バインダー水溶液に混練してなることを特徴とする耐硫化特性を有する銀粘土組成物。
  2. 純銀粉末と、0.05〜1重量%のパラジウム粉末とからなる混合粉末、若しくは0.05〜1重量%のパラジウムを含む銀合金粉末を、有機系バインダー水溶液に混練してなる粘土状或いはスラリー状の組成物を、所望の形状に造形又は物品に付着させ、乾燥固化させた造形体又は物品付着物を焼結させてなることを特徴とする耐硫化特性を有する銀焼結品。
  3. 純銀粉末と、0.05〜1重量%のパラジウム粉末とからなる混合粉末、若しくは0.05〜1重量%のパラジウムを含む銀合金粉末を、有機系バインダー水溶液に混練してなる粘土状或いはスラリー状の組成物を、所望の形状に造形又は物品に付着させ、乾燥固化させた造形体又は物品付着物を焼結させることを特徴とする耐硫化特性を有する銀焼結品の製造方法。
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