JP2006151554A - 家庭用エレベータ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 昇降体に、ブレーキ装置と調速機とを備えた開閉機20を連動連結して、昇降体を開閉機20の駆動に基づいて昇降路2内を昇降動するよう構成する一方、ブレーキ装置を構成するブレーキ軸にブレーキレバーを設け、該ブレーキレバーに連結した第一、第二作動ワイヤの操作に基づいてブレーキ装置を解放できるように構成する。
【選択図】図1
Description
さらには、エレベータ乗り場に手動降下スイッチを設けて、該手動降下スイッチの操作に基づいて、予め用意してある非常時用のバッテリを用いて昇降体を所定の停止位置に降下させるようにしたものが提唱されている(特許文献2)。
そして、このようにすることにより、緊急時に、保守点検員を外部から呼ぶことなく使用者が昇降体を所定の停止位置にまで作動させることができ、使用者の不安感や恐怖感を低減できるうえ、別途バッテリを設ける必要もなく、構成を簡略化できる。
請求項2の発明は、請求項1において、緊急作動手段は、ブレーキ装置の解放に伴う自重降下により、昇降体を階下の停止位置に移動するように構成されているものであり、このようにすることにより、構成の簡略化を果せる。
請求項3の発明は、請求項1または2において、ブレーキ解放手段は、ブレーキ装置を制動状態と解放状態とに切り換えるワイヤを備えて構成され、該ワイヤの引き操作に連繋してブレーキ解放がなされるように構成されているものであり、このようにすることにより、バッテリを用いることなくブレーキ装置の開放ができて、部品点数を削減できて構成の簡略化を図れる。
請求項4の発明は、請求項3において、ワイヤは、先端部が昇降体内に引き込まれ、該引き込み端部に把持具が設けられているものであり、このようにすることにより、昇降体内に搭乗している人が自分で昇降体を緊急作動させることができる。
請求項5の発明は、請求項4において、開閉機は、昇降路の上方に設けられるものとし、ワイヤをインナーワイヤとアウターワイヤとで構成し、ブレーキ装置から下方に延出するワイヤは、昇降体の昇降路内における位置にかかわらず上方に向けて引き回された状態で昇降体内に引き込まれているものであり、このようにすることにより、昇降体の位置が何れの位置にいてもブレーキレバーの操作を確実に行うことができる。
請求項6の発明は、請求項3において、ワイヤは、開閉機配設部位に引出されているものであり、このようにすることにより、開閉機配設部位においてブレーキ装置の開放をして昇降体を所定の停止位置にまで作動させることができる。
請求項7の発明は、請求項1乃至4の何れかにおいて、ブレーキ解放手段は、ブレーキ装置に連結され、下方に延出する第一ワイヤと、一端が昇降体下端部に連結され、他端部が昇降路の下端部に軸承された第一プーリおよび前記第一ワイヤの下端部に軸承された第二プーリを経由して昇降体内に引き込まれる第二ワイヤとで構成され、前記昇降体内に引き込まれた第二ワイヤの下方への引き操作に基づいてブレーキ解放がなされるように構成されているものであり、このようにすることにより、昇降体内に搭乗している人が自分で昇降体を緊急作動させることができる。
請求項2の発明とすることにより、構成の簡略化を果せる。
請求項3の発明とすることにより、バッテリを用いることなくブレーキ装置の開放ができて、部品点数を削減できて構成の簡略化を図れる。
請求項4の発明とすることにより、昇降体内に搭乗している人が自分で昇降体を緊急作動させることができる。
請求項5の発明とすることにより、昇降体の位置が何れの位置にいてもブレーキレバーの操作を確実に行うことができる。
請求項6の発明とすることにより、開閉機配設部位においてブレーキ装置の開放をして昇降体を所定の停止位置にまで作動させることができる。
請求項7の発明とすることにより、昇降体内に搭乗している人が自分で昇降体を緊急作動させることができる。
図面において、1は二階建住宅室内の例えば玄関ホールに設けられた家庭用のエレベータであって、該エレベータ1は、最大乗員二名のコンパクト化された構成となっている。前記エレベータ1を構成する昇降路2は、一階床部から二階天井部に至る部位が連通する上下方向に長い矩形状に形成されており、下側から順に一階の空間(階下空間)に面する第一部位3、一階と二階のあいだの天井部空間に面する第二部位4、二階の空間(階上空間)に面する第三部位5のそれぞれに分割された構成となっている。そして、第一、第三部位3、5については、躯体(住宅)の壁面を一側面として利用し、三方を面板により覆蓋する構成となっている。
一方、左右の前縦枠材7には、内方に突出形成された突片7aの基端部と先端部とから後方に延出された突片により構成される第四、第五ガイド片7b、7cとが一体形成されている。さらに、左側片部3aの前枠材7には、前端縁から内方に向けて突出する突片により第六ガイド片7dが一体形成されている。
また、第二部位左右側片部4a、4bの前後端縁部は、前記第一部位左右側片部3a、3bと同様の構成となっており、前後に一対の縦枠材9、10が一体的に連結されている。そして、前後の縦枠材9、10には、前記第一部位3の前後縦枠材8、9と同様に構成されており、第一部位前縦枠材7の突片7aおよび第一〜第六ガイド片8a、8b、8c、7b、7c、7dに上下方向に連続(連通)する状態で、突片9aおよび第一〜第六ガイド片10a、10b、10c、9b、9c、9dがそれぞれ形成されている。
また、21bは、巻装装置22のベルト体21巻き出し部に設けられた弛み検知装置であって、該弛み検知装置21bは、前後のベルト体21の緊張状態が変化することに基づいて検知信号を出力して、開閉機20の駆動を緊急停止するように構成されている。
一方、ブレーキレバー他側片24bの先端部24cには、第一作動ワイヤ26の基端部が連結されており、該作動ワイヤ26の先端26aは、駆動ボックス11の後端部下方に設けた第二方向転換ローラ11bを経由して前端部下方に引き回され、駆動ボックス11の前面11cから前方に引き出されるように設定されており、該前方への引き出し部位が第一操作部26bに設定されている。さらに、第一操作部26bの引き出し端部には、リング状の第一把持具26cが連結されている。尚、前記第一作動ワイヤ26は、駆動ボックス11に設けられた前後一対の支持片11d、11eを貫通して前方に引出されており、これら支持片11d、11e間に位置する第一作動ワイヤ26の外周には、支持片11d、11eによる移動規制を受ける状態でアウターワイヤ26dが外嵌されている。
そして、第一把持具26cを把持し、前記弾機25bの付勢力に抗して前方に引っ張り操作することに基づいて、ブレーキレバー24を下方揺動させる(解放姿勢に変姿させる)ことができるように設定されている。
また、前記昇降体14の後側片部14eには、左側における上下二箇所にワイヤ案内体28が設けられており、該ワイヤ案内体28に設けられたループ状の挿通部28aに、前記下方に自然垂下する第二操作部27aが移動自在に挿通されるように位置設定されている。そして、下方に引き出された第二操作部27aは、第一停止位置に位置する昇降体14の下方において上方に向けて湾曲状に折り返されて上側を向くように引き回されている。
さらに、収容ボックス29内に引き込まれた第二操作部27aの引き出し端部27cには、T字形状の第二把持具27dが一体的に連結されている。
そして、第二把持具27dを把持し、前記弾機25bの付勢力に抗して上方に引っ張り操作することに基づいて、アウターワイヤ27bに対して第二操作部27aが相対移動してブレーキレバー24を下方揺動させる(解放姿勢に変姿させる)ことができるように設定されている。
尚、第二把持具27dは、収容ボックス29内に設けた支持アーム29bに弾持されている。また、29cは収容ボックス29を覆蓋する蓋体であって、緊急時に、蓋体29cを開けて収容ボックス29を開放し、第二把持具27dを支持アーム29bから取り外して上方に引っ張ることで、ブレーキ解放操作を行えるように設定されている。
尚、ブレーキレバー24は、第一、第二操作部26b、27aの引っ張り操作を継続しているあいだはブレーキ開放状態となっており、第一、第二操作部26b、27aの引き操作を解除することにより、弾機25bの付勢力を受けて制動姿勢に復帰するように設定されている。このため、昇降体14内で緊急停止してしまったような場合、搭乗者は第二把持具27dを介した第二操作部27aの引き操作を、昇降体14が第一位置に達するまで継続する必要があるが、この場合に、第二操作部27aは、引き出される姿勢が維持されており、かつ、アウターワイヤ27bの長さが一定であるため、昇降体14のブレーキ装置からの距離が変化するものでありながら引き操作量を一定とすることができ、第二操作部27aの引き操作を継続して行う作動を容易に行うことができて、操作性よく昇降体14を第一位置に位置させることができる。
前記各外扉6に配される電気錠30は、同様の構成のものが各外扉6の戸先側板厚内にそれぞれ内装されている。これら電気錠30を構成するロック片30aは、外扉6の戸先から突出し、昇降路第一、三部位3、5を構成する左側片3a、5aの縦枠体3c、5cに配された錠受け孔3d、5dに係止することにより外扉6の施錠を行うように設定されている。そして、前記ロック片30aは、戸尻側に配される支持ボディー30bに内装されるロック片作動体(図示せず)により支持されているが、ロック片作動体は左右方向移動自在に設けられており、戸先側に位置するロック片作動体の施錠位置では、ロック片30aを、錠受け穴3d、5dに係止する突出姿勢と戸尻側に変位して錠受け孔3d、5dとの係止を解除する退避姿勢とのあいだを変姿自在な状態とする一方、戸尻側に位置するロック片作動体の解錠位置では、ロック片30aを、外扉6の開閉方向(内外方向)揺動自在に支持して、ロック片30aが錠受け孔3d、5dとの係止を解除するように設定されている。前記ロック片作動体は、支持ボディー30bに開設された左右方向に長い貫通孔30cを挿通する連結ピン30dに支持されており、該連結ピン30dに、ソレノイド30eの励磁に伴い戸尻側に退避する作動アーム30fが連結されている。尚、30gは作動アーム30fを戸先側に向けて付勢し、ロック片作動体を施錠位置に弾持する付勢弾機である。
つまり、外扉6の内側面6cには、電気錠30の連結ピン30d配設部位に対向して左右方向所定長さに設定された長孔が開設されている。さらに、外扉内側面6cの長孔形成部位には、解錠ユニット31が設けられており、ここに、前記長孔を介して連結ピン30dの左側に当接する当接片32aが折曲形成された解錠プレート32が左右方向移動自在な状態で設けられている。そして、解錠プレート32は、内扉15に前後方向貫通状に開設された貫通孔(図示せず)、解錠ユニット31に開設された操作孔31aを介して挿し込まれた操作ピン33の先端を、前記操作孔31aに連通して開設された解錠プレート32の操作孔32bに差し込み、該挿し込んだ状態で操作ピン33を右側に押しやることで右側に強制変位するように設定されている。このように、解錠プレート32を右側に強制変位せしめることにより、当接片32aが連結ピン30dが右側に変位せしめられ、これによって、連結ピン30dとともにロック片作動体が解錠位置に変位して、電気錠30を手動開放するように構成されている。
また、操作ピン33は、前記第二把持具27dが収容される収容ボックス29内等、昇降体14内の通常時では邪魔にはならないが緊急時に手にしやすい箇所に配設されている。
尚、35は、第一、第三部位3、5に設けられた押圧体であって、該押圧体35は外扉6を常時開放側に向けて付勢しており、電気錠30の解錠に伴い外扉6を押圧することにより、開閉方向揺動自在となった電気錠30のロック片30aを揺動せしめて、外扉6の開放を円滑に行うように設定されている。
前記第二の実施の形態におけるブレーキ解放手段は、ブレーキ装置の図示しないブレーキレバーに連結され、下方に延出する第一ワイヤ36と、一端が昇降体14下端部に連結され、他端部が昇降路2の下端部に軸承された第一プーリ37および前記第一ワイヤ36の下端部に軸承された第二プーリ38を経由して昇降体14内に引き込まれる第二ワイヤ39とで構成されている。そして、前記第二プーリ38は、昇降路2とのあいだに弾機38aを介して支持されており、昇降体14に第二ワイヤ39を連結した状態で、第二ワイヤ39が緊張状態となるように配設されている。そして、通常の昇降体14の昇降動では、第二ワイヤ39は、弾機38aに抗して第二プーリ38を下動させることなく昇降体14の昇降動に伴い第一プーリ37と第二プーリ38とのあいだを変位するように設定されている。そして、前記昇降体14内に引き込まれた第二ワイヤ39の先端部39aを弾機38aの付勢力に抗して下方に引き操作した場合では、第二プーリ38が下動して第一ワイヤ36を下方に引き操作し、これ基づいてブレーキ解放がなされるように設定されている。そして、前記引き操作に基づいて、昇降体14は、該昇降体14の自重に基づいて調速機による調速を受ける状態で下降し、一階に面する第一停止位置に移動するように構成されている。
尚、通常の昇降体14の昇降動では、第二ワイヤ39が第一、第二37、38を介して変位する状態となっている。
2 昇降路
3 第一部位
6 外扉
11 駆動ボックス
14 昇降体
15 内扉
20 開閉機
21 ベルト体
22 巻装装置
23 ブレーキ軸
24 ブレーキレバー
25 保持用ワイヤ
26 第一作動ワイヤ
26b 第一操作部
27 第二作動ワイヤ
27a 第二操作部
27d 第二把持具
28 ワイヤ案内体
29 収容ボックス
30 電気錠
Claims (7)
- ブレーキ装置を備えた開閉機の駆動に基づいて住宅内の階下と階上とを連通して設けた昇降路内を昇降する昇降体を備えた家庭用エレベータにおいて、前記家庭用エレベータには、開閉機に連繋したブレーキ解放手段によるブレーキ装置の解放に伴い、昇降体を予め設定された停止位置に移動させる緊急作動手段が設けられている家庭用エレベータ。
- 請求項1において、緊急作動手段は、ブレーキ装置の解放に伴う自重降下により、昇降体を階下の停止位置に移動するように構成されている家庭用エレベータ。
- 請求項1または2において、ブレーキ解放手段は、ブレーキ装置を制動状態と解放状態とに切り換えるワイヤを備えて構成され、該ワイヤの引き操作に連繋してブレーキ解放がなされるように構成されている家庭用エレベータ。
- 請求項3において、ワイヤは、先端部が昇降体内に引き込まれ、該引き込み端部に把持具が設けられている家庭用エレベータ。
- 請求項4において、開閉機は、昇降路の上方に設けられるものとし、ワイヤをインナーワイヤとアウターワイヤとで構成し、ブレーキ装置から下方に延出するワイヤは、昇降体の昇降路内における位置にかかわらず上方に向けて引き回された状態で昇降体内に引き込まれている家庭用エレベータ。
- 請求項3において、ワイヤは、開閉機配設部位に引出されている家庭用エレベータ。
- 請求項1乃至4の何れかにおいて、ブレーキ解放手段は、ブレーキ装置に連結され、下方に延出する第一ワイヤと、一端が昇降体下端部に連結され、他端部が昇降路の下端部に軸承された第一プーリおよび前記第一ワイヤの下端部に軸承された第二プーリを経由して昇降体内に引き込まれる第二ワイヤとで構成され、前記昇降体内に引き込まれた第二ワイヤの下方への引き操作に基づいてブレーキ解放がなされるように構成されている家庭用エレベータ。
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Citations (2)
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JPS5871058U (ja) * | 1981-11-02 | 1983-05-14 | 三菱電機株式会社 | エレベ−タの非常脱出装置 |
JP2001002341A (ja) * | 1999-06-25 | 2001-01-09 | Hitachi Ltd | エレベーター装置 |
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CN113371566B (zh) * | 2021-06-11 | 2022-05-27 | 新疆维吾尔自治区特种设备检验研究院 | 一种标准化程序的电梯困人救援系统 |
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