JP2006150855A - 光記録材料及び光記録媒体 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ジッター、耐光性及び耐候性を従来よりも高水準で達成することが可能な光記録材料、並びにその光記録材料を用いた光記録媒体を提供する。
【解決手段】 光の照射により情報の記録が可能な光記録媒体に用いられる光記録材料であって、下記一般式(1)で表されるスクワリリウム化合物からなる色素を含有する。
Figure 2006150855

式中、Bzはベンジル基を示し、Rはアルキル基又はベンジル基を示し、Rはアルキル基、アルコキシ基又はアリール基を示し、Qは芳香族環を構成する原子群を示し、Aは下記一般式(26)で表される1価の基等を示す。
Figure 2006150855

【選択図】なし

Description

本発明は、光の照射により情報の記録を行う光記録媒体に用いられる光記録材料、並びに光記録媒体に関する。
光記録媒体としてはすでに、CD−R(追記型CD)やDVD−R(追記型DVD)等の光記録ディスクが広く普及しているが、記録密度のさらなる高密度化のため、その記録・再生光の短波長化が進められている。例えば、CD−Rの現行の記録・再生波長は780nmであるが、次世代のCD−RやDVD−Rでは635〜680nmまで短波長化される。
光記録媒体の記録層を形成するための光記録材料として用いることのできる色素としては、例えば、シアニン系化合物、アゾ系化合物やこれらの金属キレート化合物が知られている(特許文献1〜4)。
特開2003−231359号公報 特開2003−237240号公報 特許第3409101号公報 特開2002−370451号公報
近年、上述の高密度化の一方で、光記録媒体への情報の記録のさらなる高速化が望まれている。そのためには、光記録媒体に用いる色素にはより高い感度が求められるが、色素の感度を高めると、再生信号の時間方向の揺らぎ(ジッター)の増加や、耐光性及び耐候性の低下を伴う傾向にある。
したがって、従来の色素では、情報の記録の高速化にともなって、ジッター、耐光性及び耐候性について満足するレベルを達成することは困難となりつつあった。
そこで、本発明は、ジッター、耐光性及び耐候性を従来よりも高水準で達成することが可能な光記録材料、並びにその光記録材料を用いた光記録媒体を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明は、光の照射により情報の記録が可能な光記録媒体に用いられる光記録材料であって、下記一般式(1)で表されるスクワリリウム化合物からなる色素を含有することを特徴とする。
Figure 2006150855
式(1)において、Bzは置換基を有していてもよいベンジル基を示し、Rは置換基を有していてもよいアルキル基又は置換基を有していてもよいベンジル基を示し、Rは置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアルコキシ基又は置換基を有していてもよいアリール基を示し、Qは置換基を有していてもよい芳香族環を構成する原子群を示し、Aは下記一般式(21)、(22)、(23)、(24)、(25)又は(26)で表される1価の基を示す。
Figure 2006150855
式(21)、(22)、(23)、(24)、(25)及び(26)中、Q、Q、Q、Q及びQはそれぞれ独立に置換基を有していてもよい芳香族環を構成する原子群を示し、R及びRはそれぞれ独立に置換基を有していてもよいアルキル基又は置換基を有していてもよいベンジル基を示し、R、R、R及びRはそれぞれ独立に置換基を有していてもよいアルキル基又は置換基を有していてもよいアルコキシ基を示し、R及びR10はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、置換基を有していてもよいアルキル基又は置換基を有していてもよいアリール基を示し、Xは活性水素を有する1価の基又はこれから活性水素が脱離して形成される1価の基を示す。
本発明の光記録材料は、上記のようなベンジル基で置換された特定の構造を有するスクワリリウム化合物を色素として含有することによって、光記録媒体に用いたときに、ジッター、耐光性及び耐候性を従来よりも高水準で達成することが可能である。
また、本発明の光記録材料は、上記のようなスクワリリウム化合物の複数種と、金属とで形成された塩又はキレート化合物からなる色素を含有することが好ましい。これにより、耐光性や耐候性がさらに改善された、より信頼性の高い光記録媒体を得ることができる。
本発明の光記録媒体は、上記本発明の光記録材料を含んだ記録層を備え、光の照射により情報の記録が可能な光記録媒体である。この光記録媒体は、本発明の光記録材料を用いていることによってジッター、耐光性及び耐候性を従来よりも高水準でバランスよく達成することが可能である。
本発明によれば、記録速度が高速化した場合であっても、ジッター、耐光性及び耐候性を従来よりも高水準で達成することが可能な光記録材料、並びにその光記録材料を用いた光記録媒体を提供される。
以下、必要に応じて図面を参照しつつ、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図面中、同一又は相当する要素には同一符号を付すこととし、重複する説明は省略する。
(光記録材料)
本発明の光記録材料は、上記一般式(1)で表されるスクワリリウム化合物を色素として含有する。なお、一般式(1)で表されるスクワリリウム化合物は、下記一般式(1’)で表される構造との間で平衡の状態にあると考えられているものである。
Figure 2006150855
式(1)において、Bzは置換基を有していてもよいベンジル基を示し、Rは置換基を有していてもよいアルキル基又は置換基を有していてもよいベンジル基を示す。このようにスクワリリウム化合物が少なくとも1個のベンジル基で置換されていることによって、良好な感度を有しながら、ジッター、耐光性及び耐候性について従来よりも高いレベルとすることが可能となる。Rはメチル基、エチル基又は置換基を有していてもよいベンジル基であることが好ましく、特に、感度及びジッターをより一層高めるために、置換基を有していてよいベンジル基であることが好ましい。ベンジル基が置換基を有する場合、その置換基は塩素等のハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基等が好ましい。
また、式(1)において、Rは置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアルコキシ基又は置換基を有していてもよいアリール基を示し、Qは置換基を有していてもよい芳香族環を構成する原子群を示す。
は炭素数1〜6のアルキル基であることが好ましい。Qで表される芳香族環としては、いわゆる芳香族性を有する環状構造を構成するものであれば特に制限はなく、例えば、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環等が挙げられる。あるいは、窒素原子、酸素原子、硫黄原子等のヘテロ原子を含む複素環であってもよい。また、これら芳香族環はアルキル基、アルコキシ基、シアノ基、ハロゲン原子等で置換されていてもよい。
さらに、式(1)において、Aは上記一般式(21)、(22)、(23)、(24)、(25)又は(26)で表される1価の基を示す。これらの式中、Q、Q、Q、Q及びQで表される芳香族環は、上記Qと同様のものである。
式(21)において、R及びRは置換基を有していてもよいアルキル基又は置換基を有していてもよいベンジル基を示す。特に、感度及びジッター等に優れる点から、R及びRのうち少なくとも一方が置換基を有していてもよいベンジル基であることが好ましい。
式(21)〜(24)において、R、R、R及びRはそれぞれ独立に置換基を有していてもよいアルキル基又は置換基を有していてもよいアルコキシ基を示す。これら置換基がアルキル基である場合、炭素数1〜6のアルキル基またはこれらがフッ素原子等のハロゲン原子で置換されたものが好ましい。
式(26)において、Xは活性水素を有する1価の基又はこれから1個の活性水素が脱離して形成される1価の基を示す。より具体的には、Xとしては、水酸基(−OH)、カロボキシ基(−COOH)、スルホ基(−SOH)、リン酸基(−POH)又はアミノ基(−NHR(Rは水素原子、アルキル基、アリール基等))が好ましい。あるいは、このような活性水素を有する基から、それぞれの活性水素が脱離して形成される−O、−COO、−SO 、−PO 又は−NRで表される1価の基が好ましい。Xが活性水素が脱離して形成される基である場合、スクワリリウム化合物が金属と塩又はキレート化合物を形成していることが好ましい。
また、式(26)において、R及びR10はそれぞれ独立に、水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基又は置換基を有していてもよいアリール基を示す。アルキル基としては、例えば、直鎖状若しくは分岐状で炭素数1〜6のアルキル基又はこれらがフッ素等のハロゲン原子で置換されたもの、炭素数3〜8の環状アルキル基、あるいはこれらアルキル基がアリール基で置換されたベンジル基等のアラルキル基が挙げられる。また、アリール基としては、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、アズレニル基等が挙げられる。
本発明の光記録材料は、上記のようなスクワリリウム化合物から選ばれる複数種のスクワリリウム化合物と、金属とで形成された塩又はキレート化合物を、色素として含有することが好ましい。このように複数種のスクワリリウム化合物を併用することで、アモルファスの状態で存在する色素の割合が大きくなって、耐光性や耐候性等がさらに改善される。なお、本発明の光記録材料は、このような塩又はキレート化合物のみを色素として含有していてもよいし、これと上記のようなスクワリリウム化合物とを色素として併用してもよい。
塩又はキレート化合物を形成するスクワリリウム化合物としては、色素としての母体の骨格は同一で、置換基が互いに異なるものを組み合わせて用いることが好ましい。これにより、色素の結晶性が低下して、光記録媒体の信頼性がより一層高められる。具体的には、例えば、上記式(1)におけるAが上記式(26)で表されるものであって、Qの芳香族環は同一で、且つ、Qの芳香族環が有する置換基、R、R及びR10のうち少なくとも1個の置換基が互いに異なるものを組み合わせることが好ましい。
スクワリリウム化合物と塩又はキレート化合物を形成する金属としては、Al、Ni、Co、Cu、Zn、Fe、Cr、Mn、Ir、V等が挙げられ、これらの中でもAl、Ni、Co及びCuからなる群より選ばれるものが好ましい。
上記式(1)で表されるスクワリリウム化合物は、例えば上述した特許文献4に記載のような、従来公知の方法にしたがって合成することができる。例えば、式(1)で表され、Aが式(26)で表される1価の基である塩を形成するスクワリリウム化合物(下記一般式(8)で表されるスクワリリウム化合物(8))の場合、下記の反応式(S1)、(S2)及び(S3)にしたがって合成することができる。
Figure 2006150855
反応式(S1)では、化合物(3)と、これの0.5〜2倍当量(モル)の化合物(4)とを、溶媒中、必要に応じて塩基触媒の存在下で、室温〜40℃で15時間反応させることで、中間体としての化合物(5)が生成する。塩基触媒としては、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、水酸化カリウム等の無機塩基や、トリエチルアミン、ナトリウムメトキシド等の有機塩基を用いることができる。溶媒としては、メタノール、エタノール、ジメチフホルムアミド等が用いられる。
続いて、反応式(S2)に示すように、反応式(S1)で生成した化合物(5)を、塩基性又は酸性の溶媒中で、室温〜40℃で30分〜15時間反応させることで、化合物(6)を得る。塩基性の溶媒としては、炭酸カリウム水溶液、炭酸ナトリウム水溶液、水酸化カリウム水溶液等が、酸性の溶媒としては、塩酸及びジメチルホルムアミドからなる混合溶媒や、塩酸及びジメチルスルホキシドからなる混合溶媒等が用いられる。
更に、反応式(S3)に示すように、化合物(6)とこれの0.5〜2倍当量(モル)の化合物(7)とを反応させることで、スクワリリウム化合物(8)が得られる。この反応は、溶媒中、必要に応じて塩基触媒の存在下で、80〜120℃で1〜15時間の反応時間で好適に行うことができる。溶媒としては、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール及びオクタノール等のアルコール系溶媒と、ベンゼン、トルエン及びキシレン等の芳香族系溶媒との混合溶媒が好適に用いられる。また、塩基触媒としては、キノリン、トリエチルアミン、ピリジン等の有機塩基や、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素ナトリウム等の無機塩基を用いることができる。
また、上記のスクワリリウム化合物(8)以外のスクワリリウム化合物についても、例えば、反応式(S1)において、化合物(4)に代えて他の化合物を適宜選択して用い、反応条件を適正化することで合成できる。
式(1)で表されるスクワリリウム化合物と金属とで塩又はキレート化合物を形成させる場合、例えば、スクワリリウム化合物の複数種と金属化合物とを、酢酸等の酸触媒の存在下、溶媒中で反応させることにより、塩又はキレート化合物が得られる。この反応は室温で行ってもよいし、120度程度まで加熱しながら行ってもよい。また、反応時間は1〜15時間程度が好ましい。
このとき用いる金属化合物としては、Al、Co、Ni、Cu等の金属を含有する金属化合物であって、これら金属とフッ素、臭素、塩素、ヨウ素等とのハロゲン塩、およびこれら金属と蟻酸、酢酸等とのカルボン酸塩等が挙げられる。反応に用いる溶媒としては、アルコール系溶媒、脂肪族炭化水素系溶媒、ケトン系溶媒、エステル系溶媒、エーテル系溶媒、芳香族系溶媒、ハロゲン系溶媒等が挙げられる。
本発明の光記録材料には、色素として上述のようなスクワリリウム化合物のみを含有させてもよいし、シアニン色素のような他の色素を必要に応じて更に含有させてもよい。
以上のような本発明の光記録材料は、以下に説明するような本発明の光記録媒体の記録層を形成させるために、好適に用いることができる。
(光記録媒体)
図1は本発明の光記録媒体に係る光記録ディスクの好適な一実施形態を示す部分断面図である。図1に示した光記録ディスク1は、DVD規格に対応した追記型光記録コンパクトディスクであり、635〜680nmの短波長の光による記録・再生が可能なものである。
光記録ディスク10は、その一側から見て、基板12、記録層13、反射層14、保護層15、接着層50、保護層25、反射層24、記録層23、基板22がこの順で積層された構造を有する。
基板12は、直径が64〜200mm程度、厚さが0.6mm程度のディスク状のものである。基板12の裏面側(記録層13と反対側)からの記録及び再生を可能とするために、基板12は記録光及び再生光に対して実質的に透明であることが好ましく、より具体的には、基板12の記録光及び再生光に対する透過率が88%以上であることが好ましい。基板12の材料としては、透過率に関する上記条件を満たす樹脂又はガラスが好ましく、中でも、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、アモルファスポリエチレン、TPX、ポリスチレン系樹脂などの熱可塑性樹脂が特に好ましい。
また、基板12の記録層13と接する面及び基板23の記録層24と接する面にはそれぞれグルーブ123、223が形成される。グルーブ123、223は、スパイラル状の連続型グルーブであることが好ましく、深さが60〜200nmであり、幅が0.2〜0.5μmであり、グルーブピッチが0.6〜1.0μmであることが好ましい。これらのグルーブをこのような構成とすることにより、グルーブの反射レベルを低下させることなく、良好なトラッキング信号を得ることができる。グルーブ123は、例えば、上記樹脂を用いて射出成形等により基板12を成形する際に同時に形成可能であるが、基板12の製造後に2P法等によりグルーブ123を形成する樹脂層を基板12上に形成し、基板12とこの樹脂層との複合基板としてもよい。また、記録層13、23それぞれの厚さは50〜200nmであり、記録光に対する複素屈折率はn=1.8〜2.6、k=0.02〜0.20であると好ましい。
記録層13は、上述したようなスクワリリウム化合物又はこれと金属との塩若しくはキレート化合物からなる色素を含有する。記録層13は、例えば、色素が溶解した塗布液を基板12上に塗布し、塗膜を乾燥させて形成することができる。塗布液に用いる溶媒としては、アルコール系溶媒(ケトアルコール系、エチレングリコールモノアルキルエーテル系等のアルコキシアルコール系を含む。)、脂肪族炭化水素系溶媒、ケトン系溶媒、エステル系溶媒、エーテル系溶媒、芳香族系溶媒、ハロゲン化アルキル系溶媒等が挙げられる。
アルコール系溶媒としては、アルコキシアルコール系、ケトアルコール系などが好ましい。アルコキシアルコール系溶媒は、アルコキシ部分の炭素原子数が1〜4であることが好ましく、かつアルコール部分の炭素原子数が1〜5、さらには2〜5であることが好ましく、総炭素原子数が3〜7であることが好ましい。具体的には、エチレングリコールモノメチルエーテル(メチルセロソルブ)やエチレングリコールモノエチルエーテル(エチルセロソルブ、エトキシエタノールともいう)やブチルセロソルブ、2−イソプロポキシ−1−エタノール等のエチレングリコールモノアルキルエーテル(セロソルブ)系や1−メトキシ−2−プロパノール、1−メトキシ−2−ブタノール、3−メトキシ−1−ブタノール、4−メトキシ−1−ブタノール、1−エトキシ−2−プロパノール等が挙げられる。ケトアルコール系としてはジアセトンアルコール等が挙げられる。あるいは、2,2,3,3−テトラフルオロプロパノールなどのフッ素化アルコールを用いてもよい。
脂肪族炭化水素系溶媒としては、n−ヘキサン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン、シクロオクタン、ジメチルシクロヘキサン、n−オクタン、iso−プロピルシクロヘキサン、t−ブチルシクロヘキサンなどが好ましく、なかでもエチルシクロヘキサン、ジメチルシクロヘキサンなどが好ましい。
また、ケトン系溶媒としてはシクロヘキサノンなどが挙げられる。
本発明では、特にエチレングリコールモノアルキルエーテル系等のアルコキシアルコール系が好ましく、中でもエチレングリコールモノエチルエーテル、1−メトキシ−2−プロパノール、1−メトキシ−2−ブタノール等が好ましい。溶媒は1種を単独で用いてもよく、あるいは2種以上の混合溶媒であってもよい。例えばエチレングリコールモノエチルエーテルと1−メトキシ−2−ブタノールの混合溶媒が好適に使用される。
また、塗布液には、色素の他、バインダー、分散剤、安定剤などを適宜含有させてもよい。塗布液中の色素の含有量は、好ましくは0.5〜10質量%である。
塗布液の塗布方法としては、スピンコーティング法、グラビア塗布法、スプレーコート
法、ディップコート法などが適用可能であり、中でもスピンコート法が好ましい。
このようにして形成される記録層13の厚さは、乾燥膜厚で、30〜300nmとすることが好ましい。この範囲外では、反射率が低下して、DVD規格に対応した再生を行うことが困難となる。
また、記録層13の記録光及び再生光に対する消衰係数(複素屈折率の虚部k)は、0〜0.20であることが好ましい。消衰係数が0.20を超えると十分な反射率が得られない傾向にある。また、記録層13の屈折率(複素屈折率の実部n)は1.8以上であることが好ましい。屈折率が1.8未満の場合、信号の変調度が小さくなる傾向にある。なお、屈折率の上限は特に制限されないが、有機色素の合成上の都合から、通常2.6程度である。
記録層13の消衰係数及び屈折率は以下の手順に従い求めることができる。まず、所定の透明基板上に記録層を40〜100nm程度に設けて測定用サンプルを作製し、次いで、この測定用サンプルの基板を通しての反射率あるいは記録層側からの反射率を測定することによって求められる。この場合、反射率は、記録及び再生光の波長を用いて鏡面反射(5°程度)にて測定する。さらに、サンプルの透過率を測定する。そして、これらの測定値から、例えば共立全書「光学」、石黒浩三、第168〜178ページに記載の方法に準じ、消衰係数及び屈折率を算出することができる。
記録層13上には、反射層14が記録層13に密着して設けられる。反射層14は、高反射率の金属又は合金を用いて蒸着、スパッタ等を行うことにより形成可能である。金属及び合金としては、金(Au)、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、銀(Ag)及びこれらの合金が挙げられる。このようにして形成される反射層14の厚さは50〜120nmであることが好ましい。
反射層14上には、保護層15が反射層14に密着して設けられる。保護層15は層状であってもシート状であってもよく、例えば、紫外線硬化樹脂などの材料を含む塗布液を反射層14上に塗布し、必要に応じて塗膜を乾燥させることにより形成可能である。塗布の際には、スピンコート法、グラビア塗布法、スプレーコート法、ディップコート法などが適用可能である。このようにして形成される保護層15の厚さは0.5〜100μmであることが好ましい。
また、光記録ディスク10は、図2に示すように、保護層15上にダミー基板16が保護層15に密着するように設けられ、記録層として記録層15の1層のみを有する構成であってもよい。この場合、ダミー基板16は基板12と同様の材質及び厚さとすることができる。
接着層50の材料としては、熱硬化性樹脂を含有する接着剤が好ましく用いられる、接着層50の厚さは10〜200μm程度である。
光記録ディスク10に記録又は追記を行う際には、所定波長を有する記録光を、基板12の裏面からパルス状に照射し、照射部の光反射率を変化させる。このとき、上述したスクワリリウム化合物の塩からなる色素を含む記録層13が設けられた光記録ディスク10によれば、高速で情報の記録行う場合であっても、十分な感度を有しながら、ジッター、耐光性及び耐候性を高水準でバランスよく達成することができる。
以上、本発明の光記録媒体の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。例えば、保護層と別に接着層を設けず、保護層を接着層として機能させたような構成を有する光記録ディスクであってもよい。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
一側にプリグルーブ(溝深さ140nm、幅0.33μm、グルーブピッチ0.74μm)を有する直径120mm、厚さ0.6mmのポリカーボネート樹脂基板を準備した。一方、表1に示す構造のスクワリリウム化合物101を、その含有率が1質量%となるように、テトラフルオロプロパノール(TFP)に加えて記録層形成用の塗布液を調製した。
得られた塗布液を上記ポリカーボネート樹脂基板のプリグルーブが形成された面上に塗布し、乾燥させて記録層(厚さ90nm)を形成した。次いで、この記録層上に、スパッタ法によりAg反射層(厚さ150nm)を形成し、さらに、Ag反射層上に紫外線硬化方のアクリル樹脂からなる透明な保護層(厚さ3μm)を形成して積層構造体を得た。この積層構造体を2枚作製し、それらの保護層が内側となるように接着剤で張り合わせて、図1に示すものと同様の構成を有する光記録ディスクを得た。
(実施例2〜15)
スクワリリウム化合物101に代えて、表1、表2又は表3に示す構造を有するスクワリリウム化合物102〜115を用いたこと以外は実施例1と同様にして、それぞれの光記録ディスクを作製した。
Figure 2006150855
Figure 2006150855
Figure 2006150855
(比較例1)
スクワリリウム化合物101に代えて、下記化学式(201)で表されるスクワリリウム化合物201を用いたこと以外は実施例1と同様にして、それぞれの光記録ディスクを作製した。
Figure 2006150855
[記録及び再生特性の評価]
実施例1〜16及び比較例1の各光記録ディスクに対し、波長655nmのレーザー光を用いて線速14m/秒で信号を記録した後、波長655nmのレーザー光を用いて線速3.5m/秒で再生したときの反射率(Rtop)、変調度(Mod.)及びジッター(Jitter)を初期値として測定した。なお、レンズ孔径NAは0.6であった。結果を表4に示す。
(耐光性の評価)
実施例1〜3の各光記録ディスクに対して、5万ルックスのキセノンランプ(島津社製キセノンフェードメーター)を80時間連続照射する条件で耐光テストを行った。耐光テスト後の光記録ディスクについて、上記と同様にして、反射率(Rtop)、変調度(Mod.)及びジッター(Jitter)を測定した。
(耐候性の評価)
実施例1〜3の各光記録ディスクを、80℃、80%RHの環境下、200時間放置する条件で保存テストを行った。保存テスト後の光記録ディスクについて、反射率(Rtop)、変調度(Mod.)及びジッター(Jitter)を測定した。
Figure 2006150855
表4に示すように、実施例1〜15の光記録ディスクは、ベンジル基を有しないスクワリリウム化合物を色素として用いた比較例1と比較して、ジッターに優れ、更に、耐光性及び耐候性にも優れるものであった。
本発明の光記録媒体に係る光記録ディスクの一実施形態を示す部分断面図である。 本発明の光記録媒体に係る光記録ディスクの他の実施形態を示す部分断面図である。
符号の説明
10…光記録ディスク、12、22…基板、13、23…記録層、14、24…反射層、15、25…保護層、16…ダミー基板、123、223…グルーブ、50…接着層。

Claims (3)

  1. 光の照射により情報の記録が可能な光記録媒体に用いられる光記録材料であって、
    下記一般式(1)で表されるスクワリリウム化合物からなる色素を含有する光記録材料。
    Figure 2006150855
    [式中、Bzは置換基を有していてもよいベンジル基を示し、Rは置換基を有していてもよいアルキル基又は置換基を有していてもよいベンジル基を示し、Rは置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアルコキシ基又は置換基を有していてもよいアリール基を示し、Qは置換基を有していてもよい芳香族環を構成する原子群を示し、Aは下記一般式(21)、(22)、(23)、(24)、(25)又は(26)で表される1価の基を示す。
    Figure 2006150855
    式(21)、(22)、(23)、(24)、(25)及び(26)中、Q、Q、Q、Q及びQはそれぞれ独立に置換基を有していてもよい芳香族環を構成する原子群を示し、R及びRはそれぞれ独立に置換基を有していてもよいアルキル基又は置換基を有していてもよいベンジル基を示し、R、R、R及びRはそれぞれ独立に置換基を有していてもよいアルキル基又は置換基を有していてもよいアルコキシ基を示し、R及びR10はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、置換基を有していてもよいアルキル基又は置換基を有していてもよいアリール基を示し、Xは活性水素を有する1価の基又はこれから活性水素が脱離して形成される1価の基を示す。]
  2. 前記スクワリリウム化合物の複数種と、金属とで形成された塩又はキレート化合物からなる色素を含有する、請求項1に記載の光記録材料。
  3. 請求項1又は2に記載の光記録材料を含んだ記録層を備え、光の照射により情報の記録が可能な光記録媒体。
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