JP2006146053A - 光学接続構造及びその作製方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 プリント基板5の表面に設けられた面発光レーザ素子3と光ファイバ1との接続構造において、プリント基板5の表面に面発光レーザ素子3と直線状に並べられる2つの位置固定部材4を設けるとともに、光ファイバ1を保持する保持部材2に位置固定部材4と対向する2つの位置決め部8を設け、位置決め部8を位置固定部材4に接合させることによって、光ファイバ1と面発光レーザ素子3とが位置合わせされるとともに互いに空間接続される。
【選択図】 図4
Description
また、上記方法において、プリント基板上の光学部品に光伝送媒体を装着する場合、光伝送媒体と光学部品とを接触させなければならないが、これにより、光学部品が破損してしまう虞があった。また、プリント基板上に接続面がプリント基板面に垂直方向に向いて設けられた光学部品と光伝送媒体との接続に関しては、レンズ等を用いて非接触で、光学接続させることも可能であるが、部品点数が多くなるとともに各々のレンズと個々の光学部品、並びに光伝送媒体との位置合わせが必要であり、接続時間が長くなり、高コストになっていた。
また、基板表面近傍で光伝送媒体の位置合わせを行うため、フェルール等を位置合わせする割りスリーブ等の長い部材を使う必要がなくなり、従来の光コネクタよりも小型化でき、構造が簡単となって部品点数も削減することができる。これにより、構成の小型化及び簡素化が可能となりコストを削減することができる。さらには、基板上の占有スペースを小さくすることが可能となる。
図1に示すように、第1実施形態の光学接続構造51においては、光ファイバ1(光伝送媒体)を保持部材2で保持し、この保持部材2を保持固定部材7及び押圧機構31を介して、プリント基板5(基板)に取り付けるようになっている。押圧機構31(押圧手段)は、保持部材2をプリント基板5側へと押圧するものである。
光ファイバ1としては、グレーデットインデックス(GI)マルチモードUV心線(コア径50μm、クラッド径125μm、外径250μm)の被覆を端部から15mm除去し、被覆端部から5mmのところで125μm径の光ファイバ素線をカットした光ファイバ1が用いられており、端部に光ファイバ素線の露出部が存在し、この露出部の長さが5mmとなっている。
位置決め部8としては、ステンレス鋼から部材径0.7mmφ、先端曲率半径0.35mm、長さ4mmに形成されたものが用いられる。
また、2つの位置決め部用貫通孔10同士の間隔は、4.6mmとなっている。
図3に示すように、保持部材2に形成された2つの位置決め部用貫通孔10内に位置決め部8をそれぞれ挿入させ、半球状の各先端部14を保持部材2の下面2bから同長さ突出させた状態で、各位置決め部8を保持部材2に接着剤等で固定する。さらに、ファイバ用貫通孔9内に光ファイバ1を挿入させ、保持部材2の上面2aにおけるファイバ用貫通孔9の開口部分を塞ぐように熱硬化接着剤からなる固定剤16を塗布し、光ファイバ1を保持部材2に固定する(光伝送媒体固定工程)。このとき、上記位置決め部8と同様、光ファイバ1の先端部分を保持部材2の下面2bから突出させた状態となっており、2つの位置決め部8の先端部14の支持点14A同士を結ぶ直線上に光ファイバ1の端部を位置させている。さらに、この光ファイバ1の先端部は、位置決め部8の先端部14よりも突出量が小さくされている。
そして、板バネ6を含む押圧機構31で保持部材2に対してプリント基板5の方向への押圧を加えることにより、光ファイバ1は面発光レーザ素子3と隙間をあけて空間的に光学接続された状態で維持される。
これにより、コイル状バネ20の弾性力によって保持部材2が位置決め部35側へと付勢されることになるので、ネジ26の締め付け具合によって保持部材2への微妙な加圧調整を行うことができる。よって、位置決め部35の位置固定部材4への適度な接合状態を保つことができる。
これにより、上記と同様の効果を得ることができる。
図10に示すように、第2実施形態の光学接続構造52は、図3に示すような光ファイバ1を保持した保持部材2を、上記のような板バネ6を用いずに、例えば、光透過性を有する固定樹脂23と保持固定部材7とを用いてプリント基板5に固定し、光ファイバ1と面発光レーザ素子3との接続を可能にしたものである。具体的には、保持部材2と保持固定部材7との間の隙間に充填された固定樹脂23によって、保持部材2がプリント基板5へと固定されている。この固定樹脂23は、保持固定部材7の上面7aと面一となるように充填されている。
光ファイバ1及び位置決め部8を設けた保持部材2を保持固定部材7内に挿入し、プリント基板5に設けられた位置固定部材4の固定穴11に位置決め部8を載置させた後、図10に示すように、保持部材2と保持固定部材7及びプリント基板5との間の隙間を埋めるようにして、固定樹脂23を充填し、固化させる。これにより、保持部材2、光ファイバ1、プリント基板5は固定され、光ファイバ1は面発光レーザ素子3と空間的に光学接続される。
このように、固定樹脂23を用いて、保持部材2、光ファイバ1、プリント基板5を固定することにより、光ファイバ1と面発光レーザ素子3との接続状態を確実に維持することができる。このとき、面発光レーザ素子3から直接放射されるパワーと、この光学接続構造52により光ファイバ1に入射されたパワーとを実際に比較すると、接続損失は2.7dBと良好であった。
光学接続構造53は、図3に示すような光ファイバ1を保持した保持部材2を、押圧機構31を用いることなく、固定樹脂23を用いてプリント基板5に固定したものである。具体的には、図11に示すように、保持部材2とプリント基板5とが固定樹脂23によって連結固定されている。この固定樹脂23は、プリント基板5上の面発光レーザ素子3及び2つの位置固定部材4全体と、保持部材2の下部とを覆うようにして固着されている。
図11に示すように、保持部材2に固定されている位置決め部8をプリント基板5に設けた位置固定部材4の固定穴11に載置させた後、保持部材2とプリント基板5との間の隙間を埋めるように固定樹脂23を充填して固化させる。
これにより、少ない部品で保持部材2をプリント基板5上に固定することができる。
第4実施形態においては、図13に示すように、断面V字状のV溝18(位置固定部)が形成された位置固定部材43を用いている。詳しくは、この位置固定部材43には、その上面において、略中央付近に位置し且つ長さ方向に沿うようにしてV字状のV溝18が形成されている。このV溝18は、上記位置固定部材4の固定穴11と同様の傾斜角度及び深さ寸法を成して形成され、上記位置決め部8を接合可能なものとなっている。
このように、V溝18を有する位置固定部材43を用いて構成される光学接続構造54の場合、図14から図15に示すように、保持部材2をV溝18に沿って横方向へ移動させることが可能となるため、組み立て後の微調節が可能となる。
これにより、レンズ等を用いて光ファイバ1の進行方向の制御をする必要がなくなり、各々のレンズと個々の面発光レーザ素子3、光ファイバ1との位置合わせ等の工程が必要なくなった。さらには、プリント基板5に対する保持部材2の角度θを変えることで、光ファイバ1の端面の面発光レーザ素子3に対する角度θを調節することができ、反射減衰量を大きくし、戻り光による光学的なノイズ発生や、面発光レーザ素子3の破損等の不具合を軽減することができる。
また、プリント基板5の表面近傍で光ファイバ1の位置合わせを行うため、フェルール等を位置合わせするために用いられる割りスリーブ等の長い部材を使う必要がなく、従来の光コネクタのハウジングに相当する保持固定部材7を小型にすることができる。さらに、これら光学接続構造51,52,53,54は、構造が簡単であり、部品点数も少なくすることができるため、プリント基板5上の占有スペースを小さくすることができる。
例えば、図17に示すように、先端形状が円錐状の位置決め部38を用いても構わない。
このような円錐状の位置決め部38の場合には、位置決め部38の先端部34同士を結ぶ直線上に光ファイバ1の先端部を位置合わせすることで、上述した実施形態と同様の効果が得られる。
また、位置決め部全体の形状は、上記位置決め部38のように、位置決め部8よりも軸方向の長さの短い円柱状であってもよい。或いは、円柱状のものに限らず、図18に示す位置決め部材48のように円錐体であっても、図19に示す位置決め部58のように球体であってもよい。
2,30 保持部材
3 面発光レーザ素子(光学部品)
11,46 固定穴(位置固定部)
5 プリント基板(基板)
6 板バネ(押圧手段)
8,38,48,58 位置決め部
14,34 先端部
18 溝(位置固定部)
20 コイル状バネ(押圧手段)
21 弾性樹脂(押圧手段)
23 固定樹脂(樹脂)
26 ネジ(押圧手段)
31 押圧機構(押圧手段)
61 保持板(押圧手段)
θ 角度
Claims (11)
- 基板の表面に設けられた光学部品と光伝送媒体との接続構造において、
前記基板の表面に前記光学部品と直線状に並べられる2つの位置固定部を設けるとともに、
前記光伝送媒体を保持する保持部材に前記位置固定部と対向する2つの位置決め部を設け、
前記位置決め部を前記位置固定部に接合させることによって、前記光伝送媒体と前記光学部品とが位置合わせされるとともに互いに空間接続されることを特徴とする光学接続構造。 - 前記光伝送媒体の端面が前記基板に対し傾斜して固定されていることを特徴とする請求項1に記載の光学接続構造。
- 前記位置決め部の先端部が半球状であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の光学接続構造。
- 前記位置決め部の先端部が円錐状であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の光学接続構造。
- 前記保持部材と前記基板とが樹脂により固定されていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の光学接続構造。
- 前記基板に設けられた押圧手段により前記保持部材を前記基板の方向に押圧してなることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の光学接続構造。
- 前記光伝送媒体が光ファイバであることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の光学接続構造。
- 基板の表面に設けられた光学部品と光伝送媒体との接続構造において、
前記光伝送媒体を保持部材に固定する光伝送媒体固定工程と、
前記保持部材が有する2つの位置決め部を、前記基板上で前記光学部品と直線状に並べられる2つの位置固定部に位置させることによって、前記光伝送媒体と前記光学部品とを位置合わせする位置決め工程とを有することを特徴とする光学接続構造の作製方法。 - 前記基板に対する前記保持部材の角度を操作し、前記光伝送媒体の端面を前記基板に対して傾斜させて固定する保持部材傾斜固定工程を有することを特徴とする請求項8に記載の光学接続構造の作製方法。
- 前記保持部材と前記基板とを樹脂により固定する樹脂固定工程を有することを特徴とする請求項8または請求項9に記載の光学接続構造の作製方法。
- 押圧手段によって前記保持部材を前記基板の方向に押圧する保持部材押圧工程を有することを特徴とする請求項8または請求項9に記載の光学接続構造の作製方法。
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