JP2006144366A - 地震対策を備えたドアシステム - Google Patents
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Abstract
【課題】 地震等の強い震動でドア枠が変形した状態においても、可及的にドアを開けることができるようにした地震対策を備えたドアシステムを提供する。
【解決手段】 建物のドア枠2と、該ドア枠2内に取り付けられるドア3と、該ドア枠2とドア3とを連結する蝶番4とを有するドアシステムにおいて、該蝶番4に、異常な震動により生じた上下方向の変位を許容する機能をもたせるとともに、ドア枠2の内側面2aと上記ドア3の端面3aとの対向位置に、該ドア枠2と該ドア3との間の該ドア開放方向への摩擦係数が上記ドア枠とドアとの相互間の摩擦係数より低い薄片状の滑性付与部材5A,5Bを対をなして固定する。
【選択図】 図1
【解決手段】 建物のドア枠2と、該ドア枠2内に取り付けられるドア3と、該ドア枠2とドア3とを連結する蝶番4とを有するドアシステムにおいて、該蝶番4に、異常な震動により生じた上下方向の変位を許容する機能をもたせるとともに、ドア枠2の内側面2aと上記ドア3の端面3aとの対向位置に、該ドア枠2と該ドア3との間の該ドア開放方向への摩擦係数が上記ドア枠とドアとの相互間の摩擦係数より低い薄片状の滑性付与部材5A,5Bを対をなして固定する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、地震等で建物に異常な力が加わり、建物のドア枠に変形が生じた状態でもドアの開放を可及的に可能にする地震対策を備えたドアシステムに関するものである。
従来から、地震等で建物に異常な震動が加わってもドアの開閉が可能なように、ドア蝶番に耐震機構を持たせたものは知られている。この種の蝶番は、軸が挿入される管状部とドアまたはドア枠に固定される平板部とからなる第1、第2の羽根部材を、上記軸により連結して形成されている。その連結部には、上下方向に加わる上記異常な震動による変位を許容する間隙が設けられ、上記2枚の羽根部材のうち上部に設けられる羽根部材の管状部には弾性部材その他の変位許容部材が設けられて上記変位を許容するようになっている(特許文献1)。
しかしながら、上記蝶番を用いることにより、地震等で建物に異常な震動が加わった際に該蝶番が正常に作動するようになっていても、該蝶番の羽根部材は上下方向の変位を許容するだけのものであって、建物のドア枠が上下方向以外の変形を含む複雑な変形を行ってドア枠がドアに対して各種方向から圧接し、人力による開閉能力を超える異常な力で圧接している状態では、そのドアを開けることができない、という問題がある。
したがって、ドアに関する地震対策としては、上下方向の変位を許容する蝶番のみならず、ドア枠が複雑に変形して上記のような状態になったとしてもドアを開けることができる対策が望まれている。
したがって、ドアに関する地震対策としては、上下方向の変位を許容する蝶番のみならず、ドア枠が複雑に変形して上記のような状態になったとしてもドアを開けることができる対策が望まれている。
本発明の技術的課題は、上記問題を解決し、地震等の強い震動でドア枠が上下方向以外の方向にも変形し、ドアに人力による開閉能力を超える異常な力でドア枠が圧接する状態においても、可及的にドアを開けることができるようにしたドアシステムを提供することにある。
上記課題を解決するための本発明のドアシステムは、建物のドア枠と、該ドア枠内に取り付けられるドアと、該ドア枠とドアとを連結する蝶番とを有し、該蝶番が、異常な震動により生じた上下方向の変位を許容する機能を有し、上記ドア枠の内側面と上記ドアの端面とに、該ドア枠と該ドアとが圧接した状態でこれらの間の該ドア開放方向への摩擦係数が上記のドア枠とドアとの相互間の摩擦係数より低い薄片状の滑性付与部材が、該内側面と該端面における対向位置に対をなして固定されていることを特徴とするものである。
本発明のドアシステムの好ましい実施形態においては、上記蝶番が、平板部と該平板部の一端に連設された管状部を有する二つの羽根部材を備え、これらの羽根部材間に上下方向に加わる上記震動による変位を許容するための間隙を設けて、上記両羽根部材における管状部を同一軸線上において上下に配置し、下位の羽根部材の管状部に保持されて、上位の羽根部材の管状部を回転自在に支持する軸により両羽根部材を連結し、上位の羽根部材の管状部内における上記軸の上方に上記変位を吸収する弾性部材が設けられ、上記下位の羽根部材の平板部がドア枠に固定され、上記上位の羽根部材の平板部がドアに固定される。
また、本発明の他の好ましい実施形態においては、上記滑性付与部材が、相互の摺動特性においてすぐれたセラミックスによって、望ましくは、ジルコニア系セラミックスにより構成され、あるいは、上記滑性付与部材が、相互の摺動性においてすぐれたプラスチックスによって、望ましくは、フッ素樹脂によって構成される。
上記構成を有するドアシステムにおいては、上下方向の変位を許容する耐震構造の蝶番により、建物に異常な震動が加わった際に該上下方向の変位が吸収され、一方、上記ドア枠の内側面と上記ドアの端面との間に設けた、該ドア開放方向への摩擦係数を低下させる薄片状の滑性付与部材により、建物のドア枠が上下方向以外の変形を含む複雑な変形を行ってドア枠がドアに対して各種方向から圧接している場合でも、人力により可及的にドアを開放することが可能になる。
以上に詳述した本発明の地震対策を備えたドアシステムにおいては、地震等の強い震動でドア枠が上下方向以外の方向にも変形し、ドアに対して人力による開閉能力を超える異常な力でドア枠が圧接する状態においても、人力により可及的にドアを開けることが可能になる。
以下に、本発明に係る地震対策を備えたドアシステムを、図面に示す実施例に基づいて詳細に説明する。
図示した実施例のドアシステム1は、建物躯体に固定された鋼材製のドア枠2と、該ドア枠2に取り付けられる鋼材製のドア3と、ドア枠2とドア3とを連結する耐震構造の蝶番4とを備え、さらに、上記ドア枠2の内側面2aと上記ドア3の端面3aとの間における該内側面2aと該端面3aの対向位置に、対をなす薄片状の滑性付与部材5A,5Bの複数対を固定している。
この滑性付与部材5A,5Bは、後述するように、ドア枠2とドア3とが圧接した状態でそれらの間のドア開放方向への摩擦係数を十分に低くし、少なくとも上記ドア枠2自体とドア3自体との相互間の摩擦係数よりも低くなるようにするためのものである。
図示した実施例のドアシステム1は、建物躯体に固定された鋼材製のドア枠2と、該ドア枠2に取り付けられる鋼材製のドア3と、ドア枠2とドア3とを連結する耐震構造の蝶番4とを備え、さらに、上記ドア枠2の内側面2aと上記ドア3の端面3aとの間における該内側面2aと該端面3aの対向位置に、対をなす薄片状の滑性付与部材5A,5Bの複数対を固定している。
この滑性付与部材5A,5Bは、後述するように、ドア枠2とドア3とが圧接した状態でそれらの間のドア開放方向への摩擦係数を十分に低くし、少なくとも上記ドア枠2自体とドア3自体との相互間の摩擦係数よりも低くなるようにするためのものである。
上記蝶番4は、異常な震動により生じた上下方向の変位を許容する耐震機能を有するもので、図1および図2に示すように、ドア3とドア枠2とを回転可能に連結する第1および第2の羽根部材10A,10Bとからなり、鋼材製のドア重量に対して十分な機械強度をもつようにステンレス鋼等の金属で形成されている。
更に具体的に説明すると、この蝶番4の二つの羽根部材10A,10Bは、それぞれ、平板部12a,12bと該平板部の一端に連設された管状部11a,11bとを有し、両羽根部材10A,10Bにおける管状部11a,11bが同一軸線上において上下に配置されるものであり、上記第1の羽根部材10Aの平板部12aがドア枠2に固定されて下位に配置され、上記羽根部材10Bの平板部12bがドア3に固定されて上位に配置される。そして、第1の羽根部材10Aの管状部11aに保持されて、上位に位置する第2の羽根部材10Bの管状部11bを回転自在に支持する軸13により、両羽根部材が上下に連結されている。また、これらの第1および第2の羽根部材10A,10Bにおける管状部11a,11bの間には、地震等で上下方向に加わる震動によるそれらの相対的な変位を許容するための間隙Lが設けられている。
軸13は、その下部が第1の羽根部材10Aにおける下端を封止部片15で封止した管状部11aに挿入され、その上部が管状部11aの上端から突出して第2の羽根部材10Bの管状部11bに嵌入され、該軸13の先端には鋼球17を固定して、その上部に位置する第2の羽根部材10Bの管状部11b内の当接部片18に当接させている。
上記第2の羽根部材10Bの管状部11b内においては、軸13の上端の鋼球17に当接する当接部片18と管状部11bの上端を封止する封止部片19との間に、震動による変位を吸収するためのコイルバネからなる弾性部材20が縮設されている。上記当接部片18は、弾性部材20のばね座を構成し、管状部11bの内面に設けられた段部21にその下端を当接させることにより保持されている。
また、上記管状部11a,11b間の間隙Lには、軸13を覆う筒状のスカート22が設けられ、間隙Lの目隠しとなっている。
上記第2の羽根部材10Bの管状部11b内においては、軸13の上端の鋼球17に当接する当接部片18と管状部11bの上端を封止する封止部片19との間に、震動による変位を吸収するためのコイルバネからなる弾性部材20が縮設されている。上記当接部片18は、弾性部材20のばね座を構成し、管状部11bの内面に設けられた段部21にその下端を当接させることにより保持されている。
また、上記管状部11a,11b間の間隙Lには、軸13を覆う筒状のスカート22が設けられ、間隙Lの目隠しとなっている。
上記弾性部材20は、鋼球17と当接部片18とがドア3の重量負担分の力で当接した状態で、上記管状部11a,11b間に間隙Lが形成されるような縮設状態にあり、換言すれば、常態においては、ドア3の重量を複数の蝶番4の弾性部材20で支持してその状態が維持され、ドア3が開閉される。そして、ドア3に地震などで強い上下震動が加わると、蝶番4は、間隙Lの範囲内で弾性部材20が収縮し、あるいは、第2の羽根部材10Bの管状部11bが軸13から上方に抜け出して、その震動が吸収され、これにより、蝶番4が震動による破壊から免れるばかりでなく、ドア3に対してドア枠2からの上下方向の押圧力が吸収される。
一方、上記ドア枠2の内側面2aに取り付けた滑性付与部材5Aと、上記ドア3の端面3aに取り付けた滑性付与部材5Bとは、ドア3を閉めた状態で、ドア枠2の内側面2aとドア3の端面3aとのそれぞれの対向位置に接着されており、これらの対をなす滑性付与部材によりドア枠2とドア3とが強く圧接した状態においてもそれらの間に滑り性を付与するようにしている。
上記滑性付与部材5A,5Bは、これらがドア枠2とドア3とによって圧接された状態でも破損しない十分な機械的強度を有し、あるいは破損しても十分に摩擦係数が低い物質から構成される。該物質の摩擦係数としては、0.05〜0.25の範囲であることが好ましい。
上記活性付与部材としては、セラミックス、プラスチックス、滑性無機化合物、および炭素成形物等を用いることができる。上記セラミックスでは、酸化ジルコニュウム(ZaO2)に焼結剤を加えて燒結したジルコニア系セラミックスが特に好ましく、その他、ZaO2とAl2O3とを燒結して形成されたジルコニア−アルミナ系セラミックス、マイカセラミックス等が挙げられる。プラスチックスでは、機械的強度が高く摩擦係数が非常に小さいフッ素系樹脂、とりわけポリテトラフルオロエチレン(登録商標:テフロン)や、同様な性質を有するエンジニアプラスチック系のものが好ましく、ポリカーボネート、ポリスルホン、ポリフェニレンオキシド等を挙げることができる。その他、2硫化モリブデンおよび2硫化タングステン等の滑性無機化合物、グラファイト、炭素繊維圧縮成形体、およびダイアモンドライクカーボン成形体等の炭素成形物が挙げられる。
上記活性付与部材としては、セラミックス、プラスチックス、滑性無機化合物、および炭素成形物等を用いることができる。上記セラミックスでは、酸化ジルコニュウム(ZaO2)に焼結剤を加えて燒結したジルコニア系セラミックスが特に好ましく、その他、ZaO2とAl2O3とを燒結して形成されたジルコニア−アルミナ系セラミックス、マイカセラミックス等が挙げられる。プラスチックスでは、機械的強度が高く摩擦係数が非常に小さいフッ素系樹脂、とりわけポリテトラフルオロエチレン(登録商標:テフロン)や、同様な性質を有するエンジニアプラスチック系のものが好ましく、ポリカーボネート、ポリスルホン、ポリフェニレンオキシド等を挙げることができる。その他、2硫化モリブデンおよび2硫化タングステン等の滑性無機化合物、グラファイト、炭素繊維圧縮成形体、およびダイアモンドライクカーボン成形体等の炭素成形物が挙げられる。
これら滑性付与部材5A,5Bは、厚さが0.6mmで幅がドア枠2およびドア3の奥行きに略一致し、長さは幅の1.5〜2倍となっている矩形の薄片とし、図1に示すように、施錠装置を挟んだ上下部や、ドア3の開端側の上下部、ドア3の上辺側の複数位置にそれぞれ対向配置するのが望ましいが、上記部位に限らず、ドア枠2の内側面2aおよびドア3の端面3aの任意位置あるいは不必要位置を除く全部であっても差し支えない。
上記滑性付与部材の固定は、接着ばかりでなく、強固に固定できる任意手段を採用することができる。
なお、ドア枠2およびドア3の下辺間は、通常他辺より広く形成されていて、地震時においてもドア枠2とドア3とが圧接することはほとんどないので、上記滑性付与部材を設けなくてもよいが、必要に応じてそこに設けることもできる。
上記滑性付与部材の固定は、接着ばかりでなく、強固に固定できる任意手段を採用することができる。
なお、ドア枠2およびドア3の下辺間は、通常他辺より広く形成されていて、地震時においてもドア枠2とドア3とが圧接することはほとんどないので、上記滑性付与部材を設けなくてもよいが、必要に応じてそこに設けることもできる。
ついで、上記ドアシステム1の作用について説明する。
このドアシステム1において対をなして固定される滑性付与部材5A,5Bは、その厚さを1mm以下とすることにより、ドア枠2とドア3との間の通常の隙間3〜5mmに対して十分に薄くなるので、日常のドア操作においては、全く支障なくドア3を開閉することができる。
このドアシステム1において対をなして固定される滑性付与部材5A,5Bは、その厚さを1mm以下とすることにより、ドア枠2とドア3との間の通常の隙間3〜5mmに対して十分に薄くなるので、日常のドア操作においては、全く支障なくドア3を開閉することができる。
いま、建物が地震に遭遇しドア枠2が、図3に模式的に示すように変形してしまったと仮定する。図3では、ドア枠2の変形によりドア3の上辺に矢印で示す上下方向の力が作用し、同側辺に矢印で示す水平方向の力が作用した状態を示し、それによって、ドア枠2が上記滑性付与部材5A,5Bを介してドア3に強く圧接した状態となっている。
なお、ここではドア枠2の変形によるドア3への部分的な圧接を上下及び水平方向について模式的に示しているが、一般的な震動によるドア枠2の変形も、実質的にはこれに準じたものとなる場合が多いと考えられる。
なお、ここではドア枠2の変形によるドア3への部分的な圧接を上下及び水平方向について模式的に示しているが、一般的な震動によるドア枠2の変形も、実質的にはこれに準じたものとなる場合が多いと考えられる。
上記垂直方向の力により変形したドア枠2は、ドア3に垂直方向の力を及ぼすとともにドア3に取り付けられた蝶番4に垂直方向の力を及ぼす。
ところが、蝶番4は、上述のように異常な震動により生じた垂直方向の変位を許容する機能を有しているので、地震時の異常な上下震動による垂直方向の変位、および変形したドア枠2による上下方向の変位を吸収させることができる。
すなわち、蝶番4は、図示の上方からの変形力に対しては、間隙Lの範囲内で弾性部材20が圧縮されるので、弾性部材20の収縮によりその震動および下方への変位を吸収させることができ、これにより、該蝶番4は地震による破壊からも免れ、ドア3の回転が確保される。
ところが、蝶番4は、上述のように異常な震動により生じた垂直方向の変位を許容する機能を有しているので、地震時の異常な上下震動による垂直方向の変位、および変形したドア枠2による上下方向の変位を吸収させることができる。
すなわち、蝶番4は、図示の上方からの変形力に対しては、間隙Lの範囲内で弾性部材20が圧縮されるので、弾性部材20の収縮によりその震動および下方への変位を吸収させることができ、これにより、該蝶番4は地震による破壊からも免れ、ドア3の回転が確保される。
このように、上記蝶番4により地震に遭遇後も該蝶番4のドア回転作用が確保され、しかもドア枠2に対するドア3の上下移動が一定範囲で許容されている一方、上記ドア枠2の内側面2aと上記ドア3の端面3aとの対向位置に、該ドア枠2と該ドア3とが圧接した状態でこれらの間の該ドア開放方向への摩擦係数を低下させる滑性付与部材5A,5Bを対設しているので、ドア3の端面3aに対し、ドア枠2の変形に伴ってその内側面2aが強く圧接したとしても、ドア枠2のない側面2aとドア3の端面3aとの間の摩擦力が著しく軽減され、ドア3の開放を容易に行うことができる。
このドア3の開放は、耐震構造の蝶番4のみ、あるいは滑性付与部材5A,5Bの使用のみで達成できるものではなく、その両者を兼備することによってはじめて達成できるものである。
このドア3の開放は、耐震構造の蝶番4のみ、あるいは滑性付与部材5A,5Bの使用のみで達成できるものではなく、その両者を兼備することによってはじめて達成できるものである。
ところで、地震対策等を施した建築部材であることを認定する「優良住宅部品認定基準(BLS,FD 2000)」における玄関ドアの開放力の要求値は、500N(ニュートン)であるが、同一条件で行った実験によると、上記実施例のドアシステムでは、360Nであり、要求値より大幅に低い値であることが確かめられている。
また、通常の玄関ドアを開けることができる力は、成人男性で100〜120kg、成人女性で60〜80kgと言われるが、上記力のkg換算値は37kgであり、成人女性でも十分ドア3を開放することが可能であることが分かる。
また、通常の玄関ドアを開けることができる力は、成人男性で100〜120kg、成人女性で60〜80kgと言われるが、上記力のkg換算値は37kgであり、成人女性でも十分ドア3を開放することが可能であることが分かる。
本発明は、上述の実施例に限らず、特許請求の範囲を逸脱しない範囲において、種々の構成を取ることができる。
例えば、上述の実施例では鋼材製のドアシステム1に適用したものとして説明しているが、その他の金属製、木材製等のドアシステムに適用することもできる。
また、上記蝶番4は、弾性部材20がコイルバネからなっているが、震動を吸収可能なものならば、皿バネの積層体その他でも良い。更に、二つの羽根部材の上下方向の変位を許容する機能を有していれば、弾性部材に限らず、二つの羽根部材間に設けられた脆弱部が破壊、変形することにより上下方向の変位を許容するものでも良い。
例えば、上述の実施例では鋼材製のドアシステム1に適用したものとして説明しているが、その他の金属製、木材製等のドアシステムに適用することもできる。
また、上記蝶番4は、弾性部材20がコイルバネからなっているが、震動を吸収可能なものならば、皿バネの積層体その他でも良い。更に、二つの羽根部材の上下方向の変位を許容する機能を有していれば、弾性部材に限らず、二つの羽根部材間に設けられた脆弱部が破壊、変形することにより上下方向の変位を許容するものでも良い。
1 ドアシステム
2 ドア枠
3 ドア
4 蝶番
5A,5B 滑性付与部材
10A 第1の羽根部材
10B 第2の羽根部材
11a,11b 管状部
12a,12b 平板部
13 軸
18 当接部片
20 弾性部材
L 間隙
2 ドア枠
3 ドア
4 蝶番
5A,5B 滑性付与部材
10A 第1の羽根部材
10B 第2の羽根部材
11a,11b 管状部
12a,12b 平板部
13 軸
18 当接部片
20 弾性部材
L 間隙
Claims (6)
- 建物のドア枠と、該ドア枠内に取り付けられるドアと、該ドア枠とドアとを連結する蝶番とを有し、
該蝶番が、異常な震動により生じた上下方向の変位を許容する機能を有し、
上記ドア枠の内側面と上記ドアの端面とに、該ドア枠と該ドアとが圧接した状態でこれらの間の該ドア開放方向への摩擦係数が上記のドア枠とドアとの相互間の摩擦係数より低い薄片状の滑性付与部材が、該内側面と該端面における対向位置に対をなして固定されている、
ことを特徴とする地震対策を備えたドアシステム。 - 上記蝶番が、平板部と該平板部の一端に連設された管状部を有する二つの羽根部材を備え、
これらの羽根部材間に上下方向に加わる上記震動による変位を許容するための間隙を設けて、上記両羽根部材における管状部を同一軸線上において上下に配置し、
下位の羽根部材の管状部に保持されて、上位の羽根部材の管状部を回転自在に支持する軸により両羽根部材を連結し、
上位の羽根部材の管状部内における上記軸の上方に上記変位を吸収する弾性部材が設けられ、
上記下位の羽根部材の平板部がドア枠に固定され、上記上位の羽根部材の平板部がドアに固定されている、
ことを特徴とする請求項1に記載の地震対策を備えたドアシステム。 - 上記滑性付与部材が、相互の摺動特性においてすぐれたセラミックスからなることを特徴とする請求項1または2に記載の地震対策を備えたドアシステム。
- 上記セラミックスが、ジルコニア系セラミックスからなることを特徴とする請求項3に記載の地震対策を備えたドアシステム。
- 上記滑性付与部材が、相互の摺動特性においてすぐれたプラスチックスからなることを特徴とする請求項1または2に記載の地震対策を備えたドアシステム。
- 上記プラスチックスが、フッ素樹脂からなることを特徴とする請求項5に記載の地震対策を備えたドアシステム。
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CN114046112A (zh) * | 2021-11-09 | 2022-02-15 | 广东田边建筑五金制品有限公司 | 一种调节灵活的角部铰链结构 |
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---|---|---|---|---|
JPH09209642A (ja) * | 1996-01-31 | 1997-08-12 | Alpha Corp | 耐震蝶番 |
JP2003027854A (ja) * | 2001-05-10 | 2003-01-29 | Hiroshi Asaka | 耐震ドア式出入口扉構造 |
-
2004
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